JP2005188033A - 自走式トレー及びこれを用いた物品格納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数を大幅に削減するとともに、その据付調整を簡略化して、大幅なコストダウンを図る。また、トレーの移動方向の90度方向転換を簡易にして、その移動を円滑に行う。
【解決手段】 自走式トレー1は、制御手段に予め格納されたプログラムに従って、レール側に点在された給電部41、42と自走式トレー1側にレール状に形成された集電部31、32とにより、縦方向の駆動モータ301又は横方向の駆動モータ302に給電され、縦方向のローラ11又は横方向のローラ12が選択的に駆動される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車を格納する各種機械式駐車設備や各種物品を格納する各種自動倉庫設備などで、物品を載せるのに使用する自走式トレー及びこれを用いた物品格納装置に関する。
従来、各種物品格納装置、中でもパズル式の平面循環型駐車設備では、自動車の格納階層の駐車スペースに自動車を載せる複数のトレーがマトリックス状に配置され(但し、少なくとも1箇所にトレーのない空スペースが設定されて)、これらのトレーが、トレー送り機構により、前後及び左右の4方向、あるいは前後又は左右の2方向に送られるようになっている。例えば、特許文献1には、この種のトレー送り機構の一例が記載されている。
このトレー送り機構(4方向型パレット搬送設備)は、図10に示すように、パレット50の下面に、パレット50の中心を通り長手方向に延びる長手ガイドレール51と、パレット50の中心を通り短手方向に延びる短手ガイドレール52と、長手ガイドレール51の両側方でパレット50の長手方向に平行に延びる2本の長手走行レール53と、短手ガイドレール52の両側方でパレット50の短手方向に平行に延びる2本の短手走行レール54とを備えている。これら長手走行レール53、短手走行レール54はいずれも各ガイドレール51、52の下端より、その下面が上方に位置するように形成されている。また、長手ガイドレール51と短手ガイドレール52の交差部はそれぞれのレールが切り欠かれていて、各ガイドレール51、52と各走行レール53、54との交差部では各ガイドレール51、52のレール部分が切り欠かれている。
また、パレット搬送装置55は、4個の走行ローラ56からなり、それぞれ旋回台57に支持されている。4個の走行ローラ56はすべて減速機付きモータを連結した駆動ローラであってもよく、対角位置の2個のローラ56を駆動ローラとし、残りを従動ローラとしてもよい。また、これら走行ローラ56の他に、パレット50を隣接位置へ送るための補助ガイドローラが併設される。4台の旋回台57はすべてリンク58で連結され、そのうち1台の旋回台57にはリンク58で方向転換駆動モータ59のアーム60に連結されている。このようにして駆動モータ59を駆動してアーム60を旋回すると、リンク58を介して各旋回台57が90度旋回し、各走行ローラ56が90度方向転換するようになっている。また、4個の走行ローラ56を結ぶ対角線上の交点にガイドローラユニット61が設けられている。このガイドローラユニット61は2本のガイドレバーが互いの中心で軸着されたX型リンク62と、各ガイドレバーの両端にそれぞれ軸着されたガイドローラ63とを備える。X型リンク62の各ガイドレバーは直近の旋回台57にレバー64により連結され、旋回台57を旋回したときに、これに連動してX型リンク62が開閉するようになっている。
このようにして、パレット50を長手方向に走行させる場合、パレット50の長手ガイドレール51がガイドローラユニット61の各ガイドローラ63に挟持され、各走行ローラ56がパレット50の長手方向に向けられて、走行ローラ56を回転駆動することによりパレット50はガイドローラユニット61で走行方向をガイドされながら長手方向に送られる。またパレット50を短手方向に走行させる場合、パレット50がパレット搬送装置55に同心上に位置され、駆動モータ59でアーム60が旋回されることにより、走行ローラ56の各旋回台57が90度旋回して、各ローラ56がパレット50の短手方向に向けられるとともに、ガイドローラユニット61のX型リンク62が動き、各ガイドローラ63で短手ガイドレール52が挟持される。この状態から走行ローラ56を回転駆動することによりパレット50はガイドローラユニット61で走行方向をガイドされながら短手方向に送られる。
特開平6−239451号公報
しかしながら、上記従来のトレー送り機構では、トレーの移動経路上のトレー1枚分の1区画ごとに、4個の走行ローラ、4組の補助ガイドローラ、4個の走行ローラを駆動する4個又は2個の駆動モータ、4個の走行ローラを支持する4台の旋回台、4台の旋回台を連結する複数のリンク、4台の旋回台を旋回駆動する1個の駆動モータの他、X型に軸着された2本のガイドレバーとその両端のガイドローラとからなるガイドローラユニット、ガイドローラユニットと旋回台とを連結するガイドレバーなどを必要とし、部品点数が多く、その据付調整が複雑で、これがコストダウンの妨げになっているという問題がある。