JP2005200243A - 母材破壊検知方法、光学素子成形方法、及び成形装置 - Google Patents

母材破壊検知方法、光学素子成形方法、及び成形装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 成型中にガラス母材の破壊が生じた場合にも、成形型を破損させることが少ない光学素子成形機を提供することにある。
【解決手段】母材を加熱する加熱部と、前記加熱部によって加熱、軟化された前記母材を成形型を介して加圧する加圧ユニットと、前記母材を加圧する加圧力を検出する加圧力検出部とを具え、光学素子を成形する光学素子成形機であって、前記加圧力検出部で検出された加圧力の所定時間内での変化が限界値を超えた場合に前記母材が破壊したと検知する破壊検知部と、前記破壊検知部によって前記母材が破壊したと検知されたときに、前記母材への加圧と加熱を中断して成形を中断するように前記加圧ユニットと前記加熱部とを制御する成形制御部とを具える光学素子成形機。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱、軟化させた母材を成形型で加圧して光学素子を成形する光学素子成形方法、光学素子成形機、及び光学素子の成形の際に母材が破壊した場合に破壊を検知する母材破壊検知方法に関する。
従来、上成形型と下成形型との間にガラス母材を収納し、ガラス母材を加熱することによって軟化させ、上成形型と下成形型との間隔を押し縮めてガラス母材を加圧し、上成形型面と下成形型面の形状をガラス母材に転写することによって所定形状の光学面を有するガラス光学素子を成形する光学素子成形方法が知られている。
図7は、このような成形方法を示すものであり、次のようにして成形する。先ず、不図示の光学素子成形機の中の不図示の上成形型と不図示の下成形型との間に不図示のガラス母材を収納し、下軸を機械的な原点位置Z0から所定位置Z1まで上昇させて下成形型を上昇させる。その後、ガラス母材を上下の成形型と共に目標温度T1まで加熱する。上下の成形型の温度が目標温度T1に達した後、下成形型が成形終了の所定位置Z2に向けて最大加圧力P1で上昇される。所定位置Z2に達したら加熱を終了し、下成形型を下降させて成形を終了させる。
又、従来、ガラス母材を加熱、軟化させて成形型をガラス母材に加圧して所定形状のガラス光学素子を成形するガラス成形機、成形方法が知られている。(例えば特許文献1等)
特開平8−208247号公報
しかしながら、従来次のような問題があった。
図7に示したような成形方法は、ガラス母材が成形途中で破壊した場合に、上成形型又は下成形型が破損する問題があった。例えば、ガラス母材の破壊の際に生じて成形型面に付着したガラス母材の破片が、成形型面を削って傷を発生させたり、成形型面に融着することがあった。尚、本明細書中で、以下、成形型は上成形型と下成形型とスリーブの少なくとも何れか一つを、成形型面は上成形型面と下成形型面の少なくともどちらか一方を、又、ガラス母材の破壊はガラス母材のかけやクラックやぴり等の発生を意味する。通常、ガラス母材の破壊はその外形変化を伴う。成形型面にこのように傷が発生したり、破片が融着してくっつくと成形型は使えなくなってしまうので、成形型は破損とされる。
特に、近年、ガラス光学素子の形状精度はますます高精度化してきており、高精度な光学素子を実現する為にますます高精度な成形面を有する高精度な成形型が必要になってきている。高度に高精度な成形型を製造する為には高額な製造費用と長い製造期間が必要である為に、成形型の破損は製造工程上の大きな損害であった。又、高精度な成形型は特に機械的強度が低く、ガラス母材の破壊に伴って破損し易いことも成形型の破損の問題を重大にしていた。
ところで、特許文献1に示したような成形機、成形方法は、このような問題を充分に解決するものではなかった。
本発明は以上の問題を解決する為になされ、成型中に母材の破壊が生じた場合に母材の破壊を高い確度で検知することができる母材破壊検知方法、及び成形型を破損させることが少なくて光学素子を成形することができる光学素子成形方法と光学素子成形機を提供することにある。
