JP2005192369A - モータ駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2系統のモータの動作をPWM駆動にて同時に制御する場合に、電源に対する負荷の軽減,バイパスコンデンサの故障率低減,EMC電磁ノイズ発生の抑制をはかる。
【解決手段】対となる2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号S1,S2を、所定周期T毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して一対のスイッチへ出力するとともに、一方のパルス信号S1の位相に対し他方のパルス信号S2の位相を180°反転させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも2系統のDCモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にてディジタル制御するモータ駆動制御装置に関し、特に、例えば、磁気テープライブラリ装置内において、磁気テープを収納したカートリッジを搬送するロボット(アクセッサ機構)用のモータを駆動制御する際に用いて好適のモータ駆動制御装置に関する。
一般に、磁気テープライブラリ装置(以下、単にライブラリ装置という)は、大容量外部記憶装置として機能するもので、その筐体内の収納棚に、例えば磁気テープを記憶媒体として収容するカートリッジを多数保管し、各カートリッジ内の記憶媒体に対して記録データの書込/読出等のアクセスが自動で行なわれている。
また、ライブラリ装置には、前述のようにカートリッジを格納する収納棚がそなえられるほか、カートリッジ内の記憶媒体(磁気テープ)に対して記録データの書込/読出等のアクセスを行なう複数の磁気テープデッキ(以下、単にデッキという)や、これらの収納棚とデッキとの間でカートリッジを移送するロボット(カートリッジ搬送ロボット,アクセッサ機構)がそなえられている。
上述のライブラリ装置では、上位装置から、あるカートリッジに対するアクセス要求を受けると、アクセッサ機構が、収納棚へ移動して対象カートリッジを探し、そのカートリッジをハンド機構により把持した状態でデッキまで移送してからそのデッキに挿入する。これにより、デッキにおいて、カートリッジ内の記憶媒体(磁気テープ)に対する処理が行なわれる。処理を終了してデッキから排出されたカートリッジは、再びアクセッサ機構のハンド機構により把持され、このアクセッサ機構により収納棚まで移送されて所定位置に収納される。
例えば、図5は、上述のような一般的なライブラリ装置におけるアクセッサ機構の一例を模式的に示す図であり、この図5に示すアクセッサ機構100は、ライブラリ装置内のカートリッジ200を上述のごとく移送すべく、ハンド機構110,水平移動機構120および垂直移動機構130をそなえて構成されている。
ハンド機構110は、カートリッジ200を把持してそのカートリッジ200をデッキや収納棚に対し挿抜するための把持機構111と、この把持機構111を旋回駆動するための旋回機構112とから構成されている。
水平移動機構120は、ハンド機構110の全体を水平方向(X軸方向)へ移動させるためのものであり、垂直移動機構130は、ハンド機構110と水平移動機構120との両方を垂直方向(Y軸方向)へ移動させるものであり、これらの移動機構120および130には、それぞれ、駆動用のDC(直流)モータ51,52(図6参照)がそなえられ、これら2系統のモータ51,52がそれぞれPWM(Pulse Width Modulation)によって駆動されるようになっている。
このようなアクセッサ機構100においては、所定のカートリッジ200が、ハンド機構110(把持機構111)により把持された状態で、移動機構120および130により、ある座標(Xo,Yo)から目標座標(Xp,Yp)へ搬送されることになる(より具体的には、例えば、収納棚からデッキへ、あるいは、デッキから収納棚へ搬送される)。
その際、カートリッジ200をできるだけ速く移動させるために、通常、移動機構120および130を同時に且つ最高速で動作させている。つまり、移動機構120および130を動作させるようにそなえられた上記2系統のモータ51,52を、PWMにより、最大出力で同時に駆動するようにディジタル制御している。
ここで、図6を参照しながら、2系統のモータ51,52をPWMによって動作させるための一般的な回路の概略構成について説明する。なお、図6はその概略構成を示す回路図である。この図6に示すように、2系統のDCモータ51,52は、電源モジュール70の電源部71に対して並列に接続されるとともに、これらのDCモータ51,52には、各モータ51,52をPWM駆動するためのスイッチ61,62がそれぞれ直列に接続されている。電源モジュール70には、DCモータ51,52に電力を供給する電源部71がそなえられるとともに、後述する平滑回路(LPF:Low Pass Filter)72としての機能もそなえられている。
そして、スイッチ61,62には、図7を参照しながら後述するPWM信号発生回路80からPWM信号S1,S2がそれぞれ供給され、スイッチ61,62は、PWM信号S1,S2のH(High)/L(Low)状態に応じてオン/オフ駆動される。具体的には、PWM信号S1,S2がH状態であれば、スイッチ61,62はオン状態となってDCモータ51,52に電力を供給するように切り換えられる一方、PWM信号S1,S2がL状態であれば、スイッチ61,62はオフ状態となってDCモータ51,52への電力供給が停止されるように切り換えられる。
次に、図7を参照しながら、スイッチ61,62にPWM信号S1,S2を供給する従来のPWM信号発生回路80の構成について説明する。なお、図7はその構成を示すブロック図である。この図7に示すように、PWM信号発生回路(モータ駆動制御装置)80は、PWM信号発生器(比較器,CMP)81,82およびカウンタ83をそなえて構成されている。
このPWM信号発生回路80では、PWM信号S1,S2の周期(図8の符号T参照)を決める周期設定値T0が設定されてカウンタ83に与えられるとともに、PWM信号S1のデューティ比を決めるデューティ設定値d1と、PWM信号S2のデューティ比を決めるデューティ設定値d2とが、周期T毎に設定され、それぞれ比較器81,82に与えられるようになっている。ここで、PWM信号S1,S2のデューティ比は、周期Tに対するH状態の割合であり、図8の符号を用いると、t1/T,t1′/T,t1″/T,t2/T,t2′/T,t2″/Tとして表わされる。
カウンタ83は、クロックを計数し、その計数値を比較器81,82に出力するものであり、上記周期設定値T0まで計数するとリセットされるようになっている。例えば周期設定値T0が100であれば、カウンタ83は、クロックを100まで計数するとリセットされ、カウンタ83から比較器81,82に出力される計数値は、1,2,3,…,100を繰り返すことになる。
また、比較器81,82は、それぞれ、カウンタ83からの計数値と、デューティ設定値d1,d2とを比較し、その比較結果に応じて、スイッチ61,62に供給すべきPWM信号S1,S2のH(High)/L(Low)状態を切り換えるものである。比較器81,82は、それぞれ、計数値がデューティ設定値d1,d2を超えた時点で、PWM信号S1,S2をH(High)状態からL(Low)状態に切り換えるようになっている。より具体的には、デューティ設定値d1,d2が50であれば、PWM信号S1,S2は、前記計数値が1〜50の間、H状態となり、前記計数値が51〜100の間、L状態になる(つまりデューティ比50%)。また、デューティ設定値d1,d2が0であればPWM信号S1,S2は常にH状態となる一方(デューティ比100%)、デューティ設定値d1,d2が100であればPWM信号S1,S2は常にL状態となる(デューティ比0%)。
