JP5471518B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、缶、ビン、パック、ペットボトル等の容器に入れた飲料等の商品を冷却または加熱して販売に供する自動販売機に関する。
近年の地球温暖化に対して二酸化炭素の排出量削減が課題となっており、自動販売機も省エネ型が開発されている。その1方式として従来は排熱していた凝縮器の熱を室内の加熱に利用するヒートポンプ方式の自動販売機が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
この方式での自動販売機では、室内、室外の各熱交換器に複数の電磁弁を設け、電磁弁を切り替えることにより、室内の熱交換器を凝縮器として作用をさせてヒートポンプ運転を行う。例えば、2室を加熱、1室を冷却する設定モードの場合には、室外の熱交換器を休止させ、加熱する室内の熱交換器を凝縮器として作用させ、冷却する室内の熱交換器を蒸発器として作用させるように電磁弁の開閉を切り替えることで冷却加熱のヒートポンプ運転を行う。
特許文献1に対して、室内熱交換器と並列接続をして室外に熱交換器を設けた自動販売機が知られている。この自動販売機では、2室を加熱、1室を冷却する設定モードで運転中に冷却する室内が適温となり、運転モードが加熱単独運転となったときに、室外に設けた熱交換器を蒸発器と使用することで、加熱単独のヒートポンプ運転を行うことができるので、消費電力が低減される(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−109942号公報 特開2007−108915号公報
しかしながら、特許文献2に記載された自動販売機では、室内熱交換器と並列接続させて室外に蒸発器用の熱交換器を設けるため、当該蒸発器用の熱交換器が休止中にはその熱交換器内に冷媒が残留する。この時冷却加熱の設定モードを3室すべての室で冷却運転に切り替えるなど大量の冷媒循環量を必要とする運転モードに切り替わると、冷媒の循環量が不足するという虞があった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、上記の課題を解決して、冷却加熱の運転モードに関わらず低コストで効率良くヒートポンプ運転を行う自動販売機等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を凝縮する室外熱交換器と、冷媒を膨張させる第1膨張手段と、分配器を介して分配した冷媒を蒸発させて室内を冷却する複数の第1室内熱交換器と、複数の第1室内熱交換器から流れる冷媒を集合させる集合器とを配管接続してなる冷却循環回路を構成するとともに、前記圧縮機と、冷媒を凝縮させて室内を加熱する第2室内熱交換器と、前記第1膨張手段と、冷媒を蒸発させて室内を冷却する前記第1室内熱交換器とを配管接続してなる冷却加熱循環回路を構成した冷媒循環回路を有する自動販売機において、前記室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、前記室外熱交換器の出口部と前記第1膨張手段との間に逆止弁を設け、当該逆止弁と前記第1膨張手段とを接続する配管と前記室外熱交換器の入口部との間を第1電磁弁および第2膨張器を介して第1バイパス管路を設けるとともに、前記室外熱交換器の出口部と前記逆止弁とを接続する配管と前記圧縮機の入口部との間に第2電磁弁を介して第2バイパス管路を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る自動販売機は、請求項1に記載の自動販売機において、前記室外熱交換器および前記第2室内熱交換器との接合点と前記第1膨張器との間の高温の冷媒が流れる高圧配管と、前記集合器と前記圧縮機の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項3に係る自動販売機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を凝縮する室外熱交換器と、冷媒を膨張させる第1膨張手段と、分配器を介して分配した冷媒を蒸発させて室内を冷却する複数の第1室内熱交換器と、複数の第1室内熱交換器から流れる冷媒を集合させる集合器とを配管接続してなる冷却循環回路を構成するとともに、前記圧縮機と、冷媒を凝縮させて室内を加熱する第2室内熱交換器と、第2室内熱交換器からの冷媒をさらに凝縮させる室外補助熱交換器と、前記第1膨張手段と、冷媒を蒸発させて室内を冷却する前記第1室内熱交換器とを配管接続してなる冷却加熱循環回路を構成した冷媒循環回路を有する自動販売機において、前記室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、前記室外熱交換器の出口部と前記第1膨張手段との間に逆止弁と、前記第2室内熱交換器と前記室外補助熱交換器との間に補助熱交電磁弁とを設けるとともに、当該補助熱交電磁弁と並列接続して、第3電磁弁および第3膨張器を介した第3バイパス管路と、前記室外補助熱交換器と前記逆止弁とを接続する配管と前記圧縮機の入口部との間に第4電磁弁を介して第4バイパス管路を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項4に係る自動販売機は、請求項3に記載の自動販売機において、前記室外熱交換器および前記第2室内熱交換器との接合点と前記第1膨張器との間の高温の冷媒が流れる高圧配管と、前記集合器と前記圧縮機の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことを特徴とする。
