JP3140746B2 - 表面改質剤及び洗剤粒子群 - Google Patents

表面改質剤及び洗剤粒子群

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JP3140746B2 JP11170360A JP17036099A JP3140746B2 JP 3140746 B2 JP3140746 B2 JP 3140746B2 JP 11170360 A JP11170360 A JP 11170360A JP 17036099 A JP17036099 A JP 17036099A JP 3140746 B2 JP3140746 B2 JP 3140746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定構造の結晶性
アルカリ金属珪酸塩を含有する表面改質剤及び該表面改
質剤により表面を被覆された洗剤粒子群に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60―227895号公報や特開
平5―279013号公報、特開平7―089712号
公報に記載されている、特定構造の結晶性アルカリ金属
珪酸塩は、優れたアルカリ能を有するばかりでなく、ゼ
オライトに匹敵しうるカチオン交換容量をも有するマル
チビルダーであるとして、第28回洗浄に関するシンポ
ジウム講演要旨集167頁(日本油化学協会、1996
年)等に見るように、近年大変注目を集めている基剤で
ある。ここで、該公報には該結晶性アルカリ金属珪酸塩
の性能を十分に発揮させる方法として、その平均粒径が
0.1〜10μm 程度に調整されたものを用いることが
好ましい旨の記載があるが、しかしながら、該結晶性ア
ルカリ金属珪酸塩は、洗剤粒子群に配合された場合、吸
湿性や吸炭酸ガス性が高いため、比表面積が高まる微粒
化された状態においては、固化しやすく、洗剤粒子群の
保存安定性に大いに課題がある。
【0003】この課題に対しては、例えば特開平3―1
64422号公報に記載されているようなローラーコン
パクター処理を施すことにより顆粒化し、該顆粒を洗剤
粒子群にアフターブレンドして用いる方法が知られてい
る。また、特開平6―41585号公報には、該結晶性
アルカリ金属珪酸塩とアルミノ珪酸塩が特定比率で混合
された共粒質物をローラーコンパクター処理を施すこと
により、平均粒径が500μm 程度の顆粒を得る記載が
ある。
【0004】しかし、これらの顆粒を洗剤粒子群に配合
(ブレンド)した場合には、分級等により製品中で該結
晶性アルカリ金属珪酸塩が不均一化してしまう危険性が
あり、それを回避するために、被ブレンド物である洗剤
粒子群の粒径や流動性等の粉末物性を制御する等の工夫
を施さねばなければならないという制限が加わる。ま
た、これらの顆粒成分は、洗剤粒子群を構成する粉体化
助剤(例えば吸油基剤や表面改質剤)としての役割を全
く見込むことが出来ないため、総組成量が増大し、洗剤
使用量のコンパクト化を行う上で不利である等の問題点
を抱えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
たアルカリ能及びカチオン交換能を有する特定構造の結
晶性アルカリ金属珪酸塩を含有する保存安定性が高めら
れた表面改質剤、及び該表面改質剤により被覆された洗
剤粒子群を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、 〔1〕平均粒径が1〜20μmである下記式(I)及び
/又は(II)で表される結晶性アルカリ金属珪酸塩と、
平均粒径が0.1〜20μmである、アルミノ珪酸塩、
20℃の水への溶解度が1g/100g以上の水溶性ア
ルカリ金属塩、珪酸カルシウム、二酸化珪素、ベントナ
イト、タルク、クレイ、パーライト、非晶質シリカ誘導
体、金属石鹸、粉末の界面活性剤及び水溶性有機塩から
なる群より選ばれる1種以上の固着防止剤とを、10/
1〜1/10の重量比率で混合されてなる洗剤粒子群用
表面改質剤、 x(M2O)・y(SiO2) ・z(MemOn)・w(H2O) (I) (式中、M は周期律表のIa族元素を表し、Meは周期律表
のIIa族元素、IIb 族元素、IIIa族元素、IVa 族元素又
はVIII族元素から選ばれる1種以上を示し、y /x =1.
5 〜2.6 、z /x =0.001 〜1.0 、w =0〜20、n /m
=0.5 〜2.0 である。) M2O ・x'(SiO2)・y'(H2O) (II) (式中、M はアルカリ金属を表し、x'=1.5 〜2.6 、y'
=0〜20である。)、 〔2〕洗剤生地粒子群が、前記〔1〕記載の表面改質剤
により被覆されてなる洗剤粒子群に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】[1] 用語の定義 本発明における洗剤生地粒子とは、界面活性剤及び必要
に応じて水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び/又は水
溶性塩類を含有してなる粒子であって、表面改質剤によ
り被覆されていない状態の粒子であり、その集合体を洗
剤生地粒子群と言う。また、洗剤粒子とは、洗剤生地粒
子が表面改質剤により被覆された粒子を意味し、その集
合体を洗剤粒子群と言う。そして、洗剤組成物は、洗剤
粒子群を含有し、さらに洗剤粒子群以外に別途添加され
た洗剤成分を含有する組成物を意味する。また、洗剤生
地粒子に含有させるベース顆粒とは、界面活性剤含有量
が0〜10重量%であり、主として水不溶性無機物、水
溶性ポリマー、水溶性塩類から構成されているものであ
って、界面活性剤を担持させるために使用される粒子を
いい、その集合体をベース顆粒群という。また、本発明
における表面改質剤とは、洗剤生地粒子の粒子表面を被
覆する微粉体を意味する。表面改質剤には、洗剤生地粒
子の表面同士の接触を回避させることで洗剤粒子群の流
動性や非ケーキング性等の粉末物性を向上させる効果が
ある。
【0008】[2] 結晶性アルカリ金属珪酸塩 本発明の表面改質剤に用いられる結晶性アルカリ金属珪
酸塩は、下記式(I)及び/又は(II)で表されるもの
である。 x(M2O)・y(SiO2) ・z(MemOn)・w(H2O) (I) (式中、M は周期律表のIa族元素(好ましくはK及び/
又はNa)を表し、Meは周期律表のIIa族元素、IIb 族
元素、IIIa族元素、IVa 族元素又はVIII族元素から選ば
れる1種以上(好ましくはMg、Ca)を示し、y /x =1.