このようにして、PWM信号発生回路80では、周期設定値T0とデューティ設定値d1,d2とを適宜設定することにより、所望の周期Tで、例えば上述した2系統のモータ51,52を最大出力で同時に駆動するためのPWM信号S1,S2が生成されることになる。
図7に示すPWM信号発生回路80によって発生されたPWM信号S1,S2の波形およびその時間的重なりを、図8(タイムチャート)に示す。この図8に示すように、図7に示すPWM信号発生回路80によって発生されるPWM信号S1,S2は、所定の周期T毎に同時に立ち上がり、デューティ設定値d1,d2によって決まる所定のデューティ比でH状態が保持される。
これらのPWM信号S1,S2が同時に立ち上がる期間(つまり、スイッチ61,62が同時にオン状態になってモータ51,52に同時に電力が供給される期間)は、図8の最下段に示すようになる。このように2系統のPWM信号S1,S2が同時にH状態になる期間は、2系統分の負荷電流が流れることになる。ただし、この時間的重なりはごく短い時間であるため、電源モジュール70にバイパスコンデンサ(図示略;後述)を用いることで瞬間的負荷変動による弊害を抑えるのが一般的である。このような場合、バイパスコンデンサ(俗に言うパスコン)としては、従来、安価で大容量といった特徴を有するアルミ電界コンデンサが用いられている。
なお、複数系統のモータの駆動制御を行なう際の電流調整に関する技術を開示したものとしては、下記特許文献1〜4が挙げられる。
特開平6−094342号公報 特開平8−105270号公報 特開平6−326908号公報 特開平3−089256号公報
しかしながら、上述のようなモータ駆動制御手法では、以下のような課題(1)〜(3)がある。
(1)電源のノイズ放射
上述のごとくスイッチ61,62をオン/オフ駆動することで、負荷(モータ51,52)へ供給する電気エネルギを時間的に制御し、モータ51,52の速度とトルクを制御しているが、スイッチ61,62のオン/オフの繰り返しにより、電源部71から見た負荷は時間的に大きく変動し、スイッチングノイズ〔EMC(Electro Magnetic Compatibility)電磁ノイズ〕が発生する。
(2)電源平滑用アルミ電界コンデンサの寿命
上述のようなスイッチングノイズを抑制するために、図6に示すごとく、電源モジュール70における、誘導/容量性素子から形成される平滑回路72としての機能が用いられる。なお、ここでは、電源モジュール70内の平滑回路72だけでなく、制御プリント板(図示略)上に配置されているバイパスコンデンサ類も、平滑回路72の一部とみなすものとする。図8に示すごとくPWM信号S1,S2のH状態が時間的に重なる場合、瞬間的に2つのモータ51,52の負荷が電源部71の負担となる。
この瞬間的な電流の変動を抑えるために、従来、電源経路上にコンデンサ等による平滑回路72を形成することで高周波成分を抑えている。電源系のバイパスコンデンサとしては、前述した通り、容量と価格の面からアルミ電解コンデンサ等を用いるのが一般的である。このとき、瞬時的電流変動を抑制するための負担は、アルミ電解コンデンサ自身が負うことになる。アルミ電解コンデンサは、2枚のアルミ電極間に電解液を浸した絶縁体を挟む構造であるがゆえ、長期間高温環境にて使用すると電解液が徐々に蒸発する。その寿命は使用環境にも依るが、通常は5〜10年と言われている。瞬間的な電流変動エネルギの一部は、コンデンサのもつ等価直列抵抗(ESR;Equivalent Series Resistance)成分により、熱に変換される。ここで、コンデンサの等価回路を図9に示す。この熱により、アルミ電解コンデンサの電解液の蒸発量が加速的に増加し、プリント板の故障率を引き上げる結果となる。なお、図9中の“ESL(Equivalent Series Inductance)”は等価直列インダクタンスを示し、“CAPACITOR”はコンデンサ本体を示している。
(3)2系統のモータ同時動作により電源部に要求される最大電流容量の増加
一般に、モータ51,52は、加減速中に電流を多く消費し、定速動作中は摩擦分のロスを補う少量の電流しか消費しない。2系統のモータ51,52が同時に加減速を行なうためには、電源部71にも、同時加減速に耐えられるだけの電流容量が要求される。このような電源部71における電流容量の増加はコストの増加につながってしまう。
ところで、上述のような課題(1)〜(3)のほかに、以下のような要望もある。
ライブラリ装置の性能を決める一つの要素として、カートリッジ(媒体)200の搬送速度性能があり、この性能を向上させるため、上述したように、搬送方向の次元数以上の複数モータ(ここではモータ51,52)を同時に動作させることが要求され、当然のことながら、ライブラリ装置の仕様が許す限りの最大出力で各モータ51,52を同時に動作させることが、最も速くカートリッジ200を搬送できることになる。
しかし、目標座標(Xp,Yp)への搬送に際しX,Yの各移動系(水平移動機構120および垂直移動機構130)が最大出力で動作した場合、つまり、上述のごとく2系統のモータ51,52をPWMにより最大出力で同時に駆動するようにディジタル制御した場合、2つの移動系の負荷には差があるため、カートリッジ200がX軸方向の目標位置XpおよびY軸方向の目標位置Ypに同時に到達すること、即ち、2系統のモータ51,52の駆動を同時に完了することはほとんどあり得ない。
従って、どちらか一方のモータが先に動作を終了し、他方のモータの駆動終了を待機することになるが、このような状況は効率的ではなく、2系統のモータ駆動が同時に終わるように制御して、搬送時間(性能)を犠牲にすることなく電源の消費効率を上げ負荷を軽減することが望まれている。このような技術については、上記特許文献1〜4のいずれにも開示されていない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、少なくとも2系統のモータの動作をPWM駆動にて同時に制御する場合において、電力消費のピークの分散をはかり、電源に対する負荷の軽減,バイパスコンデンサの故障率低減(ひいてはプリンタ板の故障率低減),EMC電磁ノイズ発生の抑制をはかるとともに、2系統のモータ駆動が同時に終わるように制御して、搬送時間を犠牲にすることなく電源の消費効率を上げ負荷を軽減できるようにすることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のモータ駆動制御装置(請求項1)は、少なくとも2系統のモータの動作をPWM駆動にて同時に制御するものであって、対となる2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチと、該一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器と、該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段とをそなえて構成されていることを特徴としている。
なお、このとき、前記一方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち上げられるのに対し、該反転手段によって前記他方のパルス信号の位相を180°反転させることにより、前記他方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち下げられるように構成する(請求項2)。
