JP2005219058A - 横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法 Download PDF

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Abstract

【要 約】
【課 題】 ソリッドワイヤを用いた横向き溶接において、アークの安定性に優れ、高能率で溶接欠陥がなく、しかもビード形状が良好な炭酸ガスシールドアーク溶接方法を提供する。
【解決手段】 REM を 0.015〜0.100 質量%含有する鋼素線からなる溶接用鋼ワイヤを用いて、正極性で横向き溶接を行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、横向きで炭酸ガスシールドアーク溶接を行なう溶接方法に関し、特に正極性で横向き多層盛り溶接を行なって優れたビード形状が得られる横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法に関するものである。
シールドガスとしてCO2 ガスを用いる炭酸ガスシールドアーク溶接は、CO2 ガスが安価であるとともに、能率の良い溶接法であるので、鉄鋼材料の溶接に広く利用されている。特に自動溶接の急速な普及によって、造船,建築,橋梁,自動車等の種々の分野で使用されている。造船,建築,橋梁の分野では厚鋼板の突合せ溶接や隅肉溶接に使用され、自動車の分野では薄鋼板の隅肉溶接に使用されることが多い。
炭酸ガスシールドアーク溶接で使用される消耗電極(すなわち溶接ワイヤ)は、ソリッドワイヤとフラックスコアードワイヤに大別される。
ソリッドワイヤは、鋼素線からなる溶接ワイヤであり、素材となる鋼素線の表面にめっきを施したり、あるいは潤滑剤を塗布したものもある。このソリッドワイヤは、炭酸ガスシールドアーク溶接によって優れた強度と靭性を持つ溶接金属が得られるので、主に突合せ溶接に使用される。フラックスコアードワイヤ(以下、FCワイヤという)は、鋼製の外殻の内側に溶接用フラックスを充填した溶接ワイヤであり、優れたビード形状が得られるので、主に隅肉溶接に使用される。
FCワイヤがビード形状に優れる理由は、溶接ワイヤの先端から鋼板の溶融メタルに移行する溶滴が細かいので、溶融メタルの表面揺動が小さく抑えられ、かつ溶接用フラックスに多量に含まれるスラグ形成剤によって生成したスラグがビードを覆うからである。
ソリッドワイヤでは、溶接ワイヤの先端から鋼板の溶融メタルに移行する溶滴が粗くかつ移行が不規則であるから、溶融メタルの表面揺動が大きく、鋼素線に含有される脱酸元素(すなわちSi,Mn,Ti,Zr,Al等)の酸化によってスラグが形成される。その結果、スラグが不均一に分布し、ビードを完全に覆うには至らない。また、ソリッドワイヤを使用した炭酸ガスシールドアーク溶接では、スラグがビードの端部に集積する。したがって、ソリッドワイヤを炭酸ガスシールドアーク溶接で使用すると、ビード形状は不安定になる。
ソリッドワイヤはFCワイヤに比べて安価であるから、ソリッドワイヤを使用して炭酸ガスシールドアーク溶接を行なうにあたって、溶接金属の強度と靭性が優れているという本来の特性に加えて、FCワイヤと同等の優れたビード形状が得られるなら、ソリッドワイヤを使用することによって施工コストの削減が可能となる。
一方、横向き溶接は、鋼材を地面に対して縦方向に設置してその側面を溶接するものであるから、施工中に溶滴やビードが下方に流れやすい。そのため、横向き溶接では小入熱(約10〜20kJ/min )かつ低パス間温度(約 150℃以下)で、多数のビードを積層する多層盛り溶接が広く行なわれている。横向き溶接は、このような特有の制約を受けるので、溶接施工の能率が低下するのは避けられなかった。
そこで横向き溶接を能率良く行なうために、ソリッドワイヤを用いた種々の技術が提案されている。たとえば特開2000-288734 号公報には、横向き多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接方法が開示されている。この技術は、溶接ワイヤのC,Si,Mn,S,O含有量を規定することによって、横向き溶接において溶接欠陥を発生させずに能率向上を達成し、かつ良好な形状のビードを得るものである。しかしながら特開2000-288734 号公報に開示された技術を正極性(すなわち溶接ワイヤをマイナス極)の溶接に適用した場合は、溶接施工の能率向上,溶接欠陥の防止,ビード形状の改善の効果を発揮できなかった。
一般に正極性では、鋼板の発熱量が少なく、溶け込みが浅くなるので、オーバーラップに起因する溶接欠陥が発生しやすく、ビード形状も安定しない。したがって溶接技術者は、溶接ワイヤを正極性で使用することは考慮せず、逆極性(すなわち溶接ワイヤをプラス極)で使用する。したがって特開2000-288734 号公報には溶接ワイヤの極性に関する記述はないが、その技術は、逆極性の炭酸ガスシールドアーク溶接に適用するために検討された技術である。