また、トレーの移動方向を90度方向転換する場合、トレーを支持搬送する4個の走行ローラを90度方向転換するため、各走行ローラの負荷が大きく、円滑性を欠くという問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の機械式駐車設備その他、各種物品格納装置において、部品点数を大幅に削減するとともに、その据付調整を簡略化して、大幅なコストダウンを図ることができ、また、トレーの移動方向の90度方向転換を簡易にして、その移動を円滑に行うことのできる自走式トレー及びこれを用いた物品格納装置を提供すること、を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の自走式トレーは、物品を載せるトレー本体と、前記トレー本体に搭載され、前記トレー本体を、前記物品を格納又は搬送する水平面上に縦方向及び横方向に向けて設置されたレール上で自走駆動するトレー駆動装置とにより構成され、前記トレー駆動装置は、前記縦方向のレール上を転動可能な複数のローラと、前記縦方向のローラの一部又は全部を回転駆動する駆動モータと、前記横方向のレール上を転動可能な複数のローラと、前記横方向のローラの一部又は全部を回転駆動する駆動モータと、前記レールの近傍に設置された給電装置に給電され、前記縦方向又は横方向の駆動モータに通電する集電装置とを備え、前記給電装置は、前記縦方向のレール上に予め設定されるトレー停止位置に選択的に設置され、前記縦方向のレールと同じ方向に、複数箇所、点状に設置された複数の縦方向の給電部と、前記横方向のレール上に予め設定されるトレー停止位置に選択的に設置され、前記横方向のレールと同じ方向に、複数箇所、点状に設置された複数の横方向の給電部とを有し、前記集電装置は、前記トレー本体に前記縦方向のレールと同じ方向にレール状に構成され、前記縦方向の給電部上を摺動可能な縦方向の集電部と、前記トレー本体に前記横方向のレールと同じ方向にレール状に構成され、前記横方向の給電部上を摺動可能な横方向の集電部とを有し、制御手段に予め格納されたプログラムに従って、前記給電装置及び前記集電装置により前記縦方向の駆動モータ又は前記横方向の駆動モータに給電し、前記縦方向のローラ又は前記横方向のローラを選択的に駆動するものである。この自走式トレーの場合、縦方向の給電部はトレー本体下面の中央又は縁部に近接して配設され、横方向の給電部はトレー本体下面の縁部に近接して又は中央に配設されることが好ましい。また、給電装置の縦方向及び横方向の各給電部は弾性手段を介して上方に向けて弾性的に突出され、集電装置に、トレー本体の縦方向又は横方向の移動に対して前記各給電部を上から、徐々に押圧して前記各集電部に接続し、又は前記各集電部から徐々に押圧を解除して離間する接離ガイドを備えることが好ましい。
また、本発明の該自走式トレーを用いた物品格納装置は、該自走式トレーを用い、前記自走式トレーが前記縦方向及び横方向のレールを選択的に設定してマトリックス状に構成された複数の格納区画に少なくとも1つの空スペースを設けて配置され、平面内を循環するものである。この物品格納装置の場合、各格納区画に選択的に設定され、縦方向の給電部が縦方向に少なくとも2箇所、各自走式トレーの縦方向の集電部が縦方向に隣合う2つの格納区画間に跨って接続可能な間隔に設置され、各格納区画に選択的に設定され、横方向の給電部が横方向に少なくとも2箇所、各自走式トレーの横方向の集電部が横方向に隣合う2つの格納区画間に跨って接続可能な間隔に設置されることが好ましい。
本発明の自走式トレー及びこれを用いた物品格納装置は、上記構成を有し、従来のようなトレーを送るローラを旋回する部品を不要とし、また、レールの設置面に給電装置の給電部を点在するだけなので、従来に比べて部品点数を大幅に削減するとともに、その据付調整を簡略化して、大幅なコストダウンを図ることができる。また、この自走式トレーの場合、縦方向の集電部と縦方向の給電部との接続により、縦方向の駆動モータが通電されて、縦方向のレール上を縦方向に移動し、横方向の集電部と横方向の給電部との接続により、横方向の駆動モータが通電されて、横方向のレール上を横方向に移動するので、トレーの移動方向の90度方向転換を簡易にして、その移動を円滑に行うことができる。
図1乃至図9に本発明の一実施の形態を示している。図1において、自走式トレー1は、物品を載せるトレー本体10と、トレー本体10に搭載され、トレー本体10を、物品を格納又は搬送する水平面上に縦方向及び横方向に向けて設置されたレール2上で自走駆動するトレー駆動装置3(図2又は図3参照)とにより構成される。この場合、レール2は、縦方向のレール21と横方向のレール22とを備え、これらのレール21、22が任意に組み合わせられて、各種機械式駐車設備や各種自動倉庫設備に利用する自走式トレー1の移動経路が形成される。ここで縦方向のレール21は、チャンネル鋼などにより形成され、後述するトレー本体10の縦方向のローラ11が転動可能なフラットな走行面を有する左右一対のレール211、211からなり、これらのレール211、211間の間隔にトレー本体10の幅方向よりも小さい所定の寸法が設定されて、水平面上に縦方向に向けて設置される。なお、縦方向のレール21上にリフトが設置される場合、一対のレール211、211は部分的に切り欠かれて、そこにリフトの昇降路が形成される。一方、横方向のレール22は、同様に、チャンネル鋼などにより形成され、後述するトレー本体10の横方向のローラ12が転動可能なフラットな走行面を有する前後一対のレール221からなり、これらのレール221間の間隔にトレー本体10の長手方向よりも小さい所定の寸法が設定されて、水平面上に横方向に向けて設置される。なお、横方向のレール22上にリフトが設置される場合、一対のレール221、221は部分的に切り欠かれて、そこにリフトの昇降路が形成される。また、図2に示すように、縦方向の各一対のレール211には、横方向のレール22の各一対のレール221に近接する位置(すなわち、横方向のレール22の一対のレール221上を移動するトレー本体10の前後の縦方向のローラ11に対応する位置)に、トレー本体10(の縦方向のローラ11)の担持部材として、ガイドローラ212がその回転軸を縦方向のレール21が延びる方向に向けて軸支される。また、横方向のレール22の各一対のレール221には、縦方向のレール21の各一対のレール211に近接する位置(すなわち、縦方向のレール21の一対のレール211上を移動するトレー本体10の左右の横方向のローラ12に対応する位置)に、トレー本体10(の横方向のローラ12)の担持部材として、ガイドローラ222がその回転軸を横方向のレール22が延びる方向に向けて軸支される。なお、各縦方向のレール21の走行面、各横方向のレール22の走行面、各ガイドローラ212、222の頂部は同じレベルに設定される。