本発明に係る請求項1の自動販売機は、室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、前記室外熱交換器の出口部と第1膨張手段との間に逆止弁を設け、当該逆止弁と前記第1膨張手段とを接続する配管と前記室外熱交換器の入口部との間を第1電磁弁および第2膨張器を介して第1バイパス管路を設けとともに、前記室外熱交換器の出口部と前記逆止弁とを接続する配管と圧縮機の入口部との間に第2電磁弁を介して第2バイパス管路を設けたことにより、運転モードが加熱単独運転時に室外熱交換器にて冷媒を蒸発することができるので、ヒートポンプ運転が可能となる結果、消費電力を少なくすることができるとともに、運転モードが冷却単独運転に切り替えられた場合においても当該室外熱交換器が凝縮器として使用されるので、冷媒の循環量が適正に保持することができる結果、低コストで効率よく運転を行うことができる。
本発明に係る請求項2の自動販売機は、室外熱交換器または第2室内熱交換器から高温の冷媒が流れる高圧配管と、第1室内熱交換器から低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことにより、第1膨張器への流入する冷媒の温度が低下するので、蒸発温度が下がり、また、圧縮機へ流入する冷媒の温度が上昇するので、凝縮温度を上がる結果、効率よくヒートポンプ運転を行うことができる。
本発明に係る請求項3の自動販売機は、室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、室外熱交換器の出口部と第1膨張手段との間に逆止弁と、第2室内熱交換器と室外補助熱交換器との間に補助熱交電磁弁を設けるとともに、当該補助熱交電磁弁と並列接続して、第3電磁弁および第3膨張器を介した第3バイパス管路と、室外補助熱交換器と逆止弁とを接続する配管と圧縮機の入口部との間に第4電磁弁を介して第4バイパス管路を設けたことにより、運転モードが加熱単独運転時に室外補助熱交換器にて冷媒を蒸発することができるので、ヒートポンプ運転が可能となる結果、消費電力を少なくすることができるとともに、運転モードが冷却単独運転に切り替えられた場合においても当該室外補助熱交換器が凝縮器として使用されるので、冷媒の循環量を適正に保持することができる結果、低コストで効率よく運転を行うことができる。
本発明に係る請求項4の自動販売機は、室外熱交換器および第2室内熱交換器との接合点と第1膨張器との間の高温の冷媒が流れる高圧配管と、集合器と圧縮機の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことにより、第1膨張器への流入する冷媒の温度が低下するので、蒸発温度が下がり、また、圧縮機へ流入する冷媒の温度が上昇するので、凝縮温度を上がる結果、効率よくヒートポンプ運転を行うことができる。
本発明の実施例1に係る自動販売機を示す斜視図。 図1に示した自動販売機の断面図。 本発明の実施例1に係る冷媒回路図。 本発明の実施例1に係る制御装置のブロック図。 実施例1に係る、3室を全て冷却する冷却単独運転における冷媒の流れを示す回路図。 実施例1に係る、2室を加熱し1室を冷却するヒートポンプ運転における冷媒の流れを示す回路図。 実施例1に係る、1室を休止し2室を加熱する加熱単独運転における冷媒の流れを示す回路図。 本発明の実施例2に係る冷媒回路図。 実施例2に係る、2室を加熱し1室を冷却するヒートポンプ運転における冷媒の流れを示す回路図。 実施例2に係る、1室を休止し2室を加熱する加熱単独運転における冷媒の流れを示す回路図。 本発明の実施例3に係る冷媒回路図。 実施例3に係る、1室を加熱し2室を冷却するヒートポンプ運転における冷媒の流れを示す回路図。 実施例3に係る、1室を休止し2室を加熱する加熱単独運転における冷媒の流れを示す回路図。 本発明の実施例4に係る冷媒回路図。 実施例4に係る、2室を加熱し1室を冷却するヒートポンプ運転における冷媒の流れを示す回路図。 実施例4に係る、1室を休止し2室を加熱する加熱単独運転における冷媒の流れを示す回路図。
(実施例1)
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機における冷媒回路の好適な実施例1を詳細に説明する。なお、この実施例1によりこの発明が限定されるものではない。
図1の斜視図、図2の断面図、図3の冷媒回路図において、自動販売機は、前面が開口した直方状の断熱体として形成された本体キャビネット10と、その前面に設けられた外扉20および内扉30(30a,30b)と、本体キャビネット10の内部を上下2段に底板11にて区画形成し、上部を例えば2つの断熱仕切板40wによって仕切られた3つの独立した商品収納室40a、40b、40cと、下部に商品収納室40a、40b、40cを冷却もしくは加熱する冷却/加熱ユニット60を収納する機械室50と、外扉20の内側に配設され、商品収納室40a、40b、40c内の温度センサTa、Tb、Tcにより自動販売機の冷却、加熱運転などを制御する制御手段90と、を有して構成されている。
より詳細に説明すると、外扉20は、本体キャビネット10の前面開口を開閉するためのものであり、図には明示していないが、この外扉20の前面には、販売する商品の見本を展示する商品展示室、販売する商品を選択するための選択ボタン、貨幣を投入するための貨幣投入口、払い出された商品を取り出すための商品取出口21等々、商品の販売に必要となる構成が配置してある。
内扉30(30a,30b)は、商品収納室40a、40b、40cの前面を開閉し、内部の商品を保温するものであり、上下2段に分割され内部に断熱体を有する箱型形状の構造体である。上側の内扉30aは、一端を外扉20に軸支し、他端を外扉20に係着して、外扉20の開放と同時に上側の内扉30aを開放させて、商品の補充を容易にするものである。下側の内扉30bは、一端を本体キャビネット10に軸支し、他端を本体キャビネット10に不図示の掛金にて掛着して、外扉20を開放したときには、閉止した状態であり、商品収納室40a、40b、40c内の冷却もしくは加熱した空気が流出することを防ぎ、メンテナンス時など必要に応じて開放できるものである。
