JP2005215545A - 光ファイバ接続用治具及び光コネクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光コネクタ31を保持するコネクタ保持部材13と、コネクタ保持部材13に保持させた光コネクタ31の挿入穴へ挿入してガラスファイバ保持穴、被覆保持穴、シース保持穴を拡径させる突起部14a、14bを有する固定解除部材15と、固定解除部材15をコネクタ保持部材13から引き離すことにより、突起部14a、14bを光コネクタ31の挿入穴から引き抜く引き抜き部材16とから光ファイバ接続用治具10を構成する。プラスチックあるいはステンレスなどの弾性材料をシート状に形成して引き抜き部材16とする。
【選択図】 図1
Description
近年では、このSC型光コネクタを改良したメカニカルスプライス型光コネクタが開発されている。
このメカニカルスプライス型光コネクタは、従来のSC型光コネクタとの互換性を確保しつつ、さらに、低コストで高密度な実装を機械的に実現すべく開発されたものである。
この接続用工具は、図23に示すように、メカニカルスプライル型光コネクタ1を設置する設置部2を有し、この設置部2に、光コネクタ1を設置した状態にて、図24に示すように、操作用ボタン3を押下することにより、この操作用ボタン3と連動して移動するくさび4が光コネクタ1の分割された保持部材間に食い込むことにより隙間が形成される。そして、このように、光コネクタ1に隙間を形成した状態にて、操作用ボタン3と連動する光ファイバフォルダ5が光コネクタ1側へ引き寄せられ、この光ファイバホルダ5に固定した光ファイバ6が光コネクタ1内へ挿入される。その後、操作用ボタン3の押下を解除することにより、保持部材の隙間がふさがり、光ファイバ6が保持部材に挟持され、光ファイバ6同士が接続される。
また、この接続用工具は、実際には、例えば、作業台などに設置した状態にて、操作用ボタン3を押下する必要があり、高架現場において容易に接続作業を行えるものではなかった。
しかも、長期の使用により、ゴミや埃が付着し、光ファイバ6同士の接続へ影響が及んでしまう恐れもあった。
さらに、前記引き抜き部材は、プラスチップあるいはステンレスなどの弾性材料をシート状に形成してなることが望ましい。
また、前記コネクタ保持部材は、保持させた前記光コネクタの前記光ファイバ保持穴への前記光ファイバの差し込み作業を行う挿入作業板部を有することが好ましい。
また、前記作業板部には、前記光ファイバを前記光コネクタへ導入するためのガイド部を有することが好ましい。
また、本発明の光コネクタの製造方法は、上記の光ファイバ接続用治具により光ファイバを接続することを特徴とする。
また、安価であるとともに、例えば、射出成型などによって大量生産可能であるので、長期にわたって同じ治具を使用することなく、使い捨てあるいは数回の使用で交換しても、費用面等への影響を最小限に抑えることができる。
これにより、長期の使用によりゴミや埃が付着して接続へ影響が及んでしまう恐れもなく、接続の信頼性を高めることができる。
しかも、単に、コネクタ保持部材に光コネクタを保持させて光ファイバを差し込むだけで、極めて容易に接続を行うことができるので、作業場所の制限がなくされ、例えば、高架現場等においても容易に接続作業を行うことができる。
さらに、引き抜き部材によって極めて容易にコネクタ保持部材と固定解除部材とを引き離して光コネクタへ光ファイバを固定させることができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る光ファイバ接続用治具を説明する治具、光コネクタ及び光ファイバの斜視図、図2は、光ファイバ接続用治具を説明する治具、光コネクタ及び光ファイバの側面図である。
図に示すように、この光ファイバ接続用治具10は、保持部11と挿入作業板部12とを有するコネクタ保持部材13を有している。このコネクタ保持部材13は、例えば、射出成型によって、プラスチック等の樹脂から一体成型されている。
また、この光ファイバ接続用治具10は、コネクタ保持部材13の保持部11の裏面側に、突起部14a、14bを有する固定解除部材15を備え、さらに、コネクタ保持部材13の保持部11及び固定解除部材15の両側部に、引き抜き部材16を備えている。
また、保持部11は、その底面部分に、2つの突起挿入孔24a、24bを有している。そして、この突起挿入孔24a、24bには、固定解除部材15の突起部14a、14bがそれぞれ挿抜可能とされている。
