JP2005200212A - フォークリフトの転倒防止装置 - Google Patents

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利行 本多
Shinjiro Murata
慎治郎 村田
Satoshi Matsuda
諭 松田
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Abstract

【課題】さまざまな手段を用いたフォークリフトの転倒防止装置を提供する。
【解決手段】変位センサ21の検出したピストン変位から積荷高さHを求め、圧力センサ22の検出した圧力Pから積荷重量Wを求める。コントローラ20は積荷重量が0の時と定格(最大)の際の限界速度V1,V2をもとめる。V1、V2を線形補間して積荷重量がWのときの限界速度Vcを算出する。この際、回転半径はコントローラが記憶している最小回転半径の値を使用する。速度センサ23の測定した実速度Vaが限界速度Vcに達したならば警告装置30を作動せしめ運転者に警告を与える。
【選択図】図1

Description

本発明はフォークリフトの転倒防止装置に関する。
フォークリフトの走行動作において充分に減速せずに旋回をおこなった場合に車体に大きな横力が作用して転倒する可能性がある。
これを防止するものとして例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置では、現在の操舵量、積載物位置、積載物重量を検出し、それらの値から転倒限界角度を演算し、さらに、転倒限界角度となる転倒限界速度を演算して車速を規制することを開示している。
特開平10−175800号公報
上記特許文献1の装置は、現在の操舵量、積載物位置、積載物重量から転倒限界角度を演算し、さらに、その転倒限界角度となる転倒限界車速を演算し、転倒限界速度にならないように車速を規制することを開示している。しかしながら、その他の方法については示されていない。
そこで、本発明はさらに多様なフォークリフトの転倒防止装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明によれば、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
最小回転半径を記憶する記憶手段と、
積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
実車両速度を検出する車速検出手段と、
実車両速度と限界速度を比較する速度比較手段と、
運転者へ警告を発する警告装置と、を具備し、
実車両速度が限界速度に達した場合に警告装置を作動せしめる、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、
実車両速度が限界速度に達する前から、
実車両速度と限界速度の差に応じて多段階に警告を発するようにしたフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項3の発明の発明では、請求項1の発明において、
現在の車両速度から所定時間後の車両速度を推定する車両速度推定手段を具備し、
速度比較手段は車両速度推定手段が推定した車両速度と限界速度を比較し、
推定した車両速度が限界速度に達した場合に警告装置を作動せしめる、ようにしたフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項4の発明では、請求項1の発明において、
警告装置を作動後に、車両の減速、積荷高さの減少、ステアリング回転角増大の禁止のいずれかを実行する、ようにしたフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項5の発明では、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
最小回転半径を記憶する記憶手段と、
積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
実車速を検出する車速検出手段と、
実車速と限界速度を比較する速度比較手段と、
積荷高さを減少せしめる積荷高さ減少装置と、を具備し、
実車速が限界速度に達した場合には積荷高さ減少装置を作動せしめる、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項6の発明では、請求項5の発明において、
さらに、速度を減少せしめる減速手段を具備し、
実車速が限界速度を超えた場合には、減速手段も作動せしめる、ようにしたフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項7の発明のフォークリフトの転倒防止装置では、請求項6の発明において、
フォークリフトがアクセルペダルを備え、
減速手段は運転者のアクセルペダルへの入力を駆動手段に伝える経路を遮断するアクセル遮断手段とされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項8の発明のフォークリフトの転倒防止装置では、請求項6の発明において、
フォークリフトが内燃機関の出力で駆動され、
減速手段が、速度が限界速度以下になるように内燃機関の出力を制御する出力制御装置でとされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項9の発明のフォークリフトの転倒防止装置では、請求項6の発明において、
減速手段が車両に制動をかける制動手段とされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項10の発明によれば、
限界ローリングモーメントを算出する限界ローリングモーメント算出手段と、
走行中の実ローリングモーメントを算出する実ローリングモーメント算出手段とを具備し、
実ローリングモーメントが限界ローリングモーメントよりも大きい場合には、制動手段を作動せしめて車両速度を減少する、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項11の発明では、請求項10の発明において、
実ローリングモーメントが限界ローリングモーメントよりも大きい場合には、制動手段を作動せしめて車両速度を減少することに加えて、さらに、転舵角の増大を禁止する、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項12の発明では、請求項10の発明において、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、車体横加速度を検出する車体横加速度検出手段を含み、
限界ローリングモーメント算出手段は、積荷高さ検出手段の検出した積荷高さと、積荷重量検出手段の検出した積荷重量とに基づいて、限界ローリングモーメントを算出し、
実ローリングモーメント算出手段は、積荷高さ検出手段の検出した積荷高さと、積荷重量検出手段の検出した積荷重量と、車体横加速度検出手段の検出した車体横加速度とに基づいて、実ローリングモーメントを算出する、ようにしたフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項13の発明では、請求項12の発明において、
横加速度検出手段は、車体に取付けられた横加速度センサとされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項14の発明では、請求項12の発明において、横加速度検出手段は、タイヤ切れ角検出手段と、車体に取付けられたヨーレート検出手段とを含み、タイヤ切れ角検出手段が検出したタイヤ切れ角と、ヨーレート検出手段の検出したヨー角速度に基づき横加速度を検出する、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項15の発明では、請求項10から14のいずれか一つの発明において、