ところが、希土類元素(以下、REM という)を添加した溶接ワイヤを逆極性で使用すると、アークの緊縮と反発によって大粒のスパッタが増加し、アークの安定化が損なわれる。特開2000-288734 号公報には、アークの安定化に多大な影響を及ぼす REMに関する記載はなく、後述するような REMとOの相互作用は考慮されていない。したがって特開2000-288734 号公報に開示された技術を、正極性の横向き溶接に適用すると、FCワイヤと同等の優れたビード形状は得られない。
特開2000-288734 号公報
本発明は上記のような問題を解消し、ソリッドワイヤを用いた正極性の横向き溶接において、アークの安定性に優れ、高能率で溶接欠陥がなく、しかもビード形状が良好な炭酸ガスシールドアーク溶接方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、溶接用フラックスを内装していないソリッドワイヤと呼ばれる炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ(以下、溶接用鋼ワイヤという)を用いた正極性の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接について、ビード形状を改善し、溶接欠陥を防止する観点から鋭意検討した。従来は主にC,Si,Mn,S,Oの添加量が主要な検討課題であったが、 本発明者らは視点を変えて、溶接用鋼ワイヤの素材となる鋼素線の微量添加元素および溶接施工時の極性が、ビード形状や溶接欠陥に及ぼす影響について詳細に検討し、以下に述べる知見を得た。
(a) 鋼素線に REMを添加し、溶接用鋼ワイヤをマイナス極とする正極性の溶接を行なうことによって、溶滴の安定した移行が可能となる。その結果、アークの安定化,スパッタの低減,ビードの形状改善,溶接欠陥の防止を達成し、通常の逆極性の炭酸ガスシールドアーク溶接で生じる粗大な溶滴が溶接用鋼ワイヤの先端に懸垂して揺れ動きながら移行する現象(いわゆるグロビュール移行)に比べて、著しく良好な溶接継手を得ることができる。
(b) 鋼素線にREMを添加し、さらにTi,Zr,O,CaおよびAlを添加することによって、マイナス極(すなわち溶接用鋼ワイヤ)におけるアーク発生点を安定させ、かつ溶滴の表面張力を好適範囲に調整して溶滴挙動を安定させることが可能となる。その結果、一層良好な溶接継手を得ることができる。
(c) CO2 を60体積%以上含有するシールドガスを用いて横向きの炭酸ガスシールドアーク溶接を行なうことによって、施工コストを削減できる。シールドガスの残部(すなわち40体積%以下)は、Ar,He,H2 およびO2 のうちの1種以上のガスを混合するのが好ましい。なお、 100体積%CO2 のシールドガスを用いても何ら問題はない。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、REM を 0.015〜0.100 質量%含有する鋼素線からなる溶接用鋼ワイヤを用いて、正極性で横向き溶接を行なう横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法である。
本発明の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法では、鋼素線が、REM に加えて、Ti:0.02〜0.50質量%およびZr:0.02〜0.50質量%のうちの1種または2種を含有し、かつO:0.0080質量%以下,Ca:0.0008質量%以下を含有する組成を有することが好ましい。さらに鋼素線が、前記した組成に加えて、Al: 0.005〜3.00質量%を含有することが好ましい。
また、シールドガスは、CO2 を60体積%以上含有するガスを用いることが好ましい。そのシールドガスは、100体積%CO2 であっても良いし、あるいはCO2 を60体積%以上含有しかつAr,He,H2 およびO2 のうちの1種以上を合計40体積%以下含有する混合ガスであっても良い。
なお、ここで鋼素線からなる炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤとは、溶接用フラックスを内装せず、素材となる鋼素線を主体とするワイヤ(いわゆるソリッドワイヤ)を指す。また本発明は、鋼素線の表面にめっきを施したり、あるいは潤滑剤を塗布した炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにも支障なく適用できる。
