JP2005188667A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置サイズを拡大することなく、装置の径方向に沿って入力した荷重に対抗して第1及び第2の取付部材の相対変移を制限するストッパゴムを設ける。
【解決手段】 防振装置10では、ストッパゴム94が第1の取付部材の一部を構成する中間筒30と第1の取付部材の一部を構成する軸部材24との間に介在するように受圧液室78内に配設されていることにより、ストッパゴム94により外筒22と取付金具36との径方向に沿った相対変移が制限される。また防振装置10では、受圧液室78が第1の取付部材の一部を構成する外筒22の内部に配置されると共に、受圧液室78の内部にストッパゴム94が挿入され、ストッパゴム94が中間筒30と軸部材24との間に介在するように配設されている。これにより、ストッパゴム94が径方向においては外筒22の内周側に配置され、また軸方向においても受圧液室78の内側に配置される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一般産業機械、自動車におけるエンジンマウント等として用いられ、エンジン等の振動発生部からの振動を吸収して車体等の振動受部への振動伝達を抑制する防振装置に関するものである。
例えば、車両の振動発生部となるエンジンと振動受部となる車体との間にはエンジンマウントとしての防振装置が配設されており、この防振装置はエンジンが発生する振動を吸収し、車体側への振動伝達を抑制する。このような防振装置としては、装置内部に弾性体及び受圧液室及び副液室が設けられると共に、これらの液室が制限通路を通して互いに連通した液体封入式のものが知られている。この液体封入式の防振装置によれば、搭載されたエンジンが作動して振動が発生した場合には、弾性体の制振機能及び、一対の液室間を連通するオリフィス内の液体の粘性抵抗等で振動を吸収し、車体側への振動伝達を抑制する。
従来の液体封入式の防振装置としては、例えば、特許文献1に示されるようなものがある。この特許文献1記載の防振装置では、第1の取付部材及び第2の取付部材である底板及び頂板が設けられると共に、これらの底板と頂板との間に弾性体である円筒状の本体ゴム(弾性体)が配置され、この本体ゴムにより底板と頂板とを弾性的に連結している。この防振装置では、本体ゴムの内部が液体の満たされる液室空間とされており、この液室空間が本体ゴム内に嵌挿された隔壁筒により下液室(受圧液室)と上液室(副液室)とに区画されると共に、受圧液室と副液室とが隔壁筒に形成されたオリフィス(制限通路)により互いに連通されている。
上記特許文献1の防振装置では、底板の中心と頂板の中心とを結ぶ軸方向に沿った振幅を有する振動を効果的に吸収できるように、本体ゴムの剛性や形状等が設定(最適化)されている。このことから、軸方向に直交する径方向に沿って大きな荷重が入力した場合には、この荷重を本体ゴムだけでは十分に吸収できず、底板と頂板との径方向に沿った相対変移(横揺れ)が過大になってしまう。このような過大な横揺れを防止するため、特許文献1の防振装置では、底板を本体ゴムの外周側へ延出させ、この底板の外周部に頂板側へ略直角に屈曲されたストッパ部を設けると共に、頂板に略矩形のプレート状に形成され本体ゴムの外周側へ延出するストッパ金具を連結し、このストッパ金具の外周部に底板側へ向かって略直角に屈曲するように設けられた立下部と底板のストッパ部とにブロック状のストッパゴムを加硫接着し、このストッパゴムによりストッパ金具と底板とを弾性的に連結している。これにより、底板又は頂板に径方向に沿って大きな荷重が入力した場合にも、ストッパゴムにより底板と頂板との径方向に沿った相対変移がストッパゴムの弾性変形量の範囲内に制限され、過大な横揺れの発生が防止される。
特許公報第2732666号(図1)