図2及び図3に示すように、トレー本体10は、縦長の長方形状の板材で、物品を安定して載置可能な平面形状を有する。ここでは、特に機械式駐車装置に使用する自動車載置用のトレー本体が例示されており、このトレー本体10の場合、平面上に車路が凹状に形成され、その両側が外側に向けて張り出されている。なお、トレー本体10は長方形に限定されるものではなく、物品の形状に応じて、例えば正方形、円形など、任意の形状に変更可能である。
図2及び図3に示すように、トレー駆動装置3は、縦方向のレール21上を転動可能な複数のローラ11と、これら縦方向のローラ11の一部又は全部を回転駆動する減速機付きの縦方向の駆動モータ301と、横方向のレール22上を転動可能な複数のローラ12と、これら横方向のローラ12の一部又は全部を回転駆動する減速機付きの横方向の駆動モータ302と、縦方向及び横方向の各レール21、22の近傍に設置された給電装置40に給電され、縦方向又は横方向の各駆動モータ301、302に通電する集電装置30とを備える。
このトレー本体10の場合、図3及び図4に示すように、トレー本体10の下面の略四隅に1輪ずつ、全体で4輪構成の横方向のローラ12がクッション13を介して軸支され、各横方向のローラ12の内側に近接して1輪ずつ、全体で4輪構成の縦方向のローラ11が同様にクッションを介して軸支され、全8輪のローラ11、12が各クッション13の付勢力により縦方向、横方向の各レール21、22に弾性的に圧接される。この取り付けにより、ローラ11、12に浮きが生じることがなく、ローラ11、12の空回りを防止されて、トレー本体10の正常な送り動作が実現される。なお、この実施の形態では、トレー本体10の下面四隅にそれぞれ、縦方向のローラ11、横方向ローラ12が1輪ずつ設けられているが、必要に応じてトレー本体10の下面四隅に横方向、縦方向の各ローラ11、12が複数個ずつ設けられてもよい。
また、縦方向の駆動モータ301は、一部の縦方向のローラ11に作動連結されている。図3に示すように、トレー本体10の下面の前後いずれか一方の2個の縦方向ローラ11間は動力伝達軸15で連結され、その一方の縦方向のローラ11に近接して縦方向の駆動モータ301が並設され、該一方の縦方向のローラ11の内側にプーリ17又はスプロケットが設けられるとともに、該縦方向の駆動モータ301の回転軸にプーリ17又はスプロケットが取り付けられ、これらプーリ17又はスプロケット間にVベルト18又は駆動チェーンが巻き掛けられる。このようにして前後いずれか一方の2個の縦方向のローラ11が駆動側ローラとして構成される。これに対してトレー本体10の下面の前後いずれか他方の各縦方向のローラ11は各別に軸支され、従動側ローラとして構成される。一方、横方向の駆動モータ302は、一部の横方向のローラ12に作動連結されている。トレー本体10の下面の左右いずれか一方の2個の横方向のローラ12間は動力伝達軸16で連結され、その一方の横方向のローラ12に横方向の駆動モータ302が近接して並設され、該一方の横方向のローラ12の内側にプーリ17又はスプロケットが設けられるとともに、該横方向の駆動モータ302の回転軸にプーリ17又はスプロケットが取り付けられ、これらプーリ17又はスプロケット間にVベルト18又は駆動チェーンが巻き掛けられる。このようにして左右いずれか一方の2個の横方向のローラ12が駆動側ローラとして構成される。これに対してトレー本体10の下面の左右いずれか他方の各横方向のローラ12は各別に軸支され、従動側ローラとして構成される。このようにして各トレー本体10は、縦方向及び横方向の各駆動モータ301、302が搭載され、縦方向のローラ11及び横方向のローラ12の一部を駆動側ローラとする自走式の構造を有する。なお、前後の各縦方向のローラ11を同様にして動力伝達軸により連結するとともにそれぞれに駆動モータを作動連結することにより全ローラ駆動としてもよく、左右の各横方向のローラ12を同様にして動力伝達軸により連結するとともにそれぞれに駆動モータを作動連結することにより全ローラ駆動としてもよい。また、各トレー本体10のブレーキとして、縦方向及び横方向の各ローラ11、12をロックするブレーキを付設してもよく、縦方向及び横方向の各駆動モータ301、302にブレーキ付きモータを採用してもよい。
給電装置40は、図2及び図3に示すように、縦方向のレール21上に予め設定されるトレー本体停止位置に選択的に設置され、縦方向のレール21の一対のレール211間に、縦方向のレール21と同じ方向(トレー本体10の移動方向)に複数箇所、点状に設置された複数の縦方向の給電部41と、横方向のレール22に予め設定されるトレー本体停止位置に選択的に設置され、横方向のレール22の一方のレール221の外側に、横方向のレール22と同じ方向(トレー本体10の移動方向)に複数箇所、点状に設置された複数の横方向の給電部42と、を有する。ここで縦方向の給電部41はトレー本体停止位置毎に縦方向のレール21の一対のレール211間で、トレー本体停止位置の中心に対して前後いずれか一方に変位された所定の2地点に設置される。なお、この2地点は、後述する縦方向の集電部31との関係で決定され、縦方向の集電部31が縦方向に隣合う2つのトレー本体停止位置間に跨って各トレー本体停止位置の2地点の給電部41の一方に接続可能に設定される。また、横方向の給電部42はトレー本体停止位置毎に横方向のレール22の一対のレール221のうち、縦方向の給電部41から離れた方の一方のレール221の外側で、その(左右方向)略中央位置に対して左右両側に少し変位された2地点に配置される。なお、この2地点は、図5に示すように、後述する横方向の集電部32との関係で決定され、横方向の集電部32が横方向に隣合う2つのトレー本体停止位置間に跨って各トレー本体停止位置の2地点の給電部32の一方に接続可能に設定される。