JP2005197392A - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体撮像素子のマイクロレンズの集光性を改善し、マイクロレンズ表面やマイクロレンズ間の非開口部からの反射光を低減して固体撮像素子のS/N比を改善すること。
【解決手段】マイクロレンズ15の材料が1.38〜1.47の屈折率を有するフッ素系アクリル樹脂であり、マイクロレンズの位置がカラーフィルタ14の直上で、そのアスペクト比(レンズ厚み/レンズ巾)が0.14〜0.38であり、マイクロレンズ間の非開口部16に微小凹凸を有するカラーフィルタ表面が露出していること。
【選択図】図3

Description

本発明は、CMOSやCCD等の受光素子に代表される固体撮像素子に関するものであり、特に、集光性、S/N比を改善し、画質を向上させた固体撮像素子に関する。
CCDなど固体撮像素子上の光電変換素子が光電変換に寄与する領域(開口部)は、固体撮像素子のサイズや画素数に依存するが、固体撮像素子の全面積に対し20〜40%程度に限られてしまう。開口部が小さいことは、そのまま感度低下につながるので、これを補うため光電変換素子上に集光用のマイクロレンズを形成することが一般的である。
しかしながら、近時、300万画素を超える高精細な固体撮像素子がつよく要求されるようになり、この高精細な固体撮像素子に付随するマイクロレンズの開口率低下(すなわち感度低下)、及びフレア、スミアなどのノイズ増加による画質低下が、大きな問題となってきている。C−MOSやCCDなどの撮像素子は、ほぼ十分な画素数に近づきつつあり、それらデバイスメーカーでの競争は画素数から画質の競争に変化しつつある。
マイクロレンズの形成技術に関する公知の技術としては、例えば、特開昭60−53073号公報に比較的詳細に示されている。この特開昭60−53073号公報には、レンズを丸く半球状に形成する技術として熱による樹脂の熱流動性(熱フロー)を用いた技術、また、いくつかのエッチング方法によりレンズを加工する技術も詳細に開示されている。
加えて、レンズ表面の光散乱による集光性能のロスの改善策として、レンズ表面にポリグリシジルメタクリレート(PGMA)などの有機膜や、OCD(東京応化工業(株)製のSiO2 系被膜形成用塗布液)の無機膜を形成する技術なども開示されている。
また、マイクロレンズをドライエッチング加工する技術は、上記の技術以外に特開平1−10666号公報に詳細な記載がある。また、マイクロレンズの表面にフッ素系樹脂、フッ素含有樹脂など低屈折率材料を形成する技術は、特開昭61−42630号公報、特開昭58−4101号公報、特開昭61−87362号公報などで公知である。
特開昭60−53073号公報 特開平1−10666号公報 特開昭61−42630号公報 特開昭58−4101号公報 特開昭61−87362号公報
図5に、公知技術による固体撮像素子の断面図を示した。マイクロレンズ56からの入射光の集光性をあげ、かつ、受光部でのS/N比を向上させる有力な手段は、レンズの半径を小さくし、レンズ下距離58を小さく(薄く)することである。しかしながら、光電変換素子52上には、第一平坦化層53、カラーフィルタ54、第二平坦化層55、場合により層内レンズなどが形成され、一般的に5〜6μm程度の大きめの(厚めの)レンズ
下距離58となっている。レンズの半径を小さくすることができるように、レンズ下距離を小さくすることは、固体撮像素子の集光効率の改善に重要な技術的課題である。本発明における第一の課題はマイクロレンズの集光性を改善することである。
また、固体撮像素子のピッチやサイズが3μmないし2.5μm以下の素子の場合、マイクロレンズ間の非開口部、すなわち、図5に、非開口部59として示すマイクロレンズ間ギャップからの反射光の影響が大きくなる。この反射光は、固体撮像素子の上面に配設されてれいるカバーガラスや、さらにその上の光学レンズ群からの再反射光となって隣接する他の光電変換素子に再入射して、画質低下に結びつくノイズ光となる。本発明の第二の課題は、マイクロレンズ表面やマイクロレンズ間の非開口部からの反射光を極力低減して、固体撮像素子のS/N比を改善することである。すなわち、上記集光性の改善と、S/N比の改善により固体撮像素子の画質向上を得ることにある。