また、クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタをさらにそなえ、該一対のパルス信号発生器を、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力するように構成するとともに、該反転手段を、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして構成してもよい(請求項3)。
さらに、前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段をさらにそなえて構成してもよい(請求項4)。
その際、該制限手段を、前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段と、前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段と、該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段とから構成してもよい(請求項5)。
上述した本発明のモータ駆動制御装置によれば、2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して一対のスイッチへ出力するとともに、一方のパルス信号の位相に対し他方のパルス信号の位相を180°反転させるように構成することにより、一方のパルス信号が所定周期の開始タイミングで立ち上げられ、他方のパルス信号が所定周期の開始タイミングで立ち下げられる。これにより、一対のパルス信号が同時に立ち上がる期間を最小限に抑えることができるので、電力消費のピークが分散されて消費電流のピークが平滑化され、電源に対する負荷の軽減,バイパスコンデンサの故障率低減(ひいてはプリンタ板の故障率低減),EMC電磁ノイズ発生の抑制を実現することができる(請求項1〜3)。
このとき、一方のパルス信号と反転された他方のパルス信号とに時間的重なりが存在する場合、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(選択パルス信号)によるオン駆動を所定の制限率に従って制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なうことにより、電源容量の範囲内で電力リソースが各モータに分配され、2系統のモータ駆動が同時に終わるように制御されるので、搬送時間(性能)を犠牲にすることなく電源の消費効率を上げ負荷を大幅に軽減することができる(請求項4,5)。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔1〕本発明の一実施形態の説明
図1〜図4は本発明の一実施形態としてのPWM信号発生回路について説明するためのもので、図1はその要部構成を示すブロック図、図2はその要部構成および本PWM信号発生回路を適用されたライブラリ装置を示すブロック図、図3は図1および図2に示す回路によって発生されたPWM信号波形およびその時間的重なりを示すタイムチャート、図4は本実施形態における制限率について説明するためのタイムチャートである。
図2に示すように、本実施形態のPWM信号発生回路(モータ駆動制御装置,制御部)20は、ホスト(上位装置)1からの媒体搬送要求(カートリッジ搬送要求)に応じて動作する磁気テープライブラリ装置(以下、単にライブラリ装置という)2に適用される。
このライブラリ装置2も、前述したものと同様、記憶媒体(ここでは磁気テープ)を収容するカートリッジ200(図5参照)を格納する収納棚(図示略)と、そのカートリッジ200内の記憶媒体に対するアクセスを行なうデッキ(図示略)と、これらの収納棚とデッキとの間でカートリッジ200を移送させるためのカートリッジ搬送ロボット100(以下、アクセッサ機構100という;図5参照)とをそなえて構成されている。
アクセッサ機構100は、図5を参照しながら前述した通り、カートリッジ200を把持して挿抜するハンド機構110と、カートリッジ200をハンド機構110により把持した状態で2次元的に移動させる、2系統のモータ51,52(図6参照)を含む移動機構120,130と、2系統のモータ51,52の動作をPWM駆動にて同時に制御する制御部(モータ駆動制御装置;後述するPWM信号発生回路20および一対のスイッチ61,62を含んで構成される)とをそなえて構成されている。
このようなライブラリ装置2では、ホスト1からの媒体搬送要求に応じて、アクセッサ機構100が、収納棚へ移動して対象カートリッジ200を探し、そのカートリッジ200をハンド機構110により把持した状態でデッキまで移送してからそのデッキに挿入する。これにより、デッキにおいて、カートリッジ200内の記憶媒体(磁気テープ)に対する処理が行なわれる。処理を終了してデッキから排出されたカートリッジ200は、再びアクセッサ機構100のハンド機構110により把持され、このアクセッサ機構100により収納棚まで移送されて所定位置に収納される。
そして、本実施形態のアクセッサ機構100においても、ハンド機構110を水平方向(X軸方向)へ移動させる水平移動機構120と、ハンド機構110および水平移動機構120の両方を垂直方向(Y軸方向)へ移動させる垂直移動機構130とには、それぞれ駆動用のDCモータ51,52がそなえられており、これら2系統のモータ51,52がそれぞれPWMによって駆動されるようになっている。
また、本実施形態のアクセッサ機構100においても、図6を参照しながら前述した通り、2系統のDCモータ51,52は、電源モジュール70の電源部71に対して並列に接続されるとともに、これらのDCモータ51,52には、各モータ51,52をPWM駆動するためのスイッチ61,62がそれぞれ直列に接続されている。そして、スイッチ61,62には、図1および図2に示すPWM信号発生回路20からPWM信号S1,S2がそれぞれ供給され、スイッチ61,62は、PWM信号S1,S2のH(High)/L(Low)状態に応じてオン/オフ駆動される。つまり、PWM信号(以下、パルス信号という場合もある)S1,S2がH状態であれば、スイッチ61,62はオン状態となってDCモータ51,52に電力を供給するように切り換えられる一方、PWM信号S1,S2がL状態であれば、スイッチ61,62はオフ状態となってDCモータ51,52への電力供給が停止されるように切り換えられる。
次に、図1および図2を参照しながら、一対のスイッチ61,62にPWM信号S1,S2を供給する、本実施形態のPWM信号発生回路20の構成について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のPWM信号発生回路20は、図7を参照しながら前述したものと同様のPWM信号発生器(比較器,CMP)81,82およびカウンタ83をそなえるとともに、位相シフタ21,移動座標計算手段22,移動座標決定手段23,モータサーボ制御手段24,電力資源配分量計算手段25および制限手段26をそなえて構成されている。