引き抜き部材16は、例えば、プラスチックあるいはステンレスなどの弾性変形可能な材料から形成されたシートからなるもので、下端側の辺部が固定解除部材15の下端側の角部に連結され、また、上端側の辺部が保持部11の上端側の角部に連結されている。そして、この引き抜き部材16は、それぞれ僅かに外方へ湾曲されている。
保持部材33a、33bは、挿入穴32a、32bをのぞむ位置にスリット部36a、36bを有しており、このスリット部36a、36bには、挿入穴32a、32bに挿入された突起部14a、14bが嵌合される。そして、図4(b)に示すように、このスリット部36a、36bに突起部14a、14bが嵌合することにより、保持部材33a、33b同士が、付勢部材34の付勢力に抗して引き離され、ガラスファイバ保持穴35a、被覆保持穴35b、シース保持穴35cが拡径される。
光ファイバコード41は、ガラスファイバ42を被覆43によって覆った光ファイバ44を有し、さらに、この光ファイバ44をシース45によって覆った構造とされている。
図5は、光コネクタ31への光ファイバ44の接続作業を手順毎に説明する側面図、図6は、作業の仕方を説明する概略断面図である。
まず、図5(a)に示すように、コネクタ保持部材13の保持部11の凹部23内に、一端面を位置決め壁22に当接させながら、挿入穴32a、32bを下方に向けて光コネクタ31を嵌め込む。
この状態にて、図6(a)に示すように、保持部11に嵌め込んだ光コネクタ31の上面と固定解除部材15の下面とを指で挟み込む。
次に、図5(b)に示すように、光ファイバコード41のシース45、被覆43の端部を除去して口出し処理を施し、ガラスファイバ42の端面処理を施す。
このときに、図7に示すように光コネクタ31に向けて、先細形状のガイド部Gを挿入作業板部12に形成しておくことが望ましい。ガイド部Gの先細形状Fは、直線的に細く形成してもよく、また、曲線的に細くしてもよい。直線的に細くした場合は、その角度Kは60°〜120°が好ましく、曲線的に細くした場合は、曲率半径Rが3〜30mmが好ましい。ガイド部Gを形成することで、ガラスファイバ42が光コネクタ31等の他部位へ衝突することが回避でき、ガラスファイバ42の破損(折れ、先端のカケ)が防止できる。
そして、ガラスファイバ42が、拡径されたガラスファイバ保持穴35a内へ差し込まれ、ガラスファイバ42の端面が、光コネクタ31内に設けられた内蔵光ファイバ31aの端面に突き当てられる。
なお、光ファイバ44のガラスファイバ42と光コネクタ31の内蔵光ファイバ31aとの突き当たり位置を示すマークを、予め光ファイバ接続用治具10に付しておいても良い。
このようにすると、外側に湾曲されていた引き抜き部材16が伸ばされることにより、コネクタ保持部材13の保持部11と固定解除部材15とが互いに引き離される。
光ファイバ44を光コネクタ31に接続させたら、光コネクタ31をコネクタ保持部材13の保持部11から取り外し、または、保持部11に保持した状態で光コネクタ31の後端部をかしめることにより、光ファイバコード41のシース45を固定し、各種機器等への接続用のハウジングを光コネクタ31に取り付ける。
これにより、長期の使用によりゴミや埃が付着して接続へ影響が及んでしまう恐れもなく、接続の信頼性を高めることができる。
しかも、単に、コネクタ保持部材13に光コネクタ31を保持させ、挿入作業板部12から光ファイバ44を差し込むだけで、極めて容易に接続を行うことができるので、作業場所の制限がなくされ、例えば、高架現場等においても容易に接続作業を行うことができる。
図8に示すものは、コネクタ保持部材13の保持部11の下端における角部に、引き抜き部材16の上端の辺部を接続したものである。
また、図9(a)に示すものは、引き抜き部材16をその途中で屈曲させたものである。屈曲部の角度βは、30°〜150°が望ましく、60°〜120°であれば更に望ましい。図9(b)は、弾性変形(変位)後の状態を示している。弾性変形(変位)後の屈曲部の角度γは、30°〜150°が望ましく、60°〜120°であれば更に望ましい。角度β、γは、90°の場合に光ファイバ接続用治具10及び固定解除部材15の移動量が最大となる。
図10に示すものは、さらに、屈曲部分、コネクタ保持部材13との連結部分及び固定解除部材15との連結部分を回動可能に連結したものである。
また、図11に示すものは、保持部11の下端から下方へガイド板部11aを延在させたもので、このガイド板部11aによって固定解除部材15を上下方向に案内させるものである。
次に、第2の実施形態に係る光ファイバ接続用治具について説明する。なお、第1の実施形態と同一構造部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図12は、第2の実施形態に係る光ファイバ接続用治具を説明する治具、光コネクタ及び光ファイバの斜視図、図13は、光ファイバ接続用治具を説明する治具、光コネクタ及び光ファイバの側面図である。
