JP2005218283A - 車両に搭載された電力変換機構の冷却装置 - Google Patents

車両に搭載された電力変換機構の冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制しつつ、DC/DCコンバータの過度の温度上昇を未然に抑制する。
【解決手段】 DC/DCコンバータは、補機バッテリ温度TBを検知するステップ(S200)と、補機バッテリ充放電電流値IBを検知するステップ(S210)と、補機バッテリSOCを算出するステップ(S220)と、補機バッテリS0Cが許容値以上であって(S230にてYES)、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えない限度の許容風量指令値がDC/DCコンバータに必要十分な必要風量以上である場合には(S240にてYES)、冷却ファンを必要風量で作動させるステップ(S250)と、補機バッテリSOCが許容値以上であるが(S230にてYES)、許容風量指令値が必要風量未満である場合には(S240にてNO)、冷却ファンを許容風量で作動させるステップ(S260)と、補機バッテリSOCが許容値未満である場合には(S230にてNO)、冷却ファンを最大風量で作動させるステップ(S270)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ハイブリッド車に搭載された電気機器の冷却装置に関し、特に、搭乗者の聴覚を刺激することなく、電気機器の温度上昇を抑制する冷却装置に関する。
通常、EV(Electric Vehicle)やHV(Hybrid Vehicle)等の車両において、電気エネルギによる駆動力は、高電圧のバッテリ(以下、メインバッテリという)からインバータによって3相交流電力を発生させ、これにより3相交流モータを回転させることにより、得ている。また、車両の減速時等には、逆に3相交流モータの回生作動により得られる回生エネルギーをメインバッテリに蓄電することにより、エネルギーを無駄なく利用して走行している。
また、このような車両においては、高電圧のメインバッテリとは別に、灯火装置、点火装置、電動ポンプなどの補機電装品に電力を供給する補機バッテリを搭載している。この補機バッテリは、たとえば、鉛蓄電池に代表されるような低電圧のバッテリである。この補機バッテリは、オルタネータにより発電された電力により充電されたり、メインバッテリからの電力により充電される。メインバッテリからの電力により補機バッテリが充電される場合には、DC/DCコンバータにより電圧が降圧される。
このようなメインバッテリには、主としてニッケル水素電池やリチウムイオン電池などが用いられることが多い。メインバッテリの充放電時には化学反応による反応熱が発生して、電池温度が上昇する。電池温度の上昇により、電池の性能が低下したり、電池を劣化させてその寿命が短くなるという問題が発生する。このため、このようなことを回避するために、メインバッテリは、通風冷却される。また、インバータやDC/DCコンバータも、パワー素子による発熱を生じるので、冷却が必要になる。
このため、このような車両においては、バッテリ冷却用の冷却ファンや、インバータやDC/DCコンバータなどのPCU(Power Control Unit)冷却用の冷却ファンが搭載される。車両の運転状態によっては、この冷却ファンの作動音が車両の搭乗者の聴覚を刺激して、車両の搭乗者に不快感を与えることがある。
特開2003−178815号公報(特許文献1)は、バッテリを冷却するとともに、複数のバッテリ間の温度のバラツキを解消することが可能な車両装置を開示する。この車両装置は、車両を走行駆動または車両用エンジンの出力を補助するモータと、モータを発電機として使用した際の発電エネルギーおよび車両の減速時にモータの回生作動により得られる回生エネルギーを蓄電する互いに接続された複数個のバッテリと、バッテリに送風する送風機とを備える車両装置において、各バッテリの温度を検出する温度検出手段と、各バッテリ間の温度差を算出する温度差算出手段と、バッテリ間の温度差に基づいて、送風機への通電量を設定する設定手段と、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の走行速度に応じて通電量を制限する制限手段とを含む。
この車両装置によると、互いに接続された複数個のバッテリの各バッテリ間の温度差に基づいて送風機の通電量を設定するとともに、車両の走行速度に応じて送風機の通電量を変更し、送風量を制御することができる。従って、車両に搭載された複数個のバッテリの間に温度のバラツキ(温度差)が発生した場合には、送風機の送風する風により空気流を発生させることで、各バッテリの温度を低下させるばかりでなく、各バッテリ間の温度のバラツキを解消することができる。さらに、車両の走行速度に応じて、車両の搭乗者に不快感を与えない送風音を保持するように、送風量を制御することができる。
