JP2005208384A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく、取付仕様が異なる複数の液晶表示パネルを共通の取付カバーで固定できるようにする。
【解決手段】 取付カバー4は、第1及び第2のLCD2,3に形成された第1及び第2のねじ孔10,12に適合した第1及び第2の挿通孔18,19を備え、共通の取付カバー4で取付仕様が異なる第1及び第2のLCD2,3を固定できる。薄型に形成した第1のLCD2は、スピーカー部9が配置された寸法的な余裕がある左右両側に第1のねじ孔10を有する折曲片11を形成する。第2のLCD3は、長手方向に直接、第2のねじ孔10を形成して第2のLCD3の上下方向に無駄な固定用スペースを形成しないようにする。これにより、外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく、第1及び第2のLCD2,3を固定できるようになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、取付仕様が相違する複数の液晶表示パネルを共通の取付カバーによってキャビネットに固定するようにした液晶表示装置に関する。
近年、ノート型やデスクトップ型パソコンあるいはテレビジョン装置の表示画面として液晶表示パネル(以下、LCDと称す)が採用されている。ところで、この種の液晶表示装置は、一つのキャビネットに対して複数の製造メーカーによって製造された多種類のLCDが実装されることが多い。このような多種類のLCDを一種類のキャビネットに取付ける方法として、例えば、特許文献1には、LCDのねじ孔とキャビネットに形成する取付部に対応する複数種の取付金具を用意し、その取付金具を選択的に使い分けることによって複数のLCDを共通のキャビネットに固定するように構成した液晶表示パネルの取付装置が開示されている。また、特許文献2では、標準液晶表示パネルとこれより小さい縮小液晶表示パネルとを共通のキャビネットに取り付けるにあたり、縮小液晶表示パネルに回動可能なラグを装着し、このラグを適宜回転させることによって標準液晶表示パネルを固定するボスに縮小液晶表示パネルに装着したラグをねじ止めするように構成した液晶表示パネルの取付装置が開示されている。
特開2001−83486号公報 特開2002−287118号公報
しかし、特許文献1のように、LCDのねじ孔とキャビネットに形成する取付部に対応する複数種の取付金具によって取付仕様が相違する複数のLCDを共通のキャビネットに固定する構成では、異なるLCDに対して専用の取付金具が必要であり、生産コストの上昇を招くばかりでなく、部品点数の増加に伴う煩わしい部品管理が必要となる。他方、特許文献2は、縮小液晶表示パネルに回動可能に装着したラグを標準液晶表示パネルを固定するボスにあせて回転させることによって、標準液晶表示パネルと縮小液晶表示パネルを共通したキャビネットに固定することが可能であり、ラグを付加すれば大小2種類の液晶表示パネルを固定することが可能であり、特許文献1に比較して部品点数を抑えることができるが、結局、縮小液晶表示パネルを固定するためには、LCDの最低各コーナー部を固定する4個のラグが必要となり、やはり部品点数の増加を招くとともに、取付時にねじを緩めて縮小液晶表示パネルに対してラグが回動可能に取り付けられていることから、キャビネットに対する縮小液晶表示パネルの位置が可変し、キャビネットに対する縮小液晶表示パネルの位置決め作業が面倒である。
また、近年、コンパクトな液晶表示装置が望まれてきており、このような市場の要求により、LCDの外形縮小化が進んでいる。その一つとして、例えばLCDの側面に直接、固定用のねじ孔を形成し、そのねじ孔にねじを螺着することにより、その側部から固定用の突出片などを張り出させない、いわゆるサイドマウント方式が多く普及してきている一方で、LCDは、より薄型化が要求されてきている。このため、極めて薄いLCDでは、強度的あるいは寸法的な面からむしろLCDの側面に直接、ねじ孔を設けないほうが都合がよい場合もある。このような薄型のLCDにおいては、LCDの側部にねじ孔を有する折曲片をスペース的に余裕のある方向に突出させている。