商品収納室40a、40b、40cは、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を所望の温度に維持した状態で収容するためのものであり、その収納室の容量は商品収納室40a、40c、40bの順番に大きな態様で配分されている。本実施例1は、商品収納室40aを冷却専用とし、商品収納室40b、40cを冷却加熱兼用としている。その商品収納室40a、40b、40cには、それぞれ、商品を上下方向に沿って並ぶ態様で収納し、販売信号により1個ずつ商品を排出するための商品搬出機構を備えた商品収納ラックR、排出された商品Sを内扉30bに取設された搬出扉31を介して外扉の商品取出口21へ搬出する商品搬出シュート42を有している。
冷却/加熱ユニット60は、機械室50内に圧縮機61、室外熱交換器62、第1膨張器(膨張手段)63、第2膨張器(膨張手段)82、アキュムレータ69、室外補助熱交換器76を取設し、底板11を跨いで室内に蒸発器(第1室内熱交換器)65a、室内熱交換器(第1室内熱交換器、第2室内熱交換器を兼用する)65b、65cを有して各機器を冷媒配管で接続されることにより構成されている。冷却/加熱ユニット60は、冷却加熱の設定モードに応じて、室内に冷却または加熱した空気を循環させて商品収納ラックR内の商品Sを冷却または加熱するものである。
冷却加熱用の圧縮機61は、冷媒を圧縮して回路内を循環させるためのもので、冷却運転時には、蒸発温度が約−10℃、凝縮温度が約40℃で使用され、加熱運転時には、蒸発温度が約−10℃、凝縮温度が約70℃で使用される。
室外熱交換器62は、フィンチューブ型の熱交換器であり、冷却運転時に余剰な凝縮熱を排出するためのものであり、加熱単独運転時には蒸発器を兼用する。室外熱交換器62の後部にはファン62fが取設され、ファン62fは機械室50の前面開口部より空気を吸入し、室外熱交換器62による凝縮熱を吸入するとともに、圧縮機61の排熱を吸収して、機械室50の背面開口部へ排気するためのものである。
第1膨張器63は、冷却運転時に通過する冷媒を減圧して断熱膨張させるものであり、たとえばキャピラリ、温度膨張弁、電子膨張弁である。
分流器(分配器)64は、第1膨張器63で断熱膨張させられた冷媒を蒸発器65a,室内熱交換器65b、65cに分配するためのものである。
蒸発器65aは、商品収納室40aを冷却するためのものであり、室内熱交換器65b、65cは、商品収納室40b、40cを冷却もしくは加熱するためのものである。また、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cは、各商品収納室の下部に取設され、風胴167で囲繞され、その後方にファン65fが取設され、その後方にダクト167dが取設されている。商品収納室内の冷却と加熱は、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cにより冷却もしくは加熱された空気を商品収納室内の商品Sに送風し、図2中の矢印で示すようにダクト167dより循環回収することで行われる。
アキュムレータ69は、蒸発器65a,室内熱交換器65b、65cから蒸発された冷媒を流入し、気液分離させて液冷媒を貯留し、気体冷媒を圧縮機61に戻すための密閉した容器である。また、アキュムレータ69は、回路の冷媒循環に余った冷媒を貯留するための容器でもある。
室外補助熱交換器76は、フィンチューブ型の熱交換器であり、加熱運転時に余剰な凝縮熱を排出するためのものである。
室内の温度センサTa、Tb、Tcは、商品収納室40a、40b、40c内の風胴167の上面に取設され、商品収納室40a、40b、40cの室内温度を検知するためのものである。
凝縮器電磁弁68は、圧縮機61と室外熱交換器62間の冷媒通路を開閉するものであり、加熱器電磁弁68b、68cは、圧縮機61と室内熱交換器65b、65c間の圧縮された冷媒の通路を開閉するものである。第1の冷却器入口電磁弁70a,第2の冷却器入口電磁弁70b,70cは分流器64と蒸発器65a、室内熱交換器65b、65c間の膨張された冷媒の通路を開閉するものであり、冷却器出口電磁弁72b,72cは、室内熱交換器65b、65cと圧縮機61と間の蒸発された冷媒の通路を開閉するものである。
逆止弁79は、図3に示すように室外熱交換器62の出口部と第1膨張器63の入口部(室外補助熱交換器76と分配器63との結合点176)との間に設けて、室外熱交換器62への冷媒の流れを阻止するためのものである。
第1バイパス管路80は、加熱単独運転時に室外熱交換器62に冷媒を流して蒸発器として使用するためのものであり、逆止弁79と第1膨張器63とを接続する配管の接続点180と、室外熱交換器62の入口部とを接続する管路である。また、第1バイパス管路80には、第1バイパス電磁弁83、第2膨張器82、逆止弁81が接続されている。
第1バイパス電磁弁83は、加熱単独運転時に室外熱交換器62に冷媒を流し、他の運転モード時にはバイパス管路80への冷媒の流入を阻止するためのものである。
第2膨張器82は、加熱単独運転時に通過する冷媒を減圧して断熱膨張させるものであり、たとえばキャピラリ、温度膨張弁、電子膨張弁である。
逆止弁81は、凝縮器電磁弁68より第1バイパス管路80に流入する冷媒を阻止するためのものである。
第2バイパス管路85は、加熱単独運転時に室外熱交換器62にて蒸発した冷媒を圧縮機61へ戻すためのものであり、室外熱交換器62と逆止弁79との接続点185と、集合器67とアキュムレータ69との中間点186とを接続する管路である。また、第2バイパス管路85には、第2バイパス管路85へ冷媒の流入出を制御する第2バイパス電磁弁86が接続されている。