これらの給電部41、42はそれぞれ、図6に示すように、トレー本体10側の集電部31、32が摺動可能な3本の接触子(接触導体)401からなり、3本の接触子401はそれぞれ、図7に示すように、電極402とこれを保持する絶縁性の筒状の保持部材403と、これら全体を支持する支持部材404と、電極と図示されない電源とを接続する導線405とにより構成される。この場合、電極401は黒鉛により形成され、電極401全体が黒鉛で形成されてもよく、一部(上部)が黒鉛で形成され、これが金属材料に着脱可能に接続されてもよく、いずれの場合でも、黒鉛は保持部材403にねじ406などで固定され、黒鉛が交換可能に取り付けられる。これにより黒鉛が消耗したときに交換できる。また、支持部材404は筒状に形成され、さらにその側面に保持部材403のねじ406が上下方向に変位可能に長穴(又は溝)407が形成され、電極402が保持された保持部材403が支持部材404内に、保持部材403の下面と支持部材404の底部との間にばね408を介して収容され、このばね408の付勢力により電極402の上部が支持部材404から上方に弾性的に突出される。これら3本の接触子401が、縦方向の給電部41の場合、その設置位置に縦方向のレール21の一対のレール211の配列方向と同じ方向に並置され、横方向の給電部42の場合、その設置位置に横方向のレール22の一対のレール221の配列方向と同じ方向に並置される。
これに対して集電装置30は、図3に示すように、トレー本体10の下面に縦方向のレール21と同じ方向にレール状に形成された縦方向の集電部31と、トレー本体10の下面に横方向のレール22と同じ方向にレール状に形成された横方向の集電部32とを有する。これらの集電部31、32は、図6に示すように、3相の電線311を有し、これらの電線311が絶縁材料からなるレール部材312の下面に埋設されて、全体がレール状に形成される。なお、この集電装置30には図示されない集電制御装置が併せて設けられ、この集電制御装置に各駆動モータ301、302が配線接続される。この集電制御装置はインバータ装置と、コントロール装置とにより構成される。ここではインバータ装置に公知のものが採用され、集電部31、32の3相の交流入力を直流に変換するコンバータ部と、このコンバータ部の直流出力を平滑化する直流平滑部と、直流平滑部で平滑化された直流を3相の交流に逆変換し、縦方向、横方向の各駆動モータ301、302を制御するインバータ部とを有する。
図3に示すように、縦方向の集電部31は、トレー本体10の下面短手方向中央にトレー本体10の長手方向に向けて配置され、図6に示すように、その(前後)両端がトレー本体10の(前後の左右)両側の横方向ローラ12の取付位置間に取り付けられた取付部材33に支持されて、縦方向の給電部41上を摺動可能に構成される。このような取り付けにより、トレー本体10に物品又は自動車が載せられて撓みが生じても、集電部31にその撓みの影響がない。また、この縦方向の集電部31の長さは、既述のとおり、縦方向の給電部41との関係から、縦方向の集電部31が縦方向に隣合う2つのトレー本体停止位置間に跨って各トレー本体停止位置の一方の給電部41に接続可能に設定される。この集電部31にはまた、その(前後)両端と、トレー本体10が縦方向のレール21上のトレー本体停止位置に停止されている場合の、縦方向の各給電部41に対向対接する部位の両側に、各給電部41に対する接離ガイド34が設けられている。この接離ガイド34は集電部31の当該端から(前方向又は後方向に)、当該両側から(左右方向に)水平に所定の寸法だけ伸びる板状のもので、その下面が内側から外側に向けて漸次上方に傾斜するガイド面341を有する。このガイド面341は、図6に示すように、給電部41と集電部31との高さ関係で見ると、接離ガイド34のガイド面341の内側縁部が集電部31の給電部41に対する摺動面と同じ高さ位置で、その外側縁部は給電部41の電極402が集電部31に押圧されていない状態の、ばね408のばね圧で最も突出する高さ位置かそれよりも少し高い位置になっていて、このガイド面341でトレー本体10の縦方向又は横方向の移動に対して各給電部41を上から、徐々に押圧して各集電部31に接続可能に、又は各集電部31から徐々に押圧を解除して離間可能に構成される。なお、この集電部31はトレー本体10の下面の短手方向(左右方向)片側又は両側にトレー本体10の長手方向に向けて、同様にして取り付けられてもよい。この場合、レール2側の給電部41は縦方向のレール21の外側に設置される。このように集電部31の取り付け位置は任意であり、自走式トレー1側又はレール2側の他の部品や装置と干渉する場合など、必要に応じて変更可能である。また、この集電部31の接離ガイド34が前後対称に設けられてもよい。この場合、レール2側の給電部41もまた同様に前後対称に設けられる。このようにすると、自走式トレー1が例えば旋回手段により水平方向に180度旋回される場合に対応することができる。
横方向の集電部32はトレー本体10の下面の、横方向の給電部42に対応する一方の端部で各横方向のローラ12の外側にトレー本体10の短手方向に向けて配置され、その(左右)両端が(左右)両側の横方向のローラ12の取付位置に近接して取り付けられた取付部材33に支持されて、横方向の給電部42上を摺動可能に構成される。このような取り付けにより、トレー本体10に物品又は自動車が載せられて撓みが生じても、集電部32にその撓みの影響がない。また、この横方向の集電部32の長さは、図5を参照して説明すると、横方向の給電部42との関係から、横方向の集電部32が横方向に隣合う2つのトレー本体停止位置間に跨って各トレー本体停止位置の一方の給電部42に接続可能に設定される。この集電部32にはまた、縦方向の集電部31と同様に、(左右)両端と、トレー本体10が横方向のレール22上のトレー本体停止位置に停止されている場合の、横方向の各給電部42に対向対接する部位の両側に、各給電部42に対する接離ガイド34が設けられている。