JP2001332282A - 固体高分子型燃料電池の再生方法 - Google Patents
固体高分子型燃料電池の再生方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】固体高分子電解質膜への陽イオンの蓄積によっ
て電池特性が低下した固体高分子電解質型燃料電池を再
生する。 【解決手段】発電運転を停止し、燃料電池スタック10
のアノードガス供給口12とカソードガス供給口13よ
り希硫酸を供給して内部のガス流路を通流させ、固体高
分子電解質膜へ到達させて酸処理を行い、蓄積した陽イ
オンを再びプロトンへ置換させる。酸処理後、アノード
ガス供給口12とカソードガス供給口13より純水を供
給して洗浄し、さらに窒素ガスを供給して乾燥させる。
て電池特性が低下した固体高分子電解質型燃料電池を再
生する。 【解決手段】発電運転を停止し、燃料電池スタック10
のアノードガス供給口12とカソードガス供給口13よ
り希硫酸を供給して内部のガス流路を通流させ、固体高
分子電解質膜へ到達させて酸処理を行い、蓄積した陽イ
オンを再びプロトンへ置換させる。酸処理後、アノード
ガス供給口12とカソードガス供給口13より純水を供
給して洗浄し、さらに窒素ガスを供給して乾燥させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池の燃料電池スタックに組み込まれる膜電極接合体の
再生方法に関する。
電池の燃料電池スタックに組み込まれる膜電極接合体の
再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、固体高分子型燃料電池の単セル
の基本構成を模式的に示す縦断面図である。固体高分子
電解質膜2の両面に触媒層3を密着させて膜電極接合体
(MEA)1を形成し、さらにその外側にガス拡散層4
を配し、アノード側セパレータ5とカソード側セパレー
タ6で挟んで単セルが構成されている。本構成におい
て、アノード側セパレータ5に備えられた燃料ガス流路
7に水素を含有する燃料ガスを、またカソード側セパレ
ータ6に備えられた酸化剤ガス流路8に酸素あるいは空
気等の酸化剤ガスを流し、ガス拡散層4を通して膜電極
接合体1に送ることによって電気化学反応による発電が
行われる。
の基本構成を模式的に示す縦断面図である。固体高分子
電解質膜2の両面に触媒層3を密着させて膜電極接合体
(MEA)1を形成し、さらにその外側にガス拡散層4
を配し、アノード側セパレータ5とカソード側セパレー
タ6で挟んで単セルが構成されている。本構成におい
て、アノード側セパレータ5に備えられた燃料ガス流路
7に水素を含有する燃料ガスを、またカソード側セパレ
ータ6に備えられた酸化剤ガス流路8に酸素あるいは空
気等の酸化剤ガスを流し、ガス拡散層4を通して膜電極
接合体1に送ることによって電気化学反応による発電が
行われる。
【0003】固体高分子型燃料電池では、固体高分子電
解質膜2を飽和に含水させることによって、膜の比抵抗
が小さくなり、膜はプロトン導電性電解質膜として機能
するので、固体高分子型燃料電池の発電効率を高く維持
するためには、固体高分子電解質膜2に十分な水を含ま
せることが必要である。このため、燃料ガス流路7に流
す燃料ガス、および/あるいは酸化剤ガス流路8に流す
酸化剤ガスを外部またはセル内部に備えた加湿器によっ
て加湿し、適当な水分を保持したガスを供給することに
よって固体高分子電解質膜2の導電性を維持する方法が
従来より採られている。
解質膜2を飽和に含水させることによって、膜の比抵抗
が小さくなり、膜はプロトン導電性電解質膜として機能
するので、固体高分子型燃料電池の発電効率を高く維持
するためには、固体高分子電解質膜2に十分な水を含ま
せることが必要である。このため、燃料ガス流路7に流
す燃料ガス、および/あるいは酸化剤ガス流路8に流す
酸化剤ガスを外部またはセル内部に備えた加湿器によっ
て加湿し、適当な水分を保持したガスを供給することに
よって固体高分子電解質膜2の導電性を維持する方法が
