JP2005220856A - 電動圧縮機の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 防振ゴムにおいて、電動圧縮機の振動成分毎の分担部分を大きく異ならせる必要がない電動圧縮機の取付構造を提供すること。
【解決手段】 電動圧縮機11に設けられた取付孔32には、エンジンEに固定されたボルト35が挿通されている。ボルト35の周囲には円筒状をなす防振ゴム41が配置されている。電動圧縮機11においてボルト35の周囲には、それぞれ防振ゴム41に対して当接する第1及び第2当接面48b、49aが配設されている。第1当接面48bは、電動圧縮機11の振動のうちボルト35の中心軸線Sに沿う方向への振動成分を防振ゴム41へと伝達する。円筒内面よりなる第2当接面49aは、電動圧縮機11の振動のうちボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を防振ゴム41へと伝達する。第1当接面48bは、第2当接面49aによって取り囲まれた領域に対して面するように配設されている。
【選択図】 図3
【解決手段】 電動圧縮機11に設けられた取付孔32には、エンジンEに固定されたボルト35が挿通されている。ボルト35の周囲には円筒状をなす防振ゴム41が配置されている。電動圧縮機11においてボルト35の周囲には、それぞれ防振ゴム41に対して当接する第1及び第2当接面48b、49aが配設されている。第1当接面48bは、電動圧縮機11の振動のうちボルト35の中心軸線Sに沿う方向への振動成分を防振ゴム41へと伝達する。円筒内面よりなる第2当接面49aは、電動圧縮機11の振動のうちボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を防振ゴム41へと伝達する。第1当接面48bは、第2当接面49aによって取り囲まれた領域に対して面するように配設されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えば、車両用空調装置を構成する冷媒圧縮用の電動圧縮機において、該電動圧縮機を車両へ取り付けるための取付構造に関する。
近年、車両の省燃費対策や環境対策のために、信号待ち等の車両の走行停止状態において、アイドリング状態にある内燃機関(エンジン)を自動停止させる、所謂アイドリングストップ制御を行うことが一般化されつつある(所謂エコラン車)。また、エンジンと電動モータとを走行駆動源とする所謂ハイブリッド車においても、車両の走行停止状態においてエンジンを停止させるようになっている。従って、車両用空調装置の冷媒圧縮機としては、エンジンの停止状態においても空調が可能なように、電動モータを駆動源とした電動圧縮機が採用されている。電動圧縮機としては、電動モータが一体化されたものが存在する。電動圧縮機は、直接的には例えばエンジンに固定されることで、車両に対して取り付けられている。
ここで、前記電動圧縮機をエンジンに直接固定する構成では、特に、エンジンの停止状態における電動圧縮機の稼働時において、該電動圧縮機の振動がエンジンを介して車室内へと伝わったり、エンジンそのものが振動板として作用して、車室外での騒音を上昇させるという問題がある。
このような問題を解決するために、防振ゴムを介して前記電動圧縮機をエンジンに固定し、該防振ゴムの弾性変形によって、電動圧縮機の振動がエンジン側に伝達されることを抑制する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
即ち、図6に示すように、前記電動圧縮機70においてハウジング71の外側には、取付孔72aを有した取付脚72が設けられている。取付孔72a内にはパイプ73が挿入されている。パイプ73内にはボルト74が挿通され、該ボルト74はエンジンEに設けられた雌ネジ部75に固定されている。取付脚72においてエンジンE側の端部及びボルト74の頭部74a側の端部には、それぞれ防振ゴム77A,Bが配設されている。
前記防振ゴム77A,Bは、取付脚72の取付孔72a内においてパイプ73の外側に挿入された円筒部77aと、取付孔72a外において取付脚72の一方の端面とエンジンEとの間(ボルト74の頭部74a側の防振ゴム77Bについては取付脚72の他方の端面と頭部74aとの間)に介在されたフランジ部77bとからなっている。
