JP2005209330A - 光記録媒体及び光多重記録方法 - Google Patents

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Kuniharu Ishiro
邦治 居城
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Abstract

【課題】光記録媒体で限界のあった記録密度を向上させ、PHB記録で課題となっている熱安定性の問題を回避する新たな光記録媒体と光記録方法を提供する。
【解決手段】基板2上に自己組織的にハニカム孔3が形成され、その各ハニカム孔の中では各種の着色粒子が偏りなく塗り分けられている。光の波長とレンズの開口数によって決まるレーザースポットの大きさにより限界のあった光記録の記録密度を、1つのスポットを複数種の有機色素を用いて微小に塗り分けることによって多重記録を可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、音声、画像、文書などの各種デジタルデータの記録/再生に用いられる光記録媒体において、吸収波長の異なる色素をナノメートルサイズで区切られた微小領域に配することによって、記録密度を飛躍的に向上させる新規な方法に関する。
光記録の高密度化は、近赤外光を用いるCDから赤色光を用いるDVD、さらに次世代光ディスクでは青紫色へと、記録に用いるレーザー光の短波長化により進められている。これは、光記録媒体では専ら記録スポットサイズを小さくすることによって記録密度を向上することを目指しているためである。記録スポットサイズは、レーザーの波長λと対物レンズの開口数n・sinθの比(λ/n・sinθ)に比例することが知られており、光記録媒体はレーザー光の波長λを短波長にして記録スポットサイズを小さくすることによって高密度化が進められているのである。しかしながら、光の短波長化による高密度化は、400nm以下の短波長光は光学部品による吸収の問題があって使えないことから、従来の方式による光記録媒体の記録密度は数百Gbit/(inch)2が限界であると言われている(非特許文献1)。光記録の高密度化は、記録方式の改良やレンズの開口数を増加するなどの超解像手法を用いる方法や、あるいは近接場光を利用して分解能を上げるなどの方法が提案・検討されているが、現在実用化されている追記型色素系光ディスクはすべて記録に熱を用いており、これらの単にピットサイズを小さくする方法ではピット間の熱干渉により、記録密度には限界があるという指摘もある。
一方、光を熱に変えずに記録するフォトンモード記録が提案され有望視されている。フォトンモードによる記録は、光エネルギーをそのまま反応に用いるため高密度化で高感度、高速応答性を得ることができる。また、光の波長、偏光性、位相などの特性を生かすことで大容量化が可能であると考えられている。さらに、吸収波長の異なるフォトクロミズムを示す色素を積層した多層膜で多重記録を行う多層記録や、ホログラム記録のような三次元光記録方式が関心を集めている(非特許文献2)。フォトンモード記録の利点は、超高密度、超高速、低パワーレーザー記録、オーバーライトなどがあるが、一方、例えばフォトクロミズムを示す色素は再生時に記録情報が失われる問題点があるように、閾値、非破壊読み出し、安定性、耐久性などの問題があり、解決すべき点が多い。
その他の超高密度光記録方法として、1977年にIBMより提案されたPHB記録がある(特許文献1)。有機色素を高分子や無機ガラスのような非晶性の媒体に分散させると、有機色素の周囲の状態が個々の分子毎に異なるため、吸収スペクトルは幅広く不均一になる。液体ヘリウムのような極低温では色素分子と媒体との相互作用およびエネルギー状態が凍結されるため、吸収スペクトルに比べて十分に幅の狭いレーザーを照射すると、その波長に対応した吸収を持つ状態にある色素のみが励起されて別の状態になる。その結果、元の吸収スペクトルにホールが形成され、そのホールの位置と数の組合せで信号を記録する原理で、現行の光記録方法に対して理論上103〜104倍程度の記録密度になると考えられている。しかしながら、現時点では室温で記録、保存、読出しが確実に行えるPHB記録媒体は知られていない(特許文献2)。
米国特許US 4,101,976(1977) 特開平6−175270 長村利彦、ファインケミカル、Vol.30、28(2001) 前田修一、化学と工業、Vol.56、777(2003)