本発明は、2次元的に配置た光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に形成された複数のマイクロレンズを具備した固体撮像素子において、該マイクロレンズの材料が1.38〜1.47の屈折率を有する透明樹脂であり、マイクロレンズの位置がカラーフィルタの直上で、そのアスペクト比(レンズ厚み/レンズ巾)が0.14〜0.38であり、マイクロレンズ間の非開口部に微小凹凸を有するカラーフィルタ表面が露出していることを特徴とする固体撮像素子である。
また、本発明は、上記発明による固体撮像素子において、前記透明樹脂が、フッ素系アクリル樹脂であることを特徴とする固体撮像素子である。
また、本発明は、2次元的に配置た光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に形成された複数のマイクロレンズを具備した固体撮像素子の製造方法において、
1)色素により着色した複数のカラーレジストを用いて、複数回のフォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを形成する工程、
2)該カラーフィルタ上に、低屈折率の透明樹脂塗布液を用いて、透明樹脂層を形成する工程、
3)該透明樹脂層上に、マイクロレンズの熱フロー制御機能を付与する工程、
4)アルカリ可溶性で熱フロー性を有する感光性樹脂を用いて、レンズ母型を形成する工程、
5)ドライエッチングにより、透明樹脂層を転写レンズ(マイクロレンズ)に形成し、転写レンズ(マイクロレンズ)間の非開口部のカラーフィルタ表面に微小凹凸を形成する工程、
を具備することを特徴とする固体撮像素子の製造方法である。
また、本発明は、上記発明による固体撮像素子の製造方法において、前記透明樹脂層が、前記アルカリ可溶性で熱フロー性を有する感光性樹脂のエッチングレートより速いエッチングレートを有する透明樹脂層であることを特徴とする固体撮像素子の製造方法である。
また、本発明は、上記発明による固体撮像素子の製造方法において、前記透明樹脂層の透明樹脂が、フッ素系アクリル樹脂であることを特徴とする固体撮像素子の製造方法である。
本発明は、マイクロレンズがカラーフィルタの直上に設けられているので、レンズ下距離が小さくなり、レンズの半径を小さくすることができ、マイクロレンズの集光性が改善される。また、マイクロレンズの材料が低屈折率を有するフッ素系アクリル樹脂であるので、レンズの半径を小さくすることができ、マイクロレンズの集光性が改善される。
また、本発明は、マイクロレンズの材料が低屈折率を有するフッ素系アクリル樹脂であるので、レンズ厚を厚くすることができ、マイクロレンズの加工の容易さが確保できる。アスペクト比の適性なマイクロレンズを容易に得ることができる。
また、本発明は、マイクロレンズの材料が低屈折率を有するフッ素系アクリル樹脂であるので、マイクロレンズ表面からの反射光を低減して、固体撮像素子のS/N比を改善する。また、マイクロレンズ間の非開口部に微小凹凸を有するカラーフィルタ表面が露出しているので、非開口部からの反射光を低減して、固体撮像素子のS/N比を改善する。
以下に、本発明による固体撮像素子及びその製造方法を、その実施の形態に基づいて説明する。
図4は、本発明による固体撮像素子の一実施例の平面図である。図1は、図4のA−A’線での断面図、図3は、図4のB−B’線での断面図である。
図4、図1、図3に示すように、本発明による固体撮像素子は、半導体基板11上に、光電変換素子12、平坦化層13、カラーフィルタ14、転写レンズ(マイクロレンズ)15が形成されたものである。マイクロレンズ間の非開口部16にはカラーフィルタ14の表面が露出しており、この部分には微小凹凸が形成されている。
図1、図3に示すように、本発明による固体撮像素子は、前記図5における第二平坦化層を有しない構成となっている。すなわち、レンズ下距離を小さく(薄く)したものである。これにより、レンズの半径を小さくすることが可能となり、集光性の改善を行うことができる。