5 〜2.6 (好ましくは1.7 〜2.2 )、z /x =0.001 〜
1.0 (好ましくは0.005 〜0.6 )、w =0〜20(好まし
くは実質的に0)、n /m =0.5 〜2.0 (好ましくは実
質的に1.0)である。) M2O ・x'(SiO2)・y'(H2O) (II) (式中、M はアルカリ金属(好ましくはK及び/又はN
a)を表し、x'=1.5 〜2.6 (好ましくは1.7 〜2.2
)、y'=0〜20(好ましくは実質的に0)である。) 該結晶性アルカリ金属珪酸塩の平均粒径は、1〜20μ
mであり、洗剤生地粒子群の表面被覆効率を高める目的
や、カルシウム交換速度を高める目的から、12μm 以
下がより好ましく、10μm 以下がより好ましく、8μ
m 以下が更に好ましい。ここで、該平均粒径は、電子顕
微鏡(SEM)による定方向接線径(フェレー径)の平
均値とする。SEMによる観察は、結晶性アルカリ金属
珪酸塩粒子と固着防止剤との区別や、これらの接触状態
を容易に確認することができるため好ましい。
【0009】かかる結晶性アルカリ金属珪酸塩は、優れ
たアルカリ能及びカチオン交換能を有するものである。
該結晶性アルカリ金属珪酸塩は0.2重量%分散液にお
いて10.6以上のpHを示し、優れたアルカリ能を示
す。またアルカリ緩衝効果についても、特に優れてお
り、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムと比較してもアルカ
リ緩衝効果が優れるものである。また、カチオン交換能
に関しては、少なくとも100mg CaCO3/g 以上、好ましく
は200 〜600mg CaCO3/g を有している。カチオン交換能
は、国際特許公報9709414 号記載のイオン交換体のカチ
オン交換容量の測定法に準じて行う。以下、該イオン交
換体のカチオン交換容量の測定法を述べる。
【0010】試料0.1gを精秤し、塩化カルシウム水
溶液(濃度はCaCO3 として500ppm)100ml中
に加え、25℃で60分間撹拌した後、孔サイズ0.2
μmのメンブランフィルター(アドバンテック社、ニト
ロセルロース製)を用いて濾過を行い、その濾液10m
l中に含まれるCa量をEDTA滴定により測定する。その値
より試料のカルシウムイオン交換容量(カチオン交換容
量)を求める。
【0011】[3] 固着防止剤 本発明において、結晶性アルカリ金属珪酸塩と共に表面
改質剤として用いられる固着防止剤は、結晶性アルカリ
金属珪酸塩が吸湿性や吸炭酸ガスによって結晶性アルカ
リ金属珪酸塩間で固着する現象を回避する目的で用いら
れるものである。具体的には、アルミノ珪酸塩、20℃
の水への溶解度が1g/100g以上の水溶性アルカリ
金属塩、珪酸カルシウム、二酸化珪素、ベントナイト、
タルク、クレイ、パーライト、非晶質シリカ誘導体、金
属石鹸、粉末の界面活性剤(例えばアルキル硫酸塩等)
及び水溶性有機塩等から選ばれる1種以上である。
【0012】ここで好ましい態様として、アルミノ珪酸
塩及び20℃の水への溶解度が1g/100g以上の水
溶性アルカリ金属塩を挙げることが出来る。
【0013】アルミノ珪酸塩は、結晶質及び非晶質いず
れでも良い。結晶性アルミノ珪酸塩として好適なもの
は、A型ゼオライト(例えば、商品名:「トヨビルダ
ー」;東ソー(株)社製)であり、金属イオン封鎖能及
び経済性の点でも好ましい。その他、P型(例えば、商
品名:「Doucil A24」、「ZSE064」等)、X型(例え
ば、商品名:「WessalithXD 」;Degussa 社製)、国際
公開第98/42622号パンフレットに記載のハイブリッドゼ
オライトも好適なものとして挙げられる。非晶質アルミ
ノ珪酸塩としては、長期間の保存を経ても結晶性アルカ
リ金属珪酸塩のアルカリ性による変質がない観点から、
SiO2 /Al2 3 (モル比)が好ましくは5.0以
下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.3
以下のものが好ましく、例えば特開平6−179899
号公報第12欄第12行〜第13欄第1行、第17欄第
34行〜第19欄第17行に記載のものが好適例として
挙げられ、中でも、水銀ポロシメータ(島津製作所
(株)製「SHIMADZU製ポアサイザ9320」)で測定される
孔径0.015〜0.5μmの容積が0〜0.7mL/
gのものが好適である。
【0014】20℃の水への溶解度が1g/100g以
上の水溶性アルカリ金属塩としては、Li、Na、K、
Rb、Csの中から選ばれるアルカリ金属の塩で、具体
的には化学便覧改訂3版(基礎編I)(日本化学会編)
147〜149頁記載のLi塩、159〜165頁記載
のNa塩、140〜146頁記載のK塩、179頁記載
のRb塩、125〜126頁記載のCs塩の中で20℃
の水への溶解度が1g/100g以上のものである。こ
れらの中で硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、酢酸塩、
亜硫酸塩が好ましく、さらに硫酸塩がより好ましい。ま
たカチオン種としてはNa、Liが好ましく、さらに好
ましくはLiである。そして本発明の効果をより高く発
現させる水溶性金属塩として、硫酸ナトリウム、塩化ナ
トリウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウ
ム、塩化リチウムが最も好ましい。
【0015】固着防止剤は、表面改質剤に用いられる点
に加え、結晶性アルカリ金属珪酸塩の固着を防止する観
点から、平均粒径が0.1〜20μmであり、好ましく
は10μm 以下、より好ましくは7μm 以下、さらに好
ましくは5μm 以下、特に好ましくは3μm 以下であ
る。また、同様の観点から、固着防止剤の平均粒径は、
結晶性アルカリ金属珪酸塩の平均粒径に対して、好まし
くは0.1〜1.5倍であり、より好ましくは0.1〜
1.0倍、より好ましくは0.1〜0.8倍、より好ま
しくは0.1〜0.6倍、特に好ましくは0.1〜0.