図に示すように、この光ファイバ接続用治具50は、コ字状に形成された固定解除部材51を有している。
この固定解除部材51は、突起部14a、14bを有する底板部52と、この底板部52の両側部にてそれぞれ立設された案内壁53とを有している。
そして、この案内壁53同士の間に、コネクタ保持部材13の保持部11が配設されている。
なお、これらクサビ部63は、差し込んだ際に、固定解除部材51の幅方向に貫通する長さとされているが、固定解除部材51の幅方向の途中までの長さであっても良い。
図14は、光コネクタ31への光ファイバ44の接続作業を手順毎に説明する側面図、図15は、作業の仕方を説明する概略断面図である。
まず、図14(a)に示すように、コネクタ保持部材13の保持部11の凹部23内に、一端面を位置決め壁22に当接させながら、挿入穴32a、32bを下方に向けて光コネクタ31を嵌め込む。
この状態にて、図15(a)に示すように、保持部11に嵌め込んだ光コネクタ31の上面と固定解除部材51の下面とを指で挟み込む。このとき、引き抜き部材61のクサビ部63を、保持部11の下面と固定解除部材51の底板部52との間から引き出しておく。
次に、図14(b)に示すように、光ファイバコード41のシース45、被覆43の端部を除去して口出し処理を施し、ガラスファイバ42の端面処理を施す。
このようにすると、ガラスファイバ42が、拡径されたガラスファイバ保持穴35a内へ差し込まれ、ガラスファイバ42の端面が、光コネクタ31内に設けられた内蔵光ファイバ31aの端面に突き当てられる。
このようにすると、引き抜き部材61のクサビ部63が、保持部11の下面と固定解除部材51の底板部52との間の奥に差し込まれることにより、コネクタ保持部材13の保持部11と固定解除部材15とが互いに引き離される。
図17に示す例では、保持部11bが上側に設けられ、案内壁53bが下側に設けられ、両者は一体的に形成されて、断面でみて略H型の形状をしている。保持部11bに位置決めされた光コネクタ31にガラスファイバ42を挿入完了したら、案内壁53bに形成された挿入孔54bに引き抜き部材61bを挿入し、この引き抜き部材61bのテーパ面(クサビ部)を利用して、固定解除部材15を下方向に移動させる。従って、光コネクタ31及びこの光コネクタに接続された光ファイバ44が移動することなく、固定解除部材15を光コネクタ31から接続解除するので、ガラスファイバ42と内蔵光ファイバ31aとが接触した状態でコネクタ接続される。
しかも、引き抜き部材61を単に指で押し込むだけで、極めて容易に、突起部14a、14bを光コネクタ31の挿入穴32a、32bから引き抜いて光コネクタ31へ光ファイバ44の接続を完了させることができる。
これにより、長期の使用によりゴミや埃が付着して接続へ影響が及んでしまう恐れもなく、接続の信頼性を高めることができる。
しかも、単に、コネクタ保持部材13に光コネクタ31を保持させ、挿入作業板部12から光ファイバ44を差し込むだけで、極めて容易に接続を行うことができるので、作業場所の制限がなくされ、例えば、高架現場等においても容易に接続作業を行うことができる。
そして、上記光ファイバ接続用治具50を用いて光コネクタ31へ光ファイバコード41の光ファイバ44を接続する光コネクタの製造方法の場合も、熟練を要せずに、極めて容易に、光ファイバ44の接続を行うことができる。
図18(a)、(b)に示す例は、コネクタ保持部材13の前方側の端部から、一対のクサビ部63を有する引き抜き部材61を、保持部11の下面と固定解除部材51の底板部52との間における突起部14a、14bの両側に差し込むものである。
図19に示す例では、保持部11cが上側に設けられ、案内壁53cが下側に設けられ、両者は一体的に形成されている。案内壁53cの下端部では、この案内壁53cからほぼ直角方向に底面53dが連続して形成されており、引き抜き部材61cの挿入時の案内をしている。また、光コネクタ31に対応する箇所には底面53dが設けられてなく、孔53eが形成され、固定解除部材15cが挿入可能である。
保持部11cに位置決めされた光コネクタ31にガラスファイバ42を挿入完了したら、底面53dに沿って引き抜き部材61cを挿入し、この引き抜き部材61cのテーパ面を利用して、固定解除部材15cを下方向に移動させる。従って、光コネクタ31及この光コネクタに接続された光ファイバ44が移動することなく、固定解除部材15cを光コネクタ31から接続解除するので、ガラスファイバ42と内蔵光ファイバ31aとが接触した状態でコネクタ接続される。