例えば、パソコンやテレビジョン受像機などの液晶表示装置においては、表示画面が横長長方形状であるとともに、その表示画面となるLCDの左右両側にスピーカー部が配置されているから、LCDの左右両側、すなわち、横長長方形状のLCDにおいて、LCDの短手方向に折曲片を突設する場合が多い。このように近年の液晶表示装置においては、LCDの厚さによって、LCDの側面に直接、ねじ孔を形成するタイプと、LCDの短手方向に折曲片を突設する二つのタイプに大別されているが、前述した特許文献1及び特許文献2で開示されている液晶表示パネルの取付装置では、こうした二種類の液晶表示パネルを共通のキャビネットには固定することはできない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、部品点数を増やすことなく取付仕様が異なる複数の液晶表示パネルをキャビネットに固定することができるとともに、外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく液晶表示パネルを簡単かつ容易に固定することができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1の液晶表示装置は、相違した取付仕様から成る複数の液晶表示パネルから何れかの液晶表示パネルを選択して装置を構成する液晶表示装置であり、該複数の液晶表示パネルに共通した取付カバーによって該液晶表示装置のフロントキャビネットの取付ボス部に取り付ける液晶表示装置であって、一つの液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル背面に形成された側方に突出する折曲片による取り付けであり、他の液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル側面に形成されたねじ孔による取り付けである際に、前記取付カバーには、前記折曲片に対応する位置に取付片を形成し、かつ前記ねじ孔に対応する位置に挿通孔を形成し、前記取付ボス部の高さをh(mm)、前記一つの液晶表示面から前記折曲片までの寸法をa(mm)、前記他の液晶表示面から前記ねじ孔までの寸法をb(mm)、前記取付カバーの前記取付片から該取付カバーの前記挿通孔までの寸法をc(mm)とした場合にh=a、h=b+cの関係を満たすように構成されたことを特徴とする。
請求項1の構成により、取付カバーで一つの液晶表示パネルを固定する際、取付カバーを取付ボス部に固定することによって、一つの液晶表示パネルがフロントキャビネットに固定される。この際、取付ボス部の高さh(mm)と前記一つの液晶表示パネルの液晶表示面から折曲片までの寸法a(mm)とが同一であるので、一つの液晶表示パネルはフロントキャビネットにきちんと収まるように固定される。一方、取付カバーで他の液晶表示パネルを固定する際、取付カバーを取付ボス部に固定し、取付カバーの挿通孔から挿通したねじを他の液晶表示パネルのねじ孔に螺着することによって他の液晶表パネルがフロントキャビネットに固定される。この際、他の液晶表示パネルは、その液晶表示面からねじ孔までの寸法をb(mm)、取付カバーの取付片から該取付カバーの挿通孔までの寸法をc(mm)とした場合にh=a、h=b+cの関係で形成されているので、他の液晶表示パネルはフロントキャビネット内きちんと収まるように固定される。
本発明の請求項2の液晶表示装置は、請求項1記載の液晶表示装置において、前記複数の液晶表示パネルは、第1の液晶表示パネルと、この第1の液晶表示パネルと外形形状がほぼ同形で該第1の液晶表示パネルより厚い第2の液晶表示パネルから成り、前記第1の液晶表示パネルの一方の対向辺に、前記折曲片を形成し、この折曲片に第1のねじ孔を形成するとともに、前記第2の液晶表示パネルは、前記折曲片と直交する他方の対向辺に位置して第2の液晶表示パネルの側面に第2のねじ孔を形成し、前記取付カバーの取付片に前記第1のねじ孔に対応する第1の挿通孔を形成するとともに、該取付カバーの側面に前記第2のねじ孔に対応する第2の挿通孔を形成し、この第1及び第2の挿通孔から第1及び第2のねじ孔に固定ねじを螺着するように構成したことを特徴とする。