特開2003−178815号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両装置では、車速センサから取得した車両速度情報に基づいて、車両速度に対して車両の搭乗者が騒音と感じない聴感レベルのファン作動音を得られる冷却ファンの制御デューティ値を求める。すなわち、高電圧バッテリを冷却ファンを用いて通風冷却する場合に、車両の走行速度に応じて、車両の搭乗者に不快感を与えない冷却ファンの作動音(送風音)を保持しつつ送風量を制御できるようにデューティ値を算出する。さらに、メインバッテリの温度が所定の上限温度を超えるような場合には、メインバッテリの性能を低下させないように、送風機の送風量制御をメインバッテリの温度に基づいて行ない、信頼性のあるバッテリの温度制御を実行することができるものである。このような制御では以下のような問題点がある。
第1の問題点として、このような制御では、車速に応じたロードノイズのみに基づいて、搭乗者が騒音と感じない聴感レベルのファン作動音が得られるような制御デューティ値しか求めることができない。すなわち、車速以外のファン作動音を打ち消すような要因が考慮されていない。様々な要因を考慮することにより、さらに制御デューティ値を大きく算出することができて送風量を増大させることも考えられるが、このようなことが考慮されていない。
第2の問題点として、このような制御では、例外的な措置として、メインバッテリの温度が所定の上限温度を越えた場合にのみ、搭乗者が騒音と感じる聴感レベルのファン作動音になっても構わないので送風機の送風量を増大させている。たとえば、このような制御であると、実際に冷却対象物であるバッテリやPCUの温度が上昇してから送風量を増大させて冷却能力を上昇させるので、一旦上昇してしまった冷却対象物の温度が実際に下がるまでには時間がかかってしまう。その時間の間に、過度の温度上昇に到達するおそれもある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置であって、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制しつつ、過度の温度上昇を未然に抑制することができる、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置を提供することである。
第1の発明に係る電力変換機構の冷却装置は、車両に搭載された電力変換機構を冷却する。この冷却装置は、電力変換機構に冷却媒体を供給するための供給手段と、供給手段の作動により発生するノイズを、車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる車両の状態を検知するための車両状態検知手段と、車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力を算出するための算出手段と、許容能力を上回らないように、供給手段を制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によると、車両状態検知手段は、電力変換装置に冷却空気などの冷却媒体を供給する供給手段(たとえば電動ファン)の作動騒音を、車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる、たとえば車両の速度、エンジン回転数、室内空調機器の送風量などの状態を検知する。算出手段は、このような検知した車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力を算出する。すなわち、車速が高いほどロードノイズが大きく、エンジン回転数が高いほどエンジン音が大きく、室内空調機器の送風量が多いほど送風音が大きく、電動ファンの作動音がより打ち消されるので、車速のみを考慮していた場合に比較して、許容能力を高く算出できる。このようにして算出された許容能力が維持される。このため搭乗者の聴覚に不快感を与えない。その結果、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制することができる、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置を提供することができる。
第2の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第1の発明の構成に加えて、車両状態検知手段は、車両の状態として、車両の速度、車両に搭載されたエンジンの回転数および車両の室内空調機器の送風量の少なくとも1つを検知するための手段を含む。
第2の発明によると、検知手段は、車両の速度、エンジン回転数、室内空調機器の送風量を検知する。このような検知した車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力が算出される。このとき、車速が高いほどロードノイズが大きく、エンジン回転数が高いほどエンジン音が大きく、室内空調機器の送風量が多いほど送風音が大きく、電動ファンの作動音がより打ち消されるので、車速のみを考慮していた場合に比較して、許容能力を高く算出できる。
第3の発明に係る電力変換機構の冷却装置は、車両に搭載された電力変換機構を冷却する。この電力変換機構により変換された電力が蓄電機構に供給される。この冷却装置は、電力変換機構に冷却媒体を供給するための供給手段と、蓄電機構の蓄電状態を検知するための蓄電状態検知手段と、供給手段の作動により発生するノイズを、車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる車両の状態を検知するための車両状態検知手段と、車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力を算出するための算出手段と、蓄電状態が予め定められた蓄電量以下の状態になるまでは、許容能力を上回らないように、供給手段を制御するための制御手段とを含む。
