JP2005209624A - 燃料電池分解方法及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 必要なときに確実に分解することのできる燃料電池分解方法を提供する。
【解決手段】 燃料電池10の分解時には、燃料ガス通路6g及び酸化ガス通路7gに流体を供給すると、各ガス通路6g,7gの出口は密封されているため、各通路6g,7gの内圧つまり通路内圧力が上昇していき、ついには燃料電池10に発電させる際の通路内圧力を超える。このように高い通路内圧力によって、ガス拡散電極4bとセパレータ6とが拡開されてガス拡散電極4bとセパレータ6との間に隙間が生じると共に、ガス拡散電極5bとセパレータ7とが拡開されてガス拡散電極5bとセパレータ7との間に隙間が生じる。すると、これらの隙間から外方向に流体がシール部位に流入し、内圧が上昇する。この内圧によりシール部位が破断する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、燃料電池の分解方法及び燃料電池に関する。
従来、燃料電池としては、電解質の両面に電極が配置された電極アセンブリと、この電極アセンブリの周囲に配設されたシール層と、電極アセンブリを両面から挟み込んだ状態でシール層と接着され一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された一対のセパレータと、を備えたものが知られている。この種の燃料電池では、燃料ガス通路に燃料ガスとして水素を供給すると共に酸化ガス通路に酸化ガスとしてエアを供給すると、燃料ガス通路に面する電極(アノード)で水素がプロトンと電子に分かれ、そのうちのプロトンが電解質を通ってもう一方の電極(カソード)へ移動し、電子は外部回路を通ってカソードへ移動し、カソードでエア中の酸素とプロトンと電子とが反応して水が生成する。この反応により起電力が生じる。ここで、シール層は、両セパレータを接着する接着剤の層であり、各電極の外周部分で酸素と水素が直接接触するのを防ぐ役割を果たしている。
ところで、使用済みの燃料電池から高価な電極アセンブリ(特に貴金属触媒を含む電極)を回収したり、使用済みの燃料電池を分別して廃棄したり、使用済みの燃料電池の電極アセンブリの性能を評価したりするために、燃料電池を分解したい場合がある。このため、例えば特許文献1では、燃料電池のシール層とセパレータとの間に線状部材を設けておき、燃料電池を分解するときにはこの線状部材を外方向へ引っ張ることで線状部材によりシール層とセパレータとを剥離させるものが提案されている。
特開2002−151112号公報
しかしながら、特許文献1の燃料電池では、線状部材とシール層がしっかりとくっついている場合には、線状部材を外方向へ引っ張っても線状部材が動かなかったり線状部材が途中で切れてしまったりするおそれがあるため、シール層を確実に剥離させることは難しく、燃料電池の分解の確実性に欠けていた。また、燃料電池を複数積層した燃料電池積層体のうち局所的に劣化した燃料電池を個別に交換するために、燃料電池積層体を燃料電池単位(セル単位)で分解したいという要望もあるが、特許文献1にはこの点に関する技術の開示がない。
本発明は、必要なときに確実に分解することのできる燃料電池分解方法を提供することを目的の一つとする。また、本発明は、これらの燃料電池分解方法に適する燃料電池を提供することを目的の一つとする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の燃料電池分解方法は、電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリの周囲にシール層が配設され該電極アセンブリを両面から挟み込む一対のセパレータが前記シール層に接着され一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された燃料電池を分解する方法であって、
前記燃料電池の分解時に流体供給を行うこと(以下「燃料電池の分解時の流体供給」という)により前記燃料電池の分解を助長するステップ、
を含むものである。
この燃料電池分解方法では、燃料電池の分解時に流体供給を行うことにより、燃料電池の分解を助長する。ここで、燃料電池の分解時の流体供給によりセパレータが外れないときには、その後作業者が外力を加えるか治具を利用して外力を加えることによりセパレータを外すが、接着力が低下している等のため特許文献1の場合に比べて容易に剥離させることができる。一方、燃料電池の分解時の流体供給によりセパレータが外れたときには、そもそもこのような剥離操作の必要はない。このように、本発明の燃料電池分解方法によれば、必要なときに確実に燃料電池を分解することができる。
ここで、燃料電池の分解時の流体供給は燃料電池を構成する部材間に行うことが好ましい。また、燃料電池の分解を助長するとは、例えば、シール層とセパレータとを剥離したり、シール層と電極アセンブリとを剥離したり、シール層とセパレータとの接着力を低下させたり、シール層と電極アセンブリとの接着力を低下させたり、セパレータの内面に破断用ガイド(溝など)を設けた場合にはその破断用ガイドを起点として破断したりする等、燃料電池を分解しやすくすることを指す。また、シール層とは、一対のセパレータ同士の隙間を密封する性能を有するものをいい、例えば接着剤やガスケットなどが挙げられる。また、接着剤やガスケットの材質としては、例えばフッ素樹脂材やシリコーン樹脂材などが挙げられる。
本発明は、どのタイプの燃料電池でも適用可能であり、例えば固体電解質膜形(高分子電解質形)、固体酸化物形、溶融炭酸塩形、リン酸形、アルカリ水溶液形等の燃料電池に適用可能である。また、燃料電池の分解時の流体供給は、流体の種類、圧力及び温度の少なくとも一つが燃料電池の発電時の流体供給と異なるようにしてもよい。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給は、前記燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行うようにしてもよい。例えば、燃料電池の分解時の流体供給は、燃料電池の発電時とは異なる流体を用いて行ってもよいし、燃料電池の発電時とは異なる供給方法を用いて行ってもよい。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給は燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に行うようにしてもよい。ただし、セパレータに燃料電池の温度を調整するための冷媒通路が設けられているときであってこの冷媒通路に流体供給(例えば燃料電池の発電時とは異なる流体供給)を行うことにより燃料電池の分解を助長できるときには、この冷媒通路を利用してもよい。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時の流体供給よりも通路内圧力が高くなるように流体を供給してもよい。また、前記燃料電池の発電時の流体供給よりも通路内圧力が高くなるように流体を供給したあと該通路内圧力が低くなるように流体を供給するという操作を繰り返してもよい。