JP2005211788A - 有機性排水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 汚泥発生量を低減化し、汚泥の沈降性の改善を図るシステムの有機性排水処理装置を提供すること。
【解決手段】 有機性排水供給要素1と処理要素2と汚泥返送要素3と浄水排出要素4からなり、有機性排水供給要素1は、処理要素2における複数の処理槽2a、2bに有機性排水を分配供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の複数の処理槽2a、2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を複数の処理槽2a、2bに分配返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、複数の処理槽2a、2bに有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてある。
【選択図】 図1
【解決手段】 有機性排水供給要素1と処理要素2と汚泥返送要素3と浄水排出要素4からなり、有機性排水供給要素1は、処理要素2における複数の処理槽2a、2bに有機性排水を分配供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の複数の処理槽2a、2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を複数の処理槽2a、2bに分配返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、複数の処理槽2a、2bに有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてある。
【選択図】 図1
Description
本発明は有機性排水を活性汚泥法で処理する場合における汚泥の沈降性の改善と発生汚泥量を減少することが可能な有機性排水処理装置および排水処理方法に関する。
有機性排水を高負荷で好気処理するとき、活性汚泥の沈降性の悪化と汚泥発生量の増加が問題になっている。すなわち、汚泥の沈降性が悪くなると処理水質が排水基準をオーバーするし、また、汚泥発生量が多くなると廃棄物として処理しなければならないため、多大な費用が必要となる。このため、活性汚泥の沈降性をいかに良くするか、また、発生汚泥量をいかに減容するかが課題になっている。
特許文献1には、固液分離槽で分離した汚泥を胞子発芽槽と好気処理装置に供給し、流入原水の有機性排水は好気処理装置に供給する処理装置において有機性排水を活性汚泥により生物処理する際に、内生胞子形成細菌の栄養細胞と胞子の状態を的確に制御し、該細菌を発芽した栄養細胞として存在させて生物処理を行なうことができるため、内生胞子形成細菌がこれらの状態の転換時に生産する酵素を、有機物の分解に積極的に貢献させることができ、発生汚泥の著しい低減化と汚泥の凝集沈降性改善を図ることができる方法として提案している。しかし、この方法は、活性汚泥により生物処理する際にバチルス属細菌を増殖させることを条件にしているが、増殖させるための種々の運転条件があり、安定して優先化させるのは極めて困難である。さらに、活性汚泥の沈降性においても、改善前SVI200〜221が改善した後SVIは160〜200の範囲であり、特異的に改善されているとは判断し難い。
特開2001−286884
有機性排水を活性汚泥で処理する場合の最大の問題点は、活性汚泥の凝集性不良に基づく沈降性悪化である。活性汚泥の沈降性が処理施設の維持管理の中で重要なファクターになり、処理機能を効果的に発揮させ、汚泥の沈降性を常に良好な状態を維持するために繁雑な維持管理が必要になる。また、処理した工程での発生汚泥量の増加がある。一般的には、処理したBODの50〜60%程度が余剰汚泥になるが、この余剰汚泥は、通常、脱水した後、焼却するか廃棄物として処分しなければならないため、多大な費用が必要となっている。このため、発生する余剰汚泥を以下に低減するかが課題になっている。
解決しようとする課題は、汚泥発生量を低減化し、汚泥の沈降性の改善を図るシステムの有機性排水処理装置を提供することにある。
本発明は前記した課題を達成するため、以下の構成にしたことを特徴とする。