前記電動圧縮機70の振動のうち、ボルト74の中心軸線Sに沿う方向への振動成分については、取付脚72の端面から防振ゴム77A,Bのフランジ部77bへと伝達される。従って、フランジ部77bが弾性変形して、エンジンE側への振動の伝達が抑制される。電動圧縮機70の振動のうち、ボルト74の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分については、取付孔72aの内面から防振ゴム77A,Bの円筒部77aへと伝達される。従って、円筒部77aが弾性変形して、エンジンE側への振動の伝達が抑制される。
特開2000−130330号公報(第2図、第3−4頁)
ところが、前記防振ゴム77A,Bは、ボルト74の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を分担する円筒部77aと、ボルト74の中心軸線Sに沿う方向への振動成分を分担するフランジ部77bとを別に備えている。従って、電動圧縮機70の振動時において、円筒部77aとフランジ部77bとの境界付近に応力が集中し易く、防振ゴム77A,Bの耐久性に問題があった。
本発明の目的は、防振ゴムにおいて、電動圧縮機の振動成分毎の分担部分を大きく異ならせる必要がない電動圧縮機の取付構造を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明では、電動圧縮機に配設された第1当接面が、電動圧縮機の振動のうちボルトの中心軸線に沿う方向への振動成分を防振ゴムへと伝達する。電動圧縮機に配設された、円筒内面よりなる第2当接面は、電動圧縮機の振動のうちボルトの中心軸線に対して直交する方向への振動成分を防振ゴムへと伝達する。そして、第1当接面は、第2当接面によって取り囲まれた領域に対して面するように配設されている。つまり、防振ゴムは、ボルトの中心軸線に対して直交する方向への振動成分を分担する部分と、ボルトの中心軸線に沿う方向への振動成分を分担する部分とがほぼ同一となっている。
請求項2の発明は請求項1において、前記第1当接面及び第2当接面の少なくとも一方は、防振ゴムに対して接着されている。例えば、第1当接面を防振ゴムに接着すれば、電動圧縮機がボルトの中心軸線に対して直交する方向へと振動する際に、防振ゴムと第1当接面とが摺動することを防止でき、該防振ゴムの摩耗劣化を防止することができる。また、例えば、第2当接面を防振ゴム41に接着すれば、電動圧縮機がボルトの中心軸線に沿う方向へと振動する際に、防振ゴム41と第2当接面とが摺動することを防止でき、防振ゴムの摩耗劣化を防止することができる。
請求項3の発明は請求項1又は2において、前記第1及び第2当接面の好適な一態様について言及するものである。即ち、電動圧縮機のハウジングには取付部材が固定されている。取付部材は、小径円筒部と大径円筒部とが連接されてなる。取付部材は、小径円筒部を取付孔内に圧入することでハウジングに対して固定されている。大径円筒部の円筒内面が第2当接面をなしている。取付部材内において、小径円筒部と大径円筒部との境界に位置する段差の壁面が、第1当接面をなしている。
請求項4の発明は請求項1〜3のいずれか一項において、前記取付部側には防振ゴムに当接する受承面が配設されている。受承面と第1当接面は、防振ゴムに対してボルトの中心軸線に沿う方向の前後に配置されている。受承面には防振ゴムが接着されている。従って、例えば、電動圧縮機がボルトの中心軸線に対して直交する方向へと振動する際に、防振ゴムと受承面とが摺動することを防止でき、防振ゴムの摩耗劣化を防止することができる。
請求項5の発明は請求項4において、前記受承面は、取付部と別体のスペーサによって提供されている。従って、スペーサと防振ゴムとを、予め接着して一体化品として準備することができ、電動圧縮機の車両への取付作業を簡単とすることができる。
上記構成の請求項1〜5の発明によれば、防振ゴムにおいて、電動圧縮機の振動成分毎の分担部分を大きく異ならせる必要がなくなる。
以下、本発明を、車両用空調装置を構成する冷媒圧縮用の電動圧縮機において、該電動圧縮機を車両へ取り付けるための取付構造に具体化した一実施形態について説明する。
まず、前記車両用空調装置について説明する。
まず、前記車両用空調装置について説明する。
図1に示すように、前記車両用空調装置の冷凍回路10は、冷媒ガスの圧縮を行う電動圧縮機11、該電動圧縮機11から吐出された高圧冷媒ガスを冷却するガスクーラ12、該ガスクーラ12からの冷媒を絞る膨張弁13、及び該膨張弁13からの冷媒が蒸発される蒸発器14を備えている。電動圧縮機11は、円筒状をなすハウジング21内に、冷媒ガスの圧縮を行う圧縮機構22と、該圧縮機構22を駆動する電動モータ23とが収容されてなる。電動圧縮機11は、車両Jの走行駆動源であるエンジンEに固定されている。つまり、エンジンEが、電動圧縮機11を車両Jに対して取り付ける際に該電動圧縮機11を固定するための取付部をなしている。
