JP7348806B2 - 検査装置 - Google Patents
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Description
また、吐出吸引手段がピペットチップであることにより、例えば、収容デバイスの開口部に対するピペットチップの位置を調整することが可能となる。
また、調整手段は吐出吸引手段が水平方向から当接される当接部を含むことにより、例えば、吐出吸引手段の上下方向の移動を行うことなく、吐出吸引手段の鉛直度を容易に調整することが可能となる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態に係る検体検査システムとは、概略的には、検査対象を含む検体に対して、検査対象を抽出する処理を行うことにより検査対象を含む試料を生成し、生成した検査対象を含む試料について生化学検査、血液学検査、核酸検査、又は免疫検査等の検査を行うためのシステムである。
まず、検体検査システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るカートリッジ装置の斜視図であり、図2は、検体検査システムの概略平面図であり、図3は、検体検査システムの概略正面図であり、図4は、検体検査システムの概略側面図であり、図5は、カートリッジ装置の分解斜視図である。なお、図2においては、温調装置91及び処理用装置92の一部は、実際には隠れ見えない状態となっているが、説明の便宜上、破線で図示されている。なお、各図のX-Y-Z軸を相互に直交する軸であることとし、Z軸方向を鉛直方向とし、+Z方向を上側と称し、-Z方向を下側と称し、また、Y軸方向及びX軸方向を水平方向として、以下説明する。
図3又は図4のピペットチップ1は、検査対象である核酸を含む試料又は試薬等の液体又は気体(例えば、空気)を吐出及び吸引するための吐出吸引手段である。このピペットチップ1の種類や構成は任意であるが、例えば、樹脂材料又はガラス材料にて形成されており、また、先端に設けられているピペットチップ側開口部11を介して試料又は試薬等の液体又は気体を吐出及び吸引するように構成されている。なお、このピペットチップ1については、吐出吸引装置の一部の要素と解釈してもよい。吐出吸引のための開口を有するピペットチップは、使用する試料や試薬毎に付け替えることができ、コンタミネーションを防ぐために好適に使用できるが、吐出吸引のための開口は、ピペットチップに限定されず、例えば、ノズル先端等を用いてもよい。なお、ノズル先端の開口を用いる場合は、使用毎にノズル先端を洗浄するための装置を要する。
吐出吸引装置(図示省略)は、ピペットチップ1を介して核酸を含む試料又は試薬等の液体又は気体を吐出及び吸引したり、ピペットチップ1を支持して移動させたりする装置である。この吐出吸引装置の種類や構成は任意であるが、例えば、公知の分注装置(一例として、図示しないノズル及びポンプを備える分注装置)等を用いて構成されており、また、ピペットチップの上側(+Z方向)の一部を保持することにより支持する支持機構を備えて構成されており、また、当該ピペットチップ1を支持した状態で、当該ピペットチップ1を上下方向(Z軸方向)、前後方向(Y軸方向)、又は左右方向(X軸方向)に移動させるためのアクチュエータ等を備えて構成されている。
図1~図5のカートリッジ装置200は、検体を検査に適した状態とする処理を行うための検体処理装置であり、また、核酸を含む試料については、核酸検査を行うための検査装置である。なお、このカートリッジ装置200の詳細については、後述する。
回転駆動装置(図示省略)は、図5の貯留部材32を、当該貯留部材32の中心を通る回動軸300を軸として回動させる装置である。「回動軸」300とは、貯留部材32が回動する基準となる軸であり、また、上下方向(Z軸方向)に沿っている軸であり、また、説明の便宜上図示されている軸である。回動駆動装置の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、貯留部材32の下側(-Z方向)に設けられている回動モーターと、当該回動モーターの回動力を貯留部材32に伝達するための長尺状の伝達部材とを備えて構成される。そして、この伝達部材の先端が貯留部材32の回動部材取付部301に接続されることにより、回動モーターの回動力を貯留部材32に当該伝達部材を介して伝達することが可能となり、当該伝達された回動力に基づいて貯留部材32が回動することになる。回動駆動装置は、貯留部材32の下方ではなく、例えば側方に配して、ベルト等を介して回動軸300を回動させてもよい。また、回動駆動装置は、動力源として一般的に各種モーターやエアシリンダーが用いられ、動力をベルトを介したプーリー、クランク、ギア等で伝達する機構等としてもよい。