しかしながら、上記特許文献1の防振装置では、底板と頂板との径方向に沿った過大な相対変移を制限するため、頂板に連結されたストッパ金具及び底板をそれぞれ本体ゴムの外周側まで延出させ、ストッパ金具の外周部に設けられた立下部と底板の外周部に設けられたストッパ部との間にストッパゴムを配置しなければならない。このため、このような構造を有する防振装置では、ストッパゴムを設けるために、装置の径方向に沿ったサイズ(外径)が不可避的に大きくなってしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、装置サイズを拡大することなく、径方向に沿って入力した荷重に対抗して第1及び第2の取付部材の相対変移を制限するストッパゴムを設けることができる防振装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る防振装置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結され、筒状に形成された第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され、前記第1の取付部材の内周側に配置された第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、第1の取付部材と第2の取付部材とを弾性的に連結したゴム製の弾性体と、前記第1の取付部材の内周側に設けられると共に液体が充填され、内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成された受圧液室と、液体が充填されると共に液圧変化に応じて内容積が拡縮可能とされた副液室と、前記受圧液室と前記副液室とを互いに連通させる制限通路と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に介在するように前記受圧液室内に配設され、前記第2の取付部材の軸心を中心とする径方向に沿った前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との相対変移を制限するストッパゴムと、を有することを特徴とする。
上記請求項1に係る防振装置では、第2の取付部材の軸心を中心とする径方向に沿った第1の取付部材と第2の取付部材との相対変移を制限するストッパゴムが、第1の取付部材と第2の取付部材との間に介在するように受圧液室内に配設されていることにより、第1の取付部材又は第2の取付部材へ径方向に沿った荷重が入力し、第1及び第2の取付部材が径方向に沿って相対変移すると、ストッパゴムが第1及び第2の取付部材との間で径方向に沿って弾性変形(圧縮変形又は引張り変形)しつつ、第1及び第2の取付部材へ変移方向とは反対の方向の復元力を作用させるので、第1の取付部材又は第2の取付部材に対して径方向に沿った過大な荷重が加えられた場合でも、第1及び第2の取付部材の径方向に沿った相対変移の最大量をストッパゴムの弾性変形量の範囲内に制限できると共に、径方向に沿った振動が入力した場合には、この入力振動を弾性体及びストッパゴムの減衰力により効果的に減衰できる。
また請求項1に係る防振装置では、受圧液室が第1の取付部材の内部に配置されると共に、この受圧液室の内部にストッパゴムが第1の取付部材と第2の取付部材との間に介在するように配設されていることから、ストッパゴムが径方向においては第1の取付部材の内周側に配置され、また軸方向においても受圧液室の内側に配置されるので、装置の径方向及び軸方向に沿ったサイズを実質的に拡大することなく、第1の取付部材と第2の取付部材との径方向に沿った相対変移を制限するストッパゴムを装置に設けることができる。
以上説明したように本発明の防振装置によれば、装置サイズを拡大することなく、径方向に沿って入力した荷重に対抗して第1及び第2の取付部材の相対変移を制限するストッパゴムを設けることができる。
本発明の実施の形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
図1及び図2には本発明の実施形態に係る防振装置が示されている。この防振装置10は、例えば、自動車におけるエンジンマウントとして用いられるものであり、振動受部である車体上に振動発生部であるエンジンを支持する。なお、図中、符号Sは装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向(矢印L方向)、軸心Sに直交する方向を装置の径方向(矢印R方向)として以下の説明を行う。
図1に示されるように、防振装置10は、略円柱状に形成された防振ユニット12と、この防振ユニット12を車体側へ連結するためのブラケット14とを備えている。ブラケット14には、肉厚円筒状のホルダ部16が形成されると共に、このホルダ部16の下端部から径方向へ延出する一対のフランジ部18が一体的に形成されている。ここで、ホルダ部16内には防振ユニット12が嵌挿固定され、また一対のフランジ部18の先端部にそれぞれ車体連結用の取付穴20がそれぞれ軸方向に沿って穿設されている。防振装置10を車体側へ連結する際には、一対のフランジ部18の取付穴20にそれぞれボルト(図示省略)を挿入し、その先端部を車体側に設けられたボルト穴内へねじ込むことより、防振装置10が車体側へ締結固定される。