4倍である。ここで固着防止剤の平均粒径は、 [2] 項
で記載した方法と同様の方法で測定することが出来る。
【0016】本発明の表面改質剤は、結晶性アルカリ金
属珪酸塩粒子間における固着を防止する観点から、結晶
性アルカリ金属珪酸塩粒子間に固着防止剤が存在し、結
晶性アルカリ金属珪酸塩粒子同士の接触点数および/ま
たは接触面数を低減させた状態で用いられる。即ち、結
晶性アルカリ金属珪酸塩と固着防止剤が混合されている
とは、結晶性アルカリ金属珪酸塩粒子間の1部または全
部の箇所に固着防止剤が介在した状態であることを言
い、より多くの固着防止剤の介在により、結晶性アルカ
リ金属珪酸塩の粒子同士がより接触していないことが好
ましい。この固着防止剤の介在の状態は、走査型電子顕
微鏡(SEM)に加え、エネルギー分散型X線分光法
(EDS)や電子プローブ微小部分析法(EPMA)を
用いて、試料面(試料が洗剤粒子であれば該洗剤粒子の
表面および/または断面)を電子線で走査することによ
って元素の2次元分布を解析することができる。ここ
で、観測した結晶性アルカリ金属珪酸塩の個数に対す
る、固着防止剤と少なくとも1箇所で直接接触または界
面活性剤等のバインダーを介して固着防止剤と接触して
いる結晶性アルカリ金属珪酸塩の個数の比率を、固着防
止剤の介在率とすると、介在率は10%以上が好まし
く、より好ましくは30%以上、より好ましくは50%
以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは9
0%以上である。尚、介在率を求めるにあたり、結晶性
アルカリ金属珪酸塩は100個以上観測する。本発明に
おいて、結晶性アルカリ金属珪酸塩と固着防止剤とは、
結晶性アルカリ金属珪酸塩/固着防止剤で表して10/
1〜1/10の重量比率で混合されてなるものである。
該範囲であれば、結晶性アルカリ金属珪酸塩の粒子間で
の固着防止効果および微粒化した結晶性アルカリ金属珪
酸塩を配合する効果を得ることができる。該範囲は、好
ましくは8/1〜1/8、より好ましくは5/1〜1/
8、より好ましくは3/1〜1/6、より好ましくは2
/1〜1/4、さらに好ましくは1/1〜1/3であ
る。
【0017】[4] 結晶性アルカリ金属珪酸塩と固着防
止剤とが混合された表面改質剤 本発明の表面改質剤は結晶性アルカリ金属珪酸塩と固着
防止剤とが混合されたものである。結晶性アルカリ金属
珪酸塩と固着防止剤の混合方法としては、結晶性アルカ
リ金属珪酸塩と固着防止剤の両者をそれぞれ個別にあら
かじめ所定の粒径に粉砕しておき、次いで両者を混合機
によって予め混合して、表面改質剤として用いても良い
し、また工程の簡略化のため両者と洗剤生地粒子群を混
合機に入れ、(又は洗剤生地粒子群の調整(造粒)が終
了した混合機に両者を入れ)両者を混合しながら一度に
洗剤生地粒子群の表面を被覆しても良い。また、混合方
法の別の態様として、上記両者を共に粉砕機に添加し、
粉砕しながら混合して表面改質剤とする方法もある。こ
の場合、結晶性アルカリ金属珪酸塩粒子や水溶性塩粒子
の粉砕前の平均粒径としては、得られる複合粉体が所定
の範囲内の大きさに収まるのであれば何ら限定されるも
のではない。
【0018】粉砕装置としては、化学工学便覧(化学工
学会編、p.826〜838(1998))記載の粉砕
機が用いられ、例えば以下のものが挙げられる。 (1)圧力や打撃力により粉砕する装置で、例えばジョ
ークラッシャー、ジャイレトリクラシャー、ロールクラ
ッシャー、ロールミル等がある。 (2)高速回転するローター周辺に打撃板が固定され、
ローターと打撃板とによるせん断力等によって処理物を
粉砕する装置で、例えばアトマイザー、ハンマーミル、
インパクトクラッシャー、ピンミル等がある。 (3)リング上にロール又はボールが押しつけられつつ
回転し、その間で処理物をすりつぶして粉砕する装置
で、例えばローラーミル、リングローラーミル、リング
ボールミル、ボールベアリングミル等がある。 (4)円筒形の粉砕室を備え、その粉砕室の中に粉砕媒
体としてボールやロッドを入れて回転又は振動させるこ
とにより処理物を粉砕する粉砕装置で、例えばボールミ
ル、振動ミル、遊星ミル等がある。 (5)円筒形の粉砕室を備え、その粉砕室にボール又は
ビーズ等の粉砕媒体を入れ、この媒体に挿入したディス
ク型やアニュラー型の攪拌機構による、せん断、摩擦作
用によって処理物を粉砕する装置で、タワーミル、アト
ライター、サンドミル等がある。
【0019】次に混合装置であるが、以下のものが例示
される。 (1)混合槽内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を
取り付けて、粉末の混合を行う形式のミキサー。例えば
レディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミ
キサー(太平洋機工(株)製)、ヘンシェルミキサー
(三井三池化工機(株)製)、ハイスピードミキサー
(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター
((株)パウレック製)等がある。 (2)コニカル状の容器に沿ってスクリューが容器の壁
と平行の軸を中心として自転しながら公転することによ
り、混合を行う形式のミキサー。例えばナウターミキサ
ー(ホソカワミクロン(株)製)等がある。 (3)粉体投入口を備えた竪型シリンダーと混合ブレー
ドを備えたメインシャフトより成り、メインシャフトは
上部軸受けによって支えられ、排出側がフリーになって
いる構造の連続ミキサー。例えばフレキソミックスミキ
サー((株)パウレック製)がある。 (4)攪拌ピンを有した円盤の上部に原料を投入し、こ
の円盤を高速回転させて、せん断作用によって混合を行
う連続ミキサー。例えばフロージェットミキサー
((株)粉研パウテックス製)、スパイラルピンミキサ
ー(太平洋機工(株)製)等がある。
【0020】本発明の表面改質剤は、洗剤生地粒子群の
表面の被覆を目的とした表面改質工程の他、『特許庁公
報:周知慣用技術集』5.2.4p77〜78に記載さ
れている粉砕・整粒工程や同5.2.5p78〜79に
記載されている混合工程において、該工程の操作を円滑
に行うための助剤として用いることができる。
【0021】[5] 洗剤生地粒子群 本発明に用いられる洗剤生地粒子群としては、通常の粒
状洗剤組成物に使用される、界面活性剤及び必要に応じ
て水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩
類を含有してなる洗剤生地粒子群を用いることができ
る。
【0022】界面活性剤としては、『特許庁公報:周知
慣用技術集』第3章p4〜23(日本国特許庁、平成1
0年発行)に記載のものが例示でき、中でも陰イオン性
界面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、
α―オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α―スルフォ脂
肪酸エステル塩、高級脂肪酸塩や、非イオン界面活性剤
であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルコー
ルEO/PO付加物が好ましい。
【0023】水不溶性無機物としては、例えば、結晶性
又は非晶質アルミノ珪酸塩、二酸化珪素、水和珪酸化合
物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等が挙げ