また、本発明におけるマイクロレンズは、その材料として、屈折率が1.38〜1.47の低屈折率のフッ素系アクリル樹脂からなるマイクロレンズである。一般に、マイクロレンズの材料としては、1.6〜1.7の範囲の屈折率を有する樹脂を用いるが、1.6〜1.7より低い屈折率を有する樹脂を用いることにより、レンズの半径を小さくすることが可能となり集光性の改善を行うことができる。換言すると、アスペクト比が適性なマイクロレンズとすることができる。
このことは、また、レンズ厚を厚くして、マイクロレンズとして形成する際の加工を容易にしたマイクロレンズとすることを意味している。
半径rのレンズの焦点距離fは数式(1)により表される。例えば、屈折率n1=1、61のレンズは、空気(屈折率n0=1)媒質に対し、2.64rの焦点距離fを有することになる。
Figure 2005197392
数式(1)において、〔n1/(n1−n0)〕の値は、n1=1、61にては2.64である。また、低屈折率、例えば、n1=1、43にては3.33である。3.33/2.64=1.26、すなわち、低屈折率、例えば、n1=1、43の樹脂を用いることにより、同一焦点距離のレンズを得る際に、n1=1、43の樹脂の際の半径は、n1=1、61の樹脂における半径に対し1/1.26(0.79)倍の半径のものとなる。
これは、低屈折率n1=1、43の透明樹脂であるフッ素系アクリル樹脂を用いることにより、レンズ厚、例えば、0.35μm膜厚を1.26倍である0.44μm膜厚で形成できることを意味し、製造工程における加工の容易さが確保できる。換言すると、アス
ペクト比の適性なマイクロレンズを容易に得ることができる。
尚、透明樹脂の屈折率は、1.37以下ではムラ、ハジキ、密着性など塗布膜を形成する際に問題が発生する。また、1.48以上では通常のアクリル樹脂と大差なく、得られる効果が少ない。
また、本発明におけるマイクロレンズは、そのアスペクト比(レンズ厚み/レンズ巾)が0.14〜0.38である。アスペクト比が0.13以下では、熱フローの際、レンズは円形状にならず、台形状になる。また、アスペクト比が0.39以上では、熱フローの際、隣接するレンズが融着し、個々のレンズ形状を維持することができない。
すなわち、本発明においては、マイクロレンズは、カラーフィルタの直上に設け、低屈折率のフッ素系アクリル樹脂を用いることにより、隣接するレンズが融着することなく、所望する半径を得ることができる。
マイクロレンズの製造方法からして、0.3μm以下の薄いレンズは円形状に形成する事が極めて困難であることが本発明者らによって見いだされていた。すなわち、マイクロレンズは、熱フロー性・感光性・アルカリ可溶性のレンズ材料を公知のフォトリソグラフィ法でパターン形成し、この後、熱フローにより丸く半球状に加工するが、パターンの膜厚が薄すぎると熱処理をしても丸く半球状になりにくい。例えば、2.5μmピッチの画素の場合、量産性を考慮したレンズ膜厚は、0.35μmが限界で0.3μmでは、丸くならず台形状となってしまうといった問題があった。
しかし、屈折率を1.5以下、好ましくは1.47〜1.38の範囲の低屈折率の透明樹脂を用いて透明樹脂層を形成すれば半球状レンズを安定して形成できることになる。例えば、前記低屈折率n1=1、43の透明樹脂であるフッ素系アクリル樹脂を用いることにより、0.35μmの膜厚を1.26倍である0.44μmの膜厚で容易に形成できる。また、形成が困難であった0.3μmの膜厚を1.26倍である0.38μmの膜厚で形成することが可能となる。
上記のように、本発明によって、実質的なレンズ厚を0.35μm〜0.40μm以上として、2.5μm以下の画素ピッチの撮像素子上へのマイクロレンズ加工を容易にすることができた。
