JPWO2020137220A1 - 高内油相水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

乳化安定性に優れる高内油相水中油型乳化組成物を提供する。本開示の高内油相水中油型乳化組成物は、水、及び水中に分散している油滴を含み、係る油滴が、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含み、係る油分が、水及び油分の合計量に対して50%以上含まれており、会合体が、油滴における水相との界面に存在している。

Description

本開示は、高内油相水中油型乳化組成物に関する。
油分を高度に内包する水中油型乳化組成物は、近年、クレンジング化粧料などに使用されている。
特許文献1には、(a)グリセリン5〜30質量%と、(b)水1〜15質量%と、(c)極性油50〜90質量%と、(d)重合度が5〜6のポリグリセリン脂肪酸エステル0.1〜5質量%とを配合してなる、クレンジング料として最適な水中油型乳化組成物が開示されている。
特許文献2には、油性成分、水性成分、及び界面活性剤を含有し、油性成分が組成物全体の40質量%以上であり、油性成分が融点45〜75℃の固形脂を組成物全体の0.2〜4.0質量%含む水中油型乳化組成物であって、0.3gの水中油型乳化組成物を塗布した前腕内側を、第二指、第三指及び第四指により荷重0.1〜8.0Nで長軸10cm、短軸5cmの周回運動を行う試験において、乳化剤型がオイル状に変化し始めるのが1〜20周回である、クレンジング力に優れる水中油型乳化組成物が開示されている。
特許文献3には、油脂を70〜90重量%含有し、高級アルコールを含有しない、化粧料に好適な高内油相水中油乳化組成物が開示されている。
特許文献4には、ポリグリセリル脂肪酸エステルの1種又は2種以上、N−長鎖アシル酸性アミノ酸及びその塩より選択した1種又は2種以上、及び油性物質の1種又は2種以上を含有し、油性物質の含有量が、化粧料全量の30〜70重量%である、水中油型皮膚用乳化化粧料が開示されている。
特開2007−153754号公報 特開2018−111667号公報 特開2000−015085号公報 特開2002−212029号公報
従来の水中油型乳化組成物において、油分を高度に乳化させる場合には、一般に界面活性剤が使用されている。しかしながら、このような乳化系において使用される界面活性剤は、一般に、油滴(乳化粒子)における水相との界面付近に留まっておらず、例えば、水相中又は隣接する他の油滴の界面などに移動し得る平衡状態であると考えられている。その結果、油滴の界面において油分が剥き出しとなる部分が生じ、特に、高内油相水中油型乳化組成物においては、隣接する他の油滴中の油分と凝集及び合一しやすくなるため、乳化安定性が低下する傾向にあった。
したがって、本開示の主題は、乳化安定性に優れる高内油相水中油型乳化組成物を提供することである。
〈態様1〉
水、及び水中に分散している油滴を含み、
前記油滴が、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含み、
前記油分が、前記水及び前記油分の合計量に対して50%以上含まれており、
前記会合体が、前記油滴における水相との界面に存在している、
高内油相水中油型乳化組成物。
〈態様2〉
前記油分が、前記水及び前記油分の合計量に対して74%以上含まれている、態様1に記載の組成物。
〈態様3〉
前記カチオン性ポリマー及び前記アニオン性ポリマーは、それ自体では界面活性剤ではない、態様1又は2に記載の組成物。
〈態様4〉
前記カチオン性ポリマーが、0.5meq/g以上のカチオン化度を有し、かつ、前記アニオン性ポリマーが、0.5meq/g以上のアニオン化度を有する、態様1〜3のいずれかに記載の組成物。
〈態様5〉
前記カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド、塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル、ヒドロキシエチルセルロース、グアガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、カチオン化ローカストビーンガム、塩化ジメチルアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びキチン・キトサンからなる群から選択される少なくとも一種の成分を含み、かつ、
前記アニオン性ポリマーが、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、アクロイルジメチルタウリン、アクロイルジメチルタウリンアンモニウム、アルギン酸、アスパラギン酸、コンドロイチン硫酸、ポリグルタミン酸、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、
態様1〜4のいずれかに記載の組成物。
〈態様6〉
前記カチオン性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル、及びジアリルジメチルアンモニウムクロライドから選択される少なくとも一種の成分を含み、かつ、
前記アニオン性ポリマーが、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、