本発明は、かかるヒートモード記録での記録密度の限界を超え、また高記録密度が期待されるフォトンモード記録の問題点を回避するための新たな記録方法、およびそれに使われる記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、フォトンモード記録の問題点であった閾値、非破壊読み出し、安定性、耐久性の問題に対し、ヒートモードあるいはフォトンモードで使用可能な有機色素化合物をナノメートルの領域で塗り分けることによる記録方式を考案し、有機色素化合物を分散・溶解させた透明性の高い微粒子を要素単位として基板上に均一に展開することによって本発明の記録方式を可能にする高密度光記録媒体を作製できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(1)基板上の面積が100〜65,000nmの範囲にある領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素のうちの1種を固定化し、N種の色素が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく塗り分けられていることを特徴とする光記録媒体、
(2)粒径が10〜250nmの透明微粒子に光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を含有させて着色した透明微粒子複合体を、N種の色素着色透明微粒子複合体が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく固定化されていることを特徴とする光記録媒体、
(3)前記N種の色素が基板上に自己組織的に配列したパターン構造の中で偏りなく塗り分けられていることを特徴とする上記(1)または(2)の光記録媒体、
(4)透明微粒子が、有機微粒子または有機/無機複合微粒子からなることを特徴とする(2)に記載の光記録媒体、であり、また
(5)基板上の面積が100〜65,000nmの範囲にある領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を固定化し、N種の色素が基板上の任意の場所において、面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく塗り分けられた光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする光多重記録方法、
(6)粒径が10〜250nmの透明微粒子に光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を含有させて着色した透明微粒子複合体を、N種の色素着色透明微粒子複合体が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく固定化されている光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする光多重記録方法、
(7)前記N種の色素が基板上に自己組織的に配列したパターン構造の中で偏りなく塗り分けられた光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする(5)または(6)に記載の光多重記録方法、
(8)透明微粒子が、有機微粒子または有機/無機複合微粒子からなることを特徴とする(6)に記載の光多重記録方法、である。
ここで記録は有機色素化合物が光記録により、光反射率、光透過率、光吸収波長、発光率、発光波長、屈折率の1つ以上の変化を伴うことによりなされる。
本発明の光記録媒体は、従来光記録の限界とされていた記録スポットサイズの大きさはそのままで、そのスポットの中で吸収波長の異なる有機色素分子を塗り分けることにより多重記録を可能にしたものである。互いに異なる吸収波長を持つ有機色素分子でN種類に塗り分けると、1つのスポット当たり2N−1ビットの記録が可能になる。従って、仮に12種類の色素で塗り分けた場合には、同じ大きさのスポットに211(2048)ビットの記録ができるようになり、1000倍程度記録密度が向上する。これは1枚のディスクでテラビット級の記録容量を持たせることができることを意味する。
基板上の面積が100〜65,000nmの範囲にある領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素のうちの1種を固定化する、すなわち1種の色素は上記領域に必ず存在し、かつ色素はこのような二次元で色素を塗り分けて作ることができる記録媒体は、多層で塗り分ける場合に比べてプロセス工程数を減少できるため有利である。また、有機色素を有機または有機/無機微粒子のマトリックスの中に閉じ込めるため、記録光の吸収による色素間での熱干渉が緩和される。その結果、より微小な領域でのヒートモードでの書き込みが可能になるため、フォトンモードではもちろん、ヒートモードでも波長多重記録が可能になる、新しい記録様式を提供できるのである。
本発明では、光の波長とレンズの開口数によって決まるレーザースポットの大きさにより限界のあった光記録の記録密度を、1つのスポットを複数種の色素で微小に塗り分けることによって多重記録を可能にした。光多重記録方法としてのPHBでは解決困難であった熱安定性の問題を回避することができるため、本発明により実用性に優れた記録方法が提供できる。