所定時間経過後のローリングモーメントを推定するローリングモーメント推定手段を含み、実ローリングモーメントの代わりに、ローリングモーメント推定手段の推定したローリングモーメントと限界ローリングモーメントを比較する、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項16の発明では、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
最小回転半径を記憶する記憶手段と、
積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
実車速を検出する車速検出手段と、
実車速と限界速度を比較する速度比較手段と、
車両を制動せしめる制動装置と、
ステアリング装置に抵抗を与えるステアリング抵抗装置を具備し、
実車速が限界速度に達した場合には制動装置およびステアリング抵抗装置を作動せしめる、ようにされているフォークリフトの転倒防止装置が提供される。
請求項17の発明では、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
積荷高さ及び積荷重量から、車両前後重心位置を求める車両前後重心位置演算手段と、
積荷高さ及び積荷重量から、車両上下重心位置を求める車両上下重心位置演算手段と、
車両前後重心位置及び車両上下重心位置から前後方向に転倒しない許容加速度を推定する許容加速度推定手段と、
許容加速度を超えないように走行トルクを制御する走行トルク制御手段を有するフォークリフトの転倒防止装置を提供できる。
請求項18の発明では、請求項17において、
走行トルク制御手段は、許容加速度から演算した許容トルクにより、走行モータへ指令する指令トルクを制限するフォークリフトの転倒防止装置を提供できる。
請求項19の発明では、
積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
積荷高さ及び積荷重量から、車両前後重心位置を求める車両前後重心位置演算手段と、
積荷高さ及び積荷重量から、車両上下重心位置を求める車両上下重心位置演算手段と、
車両前後重心位置及び車両上下重心位置から前後方向に転倒しない許容加速度を推定する許容加速度推定手段と、
タイヤ舵角を予測するタイヤ舵角予測手段と、
車両上下重心位置及びタイヤ舵角から横方向に転倒しない許容速度を推定する許容速度推定手段と、
許容加速度及び許容加速度を超えないように走行トルクを制御する走行トルク制御手段を有するフォークリフトの転倒防止装置を提供できる。
請求項20では、請求項19において、
走行トルク制御手段は、許容加速度から演算した許容トルク又は許容速度から演算した許容トルクにより、走行モータへ指令する指令トルクを制限するフォークリフトの転倒防止装置を提供できる。
請求項1から4の発明によれば、速度に基いてフォークリフトが転倒しないように警告を発することができる。特に、請求項2の発明によれば多段階に警告を発することができ運転者は余裕をもって転倒を回避できる。特に請求項3の発明によれば現在から所定時間後における推定速度に基いて警告を発するのでさらに余裕をもって転倒を回避することができる。特に請求項4の発明に警告後に車両の減速、積荷高さの減少、ステアリング回転角増大の禁止のいずれかが実行され、警告後に転倒防止の処置が実行され運転者が驚くようなことがない。
請求項5から9の発明によれば、速度が限界速度に達すると積荷高さが減少されて、転倒が防止される。特に、請求項6から9のようにすれば、速度も減少され、より安全である。
請求項10から15の発明によれば、ローリングモーメントが限界モーメントを超えないようにされてフォークリフトの転倒防止の制御が実行される。特に、請求項15の発明によれば現在から所定時間後における推定ローリングモーメントに基いて転倒防止の制御が実行されるので安全度が高い。
請求項17から20の発明によれば、前後方向に転倒しない許容加速度を推定し、許容加速度を超えないように走行トルクを制御するので、走行系の急操作時における車両転倒を防止でき、特に、請求項19,20の発明によれば、車両の前後方向のみならず、横方向の転倒を防止できるので安全性が高い。
以下、添付の図面を参照して本発明の各実施の形態を説明する。
図1は第1の実施の形態を説明する図である。
初めに、フォークリフト1の全体構造を説明する。フォークリフト1は車体2を有し、車体2の内部には、駆動装置としてディーゼル式のエンジン3、が収容されている。エンジン3には出力制御装置3aが取付けられている。駆動装置の動力は図示しない変速装置を介して前輪4aに伝達される。後輪4bは操舵輪であって動力は伝達されない。前輪4aにはブレーキ5が付設されている。
車体2の中央上部には運転席2aが配設されている。運転席2aの前にはステアリング支持部材6に取付けられたステアリング7が配設されている。ステアリング支持部材6の根元近傍にはアクセルペダル8aとブレーキペダル8bが配設されている。そして、運転席2aに座った運転者を保護するために4本の縦支柱と縦支柱の上端に取付けられた上部枠から成る保護部材9が設けられている。アクセルペダル8aはエンジン3の出力制御装置3aと直結されている。ブレーキペダル8bは図示しない油圧回路でブレーキ5に接続されている。
車体2の前端には昇降装置10が取付けられている。昇降装置10は、一般的な構造のものであり、車体2に取付けられているアウタマスト11、アウタマスト11に対して昇降可能に取付けられているインナーマスト12、インナーマスト12に昇降可能に取付けられているフォーク13を有する。
インナマスト12は油圧式のリフトシリンダ14により上下動されるピストン15により昇降せしめられる。インナマスト12の上端部には図示しない滑車が取付けられ、滑車の上側を通るようにチェーンが設けられ、チェーンの一方の端部はフォーク13に固定され、他方の端部はアウタマスト12に固定されている。そして、インナマスト12を昇降させることにより、インナマスト12の昇降速度の2倍の速度でフォーク13が昇降する。また、インナーマスト12はチルト装置18により傾斜させることができる。
リフトシリンダ14の油圧を制御する油圧制御機構16が車体2の内部に取付けられている。油圧制御機構16はリフトレバー17により運転者により操作される。油圧制御機構16はチルト装置18にも油圧を供給する。
次に、第1の実施の形態に特有の機器類について説明する。先ず、リフトシリンダ14の上端部にピストン15の変位を検出する変位センサ21が取付けられている。リフトシリンダ14の下部には、リフトシリンダ内の圧力を検出する圧力センサ22が取付けられている。前輪4aの回転数を検出する速度センサ23が前輪4aに近接した車体2の取付けられている。各センサは車体2に取付けられたコントローラ20と結合されている。ステアリング支持部材6には警告装置30が取付けられており、警告装置30もコントローラ20と結合されている。
図1の(B)が上記の機器類の間の信号の流れを説明する図である。
ピストン15の変位が変位センサ21で検出され、検出された変位Xがコントローラ20に送られる。リフトシリンダの圧力が圧力センサ22で検出され、検出された圧力Pがコントローラ20に送られる。前輪4aの速度(回転速度)が速度センサ23で検出され、検出された速度Vがコントローラ20に送られる。そして、コントローラ20から警告装置30に警告信号が送られる。