態様1〜4のいずれかに記載の組成物。
〈態様7〉
態様1〜6のいずれかに記載の組成物を含む、化粧料基剤。
本開示によれば、乳化安定性に優れる高内油相水中油型乳化組成物を提供することができる。
界面活性剤を用いて得られた従来の高内相エマルションは一般的に、肌に適用する程度のシェアをかけると、乳化粒子が一気に合一することで急にのびが軽くなる「転相感」が得られる。本開示の高内油相水中油型乳化組成物によれば、このような界面活性剤を用いた系の場合と比べて、その変化が早くて大きいという特徴があるため、これまでにない新規な使用感を得ることができる。
油分量が75%の水中油型乳化組成物における伸び重さの経時変化に関するグラフである。 油分量が40%の水中油型乳化組成物における伸び重さの経時変化に関するグラフである。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示の一実施態様の高内油相水中油型乳化組成物は、水、及び水中に分散している油滴を含み、係る油滴は、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含み、油分は、水及び油分の合計量に対して50%以上含まれており、会合体は、油滴における水相との界面に存在している。
原理によって限定されるものではないが、本開示の水中油型乳化組成物が、油分を高度に含有し、乳化安定性に優れる作用原理は以下のとおりであると考える。
本開示の高内油相水中油型乳化組成物に含まれる会合体は、ポリイオンコンプレックスとも呼ばれており、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーが、静電的な相互作用等によって集合して絡み合ったような構造の会合体であり、固体粒子のような状態になっている。また、油分を含む乳化組成物において、係る会合体は連続相である水相と分散相としての油相との界面に存在し、乳化剤のように機能している。
水中油型乳化組成物では、一般に、乳化剤として界面活性剤が使用されている。係る界面活性剤は、一般に、油滴における水相との界面付近に留まっておらず、例えば水相などの他の場所へ移動し得る平衡状態である。その結果、油滴の界面において油分が剥き出しとなる部分が生じ、特に高内油相水中油型乳化組成物においては、隣接する他の油滴中の油分と凝集及び合一しやすくなるため、乳化安定性が低下する。
一方、本開示の水中油型乳化組成物の場合には、油滴における水相との界面に形成される会合体は、静電的な相互作用等によって集合して絡み合った構造の会合体であり、水分を含む固体状態を呈する。すなわち、本開示の系は固体粒子で安定化されたピッカリングエマルションの一種と考えられる。油滴の界面に形成される会合体は、界面活性剤と異なり界面からほとんどはがれることがない。物理的に油相と水相とを隔離できるため、一般的な界面活性剤に比べ、静置した状態での乳化安定性が向上する。
また、本開示の水中油型乳化組成物は、油分を、水及び油分の合計量に対して74%以上と高度に含有することができる。本開示の水中油型乳化組成物は、乳化粒子が、無機粒子とは異なり柔軟な液滴であること、及び、上述した会合体が、油滴の界面に形成され、乳化粒子を十分に安定化させていることから、最密充填構造の状態以上に、組成物中に油分を安定に含有させることができるものと考えている。
さらに、一般に最密充填構造の状態、即ち水及び油分の合計量に対して内油相の体積が74%を超えると、乳化粒子同士が近接し、その摩擦力によって外水相に増粘剤を含まなくても系が増粘される。本開示の系における会合体を形成する高分子は、単独では増粘機能を有するものも含まれているが、会合体を形成するとその増粘機能は失われる。しかしながら、系が内油相を74%以上含むことで、会合体の増粘機能が失われても、系を増粘させることができる。
《高内油相水中油型乳化組成物》
本開示の高内油相水中油型乳化組成物(単に「乳化組成物」という場合がある。)は、水、及び水中に分散している油滴を含み、油滴が、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含み、油分が、水及び油分の合計量に対して50%以上含まれており、会合体が、油滴における水相との界面に存在している。
本開示の乳化組成物は、乳化安定性に優れている。ここで、乳化安定性とは、例えば、50℃で1か月以上、或いは常温(5〜35℃)で3か月以上、乳化粒子(油滴)のサイズ変化がない状態を意図することができる。
本開示の乳化組成物は、低粘度下における乳化安定性にも優れている。乳化組成物の粘度としては、例えば、レオメーターであるMCR−302(Anton−Paar社製)を用いて評価することができる。例えば、32℃、1気圧で測定したときの測定対象物の線形領域における剪断速度1,000/s時における粘度は、剪断開始5秒後に、800mPa・s以上、900mPa・s以上、又は1,000mPa・s以上と規定することができ、また、10,000mPa・s以下、9,500mPa・s以下、又は9,000mPa・s以下と規定することができる。
油滴の大きさ(平均粒径)は、例えば、光学顕微鏡で観察した10個以上の油滴の投影面積円相当径の平均値として規定することができ、或いは、油滴の粒子形状を球状と仮定したときに、動的光散乱法等により光学的に測定された油滴の直径の平均値として規定することができる。また、内油相の割合が、74%を超えると、油滴同士が接触して球体を保持できていない可能性があるため、このような場合は、系を水で希釈して測定してもよい。
