JP2005208619A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ゴースト抑制効果に優れ、カラー電子写真装置や除電手段を有さない電子写真装置に搭載してもゴースト現象が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。
【解決手段】 電子写真感光体の電荷発生層が、特定構造のフェナントレン化合物、フェナントロリン化合物、または、アセナフテン化合物を含有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、複写機やプリンターなどの電子写真装置には、有機の電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が広く用いられている。このような感光層としては、耐久性の観点から、支持体側から電荷発生物質を含有する電荷発生層、電荷輸送物質(正孔輸送物質)を含有する電荷輸送層(正孔輸送層)の順に積層してなる積層型(順層型)の層構成を有するものが主流となっている。
電荷発生物質のうち、赤または赤外領域に感度を有する電荷発生物質は、近年進歩の著しいレーザービームプリンターなどに搭載される電子写真感光体に使用され、その需要頻度は高くなってきている。赤外領域に高い感度を有する電荷発生物質としては、オキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料が知られている。
しかしながら、高感度な電荷発生物質を用いた場合、電荷の発生量が多く、正孔が正孔輸送層中に注入した後の電子が電荷発生層中に滞留しやすく、メモリーが引き起こされやすいという問題があった。具体的には、出力画像中、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなる、いわゆるポジゴーストや、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が薄くなる、いわゆるネガゴーストが見られる。
このようなゴースト現象を抑制する従来技術として、特開平11−172142号公報(特許文献1)や特開2002−091039号公報(特許文献2)には、電荷発生物質としてII型クロロガリウムフタロシアニンを用いる技術が開示されており、特開平07−104495号公報(特許文献3)には、オキシチタニウムフタロシアニンを用いた電荷発生層にアクセプター化合物を含有させる技術が開示されており、特開2000−292946号公報(特許文献4)や特開2002−296817号公報(特許文献5)には、フタロシアニンを用いた電荷発生層にジチオベンジル化合物を含有させる技術が開示されており、その他、特開平02−136860号公報(特許文献6)や特開平02−136861号公報(特許文献7)や特開平02−146048号公報(特許文献8)や特開平02−146049号公報(特許文献9)や特開平02−146050号公報(特許文献10)や特開平05−150498号公報(特許文献11)や特開平06−313974号公報(特許文献12)や特開2000−039730号公報(特許文献13)や特開2000−292946号公報(特許文献14)や特開2002−296817号公報(特許文献15)には、電荷発生層に電子輸送物質、電子受容物質または電子吸引物質を含有させる技術が開示されている。
なお、特開2001−040237号公報(特許文献16)には、高感度化を目的として、顔料化工程時に有機アクセプター性化合物を添加してフタロシアニン結晶を製造する技術が開示されている。
特開平11−172142号公報 特開2002−091039号公報 特開平07−104495号公報 特開2000−292946号公報 特開2002−296817号公報 特開平02−136860号公報 特開平02−136861号公報 特開平02−146048号公報 特開平02−146049号公報 特開平02−146050号公報 特開平05−150498号公報 特開平06−313974号公報 特開2000−039730号公報 特開2000−292946号公報 特開2002−296817号公報 特開2001−040237号公報
今日の電子写真技術の発展は著しく、電子写真感光体にも、より優れた特性が要求されている。
例えば、従来、文字などの白黒画像が中心であったが、近年、写真などのカラー画像の需要が高まってきており、それらの画質に対する要求は年々高まっている。
上述のゴースト現象は、ハーフトーン画像に特に現れやすく、ハーフトーン画像の重ね合わせであることが多いカラー画像では、特に重要な問題となる。
また、カラー画像の場合、1色1色ではゴーストレベルが白黒画像のそれと同等であっても、複数の色を重ね合わせることで、ゴースト現象が顕在化しやすい。
また、ゴースト現象を抑制する方法として、電子写真装置に前露光などの除電手段を設ける方法もあるが、電子写真装置本体の低コスト化や小型化の観点から、除電手段が省略されることが多くなってきている。
上記の従来技術は、このようなゴースト現象に厳しい状況に対して十分に効果があるとはいえなかった。
本発明の目的は、ゴースト抑制効果に優れ、カラー電子写真装置や除電手段を有さない電子写真装置に搭載してもゴースト現象が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、支持体、該支持体上に設けられた電荷発生物質および結着樹脂を含有する電荷発生層、ならびに、該電荷発生層上に設けられた正孔輸送物質を含有する正孔輸送層を有する電子写真感光体において、該電荷発生層が、下記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、下記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、下記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 2005208619
(式(2)中、Z201およびZ202は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R201およびR202は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
Figure 2005208619
(式(3)中、Z301およびZ302は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R301およびR302は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)」
Figure 2005208619
(式(4)中、Z401およびZ402は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R401およびR402は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
本発明によれば、ゴースト抑制効果に優れ、カラー電子写真装置や除電手段を有さない電子写真装置に搭載してもゴースト現象が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体の電荷発生層には、電荷発生物質および結着樹脂に加えて、さらに下記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、下記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、下記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物が含有されている。
