JP2005204592A - 全自動遺伝子解析システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 DNAチップを用いた一連の遺伝子解析を行うに当たり、全工程トータルで迅速かつ確実な遺伝子解析が可能な全自動遺伝子解析システムを提供する。
【解決手段】 試薬を貯溜可能な反応液貯溜部10と、標的核酸を増幅するため、PCRプレート21の温度を調節自在なPCR反応用温調22を備えたPCR反応部20と、DNAチップ31の温度を調節自在なDNAチップ反応用温調32を備えたDNAチップ反応部30と、試薬或いはPCR増幅反応液を採取して分注可能な分注手段40と、DNAチップ31上でDNAプローブとハイブリダイズした検体中の標的核酸を検出する検出手段50とを設け、さらに、試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅反応、DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、標的核酸の検出を行うように制御してある制御手段60を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、全自動遺伝子解析システムに関する。
環境中に放出された病原性微生物等(例えば、大腸菌、クリプトスポリジウムのオーシスト等)が下水等を介して河川や湖沼等に流入すると、これらを水源とする水道原水は容易に汚染される事態を招き、集団感染に至る虞がある。そのため、このような病原性微生物の検出方法の確立が急務となっている。
病原性微生物のうち、例えば、クリプトスポリジウムの検出方法の一例として、DNAチップ(マイクロアレイ)を用いた方法が研究されている。
当該方法は、例えば、下記に示す一連の操作を必要とする。
(1)クリプトスポリジウム特異的な所定のDNA配列を有するプローブをガラスプレート等の基板に固定したDNAチップを作製する。
(2)環境中より採取されたサンプル中に含まれる微生物(クリプトスポリジウムを含むと考えられる)の染色体DNAを調製する。
(3)これを鋳型として適切なプライマーにより所定のDNA配列を有する部位を増幅した後、増幅産物を蛍光物質等で標識する。
(4)標識化DNA断片を上記DNAチップに滴下してハイブリダイゼーションする。
(5)DNAチップ用スキャナで蛍光を読み取る。
このような全工程を迅速かつ確実に行うことができれば、早期に患者の治療に役立てることができる。
上述したDNAチップは、半導体等の微細加工技術を応用して製造されたマイクロ流体デバイスの一種である。マイクロ流体デバイスとは、例えば、部材中に微小な毛細管状の流体流路、或いは、この流路と接続する反応領域としての反応槽、電気泳動カラム、膜分離機構等の構造が形成された微小分析デバイスのことを示す。そして、マイクロ流体デバイスは、主にDNA分析デバイス、微小電気泳動デバイス、微小クロマトグラフィーデバイス、微小センサー等として使用される。
例えば、特許文献1には、両端に電極ポットを有する溝状のサンプル分画レーンとサンプル導入レーンとサンプル分取レーン(分取ポット)とを有するDNAチップを用い、分取したDNA断片を別のPCR増幅装置に移すことなく、分取したDNAチップ上で直接PCR増幅することができるDNA断片増幅装置が開示されている。
これにより、DNAの解析に要する時間の短縮が可能となっている。
また、特許文献2には、シリコン基板の表面に異方性エッチングにより形成された複数の独立した反応チャンバと、シリコン基板の表面に陽極接合され反応チャンバを密閉する平板(耐熱ガラス)とからなるマイクロリアクタが開示されている。
このマイクロリアクタを集積すれば、多数の生化学反応を同時に並列的に行うことができる。
特開2002−306154号公報(特許請求の範囲、段落0010、0020等参照) 特開平10−337173号公報(特許請求の範囲等参照)
生化学実験においては、一般にマイクロリットルオーダーの試薬を対象に分取、混合、反応、検出、分離等、多段階の煩雑な操作が必要とされる。
例えば、PCR、DNAチップ(マイクロ流体デバイス)を用いたハイブリダイゼーション等の各工程を、別個の装置で作業者が手作業で行うことが必要となる。これらは作業者の熟練度合いが研究成果に少なからず影響を与える。そのため、操作に不慣れな作業者が実験を行うと、手際よくできないため各工程に時間を要し、さらに、実験手順などの操作を誤る虞があった。
また、多数の試薬を使用するため、試薬の温度管理、或いは、濃度管理の人為的ミスが発生する虞があった。
そのため、各工程で使用される装置を単一の装置に集約し、一連の工程を自動化することができれば、実験手順等の操作を誤る虞はなく、試薬においても温度や濃度の一元管理が達成できるため、人為的なミスの発生を極力少なくすることができる。
従って、DNAチップ(マイクロ流体デバイス)、PCR装置、各種試薬、分注機器といった、対象となる微生物の遺伝子検出に必要な装置類を集約し、各装置の操作を制御可能に構成した全自動遺伝子解析システムがあれば好ましい。
このような全自動遺伝子解析システムを構築するに際し、特許文献1〜2に例示したDNAチップと、各種機器類とを必要に応じて集約することが考えられる。しかし、特許文献1〜2に例示したDNAチップには、以下の問題点があった。
特許文献1に開示のDNA断片増幅装置によると、DNA増幅時に分取ポットからサンプルDNAを含んだ反応液が蒸発するため、実験工程の確実な遂行が困難であるという問題点があった。
特許文献2に開示のマイクロリアクタによれば、自動化を考えた場合、マイクロリアクタの貫通孔に試薬の供給するための注入ポートへの確実な接続が困難であるという問題点があった。
そのため、DNAチップ(マイクロ流体デバイス)を各機器類と共に集約して解析を全自動化するのは困難であった。
従って、本発明の目的は、DNAチップ(マイクロ流体デバイス)を用いた一連の遺伝子解析を行うに当たり、全工程トータルで迅速かつ確実な遺伝子解析が可能な全自動遺伝子解析システムを提供することにある。
(構成1)
