JP2010047951A - 水平構面用耐震開口フレーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】木造建築物の水平構面の開口部または非開口部に含まれる1または複数の隅部に接合するための水平構面用耐震開口フレーム(1、50、60、70、80)であって、該隅部の形状に沿って接合可能な形状をもつコーナー部を備え、該コーナー部においては、2つのフレーム材(1a、1b)の端部が直角に剛接合されている。このコーナー部に繊維シート(2)を巻き込み接着して補強してもよく、水平構面用耐震開口フレームの形状は、L型、ボックス型または三角型である。
【選択図】図1A
Description
因みに、垂直構面の開口部の耐震開口フレームは、特許文献2などにより公知である。
(i)木造建築物における水平構面に吹き抜け、階段室、天窓などの開口部を設けた場合、建築基準法の改正や品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)により、開口部以外の水平構面の剛性だけでは建築できない場合が生じる。
(ii)必要とされる水平構面の剛性(床倍率)を高めるために、数多くの火打ち梁や構造用合板を用いるため、労力の増加とコストアップとなっている
(iii)水平構面における開口部は、大地震時に最も弱点となり、耐力の限度を超えた場合は急激に破損する。水平構面の破損により、特に大きな吹抜けがある場合、重い屋根の場合や下屋部分で倒壊する恐れがある。
(i)地震力や風圧力などの水平力が建物の各耐力要素に均等に伝わるためには、屋根や床の面内せん断剛性が十分剛である必要がある。しかし、水平構面の剛性を高めても、大きな吹抜けを設けたり、階段室と近接した位置に吹抜けなどを設けたりすると、床倍率が低下するばかりでなく、床面、小屋面、屋根面の開口端部に応力が集中する。そのため、大きな吹き抜けや階段室の位置などが制限され、特に大きな吹抜けが設けられなくなった。さらに3階建てや狭小地の間口の小さい建物では吹抜けや階段の位置・大きさが大幅に制限される。
(ii)性能表示基準の等級によっては、面内せん断剛性が高い構造用合板を用いても、さらに火打ち梁を設けて水平構面の剛性を高める必要がある。
(iii)水平構面直下の耐力壁線の区画による制限も設けられ、また、耐力壁のバランスや、上下階の力の伝達がスムーズに行われる構造体、及び接合部の緊結強度なども求められている。これは、地震などの大きな水平力が躯体に加わったとき、建物が大きくねじれて倒壊するのを避けるための耐震設計基準として新たに設けられたものである。
(iv)これらにより、日本古来の開放的な民家や、精神的ゆとりの大きな吹き抜けがある間取りなどが大きく制限される。
(1)本発明による水平構面用耐震開口フレームは、木造建築物の水平構面の開口部に含まれる1または複数の隅部に接合するための水平構面用耐震開口フレームであって、該隅部の形状に沿って接合可能な形状をもつコーナー部を備え、該コーナー部においては、2つのフレーム材の端部が直角に剛接合されている。
(2)上記水平構面用耐震開口フレームの一実施態様においては、前記コーナー部に繊維シートを巻き込み接着している。
(3)上記水平構面用耐震開口フレームの一実施態様においては、前記水平構面用耐震開口フレームが、L型の形状である。
(4)上記水平構面用耐震開口フレームの一実施態様においては、前記水平構面用耐震開口フレームが、ボックス型の形状である。
(5)上記水平構面用耐震開口フレームの一実施態様においては、前記水平構面用耐震開口フレームが、三角型またはコの字型の形状である。
(i)本発明の水平構面用耐震開口フレームを床に用いた場合、上階の屋根や壁から下階の壁に水平力(地震・風圧力)を伝えられるように床の剛性が高められ、建築基準法に基づくバランスよく配置された耐力壁が充分に強さを発揮できる。これにより、床が先に壊れることを防ぐ。
(ii)床や屋根が耐力壁に見合う配置と強さであるかを、耐力壁線間距離と床倍率で確認することが必要であるが、本発明の水平構面用耐震開口フレームを用いることで床倍率がアップするので耐震性が増す。
(iii)通常、階段室や吹抜けなどの床の無い部分や屋根の天窓は弱点となり、水平力に対して壊れやすい。本発明の水平構面用耐震開口フレームを開口部に用いることで、この弱点を補い、従来は水平構面としての強度がなかった開口部を床倍率に算入できるため、全体が壊れにくい剛性を保った水平構面として認められるものとなる。