図3に示すように、この接離ガイド34は集電部32の当該端から(左方向又は右方向に)、当該両側から(前後方向に)水平に所定の寸法だけ伸びる板状のもので、(図6参照)その下面が内側から外側に向けて漸次上方に傾斜するガイド面341を有する。このガイド面341は給電部42と集電部32との高さ関係で見ると、接離ガイド34のガイド面341の内側縁部が集電部32の給電部42に対する摺動面と同じ高さ位置で、その外側縁部は給電部42の電極402が集電部32に押圧されていない状態の、ばね408のばね圧で最も突出する高さ位置かそれよりも少し高い位置になっていて、このガイド面341でトレー本体10の横方向又は縦方向の移動に対して各給電部42を上から、徐々に押圧して各集電部32に接続可能に、又は各集電部32から徐々に押圧を解除して離間可能に構成される。なお、この集電部32は、縦方向の集電部31の上記取り付け位置の変更に応じて、トレー本体10の下面の長手方向(前後方向)中央又は両側にトレー本体10の短手方向に向けて、同様にして取り付けられてもよい。この場合、レール2側の給電部42は横方向のレール22の中央又は両側に設置される。このように集電部32の取り付け位置は任意であり、自走式トレー1側又はレール2側の他の部品や装置と干渉する場合など、必要に応じて変更可能である。また、この集電部32の場合も、接離ガイド34が前後対称に設けられ、レール2側の給電部42もまた同様に前後対称に設けられることで、自走式トレー1が例えば旋回手段により水平方向に180度旋回される場合に対応することができることは言うまでもない。
このようにしてレール2上の自走式トレー1は、制御手段に予め格納されたプログラムに従って、トレー本体10側の縦方向の集電部31又は横方向の集電部32とレール2側の縦方向の給電部41又は横方向の給電部42との接触により、縦方向又は横方向の駆動モータ301、302が各別に給電され、各駆動モータ301、302が選択的に駆動される。この場合、インバータ部により速度制御される縦方向又は横方向の駆動モータ301又は302の駆動に従い、この回転力が減速機を介して縦方向又は横方向のローラ11又は12に伝えられて、トレー本体10は、縦方向のレール21上又は横方向のレール22上を自走駆動される。
なお、自走式トレー1には、この自走式トレー1を縦方向のレール21と横方向のレール22との交差点に案内する図示されない交差点ガイドが選択的に併設される。この交差点ガイドは自走式トレー1側又はレール2側のいずれか一方に回転体とその駆動装置が設置され、他方にその回転体が係合可能な送りガイドが設置されて構成される。例えば、回転体にピニオンが採用され、ピニオンは自走式トレー1側に取り付けられる。このピニオンは自走式トレー1に専用の駆動モータが取り付けられて駆動されてもよく、自走式トレー1自体の駆動モータ301、302が兼用されて駆動されてもよい。自走式トレー1の駆動モータ301、302を利用する場合、駆動モータ301、302に繋ぐシャフト(動力伝達軸15、16)に別途スプロケット又はプーリが付設され、このスプロケット又はプーリと、ピニオンと同軸上に一体的に取り付けられたスプロケット又はプーリとの間にチェーン又はベルトが巻き掛けられることにより、駆動モータ301、302の駆動力をピニオンに伝達する構造とすることができる。これに対して、送りガイドにラックが採用され、ラックは縦方向のレール21と横方向のレール22との交差点付近に設置される。この場合、図8に示すように、ラック8の(両)端部の噛合歯81は、歯の高さが他の歯の高さより徐々に低く、且つ歯のピッチが他の歯のピッチよりも徐々に大きく変化するように設定されることが好ましい。この交差点ガイドにより、自走式トレー1が縦方向のレール21と横方向のレール22との交差点に近づいたところで、ピニオンがラックに噛み合わされて回転し、自走式トレー1が交差点に向けて案内され、交差点に達したところで、交差点ガイドが停止されると、ピニオンとラックとの係合により自走式トレー1は交差点上で動きが規制され、確実に位置決めされる。またピニオンとラックを逆にして、ピニオンを固定側(交差点側)に設置し、ラックを自走式トレー側に設置してもよく、さらにピニオンに代えてフリクションローラを設置し、ラックに代えてレール部材を設置して、両者を摩擦係合させるようにしてもよく、回転体と送りガイドは種々に変更可能である。またさらに、交差点ガイドは、自走式トレー1側に係止部材が設けられ、交差点側に前記係止部材を挟持可能な又は把持可能な又は嵌合可能な係合片とこれを駆動する駆動手段などで構成する係止手段として設けることもできる。この係止手段は、(図9に示す)格納区画101の自走式トレー1上で直接自動車の入出庫を行う、所謂、直接乗り込み式などの場合に特に有効である。
次に、この自走式トレー1のレール2上の基本的な動作について図1を参照しながら説明する。動作前の各自走式トレー1は各トレー停止位置Sで停止され、縦方向の4ローラ11は縦方向のレール21の一部に設置されたガイドローラ212上に乗り、横方向の4ローラ12は横方向のレール22の一部に設置されたガイドローラ222上に乗り、トレー本体10下面の縦方向の集電部31及び横方向の集電部32がそのトレー停止位置の縦方向の給電部41及び横方向の給電部42に弾性的に圧接される。図示されない制御手段に格納されたプログラムに従って、縦方向の駆動モータ301が給電され、駆動モータ301が正転方向に駆動されると、自走式トレー1は、(ガイドローラ212、222から動き出し)縦方向のレール21上を前進する。このとき、インバータ部により速度制御される縦方向の駆動モータ301の駆動に従い、この回転力が減速機を介して縦方向のローラ11に伝えられ、自走式トレー1は、縦方向のレール21上で、低速で前進し、自走式トレー1の集電部31がトレー停止位置の給電部41を摺動しながら、予め決められたトレー停止位置(指定位置)に向けて走行する。