JP2005311275A - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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Tadashi Ishimatsu
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Abstract

【課題】3μm以下のレンズサイズ(画素サイズ)であっても、表面荒れが少なく、高透過率で、低反射の転写レンズ(マイクロレンズ)を有する固体撮像素子を提供する。
【解決手段】2次元的に配置された光電変換素子17と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルター11と、カラーフィルター上に直接あるいは間接的に積層された複数の転写レンズ14を具備する固体撮像素子において、転写レンズが屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂を用いたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、CMOSやCCD等の受光素子に代表される固体撮像素子及びその製造方法に関するものであり、特に、表面の荒れが少なく、且つ高透過率を有するマイクロレンズを備える固体撮像素子及びその製造方法に関する。
CCDなどの固体撮像素子上の光電変換素子が光電変換に寄与する領域(開口部)は、固体撮像素子のサイズや画素数に依存するが、固体撮像素子の全面積に対し、20〜40%程度に限られてしまう。開口部が小さいことは、そのまま感度低下につながるので、これを補うため光電変換素子上に集光用のマイクロレンズを形成することが一般的である。
しかしながら、近時、300万画素を超える高精細な固体撮像素子がつよく要求されるようになり、この高精細な固体撮像素子に付随するマイクロレンズの開口率の低下(すなわち感度低下)、及びフレア、スミアなどのノイズ増加による画質の低下が、大きな問題となってきている。C-MOSやCCDなどの撮像素子は、ほぼ十分な画素数に近づきつつあり、それらデバイスメーカーでの課題は、画素数から画質へと変化しつつある。
マイクロレンズ形成技術については、公知の技術として、例えば、下記の特許文献1に比較的詳細に示されている。特許文献1には、レンズを丸く半球状に形成する技術として熱フローによる樹脂の熱流動性(熱フロー)を用いた技術、また、幾つかのエッチング技術によりレンズを加工する技術も詳細に開示されている。加えて、レンズ表面にPGMAなどの有機膜やOCD(SiO 系)の無機膜の形成なども開示されている。
マイクロレンズをドライエッチング技術にて転写し、加工する技術は、上記の技術以外に特許文献2に詳細な記載がある。以下、このドライエッチング技術によるマイクロレンズを転写レンズと称する。転写レンズは、光電変換素子上のカラーフィルタや平坦化層を含む構成を薄くすることが出来るとともに、熱フローレンズよりもマイクロレンズの開口率を上げることが出来るため、撮像素子の特性を向上させ得る特長を有する。
また、レンズの透過率を向上させるために、レンズの表面にフッ素系樹脂、フッ素含有樹脂などの低屈折率材料を形成する技術が、特許文献3〜5などに記載されている。
特開昭60-53073号公報 特開平1-10666号公報 特開昭61-42630号公報 特開昭58-4101号公報 特開昭61-87362号公報
上述したように、ドライエッチングによりレンズ母型の形状(レンズ母型のパターン)を透明樹脂層に転写するマイクロレンズ(転写レンズ)の形成には、上記の特長があり、3μm〜10μmサイズの比較的大きめのマイクロレンズの形成に好適である。
図8に示す6μmサイズのレンズのように、5μmより大きなマイクロレンズであれば、レンズ表面荒れは少なく、実用上満足し得るレベルと言える。しかし、近時、撮像素子モジュールの小型化への要求が強く、3μm以下の画素サイズのマイクロレンズが必要となっている。3μmを下回る微細画素、特に2μmサイズ近傍のマイクロレンズをドライエッチングで転写により形成する場合には、図7に示すように、転写レンズ表面が荒れる傾向にあり、集光効果の低下を招きやすいという問題があった。
