JP2005194315A - 洗剤粒子群の製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工程(I):平均粒径が80〜400μm、嵩密度が350g/L以上、細孔容積が0.2cc/g以上で且つ、アルカリ性を呈するベース顆粒[(a)成分]を非石鹸性陰イオン界面活性剤の減粘剤[(b)成分]の存在下で該非石鹸性陰イオン界面活性剤の酸前駆体[(c)成分]と、(1) (a)成分と(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が30〜60重量部及び(2) (b)成分と(c)成分の配合比が、(c)成分100重量部に対して(b)成分が10〜100重量部を満たす条件下で乾式中和する工程、工程(II):工程(I)で得られる混合物と流動助剤[(d)成分]とを混合して表面改質を行う工程を含んでなる、粒子成長度が1.6以下、嵩密度が500g/L以上の洗剤粒子群の製法。
【選択図】なし
Description
よって、ここでは、攪拌/切断によって小さな粒径へと凝集体を解砕している状況にはかわりがない。
〔1〕工程(I):平均粒径が80〜400μm、嵩密度が350g/L以上、細孔容積が0.2cc/g以上で且つ、アルカリ性を呈するベース顆粒[(a)成分]を非石鹸性陰イオン界面活性剤の減粘剤[(b)成分]の存在下で該非石鹸性陰イオン界面活性剤の酸前駆体[(c)成分]と、下記(1) 及び(2) :
(1) (a)成分と(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が30〜60重量部
(2) (b)成分と(c)成分の配合比が、(c)成分100重量部に対して(b)成分が10〜100重量部
を満たす条件下で乾式中和する工程、
工程(II):工程(I)で得られる混合物と流動助剤[(d)成分]とを混合して表面改質を行う工程、
を含んでなる、粒子成長度が1.6以下、嵩密度が500g/L以上の洗剤粒子群の製法、
〔2〕前記〔1〕記載の製法によって得られた洗剤粒子群であって、25℃の水に洗剤粒子群を投入し以下に示す攪拌条件にて60秒間攪拌してJIS Z 8801規定の標準篩(目開き74μm )に供した場合、式(1)で算出される洗剤粒子群の溶解率が90%以上である洗剤粒子群
溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (1)
S:洗剤粒子群の投入重量(g)、T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供したときに、篩上に残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥重量(乾燥条件:105℃の温度下に前記溶残物を1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する)(g)
に関する。
(a)成分とは、平均粒径は80〜400μm、嵩密度350g/L以上及び細孔容積が0.2×10-3m3 /kg以上で且つ、アルカリ性を呈するベース顆粒である。
内径3cm×高さ8cmの円柱状の容器に、試料(ベース顆粒)20gを入れ、30回タッピング(筒井理化学機器(株)製、TVP1型タッピング式密充填カサ密度測定器、タッピング条件:周期36回/分、60mmの高さから自由落下)を行い、その時の試料高さ(初期試料高さ)を測定する。その後、加圧試験機にて容器内に保持した試料の上端面全体を10mm/minの速度で加圧し、荷重−変位曲線の測定を行い、変位率が5%以下での直線部における傾きに初期試料高さをかけ、加圧面積で除した値を粒子強度とする。
また、ベース顆粒中における水溶性アルカリ無機物質の量は、20〜100重量%が好ましく、30〜90重量%がより好ましい。
他の成分としては、キレート剤、水溶性無機塩、水溶性ポリマー、界面活性剤、水不溶性賦形剤、その他の補助成分等が挙げられるが、中でも、キレート剤、水溶性無機塩、水溶性ポリマー及び界面活性剤を配合することが好ましい。これらの成分の具体例を以下に挙げる。
キレート剤は、金属イオンによる洗浄作用阻害を抑制する為、ベース顆粒に配合することができ、その例としては、水溶性キレート剤及び水不溶性キレート剤がある。
水溶性無機塩は、洗濯液のイオン強度を高め、皮脂汚れ洗浄等の効果を向上させる為、ベース顆粒に配合することが好ましい。該水溶性無機塩としては、溶解性良好で、洗浄力に悪影響を与えない物質であれば特に規定はなく、例えば、硫酸根、亜硫酸根を持つアルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。中でも、イオン乖離度の高い硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カリウムを賦形剤として使用することが好ましい。又、溶解速度向上の観点からは硫酸マグネシウムの併用も有効である。
結晶析出調整及び皮膜形成による粒子強度向上を目的に、水溶性ポリマーをベース顆粒に配合しても良い。水溶性ポリマーとしては、有機系のポリマー、無機系のポリマーが挙げられ、例えば、有機系のポリマーとしては、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類、ポリエチレングリコール等が、無機系のポリマーとしては非晶質の珪酸塩等が挙げられるが、中でも、カルボン酸系ポリマーが好ましく、これらのカルボン酸系ポリマーの中でアクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩(対イオン:ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン等)が特に優れている。これらのカルボン酸系ポリマーの分子量は1000〜8000が好ましく、2000以上であって且つカルボキシル基を10個以上有するものがさらに好ましい。有機系のポリマーの量としては、ベース顆粒中0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