第3の発明によると、車両状態検知手段は、電力変換装置に冷却空気などの冷却媒体を供給する供給手段(たとえば電動ファン)の作動騒音を、車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる、たとえば車両の速度、エンジン回転数、室内空調機器の送風量などの状態を検知する。算出手段は、このような検知した車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力を算出する。すなわち、車速が高いほどロードノイズが大きく、エンジン回転数が高いほどエンジン音が大きく、室内空調機器の送風量が多いほど送風音が大きく、電動ファンの作動音がより打ち消されるので、車速のみを考慮していた場合に比較して、許容能力を高く算出できる。このようにして算出された許容能力は、蓄電機構の蓄電状態(SOC(States Of Charge))が予め定められた値以下になるまでは、維持される。このため搭乗者の聴覚に不快感を与えない。一方、蓄電機構のSOCが予め定められた値以下になると、電力変換機構が作動を開始して蓄電機構に電力を供給して蓄電機構が充電される。そのため、電力変換機構の温度が上昇し始める。このような場合には、許容能力を上回ることを許容して電動ファンが制御される。このため、電力変換機構の温度が上昇したことを検知してから電動ファンの能力を上げるのではなく、温度上昇を予測して未然に電動ファンの能力を上げるので、過度の温度上昇を回避できる。その結果、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制しつつ、過度の温度上昇を未然に抑制することができる、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置を提供することができる。
第4の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第3の発明の構成に加えて、車両状態検知手段は、車両の状態として、車両の速度、車両に搭載されたエンジンの回転数および車両の室内空調機器の送風量の少なくとも1つを検知するための手段を含む。
第4の発明によると、検知手段は、車両の速度、エンジン回転数、室内空調機器の送風量を検知する。このような検知した車両の状態に基づいて、供給手段の許容能力が算出される。このとき、車速が高いほどロードノイズが大きく、エンジン回転数が高いほどエンジン音が大きく、室内空調機器の送風量が多いほど送風音が大きく、電動ファンの作動音がより打ち消されるので、車速のみを考慮していた場合に比較して、許容能力を高く算出できる。
第5の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第3の発明の構成に加えて、制御手段は、蓄電状態が予め定められた蓄電量以下の状態になると、許容能力を上回ることを容認して、供給手段を制御するための手段を含む。
第5の発明によると、蓄電機構のSOCが予め定められた値以下になると蓄電機構を充電するために、電力変換機構が作動を開始して蓄電機構に電力を供給する。そのため、電力変換機構の温度が上昇し始める。このような場合には、許容能力を上回ることを許容して電動ファンが制御されるので、温度上昇を予測して未然に電動ファンの能力を許容能力以上の最大能力まで上げて、電力変換機構の過度の温度上昇を回避できる。
第6の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第3〜5のいずれかの発明の構成に加えて、電力変換機構は、DC/DCコンバータである。蓄電機構は、DC/DCコンバータを介して高電圧バッテリから電力の供給を受けて充電される低電圧バッテリである。蓄電状態検知手段は、低電圧バッテリの充電状態を検知するための手段を含む。
第6の発明によると、車両には、車両走行用の高電圧のメインバッテリと、車両補機用の低電圧の補機バッテリとが搭載される。回生制動時には、モータジェネレータにより回生発電され、発電された電力はメインバッテリを充電する。補機バッテリのSOCが下がり、メインバッテリのSOCに余裕があると、DC/DCコンバータによりメインバッテリの電圧が降圧されて補機バッテリに供給されて補機バッテリが充電される。このようなハイブリッドシステムを搭載した車両において、DC/DCコンバータの過度の温度上昇を未然に抑制することができ、かつ、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制することができる。
第7の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第6の発明の構成に加えて、蓄電状態検知手段は、低電圧バッテリの温度を検知するための手段と、低電圧バッテリの充放電電流値を検知するための手段と、温度と充放電電流値とに基づいて、充電状態を検知するための手段とを含む。
第7の発明によると、補機バッテリの充電状態を、補機バッテリの温度を考慮して補機バッテリの充放電電流値を時間積算して算出されたSOCとして検知することができる。