以上の課題を解決する為に、本発明の第1の態様の母材破壊検知方法は、母材を加熱、軟化させ、成形型を介して前記母材を加圧し、光学素子を成形する際に、前記母材を加圧する加圧力を検出する段階と、所定時間内での前記加圧力の変化が限界値を超えるかどうかを判定し、前記限界値を超える場合に前記母材が破壊したと検知する段階とを具えるものである。
本発明の第2の態様の母材破壊検知方法は、第1の態様の母材破壊検知方法であって、前記加圧力の変化は、前記所定時間内に於ける前記加圧力の変化量の絶対値の最大値であるものである。
本発明の第3の態様の母材破壊検知方法は、第1の態様の母材破壊検知方法であって、前記加圧力の変化は、前記加圧力の変化量の絶対値の前記所定時間内に於ける累積値であるものである。
本発明の第4の態様の光学素子成形方法は、母材を加熱、軟化させ、成形型を介して前記母材を加圧し、光学素子を成形する光学素子成形方法であって、第1〜第3の態様の母材破壊検知方法の何れかで前記母材が破壊したと検知したときに、前記母材への加圧と加熱を中断して成形を中断するものである。
本発明の第5の態様の光学素子成形機は、母材を加熱する加熱部と、前記加熱部によって加熱、軟化された前記母材を成形型を介して加圧する加圧ユニットと、前記母材を加圧する加圧力を検出する加圧力検出部とを具え、光学素子を成形する光学素子成形機であって、前記加圧力検出部で検出された加圧力の所定時間内での変化が限界値を超えた場合に前記母材が破壊したと検知する破壊検知部と、前記破壊検知部によって前記母材が破壊したと検知されたときに、前記母材への加圧と加熱を中断して成形を中断するように前記加圧ユニットと前記加熱部とを制御する成形制御部とを具えるものである。
本発明の母材破壊検知方法によれば、成形機での光学素子の成型中に母材の破壊が生じた場合に母材の破壊を容易に検知できるので、母材の破壊の検知後に成形機を適切に運転すれば、損害の発生を最小限に抑えることができる。
本発明の光学素子成形方法及び光学素子成形機によれば、光学素子の成型中に母材の破壊が生じた場合に母材への加圧と加熱を中断するので、成形型の破損を低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の光学素子成形機、光学素子成形方法、及びガラス母材破壊検知方法を図を参照して詳しく説明する。
図1は、本実施形態の光学素子成形機の概要を示す。
図2は、成形中に、時間tにて加圧力が急激に変化した場合の一例の成形工程を示す図である。
図4は、成形工程に於ける上、下成形型、上、下軸の位置関係を示す図である。
本実施形態の光学素子成形機は、成型中にガラス母材12の破壊が発生した場合に、加圧力検出器2の加圧力信号25を基にその破壊を検知し、成形を中断することに特徴がある。
図1にて、本実施形態の光学素子成形機は、成形空間22内の上軸6と下軸5との間に、破線で示す成形型集合体19を配置した状態で成形を行なう。
図3は成形型集合体19を示す。
図3にて、成形型集合体19は、上成形型8と、ガラス母材12と、下成形型7と、スリーブ13とから構成される。上成形型8と下成形型7とは、円筒形状のスリーブ13内にスリーブ13の内面に摺動自在に嵌合されている。上成形型8の下面と下成形型7の上面の各々には成形対象の光学素子の光学面形状の反転形状を有する上成形型面36と下成形型面35が形成され、上成形型8と下成形型7との間にはガラス母材12が収納されている。成形型集合体19は、ガラス母材12を加熱、軟化させた状態で、上成形型8と下成形型7とを相対移動してガラス母材12を加圧すると、各型形状の反転形状をガラス母材12に転写できるように構成されている。尚、上成形型8には温度測定の為の熱電対挿入孔20が設けられている。
図1にて、本実施形態の光学素子成形機は、筐体10、上軸6、下軸5、加圧ユニット4、下軸位置検出器3、加圧力検出器2、下軸ガイド14、支持板21、冷却ユニット15、仕切り板16、石英管23、加熱ユニット17、熱電対11、破壊検出部1、及び成形制御部9から構成される。
本実施形態の光学素子成形機は、破壊検知部1を具えることに特徴がある。