(光記録材料の構造)
本発明の光記録材料は、基板、記録層、保護層の3層構造から構成されている。記録層または色素微粒子の組合せを変えた記録層を任意の組合せで複数積層させた多層構造とすることもできる。また、基板の背面どうしを貼り合せた両面記録構成としても良い。
(記録層)
記録層は、基板上の単位面積が100〜65,000nmの範囲にある一定の大きさで区切られた領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の有機色素化合物の1種を固定化し、N種の色素が基板上の任意の場所において少なくとも1μmの範囲内で偏りなく塗り分けられた薄膜である。単位面積が65,000nm以上では記録密度を向上させる効果が乏しくなるため好ましくない。100nm以下の領域に分割することは現在の技術では極めて困難であるが、可能とする技術が開発されれば、本発明の原理を利用または応用することにより、記録密度をさらに向上させることが可能になる。このような、ある一定の記録スポットに相当する領域に、N種の色素を偏りなく塗分ける方法として、有機微粒子または有機/無機複合微粒子をマトリックスとして色素分子を分散あるいは溶解させた着色微粒子を用いる方法が有効である。着色微粒子の粒径は概ね10〜150nmの範囲にあり、N種の色素で着色された微粒子ごとに粒径を変化させても良いし、同じ粒子径に揃えてもよい。微粒子の中の色素濃度、粒子径、記録スポット当たりに配される割合などについては、用いられる色素のモル吸光係数、吸収スペクトルの半値幅などにより適宜調整し、記録前後で光特性変化を信号として検出できるように設定する必要がある。
記録層は、色素で着色した微粒子を基板表面に基本的には2次元配列させたものであり、微粒子同士は互いに点あるいは面接触しているか、あるいは隣り合う微粒子間に僅かな隙間があいていても良いが、複数の異種微粒子が融着して一体化すると異種色素が混合されて熱干渉などによる感度低下を招くため好ましくなく、粒子は独立して存在することが要求される。また、本特許でいう偏りなく塗分けられるとは、同種の色素分子を含有する微粒子が、ある部分のみに偏在することなく分離、分散していることを意味するが、記録に伴う熱変化の影響が周囲に及ばなければ同種の粒子同士が隣りあってもよい。記録スポットの中で偏りがあると、その部分で記録の際に熱が蓄積されて周囲にダメージを及ぼす場合があるため好ましくないが、熱を蓄積しない程度に他種の着色微粒子で互いに希釈されていればよいし、必要に応じて無着色の微粒子で希釈してもよい。
また、着色微粒子は二次元に塗分けることが原則ではあるが、互いに記録および読出しに干渉しない程度であれば2層以上に積層された部分があってもよい。
(有機色素)
本発明で用いられる有機色素は、ヒートモード、フォトンモードの区別なく、光記録材料に用いられるもので、耐久性などに問題のある化合物を除けば特に制限はない。ヒートモードで使用される有機色素の例としては、ジフェニルメタン系、シアニン類、ピリリウム・チアピリリウム類、スクアリリウム類、クロコニウム類、アズレン類、ペンタメチン類等のメチン・ポリメチン類、チオインジゴ類等のインダンスレン系、アントラキノン、ナフトキノン類等のキノン系、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、ポルフィリン類、テトラヒドロコリン類、ジチオール類、ジアミン類、インドアニリン類およびそれらの金属錯体系、ジオキサジン類、ジチアジン類などが挙げられる。フォトンモードで使用される有機色素の例としては、フルギド類、ジアリールエテン類、アゾベンゼン類、スピロピラン類、スチルベン類、ジヒドロピレン類、チオインジゴ類、ビピリジン類、アジリジン類、芳香族多環類、アリチリデンアニリン類、キサンテン類などが挙げられる。本発明は、N種の波長の光に対して、それぞれの波長に対応したN種の色素分子が光を吸収して反応あるいは分解に伴う光学的変化で記録される原理に基づく波長多重記録に関する技術であり、記録感度を高めるために、色素分子の吸収スペクトルはできる限りモル吸光係数が高く、互いに他の色素分子の吸収極大波長から分離した吸収ピークを持つものを選択する必要がある。また、微粒子マトリックスに選択的に化学結合、イオン結合、配位結合、水素結合、電荷移動相互作用、π−π相互作用、疎水性相互作用などの各種相互作用で結合できるような官能基を導入しても良い。
(透明微粒子)
