JP2005197607A - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】データ読み出し時のマージンを向上する。
【解決手段】半導体集積回路装置は、2種類以上のレイアウトパターンを有し、異なるパターンが隣り合うように配置され、トランジスタと強誘電体キャパシタとをそれぞれ備えた複数のメモリセルと、このメモリセルにそれぞれ接続された複数のビット線BL1,BL2,/BL1,/BL2と、これらのビット線のうち同じパターンのメモリセルに接続されたビット線ペア毎に設けられ、このビット線ペアの一方を主入力とし他方を主入力と相補的な入力とする複数のセンスアンプS/A1,S/A2とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体集積回路装置は、2種類以上のレイアウトパターンを有し、異なるパターンが隣り合うように配置され、トランジスタと強誘電体キャパシタとをそれぞれ備えた複数のメモリセルと、このメモリセルにそれぞれ接続された複数のビット線BL1,BL2,/BL1,/BL2と、これらのビット線のうち同じパターンのメモリセルに接続されたビット線ペア毎に設けられ、このビット線ペアの一方を主入力とし他方を主入力と相補的な入力とする複数のセンスアンプS/A1,S/A2とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、強誘電体キャパシタを備えた半導体集積回路装置に関する。
近年、不揮発性の半導体メモリとして、強誘電体キャパシタ(Ferro-electric Capacitor)を用いた強誘電体メモリ(FeRAM)が注目されている。この強誘電体メモリでは、セルトランジスタ(T)のソース/ドレイン間に強誘電体キャパシタ(C)の両端をそれぞれ接続し、これをユニットセルとし、このユニットセルを複数直列に接続した「TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリ」が提案されている。また、強誘電体メモリの読み出し方式として、1T1C方式よりも動作マージンを確保することができる「2T2C方式」が注目されている。
図6及び図7は、従来技術による2T2C方式のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリのセル部を示す。
従来の2T2C方式では、隣り合うビット線が、作動式センスアンプの相補的な二つの入力になっている。つまり、図6及び図7に示すように、あるビット線BLが作動式センスアンプS/Aの主入力になっていると、このビット線BLの隣のビット線/BLが主入力と相補的な入力になっている。
このように隣り合うビット線BL,/BLを相補的な二つの入力とすると、センスアンプS/Aの周りのレイアウトが簡単になるという利点があるが、その反面、隣り合うビット線BL,/BL同士が干渉を起こし、データ読み出し時の信号のS/N比を下げるという欠点もある。
また、このような構造の場合にオフセット型のセルを採用すると、占有面積の観点から、セルの最適なレイアウトは図7に示されるようになる。すなわち、隣り合うビット線BL,/BLにつながるメモリセルの平面レイアウトは、約1セル分紙面の左右にずれており、同一にならない。そして、この平面レイアウトのずれにより、読み出し時にデータ比較を行うためのペアとなる2つのセルパターンが異なってしまう。
例えば、同じワード線WL1につながる二つの隣り合うメモリセルに着目する。この2つのメモリセルは、読み出し時にデータ比較を行うためのペアとなるセルである。この2つのメモリセルのうち、一方のセルは、上部電極がビット線BLにつながり、下部電極がプレート線PL1につながるAタイプのパターンであるのに対して、もう一方のセルは、下部電極がビット線/BLにつながり、上部電極がプレート線PL2につながるBタイプのパターンになっている(図3参照)。
ここで、強誘電体キャパシタでは、一般に、ヒステリシスループが左右のどちらかにずれていて、対称でない場合がある。このような非対称性は、例えば上部電極材料と下部電極材料が異なることや、強誘電体メモリの製造工程で加わるダメージの影響が上部電極の界面や下部電極の界面で異なること等から生じるとされている。これは、一般に、初期インプリントと呼ばれている現象である。
このようなヒステリシスループの非対称性があると、上部電極がビット線BLにつながっているAタイプのセルと下部電極がビット線/BLにつながっているBタイプのセルとでは、信号量に差が生じる。つまり、2T2C方式で強誘電体メモリセルの読み出しを行う場合、Aタイプのセルからの出力とBタイプのセルからの出力とが作動式センスアンプの相補的な入力に入るが、同一のデータに対する信号量が2つのセル間で異なると、データ読み出しの際のマージンが少なくなってしまう。