1.有機性排水供給要素と処理要素と汚泥返送要素と浄水排出要素からなり、前記有機性排水供給要素は、前記した処理要素における複数の処理槽に有機性排水を分配供給可能に接続し、前記処理要素は、上流側から下流側に直列状の複数の処理槽と沈殿槽を有し、前記汚泥返送要素は、沈殿槽における沈殿した活性汚泥を前記複数の処理槽に分配返送可能に接続し、前記浄水排出要素は、沈殿槽から浄水を排出案内可能にし、前記複数の処理槽に、有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてあることを特徴とする。
処理要素における直列状の処理槽の組み合わせ数は、2槽タイプ、3槽タイプ、4槽タイプ等のように複数であればよく、要求される処理能力等に応じて適宜設定されることになる。有機性排水供給要素から複数の処理槽に対する有機性排水の分配供給比、沈殿槽から複数の処理槽に対する活性汚泥の分配返送比、有機性排水の分配供給量と活性汚泥の分配返送量の比は、いずれも等分或いは非等分のどちらであってもよい。有機性排水の分配供給運転と活性汚泥の分配返送運転は、適時行なわれるように自動制御されているのが望ましい。
2.前記した1において、複数の処理槽における浮遊性活性汚泥中に多孔性の立体網目状担体を投入してあることを特徴とする。
担体は、多孔性の立体網目状のものであればよく、その形状、大きさ、材質等は任意である。
1.有機性排水供給要素と処理要素と汚泥返送要素と浄水排出要素からなり、前記有機性排水供給要素は、前記した処理要素における複数の処理槽に有機性排水を分配供給可能に接続し、前記処理要素は、上流側から下流側に直列状の複数の処理槽と沈殿槽を有し、前記汚泥返送要素は、沈殿槽における沈殿した活性汚泥を前記複数の処理槽に分配返送可能に接続し、前記浄水排出要素は、沈殿槽から浄水を排出案内可能にし、前記複数の処理槽に、有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてあることを特徴とする。
処理要素における直列状の処理槽の組み合わせ数は、2槽タイプ、3槽タイプ、4槽タイプ等のように複数であればよく、要求される処理能力等に応じて適宜設定されることになる。有機性排水供給要素から複数の処理槽に対する有機性排水の分配供給比、沈殿槽から複数の処理槽に対する活性汚泥の分配返送比、有機性排水の分配供給量と活性汚泥の分配返送量の比は、いずれも等分或いは非等分のどちらであってもよい。有機性排水の分配供給運転と活性汚泥の分配返送運転は、適時行なわれるように自動制御されているのが望ましい。
2.前記した1において、複数の処理槽における浮遊性活性汚泥中に多孔性の立体網目状担体を投入してあることを特徴とする。
担体は、多孔性の立体網目状のものであればよく、その形状、大きさ、材質等は任意である。
A.請求項1により、高負荷でBODを除去するため、処理槽を複数の槽で連結構成し、かかる複数の処理槽に有機性排水を分配供給させると共に、同じ複数の処理槽に活性汚泥を分配返送することによって、フロック性状の改善を行なうことと、処理水の浄化向上が認められることと、汚泥発生率を低減化することが同時にできる。
B.請求項2により、さらに、複数の処理槽における浮遊性活性汚泥中に多孔性の立体網目状担体を投入してあることで、細菌を食物連鎖により摂取して増殖する微小動物が槽外へ洗い出されないように担体に付着・保持することができる。
B.請求項2により、さらに、複数の処理槽における浮遊性活性汚泥中に多孔性の立体網目状担体を投入してあることで、細菌を食物連鎖により摂取して増殖する微小動物が槽外へ洗い出されないように担体に付着・保持することができる。
本発明では、複数の処理槽に、有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてある。この第1の処理槽においては、有機物濃度が高く、BOD容積負荷が10kg/m3・日程度の高負荷条件下で運転されるようにしており、担体内部および混合液中には対数増殖期において増殖する活性の高い分散状細菌を発生させている。対数増殖は有機物と微生物の比率が高い時に起こり、この期間での活性汚泥はエネルギーレベルが高いのでフロックを形成しないで分散する傾向がある。第1の処理槽内は沈殿槽から返送されてきた活性汚泥を含む混合反応槽となっている中で、活性汚泥の有機物吸着能力を生かして、供給される有機性排水中の有機物を吸着してしまうと共に効率的な有機物の酸化分解も行なわれる。ただ、活性汚泥のフロック形成は比較的貧弱でBOD除去率は60%程度とBODの粗どり処理をしている。
