図1〜図30は、本発明の実施の形態を示すものである。即ち、図1〜図4は本発明の電子機器の一具体例を示す撮像装置の一実施例の斜視図、正面図、平面図及び側面図、図5は同じ撮像装置の表示装置を開いて後方から見た斜視図、図6は同じ撮像装置をディスク側の後方から見た斜視図、図7は同じくディスク蓋を開いて前方から見た斜視図、図8は同じくディスク状記録媒体を装着した状態の斜視図、図9は同じく側面図、図10は撮像装置を把持した説明図である。
図11は撮像装置のビューファインダとアクセサリーシューの要部を断面した説明図、図12はビューファインダを移動させた説明図、図13はビューファインダ及びファインダ移動機構の斜視図、図14は電子表示装置が搭載されたファインダ移動機構を上面側から見た斜視図、図15はファインダ移動機構を上面側から見た斜視図、図16はファインダ移動機構を下面側から見た斜視図、図17はファインダ移動機構の平面図、右側面図及び左側面図、図18はファインダ移動機構の底面図、正面図及び背面図、図19はファインダ移動機構を上面側から見た分解斜視図、図20はファインダ移動機構を下面側から見た斜視図、図21は図16から配線版カバーを取り除いた斜視図、図22はファインダ移動機構のそれぞれ底面図である。
図23はファインダ移動機構のスライダの平面図、側面図及び底面図、図24はファインダ移動機構のホルダ本体の斜視図、図25は同じくスライダ本体の斜視図、図26は同じく連結体の斜視図、図27は電子機器の一具体例を示すフラッシュ装置の斜視図、図28は図1の撮像装置に図27のフラッシュ装置を取り付けた状態の説明図、図29は図28の撮像装置のビューファインダを略45度傾斜させた状態の説明図、図30は図28の撮像装置のビューファインダを略90度傾斜させた状態の説明図である。
図1〜図10に記載した本発明の一具体例を示す撮像装置1は、情報記憶メディアであるディスク状記録媒体の一具体例として直径8cmのDVD(Digital Versatile Disc)を使用し、光学的な画像をCCD(固体撮像素子)で電気的な信号に変換してDVDに記録したり、液晶モニタ等の表示装置に表示できるようにしたもの(以下「ディスク式撮像装置」という。)である。しかしながら、本発明の撮像装置1に係るディスク状記録媒体としては、この実施例で示すDVDに限定されるものではなく、CD−ROMその他の記録可能な光学ディスクを用いることができることは勿論のこと、例えば光磁気ディスク、磁気ディスク等のように他の記録方式のディスク状記録媒体を適用できるものである。更に、直径8cmのディスク状記録媒体に限定されるものではなく、直径12cmのものやその他の大きさのディスク状記録媒体を適用できるものである。
このディスク式撮像装置1は、着脱自在に装着されるDVD2を回転駆動して情報信号の記録(書き込み)及び再生(読み出し)を行うディスクドライブ装置3(図7〜図9を参照)と、このディスクドライブ装置3の駆動制御等を行う図示しない制御回路と、被写体の像を光として取り込んでCCDに導くレンズ装置4と、これらディスクドライブ装置3等が収納される外装ケース5と、この外装ケース5に回動自在に取り付けられてディスク収納部6を開閉可能に覆うことができるディスク蓋7等を備えて構成されている。
外装ケース5は、三重に重ね合わせるように組み合わされるディスク側パネル8、中央部パネル9及び表示装置側パネル10と、レンズ装置4の光軸方向の前後に配置されてこれらのパネル8〜10と組み合わされるフロントパネル11及びリアパネル12と、中央部パネル9の内側に配置される図に表れない仕切りパネルとからなり、これらのパネル8〜12によって中空の筐体が構成されている。そして、仕切りパネルのディスク側パネル8側の面に、ディスクドライブ装置3が4箇所に設けられたマウントインシュレータを介して弾性的に支持されている。これらのパネル8〜12は、互いに重ね合わされた適当な部分において、或いは他の部材を介して固定ネジからなる固着手段によって組立・分解可能に構成されている。
レンズ装置4は、外装ケース5の上部に内蔵された状態で固定されていて、その対物レンズ15がフロントパネル11の上部を前方に貫通して前面に露出されている。図示しないが、外装ケース5の内部において、レンズ装置4の後方にCCDが配置されており、そのCCDの後方にビューファインダの一具体例を示す電子ビューファインダ16が配置されている。