従来より採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように固体高分子
型燃料電池では、燃料ガス、および/あるいは酸化剤ガ
スを加湿して供給することによって固体高分子電解質膜
の導電性を維持し、所定の電池特性を得ている。しかし
ながら、このように加湿器によってこれらの反応ガスを
加湿して供給すると、加湿に用いる水中に溶存する陽イ
オン、あるいは配管から溶出する陽イオンが反応ガスと
ともに膜電極接合体へと送られることとなるので、運転
時間の経過とともに徐々に固体高分子電解質膜の導電性
を担うプロトン基に置き換わり、電池特性が低下すると
いう問題点がある。
型燃料電池では、燃料ガス、および/あるいは酸化剤ガ
スを加湿して供給することによって固体高分子電解質膜
の導電性を維持し、所定の電池特性を得ている。しかし
ながら、このように加湿器によってこれらの反応ガスを
加湿して供給すると、加湿に用いる水中に溶存する陽イ
オン、あるいは配管から溶出する陽イオンが反応ガスと
ともに膜電極接合体へと送られることとなるので、運転
時間の経過とともに徐々に固体高分子電解質膜の導電性
を担うプロトン基に置き換わり、電池特性が低下すると
いう問題点がある。
【0005】本発明は、このような固体高分子型燃料電
池の問題点を考慮してなされたもので、本発明の目的
は、固体高分子電解質膜へ陽イオンが蓄積し、電池特性
が低下した固体高分子型燃料電池を所定の電池特性を備
えた電池へと効果的に再生させる再生方法を提供するこ
とにある。
池の問題点を考慮してなされたもので、本発明の目的
は、固体高分子電解質膜へ陽イオンが蓄積し、電池特性
が低下した固体高分子型燃料電池を所定の電池特性を備
えた電池へと効果的に再生させる再生方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、(1)燃料電池スタックに組
み込まれた膜電極接合体を酸洗浄することによって長期
運転によって低下した電池特性を回復させることとし、
(2)例えば、燃料電池スタックを解体して膜電極接合
体を取り出し、無機酸液中に浸漬して酸洗浄を行う。あ
るいは、(3)固体高分子型燃料電池の運転を停止し、
燃料電池スタックへ燃料ガスを供給するアノードガス供
給口と酸化剤ガスを供給するカソードガス供給口のうち
少なくともいずれかのガス供給口より無機酸液を供給し
て膜電極接合体の酸洗浄を行うこととし、(4)例え
ば、燃料電池スタックのアノードガス供給口へ燃料ガス
を供給するガス供給配管とカソードガス供給口へ酸化剤
ガスを供給するガス供給配管に弁を介して無機酸液供給
用の配管を連結するとともに、アノードからのガスを排
出するガス排出配管とカソードからのガスを排出するガ
ス排出配管に弁を介して無機酸液排出用の配管を連結
し、これらの弁を切り換えて、無機酸液供給用の配管よ
り導入した無機酸液をガス供給口より燃料電池スタック
の内部へと導き、さらにガス排出配管より無機酸液排出
用の配管へと導いて外部に排出する方法を用いて膜電極
接合体の酸洗浄を行うことする。
めに、本発明においては、(1)燃料電池スタックに組
み込まれた膜電極接合体を酸洗浄することによって長期
運転によって低下した電池特性を回復させることとし、
(2)例えば、燃料電池スタックを解体して膜電極接合
体を取り出し、無機酸液中に浸漬して酸洗浄を行う。あ
るいは、(3)固体高分子型燃料電池の運転を停止し、
燃料電池スタックへ燃料ガスを供給するアノードガス供
給口と酸化剤ガスを供給するカソードガス供給口のうち
少なくともいずれかのガス供給口より無機酸液を供給し
て膜電極接合体の酸洗浄を行うこととし、(4)例え
ば、燃料電池スタックのアノードガス供給口へ燃料ガス
を供給するガス供給配管とカソードガス供給口へ酸化剤
ガスを供給するガス供給配管に弁を介して無機酸液供給
用の配管を連結するとともに、アノードからのガスを排
出するガス排出配管とカソードからのガスを排出するガ
ス排出配管に弁を介して無機酸液排出用の配管を連結
し、これらの弁を切り換えて、無機酸液供給用の配管よ