ベース顆粒の嵩密度のコントロールや非石鹸性陰イオン界面活性剤がベース顆粒内部に担持されるのを促進することを目的に、界面活性剤を配合しても良い。例えば、炭素数10〜18の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、エーテルスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム等が使用できる。特に、経済性の観点から、炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
水不溶性賦形剤をベース顆粒の粒子強度の制御や洗浄性を向上させる目的から、配合してもよい。水不溶性賦形剤としては、水中での分散性良好で、洗浄力に悪影響を与えない物質であれば特に規定はない。例えば結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、バーライト、ベントナイト等の粘土化合物等が挙げられる。中でも、水中での分散性の観点から、一次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましい。
水不溶性賦形剤の量としては、経済性及び分散性の観点から、ベース顆粒中50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。
蛍光染料、顔料、染料等の補助成分をベース顆粒中にその物性に影響を与えない範囲で配合してもよい。
以上に挙げた組成のうち、微細な結晶を多く析出し粒子強度を向上する観点からは、炭酸ナトリウム/硫酸ナトリウム/ポリアクリル酸ナトリウムを組み合わせて使用することが好ましく、炭酸ナトリウム/硫酸ナトリウム/ポリアクリル酸ナトリウム/トリポリリン酸ナトリウムを組み合わせて使用することがより好ましい。
非石鹸性陰イオン界面活性剤の減粘剤とは、混合することで非石鹸性陰イオン界面活性剤含有の混合物の粘度を低減することができる物質であり、本発明においては、工程(I)での(a)成分と(c)成分との中和時に存在することで、上記混合物の増粘を抑制し、ベース顆粒内部に非石鹸性陰イオン界面活性剤が含浸し、担持されるのを促進し、(a)成分の表面に形成される非石鹸性陰イオン界面活性剤層が薄くなり、陰イオン界面活性剤の高配合時でも粘着力を低減できる。即ち、このことにより、洗剤粒子の凝集が抑制され、粒子成長が抑制され、洗剤粒子の粒度分布がシャープになるという利点がある。
非イオン界面活性剤を減粘剤に用いることは、洗浄力の向上の点から好ましい。また、ポリエチレングリコールの使用は洗剤粒子群の保存安定性の点から好ましい。非イオン界面活性剤としては、洗浄力の点から融点が30℃以下のものが好ましく、より好ましくは25℃以下のものである。特に炭素数10〜14のアルコールにアルキレンオキシドを6〜10モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
また、水を用いる場合は、通常洗剤に配合できる成分の水溶液或いは分散液として添加してもよい。ここで、減粘剤の重量としては水のみの添加量として計算する。
なお、乾式中和反応時に発生する水は(b)成分には含まない。
(c)成分である非石鹸性陰イオン界面活性剤の酸前駆体とは、非石鹸性陰イオン界面活性剤の前駆体であって酸形態のものをいい、中和反応により塩を形成するものである。よって非石鹸性陰イオン界面活性剤の酸前駆体としては公知の陰イオン界面活性剤の前駆体であって上記の性質を有するものであれば特に限定されないが、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、α−オレフィンスルホン酸(AOS)、アルキル硫酸(AS)、内部オレフィンスルホン酸、脂肪酸エステルスルホン酸、アルキルエーテル硫酸、ジアルキルスルホコハク酸等が挙げられる。このような(c)成分は一成分のみを用いても良く、二成分以上を組み合わせて用いても良い。中でも、経済性、保存安定性及び泡立ちの観点からは直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)が好ましい。
本発明の洗剤粒子群は、洗剤粒子の更なる流動性の向上、保存安定性の向上を目的とし、流動助剤による表面改質を行うことが好ましい。
粉体原料は(a)ベース顆粒と併用することで、界面活性剤の高配合及び、混合機内の付着の低減ができ、また洗浄力の向上を図ることができる。尚、ここで言う粉体原料とは、常温で粉末の界面活性剤以外の洗浄力強化剤或いは吸油剤を意味し、具体的には、ゼオライト、クエン酸塩等の金属イオン封鎖能を示す基剤、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ能を示す基剤、結晶性珪酸塩等の金属イオン封鎖能・アルカリ能いずれも有する基剤等や、金属イオン封鎖能には乏しいが、高い吸油能を有する非晶質シリカや非晶質アルミノシリケート等を指す。
