JP4670487B2 - スクリーン印刷版 - Google Patents

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Description

本発明はスクリーン印刷版に関し、詳しくは、電子部品の製造において基板に所定の図形の印刷物を形成するために用いるスクリーン印刷版に関する。
電子部品の分野において、例えばチップ部品の内部電極として所定形状の微細で薄膜な電極図形を得るために、スクリーン印刷が用いられる。スクリーン印刷で用いられるスクリーン印刷版には、所定形状の図形パターンに対応する図形形成領域に、ペーストが透過する微細な貫通孔が形成されている。スクリーン印刷版は、印刷面積制御のため高い寸法精度が要求され、印刷塗布厚制御のため高い厚み精度が要求されている。
電子部品の分野において、例えば図1に示したスクリーン印刷版1が使用される。このスクリーン印刷版1は、一方の主面1a側に平面形状が円形の開口部2を有する微細な貫通孔が形成された第1のメッシュ状の金属膜と、印刷パターン図形より若干大きい形状の印刷孔3が形成された第2の金属膜とが、金属メッキで一体に形成されている。例えば積層セラミック部品の内部積層部分は、スクリーン印刷版1を用いてセラミックグリーンシート上に内部電極となる導電性ペーストを印刷し、このセラミックグリーンシートを複数枚積層して焼成した後に、この積層体を個々に切断することによって製造される。このとき、セラミックグリーンシート上には複数個分の内部電極が一度に印刷され、スクリーン印刷版1には同一形状の印刷孔3が多数形成されている(例えば、特許文献1参照)。
このように金属メッキで一体に形成されたスクリーン印刷版は、エレクトロフォーミング(電鋳)技法を用いて作製することができ、耐刷性に優れ、また、メッキ量制御により版厚みを自由に設定することができる。
特開2001−39048号公報
従来のスクリーン印刷版は、印刷する図形形状に合わせた図形形成領域に、同一形状、または同一面積の貫通孔が配置されている。そのため、従来のスクリーン印刷版では、近年の小型化が進展している積層セラミック部品の内部電極の薄い膜を印刷する場合、図形形成領域の辺に沿って配置されている貫通孔からのペースト吐出量が多くなり、印刷ニジミや印刷図形の直線性の悪化等を招く。これを改善するため、貫通孔をより小さくすると、貫通孔が微細になり、かつ個数が増えるので、スクリーン印刷版は、貫通孔形成時の歩留まりが悪化したり、印刷時のペースト目詰まりが起こりやすくなる。つまり、印刷図形の直線性の向上と、目詰まり、印刷カスレの防止とは両立しない。
そこで、スクリーン印刷版の図形形成領域の中央には、相対的に大きな面積の貫通孔を配置して、貫通孔の目詰まり、印刷カスレを抑制する一方、図形部の周辺には、相対的に小さな面積の貫通孔を配置して、ペースト吐出量を抑制し、印刷ニジミを防ぎ、印刷の直線性を確保することが考えられる。
しかし、このように複雑な貫通孔の配置方法では、スクリーン印刷版を形成するために必要となる原版を作製する際に、データ処理や原版描画の負担が大きく、生産性がよくないため、現実的ではない。
本発明は、かかる実情に鑑み、原版の作製が容易で、良好な印刷を行うことができる、スクリーン印刷版を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成したスクリーン印刷版を提供する。
スクリーン印刷版は、互いに平行な主面を有する平板状の本体部を含み、前記主面の垂直方向から透視したとき、略矩形の図形形成領域内に前記主面間を貫通する複数の貫通孔が形成され、被印刷物に対向する一方の前記主面には、前記図形形成領域及びその周囲に凹部が形成され、前記凹部の側壁と前記図形形成領域の周囲との間には所定の間隔が設けられる。前記貫通孔は、第1の貫通孔と第2の貫通孔とを含む。前記第1の貫通孔は、前記主面の垂直方向から透視したとき、全ての辺が前記図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が前記図形形成領域の前記辺と略平行又は略直角である略菱形の断面形状を有し、その全体が前記図形形成領域内に配置される。