JP2005212285A - 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法 - Google Patents

印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005212285A
JP2005212285A JP2004021922A JP2004021922A JP2005212285A JP 2005212285 A JP2005212285 A JP 2005212285A JP 2004021922 A JP2004021922 A JP 2004021922A JP 2004021922 A JP2004021922 A JP 2004021922A JP 2005212285 A JP2005212285 A JP 2005212285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
moving direction
forming material
printed
pattern forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004021922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4400231B2 (ja
Inventor
Tatsuya Tomimura
達也 冨村
Masayoshi Miyazaki
雅義 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2004021922A priority Critical patent/JP4400231B2/ja
Publication of JP2005212285A publication Critical patent/JP2005212285A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4400231B2 publication Critical patent/JP4400231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

【課題】貫通孔に目詰りが生じることを抑制、防止して、印刷回数が増加しても、印刷図形の形状、面積の変化が少ない印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】貫通孔を一つの印刷図形に対して複数個配設するとともに、印刷図形2の、スキージの移動方向に略平行な辺(移動方向平行辺)3に近接して配置される貫通孔1(1a)の平面形状を多角形とし、該貫通孔1(1a)の移動方向平行辺3に最も近接した辺11を、該移動方向平行辺3と略平行にするとともに、該辺11とそれに接する辺12,13により形成される内角X,Yの角度を90゜以上とし、他の貫通孔1(1b)の平面形状を多角形にするとともに、貫通孔1(1a,1b)を構成する各辺のうち、辺11以外の辺がスキージの移動方向Aに対して所定の角度を持つようにする。
【選択図】図1

Description

本願発明は印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法に関し、詳しくは、スクリーン印刷法などに用いられる印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法に関する。
積層セラミック電子部品の代表的なものの1つである積層セラミックコンデンサは、例えば、図8に示すように、セラミック素子1の内部に、セラミック層2を介して複数の内部電極3a,3bが互いに対向するように配設され、かつ、その一端側が交互にセラミック素子1の異なる側の端面5a,5bに引き出されているとともに、セラミック素子1の両端側に、内部電極3a,3bと導通するように一対の外部電極4a,4bが配設された構造を有している。
そして、この積層セラミックコンデンサは、通常、セラミックグリーンシートの表面に導電ペーストをスクリーン印刷することにより内部電極パターンを形成した電極印刷シートを積層するとともに、その上下両面側に内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、圧着した後、所定の位置でカットして個々の素子に分割し、焼成した後、外部電極を形成することにより製造されている。
ところで、セラミックグリーンシートに導電ペーストをスクリーン印刷して内部電極パターンを形成するにあたっては、所定の印刷パターンに対応する領域に、導電ペーストが通過する複数個の貫通孔(開口部)を配設したスクリーン印刷用マスクが用いられている。
そして、従来のスクリーン印刷用マスクとしては、印刷図形部の耐久性が高く、印刷されたパターンを焼成することにより形成される厚膜電極の厚みの均一性を向上させるものとして、例えば、図9(a)(平面図),及び図9(b)(図9(a)のb−b線断面図)に示すように、ポリイミドまたはポリエステルシートからなる樹脂シート51と金属層52を積層した積層構造体からなり、樹脂シートに印刷パターンに対応する開口部53が形成され、金属層52にはメッシュ状またはドット状の開口部(三角形または略正方形の開口部)54が複数個配設されたスクリーン印刷用マスク60が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、このスクリーン印刷用マスクにおいては、樹脂シート51の開口部53と金属層52のドット状の開口部54から形成される印刷開口部55の一部に、三角形の開口部54a(図9(a))が含まれているため、印刷回数が増えてゆくと、三角形の開口部54aにおいて目詰りが発生する。なお、三角形の開口部54aの目詰りは、通常、図10に示すように、三角形の開口部54aの角度の小さい角部65を起点にして発生する。