冷却/加熱ユニット60の冷媒回路構成について、図3を参照しつつ詳述する。冷媒回路は、室内を冷却のみを行う冷却単独回路(冷却循環回路)60Aと、室内の冷却加熱を同時に行う冷却加熱回路(冷却加熱循環回路)60Bと、室内を加熱のみを行う加熱単独回路60Cと、を有している。なお、図中の点線の囲いは、冷却専用の商品収納室40aと、冷却加熱兼用の商品収納室40b、40cを模式的に示している。
冷却単独回路60Aは、圧縮機61より、凝縮器電磁弁68、室外熱交換器62、逆止弁79、第1膨張器63を経由して、分流器64に接続し、分流器64より一方は第1の冷却器入口電磁弁70a、蒸発器65aを経由して集合器67に接続し、また、分流器64より他方は第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、室内熱交換器65b、65c、冷却器出口電磁弁72b、72cを経由して集合器67に接続し、集合器67よりアキュムレータ69を経由して圧縮機61に戻る回路である。
一方、冷却加熱回路60Bには、冷却単独回路60Aに加えて、圧縮機61と凝縮器電磁弁68との接続点より並列接続された加熱器電磁弁68b、68cを介して、第2の冷却器入口電磁弁70b、70cと室内熱交換器65b、65c入口側との中間点(接続点)168b、168cとそれぞれ接続し、室内熱交換器65b、65cの出口側(図中右側)からそれぞれ逆止弁71,71を介して結合した後、室外補助熱交換器76、第1膨張器63を経由して分配器64へ接続する管路とが設けられている。
しかして、冷却加熱回路60Bは、圧縮機61から加熱器電磁弁68b、68cを介し室内熱交換器65c、65bに接続され、室内熱交換器65c、65bから逆止弁71、71を介して室外補助熱交換器76、第1膨張器63を経由して分配器64に接続され、分流器64から第1の冷却器入口電磁弁70aを介して蒸発器65aに接続され、集合器67、アキュムレータ69を経由して圧縮機61に戻る回路である。
また、加熱単独回路60Cは、冷却加熱循環回路60Bに加えて、接続点180より、第1バイパス電磁弁83、第2膨張器82、逆止弁81を経由して室外熱交換器62の入口部とを接続する第1バイパス管路80と、接続点185より第2バイパス電磁弁86を介して接続点186と接続する第2バイパス管路85を有している。
しかして、加熱単独回路60Cは、圧縮機61から加熱器電磁弁68b、68cを介し室内熱交換器65c、65bに接続され、室内熱交換器65c、65bから逆止弁71、71を介して室外補助熱交換器76に接続され、第1バイパス電磁弁83、第2膨張器82、逆止弁81を経由して室外熱交換器62に接続され、室外熱交換器62よりアキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る回路である。
制御手段90は、商品収納室40a、40b、40cを冷却加熱の設定モード、運転モードにより冷却もしくは加熱の制御をするものである。図4に示すように内部にCPU、メモリを有し、冷却加熱モード設定SW91の設定モードおよび各室の温度状況による運転モードに応じて冷媒回路の圧縮機運転、電磁弁開閉などの制御を行う。冷却加熱の設定モードは、商品収納室40a、40b、40cの冷却もしくは加熱の運転をC、Hで示すものであり、商品収納室の左側から(40a、40b、40c)順に、例えば、すべてが冷却の場合にはCCCモード、右の商品収納室のみが加熱の場合にはCCHモードなどと記す。運転モードは、各室の温度状況により冷却、加熱、休止をそれぞれC、H、−で示すものであり、冷却加熱の設定モードと同様に商品収納室の左側から順に、例えば、左の商品収納室の冷却が適温となり、中、右の商品収納室のみが加熱の場合には−HHモードなどと記す。なお、制御手段90は、室内の温度センサTa、Tb、Tcにより検知した温度により、圧縮機61、凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、加熱器電磁弁68b、68cなどを制御し、室内を一定温度範囲内でON・OFF制御するサーモサイクル運転を行うことにより室内温度を適温に維持する。
かかる構成で冷却加熱モード設定SW91の操作により設定モードをCCCモードに設定すると、制御手段90は凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72cを開成し、加熱器電磁弁68b、68c、第1バイパス電磁弁83、第2バイパス電磁弁86を閉止する。このとき、冷媒は図5の太線で示すように流れ、具体的には、圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、凝縮器電磁弁68を介して室外熱交換器62にて凝縮され液体となり、第1膨張器63で膨張して低温の気液二相流となり、分流器64で三方に分流された後に蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cに流入する。流入した冷媒は、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cで蒸発して商品収納室40a、40b、40cを冷却し、蒸発した冷媒は集合器67にて集合しアキュムレータ69を介して気液分離されて、気相が圧縮機61に戻る。なお、この冷却は、制御装置90にて室内の温度センサTa、Tb、Tcによるサーモサイクル運転により室内温度が適温に制御される。