前記第2の貫通孔は、前記主面に垂直方向から透視したとき、全ての辺が前記図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が前記図形形成領域の前記辺と略平行又は略直角である略菱形が前記図形形成領域の1又は2の前記辺で分割された2つの部分のうち、前記図形形成領域内の前記部分の断面形状を有し、前記図形形成領域の前記各辺近傍に配置される。前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、大略、それぞれの辺が一直線上に揃うように等間隔に配置される。前記主面の垂直方向から透視したとき、前記図形形成領域内には、前記貫通孔の間に、前記図形形成領域の辺に対して斜めに略等間隔で延在しかつ交差する略一定幅のメッシュ線部が形成される。
上記構成において、略矩形の図形形成領域の中央には、斜交したメッシュ線部で囲まれる略菱形の相対的に大きい第1の貫通孔が形成され、略矩形の図形形成領域の周囲には、略菱形が図形形成領域の辺で分割された相対的に小さい第2の貫通孔が形成されている。
上記構成によれば、図形領域の中央に配置される第1の貫通孔を略菱形にすることより、目詰まり、印刷かすれを低減することができる。図形領域の周囲に配置され、略菱形が分割された断面形状を有する第2の貫通孔によって、図形形成領域の辺に沿って、印刷エッジを鮮明にすることができる。
上記構成によれば、スクリーン印刷版の貫通孔を形成するために用いる原版を作成するとき、スクリーン印刷版の貫通孔の形状や配置は直線で定義されるので、データ処理が簡単になり、データ処理量を低減し、描画時間を短縮することができる。また、図形形成領域の辺に斜交するメッシュ線部によって貫通孔を定義することにより、スクリーン印刷版の設計を簡略化することができる。
好ましくは、前記主面に垂直方向から透視したとき、スキージ方向の直角方向と前記メッシュ線部とがなす角度が30度以上かつ55度以下である。前記主面に垂直方向から透視したとき、前記第2の貫通孔の面積が前記第1の貫通孔の面積の30%以上かつ60%以下である。
上記構成において、スキージ方向の直角方向とメッシュ線部とがなす角度を30度以上かつ55度以下とすることにより、貫通孔での目詰まりや印刷かすれをなくすることができ、第2の貫通孔の断面積を第1の貫通孔の断面積の30%以上かつ60%以下とすることにより、印刷パターンの直線性を確保することができる。上記構成は、全ての印刷図形サイズに、また粘度の異なる各ペースト種に、好適に適用可能である。
本発明のスクリーン印刷版によれば、原版の作製が容易で、良好な印刷を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態として実施例について、図2〜図6を参照しながら説明する。
図2(a)は、スクリーン印刷版10の一部を示す要部平面図である。図2(b)は、図2(a)の線B−Bに沿って切断した要部断面図である。
図2に示すように、スクリーン印刷版10は、互いに平行な主面11a,11bを有する平板状の本体部11に、凹部12と、メッシュ孔14,15,16が形成されている。スクリーン印刷版10の本体部11は、不図示の枠に保持され、例えば積層チップコンデンサ等のセラミックグリーンシートに内部電極を印刷するために用いられる。
凹部12は、スクリーン印刷版10の本体部11の一方の主面11aに形成され、主面11a,11bに垂直な方向(法線方向)から見たとき、寸法X,Yの略矩形の図形形成領域及びその周囲に形成されている。すなわち、凹部12の側壁12x,12yが、図形形成領域の周囲を取り囲むように形成されている。
メッシュ孔14,15,16は、凹部12の底面12sと本体部11の他方の主面11bとの間を貫通する。図2(a)に示すように、主面11a,11bに垂直な方向から見たとき、寸法がX,Yである略矩形の図形形成領域の中央に同一形状の複数のメッシュ孔14が配置されて、略矩形の図形形成領域の角にはメッシュ孔15が配置され、略矩形の図形形成領域の辺に沿って、角を除く部分にメッシュ孔16が配置されている。