図2に示されるように、防振ユニット12には、その外周部に軸方向両端部がそれぞれ開口した薄肉円筒状の外筒22が設けられると共に、この外筒22の内周側に略円筒状に形成された軸部材24が配設されている。外筒22の上端部には、内周側に屈曲された段差部25を介して下部側よりも小径とされた小径部26が形成されている。
外筒22の内周側には、全体としては円筒状に形成された中間筒30が嵌挿されている。この中間筒30の周壁部は、その径方向に沿った断面形状が外周側へ向かって開いたる略コ字状に形成されている。この中間筒30の下部側には、内外径が下方へ向かって縮小するテーパ部32が全周に亘って形成されており、このテーパ部32と外筒22との間の部分を後述するオリフィス70の一部が周方向に延在するように配置される。また中間筒30には、テーパ部32の下端部から軸方向に沿って延出する円筒部27が形成されており、この円筒部27の下端部は、図2の2点鎖線で示すような円筒形状から実線で示すように内周側へ屈曲可能とされたかしめ部28とされている。この中間筒30は、内周側へ屈曲された上端部及び円筒部27の外周面が薄膜状のゴム膜34を介して外筒22の内周面へ当接するように配置されている。
ここで、中間筒30及び外筒22は、振動受部である車体へブラケット14を介して連結される第1の取付部材を構成している。また外筒22は、その内周側に後述する本体ゴム88により軸部材24と弾性的に連結された中間筒30が嵌挿された状態で、外周側から縮径するようにかしめられることにより、中間筒30と固定される。
軸部材24の上端部には、略T字状の断面形状を有する取付金具36が同軸的に固定されている。この取付金具36には、その上端側に円板状の頂板部38が形成されると共に、この頂板部38の下面中心部から軸方向に沿って突出する円柱状のロッド部40が形成されている。また防振ユニット12には、頂板部38の下面部と外筒22の小径部26との間に薄肉の円筒状に形成されたゴム製ダイヤフラム42が配置されており、このダイヤフラム42は、その上端側が頂板部38の下面部に加硫接着されると共に、その下端部が外筒22の小径部26と段差部25との境界部付近に加硫接着されている。ここで、軸部材24及び取付金具36は、振動受部であるエンジンへ頂板部38を介して連結される第2の取付部材を構成している。
ダイヤフラム42は、その下端部から延出して外筒22の内周面を覆うゴム膜34と一体的に成形されている。またダイヤフラム42には、その上端部から内周側及び外周側へ延出して頂板部38の下面部を覆った被覆ゴム44が一体に形成されている。この被覆ゴム44の内周側の端部には、軸方向に沿って下方へ屈曲した嵌合突部46が形成されている。
取付金具36における頂板部38の上面部には、ボルト軸50及び回止ピン52がそれぞれ上方へ突出するように固定されている。防振ユニット12は、頂板部38がボルト軸50を介してエンジン側に連結され、また回止ピン52がエンジン側に設けられた回止穴に嵌合されることにより、防振ユニット12のエンジンに対する相対的な位置決めが行われると共に、ボルト軸50回りのエンジンの移動(回転)が阻止される。
取付金具36のロッド部40には、その先端面からボルト穴54が軸方向に沿って穿設されている。一方、軸部材24には、その上端面から軸方向に沿って連結穴56が穿設されると共に、上端面における連結穴56の外周側に嵌合溝58が環状に形成されている。取付金具36は、ロッド部40を連結穴56内へ嵌挿すると共に、頂板部38におけるロッド部40の周縁部付近を軸部材24の上端面へ当接させた状態で軸部材24へ連結されている。このとき、頂板部38は、その下面部を被覆ゴム44を介して軸部材24へ当接させると共に、被覆ゴム44の嵌合突部46を軸部材24の嵌合溝58内へ嵌合させる。これにより、後述する連結ボルト86による軸部材24と取付金具36との締結時に、被覆ゴム44及び嵌合突部46がスプリングワッシャとして機能して軸方向へ圧縮されて軸部材24と取付金具36とが確実に連結される。