電子ビューファインダ16は外装ケース5の上部に露出されていて、ファインダ移動機構によってレンズ装置4の光軸方向へ所定距離だけ進退移動可能に構成されている。この電子ビューファインダ16は、前側を回動中心として後側が上下方向へ回動可能に構成されている。これにより電子ビューファインダ16は、レンズ装置4の光軸と平行をなす水平状態から、後部を上方へ持ち上げた上向き状態まで所定角度範囲(本実施例では約90度)内で任意角度に角度調節可能とされている。この電子ビューファインダ16の角度調整は、ファインダ移動機構の前端部から後端部までの如何なる位置においても行うことができる。
更に、外装ケース5の上部には、ビデオライトや外付けマイクロホン等のアクセサリーが着脱自在に装着されるアクセサリーシュー17が取り付けられている。アクセサリーシュー17は電子ビューファインダ16の直前に配置されていて、電子ビューファインダ16を後方へ移動させたときに、アクセサリーシュー17への挿入口が開口されるようになされている。この挿入口を開口させた状態においてアクセサリーの装着が可能であり、アクセサリーの装着後、電子ビューファインダ16を前方へ移動させると、その挿入口が閉口されてアクセサリーの取り外しが不能となる。このアクセサリーシュー17には、通常、不使用時に空間部分を埋める蓋体をなすシューキャップ18が装着される。なお、前記電子ビューファインダ16及びアクセサリーシュー17については、後で更に詳しく説明する。
また、フロントパネル11の前面には、上から順にリモコン受光部20とマイク端子とステレオ方式の内蔵マイクロホン22が配置されている。リモコン受光部20は、リモコン操作のための受信部である。このリモコン受光部20は、焦点を自動的に調整する等のために用いられる赤外線を発光する赤外線発光部も兼ねている。また、マイク端子は映像端子と音声端子とからなり、これらの端子は端子カバー21によって開閉可能に覆われている。
図5及び図6に示すように、外装ケース5のリアパネル12には、電源バッテリー24が着脱自在に装着されるバッテリー収納部25が設けられている。バッテリー収納部25は、リアパネル12の背面及び下面に開口されていて、電源バッテリー24は後方斜め下方から差し込み、また同方向へ取り出し可能とされている。更に、リアパネル12には、吊り下げ用ストラップのための2個の支持金具26a,26bが取り付けられている。2個の支持金具26a,26bのうち、一方の支持金具26aは右サイドの上部に配置され、他方の支持金具26bは左サイドの下部に配置されている。
図4及び図5に示すように、外装ケース5の表示装置側パネル10には、表示装置28が姿勢変更可能に取り付けられている。表示装置28は、平板状の液晶モニタ29と、この液晶モニタ29が収納されたパネルケース30と、このパネルケース30を外装ケース5に対して姿勢変更可能に支持するパネル支持部31とから構成されている。
パネル支持部31は、垂直軸を回動中心としてパネルケース30を水平方向に略90度回動可能とした水平回動機能と、水平軸を回動中心としてパネルケース30を前後方向に略180度回動可能とした前後回動機能とを有している。これにより表示装置28は、図1〜図4に示す収納状態と、図5に示すパネルケース30を90度回動させて液晶モニタ29を後方へ対向させた状態と、図5の状態からパネルケース30を180度回動させて液晶モニタ29を前方へ対向させた状態と、それらの中間位置の状態とを任意に取ることができる。
更に、表示装置側パネル10には、パネルケース30によって開閉自在に覆われる多数の操作ボタンからなる内側操作部32と、パネルケース30の上方に配された複数の操作ボタンからなる外側操作部33が設けられている。
図7及び図8に示すように、外装ケース5のディスク側パネル8は、ディスク蓋7が取り付けられる側面部8aと、この側面部8aの上下に連続する上面部8b及び下面部8cと、側面部8aの左右に連続する前面部8d及び後面部8eとからなり、側面部8aの前面部8d側にディスク収納部6が開口されている。ディスク側パネル8の上面部8bの略中央部から前面部8dを経て下面部8cの略中央部に至る部分は、略半円形をなす枠状に形成されている。そして、略半円形をなす枠状部分の内側には、補強等を目的とした補強部8fが内側へ張り出すように形成されている。
ディスク収納部6は、ディスクドライブ装置3の一部を露出させるための開口部を有する一定領域からなり、この実施例では直径が8cmのディスク状記録媒体に対応する大きさの領域として形成されている。このディスク収納部6の略中央部にはディスクドライブ装置3のテーブル回転装置35が配置され、その中央部に位置するターンテーブル36に対して、ディスク状記録媒体の一具体例を示す直径8cmのDVD2が装着可能とされている。なお、テーブル回転装置35は、図7に一部が現れた状態を示すように、前述した仕切りパネルに弾性支持されたメカシャーシ37に固定されている。