以上のように、隣り合うビット線BL,/BLをセンスアンプS/Aの相補的な二つの入力とする従来の強誘電体メモリでは、以下のような問題が生じてしまう。
(1)隣り合うビット線BL,/BL同士が干渉を起こし、データ読み出し時の信号のS/N比が劣化する。
(2)ビット線BL,/BLにそれぞれ接続されているペアのセルのレイアウトが同一のパターンでないため、データ読み出し時のマージンが少なくなる。
このような(1)、(2)の問題は、強誘電体メモリの歩留まり劣化や信頼性不良等の原因となるので避けることが望まれている。
尚、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のようなものがある。
米国特許第4922459号明細書
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、データ読み出し時のマージンを向上することが可能な半導体集積回路装置を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために以下に示す手段を用いている。
本発明のある視点による半導体集積回路装置は、2種類以上のレイアウトパターンを有し、異なるパターンが隣り合うように配置され、トランジスタと強誘電体キャパシタとをそれぞれ備えた複数のメモリセルと、前記メモリセルにそれぞれ接続された複数のビット線と、前記ビット線のうち同じパターンの前記メモリセルに接続されたビット線ペア毎に設けられ、このビット線ペアの一方を主入力とし他方を前記主入力と相補的な入力とする複数のセンスアンプとを具備する。
以上説明したように本発明によれば、データ読み出し時のマージンを向上することが可能な半導体集積回路装置を提供できる。
本発明の一実施形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
本発明の一実施形態は、2T2C方式の強誘電体メモリ(FeRAM)において、作動式センスアンプへの相補的な2つの入力として、同じセルパターンにつながるビット線をペアとするために、隣り合うビット線をペアとして用いずに、何本か離れたビット線をペアとして用いる。具体的には、2T2C方式のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを例にあげて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置のメモリセル部の回路図を示す。以下に、図1を用いて、2T2C方式のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構成について説明する。
複数のビット線BL1,BL2,/BL1,/BL2と複数のワード線WL1,WL2,WL3,WL4とがマトリックス状に配置され、これらの交点にメモリセルがそれぞれ配置されている。
そして、各ビット線BL1,BL2,/BL1,/BL2につながる4つのメモリセルは、TC並列ユニット直列接続型の構造をとっている。
例えば、ビット線BL1につながる各メモリセルでは、トランジスタTr1aのソース/ドレインに強誘電体キャパシタC1aの両端が接続され、トランジスタTr1bのソース/ドレインに強誘電体キャパシタC1bの両端が接続され、トランジスタTr1cのソース/ドレインに強誘電体キャパシタC1cの両端が接続され、トランジスタTr1dのソース/ドレインに強誘電体キャパシタC1dの両端が接続されている。そして、これらの4つのセルが直列に接続され、1つのセル群が構成されている。このセル群の一端は選択トランジスタTr1を介してビット線BL1に接続され、セル群の他端はプレート線PL1に接続されている。また、各トランジスタTr1a,Tr1b,Tr1c,Tr1dのゲートは、ワード線WL1,WL2,WL3,WL4となる。
尚、ビット線BL2,/BL1,/BL2にそれぞれつながる4つのメモリセルは、上記と同様の構造であるため説明は省略する。
そして、センスアンプS/A1には2本のビット線BL1,/BL1が接続され、センスアンプS/A2には2本のビット線BL2,/BL2が接続されている。ここで、ビット線BL1がセンスアンプS/A1の主入力となり、ビット線/BL1がセンスアンプS/A1の主入力と相補的な入力となる。同様に、ビット線BL2がセンスアンプS/A2の主入力となり、ビット線/BL2がセンスアンプS/A2の主入力と相補的な入力となる。