軸部材24内には、その下端部分が下方へ向かって開口する薄肉円筒状に形成されており、この下端部分の内部は中空室60とされている。中空室60の頂面には、その中心部に円形凹状の座ぐり部62が形成されている。また軸部材24には、軸心Sに沿って座ぐり部62の頂面と連結穴56の底面との間を貫通する貫通穴64が穿設されている。連結ボルト86は、その頭部が座ぐり部62内へ挿入されると共に、軸部が軸部材24の中空室60側から貫通穴64内へ挿入され、この軸部の先端側が取付金具36のボルト穴54にねじ込まれることより、軸部材24と取付金具36とを締結固定している。また連結ボルト86の頭部には、六角レンチ(図示省略)が嵌挿可能とされた六角穴87が開口している。
防振ユニット12には、軸部材24及び中間筒30をそれぞれインサートコアとしてモールド成形された本体ゴム66が設けられている。この本体ゴム66は全体として内周側の肉厚が薄く、外周側へ向かって肉厚が徐々に厚くなるようなリング状に形成されており、軸部材24の外周面における上側部分及び中間筒30の内周面における上側部分にそれぞれ加硫接着されている。これにより、軸部材24は、本体ゴム66及び中間筒30を介して外筒22に弾性的に連結される。また本体ゴム66には、中間筒30の外周面と外筒22の内周面との間に形成される略円柱状の空間部を埋めるように外周ゴム層68が一体的に成形されている。外周ゴム層68は、中間筒30の外周面に加硫接着されており、その外周面をゴム膜34を介して外筒22の内周面へ圧接させている。ここで、本体ゴム66はNR(天然ゴム)を素材として成形されている。
外周ゴム層68には、中間筒30におけるテーパ部32の外周側の部分にオリフィス70の周回部72が形成されている。周回部72は、外周ゴム層68の外周面に開口するように溝状に形成されており、軸心Sを中心とする周方向へ延在している。またオリフィス70には、周回部72の一端部から上方へ延出する連通部74が形成されており、この連通部74も外周ゴム層68の外周面へ開口するように溝状に形成されている。これらの周回部72及び連通部74は、その外周側が外筒22の内周面を覆ったゴム膜34により閉止され、細長い空間(オリフィス空間)を形成している。
防振ユニット12には、中間筒30の下端側を閉止する円板状の蓋部材76が設けられている。これにより、中間筒30内には、本体ゴム66と蓋部材76との間に外部から密閉された空間が形成され、この中間筒22内の空間は、水、エチレングリコール、シリコンオイル等の液体が満たされた受圧液室78とされている。また防振ユニット12には、外筒22の上側であって軸部材24の外周側に本体ゴム66及びダイヤフラム42により外部から密閉された空間が形成され、この外筒22の上側の空間は、水、エチレングリコール、シリコンオイル等の液体が満たされた副液室80とされている。ここで、蓋部材76は、図2に示されるように、中間筒30の下端側からテーパ部32の下面部分へ当接するように円筒部27内へ嵌挿された後、かしめ部28が実線で示されるように内周側へかしめられることにより、中間筒30へ固定されている。
一方、オリフィス70の周回部72の他端部には、外周ゴム層68及び中間筒30を貫通して受圧液室78内に繋がった接続穴82が形成されており、またオリフィス70の連通部74の上端部には、中間筒30及び本体ゴム66を貫通して受圧液室78内に繋がった接続穴84が形成されている。これにより、受圧液室78と副液室80とは、オリフィス70を通して相互に液体が流通可能になるように接続される。
防振ユニット12には、受圧液室78内にストッパゴム94が嵌挿されている。このストッパゴム94は、図3に示されるように、軸方向外側から見て略十字状に形成されており、その中心部に円形のホルダ穴96が軸方向へ貫通するように穿設されている。ストッパゴム94には、軸心Sを中心として径方向へ延出する4個のアーム部98が周方向に沿って90°間隔で設けられている。ここで、径方向に沿って直線的に配置された2個のアーム部98の先端間の寸法は、中間筒30におけるテーパ部32の下部側の内径に対応する長さに設定されており、またアーム部98の外周端面は、テーパ部32の下部側の形状に対応する形状とされている。
上記のように構成されたストッパゴム94は外筒22の下端側から受圧液室78内へ挿入され、図2に示されるように、受圧液室78内において軸部材24と中間筒30との間に介装される。このとき、ストッパ部材90におけるストッパゴム94は、中間筒30におけるテーパ部32の下部側へ圧入されると共に、その外周面がテーパ部32の内周面へ接着剤等により固着される。このとき、軸部材24は、その外周面をホルダ穴96内へ当接させつつ軸方向に沿って摺動可能となるように挿入され、また軸部材24の先端と蓋部材76との間には、軸方向に沿った入力振動の振幅の最大値よりも長いクリアランスが形成される。