いずれにしても、燃料電池の発電時よりも高められた通路内圧力によってセパレータが外れる力が働くため、その力を利用して燃料電池を分解することができる。このとき、セパレータを押さえておくか囲っておくことが好ましい。こうすれば、例えば通路内圧力が高まったとしてもセパレータが飛ぶことを防止することができる。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時に供給する流体とは異なる種類の流体を供給してもよい。異なる種類の流体としては、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの接着力を低下させる機能を有するものが好ましい。例えば、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分を溶かしたり軟化したりする機能を有する有機溶剤や剥離剤(界面活性剤を含む)を採用してもよい。有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。あるいは、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分に吸水性樹脂が添加されているときには水(熱湯を含む)を採用してもよい。この場合、吸水性樹脂が水を吸収して膨張することによりシール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下する。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時の流体供給よりも高い温度の流体を供給してもよい。このときの温度は、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下する温度に設定することが好ましい。例えば、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分に熱膨張性樹脂が添加されているときには、その熱膨張性樹脂が熱膨張するときの温度以上に設定すればよい。この場合、熱膨張性樹脂が熱で膨張することによりシール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下する。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給を行う際、該流体供給とは別に前記一対のセパレータが互いに離間する方向の外力を加えてもよい。こうすれば、燃料電池の分解時の流体供給によりシール層とセパレータ又は電極アセンブリとを剥離させるかシール層とセパレータ又は電極アセンブリとの接着力を低下させるときに、一対のセパレータが互いに離間する方向の外力が加えられているため、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとを剥離しやすい。
本発明の燃料電池分解方法において、前記燃料電池の分解時の流体供給は、前記燃料電池の発電時に前記一対のセパレータを互いに接近する方向に加えていた押圧力を弱めたあとに行うようにしてもよい。こうすれば、燃料電池の分解時の流体供給を行うと、押圧力が弱められている分、一対のセパレータを離間する力が働きやすくなり、燃料電池の分解が助長される。このとき、燃料電池の分解時の流体供給は、燃料電池の発電時の流体供給と同じであってもよいし異なっていてもよい。
本発明の燃料電池分解方法において、前記ステップでは、前記燃料電池が複数積層されてセルスタック又はセルモジュールとなっている状態で該燃料電池の分解を助長するようにしてもよい。但し、言うまでもないが、本発明は、燃料電池が単独の状態で該燃料電池の分解を助長することを排除するものではない。
本発明の燃料電池分解方法は、燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に形成された冷媒通路から冷媒が漏れ出すのを防止する冷媒シール層を有する燃料電池積層体を分解する方法であって、
前記燃料電池の分解時に前記冷媒通路に流体供給を行うことにより前記燃料電池同士の密着面又は前記燃料電池と前記冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を除去するステップと、
前記燃料電池の分解時に前記燃料電池の燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行うことにより前記燃料電池の分解を助長するステップと、
を含むものとしてもよい。
この方法では、燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を例えば乾燥や吹き飛ばし等で除去することにより該密着面の密着力が弱まるため、該密着面を剥離しやすくなる。また、燃料電池の燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行うことにより燃料電池の分解が助長される。このため、燃料電池積層体から燃料電池を取り出したり燃料電池を分解したりする作業が容易になる。なお、燃料電池の分解時に燃料電池の燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行う場合には、上述したいずれかの燃料電池分解方法のステップを採用してもよい。こうすれば、採用したステップの効果が得られる。また、本明細書において、冷媒は、燃料電池の冷却に用いられるほか、燃料電池の温度が低いときには暖機に用いられることもある。
本発明の燃料電池分解方法は、燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に形成された冷媒通路から冷媒が漏れ出すのを防止する冷媒シール層を有する燃料電池積層体を分解する方法であって、
前記燃料電池の分解時に前記冷媒通路に流体供給を行うことにより前記燃料電池同士の密着面又は前記燃料電池と前記冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を除去するステップと、
を含むものとしてもよい。
この方法では、燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を例えば乾燥や吹き飛ばし等で除去することにより該密着面の密着力が弱まるため、該密着面を剥離しやすくなる。このため、燃料電池積層体から燃料電池を取り出す作業が容易になる。
本発明の燃料電池は、
電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの周囲に配設されたシール層と、
前記電極アセンブリを両面から挟み込んだ状態で前記シール層と接着され、一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された一対のセパレータと、
を備え、
少なくとも前記シール層と前記セパレータとの境界部分又は少なくとも前記シール層と前記電極アセンブリとの境界部分は、前記燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったときに該流体供給によって接着力が低下する機能性材料で形成されたものである。