本実施形態の光学素子成形機の筐体10は、その内部に光学素子成形機の機構的構成要素を収納する。
本実施形態の光学素子成形機の石英管23は、円筒形状であり、石英管23の上方開口は筐体の上板部24で塞がれ、石英管23の下方開口の一部は成型時には仕切り板16で塞がれることによって、成形空間22を形成する。成形空間22は、成形型集合体19を構成する下成形型7、上成形型8、及びスリーブ13の酸化を防ぐ為に、不図示のガス導入手段によって窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にできるよう構成されている。
本実施形態の光学素子成形機の加熱ユニット17は、石英管23の周りに円筒状に取り囲んで配設された不図示の抵抗加熱ヒータ線から構成され、成形空間22内で成形型集合体19を加熱する。
本実施形態の光学素子成形機の熱電対11は、成形型集合体19の熱電対挿入孔20に挿入されて成形型集合体19の温度を検出し、温度信号33を成形制御部9に出力する。成形型集合体19内の温度分布は無視できるほど小さくされているか、対応関係が取得されているので、熱電対11が検出する温度をガラス母材12の温度と見做すことができる。
本実施形態の光学素子成形機の上軸6は、筐体の上板部24に固設され、上軸6の下面は、上成形型8の上面に当接可能とされている。
本実施形態の光学素子成形機の熱電対11は、筐体の上板部24及び上軸6を貫通して設けられ、熱電対11の先端部は、図3に示す成形型集合体19の熱電対挿入孔20に挿入可能とされている。
本実施形態の光学素子成形機の下軸5は、上軸6に下方から対向する位置に上下動可能に設けられ、下軸5の上面は、下成形型7の下面に当接可能とされている。下軸5は、仕切り板16及び支持板21を貫通して垂下している。
本実施形態の光学素子成形機の支持板21は、筐体10に固定され、下軸ガイド14を固定する。
本実施形態の光学素子成形機の下軸ガイド14は、下軸5を上下方向に移動可能に固定し、ボールブッシュ等から構成される。
本実施形態の光学素子成形機の加圧ユニット4は、下軸5を上下方向に移動させる。加圧ユニット4は、下軸5と上軸6との間に配置された成形型集合体19の下成形型7に下軸5の上面を、上成形型8に上軸6の下面を当接させた状態で下成形型7と上成形型8とを介して加熱軟化させたガラス母材12を加圧する。加熱軟化されたガラス母材12は粘弾性物質であるので、前記のように当接させた状態で下軸5を上昇させることによって、下成形型7と上成形型8との相互の距離を縮める方向に相対移動させると、ガラス母材12を加圧する力を増加させることができ、逆に、下軸5を下降させると、ガラス母材12を加圧する力を減少させることができる。加圧ユニット4は、サーボモータ等の不図示のモータと不図示の伝動装置とから構成される。
本実施形態の光学素子成形機の加圧力検出器2は、上軸6と下軸5とが共に上成形型8と下成形型7とに接触している状態で、下軸5が成形型集合体19を加圧する力を測定し、測定された加圧力を示す加圧力信号25を破壊検知部1と成形制御部9とに出力する。加圧力検出器2は、例えばロードセルから構成される。尚、加圧力検出器2が測定する加圧力は、上成形型8と下成形型7とがガラス母材12を加圧する力に等しい。
本実施形態の光学素子成形機の下軸位置検出器3は、下軸5の位置を測定する。下軸位置検出器3としては、例えばロータリエンコーダから構成される。このようなロータリエンコーダは、例えば加圧ユニット4の不図示のモータの回転軸に設けられ、パルスをカウントすることによって検出されるモータの回転数から下軸5の位置を検出する。
本実施形態の光学素子成形機の冷却ユニット15は、仕切り板16の下方に設けられ、加熱ユニット17によって加熱される下軸5の上方部分の熱が下方に在る機構に伝わって悪影響を及ぼすことを防止する為に、下軸5を冷却する。
