JP2005196474A - 自動販売機 - Google Patents

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圭久 坂本
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Abstract

【課題】冷媒が商品収納庫内に漏洩した場合においても、漏洩量を最小限にすることのできる自動販売機を提供する。
【解決手段】切換スイッチ61によって第1の商品収納庫30を加熱運転に切換えると、各電磁弁51a,51b,51cを閉鎖し、切換スイッチ61の切換操作が行われてから所定時間が経過した後、冷却運転を行う第2及び第3の商品収納庫31,32の第2及び第3の電磁弁51b,51cを開放するようにしたので、加熱運転を行う第1の商品収納庫30内の冷媒回路50内に残留した冷媒を第1の商品収納庫30の外部の冷媒回路50内に回収することができ、加熱運転を行う第1の商品収納庫30内に漏洩する冷媒を最小限にすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ビン、缶またはペットボトル入り飲料等を冷却または加熱して販売する自動販売機に関するものである。
従来、この種の自動販売機としては、前面を開口した自動販売機本体と、自動販売機本体の前面を開閉する外扉と、自動販売機本体内に仕切板によって区画された複数の商品収納庫と、各商品収納庫内にそれぞれ設けられた蒸発器と、自動販売機の下部に設けられ、商品収納庫内の各蒸発器と冷媒回路によって接続された圧縮機及び凝縮器と、商品収納庫内に設けられた電気ヒータとを備え、商品収納庫内に収納された商品を冷凍サイクルによって冷却し、または電気ヒータによって加熱するようにしたものが知られている。
前記自動販売機の冷媒回路には、クロロ・フルオロ・カーボン(CFC)、ハイドロ・クロロ・フルオロ・カーボン(HCFC)及びハイドロ・フルオロ・カーボン(HFC)が冷媒として用いられている。しかし、これらフロン系冷媒の使用規制に伴い、その代替品として、地球環境への悪影響が少ない自然冷媒であるプロパンやイソブタン等の可燃性冷媒が用いられるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−115941号公報
可燃性冷媒を用いた自動販売機としては、商品収納庫内をヒータによって加熱する場合に、商品収納庫内の温度が所定温度以上にならないようにヒータに保護装置を設けたものもあるが、ヒータを使用した商品収納庫内における可燃性の冷媒の漏洩は可能な限り少なくすることが好ましく、冷媒の漏洩防止が課題となっている。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷媒が商品収納庫内に漏洩した場合においても、漏洩量を最小限にすることのできる自動販売機を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、自動販売機本体内に設けられた複数の商品収納庫と、各商品収納庫内にそれぞれ設けられた蒸発器と、各蒸発器を接続する冷媒回路と、冷媒回路の冷媒を循環させる圧縮機と、少なくとも一つの商品収納庫内に設けられたヒータとを備え、圧縮機から吐出された冷媒を各蒸発器に循環させることにより商品収納庫内を冷却し、ヒータを作動させることにより商品収納庫内を加熱するようにした自動販売機において、前記商品収納庫の冷却運転及び加熱運転を切換える切換手段と、各商品収納庫の外部にそれぞれ配置され、各蒸発器の冷媒流入側回路を開閉する流入側バルブと、各商品収納庫の外部にそれぞれ配置され、各蒸発器の冷媒流出側回路の冷媒流通方向を流出方向のみに規制する流出側バルブと、切換手段によって商品収納庫の冷却運転が加熱運転に切換えられると、各流入側バルブを閉鎖し、圧縮機を作動させた状態で所定時間が経過した後、冷却運転を行う商品収納庫の流入側バルブを開放する制御手段とを備えている。これにより、切換手段によって商品収納庫の冷却運転を加熱運転に切換えると、各流入側バルブが閉鎖され、圧縮機を作動させた状態で所定時間が経過した後、冷却運転を行う商品収納庫の流入側バルブが開放されることから、加熱運転を行う商品収納庫内の冷媒回路内に残留した冷媒が商品収納庫の外部の冷媒回路内に回収される。
本発明によれば、加熱運転を行う商品収納庫内の冷媒回路内に残留した冷媒を商品収納庫の外部の冷媒回路内に回収することができるので、加熱運転を行う商品収納庫内に漏洩する冷媒を最小限にすることができる。
図1乃至図8は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動販売機の斜視図、図2はその正面断面図、図3はその側面断面図、図4は自動販売機の冷媒回路図、図5は制御系を示すブロック図、図6乃至図8は冷媒の流路を示す冷媒回路図である。
