JP2005212682A - バックル装置用磁気センサの製造方法及びバックル装置 - Google Patents

バックル装置用磁気センサの製造方法及びバックル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回路基板を不要とすることで製造コストを低減する。
【解決手段】導体金属板101を、接続リード線La,Lbを取り付ける取付部101Aa,101Baを含む一方側及び他方側領域101A,101Bを備えた所定の形状に成形し、各接続リード線La,Lbを、両取付部101Aa,101Ba自体にカシメて固定するとともに、一方側領域101Aと他方側領域101Bとを跨るようにコンデンサ110及び磁気IC素子120を溶着し、導体金属板101の面方向に垂直な上下方向から金型で覆いつつ樹脂を封入してインサート成形して樹脂体を構成し、導体金属板101のブリッジ部101C,101D及び接続部101Eを切断することにより、導体金属板101を一方側領域101Aと他方側領域101Bとに分断する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車その他の車輌の座席に装備されて乗員を拘束保護するシートベルト装置や、建築作業現場等において作業者を保護する安全ベルト装置に用いられるバックル装置に関するものである。
例えば、自動車を始めとする各種交通機関の座席には、衝突等の緊急時に乗員を保護するためにシートベルト装置が取付けられている。この種のシートベルト装置を簡易に着脱するために、通常はバックル装置が設けられている。一般に、バックル装置は、タングをラッチするラッチ部材をタングへのラッチ方向にばね付勢するとともに、ロック部材によりラッチ部材をタングとバックルとのラッチ状態に保持するようになっている。
ところで、このようなバックル装置においては、タングとバックルとのラッチ状態を表示したり、タングとバックルとのラッチ状態によってリトラクタ等のシートベルト装置の他の装置やシートベルト装置の作動に関係する車載の他の装置を作動制御したりするために、ラッチ状態を検出するバックルスイッチが設けられている。
このようなバックルスイッチを備えたバックル装置の構成としては、例えば特許文献1に記載のものが既に提唱されている。
この従来技術によるバックル装置では、マイクロスイッチと電子スイッチであるホールセンサ組立体とが配設されている。ホールセンサ組立体に備えられた胴体の内部には、ホールセンサ(磁気センサ)と共にタングのロッキング状態の有無を検出して電子制御ユニットに転送する検出回路から成るプリント回路基板が設けられており、ホールセンサがマグネットと対向して配設されると、ホールセンサ組立体がオン状態になり、これによってラッチ状態が検出される。
特開2001−71865号公報(段落番号18〜40、図2〜図6)
上記従来技術には以下の課題が存在する。
前述したように、バックルスイッチは、本来、ラッチ状態であるかそうでないかのみを検出する(言いかえればラッチ部材やロック部材がどちら側にあるかを検出する)という非常にシンプルな機能である。このような単純な機能のみで足りる以上、可能な限り構造や製造行程を簡素化して製造コストを低減することが好ましい。
しかしながら、上記従来技術では、ホールセンサ組立体内にプリント回路基板を設けている。この基板は、ガラス積層板の上に所望の回路を印刷し、さらにその上に保護被膜を設けて形成されるのが一般的であり、回路印刷時にはフォトレジスト技術を用いたマスキング等も必要となるため、比較的高価である。このため、センサの製造コストの増大を招く。
本発明の目的は、回路基板を不要とすることで製造コストを低減できるバックル装置用磁気センサの製造方法及びバックル装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明のバックル装置用磁気センサの製造方法は、導体金属板を、2つの接続リード線のうち一方を取り付ける一方側取付部を含む一方側領域と、2つの接続リード線のうち他方を取り付ける他方側取付部を含む他方側領域とを備えた所定の形状に成形する第1の手順と、前記2つの接続リード線を、前記第1の手順で成形された導体金属板の前記一方側及び前記他方側の取付部に対し両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工によってそれぞれ固定するとともに、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着する第2の手順と、この第2の手順で前記2つの接続リード線が取付部に前記取り付けられかつ前記磁気