この燃料電池では、少なくともシール層とセパレータとの境界部分又は少なくともシール層と電極アセンブリとの境界部分は、燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったときに該異なる流体供給によって接着力が低下する。つまり、この燃料電池は、燃料電池の分解時に燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行ったときにシール層とセパレータとの境界部分又はシール層と電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下するため剥離しやすい。したがって、この燃料電池は分解するのに適している。
本発明の燃料電池において、前記機能性材料は、所定の高温域になると接着力が低下する性質を有していてもよい。この場合、燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行うときにその高温域になるようにすれば、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下するため、燃料電池を容易に分解することができる。このような機能性材料としては、例えば、エポキシ系シール材に吸水性樹脂を混ぜ合わせた材料が挙げられる。
本発明の燃料電池において、前記機能性材料は、熱湯と接触すると接着力が低下する性質を有していてもよい。この場合、燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行うときに温水を供給すれば、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下するため、燃料電池を容易に分解することができる。このような機能性材料としては、例えば、エポキシ系シール材に吸水性樹脂を混ぜ合わせた材料などが挙げられる。
本発明の燃料電池において、前記機能性材料は、有機溶剤又は剥離剤と接触すると接着力が低下する性質を有していてもよい。この場合、燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行うときに有機溶剤を供給すれば、シール層とセパレータ又は電極アセンブリとの境界部分の接着力が低下するため、燃料電池を容易に分解することができる。このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類などと接触すると接着力が低下するもののほか、各種剥離剤(界面活性剤を含む)と接触すると接着力又は密着力が低下するものなどが挙げられる。
本発明の燃料電池において、前記シール層を前記機能性材料で形成してもよい。
本発明の燃料電池は、
電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの周囲に配設されたシール層と、
前記電極アセンブリを両面から挟み込んだ状態で前記シール層と接着され、一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された一対のセパレータと、
前記燃料電池の分解時に前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行ったときに該流体供給によって前記セパレータが破断される起点となるよう該セパレータに設けられた破断用ガイドと、
を備えたものとしてもよい。
この燃料電池では、燃料電池の分解時に燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行ったとき、破断用ガイドを起点としてセパレータが破断する。したがって、この燃料電池は分解するのに適している。
この燃料電池において、前記破断用ガイドは、前記燃料電池の分解時に該燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったときに該流体供給によって前記セパレータが破断される起点となるよう該セパレータに設けられていてもよい。こうすれば、燃料電池の発電時の流体供給と異なる流体供給を燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったとき、破断用ガイドを起点としてセパレータが破断する。したがって、この燃料電池は分解するのに適している。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて以下に説明する。
[第1実施例]
図1は、本実施例の燃料電池10の概略構成を表す説明図で(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
本実施例の燃料電池10は、固体高分子型燃料電池であって、主として、固体電解質膜3の両面に電極4,5が配置された膜電極アセンブリ(Membrane Electrode Assembly、以下MEAという)2と、このMEA2の周囲に配設されたシール層8と、MEA2を両面から挟み込んだ状態でシール層8と接着された一対のセパレータ6,7とを備えている。この燃料電池10は、単セルと呼ばれるものであり起電力が0.6〜0.8V程度である。このため、例えば車両の駆動モータの供給電源として使用する場合には、多数の燃料電池10を緊密に積層することで数百Vの直流電源とする。
MEA2は、固体電解質膜3を二つの電極、つまり燃料極であるアノード4と酸素極であるカソード5とで挟みこんだものである。本実施例のMEA2は、固体電解質膜3の面積がアノード4やカソード5の面積よりも大きい。ここで、固体電解質膜3は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を有する固体高分子材料で作製された膜であり、具体的にはフッ素系樹脂により形成された膜(デュポン社製のナフィオン膜等)などが挙げられる。また、アノード4及びカソード5は、それぞれ触媒電極4a,5aとガス拡散電極4b,5bとによって構成されている。触媒電極4a,5aは、固体電解質膜3に接触する側に位置し、白金微粒子を担持させた導電性カーボンブラックにより形成されている。一方、ガス拡散電極4b,5bは、触媒電極4a,5aに積層され、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロスにより形成されている。なお、触媒電極4a,5aに含まれる白金は、水素をプロトンと電子に分けるのを促進したり酸素とプロトンと電子から水を生成する反応を促進する作用を有するものであるが、同様の作用を有するものであれば白金以外のものを用いてもよい。また、ガス拡散電極4b,5bは、カーボンクロスのほか、炭素繊維からなるカーボンペーパーまたはカーボンフェルトによって形成してもよく、十分なガス拡散性および導電性を有していればよい。