図2は上記のように構成された機器類による制御を説明する図である。
ステップS11では検出されたピストン変位Xを、ピストン変位Xから積荷高さHを求める演算器C1(コントローラ20に記憶されている)に代入して積荷高さHを算出する。なお、フォーク13に対する積荷の実際の重心高さは積荷によって変動するので、フォーク13に対して一定の仮想値とされる。
ステップS12ではリフトシリンダ圧力Pを、リフトシリンダ圧力Pから負荷重量Wをもとめる演算器C2(コントローラ20に記憶されている)に代入して負荷重量Wを算出する。
ステップS13では、ステップS11で算出した積荷高さHと無負荷(=空荷)時の限界速度の関係を示す演算器C3a(コントローラ20に記憶されている)に基づき無負荷(=空荷)時の限界速度V1を算出し、また、ステップS11で算出した積荷高さHと定格負荷(=最大積載)時の限界速度の関係を示す演算器C3b(コントローラ20に記憶されている)に基づき定格負荷(=空荷)時の限界速度V2を算出する。ここで、限界速度V1、V2はいずれも、フル転舵して最小回転半径で旋回した場合に転倒する速度であり、そのために、コントローラ20は最小回転半径の値を記憶している。
ステップS14では、ステップS12でもとめた負荷重量Wと、ステップS13でもとめた無負荷時の限界速度V1と定負荷時の限界速度V2を、線形補間計算をする演算器C4(コントローラ20に記憶されている)に代入して、負荷重量がWの時の限界速度Vcを算出する。
ステップS15では、速度センサ23が検出した車両速度の検出値VaからステップS14でもとめた限界速度Vcを減算した速度差ΔVをもとめ、速度差ΔVを演算器C5(コントローラ20に記憶されている)に代入し、速度差ΔVが正の(0より大きい)場合には、警告装置30に警告信号(警告を発生させる命令)を送る。警告装置30は警告信号にもとづき警告ブザーを吹鳴、または、警告ランプを点灯して運転者に速度オーバーを知らしめる。
第1の実施の形態は上記のように構成され作用し、車両の速度Vaが限界速度Vcより大きくなった場合には警告装置により運転者に向けて警告が発せられる。運転者は警告に基づき減速、その他の転倒回避動作をすることにより転倒を防止することができる。そして、最小回転半径で限界速度Vcを計算しているので転舵角が増大されても転倒はしない。
次に第1の実施の形態の第1変形例を説明する。この第1変形例は警告を段階的に発するものである。そこで、第1の実施の形態のステップS15の変わりにステップS15’をおこなう。ステップS15’では、速度の検出値VのステップS14でもとめた限界速度Vcと差ΔVを求めΔVの大きさに応じて段階的に警告を発生する。
そこで、例えば、コントローラ20は、演算器C5の代わりに演算器C5aを記憶していて、演算器C5aはΔVが限界速度Vcの80%に達した時を第1警告レベルとしてそれに対応する警告信号e1を発し、ΔVが限界速度Vcの90%に達した時を第2警告レベルとしてそれに対応する警告信号e2を発し、ΔVが限界速度Vcの100%に達した時を第3警告レベルとしてそれに対応する警告信号e3を発する。
第1の実施の形態は上記のように構成され作用し、段階的に警告が発生られるので、運転者は余裕をもって転倒を回避することができる。
次に第1の実施の形態の第2変形例を説明する。この第1の実施の形態の第2変形例では現在の車両の速度Vaから所定時間後の推定車両速度Va’を推定し、推定車両速度Va’と限界速度Vcを比較して、Va’がVcよりも大きくなったら警告を発するものである。
そこで、第1の実施の形態のステップS14の次にステップS14aで演算器C6(コントローラ20に記憶されている)で現在の速度を外挿してVa’をもとめ、ステップS15”で推定車両速度Vaと、ステップS14でもとめた限界速度Vcの差ΔVをもとめ、これを前述の演算機C5に代入し、ΔVが正(0より大きい)場合には警告装置30に警告信号(警告を発生させる命令)を送る。
第1の実施の形態の第2変形例は上記のように構成され作用し、速度が限界速度に達する前に警告が発せられるので運転者はさらに余裕をもって転倒を回避できる。
次に第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は第1の実施の形態と同様に限界速度Vcをもとめ現在の速度Vと比較するが、限界速度Vcを超えていれば、積荷高さを減少し、かつ、出力の増大上昇を禁止するものである。
図5の(A)が第2の実施の形態の構成を示す図であって、基本部分は第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。第1の実施の形態と同様に、変位センサ21、圧力センサ22、速度センサ23が設けられている。
第1の実施の形態ではアクセルペダル8aとエンジン3の出力制御装置3aは機械的に直結されていたが、この第2の実施の形態では、アクセルペダル8aの下にアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ24が設けられ、このアクセルペダルセンサ24がコントローラ20に接続されている。一方、出力制御装置3a’は図示しない電子制御式のアクチュエータ(図示せず)を有し、このアクチュエータにコントローラ20から送られてく信号で出力調整をおこなうようにされている。
また、リフトシリンダ14に油圧を送る油圧制御装置16にリリーフ弁16cが設けられている。図6は油圧制御装置16およびリリーフ弁16cを説明する図である。油圧制御装置はポンプ16a,リフトレバー17が直結されている切換弁16bを有し、それに、第2の実施の形態ではリリーフ弁16cが追加されている。
図5の(B)が第2の実施の形態における機器間の信号の流れを説明する図である。
第1の実施の形態と同様に、ピストン15の変位が変位センサ21で検出され、検出された変位Xがコントローラ20に送られる。リフトシリンダの圧力が圧力センサ22で検出され、検出された圧力Pがコントローラ20に送られる。前輪4aの速度(回転速度)が速度センサ23で検出され、検出された速度Vがコントローラ20に送られる。そして、この第2の実施の形態では、さらに、アクセルペダル8aの踏み込み量Asがアクセルペダルセンサ24で検出されコントローラ20に送られる。
そして、コントローラ20は、以下のようにして、出力制御装置3a’、および、リリーフ弁16cに制御信号を送る。
図7は上記のように構成された第2の実施の形態における制御を説明する図である。
ステップS21からステップ24までは第1の実施の形態と全く同じであるので説明を省略する。ステップS25では、速度の検出値VaからステップS14でもとめた限界速度Vcを減算した速度差ΔVをもとめ、ΔVが正(0より大きい)場合には、演算器C6(コントローラ20に記憶されている)にもとづき油圧制御装置16のリリーフ弁16cを開き積荷の高さを減少せしめる。同時に演算器C7(コントローラ20に記憶されている)にもとづきアクセルペダルセンサ24の信号が出力増大要求を示しても、この増大要求を出力制御装置3a’には伝えないようにして出力増大を抑制し、速度の増大を禁止する。
第2の実施の形態は上記のように構成され作用し、車両の速度Vaが限界速度Vcに達すると積荷高さが減少し、速度も増大されないので転倒が防止される。
次に第2の実施の形態の変形例について説明する。
図8の(A)が第2の実施の形態の変形例の構成を示す図であって、第2の実施の形態と同様に、変位センサ21、圧力センサ22、速度センサ23、アクセルペダルセンサ24を有するが、さらに、エンジン回転数センサ25を有する。出力制御装置3a’も第2の実施の形態と同様のものが使用される。