IC素子が溶着された導体金属板を、その面方向に垂直な上下方向から金型で覆いつつ樹脂を封入してインサート成形する第3の手順と、この第3の手順で樹脂をインサート成形された導体金属板の所定の部位を切断することにより、前記導体金属板を前記一方側領域と前記他方側領域とに分断する第4の手順とを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、第1の手順で、導体金属板を一方側領域と他方側領域とを備えた所定の形状に成形し、その後第2の手順で、2つの接続リード線を、取付部の折り曲げ又は折り込み加工(例えばいわゆるカシメ)によって一方側取付部及び他方側取付部にそれぞれ固定するとともに、一方側領域と他方側領域とを跨るように磁気IC素子を例えば半田付けや溶接によって溶着する。そして、第3の手順で、導体金属板の上下方向から金型で覆いつつ樹脂を封入してインサート成形し、導体金属板を一体的に内包した樹脂体を形成する。その後、第4の手順で、樹脂体内の導体金属板の所定の部位を切断し、導体金属板を一方側領域と他方側領域とに分断する。
以上のように、一方側領域と他方側領域とに分断した導体金属板のそれぞれに接続リード線を接続し、かつ一方側領域と他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着し、それら全体を樹脂インサート成形することにより、プリント回路基板を用いることなく磁気センサを製造することができる。この結果、製造コストを低減できる。
第2の発明は、上記第1発明において、前記第2の手順は、前記第1の手順で成形された導体金属板の前記一方側及び前記他方側の取付部に対し両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工によってそれぞれ固定した後、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着する手順であることを特徴とする。
第2の手順で2つの接続リード線を一方側及び他方側取付部にそれぞれ固定した後に磁気IC素子を溶着し、その後第3の手順及び第4の手順を経てそれら全体を樹脂インサート成形した後で導体金属板を分断することにより、プリント回路基板を用いることなく磁気センサを製造し、製造コストを低減できる。
第3の発明は、上記第1又は2発明において、前記第4の手順で分断された導体金属板の、前記一方側取付部及び前記他方側取付部に取り付けた前記2つの接続リード線の両取付部と反対側に、コネクタ接続用のピンを取り付ける第5の手順をさらに有することを特徴とする。
2つの接続リード線の取付部と反対側にピンを取り付けることにより、この後コネクタを取り付ける手順を円滑に行うことができる。
第4の発明は、上記第3発明において、前記第5の手順で取り付けた前記コネクタ接続用ピンに、コネクタを取り付ける第6の手順をさらに有することを特徴とする。
これにより、センサ出力側への配線接続を容易に行うことができる。
第5の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれか1つにおいて、前記第2の手順で、前記磁気IC素子とともにサージ電流バイパス用のコンデンサを、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着することを特徴とする。
これにより、電源側より発生したサージ電流の影響を低減し、動作の安定化を図ることができる。
上記目的を達成するために、第6の発明のバックル装置は、ベルトのタングの挿入によって移動するとともに、前記タングとバックルとのラッチ解除時にタングをバックルから脱出させるエジェクタと、非ラッチ位置とラッチ位置との間で回動可能に支持されるとともに前記ラッチ位置の方へ付勢され、前記タングが所定位置に挿入されたとき前記ラッチ位置に回動して前記タングに係合するラッチ部材と、ラッチ状態にある前記タングと前記ラッチ部材とを解離するための操作部材と、非ロック位置とロック位置との間で移動可能に設けられ、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチ時、前記ロック位置に設定されて前記ラッチ部材を前記ラッチ位置に保持させるとともに、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチを解除可能にする前記非ロック位置に前記操作部材によって移動されるようになっているロック部材と、前記エジェクタ、前記ラッチ部材、および前記ロック部材のいずれか1つに取り付けられたラッチ状態検出用マグネットと、このラッチ状態検出用マグネットの磁界により起電力を発生する磁気センサとを有し、この磁気センサは、樹脂体内に一方側領域と他方側領域とに分断されて封入成形された導体金属板と、この導体金属板の前記一方側及び他方側領域に備えられた一方側及び他方側取付部に対して両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工により端部がそれぞれ取り付けられた2つの接続リード線と、前記樹脂体内において、前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着された磁気IC素子とを有することを特徴とする。
