JP2004067628A - 油中水型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用中(肌への塗布中)のみずみずしい使用感、のびの軽さに優れるとともに、使用後(塗布後)肌の油っぽさのなさがなく、さらには粉っぽさのない、使用性に優れた油中水型(W/O型)乳化組成物を提供する。
【解決手段】有機変性粘土鉱物と、非イオン性界面活性剤と、水と、エステル油1〜10質量%と、揮発性油分5〜30質量%と、粉末成分として少なくともナイロン粉末0.1〜5質量%を含む(ただし、総粉末量が5質量%以下である)、油中水型乳化組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧品や医薬品として有用な油中水型(W/O型)乳化組成物に関する。さらに詳しくは、使用中(肌への塗布中)におけるみずみずしさ、のびの軽さに優れ、かつ、塗布後の肌の油っぽさがなく、さらには粉っぽさのない油中水型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
油中水型(W/O型)乳化組成物は、外相が油分であることから、従来、使用時のべたつきや皮膜感があるという不具合があった。
【0003】
そこでこれに対し、W/O型乳化組成物に、水膨潤性粘土鉱物を第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤とで処理して得られる有機変性粘土鉱物を配合することによって、使用時のべたつきや皮膜感を抑える技術が本出願人によって従前に提案されている(特開昭61−129033号公報)。そしてこの技術を利用して、さらに紫外線吸収剤、紫外線散乱剤等を配合したW/O型乳化組成物が提案される(特開平7−258055号公報、等)など、種々の基剤が開発されている。
【0004】
ところで昨今の使用者のニーズ・嗜好の多様化に伴い、化粧品の分野でもより多様な使用性の向上が求められており、これら多様なニーズ・嗜好にも応えた製品の提供が望まれている。W/O型乳化組成物は外相が油相のため一般に使用時の油っぽさという不具合を免れ難いが、該W/O型乳化組成物においても、使用中(肌への塗布〜肌になじむまでの間)のみずみずしい使用感、のびの軽さ、使用後(塗布後)の肌の油っぽさのなさなど、より多様なニーズ・嗜好に応えた使用性の向上の実現が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、使用中(肌への塗布〜肌になじむまでの間)のみずみずしい使用感、のびの軽さに優れるとともに、使用後(塗布後)の肌の油っぽさのなさがなく、さらには粉っぽさのない、使用性に優れたW/O型乳化組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、有機変性粘土鉱物と、非イオン性界面活性剤と、水と、エステル油1〜10質量%と、揮発性油分5〜30質量%と、粉末成分として少なくともナイロン粉末0.1〜5質量%を含む(ただし、総粉末量が5質量%以下である)、油中水型乳化組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0008】
本発明に用いられる有機変性粘土鉱物は、粘土鉱物(例えばモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ベントナイトなど)の結晶層間に介在する変換性カチオンを有機極性化合物や有機カチオンで置換したものなどが挙げられる。具体的には、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト(=クオタニウム−18ヘクトライト)、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト(=クオタニウム−18ベントナイト)、ベンジルジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトや、ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩変性モンモリロナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩変性モンモリロナイト、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム塩変性モンモリロナイト等が挙げられる。本発明に用いられる有機変性粘土鉱物は、例えば「ベントン38」(=クオタニウム−18ヘクトライト)、「ベントン34」(=クオタニウム−18ベントナイト)、「ベントン27」(=ベンジルジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト)(いずれもレオックス社製)、「クレイトーン40」、「クレイトーンSO」(いずれもサザン・クレイ社製)等として市販されており、商業的に入手可能である。有機変性粘土鉱物は1種または2種以上を用いることができる。
【0009】
なお、あらかじめ有機変性された粘土鉱物を用いる以外に、合成スメクタイト(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)などの未変性粘土鉱物とカチオン界面活性剤を別々に組成物中に配合し、ゲル状組成物製造工程中で粘土鉱物を有機変性させてもよい。
【0010】
有機変性粘土鉱物の配合量は、本発明組成物全量に対して0.25〜5質量%程度が好ましく、特には0.5〜3質量%程度である。有機変性粘土鉱物は1種または2種以上を用いることができる。
【0011】
非イオン性界面活性剤は、組成物中の油分構成により適当なHLB値のものを適宜選択して使用することができるが、油分として通常の炭化水素系、エステル油等を使用する場合には、HLB値が1〜16程度のものが好ましく、さらには1〜10程度のものが好ましい。なおHLBは下記数1
【0012】
【数1】
Figure 2004067628
【0013】
(ただし、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す)
で表される川上式により算出される。
【0014】