6−1.工程(I)
工程(I)は、(a)成分を(b)成分の存在下で(c)成分と下記条件:
(1) (a)成分と(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が30〜60重量部
(2) (b)成分と(c)成分の配合比が、(c)成分100重量部に対して(b)成分が10〜100重量部
で乾式中和する工程である。該工程(I)においては、(a)成分に対して、(b)、(c)成分を均一に混合することが好ましい。添加方法としては、(a)成分に、(b)、(c)成分をノズルにて噴霧し、できるだけ均一に添加することが好ましい。
フルード数(Fr)=V2 /(R×g)
ここで、V:攪拌翼・解砕翼の先端の周速[m/s]
R:攪拌翼・解砕翼の回転半径[m]
g:重力加速度[m/s2 ]
工程(II)は、工程(I)で得られる混合物と流動助剤[(d)成分]とを混合して表面改質を行う工程である。
工程(II)の混合条件は、好ましくは混合機内に具備された撹拌翼のフルード数が好ましくは2以上、より好ましくは3以上、解砕翼が具備されている場合は該解砕翼のフルード数が好ましくは200以上、より好ましくは500以上である。周速がこの範囲であれば、流動性の優れた単核性洗剤粒子が得られる。
本発明の製法により得られる洗剤粒子としては、ベース顆粒を核として製造された洗剤粒子であって、実質的に1個の洗剤粒子の中に1個のベース顆粒を核として有する単核性洗剤粒子が好適である。
粒子成長度=(最終の洗剤粒子群の平均粒径)/(ベース顆粒の平均粒径)
最終の洗剤粒子群とは、工程(II)を経て得られる洗剤粒子群をいう。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100
S : 洗剤粒子群の投入重量(g)
T : 上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供したときに、篩上に残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥重量(g)
洗剤粒子群の嵩密度は、500g/L以上であり、好ましくは500〜1000g/L、より好ましくは600〜1000g/L、さらに好ましくは650〜850g/Lである。嵩密度の測定方法は、ベース顆粒と同様である。
log(log(100/R(Dp)))=n log(Dp/De)
R(Dp) :粒径Dpμm以上の粉体の累積率[%]
Dp :粒子径[μm]
De :平均粒子径[μm]
n :Rosin-Rammler 数[−]
濾紙(ADVANTEC社製 No.2)で長さ10.2cm×幅6.2cm×高さ4cmの天部のない箱を作り、四隅をステープラーでとめた。試料50gを入れた該箱の上にアクリル樹脂板(15g)と鉛板(250g)をのせる。これを温度35℃、湿度40%雰囲気下2週間放置した後のケーキング状態について下記の通過率を求めることによって行う。
<通過率> 試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定の目開き4760μm)上に静かにあけ、通過した粉末重量を計り、試験後の試料に対する通過率(%)を求める。
シミ出し性の試験法:耐ケーキング試験を行った濾紙の容器の底部(粉体と非接触面)でのシミ出し状態を目視評価する。評価は、底部の濡れ面積で判定し、下記の1〜5ランクとする。
ランク1:濡れていない。ランク2:1/4程度の面が濡れている。ランク3:1/2程度の面が濡れている。ランク4:3/4程度の面が濡れている。ランク5:全面が濡れている。
本発明の洗剤組成物は、前記洗剤粒子群に加えて、別途添加された洗剤成分(例えば、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤、粉末活性剤等)を含有する。この場合において、洗剤組成物は、前記洗剤粒子群を50重量%以上含有することが好ましく、60重量%以上がより好ましく、80重量%以上が更に好ましい。これにより、保存安定性、溶解性に優れ、粒度分布のシャープな洗剤組成物を提供することができる。
<噴霧乾燥粒子の調製>
下記の手順にて噴霧乾燥粒子を作製した。
水463.7kgを攪拌翼を有した1m3 の混合槽に加え、水温が60℃に達した後に、40重量%の2号珪酸ソーダ水溶液45.0kg、硫酸ナトリウム180.0kg、トリポリリン酸ナトリウム90.0kgの順で添加した。ジャケットを60℃に設定した。10分攪拌後、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液45.0kgと炭酸ナトリウム135.0kgを添加した後、ラインミルにて循環粉砕しつつ60分間攪拌して均質なスラリーを得た。このスラリーの最終温度は60℃であった。また、このスラリー中の水分は54重量%であった。