本実施形態の光学素子成形機の破壊検知部1は、成型中に加圧力信号25を入力し、加圧力が急激に変化したと検知した場合に、ガラス母材12が破壊したと判定し、ガラス母材12が破壊したと判定したことを知らせる破壊信号30を生成し、成形制御部9に出力する。ここで加圧力が急激に変化したことを、具体的には所定時間内の加圧力の変化が限界値を超えたことによって検知する。ここで加圧力の変化の限界値の超え方には少なくとも二種類あり、破壊検知部1は、少なくとも以下の二つのモードで加圧力の変化が該限界値を超えたと検知することによって、ガラス母材12の破壊を検知する。
第1のモードは、図5に例示するように、加圧力が瞬間的にであっても急激に大きく変化する場合に適用され、このモードでは、所定時間28内での加圧力の変化量の絶対値の最大値が加圧力変化量限界値27を超えた場合に、破壊検知部1は加圧力が急激に変化したと検知する。図2に示す時間tに於ける加圧力の急激な変化はこのモードで検出される。尚、加圧力の変化量は、現在の加圧力と基準加圧力との差分を意味し、該基準加圧力としては好ましくは図2に於ける成形圧力P1が用いることができるが、成形圧力P1以外に例えば一所定時間前の過去から現在に到るまでの加圧力の平均値を用いても良い。この加圧力を平均する該一所定時間は所定時間28よりも長時間に設定される。図5には、加圧力の変化量の絶対値が、加圧力の増大と減少のどちらによっても加圧力変化量限界値27を超える例を示しているが、加圧力の増大、減少の何れか一方によって加圧力の変化量の絶対値が加圧力変化量限界値27を超えれば、破壊検知部1は加圧力が急激に変化したと検知する。加圧力変化量限界値27の大きさは成形対象の光学素子の寸法や形状、ガラス母材の硝種、成形圧力に依存して細かく調節されることが好ましい。例えば加圧力変化量限界値27の大きさは、光学素子の寸法が大きい程大きい値に設定され、又、例えば成形圧力600kgfで成形するガラス母材に対しては1〜100kgfに設定することが好ましい。
第2のモードは、瞬間的な加圧力の変化量の絶対値の最大値は第1のモードが適用されるほどは高くないが、図6に例示するように、加圧成形時に母材に与えられた加圧力(以下、基準加圧力とする)に対し、所定時間34内での基準加圧力と実際印加された加圧力との差(即ち加圧力の変化量)の絶対値の累積値(斜線部分の面積29)が、累積値の限界値を超えた場合に、破壊検知部1は加圧力が急激に変化したと検知する。尚、所定時間34は、前記一所定時間よりも短く設定される。所定時間34は所定時間28よりも長い時間に設定されることが好ましい。
尚、前記加圧力変化量限界値27と前記累積値の限界値は共に、所定時間28、34内に於ける下軸5の通常の上昇による加圧力の変化では超えない大きさにされることは言うまでもない。
破壊検知部1は、成形工程中に所定時間28よりも充分に短い所定のサンプリング時間間隔で加圧力信号25を取得し、第1のモード及び第2のモードで加圧力が急激に変化したかどうかを連続的に検知する。尚、破壊検知部1は以下に説明する成形制御部9の部分機能として設けても良い。
本実施形態の光学素子成形機の成形制御部9は、本実施形態の光学素子成形機に所定の動作をさせる為に、加圧力検出器2から加圧力信号25を、下軸位置検出器3から下軸位置信号26を、熱電対11から温度信号33を、そして破壊検知部1から破壊信号30を入力し、加圧ユニット4に所定の下軸移動をさせる為の移動信号31を生成して出力し、加熱ユニット17に所定の加熱をさせる為の加熱信号32を生成して出力すると共に全体的動作の制御をする。本実施形態の光学素子成形機の成形制御部9は、成形工程中に破壊信号30を入力した場合に、直ちに加圧力を減圧し、下軸5を安全な位置に待避させる為の移動信号31を生成して出力し、且つ加熱を中断する加熱信号32を生成して出力する等、成形型の破損を防止するために適切な信号を生成し出力することに最大の特徴がある。
以下、図1、図2、図3、及び図4を参照して、本実施形態の光学素子成形機を用いた光学素子の成形工程を以下(1)〜(7)に順を追って説明することにより、併せて本実施形態のガラス母材破壊の検知方法と光学素子成形方法について説明する。
(1)先ず、図3にて成形型集合体19の上成形型8又は下成形型7をスリーブ13から一旦抜き取り、スリーブ13内にガラス母材12を収納し、その後抜き取った上成形型8又は下成形型7を再度スリーブ13に挿入することによって、成形型集合体19の上成形型8と下成形型7との間にガラス母材12を収納する。