本発明では非イオン性界面活性剤として、エチレンオキシド付加型非イオン性界面活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンなどが好ましいものとして挙げられる。
【0015】
エチレンオキシド付加型非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン2−30モル付加(「POE(2−30)」と記す。以下同様。)オレイルエーテル、POE(2−35)ステアリルエーテル、POE(2−20)ラウリルエーテル、POE(1−20)アルキルフェニルエーテル、POE(6−18)ベヘニルエーテル、POE(5−25)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(3−30)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8−16)2−オクチルデシルエーテル等のPOE付加エーテル型活性剤;POE(4−60)硬化ヒマシ油、POE(3−14)脂肪酸モノエステル、POE(6−30)脂肪酸ジエステル、POE(5−20)ソルビタン脂肪酸エステル等のPOE付加エステル型活性剤;POE(2−30)グリセリルモノイソステアレート、POE(10−60)グリセリルトリイソステアレート、POE(7−50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(12−60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のPOE付加エーテルエステル型活性剤などが挙げられる。
【0016】
エチレンオキシド付加型非イオン性界面活性剤としては、デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、テトラグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル;グリセリルモノステアレート、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルモノオレート等のグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0017】
上記した中でも、デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、テトラグリセリルジイソステアレート等のトリグリセリン以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、並びに、POE(2−12)オレイルエーテル、POE(3−12)ステアリルエーテル、POE(2−10)ラウリルエーテル、POE(2−10)ノニルフェニルエーテル、POE(6−15)ベヘニルエーテル、POE(5−20)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(5−17)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8−16)2−オクチルデシルエーテル等のPOE付加エーテル型活性剤、POE(10−20)硬化ヒマシ油、POE(5−14)オレイン酸モノエステル、POE(6−20)オレイン酸ジエステル、POE(5−10)ソルビタンオレイン酸エステル等のPOE付加エステル型活性剤、およびPOE(3−15)グリセリルモノイソステアレート、POE(10−40)グリセリルトルイソステアレート等のPOE付加エーテルエステル型活性剤等のエチレンオキシド付加型の非イオン性界面活性剤などが特に好ましい。
【0018】
また油分にジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン、トリメチルシロキシシリケート等のシリコーン油を使用する場合には、製剤安定性の点から、非イオン性界面活性剤として下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)で表されるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを用いるのが好ましい。
【0019】
Figure 2004067628
【0020】
上記一般式(I)〜(IV)中、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基またはフェニル基を表し;Rは水素原子または炭素原子数1〜12のアルキル基を表し;pは1〜5の整数を表し;mは5〜100の整数を表し;n、xは1〜50の整数を表し;t、yは0〜50の整数を表す。
【0021】
油相にシリコーン油を使用する場合、上記ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンのうち、ポリオキシアルキレン基の含有率が5〜40質量%のものが好ましい。含有率が5質量%未満ではポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンがシリコーン油に溶解して十分な効果を得るのが難しく、40質量%超では親水性が増大し好ましくない。ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、「シリコンSC9450N」(信越化学社製)等の市販品を好ましく用いることができる。
【0022】
非イオン性界面活性剤の配合量は、本発明組成物全量に対して0.01〜10質量%程度が好ましく、特には0.05〜5質量%程度である。非イオン性界面活性剤は1種または2種以上を用いることができる。
【0023】
本発明では粉末成分として少なくともナイロン粉末を配合する。ナイロン粉末は、ナイロンパウダー等として市販されている球状ナイロン粉末が好ましく用いられる。
【0024】
本発明では、ナイロン粉末を配合することにより、外相(連続相)が油相でありながら、肌への塗布中、みずみずしい使用感を得ることができるという、従来のW/O型乳化組成物にはない特有の効果を得ることができる。
【0025】
ナイロン粉末の配合量は、本発明組成物全量に対して0.1〜5質量%であり、0.3〜4質量%程度とするのが好ましい。ナイロン粉末を上記範囲で配合することにより、使用後の粉っぽさのなさを感じることなく塗布中のみずみずしさを得るという点において特に優れる。