そして、アクセルペダルセンサ24から出力増大の要求があっても、現在の出力が維持されるように、出力制御装置3a’はガバナーをコントロールする。図8の(B)が各機器間の信号の流れである。
そして、第2の実施の形態のステップ25の代わりに、図9のステップ25’が実行される。このステップ25’では、第2の実施の形態と同様に、演算器C6で積荷高さを減少せしめる信号を送ると同時に演算器C8(コントローラ20に記憶されている)によってガバナの制御量Gaを決定する。例えば、アクセルペダルストロークAsとエンジン回転数にもとづき現在の出力要求に対応するGa1を算出し、また、限界速度Vcとエンジン回転数にもとづき限界速度Vcに対応するGa2を算出し、Ga1とGa2の内の小さい方を選択する。
第2の実施の形態の変形例はこのように構成され作用し、車両の速度Vaが限界速度Vcに達すると積荷高さが減少し、速度も増大されないので転倒が防止される。
次に、第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態では車両の実ローリングモーメントをもとめ、これを予め記憶しておいた限界ローリングモーメントと比較し、実ローリングモーメントが限界ローリングモーメントを超えた場合には、限界ローリングモーメント以下になるように制動装置を作用せしめて車両速度を減少せしめるものである。
図10の(A)が第3の実施の形態の構成を示す図である。この第3の実施の形態では第1、第2の実施の形態でも使用した変位センサ21、圧力センサ22と座席2aの下方に配設された横方向加速度を検出する加速度センサ26を制御に使用する。そしてブレーキ5にブレーキ制御装置18が付設されている。図10の(B)は上記の機器間の信号の流れを説明する図である。
図11がブレーキ5に付設されたブレーキ制御装置18の構成を模式的に示す図である。ブレーキ5はブレーキディスク5a、ブレーキディスク5aに摩擦材を押し付けるキャリパ5b、および、ブレーキペダル8aに加えられた操作力を油圧に変換してキャリパ5bに送るマスタシリンダ5cを含む。
ブレーキ制御装置18は油圧ポンプ18aで発生せしめた油圧を電磁切換弁18bを介してシリンダ18cに送り、シリンダ18c内を移動するピストン18dでマスタシリンダ5cのピストン5dを移動せしめるものである。そして、電磁切換弁18bにコントローラ20から信号が送られる。
図12が第3の実施の形態の制御を説明する図である。ステップS31は第1の実施の形態のS11と同じである。ステップS32では圧力センサ22の検出値Pと演算器C9(コントローラ20に記憶されている)から車両総重量GWを算出する。ステップS33ではステップ32で求めた車両総重量GWと演算器C10から限界モーメントM1をもとめる。具体的には、演算器C10は、全体の重心CGと前輪4aの外縁の距離Lを乗算して限界モーメントM1をもとめる。Lは全体の重心CGは車体2の横方向中心線上にあり、これと前輪4aの外縁との距離は決まっているので、Lは既知の値として、コントローラが記憶している。
ステップS34ではステップS31でもとめた積荷高さHとステップS32でもとめた車両総重量GWと、加速度センサ26の求めた横向き加速度aと演算器C11(コントローラ20に記憶されている)からローリングモーメントM2を算出する。具体的には、全体の重心CGの地面からの高さHCG位置をもとめ、この高さHCGに車両総重量GWと横向き加速度aを重力加速度gで除した値を乗算してもとめる。
そしてステップS35では、ステップS32でもとめた限界モーメントM1とステップ34でもとめたローリングモーメントM2を比較し、限界モーメントM1<ローリングモーメントM2であれば、限界モーメントM1>ローリングモーメントM2となるようにブレーキ制御装置18にブレーキ5を作動させる指令を出す。
第3の実施の形態は上記のように構成され作用し、ローリングモーメントM2が限界モーメントM1より大きくならないようにブレーキ5が作動せしめられ転倒が防止される。
次に第3の実施の形態の第1変形例を説明する。これは、ステアリング7の回転を制動せしめるステアリング抵抗装置19を有し、限界モーメントM1<ローリングモーメントM2であれば、ステアリング抵抗装置19を作動せしめてステアリング7の舵角の増大を禁止するものである。図13の(A)が第3の実施の形態の第1変形例の構成を示す図であり、第3の実施の形態に比して、ステアリング抵抗装置19が追加されている点のみが異なる。図13の(B)はこの第3の実施の形態の第1変形例における機器間の信号の流れを説明する図である。
図14がステアリング抵抗装置19の構造を模式的に示す図である。ステアリング抵抗装置19は一種のブレーキ装置であってステアリング軸7aに固定されているディスク19aとこのディスク19aに摩擦板を押し付けるキャリパ19bとから成る。キャリパ19bにはブレーキ制御装置18のポンプ18aが発生した油圧が供給される。
そして、第3の実施の形態のステップS35の代わりに、図15に示すようなステップ35’が実行される。ステップ35’は第3の実施の形態のステップS35に対して、限界モーメントM1<ローリングモーメントM2の時に、ステアリング抵抗指令値を出すことが追加されただけである。
次に第3の実施の形態の第2変形例について説明する。この第3の実施の第2変形例では現在の車両の横加速度aから所定時間後の推定横加速度a’を推定し、推定車両速度Va’と限界速度Vcを比較して、Va’がVcよりも大きくなったらステアリング抵抗装置18を作動せしめるものである。
そこで、第3の実施の形態のステップS32の次に図16の(A)に示すステップS32’で演算器C13(コントローラ20に記憶されている)によって現在の横加速度aを外挿して所定時間後の横加速度a’をもとめ、ステップS34の代わりの図16の(B)に示すステップS34’で推定された横加速度a’を用いて演算器C11で推定された横加速度a’にもとづく転倒モーメントM2をもとめる。
第3の実施の形態の第2変形例は上記のように構成され作用し、第3の実施の形態に比して、より早い段階で制御が始まり、制御が間に合わなくなることが回避されより安全である。
次に、第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、第3の実施の形態と同様に、転倒モーメントを算出して、それが許容値以下になるようにするものであるが、転倒モーメントの算出を、車両ヨーレート(=ヨー角加速度)、タイヤ切れ角からおこなう点が異なる。
図17の(A)が第4の実施の形態の構成を示す図である。この第4の実施の形態では変位センサ21、圧力センサ22に加えて、座席2aの下方に配設された車体2のヨーレートを検出するジャイロセンサ27、後輪4bに付設されたタイヤ切れ角センサ28を車両状態の検出のために使用し、その結果にもとづき、ブレーキ5に付設されたブレーキ制御装置18で速度を制御する。
図17の(B)は上記の機器間の信号の流れを説明する図である。
図18が第4の実施の形態の制御を説明する図である。ステップS41〜ステップ43は第3の実施の形態のステップS31〜ステップ33と同じであるので説明は省略する。ステップS44ではステップS41でもとめた積荷高さHと、ステップS42でもとめた車両総重量GWと、ジャイロセンサ27の求めた車両ヨーレートωと、タイヤ切れ角センサ28の検出したタイヤ切れ角βに基づき、演算器C14(コントローラ20に記憶されている)によってローリングモーメントM2を算出する。
ここで演算器C14の演算内容を説明する。ローリングモーメントM2は車輪の外縁の接地点を中心としたモーメント(力×腕長さ)である。このモーメントの腕の長さは重心CGの高さHCGであり、ステップS41で算出した積荷高さHから求められる。また、このモーメントの力を誘起する横向き加速度は旋回半径rと車両ヨーレートωからrω2として求められる。旋回半径rはタイヤ切れ角βに基づいて算出することができ、車両ヨーレートωはジャイロセンサ27で検出される。