検出装置(図示省略)は、図5の流路デバイス2の収容部21に収容された試料に含まれる目的成分を検出する検出手段である。この検出装置は、例えば公知の検出装置(一例として、光照射装置と蛍光検出装置)等を用いて構成されており、流路デバイス2近傍に設けられている。
図2~図4の温調装置91は、直接的または間接的に流路デバイス2を加熱又は冷却する温度調節手段であり、また、少なくとも温調装置91の一部、好ましくは上面(上側(+Z方向)の面)を介して加熱又は冷却するものであり、また、流路デバイス2近傍に固定されて設けられている。この温調装置91の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、ペルチェ素子、油浴、エア等、通常のリアルタイムPCR反応に使用される加熱手段又は冷却手段のいずれも使用可能であるが、図示例では、直接的に流路デバイス2を加熱及び冷却可能なペルチェ素子を用いて構成されている。
図2~図4の処理用装置92は、核酸検査においては、検体から核酸を抽出する処理を行うために用いられる装置であり、また、図3及び図4に示すように、好適にはカートリッジ装置200の下側(-Z方向)に設けられている装置であり、また、不図示のアクチュエータを備えており当該アクチュエータにより上下方向(Z軸方向)に移動可能となっている装置である。この処理用装置92の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、温調部921、及び分離部922を備える。なお、温調部921、分離部922は、図示例のように処理用装置92として一体的に形成されていてもよいが、それぞれ別の処理用装置として形成されていてもよい。
制御ユニット(図示省略)は、検体検査システム100の各部を制御するユニットであり、操作部、通信部、出力部、電源部、制御部、及び記憶部を備えている(いずれも図示省略)。
通信部は、吐出吸引装置、回転駆動装置、検出装置、温調装置91、又は処理用装置92と、制御ユニットとの相互間で通信する通信手段である。出力部は、制御ユニットの制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えば公知の表示手段又は音声出力手段を用いて構成されている。電源部は、商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、制御ユニットの各部に供給すると共に、吐出吸引装置、回転駆動装置、検出装置、温調装置91、又は処理用装置92に供給する電源手段である。
制御部は、制御ユニットの各部を制御する制御手段である。この制御部は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。
記憶部は、制御ユニットの動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な公知の記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
次に、図1~図5のカートリッジ装置200の構成の詳細について説明する。ただし、このカートリッジ装置200は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
図6は、上側から見た状態の流路デバイスの一例の斜視図であり、図7は、下側から見た状態の流路デバイスの一例の斜視図であり、図8は、流路デバイスの一例の平面図である。なお、図6及び図7では、流路デバイス2の内部に設けられている収容部21が破線で図示されており、また、図8では、収容部21及び流路デバイス側開口部22相互間で連通している流路が破線で図示されている。なお、流路デバイス内の流路及び収容部21の形状は、目的に応じて適宜変更するものであり、公知の形状をいずれも使用可能である。
図9は、上側から見た状態の保持部材の斜視図であり、図10は、下側から見た状態の保持部材の斜視図であり、図11は、図9のA-A線の断面図であり、図12は、流路デバイスを保持した状態の保持部材の断面図である。なお、図12においては、流路デバイス2を保持した状態の図9のA-A線の断面図が図示されている。
図13は、上側から見た状態の貯留部材の斜視図であり、図14は、下側から見た状態の貯留部材の斜視図である。
図15は、上側から見た状態のカバー部材の斜視図であり、図16は、下側から見た状態のカバー部材の斜視図であり、図17は、図16のB-B線の断面図である。