そして、印刷開口部55の外周縁に位置する三角形の開口部54aに目詰りが発生すると、例えば図11(a)に示すような、目詰りが発生する前の印刷パターン61に対して、図11(b)に模式的に示すように、印刷パターン61の外周部の印刷ムラが大きくなるばかりでなく、印刷パターン61の図形面積が小さくなる。
その結果、上記従来のスクリーン印刷用マスクを用いて内部電極パターンを印刷したセラミックグリーンシートを積層する工程を経て製造される積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極の有効面積が小さくなり、静電容量値が低下するという問題点がある。
特開平11−42867号公報
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、ペーストが供給される貫通孔に目詰りが生じることを抑制、防止して、印刷回数が増加しても、印刷パターンの形状および面積の変化が少なく、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能な印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の印刷パターン形成材は、
スクリーン印刷法により、所定の印刷パターンとなるようにペーストを印刷するための印刷パターン形成材であって、
ペーストが供給される貫通孔が一つの印刷図形に対して複数個配設されているとともに、
印刷図形の、スキージの移動方向に略平行な辺(以下、「移動方向平行辺」という)に近接して配置される貫通孔は、平面形状が多角形であり、該貫通孔の印刷図形の移動方向平行辺に最も近接した辺が、前記移動方向平行辺と略平行であるとともに、前記移動方向平行辺に略平行な辺と、それに接する辺とにより形成される内角の角度が90゜以上であり、かつ、前記移動方向平行辺に略平行な辺以外の各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を有しており、
その他の貫通孔は、平面形状が多角形であり、かつ、各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を有していること
を特徴としている。
また、請求項2の印刷パターン形成材は、前記印刷図形の前記移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔が、他の貫通孔と同一の形状から、前記移動方向平行辺の近傍のマージン部にかかる部分が除かれた形状を有しており、その面積が他の貫通孔の面積よりも小さいことを特徴としている。
また、請求項3の印刷パターン形成材は、前記印刷図形の前記移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔の平面形状が五角形で、各内角の角度がいずれも90゜以上であり、かつ、その他の貫通孔は平面形状が略正方形で、各内角の角度がいずれも略90゜であることを特徴としている。
また、本願発明(請求項4)の印刷パターン形成材は、
スクリーン印刷法により、所定の印刷パターンとなるようにペーストを印刷するための印刷パターン形成材であって、
ペーストが供給される貫通孔が一つの印刷図形に対して複数個配設されているとともに、
前記貫通孔の平面形状は、各内角の角度が90゜以上の多角形で、各貫通孔は同一形状を有しており、かつ、複数の貫通孔を結ぶ線が、スキージの移動方向に対して所定の角度を有していること
を特徴としている。
また、本願発明(請求項5)の電子部品の製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の印刷パターン形成材を用いて導電ペーストを印刷することにより所定の印刷パターンを形成する工程を含むことを特徴としている。
本願発明(請求項1)の印刷パターン形成材は、ペーストが供給される貫通孔を一つの印刷図形(ペーストが印刷されることにより所定の形状を有する一つの印刷パターンが形成されるようにするための領域)に対して複数個配設するとともに、印刷図形の、スキージの移動方向に略平行な辺(移動方向平行辺)に近接して配置される貫通孔の平面形状を多角形とし、該貫通孔の印刷図形の移動方向平行辺に最も近接した辺を、該移動方向平行辺と略平行にするとともに、移動方向平行辺に略平行な辺と、該辺と接する辺とにより形成される内角の角度を90゜以上とし、かつ、移動方向平行辺に略平行な辺以外の各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を持つようにしているので、ペーストが供給される貫通孔(特に目詰りが問題になりやすい、移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔)に目詰りが生じることを抑制、防止して、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを抑制、防止することが可能になり、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
また、移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔以外の、他の貫通孔については、平面形状を多角形にするとともに、各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を有するようにしているので、スキージを移動させてスクリーン印刷を行う場合に、安定した動作が行われることを妨げることがなく、安定したスクリーン印刷を行うことが可能になる。