【0026】
なお、本発明の効果を損わない範囲において、粉末成分として、ナイロン粉末に加えて、他粉末成分を配合することができるが、ナイロン粉末の配合量を超えない範囲で併用するのが好ましい。
【0027】
ナイロン粉末に加えて他粉末成分を配合する場合、総粉末配合量が5質量%以下となるよう配合する。
【0028】
他粉末成分としては、一般に化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、タルク、カリオン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等をジルコニウム、バリウムまたはアルミニウム等でレーキ化した有機顔料;クロロフィル、β−カロリン等の天然色素などが例示される。
【0029】
本発明で用いられる油分は、外相(油相)をなすものであり、化粧品、医薬品などで用いられる一般的な油分はすべて用いることができるが、本発明では油相中に、揮発性油分を組成物全量に対して5〜30質量%、好ましくは7〜20質量%配合し、エステル油を組成物全量に対して1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%配合することが必要である。油分中に揮発性油分、エステル油を上記配合量範囲で併用することによって、使用中ののびのよさ、塗布後の油っぽさのなさ、使用中のみずみずしさを効果的に得ることができる。
【0030】
上記揮発性油分としては、低沸点(常圧における沸点260℃以下)イソパラフィン系炭化水素油や、低沸点シリコーン油等が好ましく用いられる。
【0031】
低沸点イソパラフィン系炭化水素油としては、具体的には、アイソパーA、同C、同E、同G、同H、同K、同L、同M(以上、いずれもエクソン社製)、シェルゾール71(シェル社製)、ソルトロール100、同130、同220(以上、いずれもフィリップ社製)等として市販されており、商業的に入手可能である。
【0032】
低沸点シリコーン油としては、例えば下記式(V)で表される鎖状シリコーン油、下記式(VI)で表される環状シリコーン油(シクロメチコン)が好ましく用いられる。
【0033】
Figure 2004067628
【0034】
(式中、rは0〜3の整数を表す)
【0035】
Figure 2004067628
【0036】
(式中、uは3〜7の整数を表す)
【0037】
上記低沸点シリコーン油としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン〔例えば、「エキセコールD−4」(信越シリコーン社製)、「SH244」、「SH344」(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製〕、デカメチルシクロペンタシロキサン〔例えば、「エキセコールD−5」(信越シリコーン社製)、「SH245」、「DC345」(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン〔例えば、「DC246」(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製〕、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサンなどが好ましいものとして挙げられる。揮発性油分は1種または2種以上を用いることができる。
【0038】
エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリー2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−クチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、クロタミトンなどが例示される。
【0039】
エステル油は1種または2種以上を用いることができる。本発明では、オクタン酸セチル〔例えば、「CIO」(日光ケミカルズ社製)〕、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル〔例えば、「RA−G−308」(日本精化社製)〕、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリマット〔例えば、「RA−PE−408」(日本精化社製)〕等が好ましく用いられる。
【0040】
油相に用いられる油分として、上記揮発性油分、エステル油以外の油分としては、一般に化粧料に配合される油分であれば特に限定されるものではなく、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ等の不揮発性炭化水素系油分、軟質ゴム状を呈するジメチルポリシロキサン、末端水酸基含有ジメチルポリシロキサン、末端水酸基含有メチルフェニルポリシロキサン等の高分子シリコーン、オリーブ油、やし油、サフラワー油、ヒマシ油、綿実油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、脂肪酸類、高級アルコール類などが挙げられるが、これら例示に限定されるものでないことはもちろんである。
【0041】
油分の配合量(油分全量)は、本発明組成物全量に対して5〜50質量%程度が好ましく、特には10〜30質量%程度である。
【0042】
水は、本発明組成物全量に対して30〜80質量%程度配合されるのが好ましく、特には40〜70質量%程度である。
【0043】
本発明組成物中には、上記した必須成分に加えて、本発明の効果を損わない範囲で、さらに一般に化粧品、医薬品、医薬部外品に添加し得る成分、例えばアミノ酸およびその塩、低級アルコール、多価アルコール、ムコ多糖類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、消炎剤、ビタミン、ホルモン等の薬剤、生薬(植物抽出エキスなど)、収斂剤、分散剤、香料などを適宜配合することができる。
【0044】
【実施例】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
【0045】
まず、本実施例で用いた試験方法、評価基準について説明する。
【0046】
[使用中のみずみずしさ]
女性パネル(20名)の全顔に被験試料を塗布し、使用中(塗布中)のみずみずしさについてアンケートを行い、以下の基準で評価を行った。