次に、図示例のカートリッジ装置200の組み立て方法について説明する。図18及び図19は、カートリッジ装置の一部の構成要素の斜視図であり、図20は、カートリッジ装置の断面図である。なお、図20においては、図12の断面図と同様な断面の断面図が図示されている。
次に、カートリッジ装置200の取付方法について説明する。なお、検体検査システム100のカートリッジ装置200以外の各構成要素が、当該検体検査システム100の不図示の筐体内の予め定められた位置に設けられていることを前提とし、特に温調装置91及び処理用装置92とカートリッジ装置200との相対位置に着目して説明する。図21及び図22は、カートリッジ装置を取り付ける場合の保持部材及び流路デバイスと温調装置の断面図である。なお、図21及び図22においては、図12の断面図と同様な断面の断面図が図示されている。
次に、検体検査システム100の制御について説明する。検体検査システム100の制御は任意であるが、例えば、検体検査システム100の制御ユニット(図示省略)の制御部が記録部のプログラムを実行することにより、以下で説明する検体処理及び検体測定を行うために、吐出吸引装置、回転駆動装置、検出装置、温調装置91、処理用装置92を適宜のタイミングで制御する。ここでは、各装置の制御を個別に説明した後に、核酸抽出処理及核酸検査処理を説明する。図23は、検体検査システムの側面図であり、図24は、検体検査システムの概略正面図である。なお、図23においては、説明の便宜上、複数の貯留部32bのうちの1つのみが図示されており、他の貯留部については図示が省略されている。
まず、吐出吸引装置(図示省略)を制御する場合、制御ユニットの制御部は、吐出吸引装置との間で通信することにより、吐出吸引装置のポンプ又はアクチュエータを制御して、図3のピペットチップ1の吐出又は吸引を制御したり、又は、当該ピペットチップ1を上下方向(Z軸方向)前後方向(Y軸方向)、又は左右方向(X軸方向)に移動させることが可能となる。特に、左右方向(X軸方向)の移動については、ピペットチップ1が図2の長孔331と対向する位置で基本的に鉛直方向(Z軸方向)に沿って支持されているので、ピペットチップ1のピペットチップ側開口部11が図23のカバー部材33の図2の長孔331と対向した状態で移動することになる。図示例においては、ピペットチップ1を長孔331の第1端部331aで上下方向(Z軸方向)に移動させることにより、ピペットチップ側開口部11を図2の流路デバイス側開口部22に対して近づけたり(図24)遠ざけたり(図23)することが可能となる。また、ピペットチップ1を長孔331の第2端部331bで上下方向(Z軸方向)に移動させることにより、ピペットチップ側開口部11を図5の貯留部材32の開口部302を介して貯留部32bに対して出し入れすることが可能となる。なお、ピペットチップ1の上下方向への移動は、必ずしも長孔331の端部である必要はない。例えば、図15の例においては、長孔331の長手方向中央付近に略円形の幅広部331cが存在し、この幅広部331cでもピペットチップ1の上下方向への移動が可能な構成となっている。
また、回転駆動装置(図示省略)を制御する場合、制御ユニットの制御部は、回転駆動装置との間で通信することにより、回動駆動装置の回動モーターを時計回り又は反時計回りに任意の角度だけ回動させることにより、回転駆動装置の伝達部材を介して図5の貯留部材32に対して回動力を伝達することにより、回動軸300を中心に時計回り又は反時計回りに任意の角度だけ回動させることが可能となる。
また、検出装置(図示省略)を制御する場合、制御ユニットの制御部は、検出装置との間で通信することにより、図5の流路デバイス2の収容部21に収容された試料に含まれる目的成分を検出することが可能となる。
また、図2及び図3の温調装置91を制御する場合、制御ユニットの制御部は、温調装置91との間で通信することにより、加熱又は冷却することが可能となる。
また、図2、図3、及び図23の処理用装置92を制御する場合、制御ユニットの制御部は、処理用装置92との間で通信することにより、処理用装置92のアクチュエータを制御して、処理用装置92を上下方向(Z軸方向)に移動させることが可能となる。また、制御ユニットの制御部は、処理用装置92との間で通信することにより、図2の温調部921の周辺の加熱手段を用いて加熱することが可能となり、また、分離部922の周辺の磁界発生手段(ネオジウム磁石、電磁石等)を介して磁界を印加することが可能となる。特に、前述のように、図2の温調部921及び分離部922が、貯留部材32が回動した場合に各貯留部32bと対向する位置に設けられているので、所定の貯留部32bを温調部921と対向する位置に回動させた状態で、処理用装置92を上側(+Z方向)に移動させた場合、当該貯留部32bが温調部921に挿入され、当該貯留部32bを加熱することが可能となる。また、同様にして、当該貯留部32bを分離部922と対向する位置に回動させた状態で、処理用装置92を上側(+Z方向)に移動させた場合、図23に示すように、貯留部32bが分離部922に挿入され、当該貯留部32bに磁界を印加することが可能となる。なお、この場合、図示例においては、当該貯留部32bに隣接する他の貯留部が、当該貯留部32bよりも短くなっているので、当該他の貯留部が処理用装置92と干渉することを防止できるので、所定の貯留部32bが温調部921又は分離部922に確実に挿入されることになる。