本願第6発明においては、磁気センサは、一方側領域と他方側領域とに分断された導体金属板のそれぞれに接続リード線が取り付けられ、かつ一方側領域と他方側領域とを跨るように磁気IC素子が溶着され、それら全体が樹脂によりインサート成形されて樹脂体となっている。これにより、プリント回路基板を用いることなく磁気センサを製造することができ、製造コストを低減できる。
第7の発明は、上記第6発明において、前記樹脂体内において、前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着され前記磁気IC素子と並列に接続されたサージ電流バイパス用のコンデンサをさらに有することを特徴とする。
これにより、電源側より発生したサージ電流の影響を低減し、動作の安定化を図ることができる。
本発明によれば、一方側領域と他方側領域とに分断した導体金属板のそれぞれに接続リード線を接続し、かつ一方側領域と他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着し、それら全体を樹脂インサート成形する。したがって、プリント回路基板を用いることなく磁気センサを製造することができ、製造コストを低減できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に使用されている右、左は、図面において右、左を表している。
(1)バックル装置全体の構成
図1は、本実施形態によるバックル装置の全体構造を表す分解斜視図である。 図2(a)は、図1に示したバックル装置において、タングとの非ラッチ(解離)状態を示す縦断面図であり、図2(b)はタングとのラッチ(係合)状態を示す縦断面図である。なお、図示の煩雑を避けるために、図2(a)及び図(b)では、各スプリング6,11の図示を省略している。
これら図1、図2(a)、及び図2(b)において、バックル装置1は、左右2つの側壁2a,2bと底部2cとを有するU字状フレームからなるベース2と、ベース2の両側壁2a,2bに回動可能に支架され、タング3にラッチ可能なラッチ部材4と、このラッチ部材4に上面に相対移動移動可能に支持され、タング3とラッチ部材4とのラッチ時にラッチ部材4のラッチ解除方向の移動を阻止するスライダ(ロック部材)5と、このスライダ5とラッチ部材4との間に縮設されてスライダ5をラッチ部材4の方へ常時付勢するスライダスプリング6と、ベース2の両側壁2a,2bの孔2d,2eに支架され、タング3とラッチ部材4とのラッチ時にラッチ部材4のラッチ解除方向の移動を阻止しているスライダ5の上面を押さえ付ける(ロックする)ロックピン7と、ベース2の両側壁2a,2bに長手方向に移動可能に設けられた解除ボタン(操作部材)8と、解除ボタン8とラッチ部材4との間に位置してべ一ス2の両側壁2a,2bの溝2f,2gに回動可能に支架された慣性レバー9と、べ一ス2の底部2cにベース2の長手方向に摺動可能に設けられて、タング3をバックル装置1から離脱させるエジェクタ10と、タング3をバックル装置1から離脱させる方向にエジェクタ10を常時付勢するエジェクタスプリング11と、それらを上・下より覆うように内包するアッパーカバーUC及びロアカバーLCとを備えている。
ラッチ部材4は回動軸4a,4bを有しており、これらの回動軸4a,4bはそれぞれベース2の両側璧2a,2bに形成されている支持溝2h,2iに回動可能に支持されている。その場合、ラッチ部材4は、図2(a)に示す解離(非ラッチ)状態では、スライダスプリング6により図中時計まわり方向に付勢されているとともに、図2(b)に示すラッチ状態では、エジェクタスプリング11により図中時計まわり方向に付勢されていて、これら2つのスプリング6,11のどちらかで常時付勢されている。また、ラッチ部材4は、その回動軸4a,4bから延び、各々の先端部が被押圧部4dl,4elとされた一対の腕4d,4eを有している。後述するように、これらの被押圧部4dl,4elは、それぞれ、エジェクタ10の右端の押圧部10a,10b(図1に図示)によって、図2(a)において右方へ押圧可能にされている。