Figure 2005208619
上記式(2)中、Z201およびZ202は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R201およびR202は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。
Figure 2005208619
上記式(3)中、Z301およびZ302は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R301およびR302は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。
Figure 2005208619
上記式(4)中、Z401およびZ402は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す(Ph:置換もしくは無置換のフェニル基。以下同じ)。R401およびR402は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。
上記のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などの鎖状のアルキル基や、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの環状のアルキル基が挙げられる。上記のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基などが挙げられる。上記のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基などが挙げられる。上記のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。上記の1価の複素環基としては、ヒリジル基、フラル基などが挙げられる。上記のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。上記のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのアルキル基や、ビニル基、アリル基などのアルケニル基や、ニトロ基や、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子や、パーフルオロアルキル基などのハロゲン化アルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基などが挙げられる。
上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物の中でも、還元電位(飽和カロメル電極に対する還元電位)が−0.80V以上であるものが好ましく、特には−0.65V以上であるものがより好ましく、さらには−0.60V以上であるものがより一層好ましく、一方、0.00V以下であるものが好ましく、−0.25V以下であるものがより好ましい。
上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の中でも、還元電位(飽和カロメル電極に対する還元電位)が−0.80〜0.00Vの範囲にあるものが好ましく、特には−0.65〜−0.25Vの範囲にあるものがより好ましく、さらには−0.60〜−0.25Vの範囲にあるものがより一層好ましい。
上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の中でも、還元電位(飽和カロメル電極に対する還元電位)が−0.80〜0.00Vの範囲にあるものが好ましく、特には−0.65〜−0.25Vの範囲にあるものがより好ましく、さらには−0.60〜−0.25Vの範囲にあるものがより一層好ましい。
以下に、上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物の具体例を示す。
Figure 2005208619
Figure 2005208619
Figure 2005208619
以下に、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の具体例を示す。
Figure 2005208619
Figure 2005208619
Figure 2005208619
以下に、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の具体例を示す。
Figure 2005208619
Figure 2005208619
Figure 2005208619
上記式(2−1)〜(2−15)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3−1)〜(3−14)で示される構造を有するフェナントロリン化合物および上記式(4−1)〜(4−14)で示される構造を有するアセナフテン化合物の還元電位はそれぞれ以下のとおりである。
(2−1):−0.67V
(2−2):−0.52V
(2−3):−0.32V
(2−4):−0.58V
(2−5):−0.51V
(2−6):−0.28V
(2−7):−0.23V
(2−8):−0.21V
(2−9):−0.26V
(2−10):−0.24V
(2−11):−0.58V
(2−12):−0.55V
(2−13):−0.19V
(2−14):−0.65V
(2−15):−0.18V
(3−1):−0.52V
(3−2):−0.37V
(3−3):−0.28V
(3−4):−0.40V
(3−5):−0.38V
(3−6):−0.35V
(3−7):−0.22V
(3−8):−0.20V
(3−9):−0.18V
(3−10):−0.21V
(3−11):−0.20V
(3−12):−0.37V
(3−13):−0.36V
(3−14):−0.15V
(3−15):−0.34V
(4−1):−0.90V
(4−2):−0.60V
(4−3):−0.40V
(4−4):−0.40V
(4−5):−0.65V
(4−6):−0.58V
(4−7):−0.42V
(4−8):−0.39V
(4−9):−0.37V
(4−10):−0.37V
(4−11):−0.27V
(4−12):−0.69V
(4−13):−0.65V
(4−14):−0.27V
(4−15):−0.80V
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に設けられた電荷発生物質および結着樹脂を含有する電荷発生層、ならびに、該電荷発生層上に設けられた正孔輸送物質を含有する正孔輸送層を有する電子写真感光体である。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)であればよく、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック(ポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂やポリイミド樹脂など)製支持体やガラス製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状などが挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理(ホーニング処理やブラスト処理など)、アルマイト処理などを施してもよいし、アルカリリン酸塩やリン酸やタンニン酸を主成分とする酸性水溶液に金属塩の化合物またはフッ素化合物の金属塩を溶解してなる溶液で化学処理を施してもよい。