ここで、ストッパ部材90のストッパゴム94は、本体ゴム66を形成したNRよりも高い減衰能を有するゴム材料、例えば、ブチル系NR、ブチルゴム、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等により形成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る防振装置10の作用を説明する。防振装置10では、防振ユニット12の頂板部38へ連結されたエンジンが作動すると、エンジンからの振動が頂板部38及び軸部材24を介して本体ゴム66に伝達される。このとき、本体ゴム66は吸振主体として作用し、本体ゴム66の変形に伴った内部摩擦により入力振動が吸収される。これと同時に、本体ゴム66の変形によって受圧液室78の内容積が拡縮すると、受圧液室78内の液圧変化に伴い、液体がオリフィス70を通して受圧液室78と副液室80との間で相互に流通する。このとき、副液室80では、その内部の液圧変化に従ってダイヤフラム42が弾性変形し内容積が変化するので、副液室80内への液体の流入及び流出が円滑に行われる。
また副液室80は、その内壁の一部が本体ゴム66により形成されると共に、軸方向に沿って本体ゴム66を介して受圧液室78と隣り合うように配置されている。これにより、振動入力時に、受圧液室78の内容積が縮小するときには副液室80の内容積が拡張し、受圧液室78の内容積が拡張するときには副液室80の内容積が縮小し、受圧液室78と副液室80との圧力変動が逆位相の関係になるので、受圧液室78と副液室80との間での液体流通を効果的に促進できる。
防振装置10では、上記のように振動入力時にオリフィス70を通して受圧液室78と副液室80との間で液体が相互に流通することにより、オリフィス70内に生じる液体の圧力変化、液体流動の粘性抵抗等により振動を吸収できると共に、特定周波数の振動(例えば、シエイク振動)の入力時には受圧液室78と副液室80との間を流通する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用により入力振動を更に効果的に減衰吸収できるようになる。
また本実施形態に係る防振装置10では、ストッパゴム94が第1の取付部材の一部を構成する中間筒30と第1の取付部材の一部を構成する軸部材24との間に介在するように受圧液室78内に配設されていることにより、ストッパゴム94により中間筒30と軸部材24との径方向に沿った相対変移、すなわち中間筒30が取付けられた外筒22と軸部材24が連結された取付金具36との径方向に沿った相対変移が制限される。すなわち、外筒22又は取付金具36へ径方向に沿った荷重が入力し、外筒22及び取付金具36が径方向に沿って相対変移すると、ストッパゴム94が中間筒30と軸部材24との間で径方向に沿って弾性変形(圧縮変形又は引張り変形)しつつ、外筒22及び取付金具36へ変移方向とは反対方向の復元力を作用させるので、外筒22又は取付金具36に対して径方向に沿った過大な荷重が加えられた場合でも、外筒22及び取付金具36の径方向に沿った相対変移の最大量をストッパゴム94の弾性変形量の範囲内に制限できる。このとき、防振装置10では、径方向に沿った振動が入力した場合には、この入力振動に対しては本体ゴム66の減衰力に加えて、高い減衰力を発生できるストッパゴム94の減衰力が作用することから、この径方向に沿った振動を効果的に減衰吸収でき、また軸方向(上下方向)に沿った入力振動に対しては、本体ゴム66がNRを素材として成形されていることにより、ばね定数を十分に低いものに維持できるので、この上下方向に沿った入力振動も効果的に吸収できる。
ここで、ストッパゴム94が、本体ゴム66を形成したゴム材料(NR)よりも高い減衰能を有するブチル系NR、ブチルゴム、EPDM等のゴム材料により形成されていることから、軸方向に沿って外筒22又は取付金具36に入力する振動よりも、径方向に沿って入力する荷重がかなり大きい場合でも、この径方向に沿った荷重により生じる取付金具36側の横揺れを短時間で減衰できる。また外筒22及び取付金具36の径方向に沿った相対変移の最大量は、径方向に沿って入力する最大荷重に応じてストッパゴム94の径方向に沿った剛性を適宜調整することにより所望の値に設定することが可能になる。