一対のセパレータ6,7は、それぞれガス不透過の導電性部材、本実施例ではカーボンを圧縮してガス不透過とした成形カーボンにより形成されている。両セパレータ6,7は、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給孔6a,7aと、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出孔6b,7bと、酸化ガスを供給するための酸化ガス供給孔6c,7cと、酸化ガスを排出するための酸化ガス排出孔6d,7dと、冷媒(例えば冷却液)を供給するための冷媒供給孔6e,7eと、冷媒を排出するための冷媒排出孔6f,7fとを備えている。また、一方のセパレータ6には、MEA2のアノード4と接触する面に燃料ガスを通過させる燃料ガス通路6gが形成され、他方の面に冷媒を通過させる冷媒通路(図示略)が形成されている。このうち、燃料ガス通路6gは複数の凹溝で構成され燃料ガス供給孔6aや燃料ガス排出孔6bには通じているが他の孔には通じておらず、冷媒通路は冷媒供給孔6eや冷媒排出孔6fには通じているが他の孔には通じていない。セパレータ6のうち燃料ガス通路6gの外周には、シール層8と接着される樹脂コーティング層11が形成されている。この樹脂コーティング層11は、熱水に浸漬すると発泡膨張して容易に剥離する接着剤(例えば化研テック社のエコセパラCT−1683,CT−1687タイプのエポキシ系シール材など)で形成されている。もう一方のセパレータ7には、MEA2のカソード5と接触する面に酸化ガスを通過させる酸化ガス通路7gが形成され、他方の面に冷媒を通過させる冷媒通路(図示略)が形成されている。このうち、酸化ガス通路7gは複数の凹溝で構成され酸化ガス供給孔7cや酸化ガス排出孔7dには通じているが他の孔には通じておらず、冷媒通路は冷媒供給孔7eと冷媒排出孔7fには通じているが他の孔には通じていない。セパレータ7のうち酸化ガス通路7gの外周には、シール層8と接着される樹脂コーティング層12が形成されている。この樹脂コーティング層12は、樹脂コーティング層11と同じものである。なお、セパレータ6,7は上述したようにカーボン製のほか金属製でもよい。
シール層8は、MEA2の固体電解質膜3のうちアノード4やカソード5が設けられていない外周部分の全周にわたって接着剤を固化することにより形成した層である。このシール層8は、セパレータ6,7とは樹脂コーティング層11,12を介して接着されている。つまり、シール層8とセパレータ6,7との境界部分には、樹脂コーティング層11,12が存在する。また、シール層8は、固体電解質膜3とセパレータ6によって囲まれる燃料ガスが存在する空間をシールすると共に固体電解質膜3とセパレータ7によって囲まれる酸化ガスが存在する空間をシールしている。なお、シール層8には、セパレータ6,7に設けられた各孔6a〜6f,7a〜7fの位置に合わせて貫通孔が設けられている。
次に、燃料電池10の発電について説明する。燃料電池10を発電させるには、燃料電池10の外部から、燃料ガス供給孔6a,7aに燃料ガスとして加湿した水素を供給すると共に酸化ガス供給孔6c,7cに酸化ガスとしてエアを供給する。すると、水素は燃料ガス供給孔6aから燃料ガス通路6gを経て燃料ガス排出孔6bへと流れたあと外部へ排出され、エアは酸化ガス供給孔6cから酸化ガス通路7gを経て酸化ガス排出孔7dへと流れたあと外部へ排出される。そして、燃料ガス通路6gを通過する水素は、アノード4のガス拡散電極4bで拡散されて触媒電極4aに至り、この触媒電極4aでプロトンと電子に分かれる。このうちプロトンは湿潤状態の固体電解質膜3を伝導してカソード5に移動し、電子は図示しない外部回路を通ってカソードに移動する。また、酸化ガス通路7gを通過するエアは、カソード5のガス拡散電極5bで拡散されて触媒電極5aに至る。そして、カソード5でプロトンと電子とエア中の酸素とが反応して水が生成し、この反応により起電力が生じる。また、燃料電池10を発電に適した温度域(例えば70〜80℃)に維持するために、外部から冷媒供給孔6e,7eへ冷媒を供給する。この冷媒は、セパレータ6,7に設けられた図示しない冷媒通路を経て冷媒排出孔6f,7fから排出され、図示しない熱交換器で低温化されたあと再び冷媒供給孔6e,7eへ供給される。なお、MEA2の固体電解質膜3はプロトンを伝導する役割を果たすほか、燃料電池10の内部でエアと水素とが直接接触するのを防ぐ隔離膜としての役割も果たしている。また、シール層8は、MEA2の外周部分でエアと水素とが混合するのを防止すると共に、これらのガスが燃料電池10の外部へ漏れ出すのを防止している。
次に、この燃料電池10を分解する必要が生じたときの分解手順について図2〜図4に基づいて説明する。図2は燃料電池10の各ガス通路6g,7gに熱湯を供給する様子を表す説明図、図3は各ガス通路6g,7gに供給された熱湯がシール層8に及ぼす力の向きを表す説明図、図4は燃料電池10を分解したときの様子を表す説明図である。
まず、図2に示すように、燃料電池10の燃料ガス供給孔6a,7aと酸化ガス供給孔6c,7cにゴム製の流体供給キャップ21,22を嵌め込むと共に、燃料ガス排出孔6b,7bと酸化ガス排出孔6d,7dにゴム製の封止キャップ23,24を嵌め込む。流体供給キャップ21は、燃料ガス供給孔6a,7aの内周面に密着するキャップ本体21aと、キャップ本体21aの正面側に接続されたチューブ21bと、キャップ本体21aの下面に設けられ燃料ガス通路6gの入口と連通する吐出口21cとを備え、チューブ21bと吐出口21cとはキャップ本体21aの内部に形成された図示しない通路を介して繋がっている。また、流体供給キャップ22も、流体供給キャップ21と同様、キャップ本体22aと、チューブ22bと、酸化ガス通路7gの入口と連通する吐出口22cとを備えている。一方、封止キャップ23は、燃料ガス排出孔6b,7bの内周面に密着する形状に形成され、燃料ガス通路6gの出口を密封するものである。また、封止キャップ24も、封止キャップ23と同様、酸化ガス通路7gの出口を密封するものである。
続いて、図示しないポンプを駆動して、流体供給キャップ21のチューブ21b及び吐出口21cを介して燃料ガス通路6gに熱湯を供給すると共に、流体供給キャップ22のチューブ22b及び吐出口22cを介して酸化ガス通路7gに熱湯を供給する。この熱湯は、シール層8の樹脂コーティング層11,12が剥離する温度に設定されている。このとき、燃料ガス通路6gの出口及び酸化ガス通路7gの出口は密封されているため、熱湯を供給し続けると各通路6g,7gの内圧つまり通路内圧力が上昇していき、ついには燃料電池10に発電させる際の通路内圧力を超える。このように高い通路内圧力は、燃料ガス通路6gにおいては図3の矢印方向つまり燃料ガス通路6gの外方向に広がる力を及ぼし、酸化ガス通路7gにおいても図示しないが酸化ガス通路7gの外方向に広がる力を及ぼす。そして、このように高い通路内圧力によって、燃料ガス通路6gを形成するガス拡散電極4bとセパレータ6とが拡開されてガス拡散電極4bとセパレータ6との間に隙間が生じると共に、酸化ガス通路7gを形成するガス拡散電極5bとセパレータ7とが拡開されてガス拡散電極5bとセパレータ7との間に隙間が生じる。すると、これらの隙間から外方向へと熱湯が流出して樹脂コーティング層11,12が熱湯に浸漬するため、樹脂コーティング層11,12が発泡膨張し、セパレータ6,7がMEA2の固体電解質膜3から剥離する。しかも、高い通路内圧力によりシール層8とセパレータ6,7の樹脂コーティング層11,12とを離間させる力が働くため、剥離が助長される。このときの様子を図4に示す。なお、このときの通路内圧力は、シール層8とセパレータ6,7とが剥離するまで高めるようにしてもよいし、予めこれらが剥離するときの所定圧を実験により求めておきその所定圧になるようポンプを駆動して加圧してもよい。また、樹脂コーティング層11,12はセパレータ6,7からも剥離することがある。