同じく第2の処理槽は、第1の処理槽より滞留時間を長くして比較的低負荷領域で運転するようにし、溶存酸素が高い濃度に制御されている。第1の処理槽から流出してきた分散状の細菌を食物連鎖により摂取して増殖する微小動物(原生動物縁毛類、後生動物輪虫類)を優先化させるようにしている。微小動物の増殖速度は遅いので、微小動物を優先化させるために増殖可能な汚泥滞留時間を与える必要がある。そこで、微小動物の槽外への洗い出しの防止策として、槽内に生物付着担体を添加することで担体内部に微小動物を高密度に増殖させ、槽内に定着させるようにしている。
有機性排水を全て第1の処理槽に供給し、この第1の処理槽から全ての流出水をそのまま第2の処理槽で処理すると、第1の処理槽からの流出水の浮遊汚泥を除いた溶解性BOD濃度が低いため、溶解性BOD−MLSS負荷がかなり低くなり、汚泥のフロックが微生物自身の自己酸化作用によるピンフロック化現象を発生し、処理水質が悪くなる傾向がある。このため、第2の処理槽にも有機性排水を分配供給させることにより、活性汚泥への栄養源を供給し、有機性排水を第2の処理槽の基質として流入させることで、フロック形成能を持つ凝集性細菌の細胞壁から粘着性物質を分泌することによって凝集能が向上し、フロック性状の改善が行なわれ、MLSSが10000mg/L程度でも運転可能になり、良好な処理水が得られる。
次いで、汚泥発生量を低減化する手段であるが、沈殿槽で沈殿分離した活性汚泥は、処理槽へ返送させる。この際、通常通りに活性汚泥を第1の処理槽に全量返送させた場合、第1の処理槽における全微生物が多くなり、対数増殖が阻害され、第1の処理槽に分散性細菌が発生し難くなり、食物連鎖による捕食作用効果があまり発揮できないため、汚泥発生量が多くなる。それにより、活性汚泥は、第1の処理槽に全量返送しないで、第2の処理槽にも分配返送することにより、第1の処理槽の微生物量をある程度少なく保ち、適切な対数増殖を促進し、第1の処理槽に適切な分散性細菌を存在させられる。これによって、第1の処理槽からの流出水を第2の処理槽に原水として流入させれば、第2の処理槽で原生動物の食物連鎖による捕食作用効果が発揮され、汚泥発生量の削減効果が認められる。このような食物連鎖による汚泥の減量化は、被食・捕食関係に基づいているが、被食者・捕食者の量的なバランスを取ることが極めて重要である。
図1は本発明の有機性排水処理装置Aを、図2(a)は対比のための比較例1の有機性排水処理装置Bを、図2(b)は対比のための比較例2の有機性排水処理装置Cを、図2(c)は対比のための比較例3の有機性排水処理装置Dを、それぞれ示している。各装置とも図示のように構成は異なるが、各要素すなわち有機性排水供給要素1、処理要素2、汚泥返送要素3、浄水排出要素4については各装置共通とした。
試験は、コーンスチープリカー(BOD100:N15:P7)を水道水で希釈して、BODが1600mg/Lにして実験を行なった。有機性排水の供給水量は、2.0m3/日で、供給時間は20時間とした。
処理要素2は、第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cで構成され、第1処理槽2aに0.23m3の槽を、第2処理槽2bに1.35m3の槽を採用した。第1処理槽2a、第2処理槽2bとも槽内に多孔性の立体網目状担体を投入し、槽に配置された散気装置(図示セズ)により放出された気泡で担体を流動させるようにしてある。汚泥返送率は実験を通じて有機性排水の供給水量に対して250%とした。
余剰汚泥の引き抜きは、第2処理槽2b内のMLSSが10.000mg/L程度になるように、沈殿槽2c底部ホッパーよりタイマーを用いて引き抜きポンプで適宜行なった。
試験は、コーンスチープリカー(BOD100:N15:P7)を水道水で希釈して、BODが1600mg/Lにして実験を行なった。有機性排水の供給水量は、2.0m3/日で、供給時間は20時間とした。
処理要素2は、第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cで構成され、第1処理槽2aに0.23m3の槽を、第2処理槽2bに1.35m3の槽を採用した。第1処理槽2a、第2処理槽2bとも槽内に多孔性の立体網目状担体を投入し、槽に配置された散気装置(図示セズ)により放出された気泡で担体を流動させるようにしてある。汚泥返送率は実験を通じて有機性排水の供給水量に対して250%とした。
余剰汚泥の引き抜きは、第2処理槽2b内のMLSSが10.000mg/L程度になるように、沈殿槽2c底部ホッパーよりタイマーを用いて引き抜きポンプで適宜行なった。