り導入した無機酸液をガス供給口より燃料電池スタック
の内部へと導き、さらにガス排出配管より無機酸液排出
用の配管へと導いて外部に排出する方法を用いて膜電極
接合体の酸洗浄を行うことする。
【0007】長期運転によって電池特性が低下した燃料
電池スタックを、例えば上記(2)のごとく解体して、
膜電極接合体を取り出し、無機酸液中に浸漬して酸洗浄
を行えば、固体高分子電解質膜へ蓄積した陽イオンが再
びプロトンにより置換されることとなる。したがって、
このように酸洗浄した膜電極接合体を用いて燃料電池ス
タックを構成すれば、所定の電池特性を有する固体高分
子型燃料電池へと再生される。
電池スタックを、例えば上記(2)のごとく解体して、
膜電極接合体を取り出し、無機酸液中に浸漬して酸洗浄
を行えば、固体高分子電解質膜へ蓄積した陽イオンが再
びプロトンにより置換されることとなる。したがって、
このように酸洗浄した膜電極接合体を用いて燃料電池ス
タックを構成すれば、所定の電池特性を有する固体高分
子型燃料電池へと再生される。
【0008】また、上記(3)さらには上記の(4)の
ごとくとすれば、燃料ガスの流路、および/あるいは酸
化剤ガスの流路を通して膜電極接合体へと無機酸液が送
られ、固体高分子電解質膜へ蓄積した陽イオンが再びプ
ロトンに置換されて再生される。これによって、固体高
分子型燃料電池の電池特性が所定の特性へと回復するこ
ととなる。したがって、これらの方法を用いれば、燃料
電池スタックを解体することなく所定の電池特性を有す
る固体高分子型燃料電池へと再生できる。
ごとくとすれば、燃料ガスの流路、および/あるいは酸
化剤ガスの流路を通して膜電極接合体へと無機酸液が送
られ、固体高分子電解質膜へ蓄積した陽イオンが再びプ
ロトンに置換されて再生される。これによって、固体高
分子型燃料電池の電池特性が所定の特性へと回復するこ
ととなる。したがって、これらの方法を用いれば、燃料
電池スタックを解体することなく所定の電池特性を有す
る固体高分子型燃料電池へと再生できる。
【0009】
【発明の実施の形態】<実施例1>長時間の発電運転に
よって電池特性の低下した固体高分子型燃料電池の燃料
電池スタックを解体して、積層された10個の単セルの
膜電極接合体をすべて取り出し、希硫酸中に浸漬して酸
処理を行った。酸処理を終了した膜電極接合体を純水で
洗浄したのち乾燥し、再び燃料電池スタックへと組み込
み、当初の運転条件と同一条件で発電運転を行い電池特
性を評価した。
よって電池特性の低下した固体高分子型燃料電池の燃料
電池スタックを解体して、積層された10個の単セルの
膜電極接合体をすべて取り出し、希硫酸中に浸漬して酸
処理を行った。酸処理を終了した膜電極接合体を純水で
洗浄したのち乾燥し、再び燃料電池スタックへと組み込
み、当初の運転条件と同一条件で発電運転を行い電池特
性を評価した。
【0010】図1は、酸処理実施後の固体高分子型燃料
電池の電池特性を酸処理実施前の電池特性と比較して示
した特性図である。図中に●で示した特性Aは、長時間
の発電運転を行った際の最終的な特性であり、○で示し
た特性Bは、酸処理実施後の電池特性である。図から明
らかなように特性Bは特性Aに比較して大幅な改善が見
られる。この特性Bは固体高分子型燃料電池の当初の電
池特性とほぼ同等であり、上記の酸処理によって当初の
電池特性へほぼ回復したことがわかる。
電池の電池特性を酸処理実施前の電池特性と比較して示
した特性図である。図中に●で示した特性Aは、長時間
の発電運転を行った際の最終的な特性であり、○で示し
た特性Bは、酸処理実施後の電池特性である。図から明
らかなように特性Bは特性Aに比較して大幅な改善が見
られる。この特性Bは固体高分子型燃料電池の当初の電
池特性とほぼ同等であり、上記の酸処理によって当初の
電池特性へほぼ回復したことがわかる。
【0011】<実施例2>長時間の発電運転により電池
特性の低下した固体高分子型燃料電池の発電運転を停止
し、図2に示したごとく、燃料電池スタック10のアノ
ードガス供給口12とカソードガス供給口13より希硫