次に、検体検査システム100を用いて行われる検体処理について説明する。本明細書においては、検体処理の一例として、核酸抽出処理について説明する。核酸抽出処理とは、検体中に含まれる検査対象となる核酸を細胞や結合タンパク質から分離したり、核酸を含む試料溶液より後段の核酸検出において反応阻害等を生じる物質を除去したりする処理であり、公知の核酸抽出のプロトコールに従って、核酸を核酸検出に適した状態とする処理である。
次に、検体検査システム100において行われる検体測定について説明する。本明細書においては、検体測定の一例として、核酸増幅法を用いた核酸検出(核酸検査処理)について説明する。核酸増幅法を用いた核酸検出においては、検査対象となる核酸は、上記に例示したような検体処理によって検査に適した状態とした後、核酸増幅試薬と混合される。核酸増幅試薬は、例えば、リアルタイムPCRを行う場合は、DNAポリメラーゼ、dNTP等を含むものを使用する。核酸増幅試薬についても、他の試薬と同様に、予め1つの貯留部32bに貯留させておいたものをピペットチップ1を用いて吸引し、処理後の核酸を含む検体が貯留された他の貯留部32b内に吐出する。
次に、ピペットチップ1の鉛直度の調整について説明する。図25~図27は、検体検査システムの正面図である。任意の要因(例えば、吐出吸引装置に対するピペットチップ1の初期の取り付け時の誤差等、又は、振動等の周辺環境の影響等の環境要因等)により、図25に示すように、ピペットチップ1が鉛直方向(Z軸方向)からずれた状態で、吐出吸引装置に支持される場合がある。この場合、前述の各処理における任意のタイミングで、ピペットチップ1を調整部332側(+X方向)に移動させる場合に、ピペットチップ1が水平方向から調整部332の開拡部に接触して、調整部332の内部に案内され、図26に示すように調整部332の内部と当接することにより、当接した場合に調整部332から受ける力により、ピペットチップ1の吐出吸引装置による支持が修正されて、図27に示すようにピペットチップ1が鉛直方向(Z軸方向)に沿うように支持されて鉛直度が調整されることになる。従って、流路デバイス2の流路デバイス側開口部22に対して、ピペットチップ側開口部11を挿入して、試料を確実に注入することが可能となる。
このように実施の形態によれば、ピペットチップ1の鉛直度をピペットチップ1との接触によって調整することにより、流路デバイス側開口部22に対するピペットチップ1の位置を調整する調整部332を備えることにより、例えば、ピペットチップ1の鉛直度を調整し、流路デバイス側開口部22に対するピペットチップ1の位置を調整することができるので、流路デバイス2の路デバイス側開口部22に対するピペットチップ1の位置を調整することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上記実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態では、図22の流路デバイス2が弾性変形することにより、流路デバイス2の第2部分2bが温調装置91に対して密着する場合について説明したが、これに限らない。例えば、流路デバイス2の代わり、あるいは、流路デバイス2と共に、保持部材31又はカバー部材33が弾性変形することにより、流路デバイス2の第2部分2bが温調装置91に対して密着するように構成してもよい。
上記実施の形態では、調整手段として図15に示すように、調整部332をカバー部材33に1個のみ設ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、調整部332と同様な形状の調整部(調整手段)を、カバー部材33の上部33aにおける長孔331の第2端部331bに対応する一部に設けてもよい。この場合の調整部については、第1端部331a側(+X方向)に向かって開いている開拡部を備えるように構成してもよい。