このPWM信号発生回路20では、PWM信号S1,S2の周期(図3,図4の符号T参照)を決める周期設定値T0が設定されてカウンタ83および位相シフタ21に与えられるとともに、PWM信号S1のデューティ比を決めるデューティ設定値d1と、PWM信号S2のデューティ比を決めるデューティ設定値d2とが、モータサーボ制御手段24によって周期T毎に設定される。そして、モータサーボ制御手段24によって設定されたデューティ設定値d1,d2は、後述するごとく制限手段26によって波形調整を施された上、それぞれデューティ設定値d1′,d2′として比較器81,82に与えられるようになっている。ここで、PWM信号S1,S2のデューティ比は、周期Tに対するH状態の割合であり、図3の符号を用いると、t1/T,t1′/T,t1″/T,t2/T,t2′/T,t2″/Tとして表わされ、図4の符号を用いると、T1/T,T2/Tとして表わされる。
カウンタ83は、クロックを計数し、その計数値(計数結果)を比較器81に直接出力するものであり、その計数値は、位相シフタ21を介して比較器82にも出力されるようになっている。このカウンタ83は、上記周期設定値T0まで計数すると、その計数値をリセットするように、つまり、所定周期T毎に計数値をリセットするように構成されている。例えば周期設定値T0が100であれば、カウンタ83は、クロックを100まで計数するとリセットされ、カウンタ83から比較器81に出力される計数値は、1,2,3,…,100を繰り返すことになる。
また、位相シフタ(反転手段)21は、上記周期設定値T0に基づいて、カウンタ83から一方の比較器81に対して出力される計数値の位相に対し、カウンタ83から他方の比較器82に対して出力される計数値の位相を反転させるものである。例えば、上述のごとく周期設定値T0が100であり、カウンタ83から比較器81に出力される計数値が1,2,3,…,100を繰り返す場合、位相シフタ21を介して比較器82に出力される計数値は、100,99,98,…,3,2,1を繰り返すことになる。
そして、比較器81,82は、それぞれ、カウンタ83からの計数値および位相シフタ21からの反転計数値と、デューティ設定値d1′,d2′とを比較し、その比較結果に応じて、スイッチ61,62に供給すべきPWM信号S1,S2のH/L状態を切り換えるものである。つまり、比較器81は、計数値がデューティ設定値d1′を超えた時点でPWM信号S1をH状態からL状態に切り換えるようになっているのに対し、比較器82は、反転計数値がデューティ設定値d2′に到達した時点で、PWM信号S2をL状態からH状態に切り換えるようになっている。
より具体的には、デューティ設定値d1′が50であれば、PWM信号S1は、前記計数値が1〜50の間、H状態となり、前記計数値が51〜100の間、L状態になる(つまりデューティ比50%)。一方、デューティ設定値d2′が50であれば、PWM信号S2は、前記反転計数値が100〜51の間、L状態となり、前記反転計数値が50〜1の間、H状態になる(つまりデューティ比50%)。また、従来と同様、デューティ設定値d1′,d2′が0であればPWM信号S1,S2は常にH状態となる一方(デューティ比100%)、デューティ設定値d1′,d2′が100であればPWM信号S1,S2は常にL状態となる(デューティ比0%)。
このような動作により、上述した位相シフタ21は、比較器81によって生成・出力される一方のPWM信号S1の位相に対して、比較器82によって生成・出力される他方のPWM信号S2の位相を180°反転させる反転手段として機能することになる。これにより、図3に示すように、比較器81によって生成・出力されるPWM信号S1は、所定周期Tの開始タイミングで立ち上げられるのに対し、位相シフタ21によってPWM信号S2の位相を180°反転させることで、PWM信号S2は、所定周期Tの開始タイミングで立ち下げられるようになる。
次に、本実施形態のPWM信号発生回路20においてデューティ設定値d1′,d2′を生成するための構成、即ち、移動座標計算手段22,移動座標決定手段23,モータサーボ制御手段24,電力資源配分量計算手段25および制限手段26について説明する。
移動座標計算手段22は、ホスト1からの媒体搬送要求(所定の動作要求)の内容とライブラリ装置2の固有パラメータとに基づいて、移動機構120および130によりハンド機構110(カートリッジ200)を移動させるべき座標を算出するものである。ここで、ライブラリ装置2の固有パラメータは、予めライブラリ装置2において記憶・保持されているもので、アクセッサ機構100についての特性、例えば、慣性,重量,最大移動距離,最大移動速度,最大動作完了時間,最大電流量などである。移動座標決定手段23は、移動座標計算手段22による計算結果を受け、移動開始点の座標(Xo,Yo)および移動終了点である目標座標(Xp,Yp)を決定するものである。
モータサーボ制御手段24は、移動座標決定手段23によって決定された座標(Xo,Yo)から目標座標(Xp,Yp)への移動をアクセッサ100に行なわせるべく、所定周期T毎に、デューティ設定値d1,d2を生成するものである。このとき、モータサーボ制御手段24は、カートリッジ200を最速で移動させるべく、2系統のモータ51,52を最大出力で同時に駆動するPWM信号S1,S2を比較器81,82に生成させるようにデューティ設定値d1,d2を生成する。
電力資源配分量計算手段25は、上記固有パラメータや、移動座標決定手段23によって決定された座標(Xo,Yo)や目標座標(Xp,Yp)に基づいて、モータ51,52に対する電力資源の分配量を算出するものである。
そして、制限手段26は、PWM信号S1,S2の重なり部分(即ち、比較器81からのPWM信号S1と位相シフタ21によって反転された比較器82からのPWM信号S2とによって一対のスイッチ61,62が同時にオン駆動される期間;図3の期間t3参照)が存在する場合に、電力資源配分量計算手段25によって算出された分配量に基づいて、PWM信号S1,S2のうちの一方を選択し、選択されたPWM信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、その選択パルス信号の波形調整を行なうもので、モータ優先順位決定手段261,制限率設定手段262およびリソースディストリビュータ263をそなえて構成されている。
モータ優先順位決定手段261は、電力資源配分量計算手段25によって算出された分配量に基づいて、2系統のモータ51,52の動作優先順位(マスタ/スレーブ)を決定するものである。上述した通り、上記分配量は、上記固有パラメータと移動座標決定手段23によって決定された座標(Xo,Yo)や目標座標(Xp,Yp)とに基づいて、電力資源配分量計算手段25によって算出されており、さらに、座標(Xo,Yo)や目標座標(Xp,Yp)は、ホスト1からの媒体搬送要求の内容と上記固有パラメータとに基づいて、移動座標計算手段22によって算出されている。従って、モータ優先順位決定手段261は、2系統のモータ51,52に対する所定の動作要求(ホスト1からの媒体搬送要求)の内容と上記固有パラメータとに基づいて、上記動作優先順位(マスタ/スレーブ)を決定していると言い換えることができる。
ここで、モータ優先順位決定手段261は、上記分配量の少ない方のモータをスレーブ(動作優先順位:低)として決定し、上記分配量の多い方のモータをマスタ(動作優先順位:高)として決定し、マスタ側のデューティ設定値d1またはd2にマスタフラグを設定するものである。つまり、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d1,d2を用いてモータ51,52のPWM駆動を行なった場合に、先に動作を終了してしまうモータをスレーブとして決定している。
