JP2005194431A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な耐湿性、耐半田リフロークラック性、流動性を有し、バリ発生も防止できる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】フリップチップ実装を使用した半導体装置のトランスファー成形用の樹脂組成物で、下記(A)〜(D)成分を含有し、(D)成分が、(a)〜(d)の要件を満たす半導体封止用エポキシ樹脂組成物。(A)エポキシ樹脂(B)フェノール樹脂(C)硬化促進剤(D)平均粒径の異なる複数の球状無機フィラーの混合物(a)配線回路基板と半導体素子との隙間高さhμmに対し、(h−10)μm以上hμm以下の範囲の粒径を有する球状無機フィラーの割合をα重量%、全体の平均粒径をRμmとしたとき、α×R/hが0.3重量%以下(b)成型用金型のエアベント用スリットの溝深さより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの割合が、0.5〜70重量%の範囲。(c)平均粒径が2μm以下である球状無機フィラーの割合が、5〜50重量%。(d)最小径から最大径までの粒度が、連続分布している。
【選択図】なし

Description

本発明は、流動性に優れており、その使用によって高い信頼性を有する半導体装置を得ることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関するものである。
近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向のなかで、CSP(Chip size package)の採用が普及しつつある。CSPとは、IC等の半導体素子を、これとほぼ同じ大きさでパッケージングした超小型パッケージのことであり、このパッケージを採用することにより、チップセットの実装面積を大幅に削減することができる。上記CSPにおける半導体素子と配線回路基板との電気的接続方法としては、従来から様々な方法が提案されており、また、その封止方法も、例えば、液状樹脂のポッティング、毛管現象を利用した液状樹脂のサイドフィル、一括封止のトランスファー成形等が、既に提案されている。そのようななか、上記CSPにおける半導体素子と配線回路基板とを、CSPの分野に広く採用されているフリップチップ実装方式により電気的に接続する場合、その封止方法としては、半導体素子と基板との間に毛管現象で液状樹脂を注入するサイドフィル方式が一般的に行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−260820号公報。
しかしながら、上記サイドフィル方式では、毛管現象を利用しているために封止用樹脂の充填に時間がかかり、生産性を向上させるのが困難である。また、上記サイドフィル方式による封止用樹脂の充填がスムーズに行われるよう、通常、その樹脂中の無機フィラー比率を少なく設定していることから、成型されたパッケージにおいて、所望の耐湿信頼性や耐半田リフロークラック性が得られないといった問題もある。
一方、上記封止用樹脂の主な材料として、一般的に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が用いられるが、樹脂組成物中に配合する材料や、また、その封止方法等に起因し、バリが発生するおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐湿信頼性や耐半田リフロークラック性を損なうことなく、良好な流動性を有し、バリ発生も防止できる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、フリップチップ実装を使用した半導体装置のトランスファー成形用の樹脂組成物であって、下記の(A)〜(D)成分を含有し、(D)成分が、下記の(a)〜(d)の要件を満たす半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)エポキシ樹脂。
(B)フェノール樹脂。
(C)硬化促進剤。
(D)平均粒径の異なる複数の球状無機フィラーの混合物。
(a)配線回路基板と半導体素子との隙間高さhμmに対し、(h−10)μm以上hμm以下の範囲の粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合をα重量%、球状無機フィラー混合物全体の平均粒径をRμmとしたとき、α×R/hが0.3重量%以下である。
(b)成型用金型のエアベント用スリットの溝深さより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、0.5〜70重量%の範囲である。
(c)平均粒径が2μm以下である種類の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、5〜50重量%の範囲である。
(d)最小径から最大径までの粒度が、連続分布している。
また、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を第2の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、フリップチップ実装方式での半導体封止方法として、現時点において一般的であるサイドフィル方式によらず、トランスファー成形の採用を検討した。つまり、トランスファー成形によると、封止用樹脂組成物中の無機フィラー比率を向上させることができ、しかも生産性も向上させることができるとの知見を得たからである。つぎに、この成形法に適した封止用樹脂組成物であって、流動性(充填性)に優れ、バリ発生も防止できるものを得るべく、さらに研究を重ねた。その結果、エポキシ樹脂、フェノール樹脂および硬化促進剤を必須成分とする樹脂組成物中に、所定の粒度分布を示すよう、所定の球状無機フィラーの混合物を配合し、調製したものを用いると、半導体素子と配線回路基板との隙間への充填性が良好となり、かつ成形金型のエアベント用スリットからのバリ発生を防止できることを突き止め、本発明に到達した。
