JP4356641B2 - トルクロッド - Google Patents

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この発明は車両のエンジン側とボデー側とにまたがって介装され、エンジンのロール方向の変位及び前後方向の変位を規制し、また併せてエンジン側とボデー側とで振動絶縁を行うトルクロッドに関する。
従来車両において両端部の弾性を有する小ブッシュ及び大ブッシュと、それら小ブッシュ,大ブッシュを連結する剛性の連結体とを有するトルクロッドを、車両のエンジン側とボデー側とにまたがって介装し、そのトルクロッドによりエンジンからのトルクを受けてエンジンのロール方向の変位及び前後方向の変位を規制することが行われている。
このトルクロッドはまた、エンジン側とボデー側との間で振動絶縁する働きも有している。
図9は従来公知のトルクロッドの一例を示している(下記特許文献1)。
図において200,202はそれぞれ剛性の内筒204,206,外筒208,210及びそれらを径方向に弾性連結するゴム弾性体212,214を有する小ブッシュ,大ブッシュで、連結ロッド(連結体)216にて互いに連結されている。
このトルクロッドは、通常小ブッシュ200がエンジン側に、大ブッシュ202がボデー側に弾性結合され、ゴム弾性体212,214を弾性変形させながらエンジンからのトルクを受けてエンジンのロール方向の変位及び前後方向の変位を規制する。
またゴム弾性体212,214の弾性に基づいてエンジン側とボデー側とで振動絶縁する。
ところでこの種トルクロッドには、アイドリング時及び加速時を通じてゴム弾性体のばね定数を低く維持して振動絶縁を良好に行う一方、大きな入力が加わって変位が設定許容限度に達したときにはそれ以上の変位を阻止することが求められる。
そのため、この種トルクロッドにはゴムストッパ部が備えられ、かかるゴムストッパ部のストッパ作用によって過大な変位を規制するようになしている。
図10はこの種ゴムストッパ部を備えたトルクロッドの従来の一例を示している(下記特許文献2)。
図に示すトルクロッドにあっては、大ブッシュ202側のゴム弾性体214が一対のゴム脚218を有しており、またゴム脚218の前後には一対の貫通のすぐり部(凹所)220,222が設けられている。
また外筒210には加速側のゴムストッパ部224、即ち加速時に内筒206及びゴム弾性体214側に当接してストッパ作用をなすゴムストッパ部224が、内筒206に向けて突出する状態で一体に設けられている。
ところでこの図10に示すトルクロッドにおいて、アイドリング時の振動絶縁を良好に行うためにはゴム弾性体214、即ちゴム脚218のばね定数を低くすることが望ましい。
しかしながら一方でそのばね定数を低くすると加速時のストッパ当りが早くなり、即ち内筒206及びゴム脚218が図中上向きに変位したときに早期にゴムストッパ部224が内筒206及びゴム弾性体214側に当ってしまう。
しかもゴムストッパ部224はその突出高さが十分に高くなく、即ち図中上下方向のゴムの厚みが十分に厚くなく、従ってストッパ当り後のゴムストッパ部224の弾性変形に伴なって全体のばね特性の立上りが急激となり、ストッパ当り後のばね定数が急激に高くなってしまう。
その結果加速時における車室内のこもり音を助長してしまう。
その対策として、内筒206及びゴム弾性体214とゴムストッパ部224間のストッパクリアランスを大きくとり、またゴムストッパ部224の突出高さ、即ち図中上下方向のゴムストッパ部224の厚みを十分に厚くすることが考えられるが、図10に示すトルクロッドの場合スペース上の制限からそうした対策を施すことは困難である。
尤も大ブッシュ202を全体的に大径化してストッパクリアランスを大きくとり、またゴムストッパ部224の突出高さを高くするといったことも一応は可能であるが、そのようにすると大ブッシュ202、ひいてはトルクロッド全体が大型化してしまい、場合によって組付スペースの関係からトルクロッドの組付け自体ができなくなってしまう問題を生ずる。
特開昭57−191129号公報 