上記目的を達成するための本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第1特徴構成は、遺伝子試料の調製に必要な複数の異なる試薬を貯溜可能な反応液貯溜部と、検体中の標的核酸を増幅するため、PCRプレートの温度を調節自在なPCR反応用温度調節手段を備えたPCR反応部と、検体中の標的核酸とハイブリダイズさせるためのDNAプローブを基板に固定したDNAチップの温度を調節自在なDNAチップ反応用温度調節手段を備えたDNAチップ反応部と、前記試薬或いはPCR増幅反応液を採取して分注可能な分注手段と、前記DNAチップ反応用温度調節手段に載置されたDNAチップ上で前記DNAプローブとハイブリダイズした前記検体中の標的核酸を検出する検出手段とを設け、さらに、前記試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅反応、前記DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、標的核酸の検出を行うように制御してある制御手段を有する点にある。
本発明の全自動遺伝子解析システムは、試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅、DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、ハイブリダイズした標的核酸の検出までの、DNAチップを用いた一連の遺伝子解析操作を実行するため、対象となる微生物の遺伝子検出に必要な装置類を集約して有機的に結合してある。これにより、反応液貯溜部、PCR反応部、DNAチップ反応部、分注手段検出手段の各部位における操作を、人手を介することなく全自動で行うように制御手段により制御することができる。そのため、実験手順などの操作を誤る虞はなく、一定した水準の研究成果を得ることができる。
従って、本発明の第1特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、全工程トータルで迅速かつ確実な遺伝子解析が可能な全自動遺伝子解析システムを提供することができる。
(構成2)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第2特徴構成は、前記反応液貯溜部における試薬の貯溜媒体である貯溜プレート、或いは、PCR反応部のPCRプレートを固定するプレート固定手段を設けてあり、前記プレート固定手段は、前記貯溜プレート或いはPCRプレートを載置したことをセンサにより検出した後、ソレノイドにより前記貯溜プレート或いはPCRプレートを固定する固定部材が駆動するように構成した点にある。
本構成であれば、プレート固定手段は、貯溜プレート或いはPCRプレートの載置をセンサにより検知できるため、適切なタイミングでソレノイドを駆動させることができ、さらに、ソレノイドが駆動することにより貯溜プレート或いはPCRプレートを固定部材で固定できる。
従って、本発明の第2特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、貯溜プレート或いはPCRプレートを、反応液貯溜部或いはPCR反応部に適切なタイミングで確実に固定することができる。
また、PCRプレートをPCR反応部に確実に固定できると、PCRプレートとPCR反応用温度調節手段との接触状態を確実に維持できるため、PCR反応用温度調節手段からPCRプレートへの伝熱を確実に行うことができる。
(構成3)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第3特徴構成は、前記PCR反応用温度調節手段或いは前記DNAチップ反応用温度調節手段が、それぞれ、前記PCRプレート或いは前記DNAチップを載置する伝熱ブロックと、前記伝熱ブロックと接するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と接する加熱吸熱手段とを順に配設した点にある。
ここで、加熱吸熱手段は、対象物であるペルチェ素子を加熱、或いは、ペルチェ素子の熱を吸熱自在に構成可能である。
一般に、ペルチェ素子は、p型半導体とn型半導体とを熱的に並列に配置し、電気的に直列に接続して通電することにより、放熱面と吸熱面とができる。そのため、ペルチェ素子と接する伝熱ブロックは、ペルチェ素子の正常駆動により加熱され、或いは、ペルチェ素子の逆駆動により冷却されるように構成することができる。
このとき、ペルチェ素子の正常駆動時には、ペルチェ素子の放熱側と伝熱ブロックとが接するため、伝熱ブロックを介してPCRプレート及びDNAチップを加熱することができる。さらに、本構成であれば、ペルチェ素子と接する加熱吸熱手段は、ペルチェ素子を加熱するように構成可能であるため、ペルチェ素子を迅速に昇温することができる。
つまり、加熱吸熱手段によるペルチェ素子の加熱により、ペルチェ素子の温度とPCRプレート及びDNAチップの所望の温度との温度差をペルチェ素子単独である場合と比べて迅速に小さくすることができる。そのため、PCRプレート及びDNAチップを加熱する際の加熱効率が向上することになる。
ペルチェ素子の逆駆動時には、ペルチェ素子の吸熱側と伝熱ブロックとが接するため、ペルチェ素子は伝熱ブロックを介してPCRプレート及びDNAチップを冷却することができる。このとき、本構成であれば、ペルチェ素子と接する加熱吸熱手段は、ペルチェ素子の熱を吸熱するように構成可能である。その結果、ペルチェ素子を迅速に降温することができる。
従って、本発明の第3特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、ペルチェ素子単独である場合と比べてPCRプレート及びDNAチップの温度制御を迅速に行うことができる。その結果、PCRプレート及びDNAチップにおける各種工程の処理時間を大幅に短縮することができる。
(構成4)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第4特徴構成は、前記加熱吸熱手段と接するヒータを設けてある点にある。