ホーニング処理としては、乾式ホーニング処理と湿式ホーニング処理とがある。湿式ホーニング処理は、水などの液体に粉末状の研磨剤を懸濁させ、高速度で支持体の表面に吹き付けて支持体の表面を粗面化する方法であり、表面粗さは、吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重および懸濁温度などによって制御することができる。乾式ホーニング処理は、研磨剤をエアーによって高速度で支持体の表面に吹き付けて支持体の表面を粗面化する方法であり、湿式ホーニング処理と同じように表面粗さを制御することができる。ホーニング処理に用いられる研磨剤としては、炭化ケイ素、アルミナ、鉄、ガラスビーズなどの粒子が挙げられる。
支持体と電荷発生層または後述の中間層との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。好適な金属酸化物粒子としては、酸化亜鉛や酸化チタンの粒子が挙げられる。また、導電性粒子として、硫酸バリウムの粒子を用いることもできる。導電性粒子には、被覆層を設けてもよい。
導電性粒子の体積抵抗率は0.1〜1000Ω・cmの範囲が好ましく、特には1〜1000Ω・cmの範囲がより好ましい(この体積抵抗率は、三菱油化(株)製の抵抗測定装置ロレスタAPを用いて測定して求めた値である。測定サンプルは49MPaの圧力で固めてコイン状としたもの。)。また、導電性粒子の平均粒径は0.05〜1.0μmの範囲が好ましく、特には0.07〜0.7μmの範囲がより好ましい(この平均粒径は、遠心沈降法により測定した値である。)。導電層中の導電性粒子の割合は、導電層全質量に対して1.0〜90質量%の範囲が好ましく、特には5.0〜80質量%の範囲がより好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらは単独で、または、2種以上の混合物もしくは共重合体として用いることができる。これらは、支持体に対する接着性が良好であるとともに、導電性粒子の分散性を向上させ、かつ、成膜後の耐溶剤性が良好である。これらの中でも、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂が好ましい。
導電層の膜厚は0.1〜30μmであることが好ましく、特には0.5〜20μmであることがより好ましい。
導電層の体積抵抗率は1013Ω・cm以下であることが好ましく、特には10〜1012Ω・cmの範囲であることがより好ましい(この体積抵抗率は、測定対象の導電層と同じ材料によってアルミニウム板上に被膜を形成し、この皮膜上に金の薄膜を形成して、アルミニウム板と金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定して求めた値である。)。
また、導電層には、必要に応じてフッ素あるいはアンチモンを含有させてもよいし、導電層の表面性を高めるために、レベリング剤を添加してもよい。
また、支持体または導電層と電荷発生層との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層(下引き層、接着層とも呼ばれる。)を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層は、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、ナイロン、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂などの樹脂や、酸化アルミニウムなどの材料を用いて形成することができる。
中間層の膜厚は0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.3〜3μmであることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩、チアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
上記の各種電荷発生物質の中でも、高感度である反面、ゴースト現象が発生しやすく、本発明がより有効に作用するという点で、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましく、特にはフタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料とその他の電荷発生物質とを併用する場合は、フタロシアニン顔料が電荷発生物質全質量に対して50質量%以上であることが好ましい。
フタロシアニン顔料の中でも、金属フタロシアニン顔料が好ましく、特には、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンがより好ましく、その中でも、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが特に好ましい。
オキシチタニウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1°および27.3°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶が好ましい。
クロロガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5°および28.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の6.8°、17.3°、23.6°および26.9°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.7〜9.2°、17.6°、24.0°、27.4°および28.8°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
ジクロロスズフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.3°、12.2°、13.7°、15.9°、18.9°および28.2°に強いピークを有する結晶形のジクロロスズフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.5、11.2°、14.5°および27.2°に強いピークを有する結晶形のジクロロスズフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の8.7°、9.9°、10.9°、13.1°、15.2°、16.3°、17.4°、21.9°および25.5°に強いピークを有する結晶形のジクロロスズフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.2°、12.2°、13.4°、14.6°、17.0°および25.3°に強いピークを有する結晶形のジクロロスズフタロシアニン結晶が好ましい。
ヒドロキシガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶や、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