られ、洗浄能力や洗剤の未溶解残留物の発生を促さない
理由等から、結晶性アルミノ珪酸塩が好ましく、また、
界面活性剤等の油性成分の担持等の理由から非晶質アル
ミノ珪酸塩が好ましく用いられる。ここで、結晶性及び
非晶質アルミノ珪酸塩として好適なものは、 [3] 項で
記載したものと同様のものが挙げられる。また、 [2]
項に記載した結晶性アルカリ金属珪酸塩も好適である。
該水不溶性無機物の平均粒径は、洗剤の未溶解残留物の
発生を促さない理由等から、50μm 以下が好ましく、
30μm 以下がより好ましく、20μm 以下がより好ま
しく、10μm 以下がさらに好ましい。ここで、水不溶
性無機物の平均粒径は、 [2] 項で記載した方法と同様
の方法で測定する。
【0024】水溶性ポリマーとしては、『特許庁公報:
周知慣用技術集』第3章p29〜31に記載の有機カル
ボン酸(塩)ポリマーが例示でき、中でもアクリル酸重
合体及び共重合体が好ましく、ポリアクリル酸塩(N
a、K、NH4 等)とアクリル酸−マレイン酸コポリマ
ーの塩(Na、K、NH4 等)が特に優れている。取り
分け、分子量が1千〜10万のものが好ましく、2千〜
8万のものがさらに好ましく、5千〜5万のものが特に
好ましい。
【0025】水溶性塩類としては、炭酸根、炭酸水素
根、硫酸根、亜硫酸根、硫酸水素根、リン酸根、珪酸根
等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等
の水溶性の無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の低
分子量の水溶性有機酸塩類を挙げることができる。これ
らの中で、炭酸根、硫酸根、亜硫酸根を有する塩類が好
ましい。水溶性塩類は単独でも、複数成分でも良いが、
複数成分である方が、水中での洗剤組成物の非ペースト
形成性の観点から好ましい。
【0026】ここで、炭酸ナトリウムや非晶質珪酸ナト
リウムは洗濯液中で好適なpH緩衝領域を示すアルカリ
剤として好ましい。非晶質珪酸ナトリウムはSiO2
Na 2 O(モル比)=1.5〜2.6のものが好適に用
いられる。また、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、亜硫
酸ナトリウム等の解離度の高い塩類は、洗濯液のイオン
強度を高め、皮脂汚れ洗浄等に好適に作用する。また、
亜硫酸根は水道水中に含有されている次亜塩素酸イオン
を還元し、酵素や香料等の洗剤成分の酸化劣化を防止す
る効果がある。また、トリポリリン酸ナトリウムも水溶
性塩類として使用可能である。
【0027】低分子量の水溶性有機酸塩類としては、ク
エン酸塩、フマル酸塩等のカルボン酸塩が挙げられる
が、金属イオン封鎖能を期待してpKCa2+が大きく、
及び/又はカチオン交換容量の大きい基剤が好ましい。
具体的には、洗浄力の点から、メチルイミノジ酢酸塩、
イミノジコハク酸塩、エチレンジアミンジコハク酸塩、
タウリンジ酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩、
β−アラニンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸
塩、メチルグリシンジ酢酸塩、グルタミン酸ジ酢酸塩、
アスパラギンジ酢酸塩、セリンジ酢酸塩等が好ましい。
【0028】また、洗剤生地粒子群中にはかかる成分以
外のもの、例えば、洗剤組成物に好適な蛍光染料、顔
料、染料等の補助成分を含んでも構わない。
【0029】本発明に用いられる洗剤生地粒子群は『特
許庁公報:周知慣用技術集』第5章p59〜81(日本
国特許庁、平成10年発行)や『造粒プロセスの最新動
向と応用技術』第5章第5節p307〜325(技術情
報協会)に開示されている方法等如何なる方法で製造し
たものでもよい。
【0030】ここで洗剤生地粒子群が、主として水不溶
性無機物、水溶性ポリマー、水溶性塩類から構成されて
いる、界面活性剤が0〜10重量%、嵩密度が400〜
1000g/Lのベース顆粒群100部に、界面活性剤
を10〜100部担持させてなるものであることが、洗
浄性の点から好ましい。
【0031】該ベース顆粒群の組成は、水不溶性無機物
が好ましくは20〜90重量%が好ましく、20〜75
重量%がより好ましく、25〜70重量%であり、水溶
性ポリマーが好ましくは2〜20重量%が好ましく、4
〜12重量%がより好ましく、5〜9重量%であり、水
溶性塩類が好ましくは5〜75重量%が好ましく、10
〜70重量%がより好ましく、20〜60重量%であ
る。また、ベース顆粒群に配合される界面活性剤はベー
ス顆粒群の吸油性と乾燥速度の観点から、0〜10重量
%が好ましく、0〜5重量%がより好ましく、0〜3重
量%がさらに好ましい。ベース顆粒中の水分は、製造上
の取り扱いの観点より、1〜8重量%が好ましく、1〜
5重量%がより好ましい。
【0032】ここで該ベース顆粒群は、上記組成の範囲
において、スラリーを乾燥することにより得る。ここで
用いられるスラリーは、ポンプでの送液が可能で非硬化
性のスラリーであればよく、製造装置は特に限定されな
い。また、成分の添加方法、順序についても状況に応じ
て適宜可変である。本発明の乾燥方法は、例えば噴霧乾
燥、凍結乾燥、薄膜乾燥、真空乾燥及び混練乾燥等が挙
げられる。また、乾燥後に粉砕・分級等によってベース
顆粒群としてもよい。ベース顆粒群の調製方法としては
生産性や洗剤粒子群の流動性等の粉末物性や溶解性の観
点から噴霧乾燥が好ましい。
【0033】噴霧乾燥塔としては、熱効率や、ベース顆
粒群の粒子強度が向上することから向流塔がより好まし
い。スラリーの微粒化装置としては、所望の平均粒径を
得るために、圧力噴霧ノズルが特に好ましい。乾燥塔に
供給されるガスの温度は生産性、製造し易さの点で、好
ましくは150〜300℃、より好ましくは170〜2
50℃である。また、乾燥塔より排出されるガスの温度
は乾燥塔の熱効率の点で、好ましくは70〜130℃、
より好ましくは80〜120℃である。
【0034】該ベース顆粒群の嵩密度は、後述するベー
ス顆粒群の単核性を維持したまま界面活性剤を担持さ
せ、コンパクト洗剤として必要な嵩密度を有するために
400〜1000g/Lが好ましく、450〜800g
/Lがより好ましく、500〜650g/Lが最も好ま
しい。また、該ベース顆粒群の平均粒径としては、15
0〜500μmが好ましく、180〜300μmがより
好ましい。また、該ベース顆粒群は、界面活性剤を多量
に担持できる。このようなベース顆粒群の吸油能は、
0.25g/g以上が好ましく、0.30g/g以上が
より好ましく、0.35g/g以上がさらに好ましく、
0.40g/gが最も好ましい。また、該ベース顆粒群
の粒子強度は、界面活性剤の担持工程においてベース顆
粒が崩壊せず、かつ得られる洗剤粒子群の溶解性の観点
から、5〜200MPaが好ましく、10〜150MP
aがより好ましく、15〜100MPaがさらに好まし
い。
【0035】ベース顆粒群に担持される界面活性剤の量
は、洗浄力を発揮させる点から、ベース顆粒群100重
量部に対して10〜100重量部が好ましく、20〜8
0重量部がより好ましく、30〜70重量部がさらに好
ましく、35〜65重量部が特に好ましい。ここで、陰
イオン性界面活性剤の担持量はベース顆粒群100重量
部に対して1〜60重量部が好ましく、1〜50重量部