次に、冷却加熱モード設定SW91の操作により設定モードを左側の商品収納室40aを冷却し、中、右側の商品収納室40b、40cを加熱するCHHモードに設定すると、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1の冷却器入口電磁弁70aを開成し、凝縮器電磁弁68、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、第1バイパス電磁弁83、第2バイパス電磁弁86を閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図6の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して第1膨張器63に流入する。第1膨張器63に流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり分流器64、第1の冷却器入口電磁弁70aを経由して蒸発器65aに流入する。蒸発器65aに流入した冷媒は、蒸発して商品収納室40aを冷却し、集合器67、アキュムレータ69を経由して圧縮機61に戻る。このヒートポンプ運転も前述のようにサーモサイクル運転で室内が適温に維持される。
また、このとき、制御手段90が第2バイパス電磁弁86を開成させると、接続点186の圧力が低圧であるので、閉止している凝縮器電磁弁68から漏れて室外熱交換器62内に貯留する冷媒は、図中の矢印で示すように冷媒循環回路内のアキュムレータ69に回収されるので、適正な冷媒循環量が保持される。
そして、商品収納室40aが適温に冷却されると、制御手段90は、商品収納室40b、40cの加熱単独の運転モード(−HHモード)を行う。具体的には、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1バイパス電磁弁83、第2バイパス電磁弁86を開成し、凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72cを閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図7の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して接続点180より第1バイパス電磁弁83を介して第2膨張器82に流入する。第2膨張器82に流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり、室外熱交換器62にて蒸発して室外に冷熱を放出する。そして、室外熱交換器62にて蒸発した冷媒は、第2バイパス電磁弁86、アキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。
このように、室外熱交換器62への冷媒の流れを阻止する態様で、室外熱交換器62の出口部と第1膨張器63との間に逆止弁79を設け、当該逆止弁79と第1膨張器63とを接続する配管と室外熱交換器62の入口部との間を第1バイパス電磁弁83および第2膨張器82を介して第1バイパス管路80を設けとともに、室外熱交換器62の出口部と逆止弁79とを接続する配管と圧縮機61の入口部との間に第2バイパス電磁弁86を介して第2バイパス管路85を設けたことにより、運転モードが加熱単独運転時に室外熱交換器62にて冷媒を蒸発することができるので、ヒートポンプ運転が可能となる結果、消費電力を少なくすることができるとともに、運転モードが冷却単独運転に切り替えられた場合においても当該室外熱交換器62が凝縮器として使用されるので、冷媒の循環量が適正に保持することができる結果、低コストで効率よく運転を行うことができる。
なお、上述の説明は、冷却加熱の設定モードをCHHモードで説明をしたが、加熱を1室の商品収納室で行うCCHモード、CHCモードでも同様な効果が得られる。また、上述の説明は、2室の商品収納室を冷却加熱兼用とした自動販売機で説明をしたが、1室のみの商品収納室を冷却加熱兼用とした自動販売機でも同様な効果が得られる。
(実施例2)
実施例2は、請求項2に関する自動販売機に係り、実施例1と比較すると図8に示すように室外熱交換器62または室内熱交換器65b、65cからの高温の冷媒が流れる高圧配管と、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cからの低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器87を設けた点である。その他は、実施例1と同一であるので、その詳細な説明は省略をする。
内部熱交換器87は、機械室50内に取設され、その内部で熱交換を行う高温の高圧側配管871と低温の低圧側配管872を有している。高圧側配管871は、室外補助熱交換器76と接続点180との間の接続点176および第1膨張器63とに配管接続され、低圧側配管872は集合器67および接続点186とに配管接続されている。
かかる構成で、冷却加熱モード設定SW91の操作により設定モードを左側の商品収納室40aを冷却し、中、右側の商品収納室40b、40cを加熱するCHHモードに設定すると、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2電磁弁85を開成し、凝縮器電磁弁68、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、第1バイパス電磁弁83、第2バイパス電磁弁86を閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図9の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して内部熱交換器87内の高圧側配管871に流入する。高圧側配管871に流入した冷媒は、低圧側配管872と熱交換を行い温度が低下する。熱交換を行った冷媒は、第1膨張器63に流入し膨張して低温低圧の気液二相流となり分流器64、第1の冷却器入口電磁弁70aを経由して蒸発器65aに流入する。蒸発器65aに流入した冷媒は、蒸発して商品収納室40aを冷却し、集合器67を介して内部熱交換器87内の低圧側配管872に流入する。低圧側配管872に流入した冷媒は、高圧側配管871と熱交換を行い温度が上昇する。熱交換を行った冷媒は、アキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。このヒートポンプ運転も前述のようにサーモサイクル運転で室内が適温に維持される。