透明微粒子は、基本的に有機色素を溶解または分散できるものであれば、有機、無機に関わらず使用することができる。それらの中でも、有機色素を高濃度で着色できる有機微粒子または有機/無機複合微粒子であることが望ましい。有機微粒子は、少なくとも記録前には色素の光吸収を妨げない透明性の高い高分子化合物が好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、環状オレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、三酢酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、GPPSやAS、MS等のポリスチレン系樹脂(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)などがあり、これらのグラフト、ブロック、ランダム共重合体も含まれる。微粒子が性質の異なる2成分以上から構成される場合には、コア/シェル型の構造をとらせることも可能で、色素との親和性の差を利用して、コア部あるいはシェル部に有機色素の濃度分布を高くすることも可能である。例えばコア部の色素濃度を高くすると、ヒートモードでの記録の場合には、周囲の粒子に対する熱の影響を緩和させる効果をもたせることもできる。有機/無機複合微粒子としては、有機官能基を有するアルコキシシランやアルコキシチタン、アルコキシジルコン、クロロシラン類、あるいはそれらと共縮合可能なテトラアルコキシシランやテトラクロロシランなどとのゾル−ゲル反応によって合成される有機/無機複合微粒子を用いることも可能である。
また、色素分子を微粒子の中に効率的に複合化するために、色素分子と反応できる官能基をマトリックス側に導入して化学結合を形成させる、あるいはイオン結合、配位結合、水素結合、電荷移動相互作用、π−π相互作用、疎水性相互作用などの各種の相互作用可能な官能基を導入して色素分子を微粒子に固定化することが望ましい。例えば有機/無機複合微粒子系で色素分子を疎水性相互作用あるいはπ−π相互作用で効率的に取り込まれるように、フェニルトリアルコキシシランのようなアルコキシ化合物を用いて微粒子を作ると好ましい場合がある。
これらの微粒子は、記録前には光の透過性が必要条件となるが、ヒートモードで追記型記録材料の場合には、記録後は必ずしも透明性を保持する必要はない。記録前後で有機色素分子が特定の波長光を吸収して脱色する、あるいはアブレーションによりマトリックスの微粒子が変形する、あるいは透明性を失うことで、再生光波長に対しての反射率、透過率、屈折率などの光学的特性が記録前後で変化すればよい。
(着色微粒子の製造方法)
着色微粒子を製造する方法は大きく2つの方法に分類できる。1つめの方法は、有機色素分子存在下に、微粒子を形成する有機または有機/無機マトリックスをモノマーあるいはオリゴマーの状態から出発して、乳化あるいは懸濁重合により微粒子分散溶液を得る方法である。具体的には、有機色素分子とモノマーあるいはオリゴマー成分をともに溶解する有機溶媒に溶解した溶液に、必要に応じて界面活性剤を添加しておく。この溶液を高速攪拌下に上記有機溶媒とは混和しない媒体(通常は水)の中に混合して微粒子化し、ポリマーの場合には重合開始剤を、ゾル−ゲル反応によって有機/無機複合微粒子を作る場合には酸および/または塩基触媒を投入して高分子量化する方法である。
2つめの方法は、有機色素分子とマトリックス成分とをともに溶解する良溶媒中に溶解しておき、これに貧溶媒を徐々に添加して微粒子を析出させる方法である。あるいは貧溶媒を添加後、良溶媒を徐々に蒸発させて微粒子を析出させる方法を用いても良い。
また、有機溶媒を用いることなく、マトリックス成分を溶融して色素を混合溶解し、必要に応じて高分子電解質などの分散剤あるいは界面活性剤を添加して、高圧下に貧溶媒あるいは水に注入して微粒子分散させる方法を用いることもできる。この場合には、マトリックス成分の中に架橋剤や各種の添加剤を予め添加しておくこともできる。
(基板および基板のパターニング方法)
本発明の光記録媒体で使用される、有機色素分子で着色された微粒子をパターニングして記録層を形成するための基板には、ガラス、金属、シリコンウェハーなどの無機材料や、PET、PC、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アセタール樹脂、環状オレフィンコポリマーやシクロオレフィンポリマー等の有機ポリマー材料などが挙げられる。これらの基板には、記録時の位置情報を指示するために必要なトラック用のランド(凸部)とグルーブ(溝:凹部)をスタンパーなどで刻んだものや、基板上に微細パターンを自己組織的に形成させたものが用いられる。着色微粒子を自己組織的にパターニングすることもでき、その場合には必ずしも基板を予めパターニングする必要はない。