第8の発明に係る電力変換機構の冷却装置においては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、冷却媒体は空気であって、供給手段は、送風用ファンである。
第8の発明によると、強制空冷型の電力変換機構について、車両の搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制しつつ、過度の温度上昇を未然に抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る車両の冷却システムの制御ブロックを説明する。この車両の冷却システムは、DC/DCコンバータ500を冷却ファン700により冷却するシステムである。なお、冷却対象は、DC/DCコンバータ500以外の電気機器(たとえば、インバータ300)であってもよい。
図1に示すように、この車両には、エンジン100と、エンジン100による車両の駆動力をアシストしたり、回生制動時に発電するモータジェネレータ200と、モータジェネレータ200に電力を供給するインバータ300と、モータジェネレータ200にインバータ300を介して電力を供給するメインバッテリ400とを含む。メインバッテリは、たとえばニッケル水素電池を多数直列に接続した、たとえば放電電圧が200V〜300Vのバッテリである。
DC/DCコンバータ500は、メインバッテリ400の電力を降圧して、補機電気負荷800や補機バッテリ900に電力を供給する。補機バッテリ900に供給された電力は補機バッテリ900を充電する。
DC/DCコンバータ500を冷却するための冷却ファン700が補機バッテリ900を電源として設けられるとともに、灯火装置、点火装置、電動ポンプなどの補機電気負荷800が補機バッテリ900を電源として設けられる。この補機バッテリ900は、たとえば鉛蓄電池などであって、14V系(充電電圧14V、放電電圧12V)のバッテリである。
さらにこの冷却システムは、このようなハイブリッドシステムを制御するHV_ECU600が設けられる。HV_ECU600は、モータジェネレータ200、インバータ300などを制御するとともに、DC/DCコンバータ500の冷却装置である冷却ファン700を制御する。
HV_ECU600は、DC/DCコンバータ500に接続され、DC/DCコンバータ500に許容風量指令信号を送信するとともに、DC/DCコンバータ500から実風量信号を受信する。また、HV_ECU600には、車速信号、エンジン回転数信号および空調用ブロアファン風量指令信号が入力される。
HV_ECU600は、車速信号、エンジン回転数信号および空調用ブロアファン風量指令信号に基づいて、車速、エンジン回転数および空調用ブロアファンの風量を検知する。HV_ECU600の内部に設けられたメモリには、DC/DCコンバータ許容風量マップを記憶する。このDC/DCコンバータ許容風量マップは、空調用ブロアファン風量が大きいほど、車速が高いほど、エンジン回転数が高いほど、車室内騒音が大きくなるので、DC/DCコンバータ許容風量も大きくなるというマップである。
DC/DCコンバータ500は、HV_ECU600から入力された許容風量指令信号に基づいて、冷却ファン700の風量制御信号を生成し、冷却ファン700に出力する。冷却ファン700は、DC/DCコンバータ500から入力された風量指令信号に基づいて、冷却ファン700を回転させる電動モータの回転数を制御する。その結果、冷却ファン700の送風量や作動騒音が変化する。
DC/DCコンバータ500には、補機バッテリ900から、補機バッテリ温度信号および補機バッテリ充放電電流信号が入力される。DC/DCコンバータ500は、補機バッテリ900のSOCを検知する。このとき、DC/DCコンバータ500は、補機バッテリの温度信号に基づいて、補機バッテリ900の温度による影響を考慮して、補機バッテリ充放電電流値を時間積算することにより、補機バッテリ900のSOCを算出する。DC/DCコンバータ500は、詳しくは後述するように、HV_ECU600から入力された許容風量指令信号と、補機バッテリ900のSOCとに基づいて、風量制御信号を生成し、冷却ファン700に出力する。
図2を参照して、図1のHV_ECU600で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、HV_ECU600は、空調用ブロアファン風量指令値を検知する。なお、このときHV_ECU600は、空調用ブロアファン風量指令信号に基づいて空調用ブロアファン風量指令値を検知しその指令値から空調用ブロアファン風量を算出してもよいし、空調用ブロアファン風量を直接検知するようにしてもよい。
S110にて、HV_ECU600は、エンジン100に設けられたエンジン回転数センサから入力されたエンジン回転数信号に基づいて、エンジン回転数を検知する。
S120にて、HV_ECU600は、エンジン100の出力軸に取り付けられた変速機の出力軸に設けられた回転数センサから入力された車速信号に基づいて、車速を検知する。
S130にて、HV_ECU600は、空調用ブロアファン風量、エンジン回転数、車速をパラメータとする車室内騒音を推定する。S140にて、HV_ECUは、車室内騒音に基づいて許容風量指令値を算出する。このS130および140における処理は、前述のように、HV_ECU600に記憶されたDC/DCコンバータ許容風量マップに基づいて、DC/DCコンバータ500を冷却する冷却ファン700の許容風量指令値を算出するものである。