続いて、自走式トレー1はインバータ制御により中速又は高速で等速走行し、初めのトレー停止位置からこれに隣接する次のトレー停止位置に移動され、その略中間位置まで移動されたところで自走式トレー1の集電部31が初めのトレー停止位置の一方の給電部41(次のトレー停止位置に近い方の給電部41)と次のトレー停止位置の一方の給電部41(初めのトレー停止位置に近い方の給電部41)に跨って接続され、摺動していく。このようにして自走式トレー1が次のトレー停止位置へ前進していくと、集電部31は間もなく初めのトレー停止位置の給電部41から離れ、次のトレー停止位置の給電部41を摺動していく。自走式トレー1が次のトレー停止位置で停止する場合は、初めのトレー停止位置と次のトレー停止位置との中間所定の地点(減速地点)で低速に減速され、自走式トレー1は次のトレー停止位置に達し、各ローラ11、12が各ガイドローラ212、222の頂部に乗り上げたところでブレーキにより停止される。また、次のトレー停止位置が指定位置でない場合は、自走式トレー1は次のトレー停止位置から同様にさらに次のトレー停止位置へ中速又は高速の等速走行のまま前進する。指定位置に進入すると、同様に減速地点で低速に減速され、そのトレー停止位置の各ガイドローラ212、222の頂部に各ローラ11、12が乗り上げたところでブレーキにより停止される。
また、縦方向の駆動モータ301が給電され、反対に駆動モータ301が逆転方向に駆動されると、自走式トレー1は、縦方向のレール21上を後進する。このとき、同様に、インバータ部により速度制御される縦方向の駆動モータ301の駆動に従い、この回転力が減速機を介して縦方向のローラ11に伝えられ、自走式トレー1は、縦方向のレール21上で、低速走行又は中速走行又は高速走行で後進し、予め決められた位置で停止する。この場合、自走式トレー1の初めのトレー停止位置から指定位置までの具体的な動作は、前進動作の場合と同じである。
これに対して、横方向の駆動モータ302が給電され、駆動モータ302が正転方向に駆動されると、自走式トレー1は、(ガイドローラ212、222から動き出し)横方向のレール22上を左進する。このとき、インバータ部により速度制御される横方向の駆動モータ302の駆動に従い、この回転力が減速機を介して横方向のローラ12に伝えられ、自走式トレー1は、横方向のレール22上で、低速で前進し、自走式トレー1の集電部32がトレー停止位置の給電部42を摺動しながら、予め決められたトレー停止位置(指定位置)に向けて走行する。続いて、自走式トレー1はインバータ制御により中速又は高速で等速走行し、初めのトレー停止位置からこれに隣接する次のトレー停止位置に移動され、その略中間位置まで移動されたところで自走式トレー1の集電部32が初めのトレー停止位置の一方の給電部42(次のトレー停止位置に近い方の給電部42)と次のトレー停止位置の一方の給電部42(初めのトレー停止位置に近い方の給電部42)に跨って接続され、摺動していく。このようにして自走式トレー1が次のトレー停止位置へ左進していくと、集電部32は初めのトレー停止位置の給電部42から離れ、次のトレー停止位置の給電部42を摺動していく。自走式トレー1が次のトレー停止位置で停止する場合は、初めのトレー停止位置と次のトレー停止位置との中間所定の地点(減速地点)で低速に減速され、自走式トレー1は次のトレー停止位置に達し、各ローラ11、12が各ガイドローラ212、222の頂部に乗り上げたところでブレーキにより停止される。また、次のトレー停止位置が指定位置でない場合は、自走式トレー1は次のトレー停止位置から同様にさらに次のトレー停止位置へ中速又は高速の等速走行のまま左進する。指定位置に進入すると、同様に減速地点で低速に減速され、そのトレー停止位置の各ガイドローラ212、222の頂部に各ローラ11、12が乗り上げたところでブレーキにより停止される。
また、横方向の駆動モータ302が給電され、反対に駆動モータ302が逆転方向に駆動されると、自走式トレー1は、横方向のレール22上を右進する。この場合、同様に、インバータ部により速度制御される横方向の駆動モータ302の駆動に従い、この回転力が減速機を介して横方向のローラ12に伝えられ、自走式トレー1は、横方向のレール22上で、低速走行又は中速走行又は高速走行で右進し、予め決められた位置で停止する。この場合、自走式トレー1の初めのトレー停止位置から指定位置までの具体的な動作は、左進動作の場合と同じである。
自走式トレー1はこれら4基本動作及びこれらの動作から任意の動作が選択的に組み合わされて、動作パターンが組み立てられ、これによって縦方向のレール21及び横方向のレール22により任意に組み立てられたトレー移動経路上で前後左右に自走される。例えば、この自走式トレー1で、既存のパズル式平面循環型駐車設備や平面(又は水平)循環式駐車設備に採用されるトレーの移動形式と同じ動作が可能である。
なお、この自走式トレー1に既述の交差点ガイドが併設された場合、自走式トレー1が縦方向のレール21と横方向レール22との交差点に近づいたところで、既述のとおり、回転体と送りガイドとの係合により、自走式トレー1は縦方向の各ローラ11と横方向の各ローラ12が縦方向のレール21の一部に設置された各ガイドローラ212と横方向のレール22の一部に設置された各ガイドローラ222の上に案内され、その頂部で確実に停止(移動規制)されるので、この交差点ガイドにより、自走式トレー1の動作性能はさらに高められる。