制限率設定手段262は、電力資源配分量計算手段25によって算出された分配量に基づいて、ホスト1からの媒体搬送要求に対応したモータ51,52の動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定するものである。この制限率の設定は、所定周期T毎に行なってもよいし、一つの動作要求に対して1回だけ行なってもよい。なお、モータ優先順位決定手段261と同様、制限率設定手段262も、2系統のモータ51,52に対する所定の動作要求(ホスト1からの媒体搬送要求)の内容と上記固有パラメータとに基づいて、上記制限率を設定していると言い換えることができる。また、制限率については、図4を参照しながら後述する。
リソースディストリビュータ(調整手段)263は、優先順位決定手段261によって決定された動作優先順位の低い方のモータ(スレーブ)に対するPWM信号S1またはS2を前記選択パルス信号として選択し、制限率設定手段262によって設定された前記制限率に従ってデューティ設定値d1またはd2を調整し、その調整結果を新たなデューティ設定値d1′またはd2′として比較器81または82へ出力することにより、選択パルス信号S1またはS2によるオン駆動を制限してモータ51,52の動作が同時に終了するように、前記選択パルス信号S1またはS2の波形調整を行なうものである。なお、モータ優先順位決定手段261によって決定された動作優先順位の高い方のモータ(マスタ)についてのデューティ設定値d2またはd1については、特別な調整を施されることなく、リソースディストリビュータ263から比較器82または81へデューティ設定値d2′またはd1′として出力されるようになっている。
ここで、図4を参照しながら上記制限率および制限手段26の動作について説明する。
ただし、ここでは、モータサーボ制御手段24により設定されたデューティ設定値d1は、図4(A)に示すようにPWM信号S1のデューティ比がT1/Tとなるように設定され、同じくモータサーボ制御手段24により設定されたデューティ設定値d2は、図4(B)に示すように、位相シフタ21によって反転されたPWM信号S2のデューティ比がT2/Tとなるように設定されており、これらのデューティ設定値d1,d2に応じて生成されたPWM信号S1,S2には、図4(A),(B)に示すように重なり部分(スイッチ61,62が同時にオン駆動される期間)T3が存在しているものとする。
このような場合に、制限率設定手段262により制限率として0%が設定されると(スレーブ側の制限を行なわない場合)、モータ優先順位決定手段261により決定された動作優先順位に関係なく、デューティ設定値d1′,d2′としては、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d1,d2がそのままそれぞれ比較器81,82に出力され、図4(A),(B)に示すPWM信号S1,S2がそれぞれスイッチ61,62に出力されることになる。なお、図3に示した例も制限率が0%に設定された場合に対応している。
また、モータ優先順位決定手段261によりモータ51(デューティ設定値d1)がマスタでありモータ52(デューティ設定値d2)がスレーブであると決定され、制限率設定手段262により制限率として50%が設定された場合、デューティ設定値d1′としては、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d1がそのまま比較器81に出力される一方、デューティ設定値d2′は、図4(C)に示すように、位相シフタ21によって反転されたPWM信号S2のデューティ比が(T2−T3/2)/Tとなるように、リソースディストリビュータ263によって調整され比較器82に出力される。これにより、図4(A),(C)に示すPWM信号S1,S2がそれぞれスイッチ61,62に出力されることになる。
同様にモータ優先順位決定手段261によりモータ51(デューティ設定値d1)がマスタでありモータ52(デューティ設定値d2)がスレーブであると決定され、制限率設定手段262により制限率として100%が設定された場合、デューティ設定値d1′としては、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d1がそのまま比較器81に出力される一方、デューティ設定値d2′は、図4(D)に示すように、位相シフタ21によって反転されたPWM信号S2のデューティ比が(T2−T3)/Tとなるように、リソースディストリビュータ263によって調整され比較器82に出力される。これにより、図4(A),(D)に示すPWM信号S1,S2がそれぞれスイッチ61,62に出力されることになる。
逆にモータ優先順位決定手段261によりモータ51(デューティ設定値d1)がスレーブでありモータ52(デューティ設定値d2)がマスタであると決定され、制限率設定手段262により制限率として50%が設定された場合、デューティ設定値d2′としては、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d2がそのまま比較器82に出力される一方、デューティ設定値d1′は、図4(E)に示すように、PWM信号S1のデューティ比が(T1−T3/2)/Tとなるように、リソースディストリビュータ263によって調整され比較器81に出力される。これにより、図4(E),(B)に示すPWM信号S1,S2がそれぞれスイッチ61,62に出力されることになる。
同様にモータ優先順位決定手段261によりモータ51(デューティ設定値d1)がスレーブでありモータ52(デューティ設定値d2)がマスタであると決定され、制限率設定手段262により制限率として100%が設定された場合、デューティ設定値d2′としては、モータサーボ制御手段24によって生成されたデューティ設定値d2がそのまま比較器82に出力される一方、デューティ設定値d1′は、図4(F)に示すように、PWM信号S1のデューティ比が(T1−T3)/Tとなるように、リソースディストリビュータ263によって調整され比較器81に出力される。これにより、図4(F),(B)に示すPWM信号S1,S2がそれぞれスイッチ61,62に出力されることになる。
このように、本実施形態では、2系統のモータ51,52を同時に加減速することが要求される場合、どちらか一方のモータが優先され、他方のモータに供給する電力が、制限率設定手段262によって設定された制限率に従って制限される。その制限率は、0〜100%の間で、所定の動作要求に対する2系統のモータ51,52の動作が同時に終了するように適宜設定される。
また、本実施形態では、各モータ51,52に対する電力供給はPWM制御によって行なわれ、その際、2系統のPWM信号S1,S2のうちの一方(本実施形態ではPWM信号S2)の位相を、位相シフタ21を用いて180°反転させ、PWM信号S1,S2の時間的重なりを最小限としている。つまり、上述のような位相シフトを行なうことで、例えば図3に示すように、PWM信号S1の立ち上がりのタイミングで、PWM信号S2が常に立ち下がることになる。従って、PWM信号S1,S2のデューティ比の和が100%未満であれば、これらのPWM信号S1,S2に時間的な重なりは生じず、その重なり期間を最小限にすることができる。
さらに、本実施形態では、PWM信号S1,S2のデューティ比の和が100%を超え、図3の第3周期や図4に示すごとくこれらのPWM信号S1,S2に時間的な重なりが生じた場合に、その重なり具合に制限を加えるのが、上述した制限手段26である。その制限の度合いである制限率は、制御ファームウェアとしての制限率設定手段262によってモータ51,52の動作が同時に終了するように決められ制限率レジスタ(図示略)に設定される。