従って、本発明の第4特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、加熱吸熱手段と接するヒータを設けてあるため、ヒータによって容易に加熱吸熱手段の温度を制御することができる。
(構成5)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第5特徴構成は、前記DNAチップ反応用温度調節手段が温度調節部を複数設け、前記DNAチップの第一所定部を冷却自在に、前記DNAチップの第二所定部を加熱或いは冷却自在に構成した点にある。
例えば、DNAチップが、流体流路及びこの流体流路と接続した反応領域を設けた構成である場合、第一所定部は流体流路の一部を含んだ領域とし、さらに、第二所定部は反応領域を含んだ領域することが可能である。
このように構成すると、少なくとも1つの温度調節部により第二所定部を加熱或いは冷却自在となり、反応領域を含んでいる第二所定部では、例えば、ハイブリダイゼーション及びその後の洗浄を実行するための温度設定をすることができる。
そして、流体流路の一部を含んでいる第一所定部を少なくとも1つの温度調節部により冷却できるため、反応領域の加熱により試薬等から発生した水蒸気は、流体流路で結露し易くなる。そのため、反応領域に存在する試薬等は、DNAチップの外部へと蒸発して散逸し難くなる。
従って、本発明の第5特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、微量の試薬等のサンプルを扱うDNAチップ上での実験において、サンプルの蒸発による散逸を防ぐことができるため、実験工程を確実に遂行できる。
(構成6)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第6特徴構成は、前記分注手段が、分注対象先である前記DNAチップと接触した際、前記DNAチップに対する接触圧力を一定に維持する緩衝手段を設けた点にある。
このように構成すると、分注手段とDNAチップ(例えば、試薬等の注入孔)とが接触したとき、分注手段とDNAチップとはある程度密接した状態を保つことができる。そのため、分注時に、分注手段とDNAチップの注入孔とのシール性が良好に維持でき、試薬等が飛散するのを防止できる
従って、本発明の第6特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、分注時に、分注部位のシール性を良好に維持でき、試薬等が飛散するのを防止できる。つまり、微量の試薬等のサンプルを扱うDNAチップ上での実験において、サンプルの飛散による散逸を防ぐことができるため、実験工程を確実に遂行できる。
(構成7)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第7特徴構成は、前記DNAチップが、PCR増幅反応液を注入する注入孔と、前記DNAプロ−ブと前記PCR増幅反応液に含まれる検体中の標的核酸とをハイブリダイズさせる反応領域と、ハイブリダイズ後の反応済液を排出する排出孔と、前記注入孔と前記反応領域とを連通させる第一流路、及び、前記反応領域と前記排出孔とを連通させる第二流路とを有し、前記注入孔、前記第一流路、前記反応領域、前記第二流路、及び、前記排出孔が、前記基板上に付設してある弾性部材により区画した点にある。
ここで、弾性部材は、例えば、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane:PDMS)等が適用可能である。PDMSは、鋳型に対する追従性が高く、ナノからミクロンオーダーでの微細加工が容易であり、任意の微細構造に成形しやすいという特性を有している。 従って、本発明の第7特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、注入孔、第一流路、反応領域、第二流路、及び、排出孔がナノからミクロンオーダーでの微細加工が可能な弾性部材により区画可能な構成となり、DNAチップ上に、注入孔、第一流路、反応領域、第二流路、及び、排出孔を容易に施工できるため、効率よくDNAチップを作製することができる。
また、注入孔は弾性部材により構成してあるため、分注手段が当接した場合、注入孔が適宜弾性変形するため、注入孔と分注手段とのシール性が向上し、試薬等の飛散を防止できる。
(構成8)
本発明に係る全自動遺伝子解析システムの第8特徴構成は、前記注入孔をテーパ状に構成した点にある。
つまり、分注手段により試薬等の分注を行う際、例えば、分注手段の位置的誤差があり、分注手段における溶液を吸引吐出するノズルと注入孔との配置が正確に一致しない場合であっても、注入孔がテーパ状に構成してあると、テーパ状の最大径内にノズルが侵入すれば、分注手段による注入孔への試薬等の分注を遂行することができる。 従って、本発明の第8特徴構成に記載の全自動遺伝子解析システムであれば、分注手段の位置的誤差を吸収することができ、そのため、分注ミスが殆ど発生することなく、かつ、分注操作を効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示したように、本発明の全自動遺伝子解析システムXは、遺伝子試料の調製に必要な複数の異なる試薬を貯溜可能な反応液貯溜部10と、検体中の標的核酸を増幅するため、PCRプレート21の温度を調節自在なPCR反応用温度調節手段(以下、PCR反応用温調と称する)22を備えたPCR反応部20と、検体中の標的核酸とハイブリダイズさせるためのDNAプローブを基板に固定したDNAチップ31の温度を調節自在なDNAチップ反応用温度調節手段(以下、DNAチップ反応用温調と称する)32を備えたDNAチップ反応部30と、前記試薬或いはPCR増幅反応液を採取して分注可能な分注手段40と、前記DNAチップ反応用温調32に載置されたDNAチップ31上で前記DNAプローブとハイブリダイズした前記検体中の標的核酸を検出する検出手段50とを設け、さらに、前記試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅反応、前記DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、標的核酸の検出を行うように制御してある制御手段60を有する。