がより好ましく、3〜40重量部が特に好ましい。非イ
オン性界面活性剤の担持量はベース顆粒群100重量部
に対して1〜45重量部が好ましく、1〜35重量部が
より好ましく、4〜25重量部が好ましい。また、両性
界面活性剤や陽イオン性界面活性剤を目的に合わせ併用
することもできる。
【0036】ベース顆粒群への界面活性剤の担持方法
は、ベース顆粒群と界面活性剤とを、回分式や連続式の
混合機に投入し、攪拌・混合することにより行うことが
できる。ここで、混合機としては、 [4] 項で例示した
混合機を用いることができる。好ましくは、後述の単核
性洗剤粒子を多く含有する洗剤粒子群を製造する観点か
らベース顆粒に強い剪断力がかかりにくい(ベース顆粒
を崩壊させにくい)装置であり、界面活性剤の分散効率
の観点から混合効率のよい装置が好ましい。具体的に
は、レディゲミキサー、プロシェアミキサー、ハイスピ
ードミキサー等が挙げられる。
【0037】また、界面活性剤は液体状態で添加するこ
とが好ましく、さらに液体状態の界面活性剤を噴霧して
供給することが好ましい。界面活性剤の中で、実用上の
温度範囲内において昇温しても固体又はペースト状で存
在するものは、これらを予め粘性の低い例えば非イオン
性界面活性剤、非イオン性界面活性剤水溶液又は水中に
分散又は溶解させて界面活性剤の混合液又は水溶液(以
下界面活性剤混合物と言う。)を調製し、該界面活性剤
混合物の形態でベース顆粒群に添加することができる。
この方法により、固体又はペースト状で存在する界面活
性剤をも容易にベース顆粒群に添加することができ、更
に単核性洗剤粒子を含有する洗剤粒子群の製造に有利で
ある。粘性の低い界面活性剤又は水と固体あるいはペー
スト状の界面活性剤の混合比率は、得られる界面活性剤
混合物が噴霧可能である粘度範囲であれば好ましく、例
えばポリオキシエチレンドデシルエーテルとドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムであれば、両者の比を1:
1.4以下の範囲で調整することで、容易に噴霧可能な
界面活性剤混合物を得ることができる。上記界面活性剤
混合物の製法は、例えば、粘性の低い界面活性剤又は水
に固体又はペースト状の界面活性剤を投入して混合する
方法や、粘性の低い界面活性剤中又は水中で界面活性剤
の酸前駆体をアルカリ剤(例えば苛性ソーダ水溶液や苛
性カリ水溶液)で中和することにより界面活性剤混合物
を調製してもよい。
【0038】また、この界面活性剤(以下、界面活性剤
混合物をも包含した意味で用いる。)において、非イオ
ン性界面活性剤が使用される場合、この非イオン性界面
活性剤の融点上昇剤となる融点45〜100℃、分子量
1千〜3万の水溶性非イオン性有機化合物(以下、融点
上昇剤という)又はこの水溶液を界面活性剤の添加前、
添加と同時、添加途中、添加後、あるいは界面活性剤に
予め混合して添加することも可能である。融点上昇剤を
添加することで、ケーキング性、洗剤粒子群中の非イオ
ン性界面活性剤のシミ出し性を抑制することができる。
本発明における融点上昇剤としては、例えば、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、プルロニック型非イオン
性界面活性剤等が挙げられる。融点上昇剤の使用量は、
ベース顆粒群100重量部に対して0.5〜5重量部が
好ましく、0.5〜3重量部が好ましい。この範囲が、
溶解性、及びシミ出し性やケーキング性の抑制の点から
好ましい。融点上昇剤の添加方法として、予め界面活性
剤と任意の方法で混合して添加すること、又は界面活性
剤の添加後に融点上昇剤を添加することが洗剤粒子群の
シミ出し性やケーキング性の抑制に有利である。
【0039】混合機内の温度は、JIS K 2269
に準じて測定される界面活性剤の流動点以上に昇温して
混合を行えば、より好ましい。ここで、昇温温度として
は、界面活性剤の担持を促進させるために添加する界面
活性剤の流動点より高ければよいが、実用的な範囲を挙
げると流動点を越えて流動点より50℃高い温度までが
好ましく、流動点より10℃〜30℃高い温度がより好
ましい。好適な洗剤生地粒子群を得るための混合機にお
けるの混合時間は、1〜20分間が好ましく、2〜10
分間が更に好ましい。
【0040】該界面活性剤の流動点は、好ましくは40
℃〜70℃、より好ましくは40℃〜60℃である。ま
た、該界面活性剤の粘度は、B型粘度計(TOKYO
KEIKI社製 DVM−B形)、ローターNo.3、
12r/minの条件で測定し、界面活性剤の流動点よ
りも高く90℃以下の範囲のいずれかの温度で10Pa
・s以下、より好ましくは5Pa・s以下である。
【0041】[6] 洗剤生地粒子群の被覆 本発明において洗剤生地粒子群は、平均粒径が1〜20
μmである特定構造の結晶性アルカリ金属珪酸塩と、平
均粒径が0.1〜20μmである固着防止剤とを、10
/1〜1/10の重量比率で混合されてなる表面改質剤
により被覆される。
【0042】洗剤生地粒子群が表面改質剤により被覆さ
れるとは、洗剤生地粒子群を構成する洗剤生地粒子の表
面の一部又は全部が、表面改質剤により覆われているこ
とを意味する。この被覆されている状態は、上述の表面
改質剤の混合状態の確認方法と同様に、洗剤粒子を走査
型電子顕微鏡(SEM)に加え、エネルギー分散型X線
分光法(EDS)や電子プローブ微小部分析法(EPM
A)を用いて、試料面を電子線で走査することによって
元素の2次元分布を解析することで確認することができ
る。
【0043】本発明の表面改質剤により被覆されてなる
洗剤粒子群とは、洗剤粒子群中に、本発明の表面改質剤
により被覆されている洗剤粒子が、洗剤粒子の個数基準
(125μm 以下の微粒子は含まない)で、10%以
上、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以
上、より好ましくは90%以上、もっとも好ましくは1
00%含有されている洗剤粒子群のことを言う。
【0044】ここで、洗剤生地粒子群100重量部に対
して、本発明の表面改質剤は1〜50重量部であること
が好ましく、3〜30重量部がより好ましく、5〜25
重量部がより好ましく、8〜20重量部がさらに好まし
い。
【0045】該洗剤粒子群を得る方法としては、洗剤生
地粒子群と結晶性アルカリ金属珪酸塩と固着防止剤とが
予め混合された表面改質剤とを混合機に添加し、攪拌す
ることにより達成される。また、工程簡略化のために、
洗剤生地粒子群と予め所定の粒径に粉砕された結晶性ア
ルカリ金属珪酸塩と固着防止剤とをそれぞれ個別に混合
機に入れ、攪拌することにより結晶性アルカリ金属珪酸
塩と固着防止剤とを混合しながら一度に洗剤生地粒子群
の表面を被覆しても良い。ここで混合機としては、
[4] 項に記載のものを好適に用いることができる。
【0046】また、洗剤生地粒子群の被覆に際し、本発
明以外の表面改質剤を本発明の表面改質剤による被覆工
程の前後に洗剤生地粒子群に施してもよい。ここで、本
発明以外の表面改質剤としては、 [3] 項で例示した基
剤が好適に用いられる。
【0047】[7] 洗剤粒子群 本発明の洗剤粒子群は、通常の粒状洗剤組成物に使用さ
れる、界面活性剤、水不溶性無機物及び必要に応じて水
溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類を含有してなる洗剤
粒子群である。ここで界面活性剤、水不溶性無機物、水
溶性ポリマー及び水溶性塩類は、上述の [2] 、 [3]