酸を供給し、燃料電池スタック10の内部のガス流路を
通流させたのち、それぞれアノードガス排出口14とカ
ソードガス排出口15より排出した。次に、同じくアノ
ードガス供給口12とカソードガス供給口13より洗浄
のための純水を注入し、内部のガス流路を通流させたの
ち、それぞれアノードガス排出口14とカソードガス排
出口15より排出した。続いて、同じくアノードガス供
給口12およびカソードガス供給口13よりアノードガ
ス排出口14およびカソードガス排出口15へと窒素ガ
スを通流して乾燥させた。
特性の低下した固体高分子型燃料電池の発電運転を停止
し、図2に示したごとく、燃料電池スタック10のアノ
ードガス供給口12とカソードガス供給口13より希硫
酸を供給し、燃料電池スタック10の内部のガス流路を
通流させたのち、それぞれアノードガス排出口14とカ
ソードガス排出口15より排出した。次に、同じくアノ
ードガス供給口12とカソードガス供給口13より洗浄
のための純水を注入し、内部のガス流路を通流させたの
ち、それぞれアノードガス排出口14とカソードガス排
出口15より排出した。続いて、同じくアノードガス供
給口12およびカソードガス供給口13よりアノードガ
ス排出口14およびカソードガス排出口15へと窒素ガ
スを通流して乾燥させた。
【0012】上記のごとく希硫酸による酸処理、純水に
よる洗浄、窒素ガスによる乾燥を行った固体高分子型燃
料電池について、発電運転を行った結果によれば、実施
例1の図1に示した特性と同様に、電池特性が処理を行
う前の特性より大幅に向上して、当初の電池特性とほぼ
同等の特性が得られた。なお、本実施例においては、ア
ノードガス供給口12とカソードガス供給口13の双方
より希硫酸を通流して酸処理を行っているが、いずれか
一方のガス供給口より希硫酸を供給することとしても、
希硫酸は拡散して固体高分子電解質膜へと到達するの
で、固体高分子電解質膜が再生され、電池特性は回復す
る。
よる洗浄、窒素ガスによる乾燥を行った固体高分子型燃
料電池について、発電運転を行った結果によれば、実施
例1の図1に示した特性と同様に、電池特性が処理を行
う前の特性より大幅に向上して、当初の電池特性とほぼ
同等の特性が得られた。なお、本実施例においては、ア
ノードガス供給口12とカソードガス供給口13の双方
より希硫酸を通流して酸処理を行っているが、いずれか
一方のガス供給口より希硫酸を供給することとしても、
希硫酸は拡散して固体高分子電解質膜へと到達するの
で、固体高分子電解質膜が再生され、電池特性は回復す
る。
【0013】<実施例3>図3は、本実施例の再生方法
に用いられた燃料電池スタックの無機酸液供給排出系の
基本構成図で、(a)は発電運転時の、また(b)は希
硫酸を用いた再生処理時の構成図である。図に見られる
ように、本実施例の燃料電池スタック10においては、
アノードガス供給口12へ燃料ガスを供給するガス供給
配管に切り換え弁16を介して無機酸液供給用の配管2
0Aが、また、カソードガス供給口13へ酸化剤ガスを
供給するガス供給配管に切り換え弁17を介して無機酸
液供給用の配管20Bが連結されており、また、アノー
ドガス排出口14からのガスを排出するガス排出配管に
は切り換え弁18を介して無機酸液排出用の配管21A
が、また、カソードガス排出口15からのガスを排出す
るガス排出配管には切り換え弁19を介して無機酸液排
出用の配管21Bが連結されている。
に用いられた燃料電池スタックの無機酸液供給排出系の
基本構成図で、(a)は発電運転時の、また(b)は希
硫酸を用いた再生処理時の構成図である。図に見られる
ように、本実施例の燃料電池スタック10においては、
アノードガス供給口12へ燃料ガスを供給するガス供給
配管に切り換え弁16を介して無機酸液供給用の配管2
0Aが、また、カソードガス供給口13へ酸化剤ガスを
供給するガス供給配管に切り換え弁17を介して無機酸
液供給用の配管20Bが連結されており、また、アノー
ドガス排出口14からのガスを排出するガス排出配管に
は切り換え弁18を介して無機酸液排出用の配管21A