図21に示す光ファイバ接続用治具10A及び図22に示す光ファイバ接続用治具50Aは、それぞれ挿入作業板部12の一側部に、固定バンド71を一体に成型したものである。この固定バンド71は、その先端部に係止部72を有している。
そして、この固定バンド71を有する光ファイバ接続用治具10A、50Aでは、挿入作業板部12に光ファイバコード41を配設した状態にて、固定バンド71を上方へ折り曲げ、係止部72を挿入作業板部12の他側部に係止させることにより、光ファイバコード41が固定バンド71によって挿入作業板部12に保持される。
これにより、光コネクタ31から突起部14a、14bを引き抜き、さらに保持部11から取り出す際に、両手で作業することができ、さらに円滑な接続作業を行うことができる。
12 挿入作業板部
13 コネクタ保持部材
14a、14b 突起部
15、51 固定解除部材
16、61 引き抜き部材
31 光コネクタ
31a 内蔵光ファイバ
32a、32b 挿入穴
33a、33b 保持部材
35a、35b、35c 保持穴
44 光ファイバ
63 クサビ部
Claims (7)
- 光ファイバ保持穴に挿入される光ファイバを挟持して内蔵光ファイバと接続した状態に保持する保持部材を備えた光コネクタを保持するコネクタ保持部材と、
該コネクタ保持部材に保持させた光コネクタの挿入穴へ挿入して前記保持部材の前記光ファイバ保持穴を拡径させる突起部を有する固定解除部材と、
該固定解除部材を前記コネクタ保持部材から引き離すことにより、前記突起部を前記光コネクタの挿入穴から引き抜く引き抜き部材とを備えたことを特徴とする光ファイバ接続用治具。 - 前記引き抜き部材は、前記コネクタ保持部材と前記固定解除部材とに連結され、外力の作用により変位して前記コネクタ保持部材と前記固定解除部材とを引き離すことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ接続用治具。
- 前記引き抜き部材は、プラスチップあるいはステンレスなどの弾性材料をシート状に形成してなることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ接続用治具。
- 前記引き抜き部材は、前記コネクタ保持部材と前記固定解除部材との間に差し込まれることにより、前記コネクタ保持部材と前記固定解除部材とを引き離すクサビ部を有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ接続用治具。
- 前記コネクタ保持部材は、保持させた前記光コネクタの前記光ファイバ保持穴への前記光ファイバの差し込み作業を行う挿入作業板部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光ファイバ接続用治具。
- 前記作業板部には、前記光ファイバを前記光コネクタへ導入するためのガイド部を有することを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ接続用治具。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の光ファイバ接続用治具により光ファイバを接続することを特徴とする光コネクタの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2004024760A JP2005215545A (ja) | 2004-01-30 | 2004-01-30 | 光ファイバ接続用治具及び光コネクタの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007163763A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Hitachi Cable Ltd | 光コネクタ用接続治具 |
KR101349529B1 (ko) * | 2010-05-21 | 2014-01-08 | 스미토모 덴키 고교 가부시키가이샤 | 광 파이버 접속기 |
JP2019522242A (ja) * | 2016-07-21 | 2019-08-08 | ザ・シーモン・カンパニー | 光ファイバ成端工具 |
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2004
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