上述した通り、制限率が0%の場合、PWM信号S1,S2の重なり具合の調整は全く行なわれず、デューティ設定値d1,d2がそのまま出力される。一方、制限率が100%の場合、ハードウェアによるPWM信号S1,S2の重なり具合の調整が行なわれ、スレーブ側のモータに対する、ファームウェア(モータサーボ制御手段24)からのデューティ設定値が無視され、PWM信号S1,S2の重なりが全く無い状態となるように、リソースディストリビュータ263により、デューティ設定値の調整、つまりはPWM信号の波形調整が行なわれる。
このように、本発明の一実施形態としてのPWM信号発生回路(モータ駆動制御装置,制御部)20によれば、一対のスイッチ61,62へそれぞれ出力されるPWM信号S1,S2の一方(本実施形態ではS1)の位相に対し他方(本実施形態ではS2)の位相を180°反転させることにより、PWM信号S1が所定周期Tの開始タイミングで立ち上げられ、パルス信号S2が所定周期Tの開始タイミングで立ち下げられる。
これにより、パルス信号S1,S2が同時に立ち上がる期間を最小限に抑えることができるので、電力消費のピークが分散されて消費電流のピークが平滑化され、システム全体(ライブラリ装置2)において要求される電流容量を抑制することができ、電源に対する負荷が大幅に軽減される。
また、上述のごとく電力消費のピークを分散させて、電流パルスのピーク値を減らすことで、アルミ電解コンデンサに内在するESR成分(図9参照)から発生する熱量が抑ええられるので、アルミ電解コンデンサ内の電解液の蒸発量が抑えられ、バイパスコンデンサとして用いられるアルミ電解コンデンサの寿命が延び、ひいてはプリント板の故障率を大幅に低下させることができる。
さらに、上述のごとく電力消費のピークを分散させて、消費電流のピークを抑えることで、伝送路から放射されるEMC電磁ノイズの発生を確実に抑制することができる。
このとき、ホスト1から媒体搬送要求(目標への媒体搬送の指示)を受けた段階で、ライブラリ装置2(アクセッサ機構100)の固有パラメータとカートリッジ200の移動座標の各成分とから、各モータ51,52で必要となるエネルギ量が既知となる。そのエネルギ量(仕事量)に基づいて、電力資源配分量計算手段25により、ライブラリ装置2の持つ電源容量の範囲内で、持てる電力リソースが各モータ51,52に分配される。
そして、PWM信号S1と位相シフト21を用いて反転されたPWM信号S2とに時間的重なりが存在する場合、モータ優先順位決定手段261により低順位であると認定されたスレーブ側モータ(負荷の少ない系統のモータ)のオン駆動を、制限率設定手段262によって設定された制限率に従って制限するように、選択パルス信号(スレーブ側PWM信号)の波形調整を行なう。これにより、そのスレーブ側モータに供給される電流量が制限され、2系統のモータ駆動が同時に終わるように制御されるので、アクセッサ機構100による搬送時間(性能)を犠牲にすることなく、電源の消費効率を上げ負荷を大幅に軽減することができる。
一般に、磁気テープライブラリ装置2のアクセッサ機構100において、二系統のモータ51,52の負荷は、同一ではなく、搬送条件(例えば移動距離や質量の差)によって異なる。そこで、パルス電流の時間的重なり度合い(制限率)を変動させて、スレーブ側モータ(負荷の少ない系統のモータ)のオン駆動を制限することにより、2系統のモータ51,52の動作を同時に終了させながら、要求される電源の容量と電力伝送線路の電流容量とを低く抑えることができ、ひいては装置(アクセッサ機構100等)にかかるコストを抑えることもできる。
〔2〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本実施形態では、本発明のモータ駆動制御装置(PWM信号発生回路20)を磁気テープライブラリ装置2に適用した場合について説明しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、PWM駆動にて同時にディジタル制御される少なくとも2系統のモータをそなえた装置やシステムに上述と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、上述したPWM信号発生器81,82,カウンタ83,位相シフタ21,移動座標計算手段22,移動座標決定手段23,モータサーボ制御手段24,電力資源配分量計算手段25および制限手段26としての機能(各手段の全部もしくは一部の機能)は、CPU等のコンピュータが所定のアプリケーションプログラム(モータ駆動制御プログラム)を実行することによって実現される。
そのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から上記プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
ここで、コンピュータとは、ハードウエアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウエアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウエアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたプログラムを読み取るための手段とをそなえている。上記アプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、PWM信号発生器81,82,カウンタ83,位相シフタ21,移動座標計算手段22,移動座標決定手段23,モータサーボ制御手段24,電力資源配分量計算手段25および制限手段26としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
さらに、上記記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
〔3〕付記
(付記1) 少なくとも2系統のモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にて同時に制御するモータ駆動制御装置であって、
対となる2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチと、
該一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器と、
該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、モータ駆動制御装置。
(付記2) 前記一方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち上げられるのに対し、該反転手段によって前記他方のパルス信号の位相を180°反転させることにより、前記他方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち下げられることを特徴とする、付記1記載のモータ駆動制御装置。
(付記3) クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタをさらにそなえて構成され、
該一対のパルス信号発生器が、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力するように構成されるとともに、
該反転手段が、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして構成されていることを特徴とする、付記1または付記2に記載のモータ駆動制御装置。