ここで、本実施例と本発明との対応関係を明らかにする。本実施例における燃料電池10に発電させる際の燃料ガス及び酸化ガスの供給が、本発明における「燃料電池の発電時の流体供給」に相当する。また、本実施例において発電時の温度より高温の熱湯を発電時よりも内圧が高くなるように供給することが、本発明における「燃料電池の分解時の流体供給」に相当する。つまり、本実施例における燃料電池10の分解時の流体供給は、燃料電池10の発電時の流体供給に比べて、流体の種類、温度、圧力が異なる。
以上詳述した本実施例によれば、燃料電池10に発電させる際の流体供給とは異なる流体供給を行うことにより、通路内圧力が高まることと樹脂コーティング層11,12が熱湯に浸漬されて発泡膨張することから、シール層8とセパレータ6,7とが剥離する。したがって、確実に燃料電池10を分解することができる。また、仮に剥離するには至らなかったとしてもシール層8とセパレータ6,7との接着力がかなり低下するため、その後作業者が外力を加えるか治具を利用して外力を加えることにより特許文献1に比べて容易に剥離させることができる。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施例では、セパレータ6,7のうちシール層8と接着する面に樹脂コーティング層11,12を形成したが、セパレータ6に樹脂コーティング層11,12を形成するのではなく、シール層8のうちセパレータ6,7と接着する面に樹脂コーティング層を形成してもよい。あるいは、図5(a)に示すように、MEA2の固体電解質膜3のうちシール層8と接着する面に樹脂コーティング層13,14を形成してもよい。この場合、各ガス通路6g,7gに熱湯を供給して発電時よりも高圧となるよう加圧することにより、図5(b)に示すようにシール層8とMEA2の固体電解質膜3とを剥離することができる。あるいは、図6(a)に示すように、樹脂コーティング層11,12を形成せずシール層8を化研テック社のエコセパラCT−1683,CT−1687タイプのエポキシ系シール材などのように熱水に浸漬すると発泡膨張して容易に剥離する接着剤で形成してもよい。この場合、各ガス通路6g,7gに熱湯を供給して発電時よりも高圧となるよう加圧することにより、図6(b)に示すようにシール層8と固体電解質膜3とセパレータ6,7とを剥離することができる。あるいは、図6において、シール層8を通常の材料(例えばエポキシ樹脂等)で形成し、各ガス通路6g,7gに液体又は気体を供給して発電時よりも高圧となるよう加圧することによりシール層8とセパレータ6,7とを剥離させてもよい。
また、上述した実施例において、燃料電池10を分解すべく熱湯を各ガス通路6g,7gに供給する際、一対のセパレータ6,7が互いに離間する方向の外力を加えてもよい。例えば、図7に示すように、略四角形の燃料電池10の四辺に、先端がくさび形に形成された挿入部材25をセパレータ6,7の間に挿入可能な位置に配置してバネ26によりセパレータ6,7の間に挿入する方向に付勢してもよい。こうすれば、熱湯を各ガス通路6g,7gに供給することによりシール層8とセパレータ6,7との接着力が低下すると挿入部材25がセパレータ6,7の間に入り込み(図7(a)の1点鎖線参照)、両者を離間させるため、シール層8とセパレータ6,7とが剥離しやすい。
更に、上述した実施例では、燃料ガス通路6g及び酸化ガス通路7gの通路内圧力を燃料電池10に発電させる際よりも高めているため、シール層8から剥離したセパレータ6が飛ぶことのないようにセパレータ6を押さえておくか囲っておくことが好ましい。例えば、図8に示すようにセパレータ6の上に押さえ板31を載せ、この押さえ板31をバネ32で下向きに付勢してもよい。このとき、バネ32の付勢力はシール層8からセパレータ6,7が剥離するのを阻止しない程度の大きさに設定するのが好ましい。あるいは、図9に示すようにセパレータ6の上面の外周部分を隙間をもって覆う囲い33を設けてもよい。
更にまた、上述した実施例では、燃料電池10を分解する際に樹脂コーティング層11,12を発泡膨張させるために熱湯を各ガス通路6g,7gに供給したが、シール層8を溶かしたり軟化したりする機能を有する有機溶剤や剥離剤を加熱して又は常温で各ガス通路6g,7gに供給してもよい。有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。また、剥離剤としては、界面活性剤などが挙げられる。この場合、シール層8の接着力が有機溶剤によって低下するため、その後作業者がセパレータ6,7を離間させるようにするか図7の挿入部材25によりセパレータ6,7が離間する方向の外力を加えることにより、シール層8とセパレータ6,7とを容易に剥離することができる。なお、この場合、樹脂コーティング層11,12は形成してもよいし形成しなくてもよい。また、通路内圧力は発電時と同等であってもよいが、発電時よりも高圧にして通路内圧力によりシール層8とセパレータ6,7とを拡開させる力を作用させることが好ましい。
そしてまた、上述した実施例では、燃料電池10を分解する際に熱湯を各ガス通路6g,7gに供給し通路内圧力を発電時よりも高くなるようにしたが、燃料電池10を分解する際に各ガス通路6g,7gに発電時と同じ燃料ガスと酸化ガスを供給し通路内圧力は発電時よりも高くなるようにしてもよい。この場合、高圧の通路内圧力によりシール層8とセパレータ6,7とが離間する方向の力が働くようにするため、シール層8とセパレータ6,7とを剥離することができる。
そして更に、上述した実施例において、樹脂コーティング層11,12を形成するのではなく、図10(a)に示すようにセパレータ6,7の内面に周方向に沿って連続的又は断続的な溝40,40を破断用ガイドとして設け、各ガス通路6g,7gに液体又は気体を供給して発電時よりも高圧となるよう加圧することにより、図10(b)に示すように溝40,40を起点としてセパレータ6,7を破断してもよい。この場合、セパレータ6が飛ぶことのないようにセパレータ6を押さえておくか囲っておくことが好ましい(図8及び図9参照)。
そして更にまた、上述した実施例では固体電解質膜形(高分子電解質形)の燃料電池について説明したが、他のタイプの燃料電池、例えば固体酸化物形、溶融炭酸塩形、リン酸形、アルカリ水溶液形等の燃料電池についても同様にして本発明を適用することができる。また、上述した実施例では、シール層8として、接着剤を固化して形成したものを採用したが、ガスケットを採用してもよい。接着剤やガスケットの材質としては、例えばフッ素樹脂材やシリコーン樹脂材などが挙げられる。
[第2実施例]
第2実施例は、複数の燃料電池10を緊密に積層したセルスタック50に関するものである。図11は、発電時のセルスタック50の斜視図であり、図12は、図11のB−B断面図である。なお、図中、燃料電池10の構成要素については第1実施例と同じ符号を付した。