そしてステップS35では、ステップS32でもとめた限界モーメントM1とステップ34でもとめたローリングモーメントM2を演算器C12で比較し、限界モーメントM1<ローリングモーメントM2であれば、ローリングモーメントM2が限界モーメントM1よりも小さくなるようにブレーキ制御装置18にブレーキを作動させる指令を出す。
第4の実施の形態は上記のように構成され作用し、第3の実施の形態と同様に、ローリングモーメントM2が限界モーメントM1よりも小さくなるようにブレーキ5が作動せしめられ転倒が防止される。
次に、第4の実施の形態の変形例について説明する。この第4の実施の形態の第1変形例では現在のタイヤ切れ角βから所定時間後の推定タイヤ切れ角β’を推定し、推定タイヤ切れ角β’を利用して所定時間後のローリングモーメントM2’を演算し、所定時間後のローリングモーメントM2’を許容ローリングモーメントM1と比較して、その結果に応じてブレーキ制御装置18を作動せしめるものである。
そこで、第4の実施の形態のステップS43の次に図18の(A)に示すステップS43’で演算器C15(コントローラ20に記憶されている)によって現在のタイヤ切れ角βを外挿して所定時間後のタイヤ切れ角β’をもとめ、ステップS44の代わりの図18の(B)に示すステップS44’で推定された横加速度a’を用いて演算器C11で推定された横加速度a’にもとづく転倒モーメントM2をもとめる。そして、第4の実施の形態と同じステップS45を実施する。
第4の実施の形態の変形例は上記のように構成され作用し、第4の実施の形態に比して、より早い段階で制御が始まり、制御が間に合わなくなることが回避されより安全である。
次に、第5の実施の形態について説明する。この第5の実施の形態は、走行速度Vaが限界速度Vcを超え、且つ、ステアリング7の回転速度が所定知を超えた場合に、車体2に制動を与えると共にステアリング7に抵抗を与えるものである。
図20の(A)が第5の実施の形態の構成を示す図である。この第5の実施の形態では第1の実施の形態と同様に、変位センサ21、圧力センサ22、速度センサ23を備え、さらに、ステアリング支持部材6にはステアリング7の回転速度を検出するステアリングセンサ29を備える。また、第3の実施の形態の第1変形例と同様にブレーキ制御装置18とステアリング抵抗装置19を備える。図20の(B)は上記の機器間の信号の流れを説明する図である。
図21は第5の実施の形態における制御を説明する図である。ステップS51〜ステップS54までは第1の実施の形態のステップS11〜ステップS14と同じであるので説明は省略する。ステップS55では演算器16(コントローラ20に記憶されている)は車両速度演算値Vaから限界速度Vcを減算したΔVが正の場合にONの信号を発生し、演算器17(コントローラ20に記憶されている)はステアリング回転速度ωsが所定値を超えた場合にONの信号を発生する。演算器16と演算器17が共にONの信号を発生した場合には、AND回路C18を経てブレーキ制御装置18およびステアリング抵抗装置19に、ブレーキ指令値およびステアリング抵抗指令値が送られる。
第5の実施の形態は上記のように車両速度Vaが限界速度Vcに達し、かつ、ステアリング速度ωsが所定値を超えた場合に車体2の制動とステアリング7の制動がおこなわれ転倒が防止される。
以上、第1の実施の形態〜第5の実施の形態を説明してきたが、これらは、部分的に、あるいは、全体的に、適宜、組みあわせることができる。
例えば、前者の一例としては、第2の実施の形態における積荷上昇禁止、出力増大禁止の代わりに、第4の実施の形態のようにブレーキ制御装置16を作動させて制動をおこなうこともできる。また、後者の一例としては、第1の実施の形態のように警告装置30を作動させた後に、第4の実施の形態のようにブレーキ制御装置16を作動させることができる。
第6の実施の形態について、図22及び図23を参照して説明する。図22はシステム構成図、図23は許容トルク処理ブロック図である。
この第6の実施の形態は、マスト揚高(積荷高さ)、リフト負荷より許容加速度を推定し、許容加速度を超えないように走行トルクの制御を行なうものである。
即ち、図22に示すように、リフトシリンダ110の実変位、実圧力は変位センサ140、圧力センサ150により検出され、検出変位x及び検出圧力pとしてコントローラ170へ入力され、また、アクセル120からアクセル信号がコントローラ170へ入力され、前後レバー130からレバー信号がコントローラ170へ入力され、走行モータ180の実回転速度が速度センサ160で検出され、検出速度vとしてコントローラ170へ入力される。
コントローラ170は入力されたこれらの信号に基づいて、トルク指令を走行モータ180へ与えると共に、図23に示す許容トルク処理ブロック図に従って許容加速度を推定し、許容加速度を超えないように走行トルクの制御を行なう。
図23に示す許容トルク処理ブロック図は、マスト揚高の演算(ステップT1)、積荷荷重の演算(ステップT2)、車両前後重心位置の演算(ステップT3)、車両上下重心位置の演算(ステップT4)、許容加速度の演算(ステップT5)、許容トルクの演算(ステップT6)、リミット処理(ステップT7)よりなる。
[マスト揚高の演算(ステップT1)]
マスト揚高h(t)は、図26(a)に示すように、変位センサ140である3つのリミットスイッチSW1,SW2,SW3(ON/OFF)を用いて、3段階(下段、中段、上段)に分けて検出する。マスト揚高の演算式を式(1)に示す。
h(t)=(0.5×SW1(t)+1.5×SW2(t)+SW3(t))×1000
…式(1)但し、
t:時間[sec]
h:マスト揚高(変数)[mm]
SW1:下段スイッチ(検出値、ON:1、OFF:0)
SW2:中段スイッチ(検出値、ON:1、OFF:0)
SW3:上段スイッチ(検出値、ON:1、OFF:0)
従って、図26(b)に示すように、実際の揚高が0.0m以上〜0.5m未満の場合、h=0.5mと演算され、実際の揚高が0.5m以上、1.0m未満の場合、h=1.0mと演算され、実際の揚高が1.0m以上〜2.0m未満の場合、h=2.0mと演算され、実際の揚高が2.0m以上〜3.0m未満の場合、h=3.0mと演算される。
[積荷質量mの検出(ステップT2)]
図27にマスト機構を示すように、アウターマスト111にインナーマスト112が上下動自在に装着されると共にインナーマスト112にリフトブラケット113が上下動自在に装着され、リフトブラケット113には積荷115を乗せるフォーク114が水平に突設され、リフトブラケット113はチェーンホィール116を介してチェーン117に接続されている。
従って、リフトシリンダ110のリフト圧力pを圧力センサ140により検出し、積荷重量m(t)を算出する。積荷質量mの演算式を式(2)に示す。
m(t)={(p(t)×A)/g−m2−2.0×m3}/2 …式(2)
但し、
m:積荷質量(定数)[kg]
p:リフトシリンダ圧力(検出値)[MPa]
A:リフトシリンダ受圧面積(定数)[mm2
g:重力加速度(定数)[m/s2
2:インナーマスト重量(定数)[kg]
3:フォーク+リフトブラケット重量(定数)[kg]
[車両前後重心位置Xgの演算(ステップT3)]
図29及び図30に、積荷荷重m(t)、マスト揚高h(t)と車両重心位置車両前後重心位置Xgの関係を示す。
両図に示すように、車体119は前輪118a及び後輪118bを有すると共に、車体119の前部にマスト機構を傾動可能に取り付けられている。