このテーブル回転装置35が配置されたディスク収納部6は、図7に示すように、ディスク側パネル8に側面部を回動自在に支持されたディスク蓋7によって開閉可能に覆われている。ディスク蓋7は、ディスク収納部6の形状に見合う形状とされていて、ディスク収納部6の開口側を覆う平面部7aと、この平面部7aの外周縁の略全周に亘って連続する周面部7bを有している。ディスク蓋7の周面部7bは、ディスク側パネル8のディスク収納部6の外周側切欠き部と嵌り合うように構成されている。
この実施例で示すディスク蓋7は、外周縁一周の略5/6(約300度)が円形(円形部分は全体の略3/4以上あれば良い。)とされたシェル形をなしていて、残りの部分が直線からなる方形部7cとされている。この方形部7cには、ディスク蓋7を開閉動作させるための回動中心となる蓋回動軸部39が取り付けられている。蓋回動軸部39は、図示しないが、方形部7cを貫通する支持軸と、この支持軸の両端を固定的に支持する一対の軸受片を有する軸受部材とからなり、軸受部材をディスク側パネル8に固定することによってディスク蓋7が回動自在に支持されている。この蓋回動軸部39には、ディスク蓋7の最大開き角度(例えば、90度)を設定するストッパ部が設けられている。
このような蓋回動軸部39が、その支持軸の軸方向を上下方向に設定してディスク側パネル8に取り付けられている。これにより、ディスク蓋7が蓋回動軸部39を介してディスク側パネル8の後部に回動可能に支持されている。その結果、ディスク蓋7は、ディスク式撮像装置1の正面を前側として前開きによって側方へ略90度開放動作させることができる。なお、蓋回動軸部39には、一定の開放角度の範囲内においてディスク蓋7を任意の開放位置で静止させることができると共に、その開放角度を超えたときにはディスク蓋7を開放側へ付勢するようにバネ部材が装着されている。
このディスク側パネル8と重ね合わされる中央部パネル9は、ディスク側パネル8の上面部8bと表示装置側パネル10の間に介在される上面部9aと、この上面部9aから前側に連続して前面部8dとフロントパネル11の間に介在される前面部9bとからなっている。この中央部パネル9の上面部9aの略中央部から前面部8dの下部に亘る部分には、内側となる表示装置側パネル10側に傾斜させることによって凹部となるくびれ42が設定されている。このくびれ42を有するディスク側パネル8及び中央部パネル9の円弧状をなす部分によってディスク式撮像装置1を握って保持するためのグリップ部43が構成されている。
このような中央部パネル9とディスク側パネル8の間には、ディスク蓋7の蓋開閉機構が設けられている。この蓋開閉機構は、ディスク収納部6を閉じた状態のディスク蓋7を、その閉じ状態においてロックする機能と、そのロックを解除する機能とを有するものである。
また、図3及び図6等に示すように、ディスク側パネル8には、ディスク蓋7を囲うようにハンドストラップ60が取り付けられている。ハンドストラップ60は、外装ケース5の把持部とされたグリップ部43を握るユーザーの手の部分を支えて、ディスク式撮像装置1の取り落とし等を防止するものである。
このハンドストラップ60は、両端がディスク側パネル8に固定された支持ベルト61と、この支持ベルト61に装着されてユーザーの手の甲部分に当接される保護パッド62から構成されている。支持ベルト61の一端はディスク側パネル8の前側下部に固定された取付金具63に連結され、他端はディスク側パネル8の後側中途部に設けた貫通穴から内側に挿入されて、その内部に取り付けられた取付金具に固定されている。
図6等に示すように、ディスク側パネル8の後部には、電源ボタン64とモード切換ダイヤル65と録画ボタン66が配置されている。モード切換ダイヤル65はリング状をなしていて、その穴内に電源ボタン64が収納されている。電源ボタン64はプッシュ・プッシュ方式のスイッチ手段からなり、その押圧動作によって電源バッテリー24からの電力供給がオン・オフされる。モード切換ダイヤル65は録画等の動作モードを選択するためのもので、その回動操作によって「静止画モード」と「動画モード」と「見る・編集モード」との3態様の中から任意のモードを選択することができる。また、録画ボタン66はプッシュ・プッシュ方式のスイッチ手段からなり、その押圧動作によって動画撮影のスタートとストップが繰り返される。
また、ディスク側パネル8の後側上部には、シャッタボタン67とズームレバー68が配置されている。シャッタボタン67は静止画を撮影するためのもので、その押圧操作により、1回の押圧操作毎に1つの静止画が撮影される。また、ズームレバー68は撮影時や再生時等において画像を拡大するためのもので、その操作量に応じて一定の範囲内で倍率を無段階に調整することができる。