この自動販売機は、前面を開口した自動販売機本体10と、自動販売機本体10の前面を開閉する外扉20と、自動販売機本体10内に設けられた第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32と、自動販売機本体10内の下部に設けられた機械室40と、第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32及び機械室40内に設けられた冷媒回路50と、制御部60とから構成されている。
自動販売機本体10は断熱箱体からなり、その内部には第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32の前面を開閉する断熱構造の内扉11が設けられている。
外扉20は前面に商品サンプル21、商品選択スイッチ22、硬貨投入口23、紙幣投入口24、硬貨返却口25及び商品取出口26を備え、その幅方向一端側を自動販売機本体10に回動自在に支持されている。
第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32は自動販売機本体10内の上部側を断熱構造の仕切板によって幅方向に区画することにより設けられ、第1及び第2の商品収納庫30,31は冷却運転及び加熱運転の切換が可能で、第3の商品収納庫32は冷却運転専用になっている。各商品収納庫30,31,32内の上部には商品を収納する商品収納コラム33が設けられ、下部にはそれぞれ冷媒回路50によって接続された第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32a及び第1、第2及び第3の蒸発器用送風機30b,31b,32bが配置されている。また、第1及び第2の商品収納庫30,31内には加熱運転用の第1及び第2の電気ヒータ30c,31cが設けられている。
機械室40は、冷凍回路50によって接続された圧縮機41、凝縮器42及び凝縮器用送風機43が配置されている。
冷媒回路50は、第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32a、圧縮機41、凝縮器42、流入側バルブとしての第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51c、第1、第2及び第3の膨張弁52a,52b,52c及び流出側バルブとしての第1、第2及び第3の逆止弁53a,53b,53cを備え、これらは冷媒流通用の配管によって接続されている。即ち、圧縮機41の吐出側と凝縮器42の吸入側が接続され、凝縮器42の吐出側と第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32aそれぞれの吸入側が並列に接続されている。凝縮器42の吐出側と第1の蒸発器30aの吸入側との間には第1の電磁弁51aが設けられ、第1の電磁弁51aの第1の蒸発器30a側には第1の膨張弁52aが設けられている。凝縮器42の吐出側と第2の蒸発器31aの吸入側との間には第2の電磁弁51bが設けられ、第2の電磁弁51bの第2の蒸発器31a側には第2の膨張弁52bが設けられている。凝縮器42の吐出側と第3の蒸発器32aの吸入側との間には第3の電磁弁51cが設けられ、第3の電磁弁51cの第3の蒸発器32a側には第3の膨張弁52cが設けられている。また、第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32aそれぞれの吐出側と圧縮機41の吸入側が並列に接続され、第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32aそれぞれの吐出側と圧縮機41の吸入側との間には第1、第2及び第3の逆止弁53a,53b,53cがそれぞれ流れ方向を圧縮機41側に向けて設けられている。
また、ここで使用される冷媒は、自然冷媒であるプロパンまたはイソブタン等の可燃性冷媒が使用される。
制御部60はマイクロコンピュータからなり、第1及び第2の商品収納庫30,31の冷却運転または加熱運転の切換を行う切換手段としての切換スイッチ61、圧縮機41、第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51c、第1、第2及び第3の蒸発器用送風機30b,31b,32b、第1及び第2の電気ヒータ30c,31c及び凝縮器用送風機43が接続されている。
以上のように構成された自動販売機において、第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32を冷却運転する場合は、図6に示すように、制御部60は第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51cを開放し、圧縮機41、第1、第2及び第3の蒸発器用送風機30b,31b,32b及び凝縮器用送風機43を運転する。これにより、圧縮機41から吐出された冷媒は、凝縮器42に流通した後、第1、第2及び第3の蒸発器30a,31a,32aに第1、第2及び第3の膨張弁52a,52b,52cを介して流通し、圧縮機41に吸入される。このような冷媒の循環によって第1、第2及び第3の商品収納庫30,31,32が冷却されるようになっている。