及び [5] 項に記載のものが好ましく用いられる。
【0048】界面活性剤の洗剤粒子群中の含有量は、洗
浄性の観点から5〜60重量%が好ましく、12〜40
重量%がより好ましく、20〜35重量%がさらに好ま
しい。洗剤粒子群中の水不溶性無機物の含有量は、10
〜90重量%が好ましく、20〜75重量%がより好ま
しく、25〜70重量%がさらに好ましい。また、水溶
性ポリマーの洗剤粒子群中の含有量は、洗浄性や再汚染
防止性効果の点から1〜15重量%が好ましく、2〜1
0重量%がより好ましい。水溶性塩類の洗剤粒子群中の
含有量は、洗浄性や溶解性の点から5〜75重量%が好
ましく、10〜70重量%がより好ましく、20〜60
重量%が最も好ましい。また、洗剤粒子群中にはかかる
成分以外のもの、例えば、洗剤組成物に好適な蛍光染
料、顔料、染料等の補助成分を含んでも構わない。ま
た、洗剤粒子群中の水分量は赤外線水分計で1〜10重
量%が好ましく、1.5〜8重量%がより好ましく、2
〜6重量%がさらに好ましく、2〜5重量%が最も好ま
しい。
【0049】本発明の洗剤粒子群は、輸送ないし持ち運
び並びに収納性の観点から、嵩密度は500g/L以上
が好ましく、より好ましくは600g/L以上、さらに
好ましくは700g/L以上である。また粒子間に適度
の空隙を確保すること及び粒子間接触点数の増加を抑制
することで洗剤粒子の分散性を低下させないこと等の観
点から1200g/L以下が好ましい。また、該洗剤粒
子群の流動性は、流動時間として好ましくは10.0秒
以下、より好ましくは7.0秒以下、より好ましくは
6.5秒以下、より好ましくは6.0秒以下、特に好ま
しくは5.5秒以下とされる。また、該洗剤粒子群の平
均粒径は、スプーンで掬い易く、かつ良好な流動性を得
るために、好ましくは150〜600μm、より好まし
くは180〜550μm、さらに好ましくは200〜5
00μm、特に好ましくは220〜450μmである。
【0050】ここで洗剤粒子群が、主として水不溶性無
機物、水溶性ポリマー、水溶性塩類から構成されてい
る、界面活性剤が0〜10重量%、嵩密度が400〜1
000g/Lのベース顆粒群100部に、界面活性剤を
10〜100部担持させてなる洗剤生地粒子群を本発明
の表面改質剤で被覆したものであることが、洗浄性の点
から好ましい。
【0051】さらに、本発明の洗剤粒子群は高速溶解性
の観点より単核性洗剤粒子を含有することが好ましい。
単核性洗剤粒子とは、ベース顆粒に界面活性剤が担持さ
れた洗剤粒子であって、1個の洗剤粒子の中に1個のベ
ース顆粒を核として有する洗剤粒子をいう。洗剤粒子群
中に単核性粒子を個数基準(125μm 以下の微粒子は
含まない)で、好ましくは50%以上、より好ましくは
70%以上、さらに好ましくは90%以上含有すること
が好ましい。
【0052】単核性の洗剤粒子は、下記(α)法、
(β)法、(γ)法のうち少なくとも一つの方法により
確認できる。 (α)法:125μm 以上の任意にサンプリングした洗
剤生地粒子を切断し、洗剤粒子内におけるベース顆粒の
有無及びその個数を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察
することによって洗剤粒子の単核性を確認する方法。 (β)法:洗剤粒子内のベース顆粒中の水溶性ポリマー
を溶解しない有機溶媒(例えば、ベース顆粒中に、水溶
性ポリマーとしてポリアクリル酸塩、界面活性剤として
陰イオン性界面活性剤(LAS)や非イオン性界面活性
剤が存在する場合、エタノールを好適に用いることがで
きる)により、洗剤粒子中の有機溶媒可溶分を抽出し、
その後の有機溶媒不溶分をSEM観察によって観察する
方法。即ち、1個の洗剤粒子を上記有機溶媒で処理して
得た有機溶媒不溶分に1個のベース顆粒が存在する場
合、単核性の洗剤粒子であることがわかる。 (γ)法:樹脂で包理した洗剤粒子の切断面の2次元の
元素分布をEDSやEPMAによって検出することによ
って洗剤粒子の単核性を確認する方法。
【0053】洗剤粒子群が単核性であることは、式
(1)で定義される洗剤粒子群の平均粒径とベース顆粒
群の平均粒径の比で表される粒子成長度からも表現され
る。尚、ベース顆粒群の平均粒径は、洗剤粒子群と同様
の方法により測定される。 式(1): 粒子成長度=(洗剤粒子群の平均粒径)/(ベース顆粒
群の平均粒径) ここで、本発明の洗剤粒子群の粒子成長度は、好ましく
は1.5以下であり、より好ましくは1.3以下であ
り、さらに好ましくは1.2以下である。
【0054】[8] 洗剤組成物 本発明の洗剤粒子群に、該洗剤粒子群以外の洗剤成分
(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、香料、消泡
剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を必要に応じて別途添加
することで、好ましい洗剤組成物となる。
【0055】[9] ベース顆粒群及び洗剤粒子群の物性
の測定法 (ベース顆粒群、洗剤粒子群の嵩密度): JIS K
3362により規定された方法で測定する。
【0056】(ベース顆粒群、洗剤粒子群の平均粒
径):平均粒径は、JIS Z 8801に規定の篩を
用いて求める。例えば、目開きが2000μm、140
0μm、1000μm、710μm、500μm、35
5μm、250μm、180μm、125μmである9
段の篩と受け皿を用い、ロータップマシーン(HEIK
OSEISAKUSHO製、タッピング:156回/
分、ローリング:290回/分)に取り付け、100g
の試料を10分間振動して篩い分けを行った後、受け
皿、125μm、180μm、250μm、355μ
m、500μm、710μm、1000μm、1400
μm、2000μmの順番に受け皿及び各篩上に重量頻
度を積算していくと、積算の重量頻度が50%以上とな
る最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一
段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿からaμ
mの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上
の重量頻度をd%とした場合、 式(2): (平均粒径)=10(50-(c-d/(log b-log a) x log b))/
(d/(log b-log a)) に従って求めることができる。尚、用いる篩は測定粉体
の粒度分布を正確に見積もることが出来るように適宜調
整する。
【0057】(ベース顆粒群、洗剤粒子群の水分):水
分測定は赤外線水分計法により行う。即ち、試料3gを
質量既知の試料皿に0.01gまではかり採り、赤外線
水分計(ケット科学研究所(株)製(赤外線ランプ18
5W))により3分間試料の加熱、乾燥を行う。乾燥
後、試料皿と乾燥試料の質量を0.01gまではかる。
前記操作により得られた乾燥前後の容器と試料の質量の
差分を試料のはかり採り量で除し100を乗じることに
より試料中の水分量を計算する。
【0058】(ベース顆粒群の吸油能):内部に攪拌翼
を備えた内径5cm×15cmの円筒型混合槽に試料1
00gを入れ、350rpmで攪拌しながら30℃でポ
リオキシエチレンアルキルエーテル(C12/C14=6/
4、EO=7.7、融点=25℃)を約10g/min
の速度で投入する。攪拌動力が最も高くなった時のポリ