すなわち、印刷図形の、移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔の平面形状を多角形とし、該貫通孔の移動方向平行辺に最も近接した辺を、該移動方向平行辺と略平行にするとともに、該平行な辺と、それに接する辺とにより形成される内角の角度を90゜以上とすることにより、ペーストが印刷された場合に、印刷パターンの外周部となる部分に対応する、貫通孔の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止することが可能になり、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを効率よく、抑制、防止することが可能になる。
また、請求項2の印刷パターン形成材のように、印刷図形の移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔の平面形状を、他の貫通孔と同一の形状から、移動方向平行辺の近傍のマージン部にかかる部分が除かれた形状とし、その面積が他の貫通孔の面積よりも小さくするようにした場合、容易かつ、確実に、貫通孔の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止して、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを確実に抑制、防止することが可能になる。
また、請求項3の印刷パターン形成材のように、印刷図形の、移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔の平面形状を五角形とし、各内角の角度をいずれも90゜以上とするとともに、その他の貫通孔は平面形状を略正方形とし、各内角の角度をいずれも略90゜とすることにより、貫通孔の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止しつつ、平面面積あたりのペーストの供給量を十分に確保することが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることが可能になる。
すなわち、例えば、図1に示すように、中央部の貫通孔1(1b)の平面形状を四角形(略正方形)とし、かつ、各辺21,22,23,24のスキージの移動方向Aに対する角度を45゜とし、印刷図形2の両側の、スキージの移動方向に略平行な辺(移動方向平行辺)3に近接して配置される貫通孔1(1a)については、基本形状が中央部の貫通孔1(1b)の平面形状と同じで、移動方向平行辺3の近傍のマージン部4にかかる部分が除かれた形状として、マージン部4により規定される辺11を、該移動方向平行辺3と略平行にした場合、五角形で、移動方向平行辺3に略平行な辺11と、該辺11と接する辺12あるいは13とにより形成される内角X,Yの角度が90゜より大きく、他の内角の角度が略90゜であるような印刷パターン形成材10を構成することが可能になり、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止しつつ、平面面積あたりのペーストの供給量を十分に確保することが可能な、信頼性の高い印刷パターン形成材を得ることが可能になる。
また、本願発明(請求項4)の印刷パターン形成材のように、ペーストが供給される貫通孔を一つの印刷図形に対して複数個配設するとともに、貫通孔の平面形状を、各内角の角度が90゜以上の多角形とし、各貫通孔を同一形状とするとともに、複数の貫通孔を結ぶ線が、スキージの移動方向に対して所定の角度を有するようにした場合にも、印刷パターンの外周部となる部分に対応する、貫通孔の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止することが可能になり、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを抑制、防止して、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
また、本願発明(請求項5)の電子部品の製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の印刷パターン形成材を用いて導電ペーストを印刷することにより所定の印刷パターンを形成する工程を含んでおり、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することが抑制、防止される。したがって、例えば、印刷パターンが内部電極となる電極パターンであるような積層セラミックコンデンサの製造方法に本願発明を適用した場合、取得静電容量の変動が少なく、所望の特性を備えた積層セラミックコンデンサを安定して製造することが可能になる。したがって本願発明(請求項5)の電子部品の製造方法によれば、導電ペーストを印刷することにより所定の印刷パターンを形成する工程を経て製造される電子部品を、特性の変動を招くことなく効率よく製造することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は、本願発明の一実施例にかかる印刷パターン形成材10の要部を示す平面図である。
この印刷パターン形成材10は金属製のマスク(メタルマスク印刷パターン形成材)であり、ペーストが供給される貫通孔1が1つの印刷図形2に対して複数個配設されている。なお、図1では、一つの印刷図形のみを示しているが、実際の印刷パターン形成材10には多数の印刷図形2がマトリックス状に形成されている。