上記実施の形態では、ピペットチップ1を図26の調整部332に当接させて、ピペットチップ1の吐出吸引装置による支持を修正することにより、ピペットチップ1の鉛直度を調整する場合について説明したが、これに限らない。例えば、調整部332の内部の形状を下側(-Z方向)に向かうにつれて小径となるように構成した上で、調整部332内でピペットチップ1を下側(-Z方向)に移動させた場合に、ピペットチップ1が鉛直方向(Z軸方向)を向くように案内することにより、ピペットチップ1の鉛直度を調整するように構成してもよい。また、前述の「(調整部について(その1))」で説明した調整部も同様に構成してもよい。また、これらの調整部を、カバー部材33における任意の位置に設けてもよい。
上記実施の形態の吐出吸引装置(図示省略)又はピペットチップ1に対して、ピペットチップ1の鉛直度を測定するための任意のセンサを設けて、制御ユニット(図示省略)の制御部が、当該センサと通信することにより、ピペットチップ1の鉛直度を任意のタイミングで把握できるように構成してもよい。この場合、制御ユニット(図示省略)の制御部は、センサの検出値に基づいて、ピペットチップ1が鉛直方向(Z軸方向)に対して傾いていることを検出した場合に、ピペットチップ1の少なくとも一部を、実施の形態で説明した調整部332、又は「(調整部について(その1))」で説明した長孔331の第2端部331b側に設けられている調整部に対して当接させる処理を行ったり、あるいは、ピペットチップ1の先端部を「(調整部について(その1))」で説明したすり鉢状の孔に挿入する処理を行ったりして、鉛直度を調整するように構成してもよい。
上記実施の形態では、調整手段をカバー部材33に設ける場合について説明したが、これに限らず、例えば、保持部材31に設けてもよい。具体的には任意であるが、例えば、図2における長孔331を介して露出している保持部材31の一部に、「(調整部について(その1))」で説明したすり鉢状の孔又は調整部332の如き突出した調整部を調整手段として設けてもよい。また、カバー部材33の任意の位置に貫通している開口部を設けて、保持部材31における当該開口部を介して露出する部分に、鉢状の孔又は調整部332の如き突出した調整部を調整手段を設けてもよい。
上記実施の形態の検体検査システム100の構成を任意に変更した上で、調整部を設けてもよい。図28は、変形例の検体検査システムの平面図であり、図29は、変形例の検体検査システムの側面図である。なお、図28及び図29のカートリッジ装置600は、図2の実施の形態のカートリッジ装置200のカバー部材33と同様なカバー部材又は後述する変形例の「(カバー部材について)」で説明する長孔を有さないカバー部材を含む任意のカバー部材を備えて構成することものできるし、あるいは、カバー部材を備えずに構成することもできる。
上記実施の形態では、流路デバイス側開口部22について、核酸を含む液体の試料を収容部21に流入させるための入口として機能する部分であるものと説明したが、ピペットチップ1のピペットチップ側開口部11を流路デバイス側開口部22に挿入した状態で吸引した場合、収容部21に収容されている試料を吸引することができるので、流路デバイス側開口部22を介して、ピペットチップ1によって試料を流入又は流出させることが可能となる。
上記実施の形態では、カバー部材に長孔331が設けられていたが、長孔を設けない形態とすることができる。例えば、チップの先端部分を鉛直方向に挿入可能な孔を、図15の第1端部331a及び第2端部331b若しくは幅広部331cの位置に相当する2箇所、または3箇所に設け、他の部分は開口を有しない構造としてもよい。このように構成した場合、ピペットチップ1がカバー部材33の上側(+Z方向)を移動する場合に、カバー部材33における当該ピペットチップ1の移動中に対向する部分が、ピペットチップ1のピペットチップ側開口部11と対向する底部を形成することとなる。
上記実施の形態で説明した核酸検査処理において、試料を流路デバイス2に注入する場合に、ピペットチップ1を図2の長孔331に沿って第2端部331b側から第1端部331a側に移動させものと説明したが、この場合、ピペットチップ側開口部11の高さを、上下方向(Z軸方向)において保持部材31とカバー部材33の上部33aとの間の高さに維持した状態で移動させてもよいし、あるいは、ピペットチップ側開口部11の高さを、カバー部材33の上部33aよりも上側(+Z方向)の高さに維持した状態で移動させてもよい。また、ピペットチップ側開口部11の高さを、カバー部材33の上部33aよりも上側(+Z方向)の高さに維持した状態で移動させる場合、ピペットチップ1を図2の長孔331と対向せずに、カバー部材33の上部33aと対向する任意の位置を移動させてもよい。