また、このとき、制御手段90が第2バイパス電磁弁86を開成させると、接続点186の圧力が低圧であるので、閉止している凝縮器電磁弁68から漏れて室外熱交換器62内に貯留する冷媒は、図中の矢印で示すように冷媒循環回路内のアキュムレータ69に回収されるので、適正な冷媒循環量が保持される。
そして、商品収納室40aが適温に冷却されると、制御手段90は、商品収納室40b、40cの加熱単独の運転モード(−HHモード)を行う。具体的には、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1バイパス電磁弁83、第2バイパス電磁弁86を開成し、凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72cを閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図10の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して接続点180より第1バイパス電磁弁83を介して第2膨張器82に流入する。第2膨張器82に流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり室外熱交換器62にて蒸発して室外に冷熱を放出する。そして、室外熱交換器62にて蒸発した冷媒は、第2バイパス管路85を経由して低圧側配管872に入り温度を上昇させアキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。
上述のように室内熱交換器65b、65c(または室外熱交換器62も同様)からの高温の冷媒が流れる高圧配管871と、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cからの低温の冷媒が流れる低圧配管872との間で熱交換を行う内部熱交換器87を設けたことにより、第1膨張器63への流入する冷媒の温度が低下するので、蒸発温度が下がり、また、圧縮機61へ流入する冷媒の温度が上昇するので、凝縮温度を上がる結果、効率よくヒートポンプ運転を行うことができる。
(実施例3)
実施例3は、請求項3に関する自動販売機に係り、実施例1と比較すると図11に示すように、第1バイパス管路80、第2バイパス管路85の代わりに、第2室内熱交換器65b、65cと室外補助熱交換器76との間に補助熱交電磁弁88を設けるとともに、当該補助熱交電磁弁88と並列接続して、第3電磁弁83aおよび第3膨張器82aを介した第3バイパス管路80aと、室外補助熱交換器76と逆止弁79とを接続する配管と圧縮機61の入口部との間に第4電磁弁86aを介して第4バイパス管路85aを設けた点である。このことにより、加熱単独運転モードにおいて、室外補助熱交換器76を蒸発器として使用することができるので、ヒートポンプ運転が可能となり、消費電力を低減することができる。また、閉止している凝縮器電磁弁68から漏れて室外熱交換器62内に貯留する冷媒を冷媒循環回路に回収ために、室外熱交換器62と逆止弁79との配管の中間からアキュムレータ69との間に吸出し電磁弁89vを介して吸出し管路89を設けている。その他は、実施例1と同一であるので、その詳細な説明は省略をする。
補助熱交電磁弁88は、室外補助熱交換器76への冷媒の流通を制御するものであり、加熱単独運転時は閉止して室外補助熱交換器76への冷媒の流通を阻止し、冷却加熱運転時には開成して室外補助熱交換器76への冷媒の流通を許可するものである。
第3バイパス管路80aは、加熱単独運転時に室外補助熱交換器76に冷媒を流して蒸発器として使用するためのものであり、補助熱交電磁弁88の両端271、276にて並列接続する管路である。また、第3バイパス管路80aには、第3バイパス電磁弁83a、第3膨張器82aが接続されている。
第3バイパス電磁弁83aは、加熱単独運転時に第3膨張器82aを介して室外補助熱交換器76に冷媒を流し、他の運転モード時には第3バイパス管路80aへの冷媒の流入を阻止するためのものである。第3バイパス電磁弁83aは、補助熱交電磁弁88と連動して動作をし、両電磁弁を集約して3方電磁弁としても良い。
第3膨張器82aは、第2膨張器82と同様に、加熱単独運転時に通過する冷媒を減圧して断熱膨張させるためのものであり、たとえばキャピラリ、温度膨張弁、電子膨張弁である。
第4バイパス管路85aは、加熱単独運転時に室外補助熱交換器76にて蒸発した冷媒を圧縮機61へ戻すためのものであり、室外補助熱交換器76と逆止弁79との接続点180と、集合器67とアキュムレータ69との中間点186とを接続する管路である。また、第4バイパス管路85には、第4バイパス管路85へ冷媒の流入出を制御する第4バイパス電磁弁86aが接続されている。
かかる構成で、冷却加熱モード設定SW91の操作により設定モードを左側の商品収納室40aを冷却し、中、右側の商品収納室40b、40cを加熱するCHHモードに設定すると、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1の冷却器入口電磁弁70a、補助熱交電磁弁88を開成し、凝縮器電磁弁68、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、第3バイパス電磁弁83a、第4バイパス電磁弁86aを閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図12の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71、補助熱交電磁弁88を経由して、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して第1膨張器63に流入する。第1膨張器63に流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり分流器64、第1の冷却器入口電磁弁70aを経由して蒸発器65aに流入する。蒸発器65aに流入した冷媒は、蒸発して商品収納室40aを冷却し、集合器67よりアキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。このヒートポンプ運転も前述のようにサーモサイクル運転で室内が適温に維持される。