前記外装ケース5を構成するディスク側パネル8、中央部パネル9、表示装置側パネル10、フロントパネル11及びリアパネル12の材料としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)が好適である。しかしながら、ABSに限定されるものではなく、その他のエンジニアリングプラスチックを適用できることは勿論のこと、合成樹脂以外のアルミニウム合金等の金属を用いることもできる。
前述したように外装ケース5の内部は仕切りパネルによって左右方向(レンズ装置4の光軸と交差する方向)に仕切られており、これにより、ディスク蓋7側の第1の室と表示装置側の第2の室が形成されている。仕切りパネルは板状の部材からなり、固定ネジによって外装ケース5の内部に締付固定されている。仕切りパネルの材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)が好適であるが、スチール鋼、アルミニウム合金その他の金属を適用できることは勿論のこと、金属以外のエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。
図示しないが、外装ケース5の第1の室にはディスクドライブ装置3が収納され、第2の室にはレンズ装置4と制御回路部等が収納されている。そのため、仕切りパネルの一面側にはディスクドライブ装置3を支持するための複数個の支持突起が設けられ、他面側にはレンズ装置4やプリント基板等を支持するための複数個の支持片が設けられている。制御回路部は、例えば、マイクロコンピュータや記憶装置(RAM,ROM)、コンデンサや抵抗その他の電子部品と、これらの電子部品が搭載されるプリント基板等によって構成される。
図7に要部を示すように、ディスクドライブ装置3は、仕切りパネルに取り付けられるメカシャーシ37と、このメカシャーシ37に固定されるテーブル回転装置35と、ピックアップ装置の一具体例を示す光学ピックアップ装置71等を備えて構成されている。メカシャーシ37は導電性の板材で形成されていて、絶縁性材料で形成された弾性体からなる複数個のマウントインシュレータを介して仕切りパネルに弾性的に支持されている。
更に、インシュレータは円筒状に形成されたゴム状弾性体からなり、その外周面の軸方向中途部には周方向に連続する環状溝が設けられている。このインシュレータの所定個数(本実施例では4個)が、メカシャーシ37のインシュレータ受け部やインシュレータ受け片に設けた切欠き穴に環状溝を嵌合させることによってそれぞれ装着されている。そして、仕切りパネルに設けた複数個の支持ピンにインシュレータの中央穴を嵌合した後、各支持ピンの先端に取付ネジを螺合することにより、それぞれのインシュレータの脱落が防止されている。
このようなインシュレータを介して仕切りパネルに取り付けられたメカシャーシ37は、十分に大きな強度を有する枠状の部材によって構成されている。メカシャーシ37と仕切りパネルの導体部分は、図示しないアース部材によって互いに導通されていて、静電気等を外部に放出し易い構造とされている。このメカシャーシ37に搭載されたテーブル回転装置35は、メカシャーシ37に固定されたスピンドルモータと、このスピンドルモータの回転部に固定されたターンテーブル36とから構成されている。
ターンテーブル36は、DVD2のセンタ穴が嵌合される嵌合部36aと、センタ穴の周縁部が載置される載置部36bとからなっている。更に、ターンテーブル36の嵌合部36aには、DVD2のセンタ穴の周縁部に係合してDVD2を保持する複数個の係合爪36cが周方向に複数個設けられている。各係合爪36cはスプリングによって半径方向外側へ付勢されており、このスプリングのバネ力によってDVD2が嵌合部36aに位置決め固定される。
また、光学ピックアップ装置71は、DVD2の情報記録面に対向されるピックアップレンズ74aを有する二軸アクチュエータ74と、この二軸アクチュエータ74が搭載されたスライド部材75等を備えて構成されている。スライド部材75は、図に表れない2本のガイド軸にガイドされて移動可能とされている。2本のガイド軸は、スピンドルモータ72を挟んで互いに平行とされており、一方のガイド軸の近傍にピックアップ移動装置が設けられている。