なお、前記エンジンEを制御するための図示しない制御コンピュータは、信号待ち等の車両Jの走行停止状態において、アイドリング状態にあるエンジンEを自動停止させる、所謂アイドリングストップ制御を行う。つまり、車両Jは所謂エコラン車である。
次に、前記車両Jに対する電動圧縮機11の取付構造について説明する。
図2及び図3に示すように、前記電動圧縮機11においてハウジング21の外面には、複数(本実施形態においては3つ(図1参照))の取付脚31が一体に突設されている。電動圧縮機11は、取付脚31を介してエンジンEに固定されている。各取付脚31は実質的に円筒状をなしており、ハウジング21の円筒中心軸線に対して垂直方向へと延在されている。各取付脚31は、互いの中心軸線が平行となるように配置されている。
図2及び図3に示すように、前記電動圧縮機11においてハウジング21の外面には、複数(本実施形態においては3つ(図1参照))の取付脚31が一体に突設されている。電動圧縮機11は、取付脚31を介してエンジンEに固定されている。各取付脚31は実質的に円筒状をなしており、ハウジング21の円筒中心軸線に対して垂直方向へと延在されている。各取付脚31は、互いの中心軸線が平行となるように配置されている。
図3に示すように、前記取付脚31内には、その延在方向に沿って延びる取付孔32が貫通されている。取付孔32内は、その延在方向の中央に配置された小径部32aと、該小径部32aの両端側にそれぞれ配置された大径部32bとからなっている。取付脚31の取付孔32内には、エンジンEに固定されたボルト35が挿通されている。
前記ボルト35は、大部分が取付脚31の取付孔32内に位置する軸部35aと、取付孔32外においてエンジンE側に配置された雄ネジ部35bと、取付孔32外においてエンジンEとは反対側に配置された頭部35cとが、中心軸線Sに沿う方向に連接されてなる。軸部35aの外径は、取付孔32の小径部32aの内径よりも小さい。エンジンEには、ボルト35の雄ネジ部35bが螺入される雌ネジ部36が形成されている。
前記各取付脚31においてエンジンE側の端部には、圧縮機マウント38が配設されている。各取付脚31においてボルト35の頭部35c側の端部には、圧縮機マウント39が配設されている。電動圧縮機11は、圧縮機マウント38,39及びボルト35を介してエンジンEに固定されている。
前記各圧縮機マウント38,39は、防振ゴム41と、取付部材43と、スペーサ44とからなっている。円筒状をなす防振ゴム41は、取付孔32外に配置されている。円筒状をなす取付部材43は、電動圧縮機11からエンジンEへの振動伝達系において、防振ゴム41よりも電動圧縮機11側に配設されている。平板状でかつリング状をなすスペーサ44は、同じく振動伝達系において、防振ゴム41よりもエンジンE側に配設されている。ボルト35は、全体としてリング状をなす圧縮機マウント38,39において、その中心部を挿通されている。
前記取付部材43は、小径円筒部47と、フランジ部48と、大径円筒部49とからなっている。取付部材43は、小径円筒部47が取付孔32の大径部32b内に圧入されることで、ハウジング21に対して固定されている。フランジ部48は、取付孔32外において小径円筒部47の端部から径方向外側へと延出されている。大径円筒部49は、フランジ部48の外周縁において小径円筒部47と反対方向に向かって延出されている。小径円筒部47は、フランジ部48における取付脚31側の端面48aが、取付脚31における取付孔32の開口端面に当接する位置まで、該取付孔32内へと圧入されている。
前記取付部材43のフランジ部48において防振ゴム41側の端面、つまり取付部材43内において小径円筒部47と大径円筒部49との境界に位置する段差の壁面は、第1当接面48bとして把握することができる。取付部材43において、防振ゴム41の外周面41dを取り囲む大径円筒部49の円筒内面は、第2当接面49aとして把握することができる。つまり、第1当接面48bは、第2当接面49aによって取り囲まれた領域に対して面するように配設されている。第1当接面48bには、防振ゴム41における取付脚31側の端面41bが当接し、接着により接続されている。第2当接面49aには、防振ゴム41の外周面41dが当接し、接着により接続されている。各接着には、例えば加硫接着が用いられている。