また、このとき、制御手段90が吸出し電磁弁89vを開成させると、接続点186の圧力が低圧であるので、閉止している凝縮器電磁弁68から漏れて室外熱交換器62内に貯留する冷媒は、図中の矢印で示すように冷媒循環回路内のアキュムレータ69に回収されるので、適正な冷媒循環量が保持される。
そして、商品収納室40aが適温に冷却されると、制御手段90は、商品収納室40b、40cの加熱単独の運転モード(−HHモード)を行う。具体的には、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第3バイパス電磁弁83a、第4バイパス電磁弁86aを開成し、凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、補助熱交電磁弁88を閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図13の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し、接続点271よりより第3バイパス電磁弁83aを介して第3膨張器82aに流入する。第3膨張器82aに流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり、室外補助熱交電磁弁88にて蒸発して室外に冷熱を放出する。そして、室外補助熱交電磁弁88にて蒸発した冷媒は、接続点180より第4バイパス電磁弁86a、アキュムレータ69を経由して圧縮機61に戻る。
このように、室外熱交換器62への冷媒の流れを阻止する態様で、室外熱交換器62の出口部と第1膨張手段63との間に逆止弁79と、第2室内熱交換器65b、65cと室外補助熱交換器76との間に補助熱交電磁弁88とを設けるとともに、当該補助熱交電磁弁88と並列接続して、第3電磁弁83aおよび第3膨張器82aを介した第3バイパス管路80aと、室外補助熱交換器76と逆止弁79とを接続する配管と圧縮機61の入口部との間に第4電磁弁86aを介して第4バイパス管路85aを設けたことにより、運転モードが加熱単独運転時に室外補助熱交換器76にて冷媒を蒸発することができるので、ヒートポンプ運転が可能となる結果、消費電力を少なくすることができるとともに、運転モードが冷却単独運転に切り替えられた場合においても当該室外補助熱交換器76が凝縮器として使用されるので、冷媒の循環量を適正に保持することができる結果、低コストで効率よく運転を行うことができる。
(実施例4)
実施例4は、請求項4に関する自動販売機に係り、実施例3と比較すると図14に示すように室外熱交換器62および第2室内熱交換器65b、65cとの接合点と第1膨張器63との間の高温の冷媒が流れる高圧側配管871と、集合器67と圧縮機61の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧側配管872との間で熱交換を行う内部熱交換器87を設けた点である。その他は、実施例3と同一であるので、その詳細な説明は省略をする。
かかる構成で、冷却加熱モード設定SW91の操作により設定モードを左側の商品収納室40aを冷却し、中、右側の商品収納室40b、40cを加熱するCHHモードに設定すると、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第1の冷却器入口電磁弁70aを開成し、凝縮器電磁弁68、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、第3バイパス電磁弁83a、第4バイパス電磁弁86aを閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図15の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71、補助熱交電磁弁88を経由して、室外補助熱交換器76でさらに凝縮して内部熱交換器87内の高圧側配管871に流入する。高圧側配管871に流入した冷媒は、低圧側配管872と熱交換を行い温度が低下する。熱交換を行った冷媒は、第1膨張器63に流入し膨張して低温低圧の気液二相流となり分流器64、第1の冷却器入口電磁弁70aを経由して蒸発器65aに流入する。蒸発器65aに流入した冷媒は、蒸発して商品収納室40aを冷却し、集合器67を介して内部熱交換器87内の低圧側配管872に流入する。低圧側配管872に流入した冷媒は、高圧側配管871と熱交換を行い温度が上昇する。熱交換を行った冷媒は、アキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。このヒートポンプ運転も前述のようにサーモサイクル運転で室内が適温に維持される。
また、このとき、制御手段90が吸出し電磁弁89vを開成させると、接続点186の圧力が低圧であるので、閉止している凝縮器電磁弁68から漏れて室外熱交換器62内に貯留する冷媒は、図中の矢印で示すように冷媒循環回路内のアキュムレータ69に回収されるので、適正な冷媒循環量が保持される。