従って、積荷重量m(t)、マスト揚高h(t)に基づいて車両前後重心位置Xgを式(4)により演算する。
g(t)=(m1・x1+m2・x2+m3・x3+m(t)・x4)/(m1+m2+m3+m(t))
…(4)但し、
g:車両前後重心位置(変数)[mm]
1:車体質量(定数)[kg]
2:インナーマスト質量(定数)[kg]
3:フォーク+リフトブラケット質量(定数)[kg]
m:積荷重量(変数)[kg]
1:車体前後重心位置(定数)[mm]
2:インナーマスト前後重心位置(定数)[mm]
3:フォーク+リフトブラケット前後重心位置(定数)[mm]
4:積荷前後重心位置(定数)[mm]
[車両上下重心位置Zgの演算(ステップT4)]
積荷荷重m(t)、マスト揚高h(t)と車両上下重心位置Zgの関係は、図29及び図30に示す通りであり、マスト揚高h(t)及び積荷重量m(t)に基づいて、車両上下重心位置Zgを式(5)により演算する。
g(t)={m1・z1+m2・(x2+h(t)/2)+m3・(z3+h(t))+m(t)・(x4+h(t))}/(m1+m2+m3+m(t)) …(5)
但し、
g:車両上下重心位置(変数)[mm]
h:マスト揚高(変数)[mm]
1:車体上下重心位置(定数)[mm]
2:インナーマスト上下重心位置(定数)[mm]
3:フォーク+リフトブラケット上下重心位置(定数)[mm]
4:積荷上下重心位置(定数)[mm]
[許容加速度(減速度)αaの演算(ステップT5)]
許容加速度αaは、車両前後重心位置Xg及び車両上下重心位置Zgに基づいて、式(6)により求める。「min」とは、いずれか小さい方を選択する演算子である。
αa(t)=min(αmax,g・Xg(t)/Zg(t)) …式(6)
但し、
αa:許容加速度(減速度)[m/s2
αmax:空荷時の最大減速度(定数)[m/s2
g:重力加速度[m/s2
g:車両前後重心位置(変数)[mm]
g:車両上下重心位置(変数)[mm]
[許容加速度による許容トルクT1の演算(ステップT6)]
許容トルクT1は、許容加速度αaに基づいて、式(10)により演算する。
1(t)=αa・(m1+m2+m3+m(t))・Kr/Sf …式(10)
但し、
1:許容加速度による許容トルク指令(変数)[N・m]
r:駆動力→駆動トルク換算係数(定数)[N・m/N]
f:安全係数(定数)[−]
[リミット処理(ステップT7)]
リミット処理は、アクセル操作量、前後切り替えレバーのレバー信号及び車速に基づいて指令トルク演算部210で演算された指令トルクが許容トルクT1(t)を超えないように制限する処理である。
このように説明したように、第6の実施の形態は、先ず、積荷荷重m(t)及びマスト揚高h(t)を演算し(ステップT1,T2)、次に、積荷荷重m(t)及びマスト揚高h(t)から車両前後重心位置Xg及び車両上下重心位置Zgを演算し(ステップT3,T4)、引き続き、車両前後重心位置Xg及び車両上下重心位置Zgから許容加速度(減速度)αaを演算し(ステップT5)、許容加速度(減速度)αaから許容トルクT2を演算し(ステップT6)、指令トルク演算部210で算出されたトルク指令が許容トルクT2をこえないように走行トルクを制御するので(ステップT7)、加速度が許容加速度(減速度)αaを超えることがなく、そのため、発進、急停止時の前後方向への転倒を防止できる。
なお、図22に示すコントローラ170は、各ステップを実施するためのハードウェアにより構成してもよいし、ソフトウェアにより構成しても良い。
第7の実施の形態について、図24及び図25を参照して説明する。図24はシステム構成図、図25は許容トルク処理ブロック図である。
この実施の形態は、マスト揚高、リフト負荷、タイヤ舵角より許容加速度と許容車速を推定し、許容加速度、許容車速を超えないように走行トルクの制御を行なうものである。
即ち、図24に示すように、リフトシリンダ110の実変位、実圧力は変位センサ140、圧力センサ150により検出され、検出変位x及び検出圧力pとしてコントローラ170へ入力され、また、アクセル120からアクセル信号がコントローラ170へ入力され、前後レバー130からレバー信号がコントローラ170へ入力され、操舵装置190からの実切れ角が角度センサ200により検出され検出角度βとしてコントローラ170へ入力され、走行モータ180の実回転速度が速度センサ160で検出され、検出速度vとしてコントローラ170へ入力される。
コントローラ170は入力されたこれらの信号に基づいて、トルク指令を走行モータ180へ与えると共に、図25に示す許容トルク処理ブロック図に従って許容加速度及び許容速度を推定し、許容加速度及び許容速度を超えないように走行トルクの制御を行なう。
図25に示す許容トルク処理ブロックは、図23に示す許容トルク処理ブロックの他に、タイヤ切れ角予想値の演算(ステップT8)、許容車速の演算(ステップT9)、許容車速に基づく許容トルクの演算(ステップT10)、最終許容トルク演算(ステップT11)の各処理を追加したものであり、以下、第6の実施の形態と重複する説明は省略する。
[タイヤ舵角(切れ角)の予測値βfの検出(ステップT8)]
タイヤの舵角は、過去の値(thh)、現在の値(tcc)及び予測値(tff)の間に図28に示す関係があることから、式(3)により、タイヤ舵角の予測値βfを検出する。
βf(t)={βc(t)−βh(t)}×(Δtf/Δt)
={βc(t)−βc(t−Δt)}×(Δtf/Δt)
…式(3)但し、
Δt:演算周期(定数)[sec]
βc:現在のタイヤ舵角(変数)[deg]
βh=βc(t−Δt):過去のタイヤ舵角(変数)[deg]
βf:タイヤ舵角の予測値(変数)[deg]
[許容車速Vaの演算(ステップT9)]
許容車速Vaは、タイヤ舵角の予測値βfの絶対値が、例えば、5.0°を超えるか否かにより、以下のように求める。
(a)−5.0°≦βf(t)≦+5.0°の時
a(t)=20km/h
タイヤ舵角の予測値βfの絶対値が比較的小さいときには、許容車速Vaを一定値とするものである。
(b)|βf(t)|>+5.0°の時
a(t)=3.6・(αa(t)/αmax)・{(L2・g・βmax(t))/(Zg(t)・|βf(t)|・1000)}0.5
…式(7) タイヤ舵角の予測値βfの絶対値が比較的大きいときには、変数であるαa(t),αmax,L,βmax(t),Zgに基づいて許容車速Vaを変更する。
但し、
Va:許容車速(変数)[km/h]
Zg:車両上下重心位置(変数)[mm]
L:フロントトレッドの半分(定数)[mm]
βmax:タイヤ最大舵角(定数)[deg]
βmax1:右旋回時のタイヤ最大舵角(定数)[deg]
βmax2:左旋回時のタイヤ最大舵角(定数)[deg]
βf:タイヤ舵角予測値(変数)[deg]
[許容車速による許容トルク指令値T1の演算(ステップT10)]
許容車速Vaに基づいて、既存プログラムのリミッタ処理後、更に以下のリミッタ処理を行い、許容トルク指令値T2を求める。
2(t)=Kv・(V(t)−Va(t)) …式(9)
但し、
2:許容車速による(変数)[N・m]
v:トルク制御ゲイン(定数)[N・m/(km/h)]
V:車速検出値(変数)[km/h]
なお、車速Vは、速度センサ160により検出するが、これ以外に、図31に示すように、エンコーダーカウント数が演算周期Δt経過ごとに0リセットされることから、式(
8)により演算することもできる。
V(t)=CF×CNT(t)/Δt …式(8)
但し、
V(t):車速(変数)[km/h]
CNT(t):エンコーダカウント数[pulse]
(演算周期Δt経過ごとに0リセット)
CF:車速換算係数(定数)[km/h/(pulse/s)]