電荷発生物質の粒径は0.5μm以下であることが好ましく、特には0.3μm以下であることがより好ましく、さらには0.01〜0.2μmであることがより一層好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、セルロース樹脂、ナイロン、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、メラミン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルメタクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。特には、ブチラール樹脂などが好ましい。これらは単独で、または、2種以上の混合物もしくは共重合体として用いることができる。
本発明においては、電子写真感光体の電荷発生層に上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有させる。
電荷発生層中に上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有させることでゴーストが抑制される理由の詳細は不明であるが、本発明者らは以下のように考えている。
すなわち、ゴースト現象は、露光光(画像露光光)が照射された部分に残存する電子の数と照射されなかった部分に残存する電子の数との差によって次回転時露光光照射後の電位差が生じ、これによって起きる現象である。
露光光の照射により電荷発生物質で電荷(正孔および電子)が発生し、分離された正孔および電子は、電荷発生層が電荷発生物質と結着樹脂とを含む層である場合、該結着樹脂中を移動していくため、該結着樹脂の特性を大きく受けると考えられる。本発明の電子写真感光体のように、電荷発生層上に正孔輸送層が設けられた電子写真感光体、すなわち、負帯電型積層型電子写真感光体の場合、正孔は正孔輸送層側へ注入されていくが、電子は電荷発生層の結着樹脂中に残存しやすく、上記電位差を生じさせ、ゴースト現象を発生させてしまう。
本発明では、電荷発生層に上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有させており、これら化合物は電子輸送能を有する、いわゆる電子輸送物質であるため、電荷発生層の結着樹脂中に残存する電子の量を低減できていると考えられる。
また、電子は結着樹脂中を移動していくと考えられ、その移動をスムーズにすることによってゴースト抑制効果が得られるものと考えられるため、電荷発生層中、上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物は結着樹脂に分子分散させた状態で存在させることが好ましい。また、電荷発生層中の上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の含有量は、電荷発生層中の結着樹脂に対して15〜120質量%であることが好ましく、特には51〜80質量%であることがより好ましい。含有量が少なすぎると、本発明のゴースト抑制効果が乏しくなる。
このような電荷発生層は、あらかじめ電荷発生物質、結着樹脂および溶剤を含有させた溶液に上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物(好ましくは該結着樹脂に対して15〜120質量%、さらに好ましくは51〜80質量%)添加することによって電荷発生層用塗布液を調製し、この電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷発生物質、結着樹脂および溶剤を含有する溶液は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質や、上記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、上記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、上記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の溶解性や分散安定性の観点から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
本発明の電子写真感光体に用いられる正孔輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。これら正孔輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
正孔輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましく、特には、ポリアリレート樹脂がより好ましい。
ポリアリレート樹脂の中でも、下記式(5)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂が好ましい。
Figure 2005208619
上記式(5)中、X501は、単結合または−CR509510−(R509およびR510は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基、あるいは、R509とR510とが結合することによって形成されるアルキリデン基を示す。)を示す。R501〜R504は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を示す。R505〜R508は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を示す。
結着樹脂の重量平均分子量は50000〜200000であることが好ましく、特には100000〜180000であることが好ましい。
本発明において、重量平均分子量は、東ソー(株)製のゲルパーミエーションクロマトグラフィーHLC−8120を用いて分子量分布を測定し、ポリスチレン換算で計算して求めた。展開溶媒としてはテトラヒドロフラン(THF)を用いた。測定対象試料は0.1質量%溶液とした。カラムとしては排除限界分子量(ポリスチレン換算)4×10のカラム(商品名:TSKgel SuperHM−N、東ソー(株)製)を用いた。検出器としてはRIを用いた。カラム温度は40℃とした。インジェクション量は20μlとした。流速は1.0ml/minとした。
上記の樹脂は単独で、または、2種以上の混合物もしくは共重合体として用いることができる。
正孔輸送層は、正孔輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる正孔輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。正孔輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
正孔輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
正孔輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることがより好ましい。
なお、正孔輸送層上には、該正孔輸送層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、結着樹脂のモノマー・オリゴマーを溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを硬化および/または乾燥させることによって保護層を形成してもよい。硬化には、光、熱または放射線(電子線など)を用いることができる。
保護層の結着樹脂としては、上記の各種樹脂を用いることができる。
また、保護層には、抵抗制御の目的で、導電性酸化スズや導電性酸化チタンなどの導電性粒子を分散してもよい。
