JP2005187527A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物 Download PDF

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Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Katsuhiro Igawa
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Abstract

【課題】 柔軟性を保持しながら、気体透過性の少ない熱可塑性エラストマー組成物の提供。
【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)中に、動的架橋されたブチル系ゴムを含むゴム相(B)を分散せしめてなり、ゴム相(B)がブチル系液状ポリマーが層間にイオン的に結合されている層状粘土鉱物を含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は熱可塑性エラストマー組成物に関し、更に詳しくは柔軟性を保持しながら気体透過性を少なくしたブチルゴム/熱可塑性樹脂のブレンド系熱可塑性エラストマー組成物に関する。
ガスバリヤー性の高い樹脂を層状に復層化した熱可塑性樹脂/熱可塑性樹脂二元系ブレンドの低気体過性樹脂を有する組成物が知られており(非特許文献1参照)、それを用いたタイヤのインナーライナーが報告されている(特許文献1参照)。しかし、これらの材料は熱可塑性樹脂のブレンド物であるため、ガスバリヤー性は高いが、柔軟性がないという問題がある。一方、ブチルゴム/熱可塑性樹脂からなるブレンド系を低気体透過性材料に使用する技術についても知られている(特許文献2参照)が、これらは柔軟性には優れるが、ガスバリヤー性は改良の余地がある。また、特許文献3にはブチル系ナノコンポジトに熱可塑性エラストマーを配合することが示されているが、単に通常の有機化クレーを単に配合しただけではナノコンポジットの形成は困難である。
高分子、40(4)、244頁(1991) 特開平7−55929号公報 特開平9−124848号公報 WO 02/48275
従って、本発明の目的は、柔軟性を保持し乍ら、気体透過性の少ない(ガスバリヤー性の高い)熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明に従えば、熱可塑性樹脂(A)中に、動的架橋されたブチル系ゴムを含むゴム相(B)を分散せしめてなり、ゴム相(B)がブチル系液状ポリマーが層間にイオン的に結合されている層状粘土鉱物を含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
本発明によれば、熱可塑性樹脂中に、式(I)、(II)及び/又は(III)の処理剤で処理した層状粘土鉱物を含むブチル系エラストマーが動的架橋され、分散された熱可塑性エラストマーを使用することによって、柔軟性を保持しつつ、高いガスバリヤー性を有する熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物の連続相を構成する熱可塑性樹脂(A)としては、例えばポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)など)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)など)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタアクリロニトリルなど)、ポリメタアクリレート系樹脂(例えばポリメタアクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタアクリル酸エチルなど)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)など)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)など)、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができる。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物の前記熱可塑性樹脂(A)と前記ゴム相(B)のゴム分の組成比(重量比)には特に限定はないが、好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは70/30〜30/70である。この配合において熱可塑性樹脂(A)が多過ぎると柔軟性、耐寒性、耐熱性が低下するおそれがあり、逆にゴム分が多過ぎるとガスバリアー性が低下するおそれがある。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物の分散相(ゴム相)(B)を構成するブチル系ゴムとしてはブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、イソブチレン−P−メチルスチレンの臭素化物が用いられ、これらは一般に市販されているが、イソブチレン−P−メチルスチレンの臭素化物はEXXPRO(エクソンモービル化学)として市販されている。
本発明に従えば、前記ゴム相(B)はブチル系液状ポリマーが層間にイオン的に結合されている層状粘土鉱物を含む。層状粘土鉱物は例えば特願2003−75252号出願、特願2003−311212号出願に記載の方法で製造することが可能である。
前記層状粘土鉱物の層間にイオン的結合させるブチル系液状ポリマーは下記式(I)、(II)及び/又は(III)で表わされるアンモニウム塩を好適に用いることができる。
Figure 2005187527
Figure 2005187527
Figure 2005187527
(式中、R1はC6〜C22、好ましくはC8〜C18のアルキル基又は/及びアルケニル基、R2は水素原子又はC6〜C22、好ましくは水素原子又はC8〜C18のアルキル基又は/及びアルケニル基、R3はC2〜C6、好ましくはC2〜C3のアルキレン基、R4は重量平均分子量が300〜30,000、好ましくは300〜10,000のブチル系ポリマー残基を示す。)