以上のように、本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂および硬化促進剤とともに、前記のような特定の粒度分布を示すよう球状無機フィラーの混合物(D成分)を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。このため、トランスファー成形に適し、トランスファー成形の利点である生産性向上等が達成されるとともに、充填性の向上や、バリ発生の防止においても優れた効果が得られる。そして、上記エポキシ樹脂組成物によると、無機フィラーの比率を多く設定することができることから、これを用いて半導体素子を封止してなる半導体装置が、所望の耐湿信頼性や耐半田リフロークラック性に優れるようになり、その結果、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A成分)と、フェノール樹脂(B成分)と、硬化促進剤(C成分)と、球状無機フィラー(混合物である)(D成分)とを用いて得られるものであって、通常、粉末状もしくはこれを打錠したタブレット状になっている。または、樹脂組成物を溶融混練した後、略円柱状等の顆粒体に成形した顆粒状の封止材料となっている。
本発明に用いるエポキシ樹脂(A成分)は、特に限定されるものではなく、通常用いられるエポキシ樹脂が用いられ、例えば、ジシクロペンタジエン型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、ビスフェノール型やビフェニル型等の各種エポキシ樹脂があげられる。これらエポキシ樹脂は、単独であるいは二種以上併せて用いられる。そして、これらエポキシ樹脂のなかでも、特に融点または軟化点が室温を超えていることが好ましい。例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の場合では、エポキシ当量が180〜210であり、軟化点が60〜110℃のものが好適に用いられる。また、ビフェニル型エポキシ樹脂の場合では、エポキシ当量が180〜210であり、融点が80〜120℃のものが好適に用いられる。
上記エポキシ樹脂(A成分)とともに用いられるフェノール樹脂(B成分)は、上記エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであって、特に限定するものではなく、例えば、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂等があげられる。これらフェノール樹脂は、単独であるいは二種以上併せて用いられる。そして、これらフェノール樹脂としては、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましい。
そして、上記エポキシ樹脂(A成分)と上記フェノール樹脂(B成分)の配合割合は、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たり、フェノール樹脂中の水酸基が0.7〜1.5当量となるように設定することが好ましく、なかでも0.9〜1.2当量となるよう設定することが特に好ましい。
上記A成分およびB成分とともに用いられる硬化促進剤(C成分)としては、例えば、A成分とB成分との硬化反応を促進させるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートやトリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン系化合物、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7や1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5等のジアザビシクロアルケン系化合物等があげられる。これら化合物は単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
そして、上記硬化促進剤(C成分)の配合割合は、フェノール樹脂(B成分)100重量部(以下、「部」と略す)に対し、1〜3部の割合に設定することが好ましく、特に好ましくは1〜2部である。
上記A〜C成分とともに用いられる球状無機フィラー(D成分)は、平均粒径の異なる複数種のものを混合したものが用いられる。上記球状無機フィラーとしては、特に限定されるものではなく、例えば、石英ガラス粉末、タルク、シリカ粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化珪素粉末等があげられる。なかでも、得られる硬化物の線膨張係数を低減できるという点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが好ましい。
そして、本発明において、上記球状無機フィラー(D成分)は、下記の(a)〜(d)の要件(粒度分布条件)を満たすことを必要とし、これが、本発明の最大の特徴である。なお、上記球状無機フィラーの粒径は、例えば、レーザー散乱式粒度分布測定機(測定条件:相対屈折率1.08、スターラーまたは超音波撹枠)により測定することができる。
(a)配線回路基板と半導体素子との隙間高さhμmに対し、(h−10)μm以上hμm以下の範囲の粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合をα重量%、球状無機フィラー混合物全体の平均粒径をRμmとしたとき、α×R/hが0.3重量%以下である。
(b)成型用金型のエアベント用スリットの溝深さより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、0.5〜70重量%の範囲である。
(c)平均粒径が2μm以下である種類の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、5〜50重量%の範囲である。
(d)最小径から最大径までの粒度が、連続分布している。