特開2004−316798号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、アイドリング時及び加速時におけるゴム弾性体のばね定数を低く維持して振動絶縁を良好に行い得る一方、大荷重の入力時に変位を確実に許容限度以下に規制し得、しかも大型化を伴なうことなくこれを実現し得るトルクロッドを提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、弾性を有する両端部の小ブッシュ及び大ブッシュと、それらを連結する剛性の連結体とを有し、該大ブッシュは剛性の内筒及び外筒とそれらを径方向に弾性連結するゴム弾性体とを有していて、該外筒が該連結体に備えられた筒形の圧入部に圧入されて該連結体に組み付けられており、車両のエンジン側とボデー側とにまたがって介装されてエンジンからのトルクを受け、該エンジンのロール方向の変位を規制するトルクロッドにおいて、前記大ブッシュには、加速時にストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部が前記内筒側から外筒側に向かって径方向に突出する形態で設けられているとともに、該外筒には該第1ゴムストッパ部を該外筒の内側から外側に貫通して突出させる開口形状の窓部が設けられており、更に前記連結体には、該窓部から該第1ゴムストッパ部の突出方向に離隔した位置において、該第1ゴムストッパ部を当接させて弾性変形させる剛性の当接部が設けてあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記大ブッシュには前記内筒と前記外筒の前記窓部との間の位置に、該外筒の該窓部の周方向の両側の個所を橋架けするブリッジ形状の第2ゴムストッパ部が前記ゴム弾性体とは別途に設けられていて、該第2ゴムストッパ部に前記第1ゴムストッパ部が一体に成形してあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項2において、前記第2ゴムストッパ部は前記内筒及びゴム弾性体に対して隙間を形成する状態に成形されていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項2,3の何れかにおいて、前記ブリッジ形状の第2ゴムストッパ部は、前記第1ゴムストッパ部が前記当接部に当接して所定量弾性変形した後に、前記外筒に当接してストッパ作用をなす第3ゴムストッパ部としての働きもなすことを特徴とする。
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記連結体における前記窓部の周りの部分は袋状に形成されていて、該袋の底部にて前記当接部が構成されていることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記連結体は、互いに対称形状をなす2枚の板体を重合接合して構成してあり、各板体に前記大ブッシュにおける各外筒圧入用の筒形の圧入部の各半部が形成してあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、加速時にストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部を大ブッシュの内筒側から外筒側に向かって突出する形態で設けるとともに、その外筒には第1ゴムストッパ部を外筒の内側から外側に貫通して突出させる開口形状の窓部を設け、更にその窓部の外側において、第1ゴムストッパ部を当接させてストッパ作用をさせる剛性の当り部を連結体に設けたもので、本発明によれば、大ブッシュを特に大径化することなくストッパクリアランスを大きくとり得、また加速時にストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部の突出高さを大きくすることができ、ストッパ当りを遅くすることができるとともにストッパ当り後の、即ちストッパ作用時の初期のばね特性を低く維持することができる。
これにより加速時におけるばね定数を低く維持し得て振動絶縁を良好に行い得、加速時におけるこもり音の発生を良好に抑制することができる。
またストッパ当りを遅くすることができるのに伴なって、即ちストッパ当りするまでの円筒及びゴム弾性体の変化量を大きくとることができるのに伴ってゴム弾性体自体のばね定数を低く維持でき、従ってアイドリング時における振動絶縁も良好に行うことができる。
一方で大荷重入力時には、第1ゴムストッパ部の大きな圧縮弾性変形により変位に対して大きな抵抗力を発生させ得、許容限度を超えて大きな変位が生じてしまうのを確実に防止することが可能となる。
以上の効果を実現し得たのは、本発明では大ブッシュの剛性の外筒に開口形状の窓部を設けて、第1ゴムストッパ部をこの窓部を貫通して外側に突出させ、その外側に位置する連結体に剛性の当接面を形成して、そこへの第1ゴムストッパ部の当接によりストッパ作用を行わせるようにしたことによるものである。
請求項2は、内筒と外筒の窓部との間の位置に、外筒の窓部の周方向の両側の個所を橋架けするブリッジ形状の第2ゴムストッパ部をゴム弾性体とは別途に設けて、その第2ゴムストッパ部に上記の第1ゴムストッパ部を一体に成形したもので、この請求項2によれば、ストッパ作用を2段階で行わせることができ、これにより第1段のストッパ作用に到るまでのばね定数を、そのような第2ゴムストッパ部を設けない場合に比べてより低く維持することが可能となり、アイドリング時におけるばね定数をより効果的に低くし得て、アイドリング時の振動絶縁の性能をより高めることが可能となる。