スライダ5は中央にバックル装置1の長手方向に延びる突軸5aを有しており、この突軸5aはラッチ部材4の孔4cを貫通している。そして、スライダスプリング6が突軸5aに嵌合されてラッチ部材4とスライダ5との間に縮設されている。また、スライダ5は左右一対の係合軸5b,5cを有している。
これらの係合軸5b,5cはベース2の両側壁2a,2bにそれぞれ形成された係合溝2j,2kに、それぞれ係合支持されるとともに、両側壁2a,2bから外に所定量突出している。その場合、両係合溝2j,2kは、ともにバックル装置1の長手方向(つまり、解除ボタン8の移動方向)に延びる第1溝部2jl,2klと、これらの第1溝部2jl,2klから上方に開口するように傾斜して延びる第2溝部2j2,2k2とからなっている。そして、スライダ5の係合軸5b,5cがそれぞれ通常操作時には第1溝部2jl,2klに沿って移動可能とされているとともに、強制解離時には第1溝部2jl,2klおよび第2溝部2j2,2k2に沿って移動可能となっている。
なお、バックル装置1の両側璧2a,2bはこれらに設けられている各溝および各孔を含めてバックル装置1の長手方向中心線に関して対称に設けられている。
解除ボタン8は、バックル装置1の長手方向に延びる左右の側壁8a,8bを有しているとともに、図1に示すようにこれらの側壁8a,8bの問には、バックル装置1の長手方向に延びる左右の突出部8c(一方の突出部が図示され、他方の突出部は図示されないが、以後の説明の便宜上、両突出部を8cで表す)がそれぞれ設けられている。両側璧8a,8bの各内面には、解除ボタン8が解除方向に移動されるとき、スライダ5の各係合軸5b,5cを押圧して同解除方向に移動する、垂直面からなる押圧部8f(同じく、以後、両押圧部を8fで表す)が形成されている。
なお、解除ボタン8の両側壁8a,8bは同様にバックル装置1の長子方向中心線に関して対称に設けられている。
慣性レバー9は左右一対の回動軸9a,9bを有しており、これらの回動軸9a,9bはベース2の両側壁2a,2bの溝2f,2gに回動可能に嵌合されている。また、慣性レバー9は断面円形の丸ピン状のレバー側係合連結部9cを有している。
(2)バックル装置の基本動作
次に、このように構成された本実施形態のバックル装置1のタング3とのラッチ作動について説明する。
タング3が挿入されないバックル装置1の非ラッチ状態では、図2(a)に示すようにエジェクタ10がエジェクタスプリング11のばね力で左限位置に設定される。エジェクタ10のこの左限位置では、ラッチ部材4はスライダ5、ロックピン7およびスライダスプリング6の関係で上方向に(ラッチ状態からは時計まわり方向に)回動する。このとき、スライダ5はロックピン7から外れて上方に回動した位置となり、ラッチ部材4の上面がロックピン7の下面に当接している。この状態では、ラッチ部材4は、そのジョグル部4fがタング3の挿入通路上からはずれてタング3とラッチしない非ラッチ位置に設定される。
この図2(a)に示すバックル装置1の非ラッチ状態から、バックル装置1の左端部のタング挿入口1aからタング3が挿入されると、タング3の右端がエジェクタ10の左端に当接し、エジェクタ10が右方へ押圧される。すると、エジェクタ10は、タング3の挿入に応じてエジェクタスプリング11を縮小させながら右方へ移動するため、エジェクタ10の抑圧部10a,10bがラッチ部材4の被押圧部4dl,4elを右方へ押すことで、ラッチ部材4が下方向(反時計まわり方向)に回転する。これにより、ラッチ部材4のジョグル部4fがタング3の移動通路上に進入してタング3の係止孔3aに嵌入し、ラッチ部材4はラッチ位置となる。そして、タング3の挿入力を解除すると、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ10がタング3の右端を押圧し、タング3の係止孔3aの右端部がジョグル部4fに係合してタング3がバックル装置1にラッチされ、タング3とバックル装置1は図2(b)に示すラッチ状態となる。
このとき、スライダスプリング6のばね力により、スライダ5はロックピン7の下に進入し、その上面がロックピン7に押さえつけられる。これにより、スライダ5はラッチ部材4を図2(b)に示すラッチ位置に保持するので、ラッチ部材4はタング3の係止孔3aから抜け出ることはなく、タング3とバックル装置1とのラッチが堅固に保持される。