略矩形の図形形成領域の中央に配置されるメッシュ孔14は、主面11a,11bに垂直な方向から見たとき、略菱形の断面形状を有し、全ての辺が図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が図形形成領域の辺と略平行又は略直角である。
略矩形の図形形成領域の周囲に配置されるメッシュ孔15,16は、主面11a,11bに垂直な方向から見たとき、メッシュ孔14に略一致する略菱形(すなわち、全ての辺が図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が図形形成領域の辺と略平行又は略直角である略菱形)が、図形形成領域の1又は2の辺で分割された2つの部分のうち、図形形成領域に含まる部分であり、略三角形又は略五角形の断面形状を有する。すなわち、主面11a,11bに垂直な方向から見たとき、メッシュ孔15,16は、略菱形の分割線が図形形成領域の辺と重なるように配置されている。
各メッシュ孔14,15,16は、大略、それぞれの略菱形の辺が一直線上に揃うように等間隔に配置されている。これによって、主面11a,11bに垂直な方向から見たとき、図形形成領域内には、メッシュ孔14,15,16の間に、図形形成領域の辺に対して斜めに略等間隔で延在しかつ交差する略一定幅の帯状のメッシュ線部17,18が形成される。
図3は、スクリーン印刷版10を使用し、スキージ40によって印刷を行っているときの状態を説明するための要部拡大斜視図である。
スクリーン印刷版10は、本体部11の凹部12が形成された一方の主面11aが被印刷物46の表面46a上に載置される。この状態で、スキージ40は、スクリーン印刷版10の本体部11の他方の主面11bに接しながら、矢印42の方向に移動する。このとき、スキージ40は、スクリーン印刷版10の本体部11の他方の主面11b上に配置された不図示のペーストを押しながら移動させる。スキージ40で押されたペーストは、矢印43で示すように、メッシュ孔14,16から被印刷物46の表面46a上に押し出され、被印刷物46の表面46a上には、メッシュ孔14,16が形成された図形形成領域に対応する印刷パターン図形44が形成される。印刷パターン図形44は、ペーストの広がりにより、図形形成領域よりもわずかに大きくなる。
このとき、スクリーン印刷版10の本体部11の一方の主面11aに形成された凹部12は、印刷パターン図形44よりも大きく、印刷パターン図形44と凹部12の側壁12x(図3では図示せず),12yとの間には、間隔が設けられるようになっている。
図形形成領域の中央に配置された略菱形のメッシュ孔14は、印刷パターン図形44の内側部分を形成するペーストを供給する。メッシュ孔14は、ペースト吐出に充分な開口面積が確保されていることから、印刷パターン図形44の内側部分へのペースト充填に必要な適正量のペーストの供給が可能な状態となっている。そのため、印刷ニジミ、カスレのない所定の印刷パターン形状44を得ることができる。
一方、図形形成領域の周囲に配置された略菱形を分割した断面形状のメッシュ孔16は、印刷パターン図形44の縁近傍部分を形成するためのペーストを供給する。メッシュ孔16は、中央のメッシュ孔14に比べて小さく、印刷パターン図形44の縁近傍部分を形成するペーストの吐出量が制限された状態となる。そのため、印刷ニジミになるような必要以上のペーストが吐出しないことから、印刷パターン図形44は、極めて直線性に優れた印刷形状にすることができる。
次に、スクリーン印刷版10の本体部11の製造方法の一例について、図4を参照しながら説明する。
図4(A)に示すように、基板20上にフォトレジストを塗布し、スクリーン印刷版作製用の原版を用いて露光し、フォトレジストの現像を行い、メッシュ孔14,15,16(図2及び図3参照)の内部に相当するパターンのレジスト像22を形成する。
