JP2005220172A - ポリ乳酸系重合体収縮フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】分解性が良好で、かつ透明性、柔軟性、滑り性及び低温収縮性に優れた収縮フィルムを提供すること。
【解決手段】ポリ乳酸系ポリマー(a)を30−80重量部、ポリアルキレンカーボネート(b)を70−20重量部及び(a)と(b)の合計100重量部に対して滑剤として炭素数10−100の脂肪族アミド化合物(c)を0.1−2重量部含有する樹脂組成物(A)からなるHazeが10%以下、弾性率が2500MPa以下でかつ静摩擦係数が0.5以下である収縮フィルムが提供される。
【選択図】なし
【解決手段】ポリ乳酸系ポリマー(a)を30−80重量部、ポリアルキレンカーボネート(b)を70−20重量部及び(a)と(b)の合計100重量部に対して滑剤として炭素数10−100の脂肪族アミド化合物(c)を0.1−2重量部含有する樹脂組成物(A)からなるHazeが10%以下、弾性率が2500MPa以下でかつ静摩擦係数が0.5以下である収縮フィルムが提供される。
【選択図】なし
Description
本発明は、ラベルや包装用の収縮フィルムに関するもので、詳しくは、透明性、柔軟性、滑り性及び低温での収縮性に優れ、かつ自然環境中での生分解性が良好な収縮フィルムに関するものである。
収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等に用いられる収縮フィルムは、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS)、ポリエステル系樹脂を主たる材料とすることが知られている。これらは広く利用されているが、廃棄する際その処理方法を誤るとゴミの量を増すうえに、自然環境下では殆ど分解しないため、埋設処理すると、半永久的に地中に残留する。一方、熱可塑性樹脂で生分解性のあるポリマーとして、ポリ乳酸または乳酸とその他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーが開発されている。これらの樹脂は、動物の体内で数カ月から1年以内に100%生分解し、また、土壌や海水中に置かれた場合、湿った環境下では数週間で分解を始め、約1年から数年で消滅し、さらに分解生成物は、人体に無害な乳酸と二酸化炭素と水になるという特性を有している。
特許文献1のポリ乳酸または乳酸とヒドロキシカルボン酸のコポリマーを主成分とした収縮フィルムは透明性、剛性に優れるものの、耐衝撃性に劣る。また特許文献2の柔軟性を付与するため可塑剤を添加した場合は経時的なブリードによるべたつきによって透明性等の品質低下等の問題があった。特許文献3と4ではポリ乳酸に軟質の生分解性樹脂をブレンドすることにより柔軟性を付与しているが、透明性を両立した実用的な収縮フィルムを得ることが困難であった。
特開平05−212709号公報
特開平09−095605号公報
特開2001−011214号公報
特開2002−128918号公報
本発明は、柔軟性、透明性、滑り性、生分解性が良好な収縮フィルム及びその製造方法を提供することである。
本発明は、ポリ乳酸系ポリマー(a)、下記式(I)で表されるポリアルキレンカーボネート(b)及び滑剤(c)を含む樹脂組成物(A)からなる収縮フィルムを提供する。
前記乳酸系ポリマー(a)を30〜80重量部、前記ポリアルキレンカーボネート(b)が70〜20重量部(ただし、(a)と(b)の合計を100重量部とする)及び滑剤(c)を含む樹脂組成物(A)からなる収縮フィルムは本発明の好ましい態様である。
前記乳酸系ポリマー(a)と前記ポリアルキレンカーボネート(b)の合計100重量部に対して、上記滑剤(c)として炭素数10〜100の脂肪族アミド化合物が0.1〜2重量部含有する前記樹脂組成物(A)からなる収縮フィルムも本発明の好ましい態様である。
本発明はさらに、フィルム厚み30μmの場合のHazeが10%以下で、弾性率が2500MPa以下、かつ静摩擦係数が0.5以下である収縮フィルムも提供する。
本発明により、柔軟性、透明性、滑り性、低温収縮性に優れ、さらに生分解性が良好な収縮フィルムを提供することができる。
本発明において乳酸系ポリマーとは乳酸を主成分とするポリエステルであって、本発明の目的を損なわない範囲においてその他の成分として乳酸以外の炭素数2〜10の脂肪族ヒドロキシカルボン酸、または脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオールなどからなるもの、また、テレフタル酸などの芳香族化合物を含有するものであっても良い。これらを主成分とするホモポリマー、コポリマー、ならびにこれらの混合物を含む。