図2(b)に示すタング3とバックル装置1とのラッチ状態からこのラッチを解除するために、解除ボタン8を右方へ押すと、解除ボタン8は右方へ移動する。そして、解除ボタン8の押圧部8fがスライダ5の各係合軸5b,5cを右方へ押圧し、スライダ5がラッチ部材4に対してスライダスプリング6の付勢力に抗して右方へ移動する。すると、スライダ5の係合軸5b,5cが第1溝部2j,2kから脱出するとともに、スライダ5の左端上面がロックピン7の下面から外れ、スライダ5がロックピン7によって押さえられなくなる。
すると、スライダ5およびラッチ部材4が時計方向に回動し、ジョグル部4fが上方に移動する。エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ10がラッチ解除方向に付勢されているので、エジェクタ10はタング3を介してラッチ部材4を上方にはね上げ、ラッチ部材4およびスライダ5は回動軸4a,4bを中心として更に時計まわり方向に回動し、ジョグル部4fがタング3の係止孔3aから脱出すると同時に、タング3を左方向にプッシュアウトする。
図2(a)に示すように、ラッチ部材4のジョグル部4f側上面がロックピン7に当接すると、ラッチ部材4およびスライダ5の時計まわり方向の回動が停止する。このとき、スライダ5の左端はスライダスプリング6の付勢力によりロックピン7に当接する。そして最終的に、エジェクタ10が左限位置となり、またラッチ部材4が非ラッチ位置となり、バックル装置1はタング3が解離した非ラッチ状態となる。
なお、上記したラッチ位置と非ラッチ位置との切り換えに際し、本実施形態の特徴として、図1に示したように、スライダ5にはラッチ状態検出用マグネット50(永久磁石)が設けられている。またこれに対応して、その爪部60a,60bがベース2の両側壁2a,2bの係合孔2p,2qに係止されたセンサホルダ60に、上記マグネット50の磁界により起電力を発生する磁気センサ100が設けられている。この磁気センサ100は、スライダ5が近接している(非ラッチ状態に対応)か離れているか(ラッチ状態に対応)をマグネット50からの磁界の大小で検出し、対応する例えば電流値を出力するようになっている。
(3)磁気センサ100の製造方法
ここで、本発明の最も特徴は、上記磁気センサ100の構成及びその製造方法にある。以下、その内容を詳細に説明する。
図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(e)は、磁気センサ100の製造手順(製造工程)を表す図である。
磁気センサ100の製造にあたっては、まず、図3(a)に示すように、導体金属板101を、2つの接続リード線La,Lbのうち一方のリード線Laを取り付ける一方側取付部101Aaを含む一方側領域101Aと、他方のリード線Lbを取り付ける他方側取付部101Baを含む他方側領域101Bとを備えた所定の形状に(例えば機械加工)で成形する。このとき、それら一方側領域101Aと他方側領域101Bとは(後で切断される)ブリッジ部101C,101Dで連接されている。
上記のように形成された導体金属板101は、例えば多数個の導体金属板101どうしが接続部101Eを介してつながっており、全体としてリール状に形成され、このリールの状態で次々と供給され連続的に各工程が実行される。上記加工の後は、図4(b)に示すように、2つの接続リード線La,Lbが、前述した一方側取付部101Aa及び他方側取付部101Baに対し両取付部101Aa,101Ba自体の折り曲げ又は折り込み加工(いわゆるカシメ)によってそれぞれ固定される。
その後、図4(c)に示すように、導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るようにコンデンサ110を溶着(ハンダ付けor溶接)した後、さらに図4(d)に示すように、同様に磁気IC素子120を溶着する。このコンデンサ110は、電源からのサージ電流をバイパスしその悪影響を低減するためのものである。なお、上記とは逆に、コンデンサ110及び磁気IC素子120を溶着した後に、接続リード線La,Lbの取付部101Aa,101Baへの取り付けを行ってもよい。
そして、図4(a)に示すように、各導体金属板101ごとに、その面方向に垂直な上下方向から上・下金型(図示せず)でそれぞれ覆いつつ、樹脂を封入して順次インサート成形を行い、樹脂体130を形成する。このとき、前述のブリッジ部101C及び接続部101Eは樹脂体130の外部へ突出しており、またブリッジ部101Dは空孔130aを介して樹脂体130外部より切断(後述を参照)可能に構成されている。
その後、図4(b)に示すように、樹脂体130中に一体とされた導体金属板101における、上記露出したブリッジ部101C,101D及び接続部101Eを切断することにより、導体金属板101を前述した一方側領域101Aと他方側領域101Bとに(一体の樹脂体130内において)分断する。