(付記4) 前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段をさらにそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか一項に記載のモータ駆動制御装置。
(付記5) 該制限手段が、
前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段と、
前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段と、
該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段とから構成されていることを特徴とする、付記4記載のモータ駆動制御装置。
(付記6) 記憶媒体を収容するカートリッジを格納する収納棚と該カートリッジ内の記憶媒体に対するアクセスを行なうデッキとを有するライブラリ装置内において該カートリッジを移送すべく、該カートリッジを把持して挿抜するハンド機構と、該カートリッジを該ハンド機構により把持した状態で2次元的に移動させる、2系統のモータを含む移動機構と、該2系統のモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にて同時に制御する制御部とをそなえてなるカートリッジ搬送ロボットであって、
該制御部が、
該2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチと、
該一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器と、
該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、ライブラリ装置用カートリッジ搬送ロボット。
(付記7) 該制御部によって前記一方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち上げられるのに対し、該制御部の該反転手段によって前記他方のパルス信号の位相を180°反転させることにより、前記他方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち下げられることを特徴とする、付記6記載のライブラリ装置用カートリッジ搬送ロボット。
(付記8) 該制御部が、クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタをさらにそなえて構成され、
該一対のパルス信号発生器が、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力するように構成されるとともに、
該反転手段が、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして構成されていることを特徴とする、付記6または付記7に記載のライブラリ装置用カートリッジ搬送ロボット。
(付記9) 該制御部が、前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段をさらにそなえて構成されていることを特徴とする、付記6〜付記8のいずれか一項に記載のライブラリ装置用カートリッジ搬送ロボット。
(付記10) 該制限手段が、
前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される該移動機構の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段と、
前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される該移動機構の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段と、
該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段とから構成されていることを特徴とする、付記9記載のライブラリ装置用カートリッジ搬送ロボット。
(付記11) 記憶媒体を収容するカートリッジを格納する収納棚と、
該カートリッジ内の記憶媒体に対するアクセスを行なうデッキと、
これらの収納棚とデッキとの間で該カートリッジを移送すべく、該カートリッジを把持して挿抜するハンド機構と、該カートリッジを該ハンド機構により把持した状態で2次元的に移動させる、2系統のモータを含む移動機構と、該2系統のモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にて同時に制御する制御部とをそなえてなるカートリッジ搬送ロボットとをそなえてなるライブラリ装置であって、
該カートリッジ搬送ロボットの該制御部が、
該2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチと、
該一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器と、
該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、ライブラリ装置。
(付記12) 該制御部によって前記一方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち上げられるのに対し、該制御部の該反転手段によって前記他方のパルス信号の位相を180°反転させることにより、前記他方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち下げられることを特徴とする、付記11記載のライブラリ装置。
(付記13) 該制御部が、クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタをさらにそなえて構成され、
該一対のパルス信号発生器が、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力するように構成されるとともに、
該反転手段が、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして構成されていることを特徴とする、付記11または付記12に記載のライブラリ装置。
(付記14) 該制御部が、前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段をさらにそなえて構成されていることを特徴とする、付記11〜付記13のいずれか一項に記載のライブラリ装置。
(付記15) 該制限手段が、
前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される該移動機構の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段と、
前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される該移動機構の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段と、
該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段とから構成されていることを特徴とする、付記14記載のライブラリ装置。
(付記16) 少なくとも2系統のモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にて同時に制御するモータ駆動制御機能をコンピュータに実現させるためのモータ駆動制御プログラムであって、