ポリマーの原料に用いられる乳酸類としては、L−乳酸、D−乳酸,DL−乳酸又はそれらの混合物または乳酸の環状2量体であるラクタイドを使用することができる。また乳酸類と併用できるヒドロキシカルボン酸類としては、炭素数2〜10の乳酸以外のヒドロキシカルボン酸類が好ましく、具体的にはグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などを好適に使用することができ、更にヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体、例えば、グリコール酸の2量体であるグリコライドや6−ヒドロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラクトンも使用できる。
脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数2〜30の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、具体的には、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フェニルコハク酸、1,4-フェニレンジ酢酸等が挙げられる。これらは、単独で又は二種以上の組合せて使用することができる。
脂肪族ジオールとしては、炭素数2〜30の脂肪族ジオールが好ましく、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ一ル、1,4−ベンゼンジメタノール等が挙げられる。これらは、単独で又は二種以上の組合せて使用することができる。
原料としての乳酸以外のヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオールは、本発明の目的を損なわない範囲において種々の組み合わせで使用することができる。
乳酸系ポリマーは、上記原料を直接脱水重縮合する方法、または上記乳類やヒドロキシカルボン酸類の環状2量体、例えばラクタイドやグリコライド、あるいはε−カプロラクトンのような環状エステル中間体を開環重合させる方法により得られる。
直接脱水重縮合して製造する場合、原料である乳酸類又は乳酸類とヒドロキシカルボン酸類を、脂肪族ジカルボン酸類 及び脂肪族ジオ−ル類を好ましくは有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒から水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻す方法によって重合することにより、本発明に適した強度を持つ乳酸系収縮フィルムが得られる。乳酸系ポリマーの重量平均分子量は、7万≦重量平均分子量<300万が好ましい。さらに好ましくは10万≦重量平均分子量≦150万の範囲が好ましい。
本発明において用いる乳酸系ポリマーとしてポリ乳酸を用いる場合、ポリ乳酸の構成としてはD−乳酸:L−乳酸=2:98〜20:80または98:2〜80:20が好ましい。また、D−乳酸とL−乳酸の構成割合が異なる2種類以上のポリ乳酸をブレンドすることも可能である。前記D体量の範囲のものを用いると本発明の目的を満たすことができる。D−乳酸のみ又はL−乳酸のみのポリ乳酸系重合体は結晶性が非常に高いため、融点が高く、耐熱性、機械物性に優れる傾向にある。ただし、収縮フィルムとして使用する場合には、結晶性が高いと延伸時に延伸配向結晶化が進行してしまうので、熱収縮率を調整することが難しくなり、適度に結晶性を低下させることが好ましい。
本発明におけるポリアルキレンカーボネート(b)は、下記式(I)で表される。
また、本発明で用いるポリアルキレンカーボネート(b)は上記式(I)においてRで表されるアルキレン基として、エチレン基、プロピレン基および上記一般式(II)で示される基以外に、本発明の特性を損なわない範囲内で、好ましくはアルキレン基の20モル%以下の範囲内で他のアルキレン基を含有していてもよい。アルキレン基としては、メチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ドデカメチレン、エチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、プロピルエチレン、1−エチル−2−メチルエチレン、ブチルエチレン、ベンチルエチレン、ヘキシルエチレン,オクチルエチレンなどの飽和脂肪族基、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキサンジメチレン、1,4−シクロヘキサンジメチレン、シクロヘキシルエチレンなどの脂環族基、ビニルエチレン、アリルエチレン、イソプロペニルエチレンなどの不飽和脂肪族基が挙げられる。また、スチレン、ベンジルエチレン、m−フェニレン、p−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−ビスフェニレン−2,2−プロパン、4,4’−ビスフェニレン−スルホン、トリフルオロメチルエチレンなどの芳香族やヘテロ元素を含有する基を含有してもよい。