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.45kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものを1分間で投入し、その後1分間攪拌混合を行った。次に、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.2kgを1分間で投入し、その後4分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.45kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.2kgを同時に1分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は実施例1に比べて更に溶解性、収率に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.45kgとポリエチレングリコール0.03kgとLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.2kgを予め混合しておいたものを2分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は実施例1に比べて更に溶解性、収率に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<洗剤粒子群の調製>
リボンミキサー(不二パウダル(株)製、容量90L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子30.0kgと重曹1.5kgを投入し、回転数67r/min(フルード数0.85)で混合を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤6.0kgとポリエチレングリコール0.6kgを予め混合しておいたものと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)10.5kgを同時に3分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgと重曹0.15kgと結晶性シリケート0.15kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.15kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものと、30℃の水0.15kgと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.05kgを同時に1分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<噴霧乾燥粒子の調製>
下記の手順にて噴霧乾燥粒子を作製した。
水515.5kgを攪拌翼を有した1m3 の混合槽に加え、水温が60℃に達した後に、40重量%の2号珪酸ソーダ水溶液50.0kg、硫酸ナトリウム180.0kg、トリポリリン酸ナトリウム100.0kgの順で添加した。ジャケットを60℃に設定した。10分攪拌後、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液50.0kgと炭酸ナトリウム150.0kgを添加し、10分攪拌後、食塩20kgと50重量%のLAS−Na水溶液0.5kgを添加した後、ラインミルにて循環粉砕しつつ60分間攪拌して均質なスラリーを得た。このスラリーの最終温度は60℃であった。また、このスラリー中の水分は54重量%であった。
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記の手順によって得られた噴霧乾燥粒子2.4kgと炭酸ナトリウム0.6kgと重曹0.15kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.3kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものと、30℃の水0.09kgと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.35kgを同時に1分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<噴霧乾燥粒子の調製>
下記の手順にて噴霧乾燥粒子を作製した。
水426.6kgを攪拌翼を有した1m3 の混合槽に加え、水温が60℃に達した後に、40重量%の2号珪酸ソーダ水溶液43.9kg、硫酸ナトリウム180.0kgの順で添加した。ジャケットを60℃に設定した。10分攪拌後、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液87.8kgと炭酸ナトリウム171.2kgを添加し、10分攪拌後、食塩26.3kgと50重量%のLAS−Na水溶液0.9kgを添加した後、ラインミルにて循環粉砕しつつ60分間攪拌して均質なスラリーを得た。このスラリーの最終温度は60℃であった。また、このスラリー中の水分は54重量%であった。
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgと重曹0.15kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温した表2記載の非イオン界面活性剤0.3kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものと、30℃の水0.09kgと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.5kgを同時に1分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例7の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、30℃の水0.24kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものと、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.05kgを同時に1分間で投入し、その後6分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は溶解性に優れ、粒度分布がシャープで、ケーキング性の低い粒子群であった。