オキシエチレンアルキルエーテルの投入量を吸油能とす
る。
【0059】(ベース顆粒群の粒子強度):内径3cm
×高さ8cmの円柱状の容器に試料20gを入れ、30
回タッピング(筒井理化学器械(株)、TVP1型タッ
ピング式密充填カサ密度測定器、タッピング条件;周期
36回/分、60mmの高さから自由落下)を行い、そ
の時の試料高さ(初期試料高さ)を測定する。その後、
加圧試験機にて該容器内に保持した試料の上端面全体を
10mm/minの速度で加圧し、荷重−変位曲線を求
める。変位率が5%以下での直線部における傾きに初期
試料高さをかけ、加圧面積で除した値を粒子強度とす
る。
【0060】(洗剤粒子群の流動性):流動性は流動時
間により表される。流動時間は、JIS K3362に
より規定された嵩密度測定用のホッパーから、100m
Lの粉末が流出するのに要する時間とする。
【0061】
【実施例】尚、実施例及び比較例において、洗剤粒子群
は、以下の試験方法で評価を行った。
【0062】(ケーキング性):JIS P 3801
に規定される2種型ろ紙(例えば、東洋濾紙(株)製
「定性No2濾紙」)を用いた縦×横×高さ=10cm
×6cm×4cmの上面が開口した容器を作る。この箱
に試料100gを入れ、その上にアクリル樹脂板と鉛板
(又は鉄板)の合計重量15g+250gをのせる。こ
れを温度30℃の恒温恒湿器中に放置し、5日後にケー
キング状態について判定を行う。判定は、以下のように
して通過率を求めることによって行う。通過率が高いほ
ど、ケーキング性が低く、洗剤粒子群として好ましい物
性である。 (通過率):試験後の試料を篩(JIS Z 8801
規定の目開き4760μm)上に静かにあけ、通過した
粉末の重量を計り、試験後の試料に対する通過率を求め
る。
【0063】(洗浄率):上記ケーキング性評価に用い
た洗剤粒子群について、特開平9−241697号公報
第16欄第1行〜第42行に記載の方法で行う。尚、洗
浄条件は洗浄時間10分間、洗剤粒子濃度0.067重
量%、水の硬度4.2°DH、水温18℃、すすぎ水道
水にて5分間である。
【0064】(溶解率):上記ケーキング性評価に用い
た洗剤粒子群について、5℃の水に該洗剤組成物を投入
し、以下に示す攪拌条件にて60秒間攪拌してJIS
Z 8801規定の標準篩(目開き74μm)に供し、
式(3)で算出される値を溶解率とする。 攪拌条件:1リットルの硬水(71.2mgCaCO3
/リットル、Ca/Mgのモル比7/3)に該洗剤組成
物1gを投入し、1リットルビーカー(内径105m
m)内で攪拌子(長さ35mm、直径8mm)にて攪
拌、回転数800rpm 溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (3) S : 洗剤粒子群の投入重量(g) T : 上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供
したときに、篩上の残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥
重量(乾燥条件:105℃の温度下に1時間保持した
後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で3
0分間保持する)(g)
【0065】ベース顆粒群の調製 下記の手順にてベース顆粒群を作製した。水458kg
を攪拌翼を有した1m3 の混合槽に加え、水温が50℃
に達した後に、硫酸ナトリウム80kg、亜硫酸ナトリ
ウム5kg、炭酸ナトリウム130kg、蛍光染料2k
g、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液65
kg、結晶性アルミノ珪酸塩220kgを順次添加した
後、30分攪拌して均質なスラリーを得た。このスラリ
ーを60℃に保持し、噴霧乾燥塔の塔頂付近に設置した
圧力噴霧ノズルから噴霧圧力2.5MPaで噴霧を行っ
た。噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部より温度が
210℃で供給され、塔頂より105℃で排出された。
得られたベース顆粒群の組成及び物性を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】〔使用した原料〕結晶性アルミノ珪酸塩
(トヨビルダー、東ソー(株)製)、炭酸ナトリウム
(デンス灰:セントラル硝子(株)製)、硫酸ナトリウ
ム(無水中性芒硝:四国化成(株)製)、亜硫酸ナトリ
ウム(亜硫酸ソーダ:三井東圧(株)製)、ポリアクリ
ル酸ナトリウム水溶液(分子量1万、花王(株)製)、
蛍光染料(チノパールCBS-X :チバスペシャリティケミ
カルス社製)
【0068】界面活性剤の調製 下記の手順にて界面活性剤を作製した。ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル1000gと60重量%のポリエ
チレングリコール水溶液167gを攪拌翼を有した3L
の混合槽に加え、温度が60℃に達した後に、ジャケッ
トに10℃の水を流して冷却しながら、アルキルベンゼ
ンスルホン酸1217gと48重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液330gを同時に20分間で添加した。混合液
の温度は90℃であった。該混合液にパルミチン酸46
gを添加した。得られた界面活性剤の組成及び物性を表
2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】〔使用した原料〕ポリオキシエチレンレン
アルキルエーテル(エマルゲン108KM(エチレンオ
キサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素
数:12〜14、融点:18℃):花王(株)製)、ポ
リエチレングリコール(XG−1300(平均分子量:
13000):花王(株)製)、アルキルベンゼンスル
ホン酸(ネオペレックスFS:花王(株)製)、パルミ
チン酸(ルナックP−95:花王(株)製)
【0071】実施例1 ベース顆粒群に表3記載の比率にて表2記載の界面活性
剤を添加して担持させた後、結晶性アルカリ金属珪酸塩
及び固着防止剤の混合粉末で表面被覆を行い、本発明の
洗剤粒子群1を得た。先ず、レディゲミキサー(松坂技
研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース
顆粒群100重量部を投入し、主軸:60r/mim、
チョッパー:停止の攪拌条件にて攪拌を開始した。な
お、ジャケットには80℃の温水を流した。そこに、8
0℃に保温した表2記載の界面活性剤を噴霧ノズル(ス
プレーイングシステムスジャパン製、TP80015−
SS)を用いて噴霧圧力0.28MPaで噴霧した。噴
霧時間は2分間で、その後4分間攪拌を行い洗剤生地粒
子群を得た。続いて、ジャケットへの温水の供給を続け
ながら、このミキサー内に結晶性アルカリ金属珪酸塩と
固着防止剤として結晶性アルミノ珪酸塩(トヨビルダ
ー:平均粒径3μm)を予め別途レディゲミキサーで十
分に混合した表面改質剤を投入し、主軸:120r/m
im、チョッパー:3600r/minの攪拌条件にて
1分間攪拌を行った後、洗剤粒子群を排出した。ここ
で、結晶性アルカリ金属珪酸塩はクラリアントトクヤマ
社製、商品名:Na−SKS−6(粉末)を、ローラー