本発明で用いるポリアルキレンカーボネート(b)の分子量は、特に制限はないが、一般的には重量平均分子量として、2000≦重量平均分子量<50万が好ましい。さらに、5000≦重量平均分子量≦30万であることが好ましい。前記分子量の範囲のものを用いると本発明に適した強度を持つ収縮フィルムが得られる。分子量はGPCなど公知の方法で求めることができる。
また、本発明で用いるポリアルキレンカーボネート(B)は、ガラス転移温度が25℃以下であることが好ましい。前記範囲内のガラス転移温度のものを用いると、実用上十分な柔軟性を付与できる。なお、本発明においてガラス転移温度は通常のDSC(示差走査熱量計)にて昇温速度10℃/分で観察される温度をいう。
本発明で用いるポリアルキレンカーボネート(B)はいかなる方法で製造されたものであってもよく、特に限定されるものではないが、代表的な製造方法としては(1)炭酸ジメチルなどの炭酸エステルとグリコールとのエステル交換により行う方法、(2)グリコールとホスゲンを反応させる方法(3)環状カーボネートを開環させる方法(4)エポキシドと炭酸ガスを亜鉛含有固体触媒成分下に共重合させる方法(特許第2671269号、特許第2693584号)などが挙げられ、所望の分子構造などにより適宜選択して製造することができる。
本発明では、乳酸系ポリマー(a)にポリアルキレンカーボネート(b)を配合することにより、フィルムに柔軟性を付与する効果がある。乳酸系ポリマー(a)とポリアルキレンカーボネート(b)の構成割合は(a)30〜80重量部に対し、(b)70〜20重量部が好適であり、さらに好ましくは、(a)が60〜70重量部に対し、(b)が40〜30重量部の範囲が好ましい。前記範囲内で配合することにより、実用上十分な柔軟性が付与される。(いずれの場合も、(a)と(b)の合計100重量部とする。)
本発明で示す滑剤とは、ポリマー相互間の潤滑性を向上させるもので、具体的には成形加工されたプラスチック製品の滑り性改良を有するものを言う。具体的には、脂肪族アミド、アルキレンビス脂肪族アミドが挙げられるが、その中でも炭素数が10〜100の脂肪族アミドが好適であり、その中でも更に好ましくは複数のアミド結合を有する有機化合物が好ましい。
これらは乳酸系ポリマー(a)とポリアルキルカボネート(b)の樹脂組成物100重量部に対して0.1〜2重量部であり、好ましくは0.3〜1.7重量部であり、更により好ましくは0.5〜1.0重量部である。前記範囲内で配合することにより、実用上十分な滑り性が付与される。
脂肪族アミドとは、分子内にアミド結合を有する化合物であって例えば炭素数4〜30の脂肪族カルボン酸と炭素数2〜30の1級又は2級の脂肪族アミンとを、必要に応じて多塩基酸を用いて反応させることによって得られる有機化合物であって、具体的には、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、リシノール酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドのような脂肪族モノカルボン酸アミド類;N−オレイルパルミチン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミドのようなN−置換脂肪族モノカルボン酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、へキサメチレンビスステアリン酸アミド、へキサメチレンビスベヘニン酸アミド、へキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドのような脂肪族ビスカルボン酸アミド類;N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミドのようなN−置換脂肪族カルボン酸ビスアミド類を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
これらの中でも特に、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミドが安価且つ効果的で好ましく、更にエチレンビスステアリン酸アミドが最も好ましい。またこれらの有機化合物を単独あるいは2種類以上の混合物でもよい。