そして、印刷図形2の両側の、スキージの移動方向Aに平行な辺(以下、「移動方向平行辺」という)3に近接して配置される貫通孔1(1a)は、平面形状が五角形で、かつ、移動方向平行辺3に最も近接した辺(この実施例1ではマージン部4により規定される辺)11は、移動方向平行辺3と略平行に形成されている。また、移動方向平行辺3に略平行な辺11と、該辺11と接する辺12、13とにより形成される内角X,Yは、その角度が90゜以上になるように構成されているとともに、移動方向平行辺3に略平行な辺11以外の各辺12,13,14,15がスキージの移動方向Aに対して所定の角度(この実施例では45゜)を持つように構成されている。
また、移動方向平行辺3に近接して配置される貫通孔1(1a)以外の、他の貫通孔(印刷図形2の中央部の貫通孔)1(1b)は、平面形状が四角形(略正方形)で、各辺21,22,23,24がスキージの移動方向に対して所定の角度(この実施例では45°)を持つように構成されている。
すなわち、この印刷パターン形成材10においては、印刷図形2の両側の移動方向平行辺3に近接して配置される貫通孔1(1a)が、他の貫通孔1(1b)と同一の略正方形の形状から、マージン部4にかかる部分が除かれた五角形の形状を有しており、その分だけ、面積が他の貫通孔1(1b)の面積よりも小さくなっている。
このように構成された印刷パターン形成材10においては、移動方向平行辺3に近接して配置される貫通孔1(1a)の平面形状を多角形とし、移動方向平行辺に最も近接した辺(マージン部4により規定される辺)11を、移動方向平行辺3と略平行にするとともに、該平行な辺11と、それに接する辺12および13とにより形成される内角X,Yの角度が90゜以上となるようにしているので、ペーストが印刷された場合に、印刷パターンの外周部となる部分に対応する、貫通孔1(1a)の、移動方向平行辺3に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止することが可能になる。したがって、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを抑制、防止して、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
なお、上記印刷パターン形成材10を用いて、5万回のスクリーン印刷を行った場合における、印刷パターン形成材10が新しいときの印刷パターン5と、5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターン5を図2(a),図2(b)に示す。
図2(a),図2(b)に示すように、印刷パターン形成材10が新しいときの印刷パターン5(図2(a))と、5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターン5(図2(b))には、ほとんど差異が認められなかった。
また、比較のため、印刷図形2の両側の、スキージの移動方向Aに平行な辺(移動方向平行辺)3に近接して配置される貫通孔1(1a)を、図3に示すように、平面形状が三角形で、移動方向平行辺3に最も近接した辺(マージン部4により規定される)11が、移動方向平行辺3に略平行であるような形状とし、他の形状は上記実施例1の印刷パターン形成材10と同様とした比較例の印刷パターン形成材10aを作製し、この比較例の印刷パターン形成材10aを用いて、5万回のスクリーン印刷を行い、新しい印刷パターン形成材10aを用いた場合の印刷パターンと、5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターンを調べた。なお、図3において、図1と同一符号を付した部分は、同一または相当する部分を示す図である。
図4(a)は新しい比較例の印刷パターン形成材10aを用いた場合の印刷パターン5を示す図であり、図4(b)は5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターン5を示す図である。
図4(a),図4(b)に示すように、印刷パターン形成材10aが新しいときの印刷パターン5(図4(a))に比べて、5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターン5(図4(b))には、外周部5aに顕著な印刷むらが認められ、かつ、印刷パターン5の面積も大幅に減少していることが確認された。
また、表1に、上記実施例1の印刷パターン形成材10,および比較例の印刷パターン形成材10aを用いて内部電極パターンを印刷した場合における、印刷初期と5万回のスクリーン印刷を行った後の内部電極パターン(印刷パターン)の面積の変化を示す。
さらに、実施例1の印刷パターン形成材10、および比較例の印刷パターン形成材10aを用いて内部電極パターンを印刷することにより内部電極パターンを形成した電極印刷シートを積層するとともに、その上下両面側に内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、圧着した後、所定の位置でカットして個々の素子に分割し、焼成した後、外部電極を形成することにより作製した積層セラミックコンデンサ(内部電極の積層枚数:30枚、取得静電容量の平均値:150pF)について調べた、印刷初期のセラミックグリーンシートを用いた場合と、5万回のスクリーン印刷を行った後に内部電極パターンを印刷したセラミックグリーンシートを用いた場合の、静電容量平均値および静電容量不良率の関係を表1に示す。
Figure 2005212285
表1に示すように、上記比較例の印刷パターン形成材10aを用いてスクリーン印刷を行った場合、印刷初期の印刷パターンと5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターンの面積が、0.182mm2から、0.176mm2に減少し、それに応じて、静電容量平均値が減少し、静電容量不良率が増加していることが確認された。