次いで、図4(B)に示すように、基板20上に、レジスト像22を介して、エレクトロフォーミング(電鋳法)により、金属膜30をメッキ形成する。メッキ材料には、例えばニッケルを用いる。金属膜30の膜厚は、例えば10〜100μmである。このときのメッキ浴は、例えば、メッキ膜寸法に影響を及ぼすメッキ膜内部応力制御が容易なスルファミン酸ニッケル浴を用いる。
次いで、図4(C)に示すように、レジスト像22及び金属膜30の上に、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行い、印刷パターン図形44(図3参照)よりやや大きい凹部12(図2及び図3参照)の内部に相当するレジスト像24を形成する。
次いで、図4(D)に示すように、レジスト像24を介して、エレクトロフォーミング(電鋳法)により、金属膜30の上に金属膜32をメッキ形成する。メッキ材料には、例えばニッケルを用いる。金属膜32の膜厚は、例えば1〜100μmである。このときのメッキ浴には、例えば、スルファミン酸ニッケル浴を用いる。
次いで、図4(D)に示すように、レジスト像22,24を、例えば溶媒を用いて除去して凹部12及びメッシュ孔14,15(図3では図示せず),16を形成し、一体となって残った金属膜30,32を基板から取り外し、本体部11が完成する。
ところで、図2に示すように、図形形成領域の中央に配置される略菱形のメッシュ孔14のスキージ方向のピッチPY及びスキージ方向と直角方向のピッチPXは、図形形成領域のスキージ方向の寸法Y及びスキージ方向と直角方向の寸法Xと、図形形成領域の中央に配置される略菱形のメッシュ孔14のスキージ方向の寸法Y及びスキージ方向と直角方向の寸法Xと、メッシュ線部17,18の配置角度α及び幅Wとを用いて、次の式(1)、(2)で表すことができる。
PX=AX+W/cosα (1)
PY=AY+W/sinα (2)
また、図形形成領域の中央に配置される略菱形のメッシュ孔14のスキージ方向の寸法AY、スキージ方向と直角方向の寸法AXと角度αとの間には、次の式(3)の関係がある。
AY=AXtanα (3)
スクリーン印刷版10は、上記(1)〜(3)式を用いて設計することができる。次に、設計手順の一例を説明する。
まず、寸法X,Yの略矩形の図形形成領域の中心から略菱形のメッシュ孔14を配置する。このとき、図形形成領域の中央に配置される略菱形のメッシュ孔14の寸法AY,AY、ピッチPX,PY、メッシュ線部17,18の配置角度α及び幅Wは、予め定めた初期値とする。
X/PXおよびY/PYがいずれも奇数のとき、またはX/PXおよびY/PYがいずれも偶数のとき、例えば図5に示すように、略矩形の図形形成領域の中心には、略菱形のメッシュ孔14が配置し、略矩形の図形形成領域の中心とメッシュ孔14の中心とが一致するように配置する。
X/PXが奇数かつY/PYが偶数のとき、またはX/PXが偶数かつY/PYが奇数のとき、略矩形の図形形成領域の中心には、例えば図2に示すように、メッシュ線部17,18の交点を配置する。
次に、略矩形の図形形成領域の中心から、図形形成領域の辺と平行に、略菱形のメッシュ孔14を、メッシュピッチPXおよびPYで配置する。X/PXおよびY/PYが整数の場合、図形形成領域の角を除き、図形形成領域の辺に沿って配置される略菱形が分割されたメッシュ孔16の面積は、中央に配置される菱形のメッシュ孔14の面積の半分(50%)になる。
X/PXおよびY/PYが整数で割り切れない場合、角度αを30〜55度の範囲内で適宜に設定することにより、図形形成領域の角を除き、図形形成領域の辺に沿って配置される菱形が分割されたメッシュ孔16の面積が、中央に配置される菱形のメッシュ孔14の面積の半分(50%)になるようにする。すなわち、角度αをパラメータとして変更すると、式(1)〜(3)からPX,PYを変更することができるので、X/PXおよびY/PYが整数で割り切れるようにすることができる。