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、上記した(a)と(b)、滑剤成分以外に他の樹脂を少量含有していてもよく、また、目的に応じて可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等の添加剤を添加することもできる。
上記組成物を用いて、本発明の収縮フィルムを製造する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、まずインフレーション法やTダイ法など公知の方法で該組成物をフィルムに成形した後、テンター方式によって一軸延伸、同時二軸延伸、あるいは逐次二軸延伸を行う方法が挙げられる。また、インフレーション法によるフィルム成形にひき続きチューブラー二軸延伸を行う方法が挙げられる。押出し温度は170〜230℃、好ましくは、180℃〜220℃の範囲である。
延伸工程での延伸温度や延伸倍率はポリ乳酸重合体とポリアルキルカーボネートとの混合比やポリ乳酸系重合体の結晶性等により、また、適用される用途等により適宜決定されるが、一般的に延伸温度は約70℃〜90℃の範囲で制御され、延伸倍率は収縮方向に対して約1.5倍〜6倍の範囲で適宜決定される。また、一軸延伸、二軸延伸等についても、用途に応じて決定される。尚、延伸後のフィルム(本発明のフィルム)は90℃の恒温槽中に15分間浸漬した後の熱収縮率が少なくとも一方向において20%以上が好ましい。
本発明によって、フィルム厚み30μmの場合のHazeが10%以下で、弾性率が2500MPa以下で、かつ静摩擦係数が0.5以下の物性を示す収縮フィルムが得られる。
本発明のポリ乳酸系収縮フィルムは、包装材や収縮ラベル材として使用することができる。この包装材や収縮ラベルが使用される被包装物としては、容器、生鮮食品などが挙げられる。容器としては、ガラス瓶、ガラス容器、硬質プラスチック容器等の硬度の高い容器、または紙や、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックから成形される容器等が挙げられる。これらの容器は食品用、飲料用、薬品用等任意の用途の使用されるものである。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、本発明において各種物性は下記の方法で測定し評価した。
なお、本発明において各種物性は下記の方法で測定し評価した。
1)ガラス転移温度(Tg)
Seiko Instruments製の示差走査型熱量計を用いて測定した。室温から200℃まで昇温(昇温速度10℃/分)して200℃で10分間保持した後、−100℃まで冷却(降温速度10℃/分)して−100℃で10分間保持し、次いで200℃までの昇温(昇温速度10℃/分)過程で測定した。
2)重量平均分子量(Mw)
ポリスチレンを標準としてShodex GPC SYSTEM−21(示差屈折率検出器)により、カラム温度40℃、クロロホルム溶離液で測定した。
3)フィルムの弾性率
JIS K6732に準じて求めた。東洋精機製引張試験機を用い、測定温度23℃、チャック間70mm、試験片幅10mm、試験速度200mm/minの条件で測定した。フィルムの柔軟性は下記の基準によって評価した。
良好:フィルムの弾性率が2500MPa以下のもの
不良:フィルムの弾性率が2500MPa超のもの
4)フィルムのヘイズ
JIS K−6714に従い、東京電色製 Haze Meter を使用して測定した。透明性の評価は下記基準により評価した。
良好:ヘイズ値が10%以下のもの
不良:ヘイズ値が10%超のもの
5)熱収縮率
延伸フィルムの縦方向に長さ100mm、幅3mmの短冊型試験片(試験片1)と横方向に100mm、幅3mmの短冊型試験片(試験片2)を作成する。この試験片1と試験片2を90℃に保持した恒温槽に15分間保持した後、試験片1の縦方向の長さ(L1(mm))、試験片2の横方向の長さ(L2(mm))を測定して以下の式を用いて収縮率を算出する。
縦方向の収縮率(%)=100×(100−L1)/100
横方向の収縮率(%)=100×(100−L2)/100
熱収縮率の評価は下記の基準で評価した。(低温収縮性の評価)
良好:試験片1、試験片2の熱収縮率がともに20%超のもの
不良:試験片1、試験片2の熱収縮率がともに20%以下のもの
6)静摩擦係数
JIS P−8147に準じて実施した。東洋精機製の摩擦角測定機を用い、100×60×20mmのおもり(940g)にて傾斜版の傾き速度が2.8℃/secで測定した。滑り性の評価は下記基準によって評価した。