請求項2の構成により、薄い第1の液晶表示パネルを固定する場合、薄い第1の液晶表示パネルに形成する第1のねじ孔と取付カバーに形成する第1の挿通孔の位置を合わせて、第1の挿通孔に通した固定ねじを第1のねじ孔に螺着することにより、第1の液晶表示パネルが取付カバーに固定される。この後、取付カバーをキャビネットに固定することにより、第1の液晶表示パネルがキャビネットに固定される。他方、厚い第2の液晶表示パネルをキャビネットに固定する場合、実質的に第1の液晶表示パネルと同様な手順によって行われるが、取付カバーへの第2の液晶表示パネルの固定位置が異なる。すなわち、第2の液晶表示パネルを固定する際、第2の液晶表示パネルに形成する第2のねじ孔と取付カバーに形成する第2の挿通孔との位置を合わせ、固定ねじによって、第2の液晶表示パネルを取付カバーに固定した後、取付カバーをキャビネットに固定することによって、第2の液晶表示パネルがキャビネットに固定される。
本発明の請求項3の液晶表示装置は、請求項2記載の液晶表示装置において、前記第1及び第2の液晶表示パネルは共に横長長方形型に形成され、第1の液晶表示パネルは、その短手方向に前記第1のねじ孔を有する折曲片を形成するとともに、第2の液晶表示パネルは、その長手方向に前記第2のねじ孔を形成したことを特徴とする。
請求項3の構成により、例えば、テレビジョン受像機においては、表示画面の左右両側にスピーカー部が配置され、表示画面の左右両側は比較的寸法的な余裕がある。したがって、薄型に形成した第1の液晶表示パネルは、直接、ねじ孔を設ける寸法的な余裕がない場合が多いことから、スピーカー部などが配置された比較的、寸法的な余裕がある左右両側に第1のねじ孔を有する折曲片を形成し、ねじ孔が形成できる程度の厚さを有する第2の液晶表示パネルは、その長手方向に直接、第2のねじ孔を形成することによって、第2の液晶表示パネルの上下方向に、該液晶表示パネルを固定するための無駄なスペースが生じさせない。これにより、外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく、取付仕様が相違する二種類の液晶表示パネルを固定することが可能となる。
本発明の請求項4の液晶表示装置は、請求項2又は3記載の液晶表示装置において、取付片が前記取付ボス部と前記第1の液晶表示パネルに形成する折曲片とに渡って形成されていることを特徴とする。
請求項4の構成により、取付カバーの取付片が第1の液晶表示パネルとの固定と、第1又は第2の液晶表示パネルの何れかを装着した取付カバーのキャビネットへの固定とを兼用することが可能となり、第1の液晶表示パネルを固定するための取付片と、第1又は第2の液晶表示パネルの何れかを取り付けた取付カバーをキャビネットに固定するための取付片をそれぞれ別途形成する必要がないから合理的である。
本発明の請求項1の液晶表示装置によれば、相違した取付仕様から成る複数の液晶表示パネルから何れかの液晶表示パネルを選択して装置を構成する液晶表示装置であり、該複数の液晶表示パネルに共通した取付カバーによって該液晶表示装置のフロントキャビネットの取付ボス部に取り付ける液晶表示装置であって、一つの液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル背面に形成された側方に突出する折曲片による取り付けであり、他の液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル側面に形成されたねじ孔による取り付けである際に、前記取付カバーには、前記折曲片に対応する位置に取付片を形成し、かつ前記ねじ孔に対応する位置に挿通孔を形成し、前記取付ボス部の高さをh(mm)、前記一つの液晶表示面から前記折曲片までの寸法をa(mm)、前記他の液晶表示面から前記ねじ孔までの寸法をb(mm)、前記取付カバーの前記取付片から該取付カバーの前記挿通孔までの寸法をc(mm)とした場合にh=a、h=b+cの関係を満たすように構成されているものであるから、相違した取付仕様から成る複数の液晶表示パネルの何れもがフロントキャビネットの所定位置に収まるように確実に固定される。これにより、複数の液晶表示パネルの取付仕様に合わせたキャビネットの成形もしくはキャビネットに形成する取付ボス部の位置変更あるいは複数の液晶表示パネルの取付仕様に応じた専用の取付金具を用意するといった必要がなくなるため、金型製作費や改造費に対するコストを節約することができ、また、組付け部品点数を削減できるから、部品管理も容易であるとともに、組付け作業性にも優れる。