ここで第2ゴムストッパ部は内筒及びゴム弾性体に対してそれら隙間形成する状態に成形しておくことができる(請求項3)。
この場合においてブリッジ形状をなす第2ゴムストッパ部は、第1ゴムストッパ部が上記当接部に当接して所定量弾性変形した後に、内筒及びゴム弾性体の変位に伴ない外筒に当接してストッパ作用をなす第3ゴムストッパ部として働くようになしておくことができる(請求項4)。
この請求項4においては大ブッシュが第1ゴムストッパ部,第2ゴムストッパ部,第3ゴムストッパ部を持つこととなり、ストッパ作用を3段階で行うことが可能となる。
この場合、変形許容限度に達するまでのばね定数を全体的に且つ効果的に低くすることができ、その変形許容限度に達する前の領域において低いばね定数を維持し得て、振動絶縁を良好に行うことができる効果が得られる。
本発明においては、連結体における上記窓部の周りの部分を袋状に形成して、その袋の底部にて上記当接部を構成しておくことができる(請求項5)。
更に上記連結体は、互いに対称形状をなす2枚の板体を重ね合せて構成することができ(請求項6)、この場合容易に上記の袋状部、即ち第1ゴムストッパ部の当接部を形成することができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は車両のサスペンションメンバ(ボデー)で、12はこのサスペンションメンバ10上に左側のエンジンマウント14,右側のエンジンマウント16を介して弾性支持されたエンジンである。
但しエンジンマウント14,16は、エンジン12とトランスミッション18とを組み付けてなるパワーユニット20全体の重量を支持している。
22は、サスペンションメンバ10におけるセンタフレーム24とエンジン12の下部とにまたがって介装されたトルクロッドで、弾性を有する小ブッシュ26,大ブッシュ28及びそれらを前後方向に連結する剛性の連結体30とから成っている。
このトルクロッド22は、小ブッシュ26がエンジン12に弾性的に結合され、また大ブッシュ28がサスペンションメンバ10のセンタフレーム24に弾性的に結合されている。
ここで小ブッシュ26側は、後述の内筒34がエンジン12に固定され、また大ブッシュ28側は内筒42がサスペンションメンバ10のセンタフレーム24にそれぞれボルトとナットで締結固定されている。
図2〜図4にトルクロッド22の構成が具体的に示してある。
これらの図において、小ブッシュ26は金属製の剛性の外筒32と内筒34及びそれらの間の円筒状のゴム弾性体36を有している。
ここで外筒32は連結体30一体に構成されている。
また内筒34とゴム弾性体36とは一体に加硫接着されており、その一体加硫品が外筒32に対して軸方向に圧入されて組み付けられている。
一方、大ブッシュ28は金属製且つ剛性の外筒40と内筒42及び加硫接着によりそれらに一体に固着されたゴム弾性体44を有しており、その外筒40が連結体30に一体に構成された円筒形状の圧入部41に軸方向に圧入されて組み付けられている。
この大ブッシュ28側においては、ゴム弾性体44は内筒42から外筒40に向かって延び、それら内筒42と外筒40とを弾性連結する一対の弾性脚46を有する形態をなしている。
ゴム弾性体44はまた、図3及び図4に示しているように内筒42の外周面を被覆する薄肉の被覆部62を有している。
これら弾性脚46の前後には、軸方向に貫通する一対のすぐり部(凹所)48,50が形成されている。
そして車両前方側のすぐり部50を間にして減速側のゴムストッパ部52が設けられている。
このゴムストッパ部52は外筒40に一体に加硫接着されている。
本実施形態において、剛性の連結体30は図3に示しているように金属製の且つ互いに対称形状をなす一対の板体30-1,30-1を図3中上下に重ね合せ且つ接合して構成してある。
各板体30-1,30-1は、連結部分を構成する各一対の板状部60-1,60-1,小ブッシュ26における外筒32の半部32-1,32-1、更に大ブッシュ28側の円形の圧入部41の半部41-1,41-1が形成されている。
連結体30はまた小ブッシュ26側,大ブッシュ28側の各外周の鍔状部38,56を有しており、そしてそれらの各半部38-1,38-1及び56-1,56-1が板体30-1,30-1のそれぞれに一体に形成されている。
尚この連結体30には、小ブッシュ26と大ブッシュ28との間において、即ちそれらを連結する部分において貫通の長孔58が設けられている。