本開示の乳化組成物は、上述したように、界面活性剤を用いて得られる従来の高内相エマルションに比べ、肌に適用する程度のシェアをかけた場合に伸びが急に軽くなる「転相感」の変化が早くて大きいという、これまでにない新規な使用感を得ることができる。
このような使用感(転相感の変化)については、例えば、後述するトライボマスター(株式会社トリニティーラボ製)を用い、伸びの重さ(単に「伸び重さ」という場合がある。)の変化で評価することができる。例えば、本開示の乳化組成物は、下記の式1より算出される伸び重さの減少率に関し、20%以上、25%以上、又は30%以上を達成することができる。係る減少率の上限値については特に制限はないが、例えば、80%以下、75%以下、又は70%以下と規定することができる。
乳化組成物の伸び重さの減少率は、測定開始1秒後における乳化組成物の伸び重さと、測定開始20秒後における乳化組成物の伸び重さから、下記の式1より算出することができる:
伸び重さの減少率(%)={(測定開始1秒後における乳化組成物の伸び重さ−測定開始20秒後における乳化組成物の伸び重さ)×100}/(測定開始1秒後における乳化組成物の伸び重さ) …式1
〈油滴〉
本開示の水中油型乳化組成物は、油相又は分散相としての油滴を含んでおり、係る油滴は、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含んでいる。
(会合体)
カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを水溶液中で混合すると、両ポリマーが、少なくとも静電的な相互作用により集合し、絡み合ったようなポリイオンコンプレックスとも呼ばれる会合体(固体粒子)が形成される。この際、両ポリマーの種類によっては、疎水的な相互作用もさらに加わる場合がある。
会合体の大きさ(平均粒径)としては、10nm以上、又は50nm以上であることが好ましく、また、50μm以下、10μm以下、又は1μm以下であることが好ましい。会合体の大きさがこのような範囲であると、油水界面での会合体の定着性を向上させることができ、また、比較的小さな乳化粒子を調製することができる。
会合体の大きさは、例えば、会合体を含む水分散液を用いて動的光散乱法(DLS)により測定することができる。
カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの配合比は、例えば、カチオン性ポリマーのイオン電荷に対するアニオン性ポリマーのイオン電荷のモル比で規定することができる。係るモル比としては、20:1〜1:20の範囲とすることができ、好ましくは、15:1〜1:15の範囲とすることができる。このような範囲、特にイオン的に中和し得る範囲で両ポリマーを混合して得られる会合体は、沈殿することなく、油滴における水相との界面に形成されやすくなる。
配合するカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの合計量は、乳化組成物の乳化安定性等の観点から、乳化組成物の全量に対して、0.05質量%以上、0.07質量%以上、又は0.1質量%以上とすることができ、また、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、又は2質量%以下とすることができる。
a.カチオン性ポリマー
本開示のカチオン性ポリマーとしては、次のものに限定されないが、例えば、それ自体では界面活性を呈しないカチオン性のポリマーを使用することができる。このようなカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン化度が、0.5meq/g以上、0.7meq/g以上、又は0.9meq/g以上のカチオン性ポリマーを使用することができる。カチオン化度の上限値については特に制限はないが、例えば、20meq/g以下、18meq/g以下、又は15meq/g以下とすることができる。ここで、カチオン化度及び後述するアニオン化度の単位「meq/g」とは、カチオン性ポリマー又はアニオン性ポリマーを構成するモノマー1g当たりにカチオン性解離基(カチオン性イオン)又はアニオン性解離基(アニオン性イオン)が何ミリモル含まれているかを示している。
具体的なカチオン性ポリマーとしては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)、3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド、塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル(カチオン化セルロース)、ヒドロキシエチルセルロース(カチオン化HEC)、グアガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル(カチオン化グアガム)、カチオン化ローカストビーンガム、塩化ジメチルアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びキチン・キトサンからなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、単独ポリマー又は共重合体を挙げることができる。
