JP2000288734A - 横向多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

横向多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接方法

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JP2000288734A
JP2000288734A JP10344799A JP10344799A JP2000288734A JP 2000288734 A JP2000288734 A JP 2000288734A JP 10344799 A JP10344799 A JP 10344799A JP 10344799 A JP10344799 A JP 10344799A JP 2000288734 A JP2000288734 A JP 2000288734A
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temperature
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JP10344799A
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Toshihiko Chiba
利彦 千葉
Toshio Aoki
俊雄 青木
Hiroshi Koyama
汎司 小山
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄骨建築構造物等の横向炭酸ガスシールドア
ーク多層盛り溶接において、高能率で溶接欠陥がなく、
ビード外観良好な溶接部を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.02〜0.10%、
Si:0.5〜1.5%、Mn:0.7〜2.0%、
S:0.005%以下、O:0.009%以下を含有
し、パス間温度が700℃以下で溶接することを特徴と
する横向多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨建築鋼構造物
などの横向溶接方法に係わり、高能率で溶接欠陥がな
く、ビード外観良好な溶接部が得られる、横向多層盛り
炭酸ガスシールドアーク溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄骨建築鋼構造物の溶接はガスシ
ールドアーク溶接が適用され、高能率化されている。そ
の溶接姿勢は、下向(水平隅肉も含む)、横向姿勢で溶
接されることが多い。下向溶接では能率を向上させるた
め、溶接入熱20〜50kJ/cmの比較的広い溶接条
件で高入熱・高パス間温度で溶接されているのが実状で
ある。しかし、横向溶接ではビードが垂れやすいため、
溶接条件は限定され、溶接入熱10〜20kJ/cmで
パス間150℃以下の小入熱・低パス間温度で積層する
多層盛り溶接が行われ、横向溶接の能率向上は難しかっ
た。
【0003】図1に板厚16mmの鋼板の溶接後の冷却
曲線の一例を示す。図1から溶接後600℃までの冷却
に要する時間は約30秒であるのに対し、150℃まで
の冷却時間は約5分間必要である。このように溶接によ
って加熱された鋼板の冷却過程において、冷却速度は高
温時には急速に温度が低下するが、低温では更に温度が
低下するまでの時間を要する。したがって、多層盛り溶
接ではパス間温度が高ければ、パス間待ち時間が少なく
なり、飛躍的に溶接時間は短縮できる。しかし、パス間
温度が高くなりすぎると、ビードが垂れ、溶け落ちやア
ンダーカットが著しく、ビード形状が悪くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであって、横向溶接にお
いて高能率で溶接欠陥がなく、ビード外観良好な溶接部
が得られる、横向多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、重量%
で、C:0.02〜0.10%、Si:0.5〜1.5
%、Mn:0.7〜2.0%、S:0.005%以下、
O:0.009%以下を含有し、パス間温度が700℃
以下で溶接することを特徴とする横向多層盛り炭酸ガス
シールドアーク溶接方法にある。なお本発明にいうパス
間温度測定点は溶接位置から溶接方向の100〜200
mm先で、開先エッジ部から約20mm上方の位置をい
う。以下に、本発明について詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】高パス間温度での多層盛り溶接の
問題としては、ビードの垂れによる外観不良である。そ
こで本発明者らは種々検討した結果、溶接金属の表面活
性元素で表面張力を低下させるワイヤ成分のSおよびO
に着目し、この量を極力下げることが有効であることを
見い出した。以下に、本発明に用いる鋼ワイヤの成分限
定理由を述べる。 C:0.02〜0.10% Cはアーク長を短くすると共に溶融メタルの表面張力を
減少させる元素であり、0.10%を超えるとアーク長
が短くなり短絡が増加し作業性が悪化する。また表面張
力が低くなってビード形状が悪化する。0.02%未満
ではアーク状態が不安定になるとともに、アーク吹き付
け強さも弱まり溶け込み不良が生じる。
【0007】Si:0.5〜1.5% Siは脱酸元素として添加し溶融金属の酸素量を低下さ
せ、ビード垂れを抑制する。1.5%を超えるとアーク
が不安定になりスパッタ量が増え、スラグ生成量が増え
るためスラグ除去作業に時間を要し溶接効率が悪くな
る。また0.5%未満では脱酸不足により酸素量過多と
なりビード垂れが助長される。 Mn:0.8〜2.0% MnはSiと同様の効果を示し、2.0%を超えるとア
ーク不安定となりスパッタが増加し、さらにスラグ生成
量が増えるためスラグ除去作業に時間を要し溶接効率が
悪くなる。また0.8%未満であると脱酸不足により酸
素量過多となりビード垂れが助長される。
【0008】S:0.005%以下 Sは表面活性元素であるためCと同様に表面張力を低下
させる元素である。その影響はC以上であり、0.00
5%を越えるとビード垂れを助長する。また、溶け込み
を減少させ、溶け込み不良を生じる。 O:0.009%以下 OはSと同様に表面張力を低下させる元素でありその影
響はSと同等であり、0.009%超ではビード垂れを
助長する。
【0009】上記ワイヤを用いて横向多層盛り炭酸ガス
シールドアーク溶接する場合の溶接位置から溶接方向の
100〜200mm先で開先エッジ部から約20mm上
方で測定したパス間温度は700℃以下とする。横向多