CMOS撮像素子は、その消費電力が小さく駆動回路をCMOS撮像素子とともに一体化した省スペースの素子が造れることから、最近注目を集めている。しかし、CMOS撮像素子は、その構造から光電変換素子までの距離が大きくなる傾向にあり、前記レンズ下距離を小さくするためには、CCDと比較して、やや不利な構成といえる。また、低コスト化を目的に画素ピッチ(光電変換素子のピッチと同じ)を小さくする傾向にもあるが、小さな画素ピッチで、かつ、CMOS撮像素子の場合、レンズ下距離がかなり大きくなり、マイクロレンズ56の厚みを0.5μm〜0.3μmの薄いレンズにする必要がある。本発明によって、CMOS撮像素子におけるマイクロレンズも0.4μm程度で形成することが可能となる。
また、本発明においては、マイクロレンズを低屈折率樹脂であるフッ素系アクリル樹脂で形成することで、マイクロレンズの表面からの反射光を軽減することができる。マイクロレンズ間の非開口部は、0.01μm〜0.15μm前後の突起で構成される微小凹凸のあるカラーフィルタ面とするこことにより、若干の反射率の低減効果が得られる。カラーフィルタの凹凸は、軽いドライエッチング処理で、カラーフィルタ表面に形成することができる。
低屈折率樹脂のマイクロレンズによる反射率の低減効果は、通常のマイクロレンズ(屈
折率1.6程度)と比較して1〜2%の反射率の低減、また、微小凹凸を形成した非開口部は、微小凹凸のないものと比較して0.1〜0.5%の反射率の低減が得られる。
なお、マイクロレンズ間の非開口部に、例えば、0.3μm前後の突起をカラーフィルタ表面に形成するためには、構成に含まれるそれぞれカラーフィルタ、例えば、R、G、B各色の膜厚を0.2μm以下の膜厚差、望むらくは0.15μm以下の均一な膜厚に揃える必要がある。
本発明における透明樹脂に採用するフッ素系アクリル樹脂は、フェノールノボラック樹脂のようなフェノール系の感光性熱フロー性樹脂をレンズ材料として用いたときに、若干問題があった。一般に感光性熱フロー性樹脂を丸く半球状に形成するには、この感光性熱フロー性樹脂を、基板上に公知のフォトリソグラフィの技術で、例えば、2.5μmピッチのマイクロレンズを0.3μm程度のレンズ間距離にて、露光・現像してパターンを形成し、更に、およそ150℃から250℃の範囲から選ばれる温度で熱フローさせて丸く半球状に加工している。
このときに、熱フロー性樹脂のフロー(流動化)で、当初、0.3μmのレンズ間距離が、0.2μm程度と小さくなりマイクロレンズの開口率を向上させている。しかし、フッ素系アクリル樹脂表面では、熱フロー性樹脂が十分な熱フロー性を確保できず、レンズ間距離を小さくしにくい傾向がある。また、感光性熱フロー性樹脂を用いたレンズ母型のフォトリソグラフィ工程では、特に現像においてレンズ母型が剥がれやすいといった問題があった。
請求項2に関わる本発明では、フッ素系アクリル樹脂のような透明樹脂(レンズ下地樹脂)表面に熱フロー制御機能を付与する工程を加えている。
熱フロー制御機能を付与するには、界面活性剤、あるいは、界面活性剤を含むフェノール樹脂もしくは、界面活性剤を含むアクリル樹脂の薄膜を、フッ素系アクリル樹脂のような透明樹脂(レンズ下地樹脂)表面に塗布すればよい。あるいは、熱フロー性を良好にするような染料の類を、その必要量添加したフェノール樹脂、もしくはアクリル樹脂の薄膜を塗布形成しても良い。
あるいは、フッ素系アクリル樹脂のような透明樹脂(レンズ下地樹脂)表面に、軽いドライエッチング処理、プラズマ処理、紫外線照射などの表面処理を行っても良い。熱フロー制御機能を付与する工程は、これらの工程を含む。
加えて、フッ素系アクリル樹脂表面に直接、感光性熱フロー性樹脂によるレンズ母型を形成する場合、これらの樹脂の密着性が良くないため、レンズ母型が現像時に剥がれる、あるいは、レンズ母型のパターンエッヂがギザツクなどの形状不良があったが、上記のような熱フロー制御機能を付与する工程を加えることにより、低密着性に起因する不良発生をなくすことができる。
また、本発明者らは、レンズ母型に用いる樹脂のエッチングレートより速いエッチングレートを持つ透明樹脂をカラーフィルタ上に直接形成される透明樹脂層に用いることにより、開口率の大きいマイクロレンズ(あるいは、厚み・大きさの大きめのマイクロレンズ)を加工することが可能であることを見いだした。