中でも、乳化安定性、増粘性等の観点から、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル及びジアリルジメチルアンモニウムクロライドから選択される少なくとも一種の成分を含む、単独ポリマー又は共重合体が好ましい。
本開示の乳化組成物におけるカチオン性ポリマーの配合量は、乳化組成物の乳化安定性等の観点から、乳化組成物の全量に対して、0.05質量%以上、0.07質量%以上、又は0.1質量%以上とすることができ、また、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、又は2質量%以下とすることができる。
b.アニオン性ポリマー
本開示のアニオン性ポリマーとしては、次のものに限定されないが、例えば、それ自体では界面活性を呈しないアニオン性ポリマーを使用することができる。このようなアニオン性ポリマーとしては、例えば、アニオン化度が0.5meq/g以上、0.7meq/g以上、又は0.9meq/g以上のアニオン性ポリマーを使用することができる。アニオン化度の上限値については特に制限はないが、例えば、20meq/g以下、18meq/g以下、又は15meq/g以下とすることができる。
具体的なアニオン性ポリマーとしては、例えば、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、アクロイルジメチルタウリン、アクロイルジメチルタウリンアンモニウム、アルギン酸、アスパラギン酸、コンドロイチン硫酸、ポリグルタミン酸、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、単独ポリマー又は共重合体を挙げることができる。
中でも、乳化安定性、増粘性等の観点から、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、単独ポリマー又は共重合体が好ましい。
本開示の乳化組成物におけるアニオン性ポリマーの配合量は、乳化組成物の乳化安定性等の観点から、乳化組成物の全量に対して、0.05質量%以上、0.07質量%以上、又は0.1質量%以上とすることができ、また、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、又は2質量%以下とすることができる。
c.その他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマー
本開示の乳化組成物には、上記のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマー以外に、本開示の効果を損なわない範囲でその他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを配合してもよい。しかしながら、乳化安定性等を考慮すると、その他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含まないことが好ましい。
(油分)
油分としては、次のものに限定されないが、例えば、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、合成エステル油、シリコーン油等の少なくとも一種を使用することができる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、オレフィンオリゴマー、イソドデカン、イソヘキサデカン等が挙げられる。
合成エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等が挙げられる。
本開示の乳化組成物は、油分を、水及び油分の合計量に対して、50%以上、60%以上、70%以上、又は74%以上含有することができる。含有量の上限値については特に制限はないが、例えば、85%以下、又は80%以下と規定することができる。
〈水〉
本開示の乳化組成物において使用し得る水としては、特に限定されるものではないが、化粧料、医薬部外品等に使用される水を使用することができる。例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。
〈任意の成分〉
本開示の乳化組成物は、本開示の効果を損なわない範囲で、係る乳化組成物の使用用途等に応じ、任意に各種成分を配合することができる。各種成分としては、例えば、化粧料などに通常配合し得るような添加成分、例えば、高級アルコール、低級アルコール、多価アルコール、各種抽出液、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、酸化防止剤、緩衝剤、防腐剤、酸化防止助剤、有機系粉末、顔料、染料、色素、香料、キレート剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、ゲル化剤(増粘剤)等が挙げられる。
本開示の乳化組成物は、乳化安定性、皮膚に対する低刺激性等の観点から、界面活性剤を別途含まないことが好ましく、使用感等の観点から、ゲル化剤(増粘剤)を別途含まないことが好ましい。
各種成分は、その性質に応じて、連続相としての水相に配合することができ、及び/又は分散相としての油分内に配合することができる。