前記スペーサ44は、円筒部52とフランジ部53とからなっている。円筒部52は、ボルト35の軸部35aが挿通されかつ該軸部35aと防振ゴム41との間に介在されている。円筒部52の円筒外面52aには、防振ゴム41の円筒内面41aが接着されている。この接着には、例えば加硫接着が用いられている。防振ゴム41とボルト35の軸部35aとの間に円筒部52を介在させることで、圧縮機マウント38,39(防振ゴム41)に対するボルト35の挿通作業を容易に行い得る。つまり、防振ゴム41がボルト35の軸部35aに直接接触する構成では、圧縮機マウント38,39に対するボルト35の挿通時において、弾性を有する防振ゴム41との摺動によって、ボルト35の挿通作業が困難となるのである。
前記スペーサ44のフランジ部53は、円筒部52において取付脚31と反対側に位置する端部から径方向外側へと延出されている。フランジ部53において防振ゴム41側の端面は、振動伝達系において防振ゴム41よりもエンジンE側に配設された受承面53aとして把握することができる。防振ゴム41は、取付脚31と反対側の端面41cが、スペーサ44の受承面53aに対して接着されている。この接着には、例えば加硫接着が用いられている。つまり、取付部材43の第1当接面48bとスペーサ44の受承面53aは、防振ゴム41に対してボルト35の中心軸線Sに沿う方向の前後に配置されて、該防振ゴム41にそれぞれ当接し接着されている。
前記圧縮機マウント38のスペーサ44と、エンジンEにおいて雌ネジ部36の開口周囲に形成された支持面36aとの間には、ワッシャ54が介在されている。圧縮機マウント39のスペーサ44と、ボルト35の頭部35cとの間には、ワッシャ55が介在されている。
次に、前記圧縮機マウント38,39による防振作用について説明する。この圧縮機マウント38,39による防振作用は、「背景技術」でも述べたように、エンジンEの停止状態でかつ電動圧縮機11の稼働時において特に有効である。
前記電動圧縮機11の稼働時に発生する該電動圧縮機11の三次元的な振動は、ボルト35の中心軸線Sに沿う方向への振動成分と、ボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分とに分けることができる。電動圧縮機11の振動のうち、ボルト35の中心軸線Sに沿う方向への振動成分については、取付部材43の第1当接面48bを介して防振ゴム41の端面41bへと伝達される。従って、防振ゴム41が弾性変形し、取付部材43の第1当接面48bとスペーサ44の受承面53aとが中心軸線Sに沿う方向へと相対移動して、エンジンE側への振動の伝達が抑制される。
前記電動圧縮機11の振動のうち、ボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分については、取付部材43の第2当接面49aを介して防振ゴム41の外周面41dへと伝達される。従って、防振ゴム41が弾性変形し、取付部材43の第2当接面49aとスペーサ44の円筒部52の円筒外面52aとが中心軸線Sに対する直交方向へと相対移動することで、エンジンE側への振動の伝達が抑制される。
つまり、前記圧縮機マウント38,39の防振ゴム41は、ボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を分担する部分と、ボルト35の中心軸線Sに沿う方向への振動成分を分担する部分とがほぼ同一となっている。従って、例えば当該分担部分を分けて設けた特許文献1の技術において生じていた問題、つまり電動圧縮機11の振動時において防振ゴム41の一部に応力が集中する問題を解決することができ、該防振ゴム41の耐久性を向上させることができる。
本実施形態においては次のような作用効果も奏する。
(1)防振ゴム41において、電動圧縮機11の二つの振動成分を分担する部分をほぼ同一とすることで、該防振ゴム41においてボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を分担する部分、つまり防振ゴム41の全体を、取付孔32外に配置することが容易となる。従って、当該分担部分を取付孔32内に配置する特許文献1の技術と比較して、該取付孔32の内径を小さくすることつまり取付脚31の外径を小さくすることができる。これは、電動圧縮機11の小型化につながる。また、取付孔32外に配置された防振ゴム41は、ボルト35の中心軸線Sに直交する方向への厚みを確保することが容易となり、中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を効果的に防振することができる。