また、従来の固体撮像素子で採用されているマイクロレンズには、フォトリソグラフィーでの加工性や熱フロー性のために、フェノール樹脂やスチレン樹脂が使用されている。これらの樹脂は、屈折率が1.6前後と高く、従って、これら樹脂によりマイクロレンズを形成した固体撮像素子の可視光の表面反射は、6%から5.5%と高いものであった。レンズ表面からの反射光は、撮像素子上に配設されるカバーガラスの裏面からの再反射光として撮像素子に再入射するという問題がある。
なお、レンズ母型のパターンが転写される透明樹脂として、フッ素系アクリル樹脂に代表される低屈折率樹脂を用い、ドライエッチングにより転写レンズを形成すると、レンズ表面での入射光の反射率が低い、すなわち、透過率が向上したマイクロレンズを得ることができる。
しかし、フッ素系アクリル樹脂などの低屈折率樹脂は、その樹脂骨格や低屈折率を保持させるための樹脂の特徴から、ドライエッチングにより加工されると、レンズ表面が大きく荒れるという問題があった。
この、ドライエッチングによる表面荒れは、赤外吸収剤のような染料や色材をフッ素系アクリル樹脂やアクリル樹脂に含有させることにより、軽減させることができる。しかしながら、染料や色材を樹脂に添加すると、その樹脂の屈折率が高くなり、光の反射率が高くなると同時に着色するため、光の透過率が低下するという問題があった。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、高透過率を有するとともに、低屈折率で低反射のマイクロレンズを備える固体撮像素子及びその製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、3μm以下のレンズサイズ(画素サイズ)であっても、表面荒れが少ないマイクロレンズを備える固体撮像素子及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、2次元的に配置された光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に直接あるいは間接的に積層された複数の転写レンズを具備する固体撮像素子において、該転写レンズが、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂を用いたことを特徴とする固体撮像素子を提供する。
転写レンズを構成する透明樹脂に、屈折率1.47以下の化合物を含有しない樹脂か、又は屈折率1.47を越える化合物を含有する樹脂を用いると、高透過率、低屈折率、及び低反射率のマイクロレンズを得ることが困難となる。
このような固体撮像素子において、転写レンズを構成する透明樹脂として、屈折率1.47以下の化合物を0.2%以上含有するものを用いることが出来る。また、前記屈折率1.47以下の化合物として、フッ素化合物又はシリコン化合物を用いることが出来る。
本発明はまた、2次元的に配置された光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に直接あるいは間接的に積層された複数の転写レンズを具備する固体撮像素子の製造方法において、
1)複数のカラーレジストを用いて、複数回のフォトリソグラフィプロセスでカラーフィルタを形成する工程、
2)該カラーフィルタ上に、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂層を形成する工程、
3)該透明樹脂層上に、アルカリ可溶性及び熱フロー性を有する感光性樹脂を用いてレンズ母型を形成する工程、
4)ドライエッチングにより、レンズ母型のパターンを透明樹脂層へ転写し、転写レンズを形成する工程
を少なくとも具備することを特徴とする固体撮像素子の製造方法を提供する。
このような固体撮像素子の製造方法において、透明樹脂層としては、屈折率1.47以下の化合物を0.2%以上含有するものを用いることが出来る。屈折率1.47以下の化合物の含有量が0.2%未満では、転写レンズの表面の荒れを効果的に抑制することが困難となる。
また、上記固体撮像素子の製造方法は、工程2)の後に、感光性樹脂の熱フロー制御層を形成する工程を更に具備することが出来る。
本発明によれば、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂によりマイクロレンズを構成しているため、高透過率、低屈折率、及び低反射率のマイクロレンズを備えた高画質の固体撮像素子を得ることが出来る。