図3及び図4に示しているように、大ブッシュ28には加速時にストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部64が、内筒42側から外筒40側に向かって且つ車両の後方向(図中右方)に向かって突出する形態で設けられており、また図5に詳しく示しているように外筒40には、第1ゴムストッパ部64を外筒40の内側から外側に貫通して突出させるための開口形状の窓部66が設けられている。
更に、上記連結体30には窓部66の外側において袋状部68が設けられている。
この袋状部68の内側の空間は、第1ゴムストッパ部64のストッパ作用空間70とされており、そして袋状部68の底部が、窓部66から第1ゴムストッパ部64の突出方向に離隔した位置で第1ゴムストッパ部を当接させ、弾性変形させる当接部72を成している。
ここで第1ゴムストッパ部64は、図5(B)に示しているようにその先端が窓部66より僅かに外側に突出するような突出高さで形成されている。但しその先端部の突出高さは、外筒40の外周位置(厳密には外筒40の窓部66の図中上,下部分の外周位置)と同じ位置までの突出高さとしておくこともできる。或いはまたこれより大きく外側に突出させておくこともできる。
また図6に示しているように、この第1ゴムストッパ部64の先端と袋状部68の底部から成る当接部72との間にはストッパクリアランスCが形成されている。
大ブッシュ28にはまた、内筒42と外筒40の窓部66との間の位置において、窓部66の周方向の両側即ち図6中左右の両側の個所を橋架けするブリッジ形状の第2ゴムストッパ部74が設けられている。
そしてこの第2ゴムストッパ部74に上記の第1ゴムストッパ部64が一体に成形されている。
ここで第2ゴムストッパ部74と内筒42及びゴム弾性体44側との間には、図6に示しているようにストッパクリアランスCが形成されている。
ここでストッパクリアランスCは上記のストッパクリアランスCに比べて小寸法とされている。
この第2ストッパ部74にはまた、図3及び図5に示しているように上記窓部66よりも軸方向に大きく突出した第3ゴムストッパ部76が一体に備えられている。
次に本実施形態のトルクロッドの作用を説明する。
本実施形態のトルクロッド22においては、図6(I)に示しているように当初大ブッシュ28は、第2ゴムストッパ部74と内筒42及びゴム弾性体44とがストッパクリアランスCを隔てて離間した状態にある。
尚このとき当然に第1ゴムストッパ部64もまた当接部72に対しストッパクリアランスCを隔てて互いに離間した状態にある。
この状態でトルクロッド22に振動が入力し且つその振動が微振動であるときには、ゴム弾性体44のみが弾性変形し、その微振動をかかるゴム弾性体44の弾性変形によって吸収し、振動絶縁する。
図8中Kはこのときのばね定数を表している。
一方加速時において内筒42が外筒40に対して相対的に図7中右方向に相対変位すると、あるところで内筒42(厳密には内筒42及びゴム弾性体44側、以下単に内筒42の変位として説明する)が、図7(II)に示しているように第2のストッパ部74に当接し、更なる同方向の変位に伴って第2ゴムストッパ部74を一体に弾性変形させる。
この時点で第2ゴムストッパ部74のストッパ作用が生じ、その際のばね定数は図8中Kとなる。
図8に示しているようにばね定数Kはばね定数Kよりも大きく、従って内筒42が第2ゴムストッパ部74に当接することによって更なる変位に対する抑制力が増大する。
内筒42の変位が更に大きくなると、図7(III)に示すように第1ゴムストッパ部64が当接部72に当接するに到り、今度はかかる第1ゴムストッパ部64がストッパ作用をなす。その際のばね定数は図8中のKとなる。
この時点では、第2ゴムストッパ部74に一体に構成された第3ゴムストッパ部76は外筒40に対し未だ離間しているが、内筒42が更に図中右方向に大きく変位すると、第1ゴムストッパ部64に続いて今度は第3ゴムストッパ部76が外筒40に当接する(図8の図中IVの位置)に至り、ここにおいて内筒42の変位に対する抵抗力が急激に増大して、内筒42が許容限度を超えて大きく変位するのがそれらのストッパ作用によって防止される。
以上のような本実施形態によれば、大ブッシュ28を特に大径化することなく、ストッパクリアランスを大きくとり得るとともに加速時においてストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部64の突出高さを大きくすることができ、ストッパ当りを遅くすることができるとともにストッパ当り後の、即ちストッパ作用時の初期のばね特性を低く維持することができ、加速時の振動絶縁を良好に行うことができる。
またストッパ当りを遅くすることができるのに伴ってゴム弾性体44自体のばね定数を低く維持でき、従ってアイドリング時における振動絶縁も良好に行うことができる。