《乳化組成物の用途》
本開示の乳化組成物は、肌に塗布したときにしっとりとした使用感を呈することができ、さらに、本開示の乳化組成物は、界面活性剤を使用する従来の高内相エマルションに比べ、肌に適用して塗り広げると、より顕著に乳化粒子が崩壊するような使用感(転相感)を呈することができる。また、本開示の乳化組成物は、高度に油分を含んでいるにも関わらず、水中油型の形態を呈していることから、油中水型の形態の乳化組成物とは異なり、水に分散できるとともに、水で洗い流すこともできる。したがって、このような性能を呈する本開示の乳化組成物は、例えば、化粧料の基剤、特に、皮膚に適用される化粧料の基剤として使用することができる。
具体的には、本開示の乳化組成物を、例えば、メーク落とし、ボディーシャンプーなどのクレンジング化粧料又は皮膚洗浄料、日焼け止め化粧料(サンスクリーン剤)、マッサージ化粧料、乳液等のスキンケア化粧料、メーキャップ化粧料などとして使用することができる。特に、クレンジング化粧料又は皮膚洗浄料として使用することが好ましい。
《乳化組成物の製造方法》
本開示の水中油型乳化組成物は、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの両方を水に添加、攪拌して混合液を調製し、係る混合液に油分を添加、撹拌して水中油滴型の乳化組成物を得ることができる。必要に応じ、水又は油分に対し、上記の任意成分を適宜配合してもよい。
或いは、一部の水に、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの内のいずれか一方のポリマーを添加して混合液を調製し、係る混合液に油分を添加、撹拌して、乳化させた乳化溶液Aを調製する。次いで、他の一部の水に他方のポリマーを添加して混合液Bを調製し、係る混合液Bを乳化溶液Aに添加、攪拌して水中油滴型の乳化組成物を得ることができる。必要に応じ、水又は油分に対し、上記の任意成分を適宜配合してもよい。
以下に実施例を挙げて、本開示についてさらに詳しく説明を行うが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、以下、特に断りのない限り、配合量は質量部で示す。
《実施例1〜4及び比較例1〜5》
下記に示す製造方法により得た乳化組成物について、以下の評価を行い、その結果を表1に示す。
〈粘度の評価〉
Anton Paar社製のレオメーターMCR302を用い、32℃、1気圧の条件で、剪断速度1000/s時における粘度を測定した。表1における粘度は、剪断開始5秒後における粘度を示している。ここで、下記の乳化安定性の評価が「C」判定の組成物については、粘度の測定は実施していない。
〈乳化安定性の評価〉
乳化組成物を作製してから1時間以内の油滴のサイズと、50℃で1か月保存後の油滴のサイズを、目視で観察し、以下の基準で乳化安定性を評価した:
A:油滴サイズの変化がほとんどなかった。
B:油滴サイズが僅かに増大していた。
C:油滴サイズが明らかに増大していた。
〈乳化組成物の製造方法〉
(実施例1)
アニオン性ポリマーであるアニオン化度が14.1meq/gのカルボキシビニルポリマー(Lubrizol Advanced Materials社製のCarbopol(商標)981 polymer)と、カチオン性ポリマーであるカチオン化度が1.0meq/gのカチオン化セルロース(ダウ・ケミカル社製のUCARE(商標)ポリマー JR−400(ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル))を、それぞれ5質量%の水溶液となるように、あらかじめ調製した。次いで、カチオン化セルロースを含む溶液と、カルボキシビニルポリマーを含む溶液を、質量比で、14:1(イオン的に中性)となるように、室温下で撹拌混合して会合体を調製し、これにイオン交換水を加えて合計のポリマー濃度が3.33質量%又は1.00質量%の分散液Aを調製した。次いで、この分散液Aに対し、油分である流動パラフィンを、表1に記載される油分量及び乳化組成物中のポリマー濃度となるように徐々に添加しながら室温下、撹拌混合して水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(実施例2)
アニオン性ポリマーとして、アニオン化度が2.6meq/gのヒアルロン酸(資生堂社製のバイオヒアロ(商標)12)、及びカチオン性ポリマーとして、カチオン化度が1.0meq/gのカチオン化セルロース(ダウ・ケミカル社製のUCARE(商標)ポリマー JR−400(ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル))を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(実施例3)
アニオン性ポリマーとして、アニオン化度が1.5meq/gのカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬社製のセロゲン(商標)FSH)、及びカチオン性ポリマーとして、カチオン化度が6.2meq/gのPDADMAC(ナルコ社製のマーコート(商標)100(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド))を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(実施例4)