(評価基準)
◎:20名中16名以上が、使用中にみずみずしさを感じたと回答
○:20名中12〜15名が、使用中にみずみずしさを感じたと回答
△:20名中11〜8名が、使用中にみずみずしさを感じたと回答
×:20名中7名以下が、使用中にみずみずしさを感じたと回答
【0047】
[使用中ののびの軽さ]
女性パネル(20名)の全顔に被験試料を塗布し、使用中(塗布中)ののびの軽さについてアンケートを行い、以下の基準で評価を行った。
(評価基準)
◎:20名中16名以上が、使用中ののびが軽いと回答
○:20名中12〜15名が、使用中ののびが軽いと回答
△:20名中11〜8名が、使用中ののびが軽いと回答
×:20名中7名以下が、使用中ののびが軽いと回答
【0048】
[使用後の粉っぽさのなさ]
女性パネル(20名)の全顔に被験試料を塗布し、使用後(塗布後)の肌の粉っぽさのなさについてアンケートを行い、以下の基準で評価を行った。
(評価基準)
◎:20名中16名以上が、粉末による粉っぽさがないと回答
○:20名中12〜15名が、粉末による粉っぽさがないと回答
△:20名中11〜8名が、粉末による粉っぽさがないと回答
×:20名中7名以下が、粉末による粉っぽさがないと回答
【0049】
[使用後の油っぽさのなさ]
女性パネル(20名)の全顔に被験試料を塗布し、使用後(塗布後)の肌の油っぽさのなさについてアンケートを行い、以下の基準で評価を行った。
(評価基準)
◎:20名中16名以上が、油っぽさや油によるぬめりがないと回答
○:20名中12〜15名が、油っぽさや油によるぬめりがないと回答
△:20名中11〜8名が、油っぽさや油によるぬめりがないと回答
×:20名中7名以下が、油っぽさや油によるぬめりがないと回答
【0050】
(実施例1〜2、比較例1〜5 クリーム)
下記の表1に示す組成で試料を調製し、これを用いて上記試験方法、評価基準に基づいて、使用中のみずみずしさ、使用中ののびの軽さ、使用後の粉っぽさのなさ、使用後の油っぽさのなさについて評価した。結果を表1に示す。
【0051】
なお表1中、ナイロン末(1)は「ナイロンSP−500」(東洋レーヨン社製)を、ポリメタクリル酸メチル(2)は「ガンツパールGMX0810」(ガンツ化成社製)を、ポリメタクリル酸メチル(3)は「マイクロスフェアM330」(松本油脂製薬社製)を、球状ポリエチレン末(4)は「球状ポリエチレンSS−1」(製鉄化学工業社製)を、金属石鹸処理タルク(5)は「タルクACS−515」を、メチルシロキサン網状重合体(6)は「トスパール145A」(東芝シリコーン社製)を、シクロメチコン(7)は「エキセコールD−5」(信越シリコーン社製)を、オクタン酸セチル(8)は「CIO」(日光ケミカルズ社製)を、ジメチコン(9)は「シリコーンKF−96A−6」(信越シリコーン社製)を、クオタニウム−18ヘクトライト(10)は「ベントン38」(レオックス社製)を、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン(11)は「シリコンSC9450N」(信越化学社製)を、それぞれ用いた。
【0052】
【表1】
Figure 2004067628
【0053】
(製法)
(1)〜(6)を加熱混合溶解し、次いで(7)、(8)を加え、ディスパーで分散混合した後、ここに(9)〜(14)を均一混合したものを加え、クリームを得た。
【0054】
表1の結果から明らかなように、粉末成分としてナイロン末を適量配合したクリーム(実施例1〜2)は、すべての使用性の項目について良好な結果を得た。一方、ナイロン末以外の粉末成分を配合したクリーム(比較例1〜5)は、ナイロン末を配合した場合に感じられた使用中のみずみずしさは感じることができず、さらに使用中ののびの軽さも劣る結果となった。
【0055】
(実施例3〜4、比較例6〜8 クリーム)
下記の表2に示す組成で試料を調製し、これを用いて上記試験方法、評価基準に基づいて、使用中のみずみずしさ、使用中ののびの軽さ、使用後の粉っぽさのなさ、使用後の油っぽさのなさについて評価した。結果を表2に示す。
【0056】
なお表2中、ナイロン末(1)、シクロメチコン(7)、オクタン酸セチル(8)、ジメチコン(9)、クオタニウム−18ヘクトライト(10)、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン(11)は、それぞれ表1に示すものと同じ製品を用いた。
【0057】
【表2】
Figure 2004067628
【0058】
(製法)
(1)〜(6)を加熱混合溶解し、次いで(7)、(8)を加え、ディスパーで分散混合した後、ここに(9)〜(14)を均一混合したものを加え、クリームを得た。
【0059】
表2の結果から明らかなように、ナイロン末が適量配合されていても、エステル油を1質量%以上配合するという条件を満たしていない場合は、使用中のみずみずしさが低減する傾向にあった。また、揮発性油分の配合量が少なく、相対的に不揮発性の油分配合量が多くなると、油っぽくなる傾向にあった。
【0060】
以下にさらに本発明の好適処方例を示す。なお製造は常法による。
【0061】
(実施例5 乳液)
(配 合 成 分)               (質量%)
シクロメチコン(「エキセコールD−5」)      14
グリセリン                      7
ジメチコン(「シリコーンKF−96A−6」)     3
ブチレングリコール                  4
ジプロピレングリコール                4
クエン酸                       0.03
クエン酸ナトリウム                  0.07
グリチルリチン酸ジカリウム              0.05
ヨモギエキス                     1
オウゴンエキス                    2
オクタン酸セチル                   2
エデト酸三ナトリウム                 0.1
キサンタンガム                    0.1
ジメチコンポリオール                 1
ポリエチレングリコール(PEG−150)       1
植物性スクワラン                   1
