JP2005220117A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 乳化安定性に優れ、べたつかず、さっぱりした良好な使用感を有し、且つ乳化剤として界面活性剤を使用しないか又は限定量の使用に留めることで、肌の弱い人でも使用できる水中油型乳化組成物を提供する。
【解決手段】 カチオンポリマーを含む油相を分散相とし、アニオンポリマーを含む水相を連続相とすることを特徴とする水中油型乳化組成物である。
【選択図】 なし
【解決手段】 カチオンポリマーを含む油相を分散相とし、アニオンポリマーを含む水相を連続相とすることを特徴とする水中油型乳化組成物である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、乳化安定性に優れ、べたつかずさっぱりした使用感で、肌の弱い人でも安心して使用できる皮膚化粧料として有用な水中油型乳化組成物に関する。
乳化組成物の安定化に関しては、数多くの乳化剤や乳化方法が研究されている。乳化剤としては、ポリオキシエチレン鎖を含有する非イオン性界面活性剤、脂肪酸せっけんに代表されるアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が用いられている。また、最近では、特に肌の弱い人向けの化粧料として、界面活性剤の量を減らしたり、いわゆる高分子乳化剤を用いた乳化組成物が提案されている。
特許文献1には、乳化剤としてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを含んでなる水中油型乳化組成物が記載されている。この公報によれば、両親媒性高分子であるアルキル変性カルボキシビニルポリマーにより形成される水和ゲル中に油剤を分散させることで、安定な水中油型乳化組成物が得られるとされている。
特許文献2には、非架橋型ハイドロゲル中に油性成分を含有するハイドロゲル粒子を、水性媒体に分散させてなる皮膚化粧料が記載されている。この皮膚化粧料では、油性成分が非架橋型ハイドロゲルの粒子中に安定に分散した状態で存在するとされている。
特許文献2には、非架橋型ハイドロゲル中に油性成分を含有するハイドロゲル粒子を、水性媒体に分散させてなる皮膚化粧料が記載されている。この皮膚化粧料では、油性成分が非架橋型ハイドロゲルの粒子中に安定に分散した状態で存在するとされている。
また、特許文献3には、疎水部を有する置換基、並びに、イオン性又は非イオン性親水部を有する置換基を持つ水溶性多糖誘導体を含む水中油型乳化化粧料が記載されている。この公報によれば、両親媒性高分子である水溶性多糖誘導体を含有することによって、優れた増粘性、乳化安定性を有する水中油型乳化化粧料が得られるとされている。
非特許文献1では、カチオン性高分子(カチオン化セルロース等)とアニオン性高分子(ヒアルロン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等)からなるポリイオンコンプレックスによる構造体を形成させ、それを含有する水相に油性成分を分散させることで安定に水中油型組成物が得られるとされている。
非特許文献1では、カチオン性高分子(カチオン化セルロース等)とアニオン性高分子(ヒアルロン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等)からなるポリイオンコンプレックスによる構造体を形成させ、それを含有する水相に油性成分を分散させることで安定に水中油型組成物が得られるとされている。
以上のように、高分子化合物を用いて乳化物を得る方法としては、主に、高分子化合物の構造体由来のゲルを水相中に形成させて油剤を分散させる方法と、水溶性高分子化合物に親水性と親油性を付与することにより乳化能を持たせる方法が提案されている。高分子化合物は界面活性剤と比較して界面張力低下能が低く、相対的に乳化力が小さいため、乳化安定性が必ずしも良いとは言えない。そのため場合によっては、安定な水中油型乳化物を形成させるために、さらに機械的せん断力を加えたり、親水性界面活性剤を併用したりする必要がある。また、化粧料としての使用時に高分子特有のべたつきやぬめり感を伴ったり、塗布時に乳化系が破壊されやすいため、油っぽさやなじみの悪さが認められることがある。
本発明は、乳化安定性に優れ、べたつかず、さっぱりした良好な使用感で、且つ乳化剤として界面活性剤を使用しないか又は限定量の使用に留めることで、肌の弱い人でも安心して使用できる水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、カチオンポリマーを含む油相と、アニオンポリマーを含む水相とを混合することにより、油相と水相との界面にポリイオンコンプレックスを形成させることで、界面活性剤を含有しなくても乳化安定性に優れ、且つべたつき等もない、使用感の良好な水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
本発明に係る水中油型乳化組成物は、カチオンポリマーを含む油相を分散相とし、アニオンポリマーを含む水相を連続相とすることを特徴とするものである。
本発明に係る水中油型乳化組成物は、カチオンポリマーを含む油相を分散相とし、アニオンポリマーを含む水相を連続相とすることを特徴とするものである。
本発明の水中油型乳化組成物は、乳化剤としての界面活性剤を含まなくても、又は使用量が少なくても乳化安定性に優れる。従って、皮膚化粧料として使用した場合に、刺激感が少なく、べたつき等のない、さっぱりとした良好な使用感を示す。
本発明は、分散相である油相にカチオンポリマーを含み、連続相である水相にアニオンポリマーを含むことで、両ポリマーの電気的作用、すなわちポリイオンコンプレックスによる配向力により、乳化安定性に優れた水中油型乳化組成物を得ることができる。
本発明に用いるカチオンポリマーは、油相に溶解するか又は均一に分散するものであれば特に制限されない。好ましいカチオンポリマーとしては、オルガノポリシロキサンセグメント(a)とカチオン性セグメント(b)を含むカチオン変性シリコーンポリマーを挙げることができる。
その重量平均分子量は、安定な乳化物が得られる点から、500〜500,000であることが好ましく、1,000〜300,000であることがさらに好ましい。ここに、重量平均分子量はクロロホルムを展開溶媒とし、ポリスチレンを標準とするゲル浸透型液体クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