良好:静摩擦係数が0.5%以下のもの
不良:静摩擦係数が0.5%超のもの
Seiko Instruments製の示差走査型熱量計を用いて測定した。室温から200℃まで昇温(昇温速度10℃/分)して200℃で10分間保持した後、−100℃まで冷却(降温速度10℃/分)して−100℃で10分間保持し、次いで200℃までの昇温(昇温速度10℃/分)過程で測定した。
2)重量平均分子量(Mw)
ポリスチレンを標準としてShodex GPC SYSTEM−21(示差屈折率検出器)により、カラム温度40℃、クロロホルム溶離液で測定した。
3)フィルムの弾性率
JIS K6732に準じて求めた。東洋精機製引張試験機を用い、測定温度23℃、チャック間70mm、試験片幅10mm、試験速度200mm/minの条件で測定した。フィルムの柔軟性は下記の基準によって評価した。
良好:フィルムの弾性率が2500MPa以下のもの
不良:フィルムの弾性率が2500MPa超のもの
4)フィルムのヘイズ
JIS K−6714に従い、東京電色製 Haze Meter を使用して測定した。透明性の評価は下記基準により評価した。
良好:ヘイズ値が10%以下のもの
不良:ヘイズ値が10%超のもの
5)熱収縮率
延伸フィルムの縦方向に長さ100mm、幅3mmの短冊型試験片(試験片1)と横方向に100mm、幅3mmの短冊型試験片(試験片2)を作成する。この試験片1と試験片2を90℃に保持した恒温槽に15分間保持した後、試験片1の縦方向の長さ(L1(mm))、試験片2の横方向の長さ(L2(mm))を測定して以下の式を用いて収縮率を算出する。
縦方向の収縮率(%)=100×(100−L1)/100
横方向の収縮率(%)=100×(100−L2)/100
熱収縮率の評価は下記の基準で評価した。(低温収縮性の評価)
良好:試験片1、試験片2の熱収縮率がともに20%超のもの
不良:試験片1、試験片2の熱収縮率がともに20%以下のもの
6)静摩擦係数
JIS P−8147に準じて実施した。東洋精機製の摩擦角測定機を用い、100×60×20mmのおもり(940g)にて傾斜版の傾き速度が2.8℃/secで測定した。滑り性の評価は下記基準によって評価した。
良好:静摩擦係数が0.5%以下のもの
不良:静摩擦係数が0.5%超のもの
[実施例1]
ポリ乳酸A(H−440(三井化学(株)販売、重量平均分子量21万、L体/D体=96/4、融点155℃)70重量部に対して、ポリエチレンカーボネート(ガラス転移温度13℃、重量平均分子量15万)30重量部さらに、エチレンビスステアリン酸アミド(ライオンアクゾ社製)0.72重量部を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした。得られたペレットを40mmφ短軸エクストルーダーにて、210℃でTダイより押出し、キャスティングロールで急冷して未延伸フィルムを得た。次いで二軸延伸装置を用い、73℃に温度調整された延伸槽内で縦方向、横方向共に2.5倍の延伸倍率で同時二軸延伸を行ない、膜厚30μmの収縮フィルムを得た。得られたフィルムの弾性率、透明性(ヘイズ)、熱収縮率、静摩擦係数を上記に示す方法で評価した。結果を表1に示す。
ポリ乳酸A(H−440(三井化学(株)販売、重量平均分子量21万、L体/D体=96/4、融点155℃)70重量部に対して、ポリエチレンカーボネート(ガラス転移温度13℃、重量平均分子量15万)30重量部さらに、エチレンビスステアリン酸アミド(ライオンアクゾ社製)0.72重量部を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした。得られたペレットを40mmφ短軸エクストルーダーにて、210℃でTダイより押出し、キャスティングロールで急冷して未延伸フィルムを得た。次いで二軸延伸装置を用い、73℃に温度調整された延伸槽内で縦方向、横方向共に2.5倍の延伸倍率で同時二軸延伸を行ない、膜厚30μmの収縮フィルムを得た。得られたフィルムの弾性率、透明性(ヘイズ)、熱収縮率、静摩擦係数を上記に示す方法で評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜4]
同様にして、表1に示す組成物を実施例1と同様に成形し評価を行った。(実施例2〜4)結果を表1に示す。
同様にして、表1に示す組成物を実施例1と同様に成形し評価を行った。(実施例2〜4)結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリ乳酸A60重量部に対して、ポリエチレンカーボネート(ガラス転移温度13℃、重量平均分子量15万)40重量部を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、実施例1と同様の方法で成形し評価を行った。結果を表1に示す。