保護層の膜厚は0.2〜10μmであることが好ましく、特には1〜5μmであることが好ましい。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
また、電子写真感光体の表面層には、クリーニング性や耐摩耗性を向上させる目的で、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系ブロックポリマー、シリコーン系ブロックポリマー、シリコーン系オイルなどの潤滑剤を含有させてもよいし、耐候性を向上させる目的で、ヒンダードフェノールやヒンダードアミンなどの酸化防止剤を添加してもよいし、強度を補強するためにシリコン玉などの膜強度補強剤を添加してもよい。
なお、保護層を設ける場合は保護層が電子写真感光体の表面層であり、保護層を設けない場合は正孔輸送層が電子写真感光体の表面層である。
図1に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
図2に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の別の例を示す。
図2に示す構成の電子写真装置は、コロナ放電器を用いた帯電手段3’およびコロナ放電器を用いた転写手段6’を有している。動作については、図1に示す構成の電子写真装置と同様である。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(合成例1)
・ヒドロキシガリウムフタロシアニンの合成
o−フタロジニトリル73g、三塩化ガリウム25gおよびα−クロロナフタレン400mlを窒素雰囲気下200℃で4時間反応させた後、130℃で生成物を濾過した。濾別された生成物をN,N’−ジメチルホルムアミドを用いて130℃で1時間分散洗浄した後濾過し、さらにメタノールで洗浄した後乾燥させることによって、クロロガリウムフタロシアニンを45g得た。
得られたクロロガリウムフタロシアニン15gを10℃の濃硫酸450gに溶解させ、これを氷水2300g中に攪拌下で滴下して再析出させて濾過した。濾別されたものを2%アンモニア水で分散洗浄後、イオン交換水で十分に水洗した後濾過し、乾燥させることによってヒドロキシガリウムフタロシアニンを13g得た。
顔料化工程として、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン10gおよびN,N’−ジメチルホルムアミド300gを、室温(22℃)下、直径1mmのガラスビーズ450gとともに6時間ミリング処理を行った。
ミリング処理後、分散液から固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥させることによって、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶9.2gを得た。このヒドロキシガリウムフタロシアニンは、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有していた。
(実施例1)
熱間押し出しにより得たA3003(JIS)の外径30.5mm、内径28.5mm、長さ260.5mmアルミニウム素管(ED管)を支持体とした。
次に、酸化スズで形成された被覆層を有する硫酸バリウム粒子(被覆率:50質量%、粉体比抵抗:700Ω・cm)120部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部、および、2−メトキシ−1−プロパノール100部を、ボールミル装置で20時間分散することによって、導電層用塗布液を調製した(塗布液中の硫酸バリウム粒子の平均粒径は0.22μm)。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で硬化(熱硬化)させることによって、膜厚が10μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを5分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.8μmの中間層を形成した。
次に、上記合成例1で得られたCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製)10部、ならびに、シクロヘキサノン350部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、酢酸エチル1200部を加え(このときの電荷発生物質のCAPA−700(堀場製作所(株)製)で測定した分散粒径は0.15μm)、これに上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物を6部溶解させることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.13μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(6)で示される構造を有する化合物(正孔輸送物質)7部、
Figure 2005208619
下記式(7)で示される化合物(正孔輸送物質)1部、
Figure 2005208619
および、下記式(8)で示される繰り返し構造単位(ビスフェノールC型)を有するポリアリレート樹脂(テレフタル酸骨格とイソフタル酸骨格の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)10部
Figure 2005208619
を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン10部の混合溶媒に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。
この正孔輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを1時間110℃で乾燥させることによって、膜厚が23μmの正孔輸送層を形成した。
このようにして、支持体、導電層、中間層、電荷発生層および正孔輸送層をこの順に有し、該正孔輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体を、以下の評価装置に装着して画像出力を行い、出力画像の評価を行った。
・評価装置
評価装置は、ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンター「カラーレーザージェット4600」の改造機(プロセススピード:90mm/s、暗部電位:−700Vに設定)である。このレーザービームプリンターの帯電手段は、帯電ローラーを備えた接触帯電手段であり、帯電ローラーには直流電圧のみの電圧が印加される。露光光(画像露光光)の光量が可変となるようにした。前露光はOFFにした。
・評価用の画像パターン
評価用の画像パターンとして、図3に示すゴースト用パターンを用意した。図3中、301の部分(黒塗り長方形)はベタ黒、302の部分はベタ白、303の部分はベタ黒301に起因するゴーストが出現し得る部分、304はハーフトーン(1ドット桂馬パターン)の部分である。マゼンタ、シアン、イエロー、黒のそれぞれ単色で作製した。
・評価方法
23℃/50%RHの環境下、画像濃度4%画像を2000枚出力直後、ゴースト用パターンを用いて評価を行った。
まず、1枚目にベタ白画像を出力し、次に、上記のゴースト用パターンを連続5枚出力し、次に、ベタ黒画像を1枚出力した後、再度、上記のゴースト用パターンを連続5枚出力した。このように、ゴースト用パターンは計10枚である。