一方で大荷重入力時には第1ゴムストッパ部64の大きな圧縮弾性変形に伴なって、変位に対して大きな抵抗力を発生させ得、許容限度を超えて大きな変位が生じてしまうのを確実に防止することができる。
また本実施形態ではブリッジ形状の第2ゴムストッパ部74及び第3ゴムストッパ部76を設けており、この結果大ブッシュ28が第1ゴムストッパ部64,第2ゴムストッパ部74,第3ゴムストッパ部76を持つこととなって、ストッパ作用を3段階で行うことが可能となる。
その結果、変形の許容限度に達するまでのばね定数を全体的に且つ効果的に低くすることができ、変形許容限度に達する前の領域において低いばね定数を維持し得て、振動絶縁を良好に行うことができる効果が得られる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上記連結体30を構成する板体30-1は、場合によってこれを樹脂製とすることも可能である。
また上記実施形態では第2ゴムストッパ部74を設けて、これに第1ゴムストッパ部64を一体に成形しているが、場合によって第2ゴムストッパ部74を省略し、本体ゴム部であるゴム弾性体44に或いは内筒42に第1ゴムストッパ部64を一体に成形するといったことも場合により可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態のトルクロッドをエンジン及びサスペンションメンバとともに示す図である。 同実施形態のトルクロッドの斜視図である。 同実施形態のトルクロッドの側面断面図である。 同実施形態のトルクロッドの平面断面図である。 同実施形態のトルクロッドにおける大ブッシュの図である。 図4の要部拡大図である。 同実施形態のトルクロッドの作用説明図である。 同実施形態のトルクロッドのばね特性を示す図である。 従来公知のトルクロッドの一例を示す図である。 図9とは異なる従来のトルクロッドの図である。
符号の説明
22 トルクロッド
26 小ブッシュ
28 大ブッシュ
30 連結体
32,40 外筒
41 圧入部
34,42 内筒
36,44 ゴム弾性体
48 すぐり部
64 第1ゴムストッパ部
66 窓部
68 袋状部
72 当接部
74 第2ゴムストッパ部
76 第3ゴムストッパ部

Claims (6)

  1. 弾性を有する両端部の小ブッシュ及び大ブッシュと、それらを連結する剛性の連結体とを有し、該大ブッシュは剛性の内筒及び外筒とそれらを径方向に弾性連結するゴム弾性体とを有していて、該外筒が該連結体に備えられた筒形の圧入部に圧入されて該連結体に組み付けられており、車両のエンジン側とボデー側とにまたがって介装されてエンジンからのトルクを受け、該エンジンのロール方向の変位を規制するトルクロッドにおいて、
    前記大ブッシュには、加速時にストッパ作用をなす第1ゴムストッパ部が前記内筒側から外筒側に向かって径方向に突出する形態で設けられているとともに、該外筒には該第1ゴムストッパ部を該外筒の内側から外側に貫通して突出させる開口形状の窓部が設けられており、更に前記連結体には、該窓部から該第1ゴムストッパ部の突出方向に離隔した位置において、該第1ゴムストッパ部を当接させて弾性変形させる剛性の当接部が設けてあることを特徴とするトルクロッド。
  2. 請求項1において、前記大ブッシュには前記内筒と前記外筒の前記窓部との間の位置に、該外筒の該窓部の周方向の両側の個所を橋架けするブリッジ形状の第2ゴムストッパ部が前記ゴム弾性体とは別途に設けられていて、該第2ゴムストッパ部に前記第1ゴムストッパ部が一体に成形してあることを特徴とするトルクロッド。
  3. 請求項2において、前記第2ゴムストッパ部は前記内筒及びゴム弾性体に対して隙間を形成する状態に成形されていることを特徴とするトルクロッド。
  4. 請求項2,3の何れかにおいて、前記ブリッジ形状の第2ゴムストッパ部は、前記第1ゴムストッパ部が前記当接部に当接して所定量弾性変形した後に、前記外筒に当接してストッパ作用をなす第3ゴムストッパ部としての働きもなすことを特徴とするトルクロッド。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記連結体における前記窓部の周りの部分は袋状に形成されていて、該袋の底部にて前記当接部が構成されていることを特徴とするトルクロッド。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記連結体は、互いに対称形状をなす2枚の板体を重合接合して構成してあり、各板体に前記大ブッシュにおける各外筒圧入用の筒形の圧入部の各半部が形成してあることを特徴とするトルクロッド。
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