また、特に、屈折率1.47以下の化合物を0.2重量%以上含有させた樹脂を用いることにより、ドライエッチングによるマイクロレンズの形成に際し、3μm以下の微細なレンズであっても表面の荒れを効果的に抑制することが出来、それによって高い集光効率を維持したマイクロレンズを備えた高画質の固体撮像素子を得ることが可能である。
以下に、本発明の一実施形態に係る固体撮像素子及びその製造方法について、図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明のそれぞれ実施例1および実施例2に係る固体撮像素子の部分断面図である。図3および図4(a)〜(d)は、本発明による固体撮像素子の製造方法を工程順に説明するための部分断面図である。図5は、本発明の固体撮像素子の平面図、図6は、本発明の効果を示す転写レンズのSEM写真である。
本発明の実施例に係る固体撮像素子は、図1および図5に示すように、2次元的に配置された複数の光電変換素子17を形成した半導体基板10上に、凹凸を埋める平坦化層16、入射光を色分解するカラーフィルタ11、及びカラーフィルタ上に直接あるいは間接的に積層されたマイクロレンズ(転写レンズ)14を形成することにより構成されている。
図1は、図5のA-A’方向の断面図であり、ベイヤー配列でのR(赤)、G(緑)、B(青)画素それぞれの上に、転写レンズ14がそれぞれ配設されている。転写レンズ14は、非開口部40を残して辺方向で接触した形となっている。
このような固体撮像素子は、図4(a)〜(d)に示す方法によって製造することができる。まず、2次元的に配置された光電変換素子17を有する半導体基板10(図4(a)参照)上に、凹凸を埋める平坦化層16を形成する(図4(b)参照)。
次いで、複数のカラーレジスト(感光性着色樹脂組成物)を用い、複数回のフォトリソグラフィプロセスによりカラーフィルタ11を形成する(図4(c)参照)。
次に、カラーフィルタ11上に、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂の塗布液を塗布して、透明樹脂層13を形成し、続いて得られた透明樹脂層上に、熱フロー制御層19、およびアルカリ可溶性および熱フロー性を有する感光性樹脂層18を順次形成する(図4(d)参照)。
ここで、本発明における透明樹脂層13の形成に採用可能な透明樹脂は、アクリル樹脂、フッ素系アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂あるいはこれらの共重合体などである。しかしながら、耐熱性の高いアクリル樹脂、あるいは低屈折率のフッ素系アクリル樹脂がより好ましい。
本発明における転写レンズは、光の表面反射を低減するため、その透明樹脂に1.47以下の屈折率を有する化合物が添加されている。本発明に採用可能な、屈折率1.47以下の化合物は、可視域(光の波長400nm〜700nmの範囲)で高透過率であり、かつ、高耐熱性であることが望ましい。通常、固体撮像素子に用いるマイクロレンズ、平坦化材などの透明系有機樹脂は、前記したアクリル樹脂、スチレン樹脂などが一般的であり、その屈折率は、おおよそ1.6〜1.5の範囲である。
特に、固体撮像素子向けの転写レンズ用樹脂として適用可能なフッ素系アクリル樹脂は、実用的には1.47〜1.38の屈折率を有しているので、これに1.47以下の屈折率を有する化合物を添加することにより、特に望ましい効果が得られる。なお、屈折率1.37以下のフッ素系アクリル樹脂材料は、ムラ、ハジキ、密着性など、塗膜適性に劣るため、実用的でない。
本発明に採用可能な1.47以下の屈折率を有する化合物としては、シリコン化合物やフッ素化合物を用いることが出来る。より具体的には、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤から、1.47以下の屈折率を有するものを適宜選択することが出来る。
転写レンズの基材となる透明樹脂への1.47以下の屈折率を有する化合物の添加量は、透明樹脂の固形比(重量%)で、転写レンズ表面の平滑性に効果の出始める0.2重量%以上であるのが好ましい。透明樹脂と反応性のないシリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤であれば、添加量の上限は10%程度である。なお、転写レンズに堅さを要求しない場合には、10%を超えて添加することも可能である。