S150にて、HV_ECU600は、DC/DCコンバータ500に、許容風量指令信号を出力する。
S160にて、HV_ECU600は、DC/DCコンバータ500から実風量信号を受信したか否かを判断する。DC/DCコンバータ500から実風量信号を受信すると(S160にてYES)、処理はS170へ移される。もしそうでないと(S160にてNO)、この処理は終了する。
S170にて、HV_ECU600は、異常処理として、たとえば、車両の搭乗者に冷却ファン700が例外的に大きな作動音を発生していることを示す警告灯を表示させる。その後、処理は終了する。
図3を参照して、図1のDC/DCコンバータ500で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、DC/DCコンバータ500は、補機バッテリ温度TBを検知する。このとき、DC/DCコンバータ500は、補機バッテリ900に設けられた温度センサからDC/DCコンバータ500に入力される補機バッテリ温度信号に基づいて、補機バッテリ温度TBを検知する。
S210にて、DC/DCコンバータ500は、補機バッテリ充放電電流値IBを検知する。このとき、DC/DCコンバータ500は、補機バッテリ900に設けられた電流センサからDC/DCコンバータ500に入力される補機バッテリ充放電電流信号に基づいて、補機バッテリ充放電電流値IBを検知する。
S220にて、補機バッテリ温度TBを考慮して、補機バッテリ充放電電流値IBを時間積分することにより、補機バッテリSOCを算出する。
S230にて、SOCが予め定められた許容値以上であるか否かを判断する。補機バッテリSOCが予め定められた許容値以上である場合には(S230にてYES)、処理はS240へ移される。もしそうでないと(S230にてNO)、処理はS270へ移される。
S240にて、DC/DCコンバータ500は、許容風量指令値が必要風量以上であるか否かを判断する。この許容風量指令値は、HV_ECU600からDC/DCコンバータ500に入力された許容風量指令信号に基づく。また、必要風量は、DC/DCコンバータ500が、補機バッテリ900および補機電気負荷800(冷却ファン700を含む)が要求する電力をすべて供給する場合に冷却性能を成立させ得るに必要十分な風量である。許容風量指令値が必要風量以上である場合には(S240にてYES)、処理はS250へ移される。もしそうでないと(S240にてNO)、処理はS260へ移される。
S250にて、DC/DCコンバータ500は、DC/DCコンバータ500を必要風量で冷却するように冷却ファン700に制御信号を出力する。その後、処理は終了する。
S260にて、DC/DCコンバータ500は、DC/DCコンバータ500を、許容風量で冷却するように冷却ファン700に制御信号を出力する。その後、処理は終了する。
S270にて、DC/DCコンバータ500は、DC/DCコンバータ500を最大風量で冷却するように冷却ファン700に制御信号を出力する。S280にて、DC/DCコンバータ500は、HV_ECUに、実風量信号を送信する。その後、処理は終了する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る冷却システムの動作について説明する。
車両の走行中に、空調用ブロアファン風量指令値が検知され(S100)、エンジン回転数が検知され(S110)、車速が検知される(S120)。空調用ブロアファン風量、エンジン回転数、車速をパラメータとしたマップに基づいて、冷却ファン700の許容風量指令値を算出する(S130、S140)。このとき、空調用ブロアファン風量、エンジン回転数、車速に基づいて車室内騒音が推定されてその車室内騒音により冷却ファン700の作動騒音が打消されることを考慮したマップが用いられる。
HV_ECU600からDC/DCコンバータ500に許容風量指令信号が出力される(S150)。
車両の走行中に、補機バッテリ温度TBが検知され(S200)、補機バッテリ充放電電流IBが検知される(S210)。補機バッテリ900のSOCが算出され(S220)、SOCが許容値以上であり(S230にてYES)、許容風量指令値が必要風量以上であると(S240にてYES)、DC/DCコンバータ500を冷却する冷却ファン700が必要風量で作動される(S250)。
一方、SOCが許容値以上であるが(S230にてYES)、許容風量指令値が必要風量未満である場合には(S240にてNO)、DC/DCコンバータ500を冷却する冷却ファン700が許容風量で作動するように制御される(S260)。
さらに、SOCが許容値未満である場合には(S230にてNO)、DC/DCコンバータ500を冷却する冷却ファン700が最大風量で作動するように制御される(S270)。
なお、最大風量で冷却ファン700が作動される場合には、DC/DCコンバータ500からHV_ECU600に実風量信号が送信される(S280)。DC/DCコンバータから実風量信号を受信したHV_ECU600は(S160にてYES)、異常処理として、冷却ファン700が最大風量で運転していることを車両の搭乗者に報知するように警告灯などを点灯させる(S170)。