自己組織化薄膜の微細パターニングとしては、ストライプ状、格子状、ドット状、ハニカム状などがあり、基本的に溶媒が蒸発する過程で形成される、所謂散逸構造と呼ばれる自己組織的に形成される、ポリマーあるいは微粒子で形成されるものを用いる。たとえば「ナノテクノロジーと高分子」、第6講、p141−171、下村政嗣著、高分子学会編(2002)に記載された方法を用いることができる。パターニング形状や大きさは、ポリマーあるいは微粒子の濃度、蒸発速度、温度などを変えることによって可能である。着色微粒子を記録スポットサイズで収納する構造として特に有用なハニカム状の構造は、水と混和しない有機溶剤溶液の表面に水蒸気が凝結してできた微小水滴を鋳型として、高秩序の多孔質薄膜が形成される。この場合に用いられる有機溶剤は、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等の非水溶性エステル類、メチルイソブチルケトン等の非水溶性ケトン類、二硫化炭素等が挙げられる。
このようにして形成されるハニカム構造の孔の中には、有機色素で着色された微粒子を入れることができ、一つのハニカム孔を一つの記録スポットとして位置を指定することができるため、本発明の記録材料のパターンとして好適である。孔の大きさは、記録スポットの大きさと同じになるように作る。一般に単色光を用いる光記録材料の場合には、記録スポットを小さくするほど記録密度は上がる。一方多重記録材料の場合には、記録スポットを小さくしすぎるとN種の色素で着色した微粒子の存在量に上限ができて光学変化が外部に信号として取り出せないような場合が生じるため、必ずしも小さいほど良いという訳ではなく、用いる着色微粒子の種類と感度により適宜選択され、孔の大きさは概ね0.1μm〜10μmの範囲にある。孔の大きさは溶媒の種類や濃度、さらに蒸発時間を制御することによって制御できる。例えば沸点の高い溶媒ほど孔径が大きくなり、蒸発時間を長くする、キャスト量を増やすと孔径を大きくすることができる。
図1に本発明の1つの例としての光記録媒体1を模式的に示した。基板2上に自己組織的にハニカム孔3が形成され、その各ハニカム孔の中では各種の着色粒子が偏りなく塗り分けられている。このハニカム孔内部の面積は約1μmである。
(記録層の作成方法)
微粒子をパターニングする方法としては、微粒子の分散溶液をスピンコート法などで薄膜を作るキャスト法や、ディップコーティング法、ロールコーティング法、インクジェット法などの湿式コーティング法でパターニングする方法が好ましい。これらの方法では微粒子を表面に二次元配列させて、同種の色素同士のみが集積した領域を形成しないようにすることが望ましい。また、特定の色素微粒子同士が集積しないようにする必要があり、粒子毎に表面状態が大きく異ならないように、色素微粒子の荷電状態や電荷密度などを制御する。
基板上には微粒子層が単層のみ形成されることが望ましい。ヒートモード記録の場合に、熱干渉が小さい場合には、問題にならない範囲で多層にしてもよい。また、熱干渉が問題になる場合には、透明な微粒子で色素微粒子を希釈すれば多層としてもよい。しかしながら多層とした場合にも、基板全面にわたって、粒子の層数を一定の幅の中に収める必要がある。微粒子層が単層の場合には、記録密度や感度を高めるため、最密充填構造をとることが望ましく、例えば、(1)微粒子サイズ分布を単分散にする、(2)基板に色素で着色した微粒子と静電的あるいは水素結合性の相互作用を持たせる、(3)微粒子の充填状態を改良できる電解質やコロイド粒子等を添加する方法などが用いられる。
微粒子は、基本的には以上のようにパターニングされた基板表面に配列されるが、パターニングされていない基板表面に微粒子を自己組織的に配列させることもできる。自己組織的な微粒子の配列方法は、基板のパターニングと同様に溶媒の蒸発に伴う散逸構造によりストライプ状、格子状、ドット状などの構造を形成させることが可能である。
(保護層)
保護層は、傷、ホコリ、汚れ等から記録層を保護することを目的に付けられ、
表面はハードコートされることが好ましい。保護層に用いられる材料としては、SiO、SiO、BgF、SnO、Siなどの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂などの有機物質を挙げることができる。保護層は真空蒸着、スパッタリング、コーティング、ラミネートなどにより形成することができる。熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の場合には、適当な溶剤に溶解して塗布し、乾燥後必要に応じて熱処理を行う。UV硬化性樹脂の場合にも、必要に応じて溶剤に溶解させてから塗布し、UV光を照射して保護層を形成することができる。
(記録方法)