これに対して、実施例1の印刷パターン形成材10を用いてスクリーン印刷を行った場合、印刷初期の印刷パターンと5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターンの面積が、いずれも0.180mm2で変化がなく、それに対応して、取得静電容量の平均値にも減少はわずかにしか認められず、また、静電容量不良率の増大もわずかにしか認められないことが確認された。
また、上記実施例1の印刷パターン形成材10を用いてスクリーン印刷を行った場合の、印刷初期の印刷パターン(内部電極パターン)5の断面図を図5に、上記比較例の印刷パターン形成材10aを用いてスクリーン印刷を行った場合の、印刷初期の印刷パターン(内部電極パターン)5の断面図を図6にそれぞれ示す。
図6に示すように、比較例の印刷パターン形成材10aを用いてスクリーン印刷を行った場合、印刷パターン5の両端部が盛り上ってサドル状になる現象が発生したが、本願発明の実施例1の印刷パターン形成材10を用いた場合には、両端部に大きな盛り上がりは形成されず、ほぼ平坦な印刷パターン5が得られることが確認された。
また、比較例の印刷パターン形成材10aを用いてスクリーン印刷を行った場合、印刷パターン5の両端部が盛り上がってサドル状になる現象が発生するため、印刷パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層、圧着した場合、耐圧不良率は8.6%と高かったが、実施例1の印刷パターン形成材10を用いてスクリーン印刷を行った場合、両端部に大きな盛り上がりは形成されず、ほぼ平坦な印刷パターン5が得られるため、印刷パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層、圧着した場合の耐圧不良率は0.8%と低く、良好な結果が得られることが確認されている。
図7は本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる印刷パターン形成材20の要部を示す平面図である。
この実施例2の印刷パターン形成材20も、上記実施例1と同様の金属製のマスク(メタルマスク印刷パターン形成材)であり、この印刷パターン形成材20においても、ペーストが供給される貫通孔1が一つの印刷図形2に対して複数個配設されている。なお、図7では、一つの印刷図形2のみを示しているが、実際の印刷パターン形成材20には多数の印刷図形2がマトリックス状に形成されている。
また、貫通孔1の平面形状は、各内角の角度が略90゜の多角形(この実施例では略正方形)で、各貫通孔1はそれぞれ同一形状を有しているとともに、複数の貫通孔1を結ぶ線Lが、スキージの移動方向Aに対して所定の角度(この実施例では45゜)を有している。
このように構成された実施例2の印刷パターン形成材20は、ペーストが供給される貫通孔1を一つの印刷図形2に対して複数個配設するとともに、貫通孔1の平面形状を、各内角の角度が略90゜の略正方形とし、各貫通孔1を同一形状とするとともに、複数の貫通孔1を結ぶ線Lが、スキージの移動方向Aに対して45°の角度を持つようにしているので、印刷パターンの外周部となる部分に対応する、貫通孔1の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止して、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを抑制、防止することが可能になり、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
なお、この実施例2の印刷パターン形成材においても、上記実施例1の印刷パターン形成材に準じる作用効果が得られることは実験的にも確認されている。
上述のように、本願発明の印刷パターン形成材を用いることにより、ペーストが供給される貫通孔(特に目詰りが問題になりやすい、移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔)に目詰りが生じることを抑制、防止して、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積に変化が少なく、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
したがって、本願発明の印刷パターン形成材を用いることにより、特性の安定した電子部品を効率よく製造することが可能になり、例えば、印刷パターンが内部電極となる電極パターンであるような積層セラミックコンデンサの製造方法に本願発明を適用した場合、取得静電容量の変動が少なく、所望の特性を備えた積層セラミックコンデンサを安定して製造することが可能になる。
なお、上記実施例では、金属層のみからなるメタルマスク印刷パターン形成材を用いて説明したが、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、特許文献1のように金属層と樹脂シートを組み合わせた印刷パターン形成材にも適用することが可能である。
本願発明はさらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、具体的な貫通孔の形状、配設態様、配設数、印刷パターン形成材の具体的な形状、印刷すべきペーストの種類などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、印刷パターンの外周部となる部分に対応する、貫通孔の、移動方向平行辺に近い部分に、ペーストの目詰りが生じやすい、鋭角の内角が形成されることを防止して、印刷回数が増加した場合にも、印刷パターンの形状および面積が変化することを抑制、防止して、長期間にわたって安定した印刷を行うことが可能になる。
したがって、本願発明は、内部電極などをスクリーン印刷法により印刷する工程を経て製造される種々の電子部品に関する産業分野に広く利用することが可能である。