1.47以下の屈折率を有する化合物としての、シリコーン系界面活性剤剤やフッ素系界面活性剤は、混合して用いても良い。また、転写レンズの屈折率を上げるので好ましくはないが、必要に応じ赤外線吸収剤や紫外線吸収剤を透明樹脂に添加しても良い。
本発明のレンズ母型15の形成に採用可能な感光性樹脂は、アクリル樹脂やフェノール樹脂、ポリスチレン樹脂などのアルカリ可溶性および熱フロー性のある樹脂から選択することが出来る。なお、レンズ母型の下地樹脂(透明樹脂)にアクリル樹脂を採用する場合、エッチングレートの関係から、レンズ母型の樹脂は、フェノール樹脂であるのがが好ましい。
レンズ母型の下地樹脂(透明樹脂)にフッ素系アクリル樹脂を採用する場合、エッチングレートの関係から、レンズ母型の樹脂は、フェノール樹脂もしくはアクリル樹脂であるのが好ましい。下地樹脂(透明樹脂)のエッチングレートが、レンズ母型の樹脂のエッチングレートより速いことが、転写レンズの開口率を向上させることと、生産性の観点から好ましい。
次に、感光性樹脂層18に対し、フォトマスクを介した露光を行い、アルカリ性の現像液を用いた現像を行うことにより、光電変換素子に対応した矩形のパターンを形成した後、加熱処理により、レンズ母型15を形成することができる(図4(d)参照)。
最後に、ドライエッチングにより、レンズ母型のパターンを透明樹脂層へ転写することにより、転写レンズを形成して、固体撮像素子が完成する(図3参照)。
転写のためのドライエッチングには、ECR、平行平板マグネトロン、DRM、ICP、あるいは2周波タイプのRIEなどのドライエッチングの手法、装置を使用することが出来る。
ドライエッチングに用いるガスは、酸化性又はエッチング性を有するガスであれば、特に制限する必要はない。フッ素、塩素、臭素などのハロゲン元素をその構成に有するガス、同様に酸素やイオウの元素をその構成に有するガスなどを用いることが出来るが、これらに限定されない。しかしながら、可燃性がなく、人体への影響の観点から、毒性の低いフロン系ガスを使用することが実用的には好ましい。
フロン系のガスは、CF よりもC 、C などFの原子比率に対してCの原子比率が高いガスの方が、転写レンズのゲイン(レンズ間ギャップを小さくする効果)を得やすい。しかし、ゲインを大きくするエッチング条件では、レンズ表面がより大きく荒れる傾向があるため、本発明による作用、表面荒れ低減がより必要となる。O(酸素)をフロンガスと併用することは、ゲインを低下する方向のため好ましくない。複数種のガスを混合、併用しても良い。ドライエッチング時に、分布や転写レンズの形状改善のために、対象の半導体基板を加温したり、あるいは冷却しても良い。ドライエッチングは、装置依存性が強く、それぞれの装置に合わせてガス圧、パワー、ガス流量などを適宜調整することが必要になる。
なお、転写レンズ14は、透明樹脂のみから形成してもよいが、図3に示したように、透明樹脂13とカラーフィルタ12で形成したほうが、レンズ下距離を短くし、撮像素子の光の取り込み角を拡げることが出来るので好ましい。
本発明により転写レンズの表面荒れが無くなるメカニズムは、必ずしも明確ではないが、恐らく、以下のような現象によるものと考えられる。即ち、通常、有機膜に真空中でドライエッチング処理を施すると、表面がたたかれることにより、樹脂の不均質な分解、架橋が進み、この応力緩和で表面にシワが発生したり、あるいは、ミクロ的に不均一なエッチングが進んだり、樹脂表面の分子が分解や架橋で動き、結果として荒れた凹凸面が形成されるものと思われる。これに対し、本発明のように、樹脂の分子の隙間に低屈折率の化合物、例えば界面活性剤を詰め込むことにより、固定(アンカーリング)され、不均一な分子の動きが抑制されるため、転写レンズの表面がスムースになるものと考えられる。
以下、本発明の実施例を示し、本発明による固体撮像素子及びその製造方法について詳細に説明する。
実施例1
図4(a)に示すように、受光素子17や遮光膜、パッシベーションを形成した半導体基板10上に、熱硬化タイプのアクリル樹脂塗布液を用いてスピンコートにて平坦化層16を形成した(図4(b)参照)。
次いで、図4(c)に示すように、3種のカラーレジスト(Gレジスト、Bレジスト、Rレジスト)を用い、G、B、Rの3色にて3回のフォトリソグラフィーの手法で、カラーフィルタ11をそれぞれ形成した。