本発明の請求項2の液晶表示装置によれば、前記複数の液晶表示パネルは、第1の液晶表示パネルと、この第1の液晶表示パネルと外形形状がほぼ同形で該第1の液晶表示パネルより厚い第2の液晶表示パネルから成り、前記第1の液晶表示パネルの一方の対向辺に、前記折曲片を形成し、この折曲片に第1のねじ孔を形成するとともに、前記第2の液晶表示パネルは、前記折曲片と直交する他方の対向辺に位置して第2の液晶表示パネルの側面に第2のねじ孔を形成し、前記取付カバーの取付片に前記第1のねじ孔に対応する第1の挿通孔を形成するとともに、該取付カバーの側面に前記第2のねじ孔に対応する第2の挿通孔を形成し、この第1及び第2の挿通孔から第1及び第2のねじ孔に固定ねじを螺着するように構成したものであるから、厚さが異なるとともに、取付仕様が異なる第1及び第2の液晶表示パネルを共通の取付カバーによってキャビネットの所定位置に確実に固定することができる。
本発明の請求項3の液晶表示装置によれば、請求項2記載の液晶表示装置において、前記第1及び第2の液晶表示パネルは共に横長長方形型に形成され、第1の液晶表示パネルは、その短手方向に前記第1のねじ孔を有する折曲片を形成するとともに、第2の液晶表示パネルは、その長手方向に前記第2のねじ孔を形成したものであるから、外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく、取付仕様が相違する第1及び第2の液晶表示パネルを簡単かつ容易に固定することができる。
本発明の請求項4の液晶表示装置によれば、請求項2又は3記載の液晶表示装置において、前記取付片が前記取付ボス部と前記第1の液晶表示パネルに形成する折曲片とに渡って形成されているから、第1の液晶表示パネルを固定するための取付片と、第1又は第2の液晶表示パネルの何れかを取り付けた取付カバーをキャビネットに固定するための取付片を別途形成する必要がないから合理的であるとともに、取付カバーの形状を単純化して取付カバーの製作コストを削減することができる。
以下、添付図面を参酌しながら、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を説明する。
図1〜図9は本発明の一実施例を示しており、同図において、1は、本発明の液晶表示装置の液晶パネルユニットであり、取付仕様が相違する2種類の第1及び第2のLCD2,3と、この第1及び第2のLCD2,3のいずれかを後述するキャビネットに固定するための取付カバー4と、この取付カバー4に固定される回路基板5とで構成されている。前記第1及び第2のLCD2,3は、図示しない液晶表示素子本体と、この液晶表示素子本体の背面からその外周側を覆う金属製のパネル固定枠2A,3Aを備えている。なお、本実施例においては、第1及び第2のLCD2,3は、液晶表示装置たるテレビジョン受像機6の表示画面としてテレビジョン受像機6のキャビネット7に組み込まれる。このキャビネット7は、前後に分割したフロントキャビネット7Aとバックキャビネット7Bとに分割されている。前記第1及び第2のLCD2,3は、選択した第1及び第2のLCD2,3の何れかが表示窓8を有するフロントキャビネット7Aに固定されるものであり、その固定される第1又は第2のLCD2,3の左右両側に一対のスピーカー部9,9が配置されている。なお、フロントキャビネット7Aに組み込まれる夫々の第1及び第2のLCD2,3は、表示装置の寸法規格が表示面の大きさに係るものであるために、その外形寸法がほぼ同形同大で共に横長長方形状に形成されているが、厚みにおいては統一的な規格がなく相違する場合が多い。今、ここでは、第2のLCD3のほうが第1のLCD2より厚く形成されている場合を実施例として説明する。そして、これらのLCDは、その取付仕様も相違しており、一般的には、パネル固定枠の背面に突出した複数(多くの場合は4箇所)の折曲片を形成し、その折曲片に取り付け用のねじ孔を形成したものと、パネル固定枠の側面(多くの場合は長手方向の側面)に複数(多くの場合は4箇所)のねじ孔を形成したものが多い。