上記実施の形態では、吐出吸引手段がピペットチップ1である場合について説明したが、これに限らない。例えば、ピペットチップ1と同様な役割を果たす任意のもの(ノズル等)を、吐出吸引手段として用いてもよい。
上記実施の形態の技術及び変形例の技術を任意に組み合わせてもよい。例えば、調整手段として、実施の形態で説明した調整部332に加えて、変形例の「(調整部について(その1))」で説明した鉢状の孔を加えてもよいし、あるいは、変形例の「(調整部について(その4))」で説明した保持部材に設けられる調整手段を追加してもよい。
付記1の検査装置は、検査対象を含む試料を収容する収容デバイスと、前記収容デバイスを保持する保持部材と、前記保持部材を上側から覆うカバー部材と、を備え、前記収容デバイスは、上面と底面を有し、上面に前記試料を吐出吸引手段によって流入又は流出させるための開口部を有し、前記保持部材及びカバー部材の少なくとも一方に、前記吐出吸引手段の鉛直度を前記吐出吸引手段との接触によって調整することにより、前記開口部に対する前記吐出吸引手段の位置を調整する調整手段を備える。
付記1に記載の検査装置によれば、吐出吸引手段の鉛直度を吐出吸引手段との接触によって調整することにより、開口部に対する吐出吸引手段の位置を調整する調整手段を備えることにより、例えば、吐出吸引手段の鉛直度を調整し、開口部に対する吐出吸引手段の位置を調整することができるので、収容デバイスの開口部に対する吐出吸引手段の位置を調整することが可能となる。
2 流路デバイス
2a 第1部分
2b 第2部分
2c 突出部
6 流路デバイス
11 ピペットチップ側開口部
21 収容部
22 流路デバイス側開口部
31 保持部材
31a 上面
31b 底面
31c 側面
32 貯留部材
32a 円盤部
33 カバー部材
33a 上部
33b 側部
33c 中空部
51 温調装置
61 収容部
62 流路デバイス側開口部
71 保持部材
91 温調装置
92 処理用装置
100 検体検査システム
200 カートリッジ装置
300 回動軸
311 凹部
312 第1開口部
313 傾斜面
313a 先端部
314 第2開口部
314a 段部
301 回動部材取付部
302 開口部
32b 貯留部
331 長孔
331a 第1端部
331b 第2端部
331c 幅広部
332 調整部
333 突起
335 係合部
500 検体検査システム
600 カートリッジ装置
711 第1開口部
712 調整部
921 温調部
922 分離部
Claims (6)
- 検査対象を含む試料を収容する収容デバイスと、前記収容デバイスを保持する保持部材と、前記保持部材を上側から覆うカバー部材と、を備え、
前記収容デバイスは、上面と底面を有し、上面に前記試料を吐出吸引手段によって流入又は流出させるための開口部を有し、
前記保持部材及びカバー部材の少なくとも一方に、前記吐出吸引手段の鉛直度を前記吐出吸引手段との接触によって調整することにより、前記開口部に対する前記吐出吸引手段の位置を調整する調整手段を備え、
前記吐出吸引手段がピペットチップであり、
前記調整手段は、前記吐出吸引手段が水平方向から当接される当接部と、前記水平方向において開いている開拡部であって、前記吐出吸引手段を前記当接部側へ案内するための前記開拡部とを含み、
前記吐出吸引手段は、前記水平方向において前記開拡部を介して前記当接部側へ移動して当該当接部に当接することにより、前記開口部に対する前記吐出吸引手段の位置が調整される、
検査装置。 - 前記調整手段は、前記吐出吸引手段の先端が上側から挿入される挿入孔、を含む、
請求項1に記載の検査装置。 - 検体中の前記検査対象を検査に適した状態とする検体処理デバイス、を備え、
前記収容デバイスは、前記検体処理デバイスで処理された前記検査対象を検査するために前記検査対象を含む前記試料を収容するデバイスであって、前記検体処理デバイスに対して所定間隔を隔てて設けられているデバイスである、
請求項1又は2に記載の検査装置。 - 前記検査対象が核酸であり、前記処理が核酸抽出である、
請求項3に記載の検査装置。 - 前記保持部材が前記収容デバイス及び前記検体処理デバイスを保持し、
前記保持部材又はカバー部材の少なくとも一部は、前記吐出吸引手段が前記収容デバイス及び前記検体処理デバイスの上側を前記検体処理デバイスと前記収容デバイスとの間で移動する場合に前記吐出吸引手段の開口部と対向する底部を形成する、
請求項3又は4に記載の検査装置。 - 前記カバー部材は、前記検体処理デバイスと対向する位置から前記収容デバイスと対向する位置に至る、上下方向に貫通する長孔を有する、
請求項5に記載の検査装置。
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