Gレジストは、色材としてC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6を色材として、さらにシクロヘキサノン、PGMAなどの有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤を添加した構成のカラーレジストを用いた。
Bレジストは、色材としてC.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレット23を色材として、さらにシクロヘキサノン、PGMAなどの有機溶剤、ポリマーワニス、モノマー、開始剤を添加した構成のカラーレジストを用いた。
Rレジストの色材は、C.I.ピグメントレッド117、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントイエロー139とした。他の組成は、Gレジストと同様とした。
次に、図4(c)に示すように、カラーフィルタ11上にフッ素系アクリル樹脂(屈折率:1.45)にフッ素系界面活性剤(屈折率:1.41)、メガファック BL-20 大日本インキ化学工業(株)製、を固形比で3%含有する塗布液を1μmの膜厚に塗布し、180℃で3分の加熱により硬膜化処理し、透明樹脂層13を形成した。その後、熱フロー制御層19としてアクリル樹脂を0.3μm膜厚で塗布形成した。更に、アルカリ可溶性・感光性・熱フロー性をもつフェノール樹脂である感光性樹脂層18を形成した。
引き続き、図4(d)に示すように、感光性樹脂層18(レンズ材料)を公知のフォトリソグラフィーのプロセスにて矩形のパターンとし、200℃の熱処理にてフローさせて丸く半球状に形成して、レンズ母型15を得た。なお、レンズ母型15は、高さ0.6μm、片側0.1μmのほぼ適正なフロー量で、レンズ母型間のギャップ0.24μmでスムースな半球状とすることが出来た。
最後に、ドライエッチング装置にて、フロン系ガスであるCF とC の混合ガスを用い、レンズ母型をマスクとしてエッチング処理し、図3に示す転写レンズ14を形成した。この転写レンズ14を、230℃で18分熱処理した。転写レンズ14の高さは、1μmであった。転写レンズ間のギャップは、0.04μmとほぼ、「ゼロギャップ」と呼ぶにふさわしい狭いギャップに加工することができた。用いたフッ素系アクリル樹脂の硬膜後の屈折率は1.44であった。
なお、実施例1に用いたフッ素系アクリル樹脂のエッチングレートは、レンズ母型のフェノール樹脂と比較して、1.5倍と速いエッチングレートを示した。レンズ母型の下地樹脂である透明樹脂層のエッチングレートが高い場合には、転写レンズ間のギャップを狭く加工し、転写レンズの開口率を向上することができる傾向にある。レンズ母型樹脂のエッチングレートとその下地樹脂のエッチングレートを同一とすると、転写レンズは、レンズ母型とほぼ同じ大きさ、形状に加工することができる。また、用いるフロン系ガスについては、カーボンリッチなガスを用いることで、この傾向(ギャップを狭く加工する)を若干、増長させることができる。
図1に示したように、実施例1に係る固体撮像素子は、光電変換素子17が形成された半導体基板10上に平坦化層16、カラーフィルタ11、転写レンズ14を形成してなるものである。
カラーフィルタ11は、透明樹脂13によるマイクロレンズ形状を延長する形の曲面12を持ち、全体として転写レンズ14とした。転写レンズ径は2.5μm、厚み(レンズ高さ)は0.6μmであった。
図6に実施例1の転写レンズ14のSEM像を示した。図6から明らかなように、フッ素系界面活性剤を添加したことで、転写レンズ表面が平滑になり荒れを解消することができた。実施例1で用いたフッ素系アクリル樹脂の単層膜の表面反射率は、約4%であるが、本実施例1の転写レンズを形成した撮像素子の表面反射率は、約3%と若干量の反射率低下の効果があった。
実施例2
実施例2は、実施例1の透明樹脂に変えて、シリコーン系界面活性剤であるFZ2122(商品名:日本ユニカー(株)製)(屈折率:1.42)を3%含有する熱硬化形アクリル樹脂(屈折率:1.55)を用いた。