その重量平均分子量は、安定な乳化物が得られる点から、500〜500,000であることが好ましく、1,000〜300,000であることがさらに好ましい。ここに、重量平均分子量はクロロホルムを展開溶媒とし、ポリスチレンを標準とするゲル浸透型液体クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
上記カチオン変性シリコーンポリマーとしては、カチオン性セグメント(b)が、カチオン性窒素原子を含むアルキレン基と下記式(1)で表される繰返し単位とからなるカチオン性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b1)であるものが好ましい。より具体的には、オルガノポリシロキサンセグメント(a)の末端又は鎖中のケイ素原子の少なくとも1つに、カチオン性窒素原子を含むアルキレン基と、オキサゾリンモノマーの開環重合により誘導される下記式(1)で表されるN−アシルアルキレンイミンの繰返し単位とからなる、カチオン性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b1)が結合してなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが好ましい。
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3の整数を示す)
式(1)において、R1としては、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニルアルキル、ナフチルアルキル等のアラルキル基;フェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等のアリール基が挙げられる。
式(1)において、R1としては、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニルアルキル、ナフチルアルキル等のアラルキル基;フェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等のアリール基が挙げられる。
さらに、オルガノシロキサンセグメント(a)とカチオン性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b1)の質量比(a)/(b1)は、安定な乳化物が得られる点から、98/2〜40/60であることが好ましい。また、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、重量平均分子量が50,000〜500,000であることが好ましい。
また、上記カチオン性窒素原子を含むアルキレン基としては、窒素原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられ、その具体例としては式(2)で表される幾つかの基がある。
また、上記カチオン性窒素原子を含むアルキレン基としては、窒素原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられ、その具体例としては式(2)で表される幾つかの基がある。
かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンの好ましい例としては、ポリ(N−ホルミルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−オクタノイルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−ドデカノイルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−ホルミルプロピレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−アセチルプロピレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−プロピオニルプロピレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−オクタノイルプロピレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−ドデカノイルプロピレンイミン)変性シリコーン等が挙げられる。
上記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、公知の方法、例えば、特開平2−276824号公報、特開平4−85334号公報、特開平4−85335号公報、特開平5−112423号公報、特開平7−133352号公報等に記載の方法により得ることができる。
また、好ましいカチオンポリマーとしては、オルガノポリシロキサンセグメント(a)とカチオン性セグメント(b)を含む上記カチオン変性シリコーンポリマーのほかにも、酸性時にアミン部がカチオン性を有するアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体を挙げることができる。
カチオンポリマーは、本発明の水中油型乳化組成物に1種又は2種以上含有させることができ、その含有量は、0.01〜20質量%の範囲が好ましく、0.01〜10質量%の範囲が更に好ましく、0.01〜5質量%の範囲が特に好ましい。
本発明において、カチオンポリマーを含む油相を構成する油性成分は、通常、化粧料等の水中油型乳化組成物に使用される油性成分のうち、カチオンポリマーを溶解できるか又はカチオンポリマーを均一に分散できるものであればよい。また、カチオンポリマーを油相に十分溶解又は分散させるために、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールを組み合わせても良い。
油性成分としては、液状、半固形状又は固形状の、合成又は天然の油性成分が含まれ、例えば、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等が挙げられる。