ポリ乳酸A60重量部に対して、ポリエチレンカーボネート(ガラス転移温度13℃、重量平均分子量15万)40重量部を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、実施例1と同様の方法で成形し評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリ乳酸A60重量部とポリブチレンサクシネートアジペート共重合体(昭和高分子社製、商品名:ビオノーレ3001)40重量部とを混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、チップ混合し、実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
ポリ乳酸A60重量部とポリブチレンサクシネートアジペート共重合体(昭和高分子社製、商品名:ビオノーレ3001)40重量部とを混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、チップ混合し、実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリ乳酸A60重量部とテレフタル酸とアジピン酸と1,4−ブタンジオールの共重合体からなる芳香族脂肪族ポリエステル(BASF社製、商品名:Ecoflex)を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
ポリ乳酸A60重量部とテレフタル酸とアジピン酸と1,4−ブタンジオールの共重合体からなる芳香族脂肪族ポリエステル(BASF社製、商品名:Ecoflex)を混合して、溶融押し出しにてペレット形状にした以外は、実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
ポリ乳酸A100重量部のみを実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
ポリ乳酸A100重量部のみを実施例1と同様の方法で成形し評価した。結果を表1に示す。
ポリ乳酸(A):重量平均分子量21万、L体/D体=96/4、融点155℃(三井化学(株)販売 H−400)
PEC:ポリエチレンカーボネート:重量平均分子量15万、ガラス転移温度13℃
EBS:エチレンビスステアリン酸アミド(ライオンアクゾ社製)
ポリエステル(A):ポリブチレンサクシネートアジペート(昭和高分子(株)社製 商品名:ビオノーレ3001)
ポリエステル(B):ポリブチレンテレフタレートアジペート(BASF社製 商品名:Ecoflex)
PEC:ポリエチレンカーボネート:重量平均分子量15万、ガラス転移温度13℃
EBS:エチレンビスステアリン酸アミド(ライオンアクゾ社製)
ポリエステル(A):ポリブチレンサクシネートアジペート(昭和高分子(株)社製 商品名:ビオノーレ3001)
ポリエステル(B):ポリブチレンテレフタレートアジペート(BASF社製 商品名:Ecoflex)
本発明によれば、生分解性が良好で、かつ透明性、柔軟性、滑り性に優れた収縮フィルムを提供することができる。このように本発明により提供される収縮フィルムは自然環境に負荷をかけない包装材料であり、有効に活用されるものである。
Claims (4)
- 前記乳酸系ポリマー(a)を30〜80重量部、前記ポリアルキレンカーボネート(b)が70〜20重量部(ただし、(a)と(b)の合計を100重量部とする)及び滑剤(c)を含むことを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物(A)からなる収縮フィルム。
- 前記乳酸系ポリマー(a)と前記ポリアルキレンカーボネート(b)の合計100重量部に対して、上記滑剤(c)として炭素数10〜100の脂肪族アミド化合物が0.1〜2重量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物(A)からなる収縮フィルム。
- フィルム厚み30μmの場合のHazeが10%以下、弾性率が2500MPa以下でかつ静摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする請求項1〜3記載の収縮フィルム。
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