このような2T2C方式のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの場合、メモリセルは2種類のレイアウトパターンからなる。以下に、図2及び図3を用いて、メモリセルのレイアウトパターンについて説明する。
図2及び図3に示す構造の場合、メモリセルは、Aタイプ又はBタイプのどちらかのパターンになる。ビット線BL1につながるメモリセルを例にあげると、Aタイプのパターンは、強誘電体キャパシタC1aの上部電極がビット線BL1につながり、強誘電体キャパシタC1aの下部電極がプレート線PL1につながる。一方、Bタイプのパターンは、強誘電体キャパシタC1bの上部電極がプレート線PL1につながり、強誘電体キャパシタC1bの下部電極がビット線BL1につながる。つまり、AタイプとBタイプとでは、強誘電体キャパシタCの各電極に対して、ビット線BLとプレート線PLとが逆につながっている。
ここで、ワード線WL1を用いるセルに注目すると、図2に示すように、強誘電体キャパシタC1aはAタイプ、強誘電体キャパシタC2aはBタイプ、強誘電体キャパシタC3aはAタイプ、強誘電体キャパシタC4aはBタイプのパターンになっている。つまり、同じワード線を利用するセルでは、A,Bタイプからなる2種類の異なるパターンの強誘電体キャパシタが隣り合うように交互に配置されている。従って、センスアンプS/A1は、Aタイプである同じパターンのセルにつながるビット線BL1,/BL1が相補的な2つの入力となり、センスアンプS/A2は、Bタイプである同じパターンのセルにつながるビット線BL2,/BL2が相補的な2つの入力となる。
以上のような本発明の一実施形態では、同じパターンのメモリセルに接続する2本のビット線をペアとして、このペアのビット線の一方をセンスアンプの主入力とし、他方を主入力と相補的な入力とする。
従って、図1乃至図3の構造の場合、ワード線線WL1,WL2,WL3,WL4毎にAタイプとBタイプのメモリセルが交互に配置されているため、センスアンプへの主入力となるビット線に対して、このビット線より2列先のビット線が、相補的な入力となるビット線になる。つまり、センスアンプS/A1につながるビット線BL1,/BL1間には、センスアンプS/A1とは異なるセンスアンプS/A2につながるビット線BL2が存在し、センスアンプS/A2につながるビット線BL2,/BL2間には、センスアンプS/A2とは異なるセンスアンプS/A1につながるビット線/BL1が存在する。従って、センスアンプS/An(n=1,2,3…)の主入力となるビット線BLnと、主入力と相補的な入力となるビット線/BLnとは隣り合わない。
図4は、上記のようなビット線ペアの配置をとった場合のセンスアンプの配置例を示す。図4に示すように、複数のセルからなるセルアレイを跨ぐように複数のビット線BLn,/BLn(n=1,2,3…)が延在し、これらのビット線BLn,/BLnの両端がセルアレイの外部に存在する。そして、ビット線BLn,/BLnのペア毎に、ビット線BLn,/BLnの一端側(例えば紙面の右側)にセンスアンプS/Anが配置される場合と他端側(例えば紙面の左側)にセンスアンプS/Anが配置される場合とが交互にある。
例えば、ビット線BLn,/BLnのペアの行番号nが奇数の場合は、紙面の右側にセンスアンプS/Anを配置し、ビット線BLn,/BLnのペアの行番号nが偶数の場合は、紙面の左側にセンスアンプS/Anを配置するとよい。
上記本発明の一実施形態によれば、複数のセルパターンが存在する場合、同じセルパターンにつながるビット線ペアを、作動式センスアンプへの相補的な2つの入力とする。このため、従来の強誘電体メモリに比べて、以下の(1)〜(4)のような効果を得ることができ、強誘電体メモリの歩留まり向上や信頼性向上等が期待できる。
(1)本発明の一実施形態は、ペアとなるビット線BL,/BLにつながるセルは、同じパターン(同じレイアウト及び同じ構造)になっている。従って、ペアとなる2つのセル間で同一のデータに対する信号量の差を抑制することができるため、データ読み出し時のマージンを向上することが可能となる。
(2)本発明の一実施形態は、同じパターンのレイアウトが、ビット線一本おきに繰り返されるようになっている。つまり、占有面積の観点からのセルの最適なレイアウトが行われているため、単位セルあたりの面積を最小にすることができる。