本発明によれば、ソリッドワイヤを用いた正極性の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接において、アークの安定化,スパッタの低減,ビード形状の改善,溶接欠陥の防止を達成できる。本発明は、このような効果を安定して発揮するので、今日まで炭酸ガスシールドアーク溶接では不可能とされてきた狭開先(すなわちルート間隔が小さい,開先角が小さい)の横向き溶接にも支障なく適用できる。
本発明の炭酸ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ(すなわち溶接用鋼ワイヤ)は、ソリッドワイヤとFCワイヤに大別される溶接ワイヤのうち、ソリッドワイヤを対象とする。
まず本発明の溶接用鋼ワイヤの鋼素線の成分を限定した理由について説明する。
REM : 0.015〜0.100 質量%
REM は、製鋼および鋳造時の介在物の微細化,溶接金属の靱性改善のために有効な元素である。ただし、通常の逆極性の炭酸ガスシールドアーク溶接においては、鋼素線にREM を添加するとアークの集中が生じて、スパッタを低減する効果が得られない。しかし正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接においては、溶滴の微細化と移行の安定化を図るために不可欠な元素である。この溶滴の微細移行の安定化により、鋼素線に潤滑剤を塗布した溶接用鋼ワイヤであっても、スパッタの発生を抑制し、安定した炭酸ガスシールドアーク溶接が可能となる。REM 含有量が 0.015質量%未満では、この溶滴の微細移行の安定化効果が得られない。一方、 0.100質量%を超えると、溶接用鋼ワイヤの製造工程で割れが生じたり、溶接金属の靭性の低下を招く。したがって、REM は 0.015〜0.100 質量%の範囲内を満足する必要がある。なお、好ましくは 0.025〜0.050 質量%である。
ここで REMとは、周期表の3族に属する元素の総称である。本発明では、原子番号57〜71の元素を使用するのが好ましく、特にCe,Laが好適である。Ce,Laを鋼素線に添加する場合は、CeまたはLaを単独で添加しても良いし、CeおよびLaを併用しても良い。なお、CeおよびLaをともに添加する場合は、あらかじめCe:40〜90質量%,La:10〜60質量%の範囲内で混合して得られた混合物を使用するのが好ましい。
なお本発明は、基本的成分としてC,Si,Mn,P,Sを下記の通り含有する鋼素線からなる溶接用鋼ワイヤに適用するのが好ましい。
C:0.20質量%以下
Cは、溶接金属の強度を確保するのに必要な元素であり、溶融メタルの粘性を低下させて流動性を向上させる効果がある。しかしC含有量が0.20質量%を超えると、正極性の溶接において溶滴および溶融メタルの挙動が不安定となるのみならず、溶接金属の靭性の低下を招く。したがって、Cは0.20質量%以下を満足する必要がある。一方、C含有量を過剰に減少させると溶接金属の強度を確保できない。そのため、 0.003〜0.20質量%とするのが好ましい。なお、0.01〜0.10質量%が一層好ましい。
Si:0.05〜2.5 質量%
Siは、脱酸作用を有し、溶融メタルの脱酸のためには不可欠な元素である。炭酸ガスシールドアーク溶接では、Si含有量が0.05質量%未満では、溶融メタルの脱酸が不足し、溶接金属にブローホールが発生する。さらに正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接におけるアークの拡がりを抑え、溶滴を微細化し挙動を安定化する作用も有する。一方、 2.5質量%を超えると、溶接金属の靭性が著しく低下する。したがって、Siは0.05〜2.5 質量%の範囲内を満足する必要がある。ただしSi含有量が0.65質量%を超えると、小粒のスパッタが増加する傾向が現われるので、0.05〜0.65質量%の範囲内が好ましい。
Mn:0.25〜3.5 質量%
Mnは、Siと同様に脱酸作用を有し、溶融メタルの脱酸のためには不可欠な元素である。Mn含有量が0.25質量%未満では、溶融メタルの脱酸が不足し、溶接金属にブローホールが発生する。一方、3.5 質量%を超えると、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Mnは0.25〜3.5 質量%の範囲内を満足する必要がある。なお、溶融メタルの脱酸を促進し、ブローホールを防止するためには、0.45質量%以上が望ましい。そのため、0.45〜3.5質量%とするのが好ましい。
P:0.05質量%以下