対となる2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器、および、
該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、モータ駆動制御プログラム。
(付記17) クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタとして、該コンピュータを機能させ、
該一対のパルス信号発生器によって、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力させるとともに、
該反転手段を、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして機能させることを特徴とする、付記16記載のモータ駆動制御プログラム。
(付記18) 前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16または付記17に記載のモータ駆動制御プログラム。
(付記19) 該コンピュータを該制限手段として機能させる際に、
前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段、
前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段、および、
該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記18記載のモータ駆動制御プログラム。
以上のように、本発明によれば、2系統のモータの動作をPWM駆動にて同時に制御する際に、一対のパルス信号が同時に立ち上がる期間を最小限に抑えることができ、電力消費のピークが分散されて消費電流のピークが平滑化され、電源に対する負荷の軽減,バイパスコンデンサの故障率低減,EMC電磁ノイズ発生の抑制を実現できる。
従って、本発明は、例えば磁気テープライブラリ装置内において、磁気テープを収納したカートリッジを搬送するロボット用のモータを駆動制御する際に用いて好適であり、その有用性は極めて高いものと考えられる。
本発明の一実施形態としてのPWM信号発生回路(モータ駆動制御装置,制御部)の要部構成を示すブロック図である。 本実施形態のPWM信号発生回路(モータ駆動制御装置,制御部)の要部構成および本PWM信号発生回路を適用されたライブラリ装置を示すブロック図である。 図1および図2に示す回路によって発生されたPWM信号波形およびその時間的重なりを示すタイムチャートである。 本実施形態における制限率について説明するためのタイムチャートである。 一般的なライブラリ装置におけるアクセッサ機構の一例を模式的に示す図である。 2系統のモータをPWMによって動作させるための一般的な回路の概略構成を示す回路図である。 従来のPWM信号発生回路(モータ駆動制御装置)の構成を示すブロック図である。 図7に示すPWM信号発生回路によって発生されたPWM信号波形およびその時間的重なりを示すタイムチャートである。 コンデンサの等価回路を示す図である。
符号の説明
1 ホスト(上位装置)
2 磁気テープライブラリ装置(ライブラリ装置)
20 PWM信号発生回路(モータ駆動制御装置,制御部)
21 位相シフタ(反転手段)
22 移動座標計算手段
23 移動座標決定手段
24 モータサーボ制御手段
25 電力資源配分量計算手段
26 制限手段
261 モータ優先順位決定手段
262 制限率設定手段
263 リソースディストリビュータ(調整手段)
51,52 DCモータ(モータ)
61,62 スイッチ
70 電源モジュール
71 電源部
72 平滑回路(LPF)
80 PWM信号発生回路(モータ駆動制御装置)
81,82 PWM信号発生器(比較器,CMP)
83 カウンタ
100 アクセッサ機構(カートリッジ搬送ロボット)
110 ハンド機構
111 把持機構
112 旋回機構
120 水平移動機構
130 垂直移動機構

Claims (5)

  1. 少なくとも2系統のモータの動作をPWM(Pulse Width Modulation)駆動にて同時に制御するモータ駆動制御装置であって、
    対となる2系統のモータに駆動電力をそれぞれ供給するための一対のスイッチと、
    該一対のスイッチをオン/オフ駆動するための一対のパルス信号を、所定周期毎にそれぞれ所定のデューティ比で生成して該一対のスイッチへ出力する一対のパルス信号発生器と、
    該一対のパルス信号発生器のうちの一方によって生成・出力される一方のパルス信号の位相に対して、他方によって生成・出力される他方のパルス信号の位相を180°反転させる反転手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、モータ駆動制御装置。
  2. 前記一方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち上げられるのに対し、該反転手段によって前記他方のパルス信号の位相を180°反転させることにより、前記他方のパルス信号が前記所定周期の開始タイミングで立ち下げられることを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動制御装置。
  3. クロック信号を計数しその計数結果を該一対のパルス信号発生器へ出力するとともに前記所定周期毎に前記計数結果をリセットされるカウンタをさらにそなえ、
    該一対のパルス信号発生器が、それぞれ、前記所定のデューティ比を決定すべく前記所定周期毎に設定されるデューティ設定値と該カウンタからの前記計数結果とを比較し、その比較結果に応じて前記パルス信号を生成・出力するように構成されるとともに、
    該反転手段が、該カウンタから該一方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相に対し、該カウンタから該他方のパルス信号発生器に対して出力される前記計数結果の位相を反転させる位相シフタとして構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記一方のパルス信号と該反転手段によって反転された前記他方のパルス信号とによって該一対のスイッチが同時にオン駆動される、該パルス信号の重なり部分が存在する場合に、これらのパルス信号から選択されたパルス信号(以下、選択パルス信号という)によるオン駆動を制限するように、当該選択パルス信号の波形調整を行なう制限手段をさらにそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のモータ駆動制御装置。
  5. 該制限手段が、
    前記2系統のモータに対する所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記2系統のモータの動作優先順位を決定する優先順位決定手段と、
    前記所定の動作要求の内容と前記2系統のモータによって駆動される装置の特性とに基づいて、前記所定の動作要求に対応した前記2系統のモータの動作が同時に終了するように、前記重なり部分の制限率を設定する制限率設定手段と、
    該優先順位決定手段によって決定された前記動作優先順位の低い方のモータに対するパルス信号を前記選択パルス信号として選択し、該制限率設定手段によって設定された前記制限率に従って前記選択パルス信号の波形調整を行なう調整手段とから構成されていることを特徴とする、請求項4記載のモータ駆動制御装置。
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