上述したDNAチップ31は、マイクロ流体デバイス(DNA分析デバイス)の一種である。本実施例では、上述したようにDNAチップ反応部30としてDNAチップ31を適用した場合を示すがこれに限られるものではなく、例えばマイクロ流体デバイス反応部として、種々の公知のマイクロ流体デバイス(例えば、微小電気泳動デバイス、微小クロマトグラフィーデバイス、微小センサー等)を本発明の全自動遺伝子解析システムに適用できる。
この場合、検出手段50は、マイクロ流体デバイス上で行われた反応後、所望のDNAサンプル等を検出するように、さらに、制御手段60は、マイクロ流体デバイス上での所望の反応等を行うように制御するように構成する。
各部及び各手段は、基体1上に設けて全自動遺伝子解析システムXを構成している。以下に、各部及び各手段について詳述する。
(反応液貯溜部10)
反応液貯溜部10では、全自動遺伝子解析システムX上でPCR或いはハイブリダイゼーション等を行うに際し、遺伝子試料の調製に必要な複数の異なる試薬を貯溜可能に構成してある。具体的には、反応液貯溜部10には、試薬の貯溜媒体である貯溜プレート11が備えてあり、各試薬を貯溜プレート11に貯溜する。貯溜プレート11は、例えば、96穴マイクロタイタープレート等を使用する。
このプレートの各穴に、例えば、PCR反応液、或いは、ハイブリダイゼーションバッファー等を必要量、貯溜しておく。
PCR反応液は、例えば、塩濃度やpHを至適条件にするPCRバッファー、MgCl、基質dNTP(dATP、dGTP、dCTP、dTTPのMix)、プライマーセット(センスプライマ−とアンチセンスプライマ−)、耐熱性DNAポリメラ−ゼ、蒸留水の組成を有する混合溶液である。
また、ハイブリダイゼーションバッファーは、例えば、SSPE、ホルムアミドの組成を有する混合溶液である。
これら試薬に含まれる各成分は、適宜、濃度を設定することが可能である。
また、反応液貯溜部10には、上述した試薬に限らず、検体中の標的核酸を含んだ溶液やハイブリダイゼーション後の未結合核酸を除去するための洗浄に用いる洗浄液を貯溜することも可能である。
また、検出手段50による標的核酸の検出のため、PCR反応部20における核酸増幅反応の際に、標的核酸を標識化するのが好ましい。この場合、反応液貯溜部10に、標的核酸の標識化試薬を貯溜しておく。
核酸増幅時に標識を導入する方法としては、好ましくは、Cy3-dCTP等の蛍光標識ヌクレオチドを用いて増幅反応を行い、標識を増幅産物に取り込ませることにより、内部がランダムに標識された増幅産物を作成する方法を用いることができるがこれに限られるもののではなく、公知の核酸の標識化の方法を適用することができる。従って、公知の核酸の標識化の試薬を適宜貯溜しておく。
反応液貯溜部10には、貯溜プレート11を固定するプレート固定手段を設けてある。具体的な構成としては、図2に示したように、プレート固定手段12は、貯溜プレート11を載置したことをセンサ13により検出した後、ソレノイド14により貯溜プレート11を固定する固定部材15が駆動するように構成してある。
このように構成すると、プレート固定手段12は、貯溜プレート11の載置をセンサ13により検知できるため、適切なタイミングでソレノイド14を駆動させることができる。さらに、ソレノイド14が駆動することにより貯溜プレート11を固定部材15で固定できる。そのため、貯溜プレート11を反応液貯溜部10に適切なタイミングで確実に固定することができる。
(PCR反応部20)
PCR反応部20は、PCRプレート21とPCR反応用温調22とを備えて構成してある。
PCR反応部20は、検体中の標的核酸を増幅する反応を行う部位である。標的核酸は、検出感度の向上のため増幅しておくことが好ましい。このとき、増幅前に、分注手段40を用いて鋳型となる当該標的核酸と共にPCR反応液をPCRプレート21に分注する。PCRプレート21は、例えば、96穴マイクロタイタープレート等を使用する。このプレートの各穴にPCR反応液と鋳型となる標的核酸とを含有する混合液を貯溜する。
また、PCR反応部20には、反応液貯溜部10と同様に、PCRプレート21を固定するプレート固定手段12を設けてある(図2参照)。
つまり、前記プレート固定手段12は、PCRプレート21を載置したことをセンサ13により検出した後、ソレノイド14によりPCRプレート21を固定する固定部材15が駆動するように構成してある。
従って、PCRプレート21はPCR反応部20に適切なタイミングで確実に固定できるため、PCRプレート21とPCR反応用温調22との接触状態を確実に維持でき、PCR反応用温調22からPCRプレート21(前記混合液)への伝熱を確実に行うことができる。
そして、PCR反応用温調22により一定の温度勾配の下に反応温度の昇温、降温を繰り返す。つまり、DNA変性、アニーリング、DNA鎖伸延の一連の過程を1サイクルとし、これを数十サイクル行うことによりPCRを行う。従って、PCR反応用温調22は、PCRにおけるDNA変性、アニーリング、DNA鎖伸延の各反応に必要な条件(温度、時間)で駆動自在に構成してある。駆動制御は制御手段60により制御する。これら条件は、公知のPCRに用いられる条件を適用することが可能である。
PCR反応用温調22は、好ましくは、図3に示したように、PCRプレート21を載置する伝熱ブロック23と、伝熱ブロック23と接するペルチェ素子24と、ペルチェ素子24と接する加熱吸熱手段26とを順に配設して構成してある。
また、加熱吸熱手段26と接するヒータ25を設けて構成してある。
当該ヒータ25は、例えば、セラミックヒータ(熱容量100〜150W)等を使用することが可能である。伝熱ブロック23には熱電対29が埋め込んである。
ペルチェ素子24は、例えば、銅にハンダメッキして構成してある電極間に、ビスマス材料で作られた熱電半導体チップを挟んで板状に構成してある。そして、このようにして形成してある板状のペルチェ素子24を、通電自在に構成する。