次に、必要に応じて、メッシュピッチPYおよびPXを変えることにより、X/PXおよびY/PYを整数で割り切れなくして、図形形成領域の角を除き、図形形成領域の辺に沿って配置される略菱形が分割されたメッシュ孔16の面積が、中央に配置される菱形のメッシュ孔14の面積の30〜60%の範囲となるように調整する。たとえば、ペースト粘度が低い場合には、印刷がにじまないように、面積比が30%程度の小さめのメッシュ孔16を、図形形成領域の角を除き、図形形成領域の辺に沿って配置する。一方、ペースト粘度が高い場合、かすれや目詰まりを生じないように、例えば図6に示すように、面積比が60%程度の大きめのメッシュ孔16、図形形成領域の角を除き、図形形成領域の辺に沿って配置する。
このとき、例えば、メッシュ線部17,18の幅Wはそのままで、メッシュ線部17,18の配置角度αを変えることによって、式(1)〜(3)を用いて、メッシュピッチPYおよびPXを変える。
以上のように、スクリーン印刷版10は、バイアスの網目状のメッシュ配置を基本とし、図形形成領域のエッジ周辺に面積が制御されたメッシュ孔16が配置されるように、バイアス状のメッシュ配置角度αを35〜55度の範囲で任意に設定する。印刷図形寸法に対するメッシュ配置角度αを選定することで、中央部のメッシュ孔14に対して約30〜60%のある一定面積となるようなメッシュ孔16を、エッジ周辺部に配置することが可能となる。このメッシュ配置角度αの選定によるメッシュ配置方法では、各印刷図形サイズに適応できるような汎用性も兼ね備えており、全ての図形寸法にまた各ペースト種に適用可能である。
この方法に従えば、スクリーン印刷版10のメッシュ孔14,15,16を形成するために不可欠であるスクリーン印刷版作製用の原版の作製において、原版作製用のデータ作成がシンプルであり、複雑なプログラムも必要とせず、原版作製におけるソフト、ハード面での生産性の負担もほとんどない。
なお、上記のように菱形を基本とするメッシュ孔の代わりに、図形形成領域の中央に円形のメッシュ孔を配置し、図形形成領域の角を除く辺近傍に円弧と弦とで形成される小面積のメッシュ孔を配置することも可能であるが、この場合には、図形領域の角を除く各辺の近傍に配置されるメッシュ孔の面積について、中央の円形のメッシュ孔の面積との比を30〜60%の範囲で調整することは、菱形を基本とするメッシュ孔の場合のようには容易でない。
従来のスクリーン印刷版では、印刷パターン形状に合わせて、メッシュ部分のメッシュ孔形状が選ばれており、形状に合わせた同一面積のメッシュ孔が配置されている。これに対し、本発明のスクリーン印刷版では、1個の印刷図形に対してエッジ周辺部と図形中央部で面積の異なるメッシュ孔を設計配置している。メッシュ孔面積の大きさ、比率は、メッシュの配置角度αによって変えることができる。これにより、スクリーン印刷版10の原版作製の際に不可欠なデータ作成も容易化され、各図形寸法への対応も可能であるなど汎用性の点でも優れている。
従来のスクリーン印刷版では、30度、45度等の一定のメッシュ角度を配置したスクリーン紗による印刷版は製造されているが、印刷する図形の配置位置によって印刷する図形のエッジ周辺部に対して配置されるメッシュ孔の面積は様々である。これに対し、本発明のスクリーン印刷版では、全ての印刷図形の周辺部に対するメッシュ孔の面積が、一定の面積比率となるように制御、配置されている。
以上に説明したように、スクリーン印刷版10は、略矩形の印刷図形の寸法に応じて例えばメッシュ孔の配置角度α等を適宜に選定することにより、(1)印刷ニジミ量の制御、(2)印刷塗布膜の直線性改善、(3)目詰まり防止、(4)原版作製に必要なデータ処理量の簡略化、(4)メッシュ設計の簡略化など、諸問題の解決が可能となった。
すなわち、印刷図形のエッジ周辺部には、通過するペースト量の抑制が可能な孔面積のメッシュ孔を配置しており、また、中央にはペースト供給が十分可能となるような異なる孔面積のメッシュ孔を配置していることから、1個の印刷図形を対象として、印刷エリア毎に適切なペースト抑制とペースト供給制御が可能となる。その結果、印刷ニジミの少ない直線性に優れた印刷図形を得るとともに、ペースト目詰まりや印刷カスレなどを生じない、従来は両立し得なかった2つの印刷特性を兼ね備えたスクリーン印刷版の作製供給が可能となる。また、メッシュ配置は、配置角度を選択するバイアス網状配置であることから、メッシュ設計、原版データ作製は簡易的であり、原版の生産性に優れ、また、どのペースト種、図形サイズにも適用可能であり、汎用性の点でも優れている。