そして、商品収納室40aが適温に冷却されると、制御手段90は、商品収納室40b、40cの加熱単独の運転モード(−HHモード)を行う。具体的には、制御手段90は、加熱器電磁弁68b、68c、第3バイパス電磁弁83a、第4バイパス電磁弁86aを開成し、凝縮器電磁弁68、第1の冷却器入口電磁弁70a、第2の冷却器入口電磁弁70b、70c、冷却器出口電磁弁72b、72c、補助熱交電磁弁88を閉止する。このとき圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、図16の太線で示すように、加熱器電磁弁68b、68c、接続点168b、168cを経由して室内熱交換器65b、65cに流入する。室内熱交換器65b、65cに流入した冷媒は凝縮して商品収納室40b、40cを加熱し、逆止弁71,71を介して集合し接続点271より第3バイパス電磁弁83aを介して第3膨張器82aに流入する。第3膨張器82aに流入した冷媒は、膨張して低温低圧の気液二相流となり補助熱交換器76にて蒸発して室外に冷熱を放出する。そして、補助熱交換器76にて蒸発した冷媒は、第4バイパス管路85aを経由して低圧側配管872に入り温度を上昇させアキュムレータ69を介して圧縮機61に戻る。
上述のように室内熱交換器65b、65c(または室外熱交換器62も同様)からの高温の冷媒が流れる高圧配管861と、蒸発器65a、室内熱交換器65b、65cからの低温の冷媒が流れる低圧配管862との間で熱交換を行う内部熱交換器87を設けたことにより、第1膨張器63へ流入する冷媒の温度が低下するので、蒸発温度が下がり、また、圧縮機61へ流入する冷媒の温度が上昇するので、凝縮温度が上がる結果、効率よくヒートポンプ運転を行うことができる。
以上のように、本発明に係る冷媒回路は、缶、ビン、パック、ペットボトル等の容器に入れた飲料等の商品を冷却または加熱して販売する自動販売機に適している。
10 本体キャビネット
20 外扉
30(30a,30b) 内扉
40a、40b、40c 商品収納室
60 冷却/加熱ユニット
61 圧縮機
62 室外熱交換器
63 第1膨張器
64 分流器(分配器)
65a 蒸発器
65b、65c 室内熱交換器
68 凝縮器電磁弁
68a、68b 加熱器電磁弁
69 アキュムレータ
70a 第1の冷却器入口電磁弁
70b、70c 第2の冷却器入口電磁弁
72b、72c 冷却器出口電磁弁
76 補助熱交換器
79 逆止弁
80 第1バイパス管路
80a 第3バイパス管路
81 逆止弁
82 第2膨張器
82a 第3膨張器
83 第1バイパス電磁弁(第1電磁弁)
83a 第3バイパス電磁弁(第3電磁弁)
85 第2バイパス管路
85a 第4バイパス管路
86 第2バイパス電磁弁(第2電磁弁)
86a 第4バイパス電磁弁(第4電磁弁)
87 内部熱交換器
88 補助熱交電磁弁
90 制御装置
91 設定モード選択SW


Claims (4)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を凝縮する室外熱交換器と、冷媒を膨張させる第1膨張手段と、分配器を介して分配した冷媒を蒸発させて室内を冷却する複数の第1室内熱交換器と、複数の第1室内熱交換器から流れる冷媒を集合させる集合器とを配管接続してなる冷却循環回路を構成するとともに、
    前記圧縮機と、冷媒を凝縮させて室内を加熱する第2室内熱交換器と、前記第1膨張手段と、冷媒を蒸発させて室内を冷却する前記第1室内熱交換器とを配管接続してなる冷却加熱循環回路を構成した冷媒循環回路を有する自動販売機において、
    前記室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、前記室外熱交換器の出口部と前記第1膨張手段との間に逆止弁を設け、
    当該逆止弁と前記第1膨張手段とを接続する配管と前記室外熱交換器の入口部との間を第1電磁弁および第2膨張器を介して第1バイパス管路を設けるとともに、
    前記室外熱交換器の出口部と前記逆止弁とを接続する配管と前記圧縮機の入口部との間に第2電磁弁を介して第2バイパス管路を設けたことを特徴とする自動販売機。
  2. 前記室外熱交換器および前記第2室内熱交換器との接合点と前記第1膨張器との間の高温の冷媒が流れる高圧配管と、前記集合器と前記圧縮機の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を凝縮する室外熱交換器と、冷媒を膨張させる第1膨張手段と、分配器を介して分配した冷媒を蒸発させて室内を冷却する複数の第1室内熱交換器と、複数の第1室内熱交換器から流れる冷媒を集合させる集合器とを配管接続してなる冷却循環回路を構成するとともに、
    前記圧縮機と、冷媒を凝縮させて室内を加熱する第2室内熱交換器と、第2室内熱交換器からの冷媒をさらに凝縮させる室外補助熱交換器と、前記第1膨張手段と、冷媒を蒸発させて室内を冷却する前記第1室内熱交換器とを配管接続してなる冷却加熱循環回路を構成した冷媒循環回路を有する自動販売機において、
    前記室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する態様で、前記室外熱交換器の出口部と前記第1膨張手段との間に逆止弁と、
    前記第2室内熱交換器と前記室外補助熱交換器との間に補助熱交電磁弁とを設けるとともに、
    当該補助熱交電磁弁と並列接続して、第3電磁弁および第3膨張器を介した第3バイパス管路と、
    前記室外補助熱交換器と前記逆止弁とを接続する配管と前記圧縮機の入口部との間に第4電磁弁を介して第4バイパス管路を設けたことを特徴とする自動販売機。
  4. 前記室外熱交換器および前記第2室内熱交換器との接合点と前記第1膨張器との間の高温の冷媒が流れる高圧配管と、前記集合器と前記圧縮機の入口側との間の低温の冷媒が流れる低圧配管との間で熱交換を行う内部熱交換器を設けたことを特徴とする請求項3に記載の自動販売機。
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