減粘剤の量を変えた以外は、実施例2と同様の方法により、洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の組成、物性及び品質を表2に示す。
実施例2、9、10の結果から、(b)減粘剤量が増加するに伴い、陰イオン界面活性剤がより多くベース顆粒の内部に含浸、担持されるためと推察される嵩密度の増加が認められると共に、粒子成長の抑制効果も増大していることもわかる。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.2kgを1分間で投入し、その後4分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。次に、50℃に調温した非イオン界面活性剤0.45kgとポリエチレングリコール0.03kgを予め混合しておいたものを1分間で投入し、その後1分間攪拌を行った。
得られた洗剤粒子群は減粘剤の存在下にて中和が行われなかったため、粒子成長度が大きく、収率や溶解率が低下し、且つ流動性も実施例の粒子群に比べて優れなかった。
<洗剤粒子群の調製>
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記実施例1の手順によって得られた噴霧乾燥粒子3.0kgを投入し、チョッパーを停止した状態で、主軸を70r/min(フルード数0.82)で攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L /分で流した。そこに、非イオン界面活性剤0.09kgを1分間で投入し、その後1分間攪拌を行った。次に、50℃に調温したLAS−酸型(陰イオン界面活性剤の液体酸前駆体)1.2kgを1分間で投入し、その後4分間攪拌混合して乾式中和反応を行った。
得られた洗剤粒子群は減粘剤が少なく、十分な減粘効果が得られなかったため、粒子成長度が大きく、収率や溶解率が低下し、且つ流動性も実施例の洗剤粒子群に比べて優れなかった。
Claims (9)
- 工程(I):平均粒径が80〜400μm、嵩密度が350g/L以上、細孔容積が0.2cc/g以上で且つ、アルカリ性を呈するベース顆粒[(a)成分]を非石鹸性陰イオン界面活性剤の減粘剤[(b)成分]の存在下で該非石鹸性陰イオン界面活性剤の酸前駆体[(c)成分]と、下記(1) 及び(2) :
(1) (a)成分と(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が30〜60重量部
(2) (b)成分と(c)成分の配合比が、(c)成分100重量部に対して(b)成分が10〜100重量部
を満たす条件下で乾式中和する工程、
工程(II):工程(I)で得られる混合物と流動助剤[(d)成分]とを混合して表面改質を行う工程、
を含んでなる、粒子成長度が1.6以下、嵩密度が500g/L以上の洗剤粒子群の製法。 - (a)成分が水溶性アルカリ無機物質を含有するスラリーを噴霧乾燥して得られる噴霧乾燥粒子を含む請求項1記載の製法。
- (b)成分が水溶性非イオン性有機化合物及び水からなる群より選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の製法。
- (b)成分が非イオン界面活性剤、ポリエチレングリコール及び水からなる群より選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の製法。
- 工程(I)において、(a)成分に(b)成分を添加した後、(c)成分を添加する請求項1〜4いずれか記載の製法。
- 工程(I)において、(a)成分に(b)成分と(c)成分を同時に添加する請求項1〜4いずれか記載の製法。
- 工程(I)において、(b)成分と(c)成分の一部又は全部を予め混合した後、(a)成分に添加し、さらに(c)成分の残部ある場合には残りを添加する請求項1〜4いずれか記載の製法。
- 工程(I)において、ベース顆粒を実質的に崩壊させない条件にて乾式中和を行う請求項1〜7いずれか記載の製法。
- 請求項1〜8いずれか記載の製法によって得られた洗剤粒子群であって、25℃の水に洗剤粒子群を投入し以下に示す攪拌条件にて60秒間攪拌してJIS Z 8801規定の標準篩(目開き74μm )に供した場合、式(1)で算出される洗剤粒子群の溶解率が90%以上である洗剤粒子群。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (1)
S:洗剤粒子群の投入重量(g)、T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供したときに、篩上に残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥重量(乾燥条件:105℃の温度下に前記溶残物を1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する)(g)
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