JP2005207204A - ガセットを用いた施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自由な間取りと広い開口部が取れ、緊結個所の集約と高い生産性が可能な二面せん断接合による大きい許容耐力壁を提供する。
【解決手段】 木造建築物の構造用面材と構造駆体が緊結されるとき、水平応力により面材四隅には強い応力が作用する。この作用力に耐えるため、ビス頭と構造用面材との間にガセットプレートを用い軸組材にかかる応力を減少させ、ガセットプレートと構造用面材と構造駆体の三層を形成する二面せん断接合によって固定し、構造用面材の破断を防ぎ大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 木造建築物の構造用面材と構造駆体が緊結されるとき、水平応力により面材四隅には強い応力が作用する。この作用力に耐えるため、ビス頭と構造用面材との間にガセットプレートを用い軸組材にかかる応力を減少させ、ガセットプレートと構造用面材と構造駆体の三層を形成する二面せん断接合によって固定し、構造用面材の破断を防ぎ大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、木造建築物に作業性に優れ現代ニーズに答える大きい許容耐力の壁を構成するガセットプレートを用いた施工方法である。
木造軸組工法建築の壁は通し貫や土壁塗りの湿式工法で長い間地震に耐えてきました。最近は柱間と梁間に筋違いを入れるか、または、(例えば特許文献1参照)は面材を張る乾式工法が主流である。
北米から技術移転された枠組壁工法(昭和57年建設省告示第56号のツーバィフォ工法)の導入を期に木造軸組工法の耐力壁(昭和56年建設省告示第1100号)は図7に示す構造用面材20を壁枠組材や縦軸組材31,横軸組材32の構造駆体30に釘21で緊結することで、構造面材20と構造用駆体30は図8の一面せん断接合で構成される工法が主流となった。(例えば非特許文献1,2参照)
従来の耐力壁四隅に帯状プレートをL型41に配置したものがある(例えば特許文献2参照)。以下図3(B)により耐力壁四隅に帯状プレートをL型41に配置について説明する。
このL型プレート41は従前よりかど金物(記号CP.L)(例えば非特許文献3参照)として(昭和57年建設省告示第56号の枠組壁工法の接合金物)財団法人日本住宅・木材技術センターのZマーク認定品である。用途は壁と土台・梁や柱と土台・梁の引き抜きの緊結に用いられる。
このL型プレート41は従前よりかど金物(記号CP.L)(例えば非特許文献3参照)として(昭和57年建設省告示第56号の枠組壁工法の接合金物)財団法人日本住宅・木材技術センターのZマーク認定品である。用途は壁と土台・梁や柱と土台・梁の引き抜きの緊結に用いられる。
構造用面材を利用した耐力壁は、阪神大震災で強さを発揮し、また、その作業性が認識され、急速に普及している。しかし、近年は耐震性向上に関する法改正で耐力壁の引き抜きに対する緊結金物補強が増大している。
それは、最近の生活の多様化や二世帯住宅など広い間取りや広い開口部を求める顧客ニーズに対して、木造建築の施工手法は逆を向いた状態である。
この問題を解決するために耐力壁を集約する必要がある。集約方法として大きい許容耐力の壁を用いるか補強金物にて補強する方法と、複数の耐力壁を複合する方法がある。
前記の壁は水平応力時に構造用面材20の四隅に応力が大きく作用するため、釘21の本数を増やした場合に、一面せん断接合では縦軸材31と横軸材32の変形が大きくて、継ぎ手位置の構造用面材20は繊維方向と直行すように破れたり、破断するために大きい許容耐力の壁の製作は難しい現状である。
また補強金物として、L型帯金物41を用い構造用面材20の上から補強する方法は帯び金物の断面が小さく圧縮応力やせん断応力を受けると変形し、大きい許容耐力の壁としての使用は難しく、もっぱらい弱い引き抜き力の緊結金物として用いられている。
もう一方の、複合方法の一面せん断接合は、構造用面材20を構造駆体30の両面張とする必要があるが、壁を平らな仕上げ面とするためには、耐力壁以外の壁の下地高さを揃える作業が必要があり、また、上下階の緊結も開口部などの制約で施工を複雑にしてしまい、作業効率の低下とコスト高と、建物検査に余分な時間を必要としているのが現状である。
特許公開2001−159202号公報(図7) 特許公開2001−173126号公報(図8) 住宅金融公庫枠組壁工法住宅工事共通仕様書解説付(50頁) 住宅金融公庫木造住宅工事共通仕様書(22頁) 住宅金融公庫枠組壁工法住宅工事共通仕様書解説付(27頁)
本発明により自由な間取りと広い開口部が取れ、緊結個所の集約と高い生産性が可能な二面せん断接合による大きい許容耐力壁を提供しようとするものであります。
そして、本発明は上記目的達成のため、木造建築物の構造用面材と構造駆体が緊結されるとき、水平応力により面材四隅には強い応力が作用する。この作用力に耐えるため、ビス頭と構造用面材との間にガセットプレートを用い軸組材にかかる応力を減少させて、構造用面材の、破断を防ぎ大きい許容耐力の耐力壁であることを特徴とする。
また、第2の課題解決手段は縦軸材と横軸材の継ぎ手位置にかかる強い応力に耐え、変形を防ぐため四隅にかかる応力の作用線と同じ三角形で、圧縮時の変形を減少させる丸抜き孔を持って大きい許容応力を持つことを特徴とする。
また、第3の課題解決手段はビス締め用穿孔から構造用面材と構造駆体とその継ぎ手へ長いビスで緊結し、構造駆体の継ぎ手を引き寄せて、ガセットプレートと構造用面材と構造駆体の三層を形成する二面せん断接合によって固定させることを特徴としている。
また、第4の課題解決手段は面せん断接合による固定で水平力時に、建物と耐力壁の引き抜き力を減少さる緊結金物補強を兼ね備ることを特徴とする。