ミル(石川島播磨重工業(株)製)にて平均粒径9μm
に粉砕したものを用いた。また、その組成式は、Na2O・
2.0 SiO2であった。
【0072】実施例2 固着防止剤として硫酸ナトリウムをアトマイザー(不二
パウダル(株)製)にて平均粒径5μmに粉砕したもの
を用いた以外は実施例1と同様の方法で洗剤粒子群2を
得た。
【0073】実施例3 固着防止剤として結晶性アルミノ珪酸塩(平均粒径3μ
m)と非晶質アルミノ珪酸塩を用い、結晶性アルカリ金
属珪酸塩と固着防止剤を予め混合することなく別個に洗
剤生地粒子群の入ったミキサーに添加した。引き続き実
施例1と同様の方法で表面改質を行い、洗剤粒子群3を
得た。ここで、非晶質アルミノ珪酸塩としては特開平9
−132794号の調製例2に記載のものをアトマイザ
ーで平均粒径6μmに粉砕したものを用いた。
【0074】実施例4 固着防止剤として硫酸ナトリウムと非晶質アルミノ珪酸
塩を用いた以外は実施例3と同様の方法で洗剤粒子群4
を得た。
【0075】比較例A,B 固着防止剤を用いなかった以外は実施例1と同様の方法
で洗剤粒子群A,Bを得た。
【0076】
【表3】
【0077】実施例1、2の洗剤粒子群は、いずれも結
晶性アルカリ金属珪酸塩と固着防止剤との介在率が90
%以上の表面改質剤により被覆されている洗剤粒子をほ
ぼ100%含有するものであった。該洗剤粒子群は、高
い非ケーキング性を示すとともに、高い洗浄性を示し
た。また溶解速度も速かった。また、実施例3、4の洗
剤粒子群は、いずれも介在率が70%以上の表面改質剤
により被覆されている洗剤粒子を90%以上含有するも
のであった。該洗剤粒子群は、高い非ケーキング性を示
すとともに、高い洗浄性を示した。また溶解速度も速か
った。一方、結晶性アルカリ金属珪酸塩により表面改質
された比較例A、Bは、いずれもケーキング性に劣り、
その結果洗浄性が著しく低く、溶解速度も遅かった。
【0078】実施例5 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレック
スFS―W:花王(株)製)24重量部、 アルキル硫酸
ナトリウム(エマール01ニードル:花王(株)製)4
重量部、ポリオキシエチレンレンアルキルエーテル2重
量部、パルミチン酸ナトリウム3重量部、結晶性アルミ
ノ珪酸塩10重量部、JIS1号珪酸ナトリウム(大阪
硅酸曹達(株)製)9重量部、炭酸ナトリウム9重量
部、炭酸カリウム(宇部興産(株)製)3重量部、硫酸
ナトリウム1.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.5重量
部、ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量1万)1重
量部、アクリル酸/マレイン酸コポリマー( ソカランC
P5:BASF社製) 3重量部、ポリエチレングリコー
ル(K−PEG6000(平均分子量8500):花王
(株)製)1.5重量部、蛍光染料(チノパールCBS
−X0.1重量部、ホワイテックスSA(住友化学
(株)製)0.1重量部)を水と混合して固形分50重
量%のスラリーを調製した(温度65℃)。これを向流
式噴霧乾燥装置を用いて嵩密度約300g/L、平均粒
径292μm の粒子群を得た。揮発分(105℃、2時
間の減量)は4%であった。次に、この粒子78重量部
と結晶性アルミノ珪酸塩3重量部とをハイスピードミキ
サー(深江工業(株)製の実効容積25L))に投入
し、更に上記ポリオキシエチレンレンアルキルエーテル
4重量部をスプレー添加しながら攪拌造粒した。次い
で、終了直前に結晶性アルカリ金属珪酸塩(欧州特許公
報0630855A3 号18頁記載の実施例23をローラーミルで平
均粒径9μmに粉砕したもの)5重量部と結晶性アルミ
ノ珪酸塩(平均粒径3μm)7重量部を加え、攪拌する
ことにより表面被覆を行い洗剤粒子群を得た。尚、全仕
込量は5kgであった。得られた洗剤粒子群の平均粒径
は、425μm であり、流動性は6.3秒であった。
【0079】実施例5の洗剤粒子群は、介在率が50%
以上の表面改質剤により被覆されている洗剤粒子をほぼ
70%以上含有するものであった。該洗剤粒子群は、高
い非ケーキング性(通過率:94%)を示すとともに高
い洗浄性(50%)を示した。ただし溶解速度は78%
と実施例1〜4のものに比べてやや遅かった。
【0080】
【発明の効果】本発明により、優れたアルカリ能及びカ
チオン交換能を有する特定構造の結晶性アルカリ金属珪
酸塩を、微粒径で用いながら保存安定性に優れた洗剤粒
子群を提供することができるようになった。該洗剤粒子
群は、洗浄性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西條 宏之 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究 所内 (72)発明者 山下 博之 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究 所内 (56)参考文献 特開 昭49−38906(JP,A) 特開 昭60−96698(JP,A) 特開 昭62−228000(JP,A) 特開 平9−194878(JP,A) 特開 昭60−227895(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 3/12 C11D 3/08 C11D 17/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が1〜20μmである下記式
    (I)及び/又は(II)で表される結晶性アルカリ金属
    珪酸塩と、平均粒径が0.1〜20μmである、アルミ
    ノ珪酸塩、20℃の水への溶解度が1g/100g以上
    の水溶性アルカリ金属塩、珪酸カルシウム、二酸化珪
    素、ベントナイト、タルク、クレイ、パーライト、非晶
    質シリカ誘導体、金属石鹸、粉末の界面活性剤及び水溶
    性有機塩からなる群より選ばれる1種以上の固着防止剤
    とを、10/1〜1/10の重量比率で混合されてなる
    洗剤粒子群用の表面改質剤。 x(M2O)・y(SiO2) ・z(MemOn)・w(H2O) (I) (式中、M は周期律表のIa族元素を表し、Meは周期律表
    のIIa族元素、IIb 族元素、IIIa族元素、IVa 族元素又
    はVIII族元素から選ばれる1種以上を示し、y /x =1.
    5 〜2.6 、z /x =0.001 〜1.0 、w =0〜20、n /m
    =0.5 〜2.0 である。) M2O ・x'(SiO2)・y'(H2O) (II) (式中、M はアルカリ金属を表し、x'=1.5 〜2.6 、y'
    =0〜20である。)
  2. 【請求項2】 固着防止剤の平均粒径が、結晶性アルカ
    リ金属珪酸塩の平均粒径に対して、0.1〜1.5倍で
    ある請求項1記載の表面改質剤。
  3. 【請求項3】 固着防止剤が、アルミノ珪酸塩及び/又
    は20℃の水への溶解度が1g/100g以上の水溶性
    アルカリ金属塩である請求項1又は2記載の表面改質
    剤。
  4. 【請求項4】 洗剤生地粒子群が、請求項1〜3いずれ
    か記載の表面改質剤により被覆されてなる洗剤粒子群。
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