[最終許容トルクTaの演算(ステップT11)]
最終許容トルクTaは、許容加速度αaに基づいて求めた許容トルクT1と、許容車速Vaに基づいて求めた許容トルク指令値T2とが、以下の(a)(b)(c)の関係にあるとき、以下のように求める。
(a)|T2|<T1の時
a(t)=T2(t)
(b)|T2|≧T1およびT2≧0の時
a(t)=T1(t)
(c)|T2|≧T1およびT2<0の時
a(t)=−T1(t)
…(10)
[リミット処理(ステップT7)]
リミット処理は、アクセル操作量、前後切り替えレバーのレバー信号及び車速に基づいて指令トルク演算部210で演算された指令トルクが最終許容トルクTaを超えないように制限する処理である。
このように説明したように、第7の実施の形態は、先ず、積荷荷重m(t)及びマスト揚高h(t)を演算し(ステップT1,T2)、次に、積荷荷重m(t)及びマスト揚高h(t)から車両前後重心位置Xg及び車両上下重心位置Zgを演算し(ステップT3,T4)、引き続き、車両前後重心位置Xg及び車両上下重心位置Zgから許容加速度(減速度)αaを演算し(ステップT5)、許容加速度(減速度)αaから許容トルクT1を演算し(ステップT6)、更に、タイヤ舵角の予測値βfを検出し(ステップT8)、車両上下重心位置Zg及びタイヤ舵角の予測値βfから許容車速Vaを演算し(ステップT9)、許容車速Vaによる許容トルク指令値T2を演算し(ステップT10)、許容トルクT1と許容トルク指令値T2とに基づいて定めた最終許容トルクTaが指令トルク演算部210で算出されたトルク指令が許容トルクT1をこえないように走行トルクを制御するので、加速度が許容加速度(減速度)αaを超えることがなく、かつ、速度が許容速度Vaを超えることなく、そのため、発進、急停止時の前後方向への転倒を防止できるだけでなく、急旋回時の横方向への転倒を防止できる。
なお、図22に示すコントローラ170は、各ステップを実施するためのハードウェアにより構成してもよいし、ソフトウェアにより構成しても良い。
本発明は、内燃機関の出力の制御を含むものを除き、電動のフォークリフトにも適用することができる。
第1の実施の形態を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第1の実施の形態における制御を説明する図である。 第1の実施の形態の第1変形例における制御を説明する図であって、図2のステップS15のかわりにおこなわれるステップ15’を示している。 第1の実施の形態の第2変形例における制御を説明する図であって、(A)は図2のステップS14とステップS15の間におこなわれるステップS14aを示し、(B)は図2のステップS15のかわりにおこなわれるステップ15”を示す。 第2の実施の形態を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 油圧制御装置、および、リリーフ弁を説明する図である。 第2の実施の形態における制御を説明する図である。 第2の実施の形態の変形例を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第2の実施の形態の変形例における制御のステップ25’を説明する図である。 第3の実施の形態を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第3の実施の形態のブレーキ制御装置を説明する図である。 第3の実施の形態における制御を説明する図である。 第3の実施の形態の第1変形例を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第3の実施の形態の第1変形例のステアリング抵抗措置の構造を説明する図である。 第3の実施の形態の第1変形例の制御のステップS35’を説明する図である。 第3の実施の形態の第2変形例の制御を説明する図であって、(A)はステップS32’を説明する図であり、(B)はステップS34’を説明する図である。 第4の実施の形態を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第4の実施の形態における制御を説明する図である。 第4の実施の形態の変形例の制御を説明する図であって、(A)はステップS43aを説明する図であり、(B)はステップS44’を説明する図である。 第5の実施の形態を説明する図であって、(A)は構造を示す図であり、(B)は信号のフローを示す図である。 第5の実施の形態の制御を説明する図である。 第6の実施の形態に係るシステム構成図である。 第6の実施の形態に係る許容トルク処理ブロック図である。 第7の実施の形態に係るシステム構成図である。 第7の実施の形態に係る許容トルク処理ブロック図である。 図26(a)は、3つのリミットスイッチSW1,SW2,SW3の配置図、図26(b)は実際の揚高と演算値との関係を示すグラフである。 マスト機構の概略図である。 タイヤ舵角の予測を示すグラフである。 フォークリフトの側面図である。 フォークリフトの正面図である。 エンコーダカウント数と時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
2…車体
3…エンジン
3a…出力制御装置
11…アウタマスト
12…インナマスト
13…フォーク
14…リフトシリンダ
15…ピストン
16…油圧制御装置
17…リフトレバー
18…チルト装置
20…コントローラ
21…変位センサ
22…圧力センサ
23…速度センサ
24…アクセル開度センサ
25…エンジン回転数センサ
26…リリーフ弁
27…(横)加速度センサ
28…ジャイロセンサ
29…タイヤ切れ角センサ
30…警告装置
110…リフトシリンダ
120…アクセル
130…前後レバー
140…変位センサ
150…圧力センサ
160…速度センサ
170…コントローラ
180…走行モータ
190…操舵装置
200…角度センサ

Claims (20)

  1. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
    積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
    最小回転半径を記憶する記憶手段と、
    積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
    実車両速度を検出する車速検出手段と、
    実車両速度と限界速度を比較する速度比較手段と、
    運転者へ警告を発する警告装置と、を具備し、
    実車両速度が限界速度に達した場合に警告装置を作動せしめる、
    ことを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  2. 実車両速度が限界速度に達する前から、
    実車両速度と限界速度の差に応じて多段階に警告を発することを特徴とする、
    請求項1に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  3. 現在の車両速度から所定時間後の車両速度を推定する車両速度推定手段を具備し、
    速度比較手段は車両速度推定手段が推定した車両速度と限界速度を比較し、
    推定した車両速度が限界速度に達した場合に警告装置を作動せしめる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  4. 警告装置を作動後に、車両の減速、積荷高さの減少、ステアリング回転角増大の禁止のいずれかを実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  5. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