図示しないが、ピックアップ移動装置は、スライド部材75に取り付けられた送りナットに係合される送りネジ軸と、この送りネジ軸を回転軸とした送りモータとから構成されている。送りネジ軸は光学ピックアップ装置71のガイド軸と平行に設定され、メカシャーシ37に回転自在に支持されている。かくして、送りモータを駆動して送りネジ軸を回転することにより、その送りネジ軸の回転方向に応じて光学ピックアップ装置71がターンテーブル36に近づく方向とターンテーブル36から離れる方向とに選択的に移動される。これらメカシャーシ37とテーブル回転装置35と光学ピックアップ装置71とピックアップ移動装置とその他の関連機構とによってディスクドライブ装置3が構成されている。
このような構成を有するディスクドライブ装置3が取り付けられた仕切りパネルを外装ケース5内の所定位置に固定することにより、図7に示すように、テーブル回転装置35のターンテーブル36とその周辺部分がディスク側パネル8のディスク収納部6に配置される。このディスク収納部6がディスク蓋7によって開閉され、そのディスク蓋7のロック及びそのロック解除が蓋開閉機構によって行われる。
また、図11〜図13に示すように、電子ビューファインダ16は、ファインダ移動機構160を介してディスク式撮像装置1に取り付けられている。ファインダ移動機構160は、ディスク式撮像装置1の前後方向に摺動可能とされたスライド機能と、前端部を回動中心として後部を上下方向に回動可能とされたチルト機能とを有している。これにより、電子ビューファインダ16は、ディスク式撮像装置1の前後方向に所定範囲内で移動可能とされていると共に、移動された任意の位置において上下方向へ所定角度だけ回動可能とされている。この実施例に示すチルト機能は、レンズ装置4の光軸と平行をなす水平位置と、その水平位置から略90度上方へ回動した垂直位置との間で回動可能に構成されている。
電子ビューファインダ16は、互いに連結されたベースキャビネット161とファインダキャビネット162とアイカップキャビネット163とからなる筐体を備えている。ファインダキャビネット162の一側にベースキャビネット161が連結され、その他側にアイカップキャビネット163が連結されている。ベースキャビネット161の内部には電子表示装置164が内蔵され、また、アイカップキャビネット163の内部には接眼レンズと視度調整機構が内蔵されている。視度調整機構の視度調整によって電子表示装置164のピント合わせを行うことができ、これによりアイカップキャビネット163の先端部に設定された接眼部16aから覗き見るユーザーの眼に焦点を合わせることができる。
ファインダ移動機構160は、図14〜図26に示すような構成を有している。すなわち、ファインダ移動機構160は、断面形状がコ字状をなすホルダ166と、このホルダ166の凹部内に摺動可能に保持されたスライダ167及び摺動板168と、スライダ167に固定された遮蔽板169等を備えて構成されている。
図19及び図20等に示すように、ホルダ166は、それぞれ断面形状がコ字状をなすように形成されたホルダ本体170と内装体171とからなり、ホルダ本体170のコ字状凹部内に重ね合わせるように内装体171が装着されている。すなわち、ホルダ本体170は、図24に示すように、長方形をなす底面部170aと、この底面部170aの幅方向両側に連続して立ち上げるように形成された側面部170b,170cとを有し、底面部170aの略中央部には長手方向に連続するガイド長穴172が設けられている。
更に、底面部170aの長手方向の一端には、矩形に切り欠かれた切欠き部173が設けられており、この切欠き部173には電子表示装置164に接続されたフレキシブル配線板が挿通される。底面部170aの長手方向の他端には、内装体171の位置決めをなす位置決め段部174aが形成されている。また、側面部170b,170cには、ホルダ166を外装ケース5に固定支持するための支持部174b,174cが設けられている。符号174d,174eは、図示しない架橋板を支持する支持部である。
内装体171は、同じく底面部171aと左右の側面部171b,171cを有している。内装体171の底面部171aには、位置決め段部174aに係合される位置決め部175aと、切欠き部173に係合される角枠部175bが設けられている。更に、底面部171aの両側部には、一端が切欠き部173側の端部に開口され且つ他端が位置決め部175a側の端部近傍まで延在された一対のスリット176が設けられている。この一対のスリット176によってその内部に舌片状の底面部171aが形成されている。そして、底面部171aの角枠部175bの前部には、後述するガイドピン186をカシメて固定するための作業穴171dが設けられている。