セルスタック50は、図11に示すように、第1実施例の燃料電池10を複数重ね合わせた状態で両端に絶縁板51,52を介してエンドプレート53,54を配置し、両エンドプレート53,54を図示しない加圧装置により圧縮方向に押圧力F1を加えて緊密に積層したものであり、数百Vの電源として用いられるものである。図11で手前側のエンドプレート53は、絶縁板51を介して燃料電池10の燃料ガス供給孔6a,7a、酸化ガス供給孔6c,7c及び冷媒供給孔6e,7eにそれぞれ燃料ガス、酸化ガス及び冷媒を供給するパイプ60a,60c,60eを備えていると共に、同じく絶縁板51を介して燃料電池10の燃料ガス排出孔6b,7b、酸化ガス排出孔6d,7d及び冷媒供給孔6f,7fからそれぞれ燃料ガス、酸化ガス及び冷媒を排出するパイプ60b,60d,60fを備えている。また、図11で奥側の絶縁板52は閉塞板であり、各孔6a〜6f,7a〜7fを塞いでいる。このセルスタック50では、各燃料電池10の燃料ガス供給孔6a,7aが連通して燃料ガス供給マニホルドが形成され、各燃料電池10の燃料ガス排出孔6b,7bが連通して燃料ガス排出マニホルドが形成され、各燃料電池10の酸化ガス供給孔6c,7cが連通して酸化ガス供給マニホルドが形成され、各燃料電池10の酸化ガス排出孔6d,7dが連通して酸化ガス排出マニホルドが形成され、各燃料電池10の冷媒供給孔6e,7eが連通して冷媒供給マニホルドが形成され、各燃料電池10の冷媒排出孔6f,7fが連通して冷媒排出マニホルドが形成されている。また、各燃料電池10において、燃料ガス供給孔6a,7aは燃料ガス通路6g(図12参照)を経て燃料ガス排出孔6b,7bに通じ、酸化ガス供給孔6c,7cは酸化ガス通路7g(図12参照)を経て酸化ガス排出孔6d,7dに通じ、冷媒供給孔6e,7eは冷媒通路W(図12参照)を経て冷媒排出孔6f,7fに通じている。
ここで、第1実施例では図示を省略したが、セパレータ6,7の背面には図12に示すようにそれぞれ冷媒通路形成用凹溝6h,7hが設けられており、セパレータ6,7の背面同士を密着させることにより、対向する冷媒通路形成用凹溝6h,7hが冷媒通路Wを形成する。この冷媒通路Wはセパレータ6,7の背面の外周に沿って設けられたシール層56によりシールされているため、冷媒通路Wを通過する冷媒が燃料電池10の外部へ漏れ出すことはない。また、セパレータ6,7の背面同士は冷媒通路W及びシール層56を除き、互いに密着している。なお、MEA2を挟み込む一対のセパレータ6,7の隙間に配置されたシール層8は、MEA2の外周部分でエアと水素とが混合するのを防止すると共に、これらのガスが燃料電池10の外部へ漏れ出すのを防止する役割を果たす。また、セパレータ6,7の背面同士が密着されているため、積層された各燃料電池10の導電性を確保することができるし、加圧装置により押圧力F1を加えたときでも部分的に応力が集中してしまうのを防止することができる。
次に、このセルスタック50の発電について説明する。発電時には、セルスタック50に対し、図示しない加圧装置により圧縮方向に押圧力F1を加えた状態とする。この状態で、セルスタック50のパイプ60aに燃料ガス(ここでは水素)を供給すると、この燃料ガスはセルスタック50を構成する各燃料電池10の燃料ガス供給孔6a,7aから燃料ガス通路6gを経て燃料ガス排出孔6b,7bに至り、最終的にはパイプ60bから排出される。また、セルスタック50のパイプ60bに酸化ガス(ここでは空気)を供給すると、この酸化ガスはセルスタック50を構成する各燃料電池10の酸化ガス供給孔6c,7cから酸化ガス通路7gを経て酸化ガス排出孔6d,7dに至り、最終的にはパイプ60dから排出される。このようにしてセルスタック50へ供給された燃料ガス及び酸化ガスは各燃料電池10内で既述の電気化学反応を起こし、これによりセルスタック50は全体として数百Vの起電力を生じる。また、セルスタック50を発電に適した温度域(例えば70〜80℃)に維持するために、パイプ60eに冷媒を供給すると、この冷媒はセルスタック50を構成する各燃料電池の冷媒供給孔6e,7eから冷媒通路Wを経て冷媒排出孔6f,7fに至り、最終的にはパイプ60fから排出される。なお、この冷媒は、図示しない熱交換器で低温化されたあと再びパイプ60eに供給される。
次に、このセルスタック50及び燃料電池10を分解する必要が生じたときの分解手順について図13及び図14に基づいて説明する。図13は分解時のセルスタック50の斜視図、図14は図13のC−C断面図である。なお、図中、燃料電池10の構成要素については第1実施例と同じ符号を付した。
分解時には、まず、セルスタック50に対し、図示しない加圧装置により圧縮方向に弱い押圧力F2(<F1)を加える。なお、押圧力F2はゼロとしてもよい。続いて、パイプ60b,60d,60fを図示しない開閉弁により閉鎖し、その状態でパイプ60a,60c,60eへそれぞれ燃料ガス、酸化ガス及び冷媒を供給する。このとき、パイプ60a,60c,60eに接続された図示しない圧力計により燃料ガス通路6g,酸化ガス通路7g及び冷媒通路Wの各通路内圧力を測定しながら、各通路内圧力がゆっくりと上昇するように供給する。すると、徐々に上昇する通路内圧力によって、燃料ガス通路6gを形成するアノード4とセパレータ6とが拡開されてアノード4とセパレータ6との間に隙間が生じると共に、酸化ガス通路7gを形成するカソード5とセパレータ7とが拡開されてカソード5とセパレータ7との間に隙間が生じ、更に冷媒通路Wを形成するセパレータ6とセパレータ7とが拡開されて両者の間に隙間が生じる。この結果、シール層8と樹脂コーティング層11,12との接着面積やシール層56とセパレータ6,7との接着面積が発電時に比べて小さくなるため、その後の分解が容易になる。しかし、通路内圧力を高くしすぎると、いずれかの燃料電池10においてシール層8,56のシール性が破壊され、その破壊位置から圧力が抜けてしまい通路内圧力が低下してしまうことから、通路内圧力はシール性が破壊されない程度に調整する。例えば、予め実験により、シール層8,56のシール性を維持しつつシール層8とセパレータ6,7との接着面積やシール層56とセパレータ6,7との接着面積を小さくすることが可能な所定の通路内圧力を実験により求めておき、その所定の通路内圧力になるように燃料ガス、酸化ガス及び冷媒を供給してもよい。
ここで、本実施例と本発明との対応関係を明らかにする。本実施例におけるセルスタック50に発電させる際の燃料ガス、酸化ガス及び冷媒の供給が、本発明における「燃料電池の発電時の流体供給」に相当する。また、本実施例におけるセルスタック50を分解する際の燃料ガス、酸化ガス及び冷媒の供給が、本発明における「燃料電池の分解時の流体供給」に相当する。つまり、本実施例における燃料電池10の分解時の流体供給は、燃料電池10の発電時と同種の流体を使用し、発電時と異なる通路内圧力となるように供給する。