図2に示すように、光電変換素子27が形成された半導体基板20上に平坦化層26、カラーフィルタ21、転写レンズ24を形成した。カラーフィルタ21は、透明樹脂23によるマイクロレンズ形状を延長する形の曲面22を持ち、全体として転写レンズ24とした。転写レンズ径は2.5μm、厚み(レンズ高さ)は0.6μmとした。用いたアクリル樹脂の硬膜後の屈折率は1.54であった。
シリコーン系界面活性剤を含有させたことで、実施例1と同様に、転写レンズの表面が平滑になり、荒れを解消することができた。また、シリコーン系界面活性剤を添加することで、転写レンズ基材の屈折率は上がることがなく、逆に若干量であるが屈折率を低下させることができた。
以上の実施例において、フッ素系又はシリコーン系界面活性剤を含有させた転写レンズを備える固体撮像素子は、従来のマイクロレンズの反射率の半分以下の低反射率となり、再反射光を半分以下に抑制し、画質向上に貢献することができた。
比較例
比較例として、フッ素系界面活性剤もシリコーン系界面活性剤も含まない透明樹脂(フッ素系アクリル樹脂)を用いて形成した、2μmサイズの転写レンズ表面のSEM写真を図7に示す。レンズ系、レンズ厚み、下地のカラーフィルタ構成、及びドライエッチング条件は、実施例1と同一とした。図7から、界面活性剤を添加しない場合、転写レンズ74表面が荒れていることが観察された。
実施例1における固体撮像素子の部分断面図である。 実施例2における固体撮像素子の部分断面図である。 本発明の固体撮像素子の部分断面図である。 本発明の固体撮像素子の製造方法の工程を示す説明図である。 本発明の固体撮像素子の部分平面図である。 実施例1における界面活性剤添加の転写レンズ表面のSEM写真である。 2μmサイズの転写レンズ表面のSEM写真である。 6μmサイズの転写レンズ表面のSEM写真である。
符号の説明
10、20・・・半導体基板、11、21・・・カラーフィルタ、13、23・・・透明樹脂層、14、24、74、84・・・マイクロレンズ(転写レンズ)、15・・・レンズ母型、16、26・・・平坦化層、17、27・・・光電変換素子、18・・・感光性樹脂層、19・・・熱フロー制御層、40・・・非開口部

Claims (6)

  1. 2次元的に配置された光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に直接あるいは間接的に積層された複数の転写レンズを具備する固体撮像素子において、該転写レンズが、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂を用いたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記透明樹脂は、屈折率1.47以下の化合物を0.2%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記屈折率1.47以下の化合物は、フッ素化合物又はシリコン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像素子。
  4. 2次元的に配置された光電変換素子と、該光電変換素子のそれぞれに対応して配設され
    たカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に直接あるいは間接的に積層された複数の転写レンズを具備する固体撮像素子の製造方法において、
    1)複数のカラーレジストを用いて、複数回のフォトリソグラフィプロセスでカラーフィルタを形成する工程、
    2)該カラーフィルタ上に、屈折率1.47以下の化合物を含有する透明樹脂層を形成する工程、
    3)該透明樹脂層上に、アルカリ可溶性及び熱フロー性を有する感光性樹脂を用いてレンズ母型を形成する工程、
    4)ドライエッチングにより、レンズ母型のパターンを透明樹脂層へ転写し、転写レンズを形成する工程
    を少なくとも具備することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  5. 前記透明樹脂層は、屈折率1.47以下の化合物を0.2%以上含有することを特徴とする請求項4に記載の固体撮像素子の製造方法。
  6. 前記工程2)の後に、感光性樹脂の熱フロー制御層を形成する工程を更に具備することを特徴とする請求項4に記載の固体撮像素子の製造方法。
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