図19等に示すように、内装体171の左右の側面部171b,171cの内面には、長手方向に延在されたガイドレール177が形成されている。このガイドレール177には摺動板168の両側面に設けたガイド溝178が係合され、これにより摺動板168が内装体171に対して長手方向へ移動可能に支持されている。摺動板168は、スライダ167の所定範囲内の移動に対して、遮蔽板169によって連動して長手方向へ移動可能とされている。そして、摺動板168の前記移動を制限するための係合部168aが当該摺動板168の上面に突出形成されている。
図19及び図20等に示すように、スライダ167は、断面形状がコ字状をなすように形成されたスライダ本体180と、同じく断面コ字状に形成された連結体181と、遮蔽板169とから構成されている。スライダ本体180は、図25に示すように、底面部180aと、この底面部180aの両側部に連続された側面部180b,180cからなり、底面部180aには内装体171の角枠部175bが係合される矩形の切欠き部180dが形成されている。そして、底面部180aの両側部の下面には、スライダ167をスムーズに摺動させるための摺動シート187がそれぞれ貼付されている。
また、左右の側面部180b,180cには、底面部180aと反対側に突出する軸受片180eがそれぞれ設けられている。各軸受片180eには、軸受穴182aと、連結体181を所定位置でロックするためのロック部182b,182c,182dがそれぞれ3箇所に設けられている。更に、各軸受片180eには、連結体181の回動量を制限するためのストッパ部182eが設けられている。
連結体181は、連結部181aと、この連結部181aの両側に連続する支持部181b,181cとからなり、連結部181aにベースキャビネット161が固定ネジ等の固着手段によって固定される。各支持部181b,181cには、軸受穴184aと、ストッパ片184bがそれぞれ設けられている。一対の支持部181b,181cを一対の軸受片180e,180eの内側に配置した後、互いに重ね合わされた軸受穴182aと軸受穴184aに軸ピン185を挿通してカシメにより連結体181がスライダ本体180に回動可能に連結されている。そして、各軸受片180e,180eと支持部181b,181cとの間には、回動時に適当な抵抗を与える板ばねが装着されている。
図19に示すように、スライダ本体180には前述した遮蔽板169が、左右の側面部180b,180c間の開口を閉じるように掛け渡されて一体的に固定されている。遮蔽板169の両端部は、各側面部180b,180cの外側に対向するよう配置されていて、板ばね169aとして形成されている。この板ばね169aは、内装体171の内面に圧接されて適当な強さの抵抗感を生じさせる。
また、スライダ本体180の底面部180aの略中央部には貫通穴180fが設けられている。この貫通穴180fにはガイドピン186の一端が貫通される。ガイドピン186の他端はホルダ本体170のガイド長穴172を貫通しており、その両端をカシメにて拡大させることにより、スライダ本体180がホルダ本体170に摺動可能に取り付けられている。この際、スライダ本体180の底面部180aは、内装体171の底面部180aの底面部の下側に差し込むことによって表面には現れないようになされている。これは、スライダ本体180の両側面部180b,180cが内装体171の底面部180aに設けた一対のスリット176,176を貫通して上方へ突出することによって実現されている。
図19及び図20に示す符号188は、ガイドピン186を保護するためのピンカバーである。このピンカバー188の内面には、ガイドピン186の頭部との接触を回避するための逃げ溝188aが設けられている。このピンカバー188は、接着剤等の固着手段によってホルダ本体170の底面に固定されている。また、符号191は、フレキシブル配線板190を保護する配線板カバーである。この配線板カバー191は、その基部に固定されたスペーサ192を介してホルダ本体170の底面に接着剤等の固着手段によって固定されている。スペーサ192は、フレキシブル配線板190の保護に好適な厚さを有する接着紙によって形成されている。
前記ホルダ本体170、スライダ本体180、連結体181及び遮蔽板169の材質としては、例えば、ステンレス鋼、スチール鋼等の金属が好適であるが、適当な強度及び剛性を有するエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。また、内装体171、摺動板168、ピンカバー188及び配線板カバー191の材質としては、例えば、ABS樹脂、その他のエンジニアリングプラスチックが好適であるが、ステンレス鋼、スチール鋼等の金属を用いることもできる。例えば、ポリエステル(PET、PBT)シートやポリカーボネート(PC)シートを絞り加工することでコストや加工工数の低減を図ることができ、特に、ピンカバー188及び配線板カバー191の場合に、あえて成形樹脂材を使わずに、これらシートを絞り加工することにより、強度を高めたり薄型化することに貢献している。