加熱吸熱手段26は、加熱或いは吸熱対象物であるペルチェ素子24を加熱、或いは、ペルチェ素子24の熱を吸熱自在に構成可能であり、例えば、ラテラル伝導に優れたグラファイト等で構成してある。そのため、ヒータ25と接する加熱吸熱手段26は、ヒータ25の熱を効率よくペルチェ素子24に伝熱してペルチェ素子24を加熱することができる。また、ヒータ25が駆動しない場合は、ペルチェ素子24が保持する熱を、加熱吸熱手段26を介して、例えば排気ダクト28側に放熱することによりペルチェ素子24の熱を吸熱することができる。その結果、ペルチェ素子24を迅速に降温することができる。
ペルチェ素子24は、p型半導体とn型半導体とを熱的に並列に配置し、電気的に直列に接続して通電することにより、放熱面と吸熱面とができる。そのため、ペルチェ素子24と接する伝熱ブロック23は、ペルチェ素子24の正常駆動により加熱され、或いは、ペルチェ素子24の逆駆動により冷却されるように構成することができる。
このように構成すると、ペルチェ素子24の正常駆動時には、ペルチェ素子24の放熱側と伝熱ブロックとが接するため、伝熱ブロックを介してPCRプレート21を加熱することができる。このとき、セラミックヒータ25を駆動させれば、加熱吸熱手段26はセラミックヒータ25の熱を効率よくペルチェ素子24に伝熱してペルチェ素子24を加熱することができるため、ペルチェ素子24を迅速に昇温することができる。
そのため、本構成のPCR反応用温調22を適用すると、ペルチェ素子単独である場合と比べてPCRプレート21を迅速に昇温することができるため、PCRの各サイクルにおける昇温時間を短縮することができる。その結果、PCR全体の反応時間を大幅に短縮することができる。
尚、ペルチェ素子24の加熱特性を効率よく発揮できるように、セラッミクヒータ25の加熱温度を適宜設定することが可能である。
また、PCRにおいて、55℃のアニーリングから72℃のDNA鎖伸延に至る過程、或いは、72℃のDNA鎖伸延から94℃のDNA変性に至る過程のような、比較的温度変化の小さいときは、セラミックヒータ25の温度を一定に維持して、ペルチェ素子24の温度のみを制御するように駆動することが可能である。
ペルチェ素子24の逆駆動時には、ペルチェ素子24の吸熱側と伝熱ブロック23とが接するため、ペルチェ素子24は伝熱ブロック23を介してPCRプレート21を冷却することができる。このとき、セラミックヒータ25の駆動を停止すると、ペルチェ素子24が保持する熱を、加熱吸熱手段26を介して例えば後述の排気ダクト28側に放熱することによりペルチェ素子の熱を吸熱することができる。その結果、ペルチェ素子24を迅速に降温することができる。
そのため、本構成のPCR反応用温調22を適用すると、ペルチェ素子単独である場合と比べてPCRプレート21を迅速に降温することができるため、PCRの各サイクルにおける降温時間を短縮することができる。その結果、PCR全体の反応時間を大幅に短縮することができる。
また、ペルチェ素子24、伝熱ブロック23及び加熱吸熱手段26の材料及び寸法を、ペルチェ素子24の特性を効率よく発揮できるように適宜設定するのが好ましい。
さらに、好ましくは、加熱吸熱手段26の放熱効率を高めるため、冷却ファン27を設けることが可能である。このとき、放熱手段26と冷却ファン27との間には、排気ダクト28を設けると放熱効率をより高めることが可能となる。
(DNAチップ反応部30)
DNAチップ反応部30は、DNAチップ31とDNAチップ反応用温調32とを備えて構成してある。
DNAチップ反応部30は、DNAチップ31上に固定したDNAプローブと、PCRにより増幅した検体中の標的核酸とを接触させてハイブリダイズさせる部位である。
当該DNAプローブは、例えば、検体中に含まれると考えられる微生物の核酸配列に基づいて設計する。DNAプローブの長さは、標的核酸とのハイブリッドの安定性および取り扱いの簡便性の観点から、好ましくは、10〜70bpであり、特に好ましくは、10〜40bpとするものとする。
尚、この明細書におけるDNAプローブとは、標的核酸とハイブリダイズする領域を意味し、実際にDNAプローブとして用いる核酸分子には、更にヌクレオチド以外の他の化学構造が付加されていてもよい。
このDNAプローブを、基板であるガラスプレート等の固相担体上に固定してDNAチップ31を作製する。固相担体としては、ガラス板、石英板、シリコンウェファーなどが好ましく例示されるが、従来用いられる何れの公知の材料をも用いることができる。
担体上にプローブを固定する方法は、公知の何れの方法を利用することができ、プローブの種類や担体の種類に応じて、適宜最適な方法が選択される。具体的方法としては、DNAの荷電を利用してポリリジン、ポリエチレンイミン等のポリ陽イオンで担体表面に静電結合させる方法、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基等を有する各種シランカップリング剤で表面処理された担体に、末端に官能基としてアミノ基、アルデヒド基、SH基、ビオチン等が導入されたDNAとを共有結合させる方法等を好ましく例示することができる。その後、必要に応じて、紫外線照射によるクロスリンク形成、表面のブロッキング、洗浄等の処理を行うものとする。また、DNAチップは業者に委託することにより作製することもできる。
DNAチップ31の具体的な形状としては、図4に示したように、前記DNAチップ31が、PCR増幅反応液を注入する注入孔33と、DNAプロ−ブとPCR増幅反応液に含まれる検体中の標的核酸とをハイブリダイズさせる反応領域34と、ハイブリダイズ後の反応済液を排出する排出孔35と、注入孔33と反応領域34とを連通させる第一流路36、及び、反応領域34と排出孔35とを連通させる第二流路37とを有し、注入孔33、第一流路36、反応領域34、第二流路37、及び、排出孔35を、基板38上に付設してある弾性部材39により区画するように構成するのが好ましい。
さらに、図4に示したように、反応領域34を、例えば2つのチャンバー(第1チャンバー34a及び第2チャンバー34b)とすることが可能である。このとき、例えば、第1チャンバー34aでハイブリダイズを行い、第2チャンバー34bで試薬やPCR増幅反応液を一時貯溜する、或いは、一時貯溜した試薬等の溶液を攪拌する等、それぞれのチャンバーで別々の機能を持たせることが可能となる。