以上のようにして、本実施の形態に係る冷却システムによると、DC/DCコンバータに冷却空気を供給する冷却ファンの作動騒音を車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因として、車両の速度のみならずエンジン回転数や車両の室内の空調機器の送風量などを考慮した。このような車両の状態に基づいて冷却ファンの作動騒音が搭乗者に不快感を与えない限度となる許容風量を算出する。このため、車速のみを考慮していた場合に比較して、許容風量を高く算出することができる。このようにして算出された許容風量は、補機バッテリのSOCが許容値以上である場合にはこの許容風量を上回ることなく冷却ファンが作動され、搭乗者の聴覚に不快感を与えることを抑制することができる。一方、補機バッテリのSOCが許容値未満まで下がると、メインバッテリからDC/DCコンバータを介して補機バッテリを充電させるため、DC/DCコンバータの素子温度が上昇することが予測される。実際にDC/DCコンバータ500の温度が上昇してから冷却ファンを最大風量で作動させるのではなく、補機バッテリの充電が始まるタイミングで冷却ファンを最大風量で冷却するようにしたため、DC/DCコンバータの過度の温度上昇を回避することができる。
なお、図3のフローチャートに示した、S230の判断を行なうことなく、冷却ファンを制御するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る車両の冷却システムの制御ブロックを示す図である。 図1のHV_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図2のDC/DCコンバータで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、200 モータジェネレータ、300 インバータ、400 メインバッテリ、500 DC/DCコンバータ、600 HV_ECU、700 冷却ファン、800 補機電気負荷、900 補機バッテリ。

Claims (8)

  1. 車両に搭載された電力変換機構を冷却する冷却装置であって、
    前記冷却装置は、
    前記電力変換機構に冷却媒体を供給するための供給手段と、
    前記供給手段の作動により発生するノイズを、前記車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる前記車両の状態を検知するための車両状態検知手段と、
    前記車両の状態に基づいて、前記供給手段の許容能力を算出するための算出手段と、
    前記許容能力を上回らないように、前記供給手段を制御するための制御手段とを含む、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置。
  2. 前記車両状態検知手段は、前記車両の状態として、前記車両の速度、前記車両に搭載されたエンジンの回転数および前記車両の室内空調機器の送風量の少なくとも1つを検知するための手段を含む、請求項1に記載の電力変換機構の冷却装置。
  3. 車両に搭載された電力変換機構を冷却する冷却装置であって、前記電力変換機構により変換された電力が蓄電機構に供給され、
    前記冷却装置は、
    前記電力変換機構に冷却媒体を供給するための供給手段と、
    前記蓄電機構の蓄電状態を検知するための蓄電状態検知手段と、
    前記供給手段の作動により発生するノイズを、前記車両の搭乗者の聴覚に対して抑制する要因となる前記車両の状態を検知するための車両状態検知手段と、
    前記車両の状態に基づいて、前記供給手段の許容能力を算出するための算出手段と、
    前記蓄電状態が予め定められた蓄電量以下の状態になるまでは、前記許容能力を上回らないように、前記供給手段を制御するための制御手段とを含む、車両に搭載された電力変換機構の冷却装置。
  4. 前記車両状態検知手段は、前記車両の状態として、前記車両の速度、前記車両に搭載されたエンジンの回転数および前記車両の室内空調機器の送風量の少なくとも1つを検知するための手段を含む、請求項3に記載の電力変換機構の冷却装置。
  5. 前記制御手段は、前記蓄電状態が予め定められた蓄電量以下の状態になると、前記許容能力を上回ることを容認して、前記供給手段を制御するための手段を含む、請求項3に記載の電力変換機構の冷却装置。
  6. 前記電力変換機構は、DC/DCコンバータであって、
    前記蓄電機構は、前記DC/DCコンバータを介して高電圧バッテリから電力の供給を受けて充電される低電圧バッテリであって、
    前記蓄電状態検知手段は、前記低電圧バッテリの充電状態を検知するための手段を含む、請求項3〜5のいずれかに記載の電力変換機構の冷却装置。
  7. 前記蓄電状態検知手段は、
    前記低電圧バッテリの温度を検知するための手段と、
    前記低電圧バッテリの充放電電流値を検知するための手段と、
    前記温度と前記充放電電流値とに基づいて、充電状態を検知するための手段とを含む、請求項6に記載の電力変換機構の冷却装置。
  8. 前記冷却媒体は空気であって、
    前記供給手段は、送風用ファンである、請求項1〜7のいずれかに記載の電力変換機構の冷却装置。
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