    積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
    最小回転半径を記憶する記憶手段と、
    積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
    実車速を検出する車速検出手段と、
    実車速と限界速度を比較する速度比較手段と、
    積荷高さを減少せしめる積荷高さ減少装置と、を具備し、
    実車速が限界速度に達した場合には積荷高さ減少装置を作動せしめる、
    ことを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  6. さらに、速度を減少せしめる減速手段を具備し、
    実車速が限界速度を超えた場合には、減速手段も作動せしめる、
    ことを特徴とする請求項5に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  7. フォークリフトがアクセルペダルを備え、
    減速手段は運転者のアクセルペダルへの入力を駆動手段に伝える経路を遮断するアクセル遮断手段である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  8. フォークリフトが内燃機関の出力で駆動され、
    減速手段が、速度が限界速度以下になるように内燃機関の出力を制御する出力制御装置である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  9. 減速手段が車両に制動をかける制動手段である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  10. 限界ローリングモーメントを算出する限界ローリングモーメント算出手段と、
    走行中の実ローリングモーメントを算出する実ローリングモーメント算出手段とを具備し、
    実ローリングモーメントが限界ローリングモーメントよりも大きい場合には、制動手段を作動せしめて車両速度を減少する、
    ことを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  11. 実ローリングモーメントが限界ローリングモーメントよりも大きい場合には、制動手段を作動せしめて車両速度を減少することに加えて、さらに、転舵角の増大を禁止する、
    ことを特徴とする請求項10に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  12. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、車体横加速度を検出する車体横加速度検出手段を含み、
    限界ローリングモーメント算出手段は、積荷高さ検出手段の検出した積荷高さと、積荷重量検出手段の検出した積荷重量とに基づいて、限界ローリングモーメントを算出し、
    実ローリングモーメント算出手段は、積荷高さ検出手段の検出した積荷高さと、積荷重量検出手段の検出した積荷重量と、車体横加速度検出手段の検出した車体横加速度とに基づいて、実ローリングモーメントを算出する、
    ことを特徴とする請求項10に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  13. 横加速度検出手段は、車体に取付けられた横加速度センサである、ことを特徴とする請求項12に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  14. 横加速度検出手段は、タイヤ切れ角検出手段と、車体に取付けられたヨーレート検出手段とを含み、タイヤ切れ角検出手段が検出したタイヤ切れ角と、ヨーレート検出手段の検出したヨー角速度に基づき横加速度を検出する、ことを特徴とする請求項12に記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  15. 所定時間経過後のローリングモーメントを推定するローリングモーメント推定手段を含み、実ローリングモーメントの代わりに、ローリングモーメント推定手段の推定したローリングモーメントと限界ローリングモーメントを比較する、
    ことを特徴とする請求項10から14のいずれか一つに記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  16. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
    積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
    最小回転半径を記憶する記憶手段と、
    積荷高さと、積荷重量と、最小回転半径とから転倒しない限界速度を算出する限界速度算出手段と、
    実車速を検出する車速検出手段と、
    実車速と限界速度を比較する速度比較手段と、
    車両を制動せしめる制動装置と、
    ステアリング装置に抵抗を与えるステアリング抵抗装置を具備し、
    実車速が限界速度に達した場合には制動装置およびステアリング抵抗装置を作動せしめる、
    ことを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  17. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
    積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
    積荷高さ及び積荷重量から、車両前後重心位置を求める車両前後重心位置演算手段と、
    積荷高さ及び積荷重量から、車両上下重心位置を求める車両上下重心位置演算手段と、
    車両前後重心位置及び車両上下重心位置から前後方向に転倒しない許容加速度を推定する許容加速度推定手段と、
    許容加速度を超えないように走行トルクを制御する走行トルク制御手段を有することを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  18. 走行トルク制御手段は、許容加速度から演算した許容トルクにより、走行モータへ指令する指令トルクを制限することを特徴とする請求項17記載のフォークリフトの転倒防止装置。
  19. 積荷高さを検出する積荷高さ検出手段と、
    積荷重量を検出する積荷重量検出手段と、
    積荷高さ及び積荷重量から、車両前後重心位置を求める車両前後重心位置演算手段と、
    積荷高さ及び積荷重量から、車両上下重心位置を求める車両上下重心位置演算手段と、
    車両前後重心位置及び車両上下重心位置から前後方向に転倒しない許容加速度を推定する許容加速度推定手段と、
    タイヤ舵角を予測するタイヤ舵角予測手段と、
    車両上下重心位置及びタイヤ舵角から横方向に転倒しない許容速度を推定する許容速度推定手段と、
    許容加速度及び許容加速度を超えないように走行トルクを制御する走行トルク制御手段を有することを特徴とするフォークリフトの転倒防止装置。
  20. 走行トルク制御手段は、許容加速度から演算した許容トルク又は許容速度から演算した許容トルクにより、走行モータへ指令する指令トルクを制限することを特徴とする請求項19記載のフォークリフトの転倒防止装置。
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