そして、図4(c)に示すように、樹脂体130の上面130Aに、識別用のシリアルナンバーSN等を(例えばレーザーにより)記載する。
その後、図4(d)に示すように、分断された導体金属板101の、両側取付部101A,101Bにそれぞれ取り付けた2つの接続リード線La,Lbの先端部(両取付部101A,101B)と反対側に、コネクタ接続用のピンPa,Pbをそれぞれ取り付ける。
その後、上記取り付けたコネクタ接続用ピンPa,Pbにコネクタ140を取り付け(コネクタ140にピンPa,Pbを挿入する)、これによって磁気センサ100が完成する。
以上のように構成した本実施形態においては、以下の効果がある。
(A)基板の省略による製造コストの低減
本実施形態においては、前述したように、導体金属板101を一方側領域101Aと他方側領域101Bとを備えた所定の形状に成形し、その後2つの接続リード線La,Lbを、取付部101Aa,101Baの折り曲げ又は折り込み加工によって固定するとともに、一方側領域101Aと他方側領域101Bとを跨るようにコンデンサ110及び磁気IC素子120を溶着する。そして、導体金属板101の上・下方向から金型で覆いつつ樹脂を封入してインサート成形し、導体金属板101を一体的に内包した樹脂体130を形成し、樹脂体130内の導体金属板101のブリッジ部101C,101D及び接続部101Eを切断し、導体金属板101を一方側領域101Aと他方側領域101Bとに分断する。
以上のように、一方側領域101Aと他方側領域101Bとに分断した導体金属板101のそれぞれに接続リード線La,Lbを接続し、かつ一方側領域101Aと他方側領域101Bとを跨るように磁気IC素子120を溶着し、それら全体を樹脂インサート成形することにより、プリント回路基板を用いることなく磁気センサ100を製造することができる。この結果、製造コストを低減できる。
(B)ハウジングの省略による製造工程の簡素化
前述したような従来技術によるバックルスイッチのように、例えば基板上に素子を配置し、基板上の回路にリード線(ハーネス)を接続する場合、通常、防水性の確保のためにそれらの周りを樹脂封入する場合が多い。その場合、上記基板をバスタブ形状(四角枠形状)のハウジングで覆い、その内部に樹脂を封入して位置決め・形状決めを行い、そのままその樹脂により基板と一体化したハウジングを外郭部材として用いることが考えられる。
しかしながら、この場合、単に位置決め・形状決めのために過ぎないハウジングを、そのまま構造部材として用いることとなり、必ずしも必要でない(省略できる)部品が1つ増えると共に製造工程がその分複雑となる。
本実施形態においては、前述したように、各導体金属板101に対し上・下金型を用いて順次樹脂を封入しインサート成形を行う。これにより、上記ハウジングの使用を不要とし、部品を1つ減らすことができるとともに、その分製造工程を簡素化できる。
なお、以上において、マグネット50をスライダ5に設けたが、これに限られず、エジェクタ10、ラッチ部材4等に設け、これらの動作状態を検出することでラッチ状態であるかどうかを検出するようにしてもよい。これらの場合も同様の効果を得る。
本発明の一実施形態によるバックル装置の全体構造を表す分解斜視図である。 図1に示したバックル装置において、タングとの非ラッチ(解離)状態を示す縦断面図、及び、タングとのラッチ(係合)状態を示す縦断面図である。 磁気センサの製造手順を表す図である。 磁気センサの製造手順を表す図である。
符号の説明
4 ラッチ部材
5 (ロック部材)
8 (操作部材)
10 エジェクタ
50 マグネット
100 磁気センサ
101 導体金属板
101A 一方側領域
101Aa 一方側取付部
101B 他方側領域
101Ba 他方側取付部
101C ブリッジ部(所定の部位)
101D ブリッジ部(所定の部位)
101E 接続部(所定の部位)
110 コンデンサ
120 磁気IC素子
130 樹脂体
140 コネクタ
La 一方側の接続リード線
Lb 他方側の接続リード線
Pa ピン
Pb ピン

Claims (7)

  1. 導体金属板を、2つの接続リード線のうち一方を取り付ける一方側取付部を含む一方側領域と、2つの接続リード線のうち他方を取り付ける他方側取付部を含む他方側領域とを備えた所定の形状に成形する第1の手順と、
    前記2つの接続リード線を、前記第1の手順で成形された導体金属板の前記一方側及び前記他方側の取付部に対し両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工によってそれぞれ固定するとともに、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着する第2の手順と、