弾性部材39は、例えば、成形容易性および光学的特性の観点から、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane:PDMS)等が適用可能である。 PDMSは、シリコンエラストマーの一種であり、透明性が極めて高く、光学的特性に優れており、広い波長領域での吸収が小さく、特に、可視光領域での吸収が極めて小さく、蛍光検出にもほとんど影響しないため、PDMSをDNAチップの基板として用いることにより、S/N値を低くできる。更に、鋳型に対する追従性が高く、ナノからミクロンオーダーでの微細加工が容易であり、任意の微細構造に成形しやすいという特性を有している点で、各種光学機器に最適な形に微細加工できるという利点がある。また、PDMSはそれ自体、ガラス、アクリル樹脂などと密着性がよい性質を有しており、微細加工を施されたPDMS部材に平坦なガラス、アクリル樹脂部材を当接させることにより、接着剤等での接着等の接着手段を用いなくとも流路36,37や、チャンバー34を形成することが可能となる。
つまり、本構成のように、注入孔33、第一流路36、反応領域34、第二流路37、及び、排出孔35がナノからミクロンオーダーでの微細加工が可能な弾性部材39により区画可能な構成とすると、DNAチップ31上に、注入孔33、第一流路36、反応領域34、第二流路37、及び、排出孔35を容易に施工できるため、効率よくDNAチップ31を作製することができる。
また、注入孔33は弾性部材39により構成してあるため、分注手段40が当接した場合、注入孔33が適宜弾性変形するため、注入孔33と分注手段40とのシール性が向上し、試薬等の飛散を防止できる。
また、注入孔33はテーパ状に構成するのが好ましい。
つまり、分注手段40により試薬等の分注を行う際、例えば、分注手段40の位置的誤差があり、分注手段40における溶液を吸引吐出するノズルと注入孔33との配置が分注時において正確に一致しない場合であっても、注入孔33がテーパ状に構成してあると、テーパ状の最大径内にノズルが侵入すれば、分注手段40による注入孔33への試薬等の分注を遂行することができる。
そのため、分注ミスが殆ど発生することなく、かつ、分注操作を効率よく行うことができる。
このように作製したDNAチップ31をDNAチップ反応用温調32上に載置する。このとき、DNAチップ反応用温調32は、ハイブリダイゼーション反応に際してDNAチップ31をハイブリダイズに適した条件で駆動自在に構成してある。駆動制御は制御手段60により制御する。
具体的には、ハイブリダイゼーション反応の際には、45℃で3時間のインキュベートが行えるように構成してあり、ハイブリダイゼーション反応の後の洗浄を行う際には、分注手段40によりDNAチップ31に洗浄液を注入した状態で、例えば、室温で10分間のインキュベートが行えるように構成してある。
ハイブリダイゼーション条件、洗浄の条件は、ハイブリダイズされる配列の長さ、標的核酸のGC含有量に応じて経験的に適宜選択して設定されるものであり、DNAプローブと相同性の高い塩基配列と特異的にハイブリダイズし、十分な検出感度、特異性を示す条件を適宜選択することができる。
DNAチップ反応用温調32は、図5に示したように、DNAチップ31を載置する伝熱ブロック23と、伝熱ブロック23と接するペルチェ素子24と、ペルチェ素子24と接する放熱手段26aとを順に配設して構成する。
そして、放熱手段26aの放熱効率を高めるため、冷却ファン27を設けることが可能である。このとき、放熱手段26aと冷却ファン27との間には、排気ダクト28を設けると放熱効率をより高めることが可能となる。
他に、DNAチップ31やペルチェ素子24を固定する位置決めブロック80、81等が設けてある。
本実施例では、2枚のDNAチップ31を伝熱ブロック23上に載置する構成を示したが、これに限られるものではなく、1枚、或いは、2枚以上のDNAチップ31を載置できるように構成することが可能である。このとき、伝熱ブロック23上に所定枚数のDNAチップ31を載置できるようにDNAチップ31のサイズを適宜設定する。
また、DNAチップ反応用温調32は、好ましくは、PCR反応用温調22と同様に、DNAチップ31を載置する伝熱ブロック23と、伝熱ブロック23と接するペルチェ素子24と、ペルチェ素子24と接する加熱吸熱手段26とを順に配設して構成することが可能であり、このとき、加熱吸熱手段26と接するヒータ25を設けて構成することが可能である(図6参照)。
図6には、2つの温度調節部32a、32bを有するDNAチップ反応用温調32を例示する。このとき、DNAチップ反応用温調32が、DNAチップ31の第一所定部Aを冷却自在に、DNAチップ31の第二所定部Bを加熱或いは冷却自在に構成することが可能となる。
例えば、第一所定部Aは、注入孔33から第一流路36の途中まで、及び、第二流路37の途中から排出孔35までを含んだ領域とする。さらに、第二所定部Bは、反応領域34を含んだ領域する(図4参照)。
第一所定部A及び第二所定部Bは、図6に示したように、それぞれ別個の温度調節部32a、32b上に設けられるように構成する。つまり、第一所定部Aは、温度調節部32a(伝熱ブロック23’、ペルチェ素子24’、加熱吸熱手段26’)で温度調節し、第二所定部Bは、温度調節部32b(伝熱ブロック23、ペルチェ素子24、セラミックヒータ25、加熱吸熱手段26)で温度調節するように構成する。温度調節部32aでは、必要に応じてセラミックヒータ25を付加することが可能である。また、第一所定部Aと第二所定部Bの温度調節部は、それぞれ、伝熱ブロック23とペルチェ素子24と放熱手段26とで構成するようにしてもよい。
そして、第一所定部A及び第二所定部Bがお互いの温度調節の影響を受けるのを防止するため断熱材40を設け、さらに、DNAチップ31の第一所定部A及び第二所定部Bをそれぞれ温度調節部32a、32b上に正確に位置付けるため、位置決めピン44及びホルダー45を設けるのが好ましい。