アクリル樹脂はフェノール樹脂(フェノールノボラック樹脂含む)と比較して1.1倍から1.5倍の範囲でドライエッチングのエッチングレートが高い傾向にある。レンズ母型をフェノール樹脂とし、レンズの下地樹脂(透明樹脂層)をアクリル樹脂として、透明樹脂層にマイクロレンズを転写すると転写されたレンズ間距離が小さくできる技術を見いだした。転写レンズ(マイクロレンズ)は、もとのレンズ母型より、やや大きくなり実効的なレンズ開口率を増やすことができる。
本発明では、カラーフィルタの色素に染料や有機顔料を用いることが可能である。特に耐熱性に富む有機顔料を用いた場合、カラーフィルタ表面を軽くドライエッチングすることにより、カラーフィルタ表面に0.01μm〜0.15μm前後の微小凹凸を形成しやすい。この微小凹凸形成は、前記したように、わずかではあるが反射率の低減に効果がある。
以下、図2(a)〜(d)を用いて、実施例1により本発明による固体撮像素子の製造方法を詳細に説明する。
実施例1により得られた固体撮像素子の断面を図1及び図3に示す。当実施例において、カラーフィルタ(R、G、B)14は、有機顔料を分散させたアクリル樹脂にて、それぞれ0.9μm膜厚にて形成している。当アクリル樹脂単体の屈折率は、およそ1.55である。転写レンズ(マイクロレンズ)15は、屈折率およそ1.45のフッ素系アクリル樹脂でレンズ高さ0.8μmとした。
また、図3に示した転写レンズ(マイクロレンズ)15間の非開口部16には、0.01μm〜0.1μmの高さの微小凹凸を形成してある。
図2(a)〜(b)に示すように、光電変換素子12や遮光膜、パッシベーションを形成した半導体基板11上に、熱硬化性のアクリル樹脂塗布液を用いてスピンコートにて平坦化層13を形成した。
次に、図2(c)に示すように、カラーフィルタ14を、R、G、Bの3色にて3回のフォトリソグラフィ法で、それぞれ形成した。
Gレジストは、色材としてC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6を色材として、さらにシクロヘキサノン、PGMAなどの有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤を添加した構成のカラーレジストを用いた。
Bレジストは、色材としてC.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレット23を色材として、さらにシクロヘキサノン、PGMAなどの有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤を添加した構成のカラーレジストを用いた。
Rレジストの色材は、C.I.ピグメントレッド117、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントイエロー139とした。他の組成はGレジストと同様とした。
次に、図2(d)に示すように、 カラーフィルタ14上にフッ素系アクリル樹脂の塗布液(日本化薬(株)製)にて0.9μm膜厚の透明樹脂層15’をフェノール系樹脂であるレンズ材料を有機溶剤で希釈した塗布液を用いて、0.3μm膜厚の熱フロー制御機能をもつ制御層26を、さらにアルカリ可溶性・感光性・熱フロー性をもつフェノール樹脂であるレンズ材料を用いて、公知のフォトリソグラフィ法にて、レンズ母型27を高さ0.6μmにて形成した。
レンズ母型27は、200℃の熱処理にてフローさせて丸く半球状に形成したものである。レンズ母型27は、その下地が親和性の良い同じレンズ材料からなる制御層26であるので、熱フロー時にその界面でハジキを生じることなく、片側0.1μmのほぼ適正なフロー量で、レンズ母型間のギャップ0.24μmでスムースな半球状レンズが形成でき
た。
ドライエッチング装置にて、フロン系ガスCF4、CF8の混合ガスを用い、レンズ母型をマスクとしエッチング処理し、図1及び図3に示した転写レンズ(マイクロレンズ)15を形成した。転写レンズ(マイクロレンズ)15の高さは、0.8μmであった。転写レンズ間のギャップは、0.02μmと、ほぼ「ゼロギャップ」と呼ぶにふさわしい狭いギャップに加工できた。用いたフッ素系アクリル樹脂の硬膜後の屈折率は1.45である。