また本実施形態に係る防振装置10では、受圧液室78が第1の取付部材の一部を構成する外筒22の内部に配置されると共に、この受圧液室78の内部にストッパゴム94が嵌挿され、このストッパゴム94が中間筒30と軸部材24との間に介在するように配設されていることから、ストッパゴム94が径方向においては外筒22の内周側に配置され、また軸方向においても受圧液室78の内側に配置されるので、防振ユニット12の径方向及び軸方向に沿ったサイズを実質的に拡大することなく、外筒22及び取付金具36の径方向に沿った相対変移を制限するストッパゴム94を防振ユニット12に設けることができる。
なお、本実施形態に係る防振装置10では、副液室80を1個のみ設け、これらの受圧液室78と副液室80とを1本のオリフィス70により連通させたが、複数個(例えば、2個)の副液室を設け、複数個の副液室をそれぞれ路長及び断面積が異なる複数本のオリフィスによりそれぞれ受圧液室に連通させるようにしても良い。また本実施形態に係る防振装置10では、外筒22を車体側へ連結すると共に、外筒22の内周側に配置される取付金具36をエンジン側に連結していたが、これとは逆に、外筒22をエンジン側へ連結すると共に、取付金具36を車体側に連結するようにしても良い。
なお、防振装置10への径方向に沿った入力振動の入力方向が略一方向に限定されている場合には、図3(B)に示されるように、2個のアーム部98が直線的に配置された設けられたI字状のストッパゴム110を受圧液室78内へ嵌挿し、このストッパゴム110のアーム部98を径方向に沿った入力振動の入力方向と平行に延在するように配置するようにしても良い。これにより、防振装置10では、入力方向が略一方向に限定された径方向に沿った入力振動を効果的に減衰できるようになる。
本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示す側面断面図である。 図1に示されるように防振ユニットの構成を示す側面断面図である。 図2に示される防振ユニットの受圧液室内に配置されるストッパ部材の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 防振装置
12 防振ユニット
14 ブラケット
22 外筒(第1の取付部材)
24 軸部材(第2の取付部材)
30 中間筒(第1の取付部材)
36 取付金具(第2の取付部材)
38 頂板部
40 ロッド部
42 ダイヤフラム
66 本体ゴム(弾性体)
68 外周ゴム層(弾性体)
70 オリフィス
72 周回部
74 連通部
76 蓋部材
78 受圧液室
80 副液室
82、84 接続穴(オリフィス)
94 ストッパゴム

Claims (3)

  1. 振動発生部及び振動受部の一方に連結され、筒状に形成された第1の取付部材と、
    振動発生部及び振動受部の他方に連結され、前記第1の取付部材の内周側に配置された第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置され、第1の取付部材と第2の取付部材とを弾性的に連結したゴム製の弾性体と、
    前記第1の取付部材の内周側に設けられると共に液体が充填され、内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成された受圧液室と、
    液体が充填されると共に液圧変化に応じて内容積が拡縮可能とされた副液室と、
    前記受圧液室と前記副液室とを互いに連通させる制限通路と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に介在するように前記受圧液室内に配設され、前記第2の取付部材の軸心を中心とする径方向に沿った前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との相対変移を制限するストッパゴムと、
    を有することを特徴とする防振装置。
  2. 前記ストッパゴムを、前記弾性体を形成したゴム材料よりも高い減衰能を有するゴム材料により形成したことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記受圧液室と前記副液室とを、前記弾性体を隔壁として区画されると共に、前記第1の取付部材の軸方向に沿って隣り合うように配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
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