以下、実施例として説明する2つの相違した取付仕様のLCDは、薄い第1のLCD2のパネル固定枠2Aは、短手方向(図4において図示左右方向)に第1のLCD2の固定位置となる第1のねじ孔10を有する一対の折曲片11,11が相対向して側方に突設されている。一方、厚い第2のLCD3のパネル固定枠3Aは、長手方向(図6において図示上下方向)に第2のLCD3の固定位置となる一対の第2のねじ孔12が相対向して設けられている。なお、図8(b)で示すように、前記薄い第1のLCD2のパネル固定枠2Aの折曲片11,11は、液晶表示面からa(mm)の寸法となるように形成されており、一方、厚い第2のLCD3の第2のねじ孔12は、図8(c)で示すように、液晶表示面からb(mm)の寸法となるように形成されている。
前記取付カバー4は、例えば金属材料薄板を折曲して前記第1及び第2のLCD2,3の両方のLCDの背面から夫々の外周側を覆うように平板部15の周縁から直角に折曲した周壁部16を形成している。そして、取付カバー4の前記周壁部16には、その短手方向に前記第1のLCDの前記折曲片11と当接する取付片17が相対向して一体的に折曲形成され、この取付片17に前記第1のねじ孔10と対応する第1の挿通孔18が形成されるとともに、取付カバー4の長手方向には前記第2のLCDの前記第2のねじ孔12と対応する位置に第2の挿通孔19が形成されている。そして、前記第1のLCDを選択した場合には、第1の挿通孔18に固定ねじ22を挿通し、折曲片11に形成する第1のねじ孔10に螺着する。一方、前記第2のLCDを選択した場合には、第2の挿通孔19に固定ねじ22aを挿通し、第2のねじ孔12に螺着する。これにより、選択した第1又は第2のLCD2,3の何れか一方を前記取付カバー4に固定し、その取付カバー4をフロントキャビネット7Aに固定することによって、選択した第1又は第2のLCD2,3の何れかをフロントキャビネット7Aに固定している。
図2に示すように、前記フロントキャビネット7Aには前記取付カバー4を固定する複数の取付ボス部20がh(mm)の高さで突設され(図8(a)参照)、この取付ボス部20は、夫々ねじ孔21が形成され、このねじ孔21に螺着するための固定ねじ22bを挿通する開口孔23が前記取付片17に形成されている。すなわち、取付片17は前記第2のLCD2の固定と、フロントキャビネット7Aへの固定を兼用するように、前記取付ボス部20の高さh(mm)と第1のLCD2の固定時における前記折曲片11の高さa(mm)とが同一高さに設定され、かつ、前記取付カバー4に形成する取付片17は前記取付ボス部20と前記折曲片11とに渡って形成されている。
次に、前記第1及び第2のLCD2,3の何れかを取付カバー4を用いて前記フロントキャビネット7Aに固定する方法を具体的に説明する。
まず、薄い第1のLCD2を固定する方法について説明する。第1のLCD2をフロントキャビネット7Aに固定するにあたり、第1のLCD2に取付カバー4を固定する。すなわち図4及び図5に示すように、取付カバー4の取付片17に形成する第1の挿通孔18と第1のLCD2の折曲片11に形成する第1のねじ孔10との位置を合わせて、固定ねじ22を第1の挿通孔18に通して第1のねじ孔10に螺着することにより、第1のLCD2が取付カバー4に固定される。
次に、取付カバー4に固定された第1のLCD2は、その表示面がフロントキャビネット7Aの表示窓8に臨むようにフロントキャビネット7A内に載置される。そして、取付カバー4の取付片17に形成する開口孔23の位置と、前記フロントキャビネット7Aにおいて、取付ボス部20に形成されているねじ孔21の位置とを合わせて、固定ねじ22bを前記開口孔23通して前記ねじ孔21に螺着することにより、第1のLCD2がフロントキャビネット7Aに固定される。この際、図8(b)に示すように、取付ボス部20の高さh(mm)と第1のLCD2の液晶表示面から折曲片11,11までの寸法a(mm)とが同一であるので、フロントキャビネット7A内の表示窓8にきちんと収まる。