また、第5の課題解決手段は、建物の耐力壁位置を明確にさせ検査時間を短縮させることを特徴とする。
このように本発明は木造建築物の耐力壁の、構造用面材四隅と構造駆体の緊結のため、ビス頭と構造用面材との間にガセットプレートを用い軸組材の応力を減少させ、構造用面材の破断を防いで大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
また、耐力壁は縦軸材と横軸材の継ぎ手位置にかかる強い応力に耐え、変形を防ぐため四隅にかかる応力の作用線と同じ三角形で圧縮時の変形を減少させ大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
また、耐力壁はビス締め用穿孔から構造用面材と構造駆体とその継ぎ手を長いビスで緊結して駆体の継ぎ手を引き寄せて、ガセットプレートと構造用面材と構造駆体による二面せん断接合によって大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
また、耐力壁は二面せん断接合による固定で、水平力時に建物との引き抜き力を減少させ、緊結金物補強を兼ね備える大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
耐力壁の集約と、緊結金物補強兼備えは客観的で建物検査の容易な大きい許容耐力の耐力壁を提供する。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1は発明に係る耐力壁で、構造用駆体30の縦軸材31と横軸材32の枠組に対し、構造用面材20の四隅にはガセットプレート1を配し、ビス用穿孔11から、長いビス13で、構造用面材20を貫通させ、構造駆体30の縦軸材31と横軸材32のそれぞれへ二面せん断接合し、四隅以外は釘21にて構造駆体30の縦軸材31と横軸材32間柱33のそれぞれへ一面せん断接合する。
図5は本発明に係るガセットプレート1を示す。このガセットプレート1は高い応力に耐えるため例えば厚さ3から4mm程度の一般用鋼鈑製で複数のビス用穿孔11を備え、穴径5〜6mmであり、歪め止め丸孔12は穴径60mm程度を備え、作用応力と同じ三角形状態で、例えば頂点二角を直角に切断した五角形である。
図4は本発明に係る二面せん断結合に用いる長ビス13を示す。長ビス13の頭は大きな力で緊結するため例えばロ型でドライバービットの強い力に耐え、首長さは面材の損傷を防ぐため、ガセットと構造用面材の厚さ程度とする12mm程度で、首径は5〜6mmの太さで首下65mm程度の長さをもつ。
このように予め穿孔されたビス穴より電動ドライバーやエアー工具を使うことで工事現場での作業が容易となり何人でもミスなく確実に施工できる。
1 ガセットプレート
11 ビス用穿孔
12 歪め止め丸孔
13 長いビス
20 構造用面材
21 釘
30 構造用駆体
31 縦軸組材
32 横軸組材
33 間柱
41 L型帯びプレート
11 ビス用穿孔
12 歪め止め丸孔
13 長いビス
20 構造用面材
21 釘
30 構造用駆体
31 縦軸組材
32 横軸組材
33 間柱
41 L型帯びプレート
Claims (5)
- 木造建築物の耐力壁は、構造用面材と構造駆体が緊結されるとき、水平応力により面材四隅には強い応力が作用する。作用力に耐える強い耐力が必要のため、ビス頭と面材との間にガセットプレートを用い軸組材にかかる応力を減少させて、構造用面材の、破断を防ぎ大きな許容耐力の耐力壁であることを特徴としたガセットプレートを用いた施工方法。
- 耐力壁は構造駆体の縦軸材と横軸材の継ぎ手位置にかかる強い応力に耐え、変形を防ぐため四隅にかかる応力の作用線と同じ三角形で圧縮時の変形を減少させる大きな丸抜き孔を持って変形を防ぎ高い許容応力を持った請求項1に記載のガセットプレートを用いた施工方法。
- 耐力壁はビス締め用穿孔から構造用面材と構造駆体とその継ぎ手へ長いビスで緊結し、構造駆体の継ぎ手を引き寄せて、ガセットプレートと構造用面材と構造駆体の三層を形成する二面せん断接合によって固定させる請求1,2に記載のガセットプレートを用いた施工方法。
- 耐力壁は二面せん断接合による固定で、水平力時に建物との引き抜き力を減少させ、緊結金物補強を兼ね備える請求1から3に記載のガセットプレートを用いた施工方法。
- 耐力壁の集約と、緊結金物補強兼備えは客観的で建物検査を容易にする請求1から4に記載のガセットプレートを用いた施工方法。
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JP2004043633A JP2005207204A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | ガセットを用いた施工方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007040023A (ja) * | 2005-08-04 | 2007-02-15 | Fuji Ultrasonic Engineering Co Ltd | 建築物における耐震制震構造 |
JP2009299362A (ja) * | 2008-06-13 | 2009-12-24 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | 面材の取付構造 |
-
2004
- 2004-01-22 JP JP2004043633A patent/JP2005207204A/ja not_active Withdrawn
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