ゴーストの評価としては、X−Rite社製分光濃度計X−Rite504/508を用いた。ゴースト用パターンの画像中、ゴーストが出現し得る部分903の濃度からハーフトーンの部分904の濃度を差し引いた濃度を測定し、この測定を10点行い、10点の平均値を求めた(1枚あたりの平均値)。これを10枚分行い、それらの平均値を求めた(10枚の平均値)。さらに、これを4色(マゼンタ、シアン、イエロー、黒)すべてについて行い、それらの平均値を求めた(4色の平均値)。各色の測定結果は、分光濃度計X−Rite504/508のマゼンタ、シアン、イエロー、黒のそれぞれについて表示されるが、画像の色と同じ色の値を測定値とした。濃度差0.05未満であればほぼ画像上問題ないといえるが、高画質を要求される場合には濃度差0.03未満が好ましく、さらに高印字速度や高画質を要求される場合には濃度差0.02以下がより好ましい。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(2−4)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(2−6)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(2−14)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(3−15)で示される構造を有するフェナントロリン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(4−1)で示される構造を有するアセナフテン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(4−7)で示される構造を有するアセナフテン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(4−15)で示される構造を有するアセナフテン化合物6部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例1において、電荷発生層に用いたCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部をCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5および28.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶20部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例1において、電荷発生層に用いたCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部をCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶20部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例12)
実施例1において、電荷発生層に用いたCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部を下記式(9)で示される構造を有するアゾ顔料20部
Figure 2005208619
に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例13)
実施例1において、正孔輸送層に用いた上記式(8)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂10部をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、三菱エンジニヤリングプラスチックス(株)製)10部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例14)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物6部に変更し、正孔輸送層に用いた上記式(8)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂10部をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、三菱エンジニヤリングプラスチックス(株)製)10部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を用いず、正孔輸送層に用いた上記式(8)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂10部をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、三菱エンジニヤリングプラスチックス(株)製)10部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2005208619
(実施例15)
実施例1において、電荷発生層に用いた上記式(2−1)で示される構造を有するフェナントレン化合物6部を上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物0.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
評価装置として、実施例1で用いた評価装置の帯電手段を帯電ローラーを備えた接触帯電手段からコロナ帯電器を備えたコロナ帯電手段に変更した評価装置を用いた以外は、作製した電子写真感光体について、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(実施例16)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から1.0部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例17)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から1.5部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例18)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から3.5部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例19)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から5.1部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例20)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から6.0部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例21)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から8.0部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例22)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から12.0部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例23)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の量を0.5部から14.0部に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例15において、電荷発生層にフェナントレン化合物を用いなかった以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例15において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントレン化合物0.5部を下記式(10)で示される構造を有する化合物0.5部