(iv)特に、3階建てや狭小地の間口の小さい建物では吹抜けや階段の位置・大きさが大幅に制約されるが、開口部に床倍率が認められるため、プランの自由度が増す。
(v)本発明の水平構面用耐震開口フレームを用いることによって、水平構面全体のねばりのある耐力と破壊に至るまでの変形量が大きくなることで、地震時に安全に非難する時間を確保できる。
(vi)上階にかかる水平力が、本発明の水平構面用耐震開口フレームを用いた水平構面により下階の耐力壁に確実に伝達されるようになるため、建物全体の耐震性が確保され、地震時に倒壊し難い建物となる。
本フレームは、二つの直線材を直角に接合したL型の形状のコーナー部を有することを特徴とし、そのコーナー部は、モーメント抵抗力を高めるために多様な補強材及び補強方法を適用することにより、剛の架構とされている。
構造力学的には、上述したように本フレームのコーナー部を剛接合とし、水平構面開口隅部に設けることで、水平力で生じるコーナー部の回転や変形を止めることができる。
本発明の目的及び効果は、水平構面の開口部に対してx方向及びy方向の水平力(地震・風)に抵抗するL型フレームを開口隅部に組込むことで、開口部の従来の機能を有しながら、どちらの方向の水平力に対しても水平構面として耐震化が図られ、床倍率相当が得られることである。
図1A(A)のL型耐震開口フレーム1Aでは、2つのフレーム材1a、1bの端部をホゾ加工(以下の実施例のうち、図示しない場合も、同様の加工を施すことも可能とする)し、直角に組合せ接着するとともに、L型金物16をコーナー部内側に当接し、木ビス11等で取り付けている。L型金物は、既製品の他に、L型加工金物でもよい。
1a、1b:フレーム材
2、2a、2b:繊維シート
3、3a、3b、3c:補強材
4:ラグスクリュー
5:構造用合板
6:接合金物
7a:引張ボルト
7b:引張ボルトコネクター
8:メタルプレートコネクター
9:鋼板プレート
10:ドリフトピン
11:ビス
12a:鋼板プレート金具(ウッドタッチパイプ付き)
12b:ドリフトピン
13:ラグスクリュー
14a:鋼板プレート
14b:ドリフトピン
15:繊維シート
16:L型金物
17:等辺山形鋼
18:鋼板L型加工金物
19、19a、19b:不等辺山形鋼
21:吹抜部
22:階段室部
23:屋根面開口部
31:床梁
32:根太
33:床合板
34:フレーム受け木
50:ボックス型耐震開口フレーム
51:L型部材
51a:フレーム材
52:I型部材
60:三角型耐震開口フレーム
61a、61b、61c:フレーム材
70:L型耐震開口フレーム
71a、71b:フレーム材
80:コの字型耐震開口フレーム
81a、81b、81c:フレーム材
Claims (5)
- 木造建築物の水平構面の開口部に含まれる1または複数の隅部に接合するための水平構面用耐震開口フレーム(1、50、60、70、80)であって、該隅部の形状に沿って接合可能な形状をもつコーナー部を備え、該コーナー部においては、2つのフレーム材(1a、1b)の端部が直角に剛接合されていることを特徴とする水平構面用耐震開口フレーム。
- 前記コーナー部に繊維シート(2)を巻き込み接着していることを特徴とする請求項1に記載の水平構面用耐震開口フレーム。
- 前記水平構面用耐震開口フレームが、L型の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の水平構面用耐震開口フレーム。
- 前記水平構面用耐震開口フレームが、ボックス型の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の水平構面用耐震開口フレーム。
- 前記水平構面用耐震開口フレームが、三角型またはコの字型の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の水平構面用耐震開口フレーム。
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JP2008212583A JP2010047951A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 水平構面用耐震開口フレーム |
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2008
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