が、また、カソードガス排出口15からのガスを排出す
るガス排出配管には切り換え弁19を介して無機酸液排
出用の配管21Bが連結されている。
【0014】この燃料電池スタック10を組み込んだ固
体高分子型燃料電池において、図3(a)に見られるよ
うに、配管20A、配管20B、配管21A、配管21
Bとの流通を閉止するように切り換え弁16、切り換え
弁17、切り換え弁18、切り換え弁19を設定し、燃
料電池スタック10にアノードガスとカソードガスを供
給して通常の発電運転を行った。発電運転を長時間継続
したのち電池特性の低下した固体高分子型燃料電池の運
転を停止した。そののち、切り換え弁16、切り換え弁
17、切り換え弁18、切り換え弁19を、図3(b)
に見られるごとく切り換えて、希硫酸を配管20Aから
アノードガス供給口12へ、また配管20Bからカソー
ドガス供給口13へと導入して燃料電池スタック10を
通流させたのち、それぞれ配管21Aおよび配管21B
から排出した。つづいて、希硫酸の通流を停止し、希硫
酸と同一経路で純水を通流して洗浄をおこなった。この
ように希硫酸を通流したのち電池特性を測定したとこ
ろ、実施例2の場合と同様に、運転初期の特性に回復し
ていることが確認された。希硫酸の通流によって固体高
分子電解質膜が再生されたことがわかる。
体高分子型燃料電池において、図3(a)に見られるよ
うに、配管20A、配管20B、配管21A、配管21
Bとの流通を閉止するように切り換え弁16、切り換え
弁17、切り換え弁18、切り換え弁19を設定し、燃
料電池スタック10にアノードガスとカソードガスを供
給して通常の発電運転を行った。発電運転を長時間継続
したのち電池特性の低下した固体高分子型燃料電池の運
転を停止した。そののち、切り換え弁16、切り換え弁
17、切り換え弁18、切り換え弁19を、図3(b)
に見られるごとく切り換えて、希硫酸を配管20Aから
アノードガス供給口12へ、また配管20Bからカソー
ドガス供給口13へと導入して燃料電池スタック10を
通流させたのち、それぞれ配管21Aおよび配管21B
から排出した。つづいて、希硫酸の通流を停止し、希硫
酸と同一経路で純水を通流して洗浄をおこなった。この
ように希硫酸を通流したのち電池特性を測定したとこ
ろ、実施例2の場合と同様に、運転初期の特性に回復し
ていることが確認された。希硫酸の通流によって固体高
分子電解質膜が再生されたことがわかる。
【0015】なお、本実施例においても、アノードガス
供給口12とカソードガス供給口13の双方より希硫酸
を通流して酸処理を行っているが、実施例2において述
べたごとく、いずれか一方のガス供給口より希硫酸を供
給することとしても、固体高分子電解質膜が再生され、
電池特性が回復。また、上記の実施例1〜3では、とも
に酸洗浄に希硫酸を用いているが、希硫酸以外の無機酸
を用いても同様の効果が得られることは、その作用から
容易に類推される。
供給口12とカソードガス供給口13の双方より希硫酸
を通流して酸処理を行っているが、実施例2において述
べたごとく、いずれか一方のガス供給口より希硫酸を供
給することとしても、固体高分子電解質膜が再生され、
電池特性が回復。また、上記の実施例1〜3では、とも
に酸洗浄に希硫酸を用いているが、希硫酸以外の無機酸
を用いても同様の効果が得られることは、その作用から
容易に類推される。
【0016】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、 (1)長時間運転後の固体高分子型燃料電池の膜電極接
合体を酸洗浄することとしたので、固体高分子電解質膜
へ蓄積した陽イオンが再びプロトンに置換されて再生さ
れ、電池特性が低下した固体高分子型燃料電池を所定の
電池特性を備えた電池へと効果的に再生させることが可
能となり、電池の寿命が向上した。
合体を酸洗浄することとしたので、固体高分子電解質膜
へ蓄積した陽イオンが再びプロトンに置換されて再生さ
れ、電池特性が低下した固体高分子型燃料電池を所定の
電池特性を備えた電池へと効果的に再生させることが可