油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核脂、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核脂、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。特に、常温で液体の高級脂肪酸が好ましい。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。特に、常温で液体の高級脂肪酸が好ましい。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール;モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分岐鎖アルコール等が挙げられる。特に、常温で液体の高級アルコールが好ましい。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸n−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘブチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、ミリスチン酸トリグリセライド、2−へプチルウンデカン酸トリグリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン等の環状ポリシロキサン;3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。
本発明に用いるアニオンポリマーとしては、水中油型乳化組成物の水相に含有させた際に増粘性を与えたり、または、乳化の安定性を向上させるために用いられるアニオンポリマーが好ましい。具体的には、天然のものとしては、例えばカラギーナン等の硫酸基を有するアニオンポリマーが挙げられ、半合成のものとしては、例えばセルロース硫酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等のアニオンポリマーが挙げられる。合成のものとしては、例えばカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルステアリルエーテルヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム等のアニオンポリマーが挙げられる。
アニオンポリマーは、本発明の水中油型乳化組成物に1種又は2種以上含有させることができ、その含有量は、0.01〜10質量%の範囲が好ましく、0.01〜5質量%の範囲が更に好ましく、0.01〜3質量%の範囲が特に好ましい。
本発明において、アニオンポリマーを含む水相は、水を主体とし、必要に応じて水溶性溶剤及び他の水溶性成分を適宜含有する組成とすることができ、水相全体としてアニオンポリマーを溶解又は均一に分散できるものであればよい。
本発明において、アニオンポリマーを含む水相は、水を主体とし、必要に応じて水溶性溶剤及び他の水溶性成分を適宜含有する組成とすることができ、水相全体としてアニオンポリマーを溶解又は均一に分散できるものであればよい。
また、本発明において、カチオンポリマーとアニオンポリマーの比率は、使用するカチオンポリマー及びアニオンポリマーに応じて、乳化安定性に優れた水中油型乳化組成物を得ることができるように適宜調整すれば良い。一例として、カチオンポリマーが前記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンで、アニオンポリマーがカルボキシビニルポリマー(重量平均分子量:約125万)の組み合わせにおいては、質量比でアニオンポリマーが1に対してカチオンポリマーが20未満であることが好ましく、アニオンポリマーが1に対してカチオンポリマーが10未満であることがさらに好ましい。さらに、アニオンポリマーがカルボキシビニルポリマーの場合は、完全に中和した状態ではカチオンポリマーとポリイオンコンプレックスを形成できないことがある。カルボキシビニルポリマーの中和度は、使用するカルボキシビニルポリマーの種類及び含有量等を考慮して、適宜決定することができる。
本発明の油相と水相の比率は、好ましくは質量比で油相/水相=1/99〜30/70、より好ましくは5/95〜20/80である。
なお、本発明では乳化剤としての界面活性剤を含まなくても安定な水中油型乳化組成物を得ることができるが、界面活性剤の存在を排除するものではなく、例えば乳化組成物の感触調整等を目的に含有させることができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、カチオンポリマーを溶解、又は均一に分散(必要に応じて70℃程度に加熱)させた油性組成物を、別途準備したアニオンポリマーを溶解(場合によっては加熱)させた水性組成物に添加し混合することにより調製できる。この場合、必要に応じホモミキサー等を用いて処理してもかまわない。
また、本発明の水中油型乳化組成物の用途は限定されず、たとえば、化粧料、医薬品、又は食品などの分野で利用可能であるが、特に、皮膚化粧料に利用することが好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、前記必須成分の他に、通常用いられる保湿剤、粘度調整剤、薬効剤、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、抗炎症剤、香料、植物抽出物等を本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、前記必須成分の他に、通常用いられる保湿剤、粘度調整剤、薬効剤、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、抗炎症剤、香料、植物抽出物等を本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。
以下、本発明を比較例及び実施例によってさらに詳細に説明する。尚、本発明は本実施例により限定されるものではない。
<評価方法>
(1)乳化安定性
乳化組成物を50mlのガラス瓶に充填し調製した直後、及び、50℃で1ヶ月間の保存後において、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:油相もしくは水相のわずかな染み出しや、つやの変化がみられる