このように自走式トレー1を、制御手段に予め格納されたプログラムに従って、レール2側に点在された給電部41、42と自走式トレー1側にレール状に形成された集電部31、32とにより縦方向の駆動モータ301又は横方向の駆動モータ302に給電し、縦方向のローラ11又は横方向のローラ12を選択的に駆動するので、自走式トレー1を縦方向のレール21又は横方向のレール22に選択的に案内移動することができ、よって、この自走式トレー1を機械式駐車設備や自動倉庫設備に利用することにより、従来のようにトレーの送りローラを旋回する部品を不要とし、レール2の設置面には給電装置40の給電部41、42を点在するだけで済むので、従来に比べて部品点数を大幅に削減するとともに、その据付調整を簡略化して、大幅なコストダウンを図ることができる。また、この自走式トレー1の場合、縦方向の集電部31と縦方向の給電部41との接続により、縦方向の駆動モータ301を通電して、縦方向のレール21上を縦方向に移動し、横方向の集電部31と横方向の給電部42との接続により、横方向の駆動モータ302を通電して、横方向のレール22上を横方向に移動するので、従来のようにトレーの送りローラを90度旋回する方向転換がない分だけ1動作少なく、トレーの移動方向の90度方向転換を簡易にして、その方向転換を確実かつ円滑に行うことができる。
なお、自走式トレー1の各部の機能、レール2側の給電装置40の各部の機能及びその効果については各部の構成の説明の中に記載したとおりである。
次に、この自走式トレー1を適用した物品格納装置の一例として、パズル式平面循環型駐車設備について図9を用いて説明する。図9において、自動車の格納階層の駐車スペース100には複数の縦方向のレール21と横方向のレール22が選択的に設定されてマトリックス状に敷設され、これら縦方向レール21、横方向レール22により、(前記トレー本体停止位置に該当する)複数の格納区画101が形成されている。これらの格納区画101のうち、少なくとも1格納区画101を空区画(自走式トレー1を置かない区画)にして他の格納区画101に自走式トレー1が配置される。また、駐車スペース100の各格納区画101に選択的に又は各格納区画101毎に、給電装置40の給電部41、42が設置される。なお、自走式トレー1が縦方向又は横方向のいずれか一方にのみ移動する格納区画101については、自走式トレー1を単に縦方向又は横方向に移動するのに必要な給電部が設置されていればよい。ここで例示される自走式トレー1、給電装置40の給電部41、42、その他各レール21、22、ガイドローラ(212、222)などの構成は既に説明したとおりである。
なお、110はリフトであり、自動車の入出庫階と自動車の格納階層との間に設置され、その昇降台上に各自動車の格納階層においてリフトの昇降路に隣接する各格納区画101の縦方向レール21、横方向レール22に連結可能な縦方向のレール111、横方向のレール112と、自走式トレー1に給電する給電部41、42とを備える。このリフト110の縦方向及び横方向のレール111、112の場合、縦方向のレール111とこのリフトの昇降路に対して縦方向に隣接する格納区画101上の縦方向のレール21との相互に対向するレール端と、横方向のレール112とこのリフトの昇降路に対して横方向に隣接する格納区画101上の横方向のレール22との相互に対向するレール端はそれぞれ、昇降台上の各レール111、112が格納区画101の各レール21、22に対して上下方向に離脱可能に、かつ水平方向に回転可能に略斜めに形成されている。このようにして、自走式トレー1がリフト110に4方向から乗り入れることができ、4方向へ乗り出すことができ、これにより、リフト110を駐車スペース100上でも、駐車スペース100外でも任意の位置に設置することができ、さらに自動車の入出庫口の乗入方向を該4方向から1方向、2方向、3方向、4方向と任意に選択することができるなど、リフト110や自動車の入出庫口などの設定位置の自由度を拡大することができる。
この平面循環型駐車設備では、図示されない制御盤の制御に基づいて、自動車の入出庫運転が行われる。まず、駐車スペース100の空区画に隣接する1箇所又は複数箇所の格納区画101の自走式トレー1が作動され、1箇所又は複数箇所の格納区画101上の1台又は複数台の自走式トレー1が空区画に向けて送られる。
この場合、既述のとおり、各自走式トレー1は、制御手段に予め格納されたプログラムに従って、自走式トレー1側の縦方向の集電部31又は横方向の集電部32とレール2側の縦方向の給電部41又は横方向の給電部42との接触により、縦方向又は横方向の駆動モータ301又は302が給電されて、駆動モータ301又は302が正転方向又は逆転方向に駆動され、自走式トレー1は、縦方向又は横方向のレール21又は22上を空区画に向けて前進又は後進又は左進又は右進する。このとき、自走式トレー1の縦方向又は横方向の駆動モータ301、302はインバータ制御により駆動され、自走式トレー1は初めの格納区画101から移動を開始する時に徐々に加速されていき、初めの格納区画101から指定先の格納区画101へ等速で移動し、指定先の格納区画101の停止位置の前で徐々に減速され、その停止位置にブレーキで停止される。
このようにして1台又は複数台の自走式トレー1が空区画に向けて縦方向又は横方向に向けて移動する動作が繰り返されることにより、平面内を循環(パズル循環)され、入庫又は出庫の自走式トレー1がリフト110まで移動される。入庫又は出庫の自走式トレー1がリフト110の昇降台に載せられると、昇降台は自動車の入出庫階まで上昇又は下降され、自動車の入出庫階で自動車が入庫又は出庫される。
このように自走式トレー1をパズル式平面循環型駐車設備に利用することにより、従来のようなトレーの送りローラを旋回する部品を不要とし、レール2の設置面には給電装置40の給電部41、42を点在するだけで済むので、従来に比べて部品点数を大幅に削減するとともに、その据付調整を簡略化して、大幅なコストダウンを図ることができる。また、この自走式トレー1の場合、縦方向の集電部31と縦方向の給電部41との接続により、縦方向の駆動モータ301を通電して、縦方向のレール21上を縦方向に移動し、横方向の集電部31と横方向の給電部42との接続により、横方向の駆動モータ302を通電して、横方向のレール22上を横方向に移動するので、従来のようにトレーの送りローラを90度旋回する方向転換がない分だけ1動作少なく、トレーの移動方向の90度方向転換を簡易にして、その移動を確実かつ円滑に行うことができる。これによって、特にパズル式平面循環型の駐車設備において、設備全体の入出庫運転を迅速に行うことができ、利用者の待ち時間を大幅に短縮することができる。