δ−トコフェロール                  0.1
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー    0.6
黒砂糖エキス                     1
ヒオウギエキス                    1
カミツレエキス                    1
クオタニウム−18ヘクトライト(「ベントン38」)  0.3
ジイソステアリン酸ポリグリセリル
(「WOGEL−18DV」;松本製薬工業社製)   0.5
シリル化シリカ                    0.2
ナイロン末                      0.5
メタリン酸ナトリウム                 0.05
デカメチルオクタンシロキサン             3
パラベン                      適 量
香料                        適 量
酸化鉄                       適 量
精製水                       残 余
【0062】
(実施例6 クリーム)
(配 合 成 分)               (質量%)
シクロメチコン(「エキセコールD−5」)      15
ブチレングリコール                  7
グリセリン                     10
オクタン酸セチル                   4
キシリトール                     4
クオタニウム−18ヘクトライト(「ベントン38」)  2.5
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
(「シリコンSC9450N」)           3
ジメチコンポリオール                 1.5
植物性スクワラン                   3
ポリエチレングリコール(PEG−150)       2
ナイロン末                      2
PEG/PPG−14/7ジメチルエーテル       0.1
リゾレシチン                     0.1
ペパーミントエキス                  1
チオタウリン                     0.1
ブナエキス                      1
ヒアルロン酸ナトリウム                0.01
ワイルドタイムエキス                 1
エデト酸塩                      0.1
パラベン                      適 量
フェノキシエタノール                適 量
香料                        適 量
マイカ                        0.3
酸化鉄                       適 量
香料                        適 量
δ−トコフェロール                  0.01
精製水                       残 余
【0063】
(実施例7 クリーム)
(配 合 成 分)               (質量%)
シクロメチコン(「エキセコールD−5」)      10
グリセリン                     10
ジメチコン(「シリコーンKF−96A−6」)     5
ブチレングリコール                  5
トリオクタノイン                   5
ジプロピレングリコール                5
ジメチコンポリオール                 1.5
クオタニウム−18ヘクトライト(「ベントン38」)  1.5
ジイソステアリン酸ポリグリセリル
(「WOGEL−18DV」;松本製薬工業社製)   2
ミネラルオイル                    2
ワセリン                       1
ポリエチレングリコール(PEG−150)       1
モルティエラ油                    2
(ビタミンC/ビタミンE)リン酸カリウム       0.1
ナイロン末                      3
水溶性コラーゲン                   1
クエン酸                       0.04
クエン酸ナトリウム                  0.06
パラフェノールスルホン酸亜鉛             0.1
グリチルリチン酸ジカリウム              0.1
塩酸アルギニン                    0.1
オウバクエキス                    0.1
シャクヤクエキス                   0.1
ローズマリーエキス                  0.1
イチョウエキス                    0.1
エデト酸三ナトリウム                適 量
パラベン                      適 量
香料                        適 量
精製水                       残 余
【0064】
Figure 2004067628
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、W/O型乳化組成物に有機変性粘土鉱物と、ナイロン粉末と、油相(油分)を特定の組成とすることにより、従来のW/O型乳化組成物にはない、塗布中にみずみずしい使用感を得ることができた。また、塗布中ののびも軽く、塗布後の油っぽさもないという使用感を得ることができた。さらに、塗布後の粉っぽさのない使用感を得ることができた。

Claims (1)

  1. 有機変性粘土鉱物と、非イオン性界面活性剤と、水と、エステル油1〜10質量%と、揮発性油分5〜30質量%と、粉末成分として少なくともナイロン粉末0.1〜5質量%を含む(ただし、総粉末量が5質量%以下である)、油中水型乳化組成物。
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