Pは、鋼の融点を低下させるとともに、電気抵抗率を向上させ、溶融効率を向上させる元素である。さらに正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接において、溶滴を微細化し、アークを安定化する作用も有する。しかしP含有量が0.05質量%を超えると、正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接において溶融メタルの粘性が著しく低下し、アークが不安定となり、小粒のスパッタが増加する。また、溶接金属の高温割れを生じる危険性が増大する。したがって、Pは0.05質量%以下とした。なお、好ましくは0.03質量%以下である。一方、 鋼素線の鋼材を溶製する製鋼段階でPを低減するためには長時間を要するので、生産性向上の観点から 0.002質量%以上が望ましい。そのため、 0.002〜0.03質量%とするのが好ましい。
S:0.02質量%以下
Sは、溶融メタルの粘性を低下させ、溶接用鋼ワイヤの先端に懸垂した溶滴の離脱を促進し、正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接においてアークを安定化する。しかしSは、正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接においてアークを広げ、横向きの溶接においては、溶融メタルの粘性を低下させて、アンダーカットを生じさせる。更にS含有量が0.02質量%を超えると、小粒のスパッタが増加するのみならず、REM 析出物が粗大化し、鋼素線の製造段階における加工性が劣化して歩留りが低下する。したがって、Sは0.02質量%以下とした。一方、 鋼素線の鋼材を溶製する製鋼段階でSを低減するためには長時間を要するので、生産性向上の観点から 0.002質量%以上が望ましい。そのため、 0.002〜0.02質量%とするのが好ましい。
さらに本発明では、上記した組成に加えて、鋼素線がTi,Zr,O,Ca,Alを含有することが好ましい。
Ti:0.02〜0.50質量%およびZr:0.02〜0.50質量%のうちの1種または2種
Ti,Zrは、いずれも強脱酸剤として作用するとともに、溶接金属の強度を増加する元素である。さらに溶融メタルの脱酸によって粘性を向上させビード形状を安定化(すなわちハンピングビードを抑制)する効果がある。このような効果を有する故に 350A以上の高電流溶接において有効な元素であり、必要に応じて添加する。Tiが0.02質量%未満,Zrが0.02質量%未満では、この効果は得られない。一方、 Tiが0.50質量%を超える場合,Zrが0.50質量%を超える場合は、溶滴が粗大化して大粒のスパッタが多量に発生する。したがって、Ti,Zrを含有する場合は、Ti:0.02〜0.50質量%,Zr:0.02〜0.50質量%の範囲内を満足するのが好ましい。
O:0.0080質量%以下
Oは、正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接において溶接用鋼ワイヤの先端に懸垂した溶滴を微細化し、かつ溶滴に発生するアーク点を不安定にするとともに、溶滴の挙動を不安定にする作用がある。しかし、O含有量が 0.0080質量%を超えると、350A以上の高電流の正極性炭酸ガスシールドアーク溶接におけるアークの集中と安定化というREM 添加の効果が損なわれ、溶滴の揺動が増大してスパッタが多量に発生する。またOは、鋼素線の鋼材を溶製する製鋼段階で REMと激しく反応してスラグを形成する作用を有しており、O含有量が0.0080質量%を超えると、REM の歩留りが著しく低下する。したがって、Oは0.0080質量%以下とするのが好ましい。ただし、O含有量が0.0010質量%未満では、O添加の効果は十分に得られない。したがって、 0.0010〜0.0080質量%が好ましく、さらに0.0010〜0.0050質量%が一層好ましい。
Ca:0.0008質量%以下
Caは、製鋼および鋳造時に不純物として溶鋼に混入したり、あるいは伸線加工時に不純物として鋼素線に混入する。正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接では、Ca含有量が0.0008質量%を超えると、高電流溶接におけるREM 添加のアーク安定化効果が損なわれる。したがって、Caは0.0008質量%以下とするのが好ましい。
Al: 0.005〜3.00質量%
Alは、強脱酸剤として作用するとともに、溶接金属の強度を増加する元素である。さらに溶融メタルの脱酸によって粘性を向上させビード形状を安定化(すなわちハンピングビードを抑制)する効果がある。逆極性の炭酸ガスシールドアーク溶接では、明確な溶滴移行の安定化効果は認められないが、正極性の炭酸ガスシールドアーク溶接では、 350A以上の高電流溶接において溶滴移行の安定化効果が顕著に発揮される。一方、低電流溶接においては、短絡移行回数を増加させて溶滴移行の均一化とビード形状の改善を達成できる。また、Oとの親和力によって、溶接用鋼ワイヤの製造段階における REMの酸化ロスを低減する効果も有する。Alが 0.005質量%未満では、このような効果は得られない。一方、 Alが3.00質量%を超える場合は、溶接金属の結晶粒が粗大化し、靭性が著しく低下する。したがって、Alは 0.005〜3.00質量%の範囲内を満足するのが好ましい。