また、厚い第2のLCD3をフロントキャビネット7Aに固定する場合、実質的に第1のLCD2と同様な手順によって行われるが、取付カバー4への第2のLCD3の取付仕様が異なる。すなわち、第1のLCD2は、取付カバー4の短手方向に形成する取付片17に固定したが、第2のLCD3は、図6及び図7に示すように、第2のLCD3の長手方向に形成する第2のねじ孔12と取付カバー4の長手方向に形成する第2の挿通孔19との位置を合わせ、固定ねじ22aを第2の挿通孔19に通して第2のねじ孔12に螺着することにより、第2のLCD3を取付カバー4に固定する。この後は、第1のLCD2と同様、取付カバー4の取付片17に形成する開口孔23の位置と、取付ボス部20に形成されているねじ孔21の位置とを合わせて、固定ねじ22bをねじ孔21に螺着することにより、第2のLCD3をフロントキャビネット7Aに固定している。この際、図8(c)に示すように、第2の挿通孔19は、取付ボス部20の高さh(mm)からc(mm)だけ下方(第2のLCD3の厚さが相違する場合によっては上方)に位置されるように形成されており、第2のLCD3の第2のねじ孔12は、液晶表示面からのb(mm)の寸法であり、夫々が、h=b+cの関係で形成されているので、フロントキャビネット7A内の表示窓8にきちんと収まる。
以上のように、取付カバー4は、第1及び第2のLCD2,3に形成された夫々の第1及び第2のねじ孔10,12に適合した第1及び第2の挿通孔18,19を備えることによって取付仕様が異なる第1及び第2のLCD2,3を共通の取付カバー4によって、フロントキャビネット7Aに固定することができる。また、取付ボス部20の高さをh(mm)、第1のLCD2液晶表示面から前記折曲片11までの寸法をa(mm)、前記第2のLCD3の液晶表示面から前記第2のねじ孔12までの寸法をb(mm)、前記取付カバー4の前記取付片17から該取付カバー17の第2の挿通孔19までの寸法をc(mm)とした場合にh=a、h=b+cの関係を満たすように構成されているから、第1及び第2のLCD2,3の何れもがフロントキャビネット7Aの表示窓8にきちんと収まるように所定位置に確実に固定することができる。これにより、第1及び第2のLCD2,3に合わせたフロントキャビネット7Aの成形もしくはフロントキャビネット7Aに形成する取付ボス部20の位置変更あるいは第1及び第2のLCD2,3の取付仕様に応じた専用の取付金具を用意するといった必要がなくなるため、金型製作費や改造費に対するコストを節約することができる。また、組付け部品点数を削減できるから、部品管理も容易であるとともに、組付け作業性にも優れる。
また、テレビジョン受像機6においては、表示画面となる第1又は第2のLCD2,3の左右両側にスピーカー部9が配置され、第1又は第2のLCD2,3の左右両側は比較的寸法的な余裕があるがテレビジョン受像機6は、よりスリム化が望まれており、テレビジョン受像機6の上下方向は極力、無駄なスペースを省力する傾向にある。このため、薄型に形成した第1のLCD2は、そのパネル固定枠2Aに直接、ねじ孔を設ける寸法的な余裕がないことから、スピーカー部9が配置された比較的、寸法的な余裕がある左右両側に第1のねじ孔10を有する折曲片11を形成し、ねじ孔が形成できる程度の厚さを有する第2のLCD3は、長手方向に位置する側面に直接、第2のねじ孔12を形成することによって、第2のLCD3の上下方向に、該第2のLCD3を固定するための無駄なスペースを形成しないようにしている。このような相違する取付仕様を採用した第1及び第2のLCD2,3を固定する取付カバー4は、各第1及び第2のLCD2,3の第1及び第2のねじ孔10,12に対応させて、その短手方向に第1のねじ孔10と対応する第1の挿通孔18を有する取付片17を形成し、長手方向には第2のねじ孔12と対応する第2の挿通孔19を形成することにより、前述したような無駄なスペースが生じることなく二種類の第1及び第2のLCD2,3を共通の取付カバー4によって固定することができる。これにより、取付カバー4を用いて外形サイズ縮小によるメリットが損なうことなく、取付仕様が相違する二種類の第1及び第2のLCD2,3をフロントキャビネット7Aに容易に固定することができる。また、取付ボス部20の高さと第1のLCD2の固定時における折曲片11の高さとを同一高さに設定するとともに、取付片17を取付ボス部20と第1のLCD2の折曲片11とに渡って形成することにより、取付カバー4の取付片17は、第1のLCD2の固定と、取付仕様が相違する二種類の第1及び第2のLCD2,3の何れかを装着した取付カバー4のフロントキャビネット7Aへの固定とを兼用することが可能となり、それぞれ取付片17とを別途形成する必要がないから合理的であるとともに、取付カバー4自体の形状も単純化できるから、取付カバー4の製作コストを削減できる。