このような構成を有するファインダ移動機構160は、例えば、次のようにして組み立てられている。まず、スライダ167を組み立てる。これは、スライダ本体180に連結体181と遮蔽板169を取り付ける。すなわち、スライダ本体180の一対の軸受片180e,180e間に連結体181の一対の支持部181b,181c及び板ばねを介在させ、それぞれ軸ピン185によって回動自在に連結する。そして、スライダ本体180に遮蔽板169を取り付ける。これにより、図19、図20及び図23A〜Cに示すように、スライダ167が組み立てられる。
次に、ホルダ本体170にスライダ167を組み立てる。この際、スライダ本体180の底面部180aを内装体171の底面部の下に差し込み、一対の側面部180b,180cを内装体171の底面部に設けた一対のスリット176,176に嵌め込み、底面部171aの作業穴171dからガイドピン186をカシメて固定する。これにより、図22Aに示すように、ガイドピン186によってスライダ167がホルダ本体170に対して摺動可能に連結される。更に、図22Bに示すように、ガイドピン186の頭部を隠すようにピンカバー188をホルダ本体170の底面に固定する。これにより、図15、図17A〜C及び図18A〜Cに示すように、ファインダ移動機構160が組み立てられる。
このように組み立てられたファインダ移動機構160に電子表示装置164を搭載する。この状態を示す図が、図14である。このとき、ファインダ移動機構160の連結体181をベースキャビネット161に固定する。そして、電子表示装置164に接続されたフレキシブル配線板190を内装体171の上面に引き出し、その後部の開口部193に挿通して、図21に示すように、ホルダ本体170の下面に沿わせる。この際、フレキシブル配線板190の電子表示装置164側の端部は、補強板にて負荷を与えて支持することにより、コネクタには負荷が掛からないようにすることができる。
更に、図16に示すように、フレキシブル配線板190の先端部を配線板カバー191の中途部から側方に突出させる。これにより、コネクタ挿入位置が多少動いたときにも、フレキシブル配線板190の先端部は移動が可能であるため、そのコネクタ挿入位置にストレスがかかるのを防止することができる。しかも、フレキシブル配線板190の先端部はピンカバー188と配線板カバー191とで挟まれて、一定の隙間内でのみ移動可能とされているため、フレキシブル配線板190が他の部品に巻き込まれたり、擦られて傷つけられることもない。
このようなファインダ移動機構160によって挿入口230が開閉されるアクセサリーシュー17は、図11に示すような構成を有している。すなわち、アクセサリーシュー17は、1枚の板金部材によって形成されたシュー本体231と、このシュー本体231内に一体的に取り付けられたコネクタ部材232とから構成されている。
シュー本体231は、四角形をなす底面部231aと、この底面部231aの両側部に連続された一対の側面部231bと、各側面部231bに連続された一対の上面部231cと、各上面部231cの挿入口230側に連続して形成されたストッパ部231dとを有している。底面部231aの両側部を90度折り曲げて立ち上げることによって側面部231bが形成され、この側面部231bの上部を水平方向に90度折り曲げることによって上面部231cが形成されている。そして、上面部231cの挿入口230側の端部を適宜角度(例えば15度〜45度)下方へ折り曲げることによってストッパ部231dが形成されている。
また、コネクタ部材232は、ブロック状のコネクタ本体233と、このコネクタ本体233に内蔵された複数のコネクタ端子234と、この複数のコネクタ端子234を開閉するスライドカバー235等を備えて構成されている。コネクタ端子234にはフレキシブル配線板237が接続され、そのフレキシブル配線板237を介して電源バッテリー24等の電源に接続される。かくして、フラッシュ装置等のアクセサリーのフット部材を挿入口230から差し込み、そのフット部材でスライドカバー235を開いて接続端子をコネクタ端子234に接触させることにより、このアクセサリーシュー17に装着されたアクセサリーに電力を供給することができる。