かかるブチル系液状ポリマーは液状であれば特に問題はないが、数平均分子量が好ましくは500〜10,000、更に好ましくは500〜5,000のものをあげることができる。かかるブチル系液状ポリマーは例えば以下の反応式によって製造することができる。なお、あらかじめ以下の反応を行い、(I)、(II)及び/又は(III)を合成してからゴム−熱可塑性樹脂に混合しても、以下の反応をゴム−熱可塑性樹脂混合物中で行ってもよい。
Figure 2005187527
前記ブチル系ゴムは熱可塑性樹脂(A)との混合の際、動的に加硫する。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等には、特に限定はない。
加硫剤としては一般的なゴム加硫剤を用いることができる。具体的には、粉末硫黄、不溶性硫黄などを用いることができ、また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分と未加硫ゴムとを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成する熱可塑性樹脂中にゴム成分を分散相(ドメイン)として分散させることによる。ゴム成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加、ゴム成分を動的に加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂又はゴム成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とゴム成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500sec-1 であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、次に押出し成形又はカレンダー成形によってシート状のフィルムに形成される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物をフィルム化する方法によればよい。
このようにして得られるフィルムは、熱可塑性樹脂(A)のマトリックス中にゴム成分(B)が分散相(ドメイン)として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより、熱可塑性加工が可能となり、得られるフィルムに十分な柔軟性とガスバリヤー性を併せ付与することができると共に、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができるため、通常の樹脂用成形機、即ち押出し成形、又はカレンダー成形によって、フィルム化することが可能となる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
標準例1〜2、実施例1〜3及び比較例1
サンプルの調製
表IIに示す配合(重量部)に従って1リットルの密閉型ミキサーで6分間混練し、120℃に達したときに放出してゴム1〜4を得た。表Iに示す配合に従って、ゴム1〜4と熱可塑性樹脂としてのナイロン11とを2軸混練機で混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を用いて以下に示す試験法でその物性を評価した。結果は表Iに示す。
弾性率(−20℃)(MPa):JIS K 6251に基づき、ダンベル状3号形によりサンプルを打抜き、500mm/minの引張速度にて引張試験を実施した。その際、JIS K 7161に基づき、低伸長時の応力−歪曲線の傾きから、引張弾性率を求めた。
透過度(空気透過係数)測定法:JIS K 7126「プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法(A法)」に準じた(単位:cm3・cm/cm2・sec・cmHg)。
試験片:各例で作成したフィルムサンプルを用いた。
試験気体:空気(N2:O2=8:2)
試験温度:30℃
熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止層(インナーライナー)に用いるには、気体透過性が低いほど良く、好ましくは50×10-12cm3・cm/cm2・sec・1cmHg以下、更に好ましくは30×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下が良い。
XRDにおける層状物の有無:リガク製RINT2000自動X線回折装置にて、40KV,60mAの条件で、Cuターゲットを用い、2θ=2.14〜9.98°の範囲で広角測定を行った。明瞭なピークが観察される場合を有、ほとんど観察されない場合を無とした。
Figure 2005187527
Figure 2005187527
以上の通り、本発明に従ったゴム組成物は柔軟性を保ちつつ気体透過性を少なくすることができるので、高圧ホース、タイヤ用インナーライナー、防舷材の内面層などに好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂(A)中に、動的架橋されたブチル系ゴムを含むゴム相(B)を分散せしめてなり、ゴム相(B)がブチル系液状ポリマーが層間にイオン的に結合されている層状粘土鉱物を含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記熱可塑性樹脂(A)と前記ゴム相(B)のゴム分の組成比(重量比)が80/20〜20/80である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記ブチル系液状ポリマーが、式(I)、(II)及び(III):
    Figure 2005187527
    Figure 2005187527
    Figure 2005187527
    (式中、R1はC6〜C22のアルキル基又は/及びアルケニル基、R2は水素原子又はC6〜C22のアルキル基又は/及びアルケニル基、R3はC2〜C6のアルキレン基、R4は重量平均分子量が300〜30,000のブチル系ポリマー残基を示す)
    で表される少なくとも一種のアンモニウム塩である請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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