アニオン性ポリマーとして、アニオン化度が1.5meq/gのカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬社製のセロゲン(商標)F)、及びカチオン性ポリマーとして、カチオン化度が1.0meq/gのカチオン化セルロース(ダウ・ケミカル社製のUCARE(商標)ポリマー JR−400(ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル))を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(比較例1)
アニオン性ポリマーとして、アニオン化度が3.4meq/gのミクロゲル(東邦化学工業社製(N,N’−ジメチルアクリルアミド−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム−N,N’−メチレンビスアクリルアミド共重合体))、及びカチオン性ポリマーとして、カチオン化度が3.2meq/gのMAPTAC・PAAコポリマー(ナルコ社製のマーコート(商標)2001(3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライドと、ポリアリルアミンとのコポリマー))を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の水中油滴型の乳化組成物を作製した。この乳化組成物は、ある程度油を添加したところでそれ以上油が乳化されなくなり、上部に相当量の油が浮いている状態となっていた。
(比較例2)
アニオン性ポリマーとして、アニオン化度が5.7meq/gのアルギン酸ナトリウム(キッコーマンバイオケミファ株式会社製のダックアルギン NSPH)、及びカチオン性ポリマーとして、カチオン化度が1.0meq/gのカチオン性ローカストビーンガム(東邦化学工業社製のカチナール(商標)CLB−100)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(比較例3)
アニオン化度が14.1meq/gのアニオン性ポリマーのカルボキシビニルポリマー(Lubrizol Advanced Materials社製のCarbopol(商標)981 polymer)のみを含む、会合体を含まない分散液Aを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の組成物を作製した。この組成物は、混合時に一瞬白くはなるが、セパレートタイプのドレッシングのようにすぐに分離してしまった。
(比較例4)
アニオン化度が2.6meq/gのヒアルロン酸(資生堂社製のバイオヒアロ(商標)12)のみを含む、会合体を含まない分散液Aを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の組成物を作製した。
(比較例5)
カチオン化度が6.2meq/gのPDADMAC(ナルコ社製のマーコート(商標)100(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド))のみを含む、会合体を含まない分散液Aを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5の組成物を作製した。
Figure 2020137220
〈結果〉
表1の結果から分かるように、比較例3〜5のような会合体を含まないことが明らかな組成物に比べ、実施例1〜4のような会合体を含む乳化組成物の場合には、油分を50%以上内包できることが確認できた。比較例1、2における組成物は、アニオン性ポリマー及びカチオン性ポリマーを含んではいるが、油分を50%以上内包させることはできていない。これは、比較例1、2におけるアニオン性ポリマー及びカチオン性ポリマーの組み合わせでは、会合体が十分に形成されていないか、或いは、会合体のようなものが形成されていたとしても、それが、油滴における水相との界面に存在していないことなどが起因していると考えられる。
《実施例5及び比較例6》
下記に示す製造方法により得た乳化組成物について、以下の伸び重さ(転相感)の評価を行い、その結果を図1及び図2に示す。
〈伸び重さ(転相感)の評価〉
株式会社トリニティーラボ製のトライボマスターを用い、乳化組成物の伸び重さを測定した。この測定では、人工皮革上に乳化組成物のサンプルを10μl配置し、係るサンプル上を5cm/秒の速さで50gの加重をかけながら、1cm四方のチップが5cm往復運動する際にかかる力を測定した。
(実施例5)
アニオン性ポリマーであるアニオン化度が14.1meq/gのカルボキシビニルポリマー(Lubrizol Advanced Materials社製のCarbopol(商標)981 polymer)と、カチオン性ポリマーであるカチオン化度が1.0meq/gのカチオン化セルロース(ダウ・ケミカル社製のUCARE(商標)ポリマー JR−400(ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル))を、それぞれ5質量%の水溶液となるように、あらかじめ調製した。次いで、カチオン化セルロースを含む溶液と、カルボキシビニルポリマーを含む溶液を、質量比で、14:1(イオン的に中性)となるように、室温下で撹拌混合して会合体を調製し、これにイオン交換水を加えて合計のポリマー濃度が3.33質量%の分散液Bを調製した。次いで、この分散液Bに対し、油分である流動パラフィンを、油分量が74%及び乳化組成物中のポリマー濃度が0.96質量%となるように徐々に添加しながら室温下、撹拌混合して水中油滴型の乳化組成物を作製した。