図27には、前述したアクセサリーの一具体例を示すフラッシュ装置240が記載されている。このフラッシュ装置240は、アクセサリーシュー17と係合するフット部材を有し、そのフット部材241には電気的接点が設けられ、その電気的接点に接触してフラッシュ装置240との電気的接続を可能にする端子242を有している。フット部材241は、所定の向きでしか挿入できないようになっており、このフット部材241には受け部材243が固定されている。フラッシュ装置240の本体部244が受け部材243に対して回転自在に支持されていて、その受け部材243と本体部244との間に、本体部244の回転を所定の位置で一時的に係止させ、且つ該所定の位置から180度回転したところで該本体部244の回転を係止させるためのクリック機構を介在させた回転機構245を備えている。
更に、フラッシュ装置240には、アクセサリーシュー17に対するフット部材241の位置をロックするロック機構が設けられている。このロック機構は、押え部材と作動部材とからなり、これら部材の一方に螺旋状のカム溝が形成されると共に、他方にはカム溝に係合する係合突起が設けられている。作動部材を所定の方向に動かすことにより、押え部材が移動してフット部材241の位置がロックされるようになっている。また、ロック部材の押え部材に強い摩擦力を有する接触片を設け、その接触片がアクセサリーシュー17と接触することにより、接触片とアクセサリーシュー17との間の摩擦力によってフット部材241をロックすることもできる。接触片の材質としては、合成ゴムが好適である。
このような構成を有するフラッシュ装置240を、例えば、次のようにしてディスク式撮像装置1に装着することができる。まず、図11に示すような状態にある電子ビューファインダ16を、後方に引き出す。これにより、アクセサリーシュー17の後方である電子ビューファインダ16側に、フラッシュ装置240のフット部241を挿入することができる挿入空間部246が形成される。そこで、この挿入空間部246にフット部241を差し込み、そのフット部241をアクセサリーシュー17の挿入口230に挿入する。この際、フット部241の挿入動作によってスライドカバー235が開かれ、その端子242がコネクタ部材232のコネクタ端子234に接続される。
その結果、コネクタ端子234から端子242を経てフラッシュ装置240に電力が供給される。これにより、フラッシュ装置240を使用したディスク式撮像装置1の撮影が可能となる。この際、回転機構245でアクセサリーシュー17の上面部231cを挟持し、しっかりと固定する。これにより、フラッシュ装置240の締付部の緩みによる脱落が防止される。このときのディスク式撮像装置1の状態を示す図が、図28である。
また、ディスク式撮像装置1の電子ビューファインダ16は、ファインダ移動機構160が、前述したスライド機構とは別にチルト機能を有するため、その接眼部16aを上方へ傾けることができる。図29は、電子ビューファインダ16を略45度上方へ傾けた状態を示すものである。また、図30は、電子ビューファインダ16を略90度上方へ傾けて、略真上から下に向いて接眼部16aを覗き見るようにした状態を示すものである。このように電子ビューファインダ16のビュー角度を可変とすることにより、様々な姿勢での撮影を可能とすることができる。
なお、この実施例で示したディスク式撮像装置1によれば、例えば、図10に示すような状態でディスク式撮像装置1を片手でしっかりと把持して被写体を撮影することができる。この場合、外装ケース5のディスク側パネル8及びディスク蓋7の部分がそのままディスク式撮像装置1を片手で握るための把持部となっており、しかも、その把持部の略全体が略円形に形成されているため、大きなグリップ部43で安定した撮影が可能となった。しかも、グリップ部43の内側にはくびれ42が設定されているため、そのくびれ42に人差し指から小指までの各先端部を掛けて握ることにより、十分に大きな把持力を生じさせることができる。
1…ディスク撮像装置(撮像装置)、 2…DVD(ディスク状記録媒体)、 3…ディスクドライブ装置、 4…レンズ装置、 5…外装ケース、 6…ディスク収納部、 7…ディスク蓋、 8…ディスク側パネル、 9…中央部パネル、 10…表示装置側パネル、 11…フロントパネル、 12…リアパネル、 16…電子ビューファインダ(ビューファインダ)、 35…テーブル回転装置、 36…ターンテーブル、 37…メカシャーシ、 71…光学ピックアップ装置(ピックアップ装置)、 73…ターンテーブル、
160…ファインダ移動機構、 166…ホルダ、 167…スライダ、 168…摺動板、 169…遮蔽板、 170…ホルダ本体、 171…内装体、 180…スライダ本体、 181…連結体、 188…ピンカバー、 190,237…フレキシブル配線板、 191…配線板カバー、 240…フラッシュ装置(アクセサリー)