(1)防振ゴム41において、電動圧縮機11の二つの振動成分を分担する部分をほぼ同一とすることで、該防振ゴム41においてボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を分担する部分、つまり防振ゴム41の全体を、取付孔32外に配置することが容易となる。従って、当該分担部分を取付孔32内に配置する特許文献1の技術と比較して、該取付孔32の内径を小さくすることつまり取付脚31の外径を小さくすることができる。これは、電動圧縮機11の小型化につながる。また、取付孔32外に配置された防振ゴム41は、ボルト35の中心軸線Sに直交する方向への厚みを確保することが容易となり、中心軸線Sに対して直交する方向への振動成分を効果的に防振することができる。
(2)取付部材43の第1当接面48bは、防振ゴム41に対して接着されている。従って、例えば、電動圧縮機11が,ボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向へと振動する際に、防振ゴム41の端面41bと取付部材43の第1当接面48bとが摺動することを防止でき、防振ゴム41の摩耗劣化を防止することができる。
(3)取付部材43の第2当接面49aは、防振ゴム41に対して接着されている。従って、例えば、電動圧縮機11がボルト35の中心軸線Sに沿う方向へと振動する際に、防振ゴム41の外周面41dと取付部材43の第2当接面49aとが摺動することを防止でき、防振ゴム41の摩耗劣化を防止することができる。
(4)電動圧縮機11側の第1及び第2当接面48b,49aは、ハウジング21と別体の取付部材43によって提供されている。従って、取付部材43をハウジング21に固定するよりも前に、該取付部材43に防振ゴム41を接着する手順を採用することができる。つまり、取付部材43と防振ゴム41とを予め一体化品として準備することができ、電動圧縮機11の車両Jへの取付作業を簡単とすることができる。
また、前記第1及び第2当接面48b,49aを、ハウジング21と別体の取付部材43によって提供することは、前記(1)で述べた、防振ゴム41の全体を取付孔32外に配置する態様を容易に具体化することの一助となる。
(5)取付部材43の小径円筒部47は、取付脚31の取付孔32内に圧入されている。圧入の手法は、取付脚31つまりハウジング21に対する取付部材43の固定作業を容易とする。
(6)防振ゴム41の端面41cは、スペーサ44の受承面53aに対して接着されている。従って、例えば、電動圧縮機11が、ボルト35の中心軸線Sに対して直交する方向へと振動する際に、防振ゴム41の端面41cとスペーサ44の受承面53aとが摺動することを防止でき、防振ゴム41の摩耗劣化を防止することができる。
(7)エンジンE側の受承面53aは、該エンジンEと別体のスペーサ44によって提供されている。従って、スペーサ44と防振ゴム41とを、予め接着して一体化品として準備することができ、電動圧縮機11の車両Jへの取付作業を簡単とすることができる。
(8)防振ゴム41の円筒内面41aは、スペーサ44の円筒部52の円筒外面52aに対して接着されている。従って、例えば、電動圧縮機11がボルト35の中心軸線Sに沿う方向へと振動する際に、防振ゴム41の円筒内面41aと円筒部52の円筒外面52aとが摺動することを防止でき、防振ゴム41の摩耗劣化を防止することができる。
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。
○例えば図4に示すように、前記ボルト35の軸部35aの外側にパイプ56を配置すること。そして、圧縮機マウント38,39のスペーサ44(円筒部52の円筒内面)を、パイプ56の外面に密着させること。
○例えば図4に示すように、前記ボルト35の軸部35aの外側にパイプ56を配置すること。そして、圧縮機マウント38,39のスペーサ44(円筒部52の円筒内面)を、パイプ56の外面に密着させること。
○例えば図5に示すように、前記ワッシャ54,55を削除するとともに、スペーサ44から円筒部52を削除すること。そして、防振ゴム41の円筒内面41aをボルト35の軸部35aの外面に密着させること。
○ボルト35を、スタットタイプのものに変更すること。
○小径円筒部と大径円筒部を、電動圧縮機11のハウジング21(取付脚31)に一体形成すること。例えば、上記実施形態において圧縮機マウント38,39から取付部材43を削除し、取付孔32の大径部32b内に防振ゴム41を収容すること。この場合、取付孔32内において大径部32bを大径円筒部として把握するとともに、小径部32aを小径円筒部として把握することができる。つまり、大径部32bの円筒内面が第2当接面をなすとともに、小径部32aと大径部32bとの境界に位置する段差の壁面が第1当接面をなすこととなる。