なお、この実施の形態では、自走式トレー1を適用したパズル式平面循環型駐車設備を例示しているが、この自走式トレー1は、パズル式の平面循環型駐車設備に限定して使用されるものではなく、水平循環式、(単列又は複列形式の)平面往復式、エレベータ式など各種機械式駐車設備において、トレーの平面循環又はパズル循環が必要な個所に適宜設置することができ、各種機械式駐車装置において上記と同様の作用効果を奏することができる。さらに、この自走式トレーを各種物品を格納する各種自動倉庫設備においても同様に利用することができる。
本発明の一実施の形態における複数の自走式トレーの使用態様を示す平面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す正面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す下面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す部分断面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す正面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す部分拡大正面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す部分拡大正面図である。 同実施の形態における自走式トレーの構成を示す部分拡大側面図である。 同実施の形態における自走式トレーを用いた物品格納装置(パズル式平面循環型駐車設備)を示す一部省略平面図である。 従来のトレー送り装置を示す平面図である。
符号の説明
1 自走式トレー
10 トレー本体
11 縦方向のローラ
12 横方向のローラ
13 クッション
15 動力伝達軸
16 動力伝達軸
17 プーリ
18 Vベルト
2 レール
21 縦方向のレール
211 レール
212 ガイドローラ
22 横方向のレール
221 レール
222 ガイドローラ
3 トレー駆動装置
301 縦方向の駆動モータ
302 横方向の駆動モータ
30 集電装置
31 縦方向の集電部
32 横方向の集電部
311 電線
312 レール部材
33 取付部材
34 接離ガイド
341 ガイド面
40 給電装置
41 縦方向の給電部
42 横方向の給電部
401 接触子
402 電極
403 保持部材
404 支持部材
405 導線
406 ねじ
407 長穴
408 ばね
100 駐車スペース
101 格納区画(トレー停止位置)
110 リフト
111 縦方向のレール
112 横方向のレール

Claims (4)

  1. 物品を載せるトレー本体と、
    前記トレー本体に搭載され、前記トレー本体を、前記物品を格納又は搬送する水平面上に縦方向及び横方向に向けて設置されたレール上で自走駆動するトレー駆動装置とにより構成され、
    前記トレー駆動装置は、
    前記縦方向のレール上を転動可能な複数のローラと、
    前記縦方向のローラの一部又は全部を回転駆動する駆動モータと、
    前記横方向のレール上を転動可能な複数のローラと、
    前記横方向のローラの一部又は全部を回転駆動する駆動モータと、
    前記レールの近傍に設置された給電装置に給電され、前記縦方向又は横方向の駆動モータに通電する集電装置とを備え、
    前記給電装置は、
    前記縦方向のレール上に予め設定されるトレー停止位置に選択的に設置され、前記縦方向のレールと同じ方向に、複数箇所、点状に設置された複数の縦方向の給電部と、前記横方向のレール上に予め設定されるトレー停止位置に選択的に設置され、前記横方向のレールと同じ方向に、複数箇所、点状に設置された複数の横方向の給電部とを有し、
    前記集電装置は、
    前記トレー本体に前記縦方向のレールと同じ方向にレール状に構成され、前記縦方向の給電部上を摺動可能な縦方向の集電部と、
    前記トレー本体に前記横方向のレールと同じ方向にレール状に構成され、前記横方向の給電部上を摺動可能な横方向の集電部とを有し、
    制御手段に予め格納されたプログラムに従って、前記給電装置及び前記集電装置により前記縦方向の駆動モータ又は前記横方向の駆動モータに給電し、前記縦方向のローラ又は前記横方向のローラを選択的に駆動することを特徴とする自走式トレー。
  2. 給電装置の縦方向及び横方向の各給電部は弾性手段を介して上方に向けて弾性的に突出され、集電装置に、トレー本体の縦方向又は横方向の移動に対して前記各給電部を上から、徐々に押圧して前記各集電部に接続し、又は前記各集電部から徐々に押圧を解除して離間する接離ガイドを備える請求項1に記載の自走式トレー。
  3. 請求項1又は2に記載の自走式トレーを用い、前記自走式トレーが前記縦方向及び横方向のレールを選択的に設定してマトリックス状に構成された複数の格納区画に少なくとも1つの空スペースを設けて配置され、平面内を循環することを特徴とする物品格納装置。
  4. 各格納区画に選択的に設定され、縦方向の給電部が縦方向に少なくとも2箇所、各自走式トレーの縦方向の集電部が縦方向に隣合う2つの格納区画間に跨って接続可能な間隔に設置され、各格納区画に選択的に設定され、横方向の給電部が横方向に少なくとも2箇所、各自走式トレーの横方向の集電部が横方向に隣合う2つの格納区画間に跨って接続可能な間隔に設置される請求項3に記載の物品格納装置。
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