層盛り溶接の溶接効率を考えれば高入熱で、パス間を考
慮せずに、最終パスまで連続溶接するのが最も効率的で
ある。しかし、一般的に2パス目以降を連続的に溶接し
た場合、パス間温度が高くなりすぎ、ビードが垂れビー
ド形状が悪くなる。表面張力を高くした前述のワイヤを
用いることによって、パス間温度が700℃以下で、良
好なビード形状が得られる。しかし700℃を超えると
ビードが垂れ、溶け落ちやアンダーカットが著しく、ビ
ード形状が悪くなる。
【0010】なお、溶接の対象物の大きさにより、各パ
スのパス間温度の上昇特性は変わる。対象物が大きく溶
接長が長い場合には、各パスの溶接開始部や中央部は、
溶接中に冷却が進み鋼板の温度は上昇しにくい。したが
って、対象物の大きさや溶接長によっては、連続溶接し
てもパス間温度が700℃を超えない。溶接の対象物が
小さく溶接長が短い場合でも、従来方法に比べ、パス間
温度が高いため、連続溶接が可能なパス数が多く、ま
た、鋼板が過熱した場合、パス間温度700℃まで冷却
させるパス間待ち時間は短時間で能率が良い。
【0011】
【実施例】以下の実施例により本発明を具体的に説明す
る。表1に示す成分の鋼ワイヤ(ワイヤ径1.4mm
φ)を用い、図2に示す開先形状に加工した試験体を、
表2に示す溶接条件、図3に示す積層要領で、表1に示
すパス間温度で横向多層盛り溶接を行い、そのビード外
観、溶接時間、溶接欠陥調査を行った。なおパス間温度
測定点は溶接線方向中央部で開先加工エッジ部から20
mm上方の位置1に熱電対2を取り付けて行った。多層
盛りの溶接ビードの外観基準は目視により行い、〇はビ
ード垂れや最終パスにアンダーカット、オーバーラップ
のないもの、×はビード垂れやアンダーカット、オーバ
ーラップがあるもの。溶接効率はトータル溶接時間が1
5分以内を〇それを超えるものを×とした。また内部健
全性はJIS Z 3104に準拠しX線透過試験を行
いビード全長に融合不良やブローホール等の溶接欠陥が
無いものを〇、溶接欠陥があるものを×とした。これら
の結果を表1にまとめて示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】本発明例である試験No.1〜6は、使用
したワイヤ成分が本発明範囲にあり、パス間温度が70
0℃以下であるので、ビード垂れが無くトータル溶接時
間も15分以内であり、溶接欠陥もなく極めて良好な結
果であった。比較例中、試験No.7は、Cが低いので
アークが不安定となり溶け込み不良が発生した。試験N
o.8は、Siが低く、また試験No.9は、Mnが低
いので、脱酸不足により溶融金属の酸素量過多となりビ
ード垂れが発生した。
【0015】試験No.10は、Sが上限が高いのでビ
ード垂れ発生と共に溶け込みが浅くなり融合不良も発生
した。試験No.11は、Oが高いのでビード垂れが発
生した。試験No.12は、Cが高いのでビード垂れが
発生し、また、アークが不安定となりプローホールも発
生した。試験No.13は、Siが高く、また試験N
o.14は、Mnが高いので、スパッタ発生量、スラグ
生成量が増え除去作業に時間を要し溶接効率が悪化し
た。
【0016】試験No.15は、試験No.10と同じ
ワイヤでSが高いので、ビードの垂れを防ぐためにパス
間温度を100℃に低下して溶接した。したがって、ビ
ードの垂れ、溶け込み不良は改善されたが、溶接時間が
15分をはるかに超え溶接効率が悪くなった。試験N
o.16は、ワイヤ成分は本発明範囲であるが、パス間
温度が高いので、ビード垂れが生じ外観不良となり、ま
たオーバーラップにより溶接欠陥が発生した。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の横向炭酸
ガスシールドアーク溶接方法によれば、高能率で溶接欠
陥がなく、ビード外観良好な溶接部が得られる。今後、
建築用鉄骨の柱梁継手部や柱柱継手部の横向溶接に適用
し、溶接能率と品質を飛躍的に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板厚16mmの鋼板に溶接した後の冷却曲線の
一例を示す図。
【図2】本発明実施例における溶接試験体形状および熱
電対によるパス間温度測定点を示す図。
【図3】本発明の実施例における積層要領を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 パス間温度測定位置 2 熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 103:04 (72)発明者 小山 汎司 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB06 BB09 CA01 DA02 DC01 DD04 EA05 EA10 4E081 AA02 AA04 AA09 BA02 BA34 BA37 BA40 BB03 BB17 CA07 CA10 DA05 DA10 DA19 DA40 DA45 FA14 YB00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.02〜0.10%、 Si:0.5〜1.5%、 Mn:0.7〜2.0%、 S :0.005%以下、 O :0.009%以下 を含有する鋼ワイヤを用いて、パス間温度が700℃以
    下で溶接することを特徴とする横向多層盛り炭酸ガスシ
    ールドアーク溶接方法。
JP10344799A 1999-04-12 1999-04-12 横向多層盛り炭酸ガスシールドアーク溶接方法 Withdrawn JP2000288734A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003004550A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd 固形状の温度表示材
JP2005219058A (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Jfe Steel Kk 横向き炭酸ガスシールドアーク溶接方法
JP2011189363A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd 横向ガスシールドアーク溶接方法
CN104227192A (zh) * 2014-09-18 2014-12-24 长江精工钢结构(集团)股份有限公司 建筑钢结构二氧化碳气体保护焊小坡口焊接工艺

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Effective date: 20060704