△:油相もしくは水相のわずかな分離がみられる
×:分離している
(1)乳化安定性
乳化組成物を50mlのガラス瓶に充填し調製した直後、及び、50℃で1ヶ月間の保存後において、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:油相もしくは水相のわずかな染み出しや、つやの変化がみられる
△:油相もしくは水相のわずかな分離がみられる
×:分離している
(2)使用感(べたつきのなさ、のびの良さ、油性感のなさ、さっぱり感)
専門パネラー20名により、べたつきのなさ、のびの良さ、油性感のなさ、さっぱり感の各々の項目について下記基準により調製直後の組成物を用い、官能評価を行った。
◎:16名以上が良好と回答
○:11名以上15名以下が良好と回答
△:6名以上10名以下が良好と回答
×:5名以下が良好と回答
専門パネラー20名により、べたつきのなさ、のびの良さ、油性感のなさ、さっぱり感の各々の項目について下記基準により調製直後の組成物を用い、官能評価を行った。
◎:16名以上が良好と回答
○:11名以上15名以下が良好と回答
△:6名以上10名以下が良好と回答
×:5名以下が良好と回答
<製法>
各実施例及び比較例において、次の手順により水中油型乳化組成物を調製した。すなわち、70℃に加熱し溶解した油性組成物を調製し、別途調製した水性組成物を均一に溶解したものに、撹拌下、上記油性組成物を添加した後、ホモミキサー処理を行い、水中油型乳化組成物を調製した。
各実施例及び比較例において、次の手順により水中油型乳化組成物を調製した。すなわち、70℃に加熱し溶解した油性組成物を調製し、別途調製した水性組成物を均一に溶解したものに、撹拌下、上記油性組成物を添加した後、ホモミキサー処理を行い、水中油型乳化組成物を調製した。
(実施例1〜2、比較例1〜4)
上記の方法により、表1に示す組成に従って水中油型乳化組成物を調製し、乳化安定性及び使用感(べたつき、のび、油性感のなさ、さっぱり感)に関して評価を行った。評価結果は、組成と併せて表1に示す。
上記の方法により、表1に示す組成に従って水中油型乳化組成物を調製し、乳化安定性及び使用感(べたつき、のび、油性感のなさ、さっぱり感)に関して評価を行った。評価結果は、組成と併せて表1に示す。
(実施例3) 美容液
表2に示す組成の美容液を上記の方法で調製した。得られた美容液は、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表2に示す組成の美容液を上記の方法で調製した。得られた美容液は、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
(実施例4) 美白エッセンス
表3に示す組成の美白エッセンスを上記の方法で調製した。得られた美白エッセンスは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表3に示す組成の美白エッセンスを上記の方法で調製した。得られた美白エッセンスは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
(実施例5) サンケアクリーム
表4に示す組成のサンケアクリームを上記の方法で調製した。得られたサンケアクリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表4に示す組成のサンケアクリームを上記の方法で調製した。得られたサンケアクリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
(実施例6) エモリエントミルク
表5に示す組成のエモリエントミルクを上記の方法で調製した。得られたエモリエントミルクは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表5に示す組成のエモリエントミルクを上記の方法で調製した。得られたエモリエントミルクは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
(実施例7) 保湿クリーム
表6に示す組成の保湿クリームを上記の方法で調製した。得られた保湿クリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表6に示す組成の保湿クリームを上記の方法で調製した。得られた保湿クリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
(実施例8) 保湿クリーム
表7に示す組成の保湿クリームを上記の方法で調製した。得られた保湿クリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
表7に示す組成の保湿クリームを上記の方法で調製した。得られた保湿クリームは、乳化安定性及び使用感ともに良好であった。
Claims (6)
- カチオンポリマーを含む油相を分散相とし、アニオンポリマーを含む水相を連続相とする水中油型乳化組成物。
- カチオンポリマーを含む油性組成物を、アニオンポリマーを含む水性組成物に添加することで得られる、請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
- カチオンポリマーの含有量が0.01〜20質量%であり、アニオンポリマーの含有量が0.01〜10質量%である、請求項1又は2に記載の水中油型乳化組成物。
- 前記カチオンポリマーは、オルガノポリシロキサンセグメント(a)とカチオン性セグメント(b)を含むカチオン変性シリコーンポリマーであり、重量平均分子量が500〜500,000である、請求項1乃至3のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
- 前記カチオンポリマーは、オルガノポリシロキサンセグメント(a)とカチオン性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b1)の質量比が(a)/(b1)=98/2〜40/60で、重量平均分子量が50,000〜500,000であるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンである請求項5に記載の水中油型乳化組成物。
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