    この第2の手順で前記2つの接続リード線が取付部に前記取り付けられかつ前記磁気IC素子が溶着された導体金属板を、その面方向に垂直な上下方向から金型で覆いつつ樹脂を封入してインサート成形する第3の手順と、
    この第3の手順で樹脂をインサート成形された導体金属板の所定の部位を切断することにより、前記導体金属板を前記一方側領域と前記他方側領域とに分断する第4の手順とを有することを特徴とするバックル装置用磁気センサの製造方法。
  2. 請求項1記載のバックル装置用磁気センサの製造方法において、
    前記第2の手順は、前記第1の手順で成形された導体金属板の前記一方側及び前記他方側の取付部に対し両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工によってそれぞれ固定した後、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように磁気IC素子を溶着する手順であることを特徴とするバックル装置用磁気センサの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のバックル装置用磁気センサの製造方法において、
    前記第4の手順で分断された導体金属板の、前記一方側取付部及び前記他方側取付部に取り付けた前記2つの接続リード線の両取付部と反対側に、コネクタ接続用のピンを取り付ける第5の手順をさらに有することを特徴とするバックル装置用磁気センサの製造方法。
  4. 請求項3記載のバックル装置用磁気センサの製造方法において、
    前記第5の手順で取り付けた前記コネクタ接続用ピンに、コネクタを取り付ける第6の手順をさらに有することを特徴とするバックル装置用磁気センサの製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のバックル装置用磁気センサの製造方法において、
    前記第2の手順で、前記磁気IC素子とともにサージ電流バイパス用のコンデンサを、前記導体金属板の前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着することを特徴とするバックル装置用磁気センサの製造方法。
  6. ベルトのタングの挿入によって移動するとともに、前記タングとバックルとのラッチ解除時にタングをバックルから脱出させるエジェクタと、
    非ラッチ位置とラッチ位置との間で回動可能に支持されるとともに前記ラッチ位置の方へ付勢され、前記タングが所定位置に挿入されたとき前記ラッチ位置に回動して前記タングに係合するラッチ部材と、
    ラッチ状態にある前記タングと前記ラッチ部材とを解離するための操作部材と、
    非ロック位置とロック位置との間で移動可能に設けられ、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチ時、前記ロック位置に設定されて前記ラッチ部材を前記ラッチ位置に保持させるとともに、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチを解除可能にする前記非ロック位置に前記操作部材によって移動されるようになっているロック部材と、
    前記エジェクタ、前記ラッチ部材、および前記ロック部材のいずれか1つに取り付けられたラッチ状態検出用マグネットと、
    このラッチ状態検出用マグネットの磁界により起電力を発生する磁気センサとを有し、
    この磁気センサは、
    樹脂体内に一方側領域と他方側領域とに分断されて封入成形された導体金属板と、
    この導体金属板の前記一方側及び他方側領域に備えられた一方側及び他方側取付部に対して両取付部自体の折り曲げ又は折り込み加工により端部がそれぞれ取り付けられた2つの接続リード線と、
    前記樹脂体内において、前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着された磁気IC素子とを有することを特徴とするバックル装置。
  7. 請求項6記載のバックル装置において、
    前記樹脂体内において、前記一方側領域と前記他方側領域とを跨るように溶着され前記磁気IC素子と並列に接続されたサージ電流バイパス用のコンデンサをさらに有することを特徴とするバックル装置。
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