本願発明の一実施例にかかる印刷パターン形成材の要部を示す平面図である。 (a)は本願発明の一実施例にかかる新しい印刷パターン形成材を用いてスクリーン印刷を行った場合に得られる印刷パターンを模式的に示す図であり、(b)は5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターンを模式的に示す図である。 比較例の印刷パターン形成材の要部を示す平面図である。 (a)は比較例の新しい印刷パターン形成材を用いてスクリーン印刷を行った場合に得られる印刷パターンを模式的に示す図であり、(b)は5万回のスクリーン印刷を行った後の印刷パターンを模式的に示す図である。 実施例1の印刷パターン形成材を用いてスクリーン印刷を行った場合に得られる印刷初期の印刷パターンを示す断面図である。 比較例の印刷パターン形成材を用いてスクリーン印刷を行った場合に得られる印刷初期の印刷パターンを示す断面図である。 本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる印刷パターン形成材の要部を示す平面図である。 積層セラミックコンデンサの構造を示す断面図である。 (a)は従来のスクリーン印刷用マスクを示す平面図,(b)は従来のスクリーン印刷用マスクの断面を示す、(a)のb−b線断面図である。 図9のスクリーン印刷用マスクの三角形の開口部における目詰りの発生状態を説明するための図である。 (a)は目詰りが発生する前の印刷パターンを模式的に示す図、(b)は目詰りが発生した後の印刷パターンを模式的に示す図である。
符号の説明
1(1a) 移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔
1(1b) 中央部の貫通孔
2 印刷図形
3 移動方向平行辺
4 マージン部
5 印刷パターン
5a 印刷パターンの外周部
10,20 印刷パターン形成材
10a 比較例の印刷パターン形成材
11 移動方向平行辺に最も近接した辺
12,13 移動方向平行辺に略平行な辺と接する辺
14,15 移動方向平行辺に略平行な辺以外の辺
21,22,23,24 中央部の貫通孔の各辺
A スキージの移動方向
X,Y 貫通孔の内角
L 貫通孔を結ぶ線

Claims (5)

  1. スクリーン印刷法により、所定の印刷パターンとなるようにペーストを印刷するための印刷パターン形成材であって、
    ペーストが供給される貫通孔が一つの印刷図形に対して複数個配設されているとともに、
    印刷図形の、スキージの移動方向に略平行な辺(以下、「移動方向平行辺」という)に近接して配置される貫通孔は、平面形状が多角形であり、該貫通孔の印刷図形の移動方向平行辺に最も近接した辺が、前記移動方向平行辺と略平行であるとともに、前記移動方向平行辺に略平行な辺と、それに接する辺とにより形成される内角の角度が90゜以上であり、かつ、前記移動方向平行辺に略平行な辺以外の各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を有しており、
    その他の貫通孔は、平面形状が多角形であり、かつ、各辺がスキージの移動方向に対して所定の角度を有していること
    を特徴とする印刷パターン形成材。
  2. 前記印刷図形の前記移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔が、他の貫通孔と同一の形状から、前記移動方向平行辺の近傍のマージン部にかかる部分が除かれた形状を有しており、その面積が他の貫通孔の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の印刷パターン形成材。
  3. 前記印刷図形の前記移動方向平行辺に近接して配置される貫通孔の平面形状が五角形で、各内角の角度がいずれも90゜以上であり、かつ、その他の貫通孔は平面形状が略正方形で、各内角の角度がいずれも略90゜であることを特徴とする請求項1または2記載の印刷パターン形成材。
  4. スクリーン印刷法により、所定の印刷パターンとなるようにペーストを印刷するための印刷パターン形成材であって、
    ペーストが供給される貫通孔が一つの印刷図形に対して複数個配設されているとともに、
    前記貫通孔の平面形状は、各内角の角度が90゜以上の多角形で、各貫通孔は同一形状を有しており、かつ、複数の貫通孔を結ぶ線が、スキージの移動方向に対して所定の角度を有していること
    を特徴とする印刷パターン形成材。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷パターン形成材を用いて導電ペーストを印刷することにより所定の印刷パターンを形成する工程を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
JP2004021922A 2004-01-29 2004-01-29 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法 Expired - Lifetime JP4400231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004021922A JP4400231B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004021922A JP4400231B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005212285A true JP2005212285A (ja) 2005-08-11