さらに必要に応じて下記の元素を添加しても、本発明の効果を減じるものではない。
Cr:0.02〜3.0 質量%,Ni:0.05〜3.0 質量%,Mo:0.05〜1.5 質量%,Cu:0.05〜3.0 質量%,B:0.0005〜0.015 質量%,Mg: 0.001〜0.20質量%
Cr,Ni,Mo,Cu,B,Mgは、いずれも溶接金属の強度を増加し、耐候性を向上させる元素である。これらの元素の含有量が微少である場合は、このような効果は得られない。一方、過剰に添加すると、溶接金属の靭性の低下を招く。したがって、Cr,Ni,Mo,Cu,B,Mgを含有する場合は、Cr:0.02〜3.0 質量%,Ni:0.05〜3.0 質量%,Mo:0.05〜1.5 質量%,Cu:0.05〜3.0 質量%,B:0.0005〜0.015 質量%,Mg: 0.001〜0.20質量%の範囲内を満足するのが好ましい。
Nb: 0.005〜0.5 質量%,V: 0.005〜0.5 質量%
Nb,Vは、いずれも溶接金属の強度,靭性を向上し、アークの安定性を向上させる元素である。これらの元素の含有量が微少である場合は、このような効果は得られない。一方、過剰に添加すると、溶接金属の靭性の低下を招く。したがって、Nb,Vを含有する場合は、Nb: 0.005〜0.5 質量%,V: 0.005〜0.5 質量%の範囲内を満足するのが好ましい。
上記した鋼素線の成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。たとえば、鋼材を溶製する段階や鋼素線を製造する段階で不可避的に混入する代表的な不可避的不純物であるNは、0.020質量%以下に低減するのが好ましい。
次に、本発明の溶接用鋼ワイヤの製造方法について説明する。
転炉または電気炉等を用いて、上記した組成を有する溶鋼を溶製する。この溶鋼の溶製方法は、特定の技術に限定せず、従来から知られている技術を使用する。次いで、得られた溶鋼を、連続鋳造法や造塊法等によって鋼材(たとえばビレット等)を製造する。この鋼材を加熱した後、熱間圧延を施し、さらに乾式の冷間圧延(すなわち伸線)を施して鋼素線を製造する。熱間圧延や冷間圧延の操業条件は、特定の条件に限定せず、所望の寸法形状の鋼素線を製造する条件であれば良い。
さらに鋼素線は、焼鈍−酸洗−銅めっき−伸線加工−潤滑剤塗布の工程を必要に応じて順次施して、所定の製品すなわち溶接用鋼ワイヤとなる。なお本発明では、必ずしも鋼素線に銅めっきを施す必要はなく、鋼素線の表面に潤滑剤を塗布した溶接用鋼ワイヤであっても何ら問題なく使用できる。
鋼素線の表面に潤滑剤を安定して付着させ、給電の安定性を向上するために、鋼素線の平坦度(=実表面積/理論表面積)を1.0005以上1.0100未満とするのが好ましい。鋼素線の平坦度は、伸線加工で使用するダイスの管理を厳格に行なうことによって、1.0005以上1.0100未満の範囲に維持することは可能である。
鋼素線の表面に銅めっきを施す場合は、厚さ 0.6μm以上の銅めっきを施すことによって、溶接用鋼ワイヤの給電不良に起因するアークの不安定化を防止できる。なお、銅めっきの厚さを 0.8μm以上とすると、給電不良防止の効果が顕著に発揮されるので一層好ましい。このようにして銅めっきを厚目付とすることによって、給電チップの損耗も低減できるという効果も得られる。
このようして製造した溶接用鋼ワイヤを用いて正極性炭酸ガスシールドアーク溶接を行なう際の好適な溶接条件について、以下に説明する。
シールドガスは、CO2 を60体積%以上含有するガスを用いる。シールドガスの残部(すなわち40体積%以下)は、Ar,He,H2 およびO2 のうちの1種以上のガスを混合するのが好ましい。なお、CO2 ガスを単独(すなわちCO2 の混合比率: 100体積%)でシールドガスとして使用しても、支障なく正極性炭酸ガスシールドアーク溶接を横向きで行なうことができる。
溶接電流は 200〜350 A,溶接電圧は25〜38V(電流とともに上昇),溶接速度は30〜250 cm/分,突き出し長さは15〜30mm,ワイヤ径は 0.8〜1.6mm ,溶接入熱は5〜25kJ/cmの範囲内が好ましい。溶接する母材(すなわち鋼板)の鋼種は特に限定されないが、JIS規格G3106 に規定されるSi−Mn系の溶接構造用圧延鋼材(SM材)や、JIS規格G3136 に規定される建築構造用鋼材(SN材)に適用するのが好ましい。