本発明で用いる球状無機フィラーにおいて、上記(a)の要件の基準であるα×R/hは、つぎのようにして導出されたものである。すなわち、フリップチップ実装の場合、半導体素子と配線回路基板との間の隙間が最も狭くなる。そして、素子と基板との隙間高さhより球状無機フィラーが大きいとNGとなる。そこで、どの程度球状無機フィラーが小さければ良いのかを判断する基準として、(h−10)μm以上hμm以下の粒径の球状無機フィラーに着目し、得られたα重量%といった指標と、平均粒径Rの小さい方が狭い隙間への充填性が良好になるといった考えにより、これらの積(α×R)によって、双方を満足させる指標とし、さらに、この指標は、素子と基板との隙間高さhに対する相対粒径の指標でないと汎用性がないことから、α×R/hとした。本発明において、α×R/hは、0.3重量%以下である必要がある。また、α×R/hは、0.1重量%以下であると好ましい。すなわち、α×R/hが0.3重量%を超えると、半導体素子と配線回路基板との隙間への樹脂組成物の充填が不可能となり、アンダーフィルの機能を発現し得ないからである。
また、上記(b)の要件では、先に述べたように、成型用金型のエアベント用スリットの溝深さ(エアベントギャップ)より5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、0.5〜70重量%の範囲である必要がある。そして、2〜10重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、2〜8重量%の範囲である。すなわち、上記範囲内に設定することにより、エアベント用スリットからの樹脂の流出を良好に停止させることができるからである。なお、エアベントギャップより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が0.5重量%未満であると、成形用金型のエアベント用スリットからのバリが発生し、量産に不向きとなる。
さらに、上記(c)の要件は、平均粒径が2μm以下の微細な球状無機フィラーを別途添加することを意味するものである。そして、本発明では、先に述べたように、この種の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合を、5〜50重量%の範囲に設定する必要がある。そして、5〜30重量%の範囲であることが好ましい。すなわち、平均粒径が2μm以下の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、5重量%未満であると、たとえ上記(b)の要件において、成型用金型のエアベントギャップより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーが球状無機フィラー混合物全体の10重量%以上であっても、エアベント用スリットからのバリの発生を防止できなくなるからである。逆に、50重量%を超えると、バリが長くなる場合があるからである。
そして、上記(d)の要件では、球状無機フィラーの粒度分布が連続分布である必要がある。すなわち、球状無機フィラーの粒度分布が連続分布でないと、エアベント用スリットからのバリの発生を防止できなくなるからである。ここで、連続分布とは、その粒径の最大径から最小径の範囲において、頻度が0%になる領域がないことをいう。
上記特定の球状無機フィラー(D成分)の、樹脂成分中の含有量は、特に限定されるものではないが、半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の70重量%以上であることが好ましく、より好ましくは75〜90重量%である。すなわち、このように多量に含有させることにより、このエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置が、所望の耐湿信頼性や耐半田リフロークラック性に優れるようになり、その結果、信頼性に優れた半導体装置を得ることができるようになるからである。
本発明の樹脂組成物は、固形のエポキシ樹脂、固形のフェノール樹脂、硬化促進剤、球状無機フィラーを必須成分とするが、これ以外にも、必要に応じ、難燃剤として、臭素化エポキシ、酸化アンチモン、カップリング剤、カーボンブラック、離型剤としてのワックス等を適宜配合することが可能である。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、エポキシ樹脂(A成分)、フェノール樹脂(B成分)、硬化促進剤(C成分)および、予め混合し調製された特定の球状無機フィラー(D成分)ならびに必要に応じて他の添加剤を所定の割合で配合しミキサー等で充分に混合する。つぎに、この混合物をミキシングロール機等の混練機を用いて加熱状態で溶融混練し、これを室温に冷却する。そして、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程によって目的とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造することができる。
あるいは、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物の混合物を混練機に導入して溶融状態で混練した後、これを略円柱状の顆粒体やペレット状に連続的に成形するという一連の工程によっても、目的とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造することができる。
そして、このようにして得られる半導体封止用エポキシ樹脂組成物(粉末状,タブレット状,顆粒状等の任意の形状に形成される。)を用いての半導体素子の封止は、トランスファー成形によって行われる。上記トランスファー成形は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、図1に示すように、配線回路1aが形成された基板1上に、半導体素子(チップ)6を配置し(フリップチップ実装方式による。6aは、バンプを示す)、そのまま、上記半導体素子6を成型用金型(キャビティ)9に収容する。つぎに、上記金型9の内部に、溶融状態にした上記エポキシ樹脂組成物7を、プランジャ8により矢印X方向に押し込む。これにより、基板1と半導体素子6との間のわずかな空隙にも樹脂が充填された状態で、封止がなされるようになる。なお、図示のtは、成型用金型のエアベント部9aの溝深さ(エアベントギャップ)を示す。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、下記に示す各材料を準備した。