図1に例示した本発明の有機性排水処理装置Aでは、有機性排水供給要素1は、処理要素2における第1処理槽2aおよび第2処理槽2bに有機性排水を分配供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を第1処理槽2aおよび第2処理槽2bに分配返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、第1処理槽2aおよび第2処理槽2bに対して、有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてある。
すなわち、有機性排水を第1処理槽2aと第2処理槽2bに分配供給し、沈殿した活性汚泥を第1処理槽2aと第2処理槽2bに分配返送することによって、良好なフロック化による処理水質の向上と汚泥発生率の低減化が図られることになる。
余剰汚泥の発生量は、23〜25%でBタイプより効果が認められたが、C、Dタイプより少なくなっている。これは、活性汚泥を第1処理槽2aと第2処理槽2bに分配返送(分配比1:1)しているためで、第1処理槽2aである程度の対数増殖を阻害していることによるものである。
余剰汚泥の発生量は、23〜25%でBタイプより効果が認められたが、C、Dタイプより少なくなっている。これは、活性汚泥を第1処理槽2aと第2処理槽2bに分配返送(分配比1:1)しているためで、第1処理槽2aである程度の対数増殖を阻害していることによるものである。
運転状況については、第1処理槽2a内の混合液中に分散性細菌も僅かに確認されたが、槽内の担体内部にVorticella属が高密度に出現して、混合液フロックの凝集性は比較的良好であった。第2処理槽2bでは、担体内部に第1処理槽2aから流出してきた細菌を食物連鎖により摂取して増殖するPhilodina属が優占化しており、これによって分散状菌を含む細菌を高効率で消化することができ、結果的に沈殿槽2cにおける固液分離性も極めて良好で、沈殿槽2cから流出する浄水中に分散性細菌は認められず、容積負荷が3.5kg/m3・日までは目標値のBOD20mg/L以下を達成した。第2処理槽2b内における活性汚泥の沈降性は良好でSVIは100以下で浄水の透視度も30cm以上で安定していた。
図2(a)に例示した比較例1の有機性排水処理装置Bでは、有機性排水供給要素1は、処理要素2における第1処理槽2aに有機性排水を供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を第1処理槽2aに返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、第1処理槽2aに対して、有機性排水の供給および活性汚泥の返送を行なうようにしてある。
この比較例1は、除去BOD量を向上させるために、活性汚泥を第1処理槽2aに全量返送して全微生物量を大きく保ち、除去BOD量を向上させている。放流水のBODは、容積負荷が2kg/m3・日の時、平均BODは20mg/Lであったが、沈殿槽2cにおける上澄水に沈降性の悪いピンフロックが多く、透視度が20cm程度であった。これは、溶解性BODの少ない第1処理槽2aの流出水をそのまま活性汚泥法で処理しているため、第2処理槽2b内の菌体の自己分解が起きることによって全体的にフロック化が悪かったことによる。したがって、分散性菌存在下における食物連鎖による捕食作用効果も発揮できないため、BODに対する汚泥発生量も30%と多かった。
図2(b)に例示した比較例2の有機性排水処理装置Cでは、有機性排水供給要素1は、処理要素2における第1処理槽2aに有機性排水を供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を第2処理槽2bに返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、第1処理槽2aに対して有機性排水の供給を、第2処理槽2bに対して活性汚泥の返送を、それぞれ行なうようにしてある。
この比較例2は、汚泥発生量を減少させるために沈殿汚泥の全量を第2処理槽2bに返送し、第1処理槽2aの対数増殖を促し、第2処理槽2aで分散性菌存在下における食物連鎖による捕食作用効果を発揮させている。
処理状況については、原生動物や後生動物の食物連鎖を利用して効率的に余剰汚泥を減少させることができ、BODに対する汚泥発生量も20%であった。しかし、放流水のBODについては、容積負荷2kg/m3・日で処理目標値のBOD20mg/L以下を到底達成できる処理状況ではなく、平均BODは34mg/Lであった。この要因は、放流水のSS値が高いことと、放流水中にフロック化しないかん菌がかなり認められたことによる。