製鋼段階で成分を調整し、連続鋳造によって製造されたビレットを熱間圧延して、直径 5.5〜7.0mm の線材とした。次いで冷間圧延(すなわち伸線)によって直径 2.0〜2.8mm とし、必要に応じて窒素雰囲気中で焼鈍,酸洗,Cuめっきを施し、さらに冷間で固形潤滑剤を用いた乾式伸線或いは湿式伸線を施して、直径1.4mm の鋼素線を製造した。さらに鋼素線に潤滑剤を塗布(溶接用鋼ワイヤ10kgあたり 0.5〜0.8 g)することによって、十分な送給性を確保できるように調整した。得られた鋼素線の成分は、表1に示す通りである。なお表1中の鋼素線番号1〜10は、成分が本発明の範囲を満足する例であり、鋼素線番号11は、REM 含有量が本発明の範囲を外れる例である。
Figure 2005219058
これらの溶接用鋼ワイヤを使用して、横向きの正極性炭酸ガスシールドアーク溶接を行ない、多層盛り溶接継手(継手1,継手2)を製作した。炭酸ガスシールドアーク溶接の条件は表2に示す通りである。なお図1は開先形状を模式的に示す断面図、図2は開先形状を模式的に示す側面図である。継手1,継手2では、いずれもルート間隔Dを5mm,開先角θを20°とした。
Figure 2005219058
これらの溶接継手のビード形状を目視で観察して評価した。すなわち、最終パスのビードの垂れやアンダーカット,オーバーラップのないものを良(○)とし、最終パスのビードの垂れ,アンダーカット,オーバーラップが継手長さの1/5以下の一部に認められるものを可(△)とし、最終パスのビードの垂れ,アンダーカット,オーバーラップが継手長さの1/5を超えるものを不可(×)として評価した。
さらに溶接継手からサンプルを採取し、内部健全性(すなわち内部欠陥の有無)を評価した。すなわちJIS規格Z3104 に準拠してX線透過試験を行ない、ビード全長にわたって融合不良やブローホール等の内部欠陥がないものを良(○)とし、内部欠陥が認められるものを不可(×)として評価した。
ビード形状と内部健全性の評価は表3に示す通りである。
Figure 2005219058
表3から明らかなように、発明例(試験番号1〜10,12〜21)は、いずれもビード形状,内部健全性ともに良好であった。一方、比較例(試験番号11,22)は、鋼素線の REM含有量が不足しているので、アークが不安定になり、ビード形状の不良およびブローホール等の内部欠陥が発生した。
つまり本発明によれば、横向きの正極性炭酸ガスシールドアーク溶接において、銅めっきを施していないソリッドワイヤを用いても、アークの安定化とスパッタの低減を達成し、その結果、優れたビード形状を有し、しかも内部欠陥のない多層盛り溶接継手を得ることができる。
開先形状を模式的に示す断面図である。 開先形状を模式的に示す側面図である。
符号の説明
1 鋼板
2 当金
D ルート間隔
θ 開先角

Claims (6)

  1. 希土類元素を 0.015〜0.100 質量%含有する鋼素線からなる溶接用鋼ワイヤを用いて、正極性で横向き溶接を行なうことを特徴とする横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
  2. 前記鋼素線が、前記希土類元素に加えて、Ti:0.02〜0.50質量%およびZr:0.02〜0.50質量%のうちの1種または2種を含有し、かつO:0.0080質量%以下、Ca:0.0008質量%以下を含有する組成を有することを特徴とする請求項1に記載の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
  3. 前記鋼素線が、前記組成に加えて、Al: 0.005〜3.00質量%を含有することを特徴とする請求項2に記載の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
  4. CO2 を60体積%以上含有するシールドガスを用いて前記横向き溶接を行なうことを特徴とする請求項1、2または3に記載の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
  5. 前記シールドガスが、 100体積%CO2 であることを特徴とする請求項4に記載の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
  6. 前記シールドガスが、CO2 を60体積%以上含有し、かつAr、He、H2 およびO2 のうちの1種以上を合計40体積%以下含有する混合ガスであることを特徴とする請求項4に記載の横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法。
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