〔エポキシ樹脂(A成分)〕
下記の式(1)で表される繰り返し単位を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量170、融点60℃)
〔フェノール樹脂(B成分)〕
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量107、融点60℃)
〔硬化促進剤(C成分)〕
テトラフェニルフォスフィン
〔球状無機フィラー(D成分)〕
各々、下記の表1に示す平均粒径を有する、(i)〜(viii)の球状溶融シリカ粉末
〔ワックス〕
カルナバワックス
〔顔料〕
カーボンブラック
〔カップリング剤〕
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
〔実施例1〜6、比較例1〜11〕
下記の表2〜表4に示す各成分を同表に示す割合で配合し、ミキシングロール機(温度100〜110℃)で5分間溶融混練を行い、その後、この溶融物を冷却固化し、さらに粉砕して、タブレット状に打錠することにより、目的とする粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。なお、同表に、無機フィラー混合物全体の平均粒径R(μm)も併記した。
このようにして得られた実施例および比較例のエポキシ樹脂組成物を用い、各々、後記の表5〜表7に示す条件下〔ギャップ(配線回路基板と半導体素子との隙間高さ)h(μm)、α{(h−10)μm以上hμm以下の範囲の粒径を有する球状無機フィラーの、無機フィラー混合物全体に占める割合}(重量%)、エアベントギャップ(μm)〕で、半導体素子を封止するためトランスファー成形(成形条件:175℃×2分、成型圧力9.8MPa)し、フリップチップBGA(ボール グリッド アレイ)パッケージを作製した(図1参照)。なお、上記パッケージにおいて、その基板には、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン/ガラスクロス)からなる50mm×50mm×厚み0.7mmのサイズのものを使用した。また、半導体素子には、チップサイズが20mm×20mm×厚み0.37mmのものを使用した。さらに、モールド樹脂部は、50mm×50mm×厚み0.32mmとした。そして、成形用金型としては、そのエアベント用スリットの長さが3mmのものを使用した。これにより、(a)〜(d)という要件を備えた球状無機フィラーの分布状況は、それぞれ、同表に示す通りであった。ここで、(a)は、α×R/hの値を示す。また、(b)は、エアベントギャップより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合を示す。さらに、(c)は、平均粒径が2μm以下である種類の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合を示す。(d)は、その粒度分布が、連続分布しているか否かを示す。
そして、上記フリップチップBGAパッケージの作製を、最高800ショットまで行い、これにより得られたパッケージに関し、下記の方法に従って、バリおよび充填性を評価し、これらの結果による総合判定を示した。その結果も、後記の表5〜表7に併せて示す。なお、評価を行わなかったものについては、表の欄内に横線を引いた。
〔バリ〕
得られたパッケージの、エアベント部にあたる個所のバリの有無を目視により評価した。すなわち、基板からバリのはみ出しがみられたパッケージのショット数が2ショット未満であったものを「OK」と評価した。
〔充填性〕
半導体素子(チップ)と基板との隙間へのエポキシ樹脂組成物の充填性を、パッケージを分解し、目視により評価した。すなわち、パッケージに未充填部分がみられたもののショット数が2ショット未満であったものを「○」と評価し、パッケージに未充填部分がみられたものが2ショット以上であったものを「×」と評価した。
上記表から、実施例品は、バリの発生が殆どなく、しかも充填性に優れていることがわかる。そのため、信頼性の高い半導体装置が得られたことがわかる。これに対して、比較例品では、いずれも充填性に劣り、総合判定においても「NG」と判定されたことから、信頼性に劣る半導体装置が得られたことがわかる。
フリップチップBGAパッケージ作製時のトランスファー成形の様子を模式的に示した説明図である。

Claims (2)

  1. フリップチップ実装を使用した半導体装置のトランスファー成形用の樹脂組成物であって、下記の(A)〜(D)成分を含有し、(D)成分が、下記の(a)〜(d)の要件を満たすことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    (A)エポキシ樹脂。
    (B)フェノール樹脂。
    (C)硬化促進剤。
    (D)平均粒径の異なる複数の球状無機フィラーの混合物。
    (a)配線回路基板と半導体素子との隙間高さhμmに対し、(h−10)μm以上hμm以下の範囲の粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合をα重量%、球状無機フィラー混合物全体の平均粒径をRμmとしたとき、α×R/hが0.3重量%以下である。
    (b)成型用金型のエアベント用スリットの溝深さより5μm以上大きい粒径を有する球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、0.5〜70重量%の範囲である。
    (c)平均粒径が2μm以下である種類の球状無機フィラーの、球状無機フィラー混合物全体に占める割合が、5〜50重量%の範囲である。
    (d)最小径から最大径までの粒度が、連続分布している。
  2. 請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置。
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