処理状況については、原生動物や後生動物の食物連鎖を利用して効率的に余剰汚泥を減少させることができ、BODに対する汚泥発生量も20%であった。しかし、放流水のBODについては、容積負荷2kg/m3・日で処理目標値のBOD20mg/L以下を到底達成できる処理状況ではなく、平均BODは34mg/Lであった。この要因は、放流水のSS値が高いことと、放流水中にフロック化しないかん菌がかなり認められたことによる。
高濃度の有機性排水を少量の微生物で好気的に処理すると、微生物の対数増殖が起こり、微生物は細菌が主体となり分散状となるため、通常の活性汚泥よりもかなり高いBOD負荷が可能と言われているが、反面、細菌はフロックを形成しないため、自然沈降では菌体の分離が困難である。そのため、第2処理槽2bにおいて、フロック化させたかったわけであるが、それでも、分散状菌体を完全にフロック化できず、沈殿槽2c内の上澄水はピンフロックが多く、活性汚泥処理法で一槽単独処理した場合より濁質が多くなってしまう。
図2(c)に例示した比較例3の有機性排水処理装置Dでは、有機性排水供給要素1は、処理要素2における第1処理槽2aおよび第2処理槽2bに有機性排水を分配供給可能に接続し、処理要素2は、上流側から下流側に直列状の第1処理槽2aと第2処理槽2bと沈殿槽2cを有し、汚泥返送要素3は、沈殿槽2cにおける沈殿した活性汚泥を第2処理槽2bに返送可能に接続し、浄水排出要素4は、沈殿槽2cから浄水を排出案内可能にし、第1処理槽2aおよび第2処理槽2bに対して有機性排水の分配供給を、第2処理槽2bに対して活性汚泥の返送を行なうようにしてある。
この比較例3は、有機性排水の50%を第1処理槽2aに供給し、第1処理槽2aからの分散状菌体を含む流出水を第2処理槽2bで処理し、沈殿汚泥を第2処理槽2bに返送する処理法において、有機性排水を第2処理槽2aにも50%分配処理するものである。分配処理することによって、第2処理槽2b内における汚泥の良好なフロック化と処理水質の向上を図っている。
処理状況は、沈殿槽2c内の上澄水のピンフロックが少し減少し、透視度も25〜30cmに良化してきた。透視度が良化した要因は、有機性排水の分配処理による第2処理槽2b内で細菌類の凝集性細菌の細胞壁から粘着性物質を分泌しているはずで、それによってフロック性状の改善を行なわれ、処理水質が良化したと考えられた。ただ、担体内部ではVorticella属が優占化し、Philodina属の出現は少なく、Philodina属による濾過摂食性の摂食機構を期待できる運転状態ではなかった。
放流水のBODは、容積負荷が2kg/m3・日の時、平均BOD15mg/L程度であったが、3.0kg/m3・日にアップしたらBOD20mg/Lをオーバーした。これは、第1処理槽2aでかん菌が多量に増殖し、これが第2処理槽2bに流入した時、原生動物等の濾過摂取能力をオーバーし、非凝集性のかん菌が放流水に認められたためである。
放流水のBODは、容積負荷が2kg/m3・日の時、平均BOD15mg/L程度であったが、3.0kg/m3・日にアップしたらBOD20mg/Lをオーバーした。これは、第1処理槽2aでかん菌が多量に増殖し、これが第2処理槽2bに流入した時、原生動物等の濾過摂取能力をオーバーし、非凝集性のかん菌が放流水に認められたためである。
A、B、C、D 有機性排水処理装置
1 有機性排水供給要素
2 処理要素
2a 第1処理槽
2b 第2処理槽
2c 沈殿槽
3 汚泥返送要素
4 浄水排出要素
1 有機性排水供給要素
2 処理要素
2a 第1処理槽
2b 第2処理槽
2c 沈殿槽
3 汚泥返送要素
4 浄水排出要素
Claims (2)
- 有機性排水供給要素と処理要素と汚泥返送要素と浄水排出要素からなり、
前記有機性排水供給要素は、前記した処理要素における複数の処理槽に有機性排水を分配供給可能に接続し、
前記処理要素は、上流側から下流側に直列状の複数の処理槽と沈殿槽を有し、
前記汚泥返送要素は、沈殿槽における沈殿した活性汚泥を前記複数の処理槽に分配返送可能に接続し、
前記浄水排出要素は、沈殿槽から浄水を排出案内可能にし、
前記複数の処理槽に、有機性排水の分配供給および活性汚泥の分配返送を行なうようにしてあることを特徴とする有機性排水処理装置。 - 複数の処理槽における浮遊性活性汚泥中に多孔性の立体網目状担体を投入してあることを特徴とする請求項1記載の有機性排水処理装置。
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