以上詳述した本実施例によれば、セルスタック50の分解時に、セルスタック50の押圧力を弱めた状態で燃料電池10に発電させる際の流体と同種の流体を通路内圧力が徐々に高圧となるように供給することにより、シール層8,56のシール性を維持しつつシール層8とセパレータ6,7との接着面積やシール層56とセパレータ6,7との接着面積を小さくすることができるため、シール層8とセパレータ6,7との接着力やシール層56とセパレータ6,7との接着力がかなり低下する。このため、その後作業者が外力を加えるか治具を利用して外力を加えることによりセパレータ6,7を容易に剥離することができる。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施例では、セパレータ6,7のうちシール層8と接着する面に樹脂コーティング層11,12を形成したが、セパレータ6に樹脂コーティング層11,12を形成するのではなく、シール層8のうちセパレータ6,7と接着する面に樹脂コーティング層11,12を形成してもよい。あるいは、このような樹脂コーティング層11,12を形成しなくてもよい。あるいは、図5(a)に示すように、MEA2の固体電解質膜3のうちシール層8と接着する面に樹脂コーティング層13,14を形成してもよい。これらの場合についても、上述した実施例と同様の作用効果が得られる。
また、上述した実施例では、セルスタック50の分解時に、発電時と同種の流体を各通路に供給することにより分解が容易になるようにしたが、発電時と異種の流体を各通路に供給することにより分解が容易になるようにしてもよい。例えば、シール層8,56を溶かしたり軟化したりする機能を有する有機溶剤や剥離剤を加熱して又は常温で各ガス通路6g,7g及び冷媒通路Wに供給してもよい。有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。また、剥離剤としては、界面活性剤などが挙げられる。このとき、通路内圧力は発電時と同等であってもよいが、発電時よりも高圧にして通路内圧力によりシール層8とセパレータ6,7とを拡開させる力を作用させてもよい。
また、上述した実施例では、分解時にパイプ60fを閉鎖した状態で冷媒通路Wに冷媒(例えば冷却水)を供給したが、冷媒の代わりに冷媒通路Wにガスを供給して通路内圧力を高めてもよい。この場合、あらかじめパイプ60fを開いた状態で冷媒通路Wに冷媒乾燥用ガス(例えば高温低湿のエアなど)を流通させて冷媒通路Wを乾燥したあと、パイプ60fを閉鎖して冷媒通路Wの通路内圧力を高めることが好ましい。ここで、図15に示すようにセパレータ6,7の背面同士が密着している部分に入り込んだ冷媒は、セパレータ6,7の密着力を高める作用を奏することがあるが、冷媒乾燥用ガスによって乾燥又は吹き飛ばされて少なくとも一部が除去されるためそのような作用が低減される。したがって、冷媒通路Wを乾燥することにより、その後冷媒通路Wの通路内圧力を高めたときの各燃料電池10の分解を助長することができる。なお、冷媒通路Wは、図16のように、セパレータ6,7の背面同士の間に挟み込んだ冷媒通路用セパレータ83とセパレータ6,7との間に形成してもよい。この場合、冷媒乾燥用ガスは、セパレータ6,7と冷媒通路用セパレータ83との間に入り込んだ冷媒を除去する。あるいは、冷媒通路Wは、図17のように、セパレータ6,7の背面同士の間に挟み込んだ一対の冷媒通路用セパレータ84,84の間に形成してもよい。この場合、冷媒乾燥用ガスは、一対の冷媒通路用セパレータ84,84の間に入り込んだ冷媒を除去する。なお、冷媒通路Wを乾燥させた場合には、必ずしも通路内圧力を高める処理を行わなくてもよく、乾燥させるのみで分解を容易にすることもできる。
更に、上述した実施例において、セルスタック50の分解時の押圧力F2は発電時の押圧力F1よりも小さいため、セルスタック50の分解時に、発電時と同種の流体を発電時と同じ通路内圧力となるように供給して、シール層8とセパレータ6,7との接着面積やシール層56とセパレータ6,7との接着面積を小さくしてもよい。
更にまた、上述した実施例において、セルスタック50を分解する際にシール層8を溶かしたり軟化したりする機能を有する有機溶剤や剥離剤を加熱して又は常温で各ガス通路6g,7g及び冷媒通路Wに供給してもよい。なお、有機溶剤や剥離剤の具体例については既述したとおりである。この場合、樹脂コーティング層11,12は形成してもよいし形成しなくてもよい。また、通路内圧力は発電時と同等であってもよいが、発電時よりも高圧にして通路内圧力によりシール層8とセパレータ6,7とを拡開させる力やシール層56とセパレータ6,7とを拡開させる力を作用させることが好ましい。
そしてまた、上述した実施例では固体電解質膜形(高分子電解質形)の燃料電池について説明したが、他のタイプの燃料電池、例えば固体酸化物形、溶融炭酸塩形、リン酸形、アルカリ水溶液形等の燃料電池についても同様にして本発明を適用することができる。また、上述した実施例では、シール層8,56として、接着剤を固化して形成したものを採用したが、ガスケットを採用してもよい。また、接着剤やガスケットの材質としては、例えばフッ素樹脂材やシリコーン樹脂材などが挙げられる。
そして更に、上述した実施例では、分解時の押圧力F2を発電時の押圧力F1より小さくしたが、発電時の押圧力F1のまま流体供給を行うようにしてもよい。
そして更にまた、上述した実施例では、図12に示すように両セパレータ6,7の背面にそれぞれ冷媒通路形成用凹溝6h,7hを設けたが、セパレータ6の背面は凹溝のない平坦面としセパレータ7の背面に冷媒通路形成用凹溝7hを設けてこの凹溝7hを冷媒通路Wとしてもよいし、逆にセパレータ7の背面は凹溝のない平坦面としセパレータ6の背面に冷媒通路形成用凹溝6hを設けてこの凹溝6hを冷媒通路Wとしてもよい。これらの場合も上述した第2実施例と同様の効果が得られる。
第1実施例の燃料電池の概略構成を表す説明図である。 燃料電池の各ガス通路に熱湯を供給する様子を表す説明図である。 燃料ガス通路に供給された熱湯が及ぼす力の向きを表す説明図である。 燃料電池を分解したときの様子を表す説明図である。 第1実施例とは別の方法で燃料電池を分解したときの様子を表す説明図である。 第1実施例とは別の方法で燃料電池を分解したときの様子を表す説明図である。 挿入部材の説明図である。 セパレータを押さえる押さえ部材の説明図である。 セパレータを囲う囲いの説明図である。 第1実施例とは別の方法で燃料電池を分解したときの様子を表す説明図である。 発電時のセルスタックの斜視図である。 図11のB−B断面図である。 分解時のセルスタックの斜視図である。 図13のC−C断面図である。 セルスタックの断面図である。 セルスタックの断面図である。 セルスタックの断面図である。
符号の説明
2…膜電極アセンブリ(MEA)、3…固体電解質膜、4…アノード(電極)、4a…触媒電極、4b…ガス拡散電極、5…カソード(電極)、5a…触媒電極、5b…ガス拡散電極、6…セパレータ、6a…燃料ガス供給孔、6b…燃料ガス排出孔、6c…酸化ガス供給孔、6d…酸化ガス排出孔、6e…冷媒供給孔、6f…冷媒排出孔、6g…燃料ガス通路、6h…冷媒通路形成用凹溝、7…セパレータ、7a…燃料ガス供給孔、7b…燃料ガス排出孔、7c…酸化ガス供給孔、7d…酸化ガス排出孔、7e…冷媒供給孔、7f…冷媒排出孔、7g…酸化ガス通路、7h…冷媒通路形成用凹溝、8…シール層、10…燃料電池、11,12,13,14…樹脂コーティング層、21,22…流体供給キャップ、21a,22a…キャップ本体、21b,22b…チューブ、21c,22c…吐出口、23,24…封止キャップ、25…挿入部材、26…バネ、31…押さえ板、32…バネ、33…囲い、40…溝、50…セルスタック、51,52…絶縁板、53,54…エンドプレート、56…シール層、60a〜f…パイプ。