JP4400231B2 JP4400231B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=34905407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004021922A Expired - Lifetime JP4400231B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4400231B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006334957A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Murata Mfg Co Ltd スクリーン印刷版
JP2008235404A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Denso Corp 電子部品の実装方法
KR20230025908A (ko) 2020-10-30 2023-02-23 가부시키가이샤 본 마크 인쇄용 메탈 마스크

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006334957A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Murata Mfg Co Ltd スクリーン印刷版
JP4670487B2 (ja) * 2005-06-02 2011-04-13 株式会社村田製作所 スクリーン印刷版
JP2008235404A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Denso Corp 電子部品の実装方法
JP4735577B2 (ja) * 2007-03-19 2011-07-27 株式会社デンソー 電子部品の実装方法
KR20230025908A (ko) 2020-10-30 2023-02-23 가부시키가이샤 본 마크 인쇄용 메탈 마스크

Also Published As

Publication number Publication date
JP4400231B2 (ja) 2010-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010141300A (ja) セラミック電子部品
JP2008066461A (ja) 積層コンデンサ
US20090022882A1 (en) Photogravure press and method for manufacturing multilayer ceramic electronic component
US10933679B2 (en) Screen printing plate and manufacturing method of electronic component
US20150116902A1 (en) Multilayer ceramic electronic component and mother ceramic multilayer body
JP2007096206A (ja) 積層コンデンサ
JP4670487B2 (ja) スクリーン印刷版
JP4400231B2 (ja) 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法
JP2002208533A (ja) 積層セラミック電子部品とその製造方法
US6912761B2 (en) Method of producing multilayer piezoelectric resonator
JP4623305B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP4502130B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2003048303A (ja) スクリーン印刷方法及び積層セラミック電子部品の製造方法
JP2005327999A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP5697830B2 (ja) スクリーン印刷版およびスクリーン印刷装置
JP4543764B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP5006510B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2013078932A (ja) スクリーン印刷板及びこれを利用した積層型セラミックキャパシタの製造方法及び積層型セラミックキャパシタ
JP2004228468A (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JPH11154784A (ja) 厚膜形成用ペーストの印刷方法
JP3148387B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2015015500A (ja) セラミック電子部品及びその実装構造体
JP2005136146A (ja) コンデンサ
JPH0935986A (ja) セラミック積層電子部品及びその製造方法
JP4525107B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4400231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091019

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4