以上、本実施例の一実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、テレビジョン受像機6に適用した例を示したが、テレビジョン受像機6に限らず、ノート型、デスクトップ型のパソコンあるいは携帯型情報端末機などの各種の液晶表示装置に広く適用可能である。また、取付カバーの形状なども前記実施例に限定されるものではなく、適宜選定すればよいものである。
本発明の液晶パネルユニットの分解斜視図である。 同上、フロントキャビネットと取付カバーの分解斜視図である。 同上、フロントキャビネットとバックキャビネットの分解斜視図である。 同上、第1のLCDの取付状態を示す一部を切り欠いた正面図である。 同上、第1のLCDの取付状態を示す一部を切り欠いた断面図である。 同上、第2のLCDの取付状態を示す一部を切り欠いた正面図である。 同上、第2のLCDの取付状態を示す一部を切り欠いた断面図である。 同上、キャビネットと取付カバー、第1のLCD、第2のLCDのそれぞれの位置関係を示す断面図である。 同上、テレビジョン受像機の斜視図である。
符号の説明
1 液晶パネルユニット
2 第1のLCD
3 第2のLCD
4 取付カバー
6 テレビジョン受像機(液晶表示装置)
7 キャビネット
7A フロントキャビネット
7B バックキャビネット
10 第1のねじ孔
11 折曲片
12 第2のねじ孔
17 取付片
18 第1の挿通孔
19 第2の挿通孔
20 取付ボス部
22,22a,22b 固定ねじ

Claims (4)

  1. 相違した取付仕様から成る複数の液晶表示パネルから何れかの液晶表示パネルを選択して装置を構成する液晶表示装置であり、該複数の液晶表示パネルに共通した取付カバーによって該液晶表示装置のフロントキャビネットの取付ボス部に取り付ける液晶表示装置であって、
    一つの液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル背面に形成された側方に突出する折曲片による取り付けであり、他の液晶表示パネルの取付仕様が、液晶表示パネル側面に形成されたねじ孔による取り付けである際に、
    前記取付カバーには、前記折曲片に対応する位置に取付片を形成し、かつ前記ねじ孔に対応する位置に挿通孔を形成し、
    前記取付ボス部の高さをh(mm)、前記一つの液晶表示面から前記折曲片までの寸法をa(mm)、前記他の液晶表示面から前記ねじ孔までの寸法をb(mm)、前記取付カバーの前記取付片から該取付カバーの前記挿通孔までの寸法をc(mm)とした場合に
    h=a
    h=b+c
    の関係を満たすように構成されたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記複数の液晶表示パネルは、第1の液晶表示パネルと、この第1の液晶表示パネルと外形形状がほぼ同形で該第1の液晶表示パネルより厚い第2の液晶表示パネルから成り、前記第1の液晶表示パネルの一方の対向辺に、前記折曲片を形成し、この折曲片に第1のねじ孔を形成するとともに、前記第2の液晶表示パネルは、前記折曲片と直交する他方の対向辺に位置して第2の液晶表示パネルの側面に第2のねじ孔を形成し、前記取付カバーの取付片に前記第1のねじ孔に対応する第1の挿通孔を形成するとともに、該取付カバーの側面に前記第2のねじ孔に対応する第2の挿通孔を形成し、この第1及び第2の挿通孔から第1及び第2のねじ孔に固定ねじを螺着するように構成したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1及び第2の液晶表示パネルは共に横長長方形型に形成され、第1の液晶表示パネルは、その短手方向に前記第1のねじ孔を有する折曲片を形成するとともに、第2の液晶表示パネルは、その長手方向に前記第2のねじ孔を形成したことを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 前記取付片が前記取付ボス部と前記第1の液晶表示パネルに形成する折曲片とに渡って形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の液晶表示装置。
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