○小径円筒部と大径円筒部を、電動圧縮機11のハウジング21(取付脚31)に一体形成すること。例えば、上記実施形態において圧縮機マウント38,39から取付部材43を削除し、取付孔32の大径部32b内に防振ゴム41を収容すること。この場合、取付孔32内において大径部32bを大径円筒部として把握するとともに、小径部32aを小径円筒部として把握することができる。つまり、大径部32bの円筒内面が第2当接面をなすとともに、小径部32aと大径部32bとの境界に位置する段差の壁面が第1当接面をなすこととなる。
○圧縮機マウント38,39からスペーサ44を削除する。また、ワッシャ54,55を削除する。そして、圧縮機マウント38における防振ゴム41の端面41cはエンジンEの支持面36aに、圧縮機マウント39における防振ゴム41の端面41cはボルト35の頭部35cの端面に、それぞれ直接接着すること。
○上述した各箇所の接着は加硫接着に限定されるものではなく、例えば接着剤を用いるようにしてもよい。
○防振ゴム41を取付部材43に接着しないこと。
○防振ゴム41を取付部材43に接着しないこと。
○防振ゴム41をスペーサ44に接着しないこと。
○圧縮機マウント38,39の一方を削除し、その代替として例えば特許文献1で採用されている防振ゴム77A(77B)を用いること。
○圧縮機マウント38,39の一方を削除し、その代替として例えば特許文献1で採用されている防振ゴム77A(77B)を用いること。
○電動圧縮機11は、それを車両Jに対して取り付けるにあたり、直接的にはエンジンEに固定することに限定されるものではなく、例えばハイブリッド車や、燃料電池車等の電気自動車において、取付部としての走行用電動モータに電動圧縮機を固定するようにしてもよい。なお、ハイブリッド車とは、エンジンと走行用電動モータの両方を走行駆動源とするもの以外にも、走行用電動モータのみを走行駆動源としエンジンは発電に専念するタイプのものも含む。
○本発明を適用可能な電動圧縮機は、冷凍回路の冷媒圧縮機に限定されるものではなく、例えば車両のエアサスペンション装置に用いられるエア圧縮機や、燃料電池車にあっては、水素又は空気をスタックへと圧送するために用いられるポンプ等が挙げられる。
11…電動圧縮機、21…ハウジング、32…取付孔、35…ボルト、41…防振ゴム、43…取付部材、44…スペーサ、47…小径円筒部、48b…第1当接面、49…大径円筒部(a…第2当接面)、53a…受承面、E…取付部としてのエンジン、J…車両、S…ボルトの中心軸線。
Claims (5)
- 防振ゴム及びボルトを介して電動圧縮機を車両の取付部に固定する電動圧縮機の取付構造であって、前記電動圧縮機に設けられた取付孔には、前記取付部に固定された前記ボルトが挿通され、該ボルトの周囲には円筒状をなす前記防振ゴムが配置され、前記電動圧縮機において前記ボルトの周囲には、前記防振ゴムに対して当接する第1及び第2当接面がそれぞれ配設されており、前記第1当接面は、前記電動圧縮機の振動のうち前記ボルトの中心軸線に沿う方向への振動成分を前記防振ゴムへと伝達し、円筒内面よりなる前記第2当接面は、前記電動圧縮機の振動のうち前記ボルトの中心軸線に対して直交する方向への振動成分を前記防振ゴムへと伝達する電動圧縮機の取付構造において、
前記第1当接面は、前記第2当接面によって取り囲まれた領域に対して面するように配設されていることを特徴とする電動圧縮機の取付構造。 - 前記第1当接面及び前記第2当接面の少なくとも一方は、前記防振ゴムに対して接着されている請求項1に記載の電動圧縮機の取付構造。
- 前記電動圧縮機のハウジングには取付部材が固定され、該取付部材は小径円筒部と大径円筒部とが連接されてなり、該取付部材は、前記小径円筒部を前記取付孔内に圧入することで前記ハウジングに対して固定され、前記大径円筒部の円筒内面が前記第2当接面をなすとともに、前記取付部材内において前記小径円筒部と前記大径円筒部との境界に位置する段差の壁面が前記第1当接面をなしている請求項1又は2に記載の電動圧縮機の取付構造。
- 前記取付部側には前記防振ゴムに当接する受承面が配設され、該受承面と前記第1当接面は、前記防振ゴムに対して前記ボルトの中心軸線に沿う方向の前後に配置されており、前記受承面には前記防振ゴムが接着されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動圧縮機の取付構造。
- 前記受承面は、前記取付部と別体のスペーサによって提供されている請求項4に記載の電動圧縮機の取付構造。
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