更に、ペーストの印刷特性にあわせて、メッシュ配置角度αを適正化することで、エッジ部に配置されるメッシュ孔の面積を、図形形成領域の中央に配置される菱形のメッシュ孔に対する任意の面積比で約30〜60%に設定することが可能となり、あらゆるペーストに対して印刷ニジミ制御が可能となるスクリーン印刷版を提供できる。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。例えば、スクリーン印刷版10の設計において、メッシュの配置角度αに加え、略菱形のメッシュ孔14の寸法AX又はAYや、メッシュ線部17,18の幅Wを変更してもよい。
スクリーン印刷版の(a)要部斜視図、(b)要部平面図である。(従来例) スクリーン印刷版の(a)要部平面図、(b)要部断面図である。(実施例) スクリーン印刷版の製造工程の説明図である。(実施例) スクリーン印刷版の使用状態を示す要部斜視図である。(実施例) スクリーン印刷版の要部平面図である。(変形例1) スクリーン印刷版の要部平面図である。(変形例2)
符号の説明
10,10a,10b スクリーン印刷版
11 本体部
11a,11b 主面
12 凹部
14 メッシュ孔(第1の貫通孔)
15,16 メッシュ孔(第2の貫通孔)
17,18 メッシュ線部

Claims (2)

  1. 互いに平行な主面を有する平板状の本体部を含み、前記主面の垂直方向から透視したとき、略矩形の図形形成領域内に前記主面間を貫通する複数の貫通孔が形成され、被印刷物に対向する一方の前記主面には、前記図形形成領域及びその周囲に凹部が形成され、前記凹部の側壁と前記図形形成領域の周囲との間には所定の間隔が設けられ
    前記貫通孔は、
    前記主面の垂直方向から透視したとき、全ての辺が前記図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が前記図形形成領域の前記辺と略平行又は略直角である略菱形の断面形状を有し、その全体が前記図形形成領域内に配置された第1の貫通孔と、
    前記主面に垂直方向から透視したとき、全ての辺が前記図形形成領域の各辺に対して斜めに延在しかつ対向する頂点間を結ぶ方向が前記図形形成領域の前記辺と略平行又は略直角である略菱形が前記図形形成領域の1又は2の前記辺で分割された2つの部分のうち、前記図形形成領域内の前記部分の断面形状を有し、前記図形形成領域の前記各辺近傍に配置された第2の貫通孔と、を含み、
    前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、大略、それぞれの辺が一直線上に揃うように等間隔に配置され、
    前記主面の垂直方向から透視したとき、前記図形形成領域内には、前記貫通孔の間に、前記図形形成領域の辺に対して斜めに略等間隔で延在しかつ交差する略一定幅のメッシュ線部が形成されることを特徴とする、スクリーン印刷版。
  2. 前記主面に垂直方向から透視したとき、スキージ方向の直角方向と前記メッシュ線部とがなす角度が30度以上かつ55度以下であり、
    前記主面に垂直方向から透視したとき、前記第2の貫通孔の面積が前記第1の貫通孔の面積の30%以上かつ60%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のスクリーン印刷版。
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JPH1142867A (ja) * 1997-07-28 1999-02-16 Process Lab Micron:Kk スクリーン印刷用マスク、その製造方法および使用方法
JP2005212285A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Murata Mfg Co Ltd 印刷パターン形成材およびそれを用いた電子部品の製造方法

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