(3)本発明の一実施形態は、センスアンプの主入力となるビット線BLに対して、一本別のビット線を挟んで、ペアとなるビット線/BLを割り当てている。従って、ペアのビット線BL,/BLの信号間の干渉が起こり難いため、読み出し時の信号のS/N比を向上することができる。
尚、ペアのビット線BL,/BLにつながるセルの読み出し時に、このペアのビット線BL,/BL間に存在する他のビット線に例えばVcc/2を印加しておくと、さらに大きなS/N比の向上が期待できる。
(4)本発明の一実施形態において、図4に示すようにセンスアンプを配置することで、隣り合わないビット線をペアとした場合でも、センスアンプの周りのレイアウトを簡略にすることができる。
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。
例えば、セルのパターンは2種類以上あってもよい。そして、n種類のパターンの場合、ペアとなるビット線BL,/BL間には、例えば(n−1)本の他のビット線が配置される。
また、TC並列ユニット直列接続型の構造において、1本のビット線につながるセルの数は勿論4つに限定されない。
また、図2では、ビット線BL1,BL2につながる8つのセルからなるパターンをひとまとまりと考え、セル8個毎にパターンが繰り返されるような構造になっていたが、これに限定されない。例えば、図5に示すように、第1の領域に、各センスアンプの主入力となるビット線BL1,BL2,BL3,BL4を配置する。第2の領域に、各センスアンプの主入力と相補的な入力となるビット線/BL1,/BL2,/BL3,/BL4を配置する。そして、第1及び第2の領域間にウェルコンタクト領域10を設ける。このように、セル16個毎にパターンが繰り返される構造でもよい。
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…ウェルコンタクト領域、Trna〜d,Trn…トランジスタ、Cna〜d…強誘電体キャパシタ、BLn…センスアンプの主入力となるビット線、/BLn…センスアンプの主入力と相補的な入力になるビット線、WLn…ワード線、S/An…センスアンプ。
Claims (6)
- 2種類以上のレイアウトパターンを有し、異なるパターンが隣り合うように配置され、トランジスタと強誘電体キャパシタとをそれぞれ備えた複数のメモリセルと、
前記メモリセルにそれぞれ接続された複数のビット線と、
前記ビット線のうち同じパターンの前記メモリセルに接続されたビット線ペア毎に設けられ、このビット線ペアの一方を主入力とし他方を前記主入力と相補的な入力とする複数のセンスアンプと
を具備することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 前記メモリセルは、第1のパターンを有する第1のメモリセルと前記第1のパターンと異なる第2のパターンを有する第2のメモリセルとを含み、
前記第1のメモリセルは、
第1のビット線と、
第1のプレート線と、
前記第1のビット線につながる第1の上部電極と前記第1のプレート線につながる第1の下部電極とを備えた第1の強誘電体キャパシタとを有し、
前記第2のメモリセルは、
第2のビット線と、
第2のプレート線と、
前記第2のプレート線につながる第2の上部電極と前記第2のビット線につながる第2の下部電極とを備えた第2の強誘電体キャパシタとを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。 - 前記メモリセルのそれぞれは、
前記トランジスタのソース/ドレイン間に前記強誘電体キャパシタの両端をそれぞれ接続してユニットセルを構成し、このユニットセルを複数個直列に接続した構造であることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。 - 前記センスアンプは、前記メモリセルからなるセルアレイの外部において、前記ビット線ペアの一端側に配置される場合と他端側に配置される場合が交互にあることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
- 前記異なるパターンが隣り合うように配置された前記メモリセルは、同一のワード線を利用することを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
- 前記レイアウトパターンがn種類の場合、前記ビット線ペア間に、(n−1)本の前記ビット線ペアと異なるビット線が配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
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