本発明は有機色素をナノレベルで塗り分けることで多重記録を可能にするものであり、記録には有機色素に対応した数(N)の波長光を用いる。有機色素の吸収スペクトルはシャープであるほど記録特性が向上するため好ましい。また、記録に用いる光波長は単色性が求められるため、記録にはレーザー光を用いなければならない。高い分解能で記録特性を発現するためには、ある1つの有機色素の吸収極大波長を、吸収スペクトルが隣り合う有機色素の半値幅の波長域に重ならないように選択する必要がある。半値幅を超えて吸収ピークが重なり合うような色素を用いると、隣り合う波長光で誤って記録されてしまうことがあるため、厳密に色素を選択する必要がある。
微粒子マトリックス中に溶解または分散した有機色素分子の会合状態を制御することで、吸収ピークをシャープにすることができる。J会合体を形成すると吸収ピークが長波長側へシフトしてピークがシャープになり、H会合体を形成すると吸収ピークが短波長側にシフトしてピークがシャープになる。これらの現象を利用して、吸収ピーク位置の制御とピークの半値幅の狭幅化を図ることができる。
本発明は、異種色素による光多重記録技術であるため、PHBのような熱的不安定さの問題は原理的に無い。すなわち、色素毎に形成された記録(ホール)は各色素に対応する波長光で記録されたもので、変化は各色素の置かれている環境に依存するものではない。つまり、シャープで重なりの無い吸収スペクトルを持つ、異なる色素毎の変化によりホールが形成される、一度形成された記録(ホール)は熱運動により消失することなく常温で安定に保存され、繰り返し再生することができる。また、フォトンモードで記録された媒体は、例えば、記録媒体の温度を上昇させて冷却するような信号の消去を行うことにより、書換えが可能となる。このような光記録により、光反射率、光透過率、光吸収波長、発光率、発光波長、屈折率の1つ以上の変化を伴う。
(再生方法)
本発明の光記録媒体において、1つの記録スポットはN種類の色素で塗り分けられており、色素に対応するレーザー光を照射すると物理的あるいは化学的な変化を伴って記録され、あるいは照射しないスポットは未記録とすることができる。1つの記録スポットの中にはN種の色素で着色された微粒子が存在するため、記録/未記録の組合せは2個になる。例えば、このスポット毎の吸収スペクトルを測定すると、記録部の色素の吸収ピークに対応する波長にホールが記録されていることが検出でき、このホールの有無を0,1のバイナリーコードとして信号を読み出すことができる。また、読出し光に色素に対応したレーザー光を用いることで、その信号を光反射率、光透過率、光吸収波長、発光率、発光波長、屈折率の変化で読み取ることができ、この場合も1つのスポットに多重記録された信号を読み出すことができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(色素分散微粒子の調製)
ポリスチレン(Mn : 1654000, Mw/Mn : 1.13, SCIENTIFIC POLYMER PRODUCTS, INC.)およびフタロシニン系色素 (JD-084, HR-180) それぞれについて、0.1 g/L濃度となるように THF (テトラヒドロフラン)溶液を調製した。ポリスチレン溶液 (16 mL)とフタロシニン系色素溶液 (4 mL)を混合した。この混合溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら、シリンジポンプを用いて1 mL/minの滴下速度でMilli-Q水 (20 ml)を加えた。攪拌子を取り除いた後、ロータリーエバポレーターを用いて溶液量が数mLになるまで、溶媒を蒸発させることにより、サブミクロンサイズの、色素が分散した微粒子を調製した。
この調製法により得られた色素が分散した微粒子の形状例を、走査型電子顕微鏡写真として図2に示す。
(ハニカム膜の作製)
ポリスチレン(アルドリッチ製、Mw=280,000)と両親媒性高分子を9:1の割合でクロロホルムに溶解させ、湿度60%の空気を流速2L/min.で吹きつけた。溶媒が蒸発した後、作製された膜の構造をSEMで観察したところ、空孔サイズが4〜5mmのハニカム構造化膜を得た(図3)。作製されたハニカム膜は高い疎水性(接触角90度以上)を示すため、微粒子の水分散液を導入することが出来ない。そこで作製したハニカム膜をUV-オゾン処理(90分)により親水化し、接触角が10度以下となるようにした。
(色素分散微粒子の導入)
調製した色素分散高分子微粒子の水分散液に18mm×18mmのハニカム膜を浸漬し、10mm/sの速度で膜を引き上げることで微粒子をハニカムの空孔中に導入した。作製した構造を光学顕微鏡およびSEMで観察すると、ハニカムの空孔中に色素が導入された膜が得られた(図4、図5、図6)。
粒子が導入されたハニカム膜は色素特有の色が付いており、SEMの観察から、微粒子は孔の中のみに集積されていることがわかった。ハニカム構造のポリマー部分には微粒子は存在せず、ハニカム膜が微粒子集積体の鋳型として有効であることを示している。
(レーザー光記録)