能となり、電池の寿命が向上した。
【0017】(2)特に請求項3、さらには請求項4に
記載の方法を用いれば、スタックを解体することなく効
率的に酸洗浄を行うことができるので、固体高分子型燃
料電池の再生方法として好適である。
記載の方法を用いれば、スタックを解体することなく効
率的に酸洗浄を行うことができるので、固体高分子型燃
料電池の再生方法として好適である。
【図1】実施例1の方法によって酸処理を実施した後の
固体高分子型燃料電池の電池特性を酸処理実施前の電池
特性と比較して示した特性図
固体高分子型燃料電池の電池特性を酸処理実施前の電池
特性と比較して示した特性図
【図2】実施例2の酸処理方法を示す燃料電池スタック
の斜視図
の斜視図
【図3】実施例3の再生方法に用いられた燃料電池スタ
ックの無機酸液供給排出系の基本構成図で、(a)は発
電運転時の構成図、(b)は希硫酸を用いた再生処理時
の構成図
ックの無機酸液供給排出系の基本構成図で、(a)は発
電運転時の構成図、(b)は希硫酸を用いた再生処理時
の構成図
【図4】固体高分子型燃料電池の単セルの基本構成を模
式的に示す縦断面図
式的に示す縦断面図
1 膜電極接合体(MEA) 2 固体高分子電解質膜 3 触媒層 4 ガス拡散層 5 アノード側セパレータ 6 カソード側セパレータ 7 燃料ガス流路 8 酸化剤ガス流路 10 燃料電池スタック 12 アノードガス供給口 13 カソードガス供給口 14 アノードガス排出口 15 カソードガス排出口 16,17,18,19 切り換え弁 20A,20B 配管(無機酸液供給用) 21A,21B 配管(無機酸液排出用)
Claims (4)
- 【請求項1】燃料電池スタックに組み込まれた膜電極接
合体を酸洗浄することによって長期運転によって低下し
た電池特性を回復させることを特徴とする固体高分子型
燃料電池の再生方法。 - 【請求項2】燃料電池スタックを解体して取り出した膜
電極接合体を無機酸液中に浸漬することによって膜電極
接合体の酸洗浄を行うことを特徴とする請求項1に記載
の固体高分子型燃料電池の再生方法。 - 【請求項3】固体高分子型燃料電池の運転を停止し、燃
料電池スタックへ燃料ガスを供給するアノードガス供給
口と酸化剤ガスを供給するカソードガス供給口のうち、
少なくともいずれかのガス供給口より無機酸液を供給し
て膜電極接合体の酸洗浄を行うことを特徴とする請求項
1に記載の固体高分子型燃料電池の再生方法。 - 【請求項4】燃料電池スタックのアノードガス供給口へ
燃料ガスを供給するガス供給配管とカソードガス供給口
へ酸化剤ガスを供給するガス供給配管に、弁を介して無
機酸液供給用の配管を連結するとともに、アノードから
のガスを排出するガス排出配管とカソードからのガスを
排出するガス排出配管に、弁を介して無機酸液排出用の
配管を連結し、前記の弁を切り換えて、無機酸液供給用
の配管より導入した無機酸液をガス供給口より燃料電池
スタックの内部へと導き、さらにガス排出配管より無機
酸液排出用の配管へと導いて外部に排出する方法を用い
て膜電極接合体の酸洗浄を行うことを特徴とする請求項
3に記載の固体高分子型燃料電池の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052009A JP2001332282A (ja) | 2000-03-16 | 2001-02-27 | 固体高分子型燃料電池の再生方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000073226 | 2000-03-16 | ||
JP2000-73226 | 2000-03-16 | ||
JP2001052009A JP2001332282A (ja) | 2000-03-16 | 2001-02-27 | 固体高分子型燃料電池の再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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