第一所定部Aの冷却は、例えば、25℃程度とすることができる。
また、第二所定部Bは、例えば、加熱温度を45℃程度、冷却温度を室温程度とすることができる。
このように構成すると、第二所定部Bを加熱或いは冷却自在としているため、反応領域34を含んでいる第二所定部Bでは、ハイブリダイゼーション及びその後の洗浄を実行するための適切な温度設定を適宜行うことができる。
そして、第一流路36及び第二流路37の一部を含んでいる第一所定部Aを冷却することができるため、例えば、反応領域34の加熱により試薬等から発生した水蒸気は、第一流路36或いは第二流路37で結露し易くなる。そのため、反応領域34に存在する試薬等は、DNAチップ31の外部へと蒸発して散逸し難くなる。
このように、本構成は、微量の試薬等のサンプルを扱うDNAチップ31上での実験において、サンプルの蒸発による散逸を防ぐことができるため、好ましい。
尚、一枚のDNAチップ31上に、第一所定部A及び第二所定部Bをそれぞれ複数設ける構成とすることが可能である。
さらに、分注手段40によりPCR増幅反応液をする注入孔33に注入した後、例えば、排出孔35からポンプ等で吸引するように構成することが可能である。このように構成すると、PCR増幅反応液を迅速に反応領域34に到達させることができる。
(分注手段40)
分注手段40は、反応液貯溜部10における各種試薬、或いは、PCR反応部20においてPCRの結果生成したPCR増幅反応液を採取して異なる部位に分注可能に構成してある。
具体的には、図1に示したように、基体1に付設された支柱2に分注ヘッド41が設けてある。そして、この分注ヘッド41はレール3a、3bに沿って駆動することにより基体1の上部空間を上下左右方向に移動自在になるように構成してある。分注ヘッド41には、例えば貯溜プレート11に貯溜してある試薬等を、エアー等の圧力により吸引吐出自在なノズル部42が付設してある(図7参照)。
ノズル部42は、各試薬の吸引操作前に、基体1に設けてあるチップラック70に収納してあるチップ71を先端に装着してある。
そして、分注手段40は、ノズル部42により、反応液貯溜部10の各種試薬を採取してPCR反応部20のPCRプレート21に移送(吐出)する、或いは、PCRプレート21のPCR増幅反応液を採取してDNAチップ31に移送(吐出)することが可能となる。
また、分注手段40は、反応液貯溜部10に貯溜してある検体中の標的核酸を溶解した溶液やハイブリダイゼーション後の洗浄に用いる洗浄液を、それぞれ、PCRプレート21、DNAチップ31に移送することが可能である。
このように各試薬等を移送した後、分注手段40は、分注ヘッド42からチップ71を離脱するように構成してある。このとき、チップ71は、基体1に設けてあるチップ廃棄部4に廃棄可能となっている。
図7に示したように、分注手段40は、分注対象先であるDNAチップ31と接触した際、DNAチップ31に対する接触圧力を一定に維持する緩衝手段43を設けるのが好ましい。
当該緩衝手段43は、具体的には、コイルばね、油圧シリンダ等を適用することができる。
このように構成すると、分注手段40がDNAチップ31と接触したとき、つまり、分注手段40における溶液を吸引吐出するノズル部42と、DNAチップ31の注入孔33とが接触したとき、ノズル部42の注入孔33に対する接触圧力が一定になる緩衝手段43が設けてあると、ノズル部42と注液孔33とはある程度密接した状態を保つことができる。そのため、分注時に、注液孔33のシール性が良好に維持でき、試薬等が飛散するのを防止できる。
このように、本構成は、微量のサンプルを扱うDNAチップ31上での実験において、試薬等の溶液の飛散による散逸を防ぐことができるため、好ましい。
分注手段40を用いて所定量の試薬を異なる部位に分注するとき、所定量のエアーを供給して吐出すると、微量の試薬がチップ71に残留する場合がある。
そのため、分注手段40は、例えば、所定量の1〜2倍の容量のエアーを供給して吐出すると、チップ71に試薬が残留することは殆どなくなるため、好ましい。
尚、緩衝手段43の押圧力は、例えば、上限が、分注手段40における溶液を吸引吐出するノズル部42の引き上げ時に、ノズル部42がDNAチップ31の弾性部材39と一体化して弾性部材39が基板38からはがれない程度に、また、下限は、ノズル部42と注液孔33とが密着してシール性が良好に維持できる程度に適宜設定可能である。
(検出手段50)
DNAプローブとハイブリダイズした標的核酸の検出は、未結合核酸を除去した後、各DNAプローブにハイブリダイズした標的核酸の標識を指標として検出することにより行なわれ、標識の検出は標識の種類に応じた公知の方法を用いて、放射線、発色、蛍光、発光を測定することにより行うことができる。
つまり、検出手段50は、DNAチップ31上でDNAプローブとハイブリダイズした標識された標的核酸を検出するように構成してある。
上述したように、本実施例では標的核酸を蛍光標識する場合を示しているため、蛍光イメージスキャナーで画像化し、コンピュータ解析により標識量を測定する構成を示す。
具体的には、図8に示したように、蛍光レーザ顕微鏡51とCCDカメラ52により蛍光を検出するように構成してある。これにより検出された蛍光はコンピュータにより蛍光強度が解析され、これを基に評価が行われる。
蛍光レーザ顕微鏡51は、所定の励起波長(例えば、570nm)を有する励起光を照射可能な光源53、光ファイバ54、拡散板55、56、リングガイド57、レンズ58を備えている。光源53から放出された励起光は光ファイバ54、拡散板55、リングガイド57、拡散板56を経由してDNAチップ31表面に照射される。
レンズ58の視野aは円筒状になるように構成してある。このとき、拡散板56からDNAチップ31表面にリング状に照射された励起光は、DNAチップ31表面で反射するが、反射した励起光がレンズ58の視野aに入射するとハレーションが発生し易くなってコンピュータ解析の際に支障を来たす虞がある。これを防ぐため、励起光を、拡散板56から鉛直方向に対する角度(図8:θ)を40度以内にしてDNAチップ31表面に照射する場合、拡散板56からDNAチップ31表面までの距離を5cm程度とするのが好ましい。このように構成すると、拡散板56から照射される励起光がレンズ58の視野aに入射するのを防ぐことができるため、ハレーションの殆どない画像により解析を行うことができる。