レーザースポット照射顕微鏡(ネオアーク製 LSM-1001-2L)の光軸と同軸に、半導体レーザー(ネオアーク製 LDP2−6535B)のレーザー光(波長650nm)をセットした。このレーザースポット照射顕微鏡を用いて、色素含有微粒子膜を観察しながら、波長650nmのレーザー光を照射し、レーザー光照射前後における膜の色調変化を観察した。また、ストレージオシロスコープ(イワツ製 TS8500)を用いて、レーザー光照射前後のフォトディテクターで検出される反射強度を記録し、反射の変調度を見積もった。
678nmに吸収極大を持つフタロシニン系色素JD−084分散微粒子を導入したハニカム膜に、波長650nmのパルスのレーザー光(100kHz、7.3mW)を照射すると、膜の色調に明らかな変化が見られた(図7)。レーザー光照射前後における膜の反射の変調度は、14.9%であった。図7(a)の三角形の頂点の位置の3つの黒点はマーカ用にレーザ照射して色変調したものである。このマーカをたよりに、1点のみレーザ光を照射して記録したものが、図7(b)の白い矢印で示した点(写真では黒点)である。
同様に、795nmに吸収極大を持つフタロシニン系色素HR−180色素分散微粒子を導入したハニカム膜に、波長830nmのパルスのレーザー光(100kHz、20mW)を照射すると、膜の色調に明らかな変化が見られた。レーザー光照射前後における膜の反射の変調度は、20.5%であった。
本発明を用いることにより、従来技術では達成できなかった常温で記録、保存、読出し可能な超高密度の光記録媒体を製造することができるようになる。
本発明の光記録媒体の模式図である。 色素分散微粒子のSEM像。 ハニカム膜のSEM像。 微粒子が導入されたハニカム構造(光学顕微鏡像)。 微粒子が導入されたハニカム構造(SEM像)。 微粒子が導入されたハニカム構造の拡大写真(SEM像)。 レーザー光(650nm)照射による色調変化を示す(レーザー顕微鏡写真)。矢印はレーザー光照射部分を示す。

Claims (8)

  1. 基板上の面積が100〜65,000nmの範囲にある領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素のうちの1種を固定化し、N種の色素が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく塗り分けられていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 粒径が10〜250nmの透明微粒子に光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を含有させて着色した透明微粒子複合体を、N種の色素着色透明微粒子複合体が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく固定化されていることを特徴とする光記録媒体。
  3. 前記N種の色素が基板上に自己組織的に配列したパターン構造の中で偏りなく塗り分けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 透明微粒子が、有機微粒子または有機/無機複合微粒子からなることを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体。
  5. 基板上の面積が100〜65,000nmの範囲にある領域に、光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を固定化し、N種の色素が基板上の任意の場所において、面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく塗り分けられた光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする光多重記録方法。
  6. 粒径が10〜250nmの透明微粒子に光吸収極大波長が相互に異なるN種(Nは1以上の整数)の色素の1種を含有させて着色した透明微粒子複合体を、N種の色素着色透明微粒子複合体が基板上の任意の場所において面積が少なくとも1μmの範囲内で偏りなく固定化されている光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする光多重記録方法。
  7. 前記N種の色素が基板上に自己組織的に配列したパターン構造の中で偏りなく塗り分けられた光記録媒体に、N種の色素の吸収波長に対応したN種の光を用いて記録及び読出しを行うことを特徴とする請求項5または6に記載の光多重記録方法。
  8. 透明微粒子が、有機微粒子または有機/無機複合微粒子からなることを特徴とする請求項6に記載の光多重記録方法。

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