(比較例6)
分散液Bに対し、流動パラフィンを、油分量が40%及び乳化組成物中のポリマー濃度が1.4質量%となるように添加したこと以外は、実施例5と同様にして、比較例6の乳化組成物を作製した。
〈結果〉
図1の結果から明らかなように、実施例5における高油分量の乳化組成物は、測定初期の段階から20秒程度の範囲において、伸び重さが急激に低下するという、特異な転相感を呈していた。一方、図2の結果から明らかなように、低油分量の比較例6の乳化組成物は、測定初期の段階から40秒程度まで伸び重さの変化が殆どなく、転相感を全く示していなかった。
《組成物の処方例》
以下に、本開示の乳化組成物の処方例を挙げるが、この例示に限定されるものではない。なお、以下の処方例に記載したクレンジング剤を、肌に単に適用した場合には、液だれすることなく肌に定着させることができる一方で、適用したクレンジング剤を肌表面に塗り広げた場合には、乳化粒子が急激に崩壊するような使用感触(転相感)を呈していた。
また、得られたクレンジング剤は、高度に油分を含んでいるにも関わらず、水中油型の形態を呈していることから、油中水型の形態の乳化組成物からなるクレンジング剤とは異なり、水で洗い流すこともできた。
〈処方例1 クレンジング剤〉
(成分) (質量%)
精製水 適量
アニオン化度14.1meq/gのカルボキシビニルポリマー 0.07
カチオン化度1.0meq/gのカチオン化セルロース 0.93
イソドデカン 10
ジメチルシリコーン 30
トリエチルヘキサノイン 10
流動パラフィン 24
1,3−ブチレングリコール 10
イオン交換水 残部
防腐剤 適量
香料 適量
(クレンジング剤の製造方法)
イオン交換水にアニオン化度14.1meq/gのカルボキシビニルポリマー及びカチオン化度1.0meq/gのカチオン化セルロースをそれぞれ溶解し、2質量%、5質量%水溶液をそれぞれ調製した。この水溶液と保湿剤、防腐剤を室温下で撹拌混合し、会合体を含む分散液aを調製した。係る分散液aに混合した油分および香料を徐々に添加し、室温下、撹拌混合してクレンジング剤を作製した。

Claims (7)

  1. 水、及び水中に分散している油滴を含み、
    前記油滴が、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む会合体、並びに油分を含み、
    前記油分が、前記水及び前記油分の合計量に対して50%以上含まれており、
    前記会合体が、前記油滴における水相との界面に存在している、
    高内油相水中油型乳化組成物。
  2. 前記油分が、前記水及び前記油分の合計量に対して74%以上含まれている、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記カチオン性ポリマー及び前記アニオン性ポリマーは、それ自体では界面活性剤ではない、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記カチオン性ポリマーが、0.5meq/g以上のカチオン化度を有し、かつ、前記アニオン性ポリマーが、0.5meq/g以上のアニオン化度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記カチオン性ポリマーが、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド、塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル、ヒドロキシエチルセルロース、グアガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、カチオン化ローカストビーンガム、塩化ジメチルアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びキチン・キトサンからなる群から選択される少なくとも一種の成分を含み、かつ、
    前記アニオン性ポリマーが、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、アクロイルジメチルタウリン、アクロイルジメチルタウリンアンモニウム、アルギン酸、アスパラギン酸、コンドロイチン硫酸、ポリグルタミン酸、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記カチオン性ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドエーテル、及びジアリルジメチルアンモニウムクロライドから選択される少なくとも一種の成分を含み、かつ、
    前記アニオン性ポリマーが、ヒアルロン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物を含む、化粧料基剤。
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