Claims (21)

  1. 電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリの周囲にシール層が配設され該電極アセンブリを両面から挟み込む一対のセパレータが前記シール層に接着され一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された燃料電池を分解する方法であって、
    前記燃料電池の分解時に流体供給を行うこと(以下「燃料電池の分解時の流体供給」という)により前記燃料電池の分解を助長するステップ、
    を含む燃料電池分解方法。
  2. 前記燃料電池の分解時の流体供給は、前記燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を行う、請求項1に記載の燃料電池分解方法。
  3. 前記燃料電池の分解時の流体供給は、前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に行う、請求項1又は2記載の燃料電池分解方法。
  4. 前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時の流体供給よりも通路内圧力が高くなるように流体を供給する、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池分解方法。
  5. 前記燃料電池の分解時の流体供給を行う際、前記セパレータを押さえるか又は囲う、請求項4記載の燃料電池分解方法。
  6. 前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時に供給する流体とは異なる種類の流体を供給する、請求項1〜5のいずれか記載の燃料電池分解方法。
  7. 前記異なる種類の流体は、前記シール層と前記電極アセンブリとの接着力を低下させるか又は前記シール層と前記セパレータとの接着力を低下させる機能を有する流体である、請求項6記載の燃料電池分解方法。
  8. 前記燃料電池の発電時の流体供給ではガスを供給し、前記燃料電池の分解時の流体供給では水又は有機溶剤を供給する、請求項6又は7記載の燃料電池分解方法。
  9. 前記燃料電池の分解時の流体供給では、前記燃料電池の発電時の流体供給よりも高い温度の流体を供給する、請求項1〜8のいずれか記載の燃料電池分解方法。
  10. 前記燃料電池の分解時の流体供給を行う際、該流体供給とは別に前記一対のセパレータが互いに離間する方向の外力を加える、請求項1〜9のいずれか記載の燃料電池分解方法。
  11. 前記燃料電池の分解時の流体供給は、前記燃料電池の発電時に前記一対のセパレータを互いに接近する方向に加えていた押圧力を弱めたあとに行う、請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池分解方法。
  12. 前記ステップでは、前記燃料電池が複数積層されてセルスタック又はセルモジュールとなっている状態で該燃料電池の分解を助長する、請求項11に記載の燃料電池分解方法。
  13. 燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に形成された冷媒通路から冷媒が漏れ出すのを防止する冷媒シール層を有する燃料電池積層体を分解する方法であって、
    前記燃料電池の分解時に前記冷媒通路に流体供給を行うことにより前記燃料電池同士の密着面又は前記燃料電池と前記冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を除去するステップと、
    前記燃料電池の分解時に前記燃料電池の燃料ガス通路及び酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行うことにより前記燃料電池の分解を助長するステップと、
    を含む燃料電池分解方法。
  14. 燃料電池同士の密着面又は燃料電池と冷媒通路用セパレータとの密着面に形成された冷媒通路から冷媒が漏れ出すのを防止する冷媒シール層を有する燃料電池積層体を分解する方法であって、
    前記燃料電池の分解時に前記冷媒通路に流体供給を行うことにより前記燃料電池同士の密着面又は前記燃料電池と前記冷媒通路用セパレータとの密着面に介在する冷媒の少なくとも一部を除去するステップと、
    を含む燃料電池分解方法。
  15. 電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリと、
    前記電極アセンブリの周囲に配設されたシール層と、
    前記電極アセンブリを両面から挟み込んだ状態で前記シール層と接着され、一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された一対のセパレータと、
    を備え、
    少なくとも前記シール層と前記セパレータとの境界部分又は少なくとも前記シール層と前記電極アセンブリとの境界部分は、前記燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったときに該流体供給によって接着力が低下する機能性材料で形成されている、燃料電池。
  16. 前記機能性材料は、所定の高温域になると接着力が低下する性質を有する、請求項15記載の燃料電池。
  17. 前記機能性材料は、熱湯と接触すると接着力が低下する性質を有する、請求項15記載の燃料電池。
  18. 前記機能性材料は、有機溶剤又は剥離剤と接触すると接着力が低下する性質を有する、請求項15記載の燃料電池。
  19. 前記シール層は、前記機能性材料で形成されている、請求項15〜18のいずれか記載の燃料電池。
  20. 電解質の両面に電極を配置した電極アセンブリと、
    前記電極アセンブリの周囲に配設されたシール層と、
    前記電極アセンブリを両面から挟み込んだ状態で前記シール層と接着され、一方の電極側に燃料ガス通路が他方の電極側に酸化ガス通路が形成された一対のセパレータと、
    前記燃料電池の分解時に前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に流体供給を行ったときに該流体供給によって前記セパレータが破断される起点となるよう該セパレータに設けられた破断用ガイドと、
    を備えた燃料電池。
  21. 前記破断用ガイドは、前記燃料電池の分解時に該燃料電池の発電時の流体供給とは異なる流体供給を前記燃料ガス通路及び前記酸化ガス通路の少なくとも一方に行ったときに該流体供給によって前記セパレータが破断される起点となるよう該セパレータに設けられている、請求項20に記載の燃料電池。
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