(制御手段60)
制御手段60は、上述した各部及び各手段をマイコン等により制御して、システムX上で、試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅反応、DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、標的核酸の検出を行うように制御してある。
具体的には、試薬及び必要に応じて検体中の標的核酸及び標的核酸の標識化試薬を分注手段40によりPCR反応部20に移送し、PCR反応用温調22を調節することにより検体中の標的核酸を鋳型にしてPCRによる標的核酸の増幅反応を行う。反応後、分注手段40によりハイブリダイゼーションバッファー及びPCR増幅反応液をDNAチップ31に注入し、DNAチップ反応用温調32を調節することによりDNAチップ31上に固定してあるDNAプローブとハイブリダイズを行う。その後、洗浄液をDNAチップ31に注入して洗浄を行い、検出手段50により検体中の標的核酸を検出する。つまり、制御手段60は、一連の作業を自動化できるように制御してある。
或いは、PCRによる標的核酸の増幅反応を本システムX以外の他所で既に行った場合は、制御手段60の制御において、PCRによる標的核酸の増幅反応の過程を省略することが可能である。
上述したように、本発明の全自動遺伝子解析システムXは、試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅、DNAチップによるハイブリダイゼーション、ハイブリダイズした標的核酸の検出までの一連の遺伝子解析操作を実行するため、対象となる微生物の遺伝子検出に必要な装置類を集約して有機的に結合することが可能となる。さらに、これらの各部位における操作を、人手を介することなく全自動で行うように制御することができる。そのため、実験手順などの操作を誤る虞はなく、一定した水準の研究成果を得ることができる。
従って、全工程トータルで迅速かつ確実な遺伝子解析が可能な全自動遺伝子解析システムを提供することができる。
本発明の全自動遺伝子解析システムの概略図 プレート固定手段の概略図 (イ)平面図 (ロ)断面図 PCR反応用温調及びDNAチップ反応用温調(別実施)の概略図 DNAチップの概略図 (イ)平面図 (ロ)縦断面図 (ハ)横断面図 DNAチップ反応用温調の概略図 DNAチップ反応用温調の要部概略図 分注手段の概略図 検出手段の概略図
符号の説明
10 反応液貯溜部
20 PCR反応部
21 反応用プレート
22 PCR反応用温調
30 DNAチップ反応部
31 DNAチップ
32 DNAチップ反応用温調
40 分注手段
50 検出手段
60 制御手段

Claims (8)

  1. 遺伝子試料の調製に必要な複数の異なる試薬を貯溜可能な反応液貯溜部と、
    検体中の標的核酸を増幅するため、PCRプレートの温度を調節自在なPCR反応用温度調節手段を備えたPCR反応部と、
    検体中の標的核酸とハイブリダイズさせるためのDNAプローブを基板に固定したDNAチップの温度を調節自在なDNAチップ反応用温度調節手段を備えたDNAチップ反応部と、
    前記試薬或いはPCR増幅反応液を採取して分注可能な分注手段と、
    前記DNAチップ反応用温度調節手段に載置されたDNAチップ上で前記DNAプローブとハイブリダイズした前記検体中の標的核酸を検出する検出手段とを設け、さらに、
    前記試薬の分注、PCRによる標的核酸の増幅反応、前記DNAチップ上でのハイブリダイゼーション、標的核酸の検出を行うように制御してある制御手段を有する全自動遺伝子解析システム。
  2. 前記反応液貯溜部における試薬の貯溜媒体である貯溜プレート、或いは、PCR反応部のPCRプレートを固定するプレート固定手段を設けてあり、
    前記プレート固定手段は、前記貯溜プレート或いはPCRプレートを載置したことをセンサにより検出した後、ソレノイドにより前記貯溜プレート或いはPCRプレートを固定する固定部材が駆動するように構成してある請求項1に記載の全自動遺伝子解析システム。
  3. 前記PCR反応用温度調節手段或いは前記DNAチップ反応用温度調節手段が、それぞれ、前記PCRプレート或いは前記DNAチップを載置する伝熱ブロックと、前記伝熱ブロックと接するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と接する加熱吸熱手段とを順に配設してある請求項1又は2に記載の全自動遺伝子解析システム。
  4. 前記加熱吸熱手段と接するヒータを設けてある請求項3に記載の全自動遺伝子解析システム。
  5. 前記DNAチップ反応用温度調節手段が温度調節部を複数設け、前記DNAチップの第一所定部を冷却自在に、前記DNAチップの第二所定部を加熱或いは冷却自在に構成してある請求項1又は2に記載の全自動遺伝子解析システム。
  6. 前記分注手段が、分注対象先である前記DNAチップと接触した際、前記DNAチップに対する接触圧力を一定に維持する緩衝手段を設けてある請求項1〜5の何れか一項に記載の全自動遺伝子解析システム。
  7. 前記DNAチップが、PCR増幅反応液を注入する注入孔と、前記DNAプロ−ブと前記PCR増幅反応液に含まれる検体中の標的核酸とをハイブリダイズさせる反応領域と、ハイブリダイズ後の反応済液を排出する排出孔と、前記注入孔と前記反応領域とを連通させる第一流路、及び、前記反応領域と前記排出孔とを連通させる第二流路とを有し、
    前記注入孔、前記第一流路、前記反応領域、前記第二流路、及び、前記排出孔が、前記基板上に付設してある弾性部材により区画してある請求項1〜6の何れか一項に記載の全自動遺伝子解析システム。
  8. 前記注入孔がテーパ状に構成してある請求項7に記載の全自動遺伝子解析システム。
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