ここで、例えば第1の商品収納庫30を加熱運転に切換える場合、切換スイッチ61を操作すると、第1の電気ヒータ30cに通電し、第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51cを閉鎖する。この状態で圧縮機41を運転することにより、図7に示すように、第1の商品収納庫30内の冷媒回路内に残留した冷媒が機械室40内の第1、第2及び第3の逆止弁53a,53b,53cと第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51cとの間の商品収納庫30,31,32外に回収される。この後、切換スイッチ61の切換操作が行われてから所定時間が経過すると、図8に示すように、第2及び第3の電磁弁51b,51cを開放する。これにより、第2及び第3の商品収納庫31,32が再び冷却される。
また、前記のように第1の商品収納庫30を加熱運転し、第2及び第3の商品収納庫31,32を冷却運転している場合には、第1の商品収納庫30内の冷媒回路50に少量の冷媒が漏洩するため、次のような動作を所定時間(ここでは、数時間)ごとに定期的に行う。これにより、第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51cを閉鎖し、圧縮機41を運転することにより、第1の商品収納庫30内の冷媒回路50内に残留した冷媒が機械室40内の第1、第2及び第3の逆止弁53a,53b,53cと第1、第2及び第3の電磁弁51a,51b,51cとの間に回収される。この後、切換スイッチ61の切換操作が行われてから所定時間が経過すると、第2及び第3の電磁弁51b,51cを開放する。これにより、第2及び第3の商品収納庫31,32が再び冷却される。
このように、本実施形態よれば、切換スイッチ61によって第1の商品収納庫30を加熱運転に切換えると、各電磁弁51a,51b,51cを閉鎖し、切換スイッチ61の切換操作が行われてから所定時間が経過した後、冷却運転を行う第2及び第3の商品収納庫31,32の第2及び第3の電磁弁51b,51cを開放するようにしたので、加熱運転を行う第1の商品収納庫30内の冷媒回路50内に残留した冷媒を第1の商品収納庫30の外部の冷媒回路50内に回収することができ、加熱運転を行う第1の商品収納庫30内に漏洩する冷媒を最小限にすることができる。
また、各電磁弁51a,51b,51cを閉鎖し、所定時間が経過した後に冷却運転を行う第2及び第3の商品収納庫31,32の第2及び第3の電磁弁51b,51cを開放する動作を所定の期間ごとに行うようにしたので、加熱運転行う第1の商品収納庫30内の冷媒回路50に少量の冷媒が漏洩する場合においても、冷媒を第1の商品収納庫30の外部の冷媒回路50内に定期的に回収することができ、加熱運転を行う第1の商品収納庫30内に漏洩する冷媒を最小限にすることができる。
本発明の一実施形態を示す自動販売機の斜視図 自動販売機の正面断面図 自動販売機の側面断面図 自動販売機の冷媒回路図 制御系を示すブロック図 冷媒の流路を示す冷媒回路図 冷媒の流路を示す冷媒回路図 冷媒の流路を示す冷媒回路図
符号の説明
10…自動販売機本体、30…第1の商品収納庫、30a…第1の蒸発器、30c…第1の電気ヒータ、31…第2の商品収納庫、31a…第2の蒸発器、31c…第2の電気ヒータ、32…第3の商品収納庫、32a…第3の蒸発器、41…圧縮機、50…冷媒回路、51a…第1の電磁弁、51b…第2の電磁弁、51c…第3の電磁弁、53a…第1の逆止弁、53b…第2の逆止弁、53c…第3の逆止弁、60…制御部。

Claims (2)

  1. 自動販売機本体内に設けられた複数の商品収納庫と、各商品収納庫内にそれぞれ設けられた蒸発器と、各蒸発器を接続する冷媒回路と、冷媒回路の冷媒を循環させる圧縮機と、少なくとも一つの商品収納庫内に設けられたヒータとを備え、圧縮機から吐出された冷媒を各蒸発器に循環させることにより商品収納庫内を冷却し、ヒータを作動させることにより商品収納庫内を加熱するようにした自動販売機において、
    前記商品収納庫の冷却運転及び加熱運転を切換える切換手段と、
    各商品収納庫の外部にそれぞれ配置され、各蒸発器の冷媒流入側回路を開閉する流入側バルブと、
    各商品収納庫の外部にそれぞれ配置され、各蒸発器の冷媒流出側回路の冷媒流通方向を流出方向のみに規制する流出側バルブと、
    切換手段によって商品収納庫の冷却運転が加熱運転に切換えられると、各流入側バルブを閉鎖し、圧縮機を作動させた状態で所定時間が経過した後、冷却運転を行う商品収納庫の流入側バルブを開放する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする自動販売機。
  2. 前記各流入側バルブを閉鎖し、圧縮機を作動させた状態で所定時間が経過した後、冷却運転を行う商品収納庫の流入側バルブを開放する動作を所定時間ごとに行う制御手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
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