なお、当実施例に用いたフッ素系アクリル樹脂のエッチングレートは、レンズ母型のフェノール樹脂と比較して、1.6倍と速いエッチングレートを示す。レンズ母型に用いる下地樹脂である透明樹脂層のエッチングレートが、高い場合、転写レンズ(マイクロレンズ)間のギャップを狭く加工し、転写レンズの開口率を向上できる傾向にある。
レンズ母型樹脂のエッチングレートとその下地樹脂のエッチングレートを同一とすると、転写レンズ形状は、レンズ母型とほぼ同じ大きさ、形状に加工できる。また、用いるフロン系ガスについては、カーボンリッチなガスを用いることでこの傾向(ギャップを狭く加工する)を若干、増長させることができる。
なお、当実施例において、カラーフィルタ14上に、パーフルオロ溶剤に溶解させた屈折率1.34のフッ素樹脂液をスピンコートで塗布したところ、ハジキが大きく、また、塗膜の密着力が低く、レンズ母型の形成に進められる塗膜ではなかった。
図4のA−A’線の断面図である。 本発明による固体撮像素子の製造方法の実施例の説明図である。 図4のB−B’線の断面面である。 本発明による固体撮像素子の一実施例の平面図である。 公知技術による固体撮像素子の一例の断面図である。
符号の説明
11、51…半導体基板
12、52…光電変換素子
13…平坦化層
14、54…カラーフィルタ
15、56…転写レンズ(マイクロレンズ)
15’…透明樹脂層
16、59…非開口部
26…熱フロー制御機能をもつ制御層
27…レンズ母型
53…第一平坦化層
55…第二平坦化層
58…レンズ下距離
59…非開口部

Claims (5)

  1. 2次元的に配置た光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に形成された複数のマイクロレンズを具備した固体撮像素子において、該マイクロレンズの材料が1.38〜1.47の屈折率を有する透明樹脂であり、マイクロレンズの位置がカラーフィルタの直上で、そのアスペクト比(レンズ厚み/レンズ巾)が0.14〜0.38であり、マイクロレンズ間の非開口部に微小凹凸を有するカラーフィルタ表面が露出していることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記透明樹脂が、フッ素系アクリル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 2次元的に配置た光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に形成された複数のマイクロレンズを具備した固体撮像素子の製造方法において、
    1)色素により着色した複数のカラーレジストを用いて、複数回のフォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを形成する工程、
    2)該カラーフィルタ上に、低屈折率の透明樹脂塗布液を用いて、透明樹脂層を形成する工程、
    3)該透明樹脂層上に、マイクロレンズの熱フロー制御機能を付与する工程、
    4)アルカリ可溶性で熱フロー性を有する感光性樹脂を用いて、レンズ母型を形成する工程、
    5)ドライエッチングにより、透明樹脂層を転写レンズ(マイクロレンズ)に形成し、転写レンズ(マイクロレンズ)間の非開口部のカラーフィルタ表面に微小凹凸を形成する工程、
    を具備することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  4. 前記透明樹脂層が、前記アルカリ可溶性で熱フロー性を有する感光性樹脂のエッチングレートより速いエッチングレートを有する透明樹脂層であることを特徴とする請求項3記載の固体撮像素子の製造方法。
  5. 前記透明樹脂層の透明樹脂が、フッ素系アクリル樹脂であることを特徴とする請求項4記載の固体撮像素子の製造方法。
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