Figure 2005208619
に変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例17において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントレン化合物1.5部を上記式(10)で示される構造を有する化合物1.5部に変更した以外は、実施例17と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(比較例6)
実施例17において、電荷発生層に用いた上記式(3−4)で示される構造を有するフェナントレン化合物1.5部を下記式(11)で示される構造を有する化合物1.5部
Figure 2005208619
に変更した以外は、実施例17と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 2005208619
表1および2中、「HOGaPc」は上記合成例1で得られたCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を意味し、「ClGaPc」はCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5および28.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶を意味し、「TiOPc」はCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶を意味し、「ブチラール」はポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製)を意味する。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の別の例を示す図である。 評価用の画像パターンである。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
3’ 帯電手段
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段
6’ 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
301 ベタ黒
302 ベタ白
303 ベタ黒301に起因するゴーストが出現し得る部分
304 ハーフトーン(1ドット桂馬パターン)

Claims (14)

  1. 支持体、該支持体上に設けられた電荷発生物質および結着樹脂を含有する電荷発生層、ならびに、該電荷発生層上に設けられた正孔輸送物質を含有する正孔輸送層を有する電子写真感光体において、該電荷発生層が、下記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物、下記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物、または、下記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2005208619
    (式(2)中、Z201およびZ202は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R201およびR202は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
    Figure 2005208619
    (式(3)中、Z301およびZ302は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R301およびR302は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
    Figure 2005208619
    (式(4)中、Z401およびZ402は、それぞれ独立に、酸素原子、=C(CN)基、または、=N−Ph基を示す。R401およびR402は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
  2. 前記電荷発生層が、前記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電荷発生層中の前記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して15〜120質量%である請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記電荷発生層中の前記式(2)で示される構造を有するフェナントレン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して51〜80質量%である請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 前記電荷発生層が、前記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  6. 前記電荷発生層中の前記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して15〜120質量%である請求項5に記載の電子写真感光体。
  7. 前記電荷発生層中の前記式(3)で示される構造を有するフェナントロリン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して51〜80質量%である請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 前記電荷発生層が、前記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  9. 前記電荷発生層中の前記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して15〜120質量%である請求項8に記載の電子写真感光体。
  10. 前記電荷発生層中の前記式(4)で示される構造を有するアセナフテン化合物の含有量が、前記電荷発生層中の結着樹脂に対して51〜80質量%である請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 前記電荷発生物質がガリウムフタロシアニンである請求項1〜10のいずれかに記載の電子写真感光体。
  12. 前記ガリウムフタロシアニンがヒドロキシガリウムフタロシアニンである請求項11に記載の電子写真感光体。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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