次に図1にて、成形型集合体19を光学素子成形機の不図示の搬入部から成形空間22内の所定位置に収納する。このとき熱電対11は、上成形型6に挿入される。この状態では図4の(a)に示すように、重力の作用により、下軸5の上面は下成形型7の下面に、下成形型7の上面(下成形型面35)はガラス母材12の下端に、ガラス母材12の上端は上成形型8の下面(上成形型面36)に当接している。又、成形型集合体19の上面(即ち上成形型8の上面)と上軸6の下面との間隙は収納の為に必要なLとされている。そして、この状態で、図2に示すように、下軸5の上面の位置はZ0、ガラス母材12を加圧する力即ち加圧力は無加圧を示す原点圧力P0であり、成形型集合体19の温度は成形型集合体19を成形機に安全に収納する為に必要なT0とされ、T0は例えば常温とされる。尚、この段階までに図1の成形空間22は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気とされている。
(2)次に図2にて、下軸5の上面の位置を加熱位置Z1まで上昇させる。依然として加圧力はP0、成形型集合体19の温度はTOである。この状態では図4の(b)に示すように(1)の項で説明した当接関係を保ちつつ、上成形型8の上面と上軸6の下面との間隙は極狭いけれども接触しないL1とされる。
(3)次に図1、図2にて、所定時間後に加熱ユニット17は成形型集合体19を加熱し始める。熱電対11は成形型集合体19の温度を検出する。成形制御部9は加熱ユニット17を制御し、成形型集合体19の温度を成形温度T1に達するまで上昇させ、成形温度T1に達したらこの温度を維持する。依然として加圧力はP0、下軸5の位置はZ1である。
(4)次に図2、図4にて、成形温度T1に所定時間維持したら、下軸5を所定の速度で上昇させる。上成形型8の上面と上軸6の下面との間隙は極狭いL1であるので、下軸5の上昇開始後直ちに上成形型8の上面と上軸5の下面とは当接するようになる。
(5)図2、図4の(c)(d)にて、上成形型8の上面と上軸6の下面との当接後には、下軸5の上昇につれて、ガラス母材12は押しつぶされ、又、上、下成形型面36、35とガラス母材12との接触面積は次第に増大するので、加圧力は次第に増大する。この段階では下軸5の上昇速度は速度リミターによって上限値である所定速度に制限されており、その速度は図2に於ける下軸5の上面位置の傾きに示される。加圧力が所定の上限圧力P1(この圧力P1を成形圧力と呼ぶ)に達すると、加圧力を成形圧力P1に制御しつつ上昇速度を調節しながら下軸5を上昇させる。この段階では下軸5の上昇速度は上限値以下とされている。
(5)の工程以降、図2にて、下軸5を所定位置Z1から所定位置Z2まで上昇させる間に、時間tにて加圧力の急激な変化があった場合には以下(6)の工程を通り、なかった場合には以下(7)の工程を通る。
(6)図2にて、下軸5を所定位置Z1から所定位置Z2まで上昇させる間に、加圧力のグラフの丸内に示すように加圧力が時間tにて急激に変化(上下の変化としてひげ状に示されている)した場合、破壊検知部1は加圧力が急激に変化したことを第1のモードで検知し、ガラス母材12が破壊したと判断して破壊信号30を生成してこれを成形制御部9に出力する。成形制御部9は、破壊信号30を入力すると、図2の実線に示すように、直ちに加圧ユニット4に下軸5を下降させて加圧力を安全な加圧力に減圧させ、下軸5を成形型集合体19の収納時に於ける所定位置Z0まで下降させると共に、加熱ユニット17に成形型集合体19の加熱を中断させ、更に低温の窒素ガス等の不活性ガスを導入することによって成形型集合体19を冷却する。冷却後に光学素子成形機から成形型集合体19を取り出す。その後、図3にてスリーブ13から上成形型8又は下成形型7を抜き取り、ガラス母材12とガラス母材12の破片を除去し、上成形型8、下成形型7やスリーブ13を検査して破損がなければ、これらを次の成形に使用する。
(7)下軸5を所定位置Z1から所定位置Z2まで上昇させる間に、加圧力が急激に変化しなかった場合は、破壊検知部1は加圧力が急激に変化したことを検知しないので、図2の破線に示すように、下軸5を図4の(d)に示す所定位置Z2まで継続して上昇させる。その後、図2の破線に示すように、下軸5を成形型集合体19の挿入時に於ける所定位置Z0まで下降させると共に、成形型集合体19の加熱を終了させ、更に低温の窒素ガス等の不活性ガスを図1に於ける成形空間22に導入することによって成形型集合体19を冷却する。冷却後に、光学素子成形機から成形型集合体19を取り出す。その後、スリーブ13から上成形型8又は下成形型7を抜き取り、ガラス母材12から成形された光学素子を取り出して成形工程を終了する。
以上のように本実施形態の光学素子成形方法は、破壊検知部1が加圧力の急激な変化を検知した場合には(1)〜(6)の工程を経て成形工程を中断させ、破壊検知部1が加圧力の急激な変化を検知しなかった場合には(1)〜(5)、(7)の成形工程で成形を行なう。
そして、(1)〜(6)で示した工程を経て成形工程を中断させた場合には高い確度でガラス母材12が破壊していたが、(1)〜(5)、(7)の成形工程で成形を行なった場合にはガラス母材12が破壊していることは殆どなく正常に光学素子が成形されていた。
以上のように加圧力の急激な変化を検知することによってガラス母材12の破壊を高い確度で検知できる理由を発明者は以下のように推定している。
即ち、成型中に、下軸5と下成形型7とガラス母材12と上成形型8と上軸6とはこの順番に隣接し合って相互に当接し、下軸5は加圧力制御を受けながら下成形型7と上成形型8とを介してガラス母材12を加圧している。この状態でガラス母材12が破壊すると、ガラス母材12の外形が急激に変化する。このとき、下軸5の移動速度は速度リミターで制限されているので、下軸5はガラス母材12の外形の急激な変化に伴う急激な(言い換えると高速の)位置変化に追従して移動し切れない。そのため、下軸5はガラス母材12を押し切れないので、加圧力制御を受けているにもかかわらず加圧力に急激な変化が生じる。尚、加圧力は制御を受けているので、この急激な変化は過度現象として生じ、変化量はPID制御している加圧力ユニット4のPID設定値に依存する。従って、該PID設定値、成形対象の光学素子の寸法、形状、硝材に応じて好適な限界値を設けることによって、破壊検知部1は、所定時間内に加圧力が該限界値を超えて変化したことを検知することによって高い確度で光学素子の破壊を検知することができた。
又、破壊検知部1が加圧力の急激な変化を検知し、(1)〜(6)で示した工程を経て成形工程を中断させると、ガラス母材12が破壊したときに於いてさえも成形型の破損は極めて少なかった。成形型の破損が少ない理由は、本実施形態の光学素子成形方法では、成型中にガラス母材12が破壊すると、加圧力が急激に変化することを検知することによって高い確度で検知することができ、破壊を検知すると直ちに成形型集合体19の加熱とガラス母材12への加圧を中断しているためである。その為、ガラス母材12の破壊によって生じたガラス母材12の破片が成形型面上に飛散した場合に於いても、破片が成形型面に融着する融着反応が進行したり傷をつけたりすることが減ったために、成形型の破損が減ったと推定される。
従来の光学素子成形方法によると、加圧力の急激な変化を検知する段階を具えないので、成型中に実際にガラス母材が破壊して、図2の加圧力のグラフの丸内に示すように時間tにて加圧力が急激に変化した場合にも、本実施形態の光学素子成形方法では加圧力の急激な変化を検出しなかった場合に通る(7)と同様な工程を経て成形が完了されてしまう。従来の光学素子成形方法では、図2の破線に示すように、実際にガラス母材が破壊して、時間tにて急激な加圧力変化があった後にも、成形型集合体19は温度T1の加熱と加圧力P1の加圧とをしばらく継続して受ける。その為に、従来の光学素子成形方法では、ガラス母材12の破壊によって生じた破片の成形型面への融着反応が進行し、又、成形型面に接触して傷をつける危険率が高まる為に、成形型に無視できない頻度で、又は無視できない大きさの破損が生じていたと推定される。
本実施形態のガラス母材破壊検知方法によれば、加圧力が急激に変化したことを検知することによって、成形中にガラス母材の破壊が生じた場合にこれを確度良く検知するので、ガラス母材の破壊を検知した後に光学素子成形機を適切に運転等すれば、成形型の破損等の損害の発生を最小限に抑えることができる。
又、本実施形態の光学素子成形方法によれば、成形中にガラス母材の破壊を検知した場合に、直ちに加圧力を減圧し、下軸を安全な位置に待避させ、且つ加熱を中断して成形を中断するので、成形型の破損を低減することができ、その結果成形型の寿命を伸ばし、光学素子を低い製造コストで製造することができる。
更に、本実施形態の光学素子成形機によれば、光学素子の成型中にガラス母材の破壊が生じた場合に破壊を検知する破壊検知部を具え、破壊を検知した場合に、直ちに加圧力を減圧し、下軸を安全な位置に待避させ、且つ加熱を中断するので、成形型の破損を低減することができ、その結果成形型の寿命を伸ばし、光学素子を低い製造コストで製造することができる。
本実施形態の光学素子成形機の概要を示す縦断面図である。 本実施形態の光学素子成形方法を説明する図である。 本実施形態の光学素子成形機で用いる成形型集合体を示す断面図である。 本実施形態の光学素子成形方法の成形工程の各段階に於ける成形型集合体と下軸、上軸の位置関係を示す図である。 本実施形態の光学素子成形機の破壊検知部1が第1のモードでガラス母材12の破壊を検知する場合の加圧力変化の一例を示す。 本実施形態の光学素子成形機の破壊検知部1が第2のモードでガラス母材12の破壊を検知する場合の加圧力変化の一例を示す。 従来の光学素子成形方法を説明する図である。
符号の説明
1 破壊検知部
2 加圧力検出器
3 下軸位置検出器
4 加圧ユニット(下軸移動ユニット)
5 下軸
6 上軸
7 下成形型
8 上成形型
9 成形制御部
10 筐体
11 熱電対
12 ガラス母材
13 スリーブ
14 下軸ガイド
15 冷却ユニット
16 仕切り板
17 加熱ユニット
18 下軸移動方向を示す矢印
19 成形型集合体
20 熱電対挿入孔
21 支持板
22 成形空間
23 石英管
24 筐体の上板部
25 加圧力信号
26 下軸位置信号
27 加圧力変化量限界値
28 所定時間
29 加圧力の変化量の絶対値の累積値
30 破壊信号
31 移動信号
32 加熱信号
33 温度信号
34 所定時間
35 下成形型面
36 上成形型面

Claims (5)

  1. 母材を加熱、軟化させ、成形型を介して前記母材を加圧し、光学素子を成形する際に、
    前記母材を加圧する加圧力を検出する段階と、
    所定時間内での前記加圧力の変化が限界値を超えるかどうかを判定し、前記限界値を超える場合に前記母材が破壊したと検知する段階とを具えることを特徴とする母材破壊検知方法。
  2. 前記加圧力の変化は、前記所定時間内に於ける前記加圧力の変化量の絶対値の最大値であることを特徴とする請求項1に記載の母材破壊検知方法。
  3. 前記加圧力の変化は、前記加圧力の変化量の絶対値の前記所定時間内に於ける累積値であることを特徴とする請求項1に記載の母材破壊検知方法。
  4. 母材を加熱、軟化させ、成形型を介して前記母材を加圧し、光学素子を成形する光学素子成形方法であって、
    請求項1〜3何れか1項に記載の母材破壊検知方法で前記母材が破壊したと検知したときに、前記母材への加圧と加熱を中断して成形を中断することを特徴とする光学素子成形方法。
  5. 母材を加熱する加熱部と、前記加熱部によって加熱、軟化された前記母材を成形型を介して加圧する加圧ユニットと、前記母材を加圧する加圧力を検出する加圧力検出部とを具え、光学素子を成形する光学素子成形機であって、
    前記加圧力検出部で検出された加圧力の所定時間内での変化が限界値を超えた場合に前記母材が破壊したと検知する破壊検知部と、
    前記破壊検知部によって前記母材が破壊したと検知されたときに、前記母材への加圧と加熱を中断して成形を中断するように前記加圧ユニットと前記加熱部とを制御する成形制御部とを具えることを特徴とする光学素子成形機。
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