JP2003089702A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JP2003089702A
JP2003089702A JP2002197444A JP2002197444A JP2003089702A JP 2003089702 A JP2003089702 A JP 2003089702A JP 2002197444 A JP2002197444 A JP 2002197444A JP 2002197444 A JP2002197444 A JP 2002197444A JP 2003089702 A JP2003089702 A JP 2003089702A
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rubber
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halogenated rubber
thermoplastic elastomer
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JP2002197444A
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Kazuo Arakawa
一雄 荒川
Daisuke Kanari
大輔 金成
Keisuke Chino
圭介 知野
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性エラストマー組成物の溶融粘度を高
め、ゴムを配合量を増大させると共にゴムの詳細分散を
可能とする。 【解決手段】 ハロゲン化ゴムのハロゲン部分の少なく
とも5%が、(i)末端にカルボキシル基もしくはアミ
ノ基を有する重量平均分子量が1000以上の鎖状高分
子又は(ii)カルボキシル基もしくはアミノ基を有しか
つ分子間相互作用を有する非高分子化合物、で置換され
た変性ハロゲン化ゴム並びに請求項1に記載の変性ハロ
ゲン化ゴム(A)を分散相とし、熱可塑性樹脂(B)を
連続相としてなり、かつ変性ハロゲン化ゴム(A)の量
が(A)及び(B)の合計量の50重量%以上である熱
可塑性エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化ゴムの変
性ハロゲン化ゴム並びにそれを分散相として含む熱可塑
性エラストマー組成物及びそれを空気透過防止層に用い
た空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂成分を連続相とし、エラス
トマー成分を分散相とし、かつエラストマー成分の少な
くとも一部が架橋(加硫)されてなる熱可塑性エラスト
マー組成物は、従来より一般的に架橋されたエラストマ
ー成分に起因してゴム弾性機能を有すると共に、連続相
をなす熱可塑性樹脂成分のために、その溶融流動する高
温時には熱可塑の成形が可能な組成物であることが知ら
れている。即ち、このような分散構造を有する熱可塑性
エラストマー組成物は、加硫ゴムの特性を維持しなが
ら、プラスチックと同様な加工技術で成形できるという
特徴をもっている。
【0003】前記エラストマー組成物は、加硫ゴムと比
較して、加硫工程が不要であり、製品及び成形中に発生
したスクラップのリサイクルが可能であり、そして軽量
化が可能であるという利点があり、特に、分散相をなす
エラストマー成分が連続相をなす熱可塑性樹脂と少なく
ともその一部又は全部が混練中に架橋(加硫)、即ち動
的に架橋(加硫)した熱可塑性エラストマー組成物は、
特にゴム弾性体としての機械的物理性状、耐圧縮永久歪
特性及び耐油性などに優れた製品を得ることが出来、そ
の用途も従来のゴム用途に加えて、自動車部品、建築資
材、医療器具、一般産業資材等に応用可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】出願人は、先きに、タ
イヤ用ポリマー組成物として耐空気透過性と柔軟性との
バランスに優れ、かつタイヤの軽量化を図れる、空気透
過係数が25×10-12cm3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg以
下でヤング率が500MPa 超の熱可塑性樹脂の特定量と
空気透過係数が25×10-12 cm3 ・cm/cm2 ・sec ・
cmHg超でヤング率が500MPa 以下のエラストマー成分
の特定量とを配合してなる空気透過係数が25×10
-12 cm3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下でヤング率が1〜
500MPa であるタイヤ用ポリマー組成物を開発した
(特開平8−259741号公報)。
【0005】このポリマー組成物を空気入りタイヤのイ
ンナーライナー層等の空気透過防止層として用いた場合
には、該熱可塑性エラストマー組成物のみではゴム層と
の接着性が十分でないという問題がある。さらに、出願
人は、前記タイヤ用ポリマー組成物における空気透過防
止性を更に改良すべく研究を進め、少なくとも2種の非
相溶性の熱可塑性樹脂のブレンドを押出成形する過程で
該熱可塑性樹脂中の一方の熱可塑性樹脂成分が非相溶な
るがゆえに押出成形時の剪断応力で微細に分散せず、偏
平状に配向分散する事により一体的に空気透過防止層を
構成するタイヤ用熱可塑性樹脂組成物を開発した(特開
平8−244402号公報)。
【0006】前述の熱可塑性樹脂組成物は、これを空気
入りタイヤの空気透過防止層として利用した場合には、
熱可塑性樹脂組成物であるため、十分な空気透過防止性
を得ることができるが、極寒冷地において使用した場合
には柔軟性と屈曲疲労に対する耐久性が不十分な場合が
あった。
【0007】従って、本発明は、前述の従来技術の現状
に鑑み、また産業上の要請に応えるべく、熱可塑性エラ
ストマー組成物の本来の特性に加えて優れた低温耐久性
を付与した機能性熱可塑性エラストマー組成物並びにそ
れを空気透過防止層として用いた空気入りタイヤを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、ハロゲ
ン化ゴムのハロゲン部分の少なくとも5%が、(i)末
端にカルボキシル基もしくはアミノ基を有する重量平均
分子量が1000以上の鎖状高分子又は(ii)カルボキ
シル基もしくはアミノ基を有しかつ分子間相互作用を有
する非高分子化合物、で置換された変性ハロゲン化ゴム
が提供される。
【0009】本発明に従えば、また前記変性ハロゲン化
ゴム(A)を分散相とし、熱可塑性樹脂(B)を連続相
をしてなり、かつ変性ハロゲン化ゴム(A)の量が
(A)及び(B)の合計量の50重量%以上である熱可
塑性エラストマー組成物並びにそれを空気透過防止層に
用いた空気入りタイヤが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において熱可塑性エラスト
マー組成物の分散相(ドメイン)として用いられるハロ
ゲン化ゴムの変性ゴムは、従来から公知のハロゲン化ゴ
ム、例えばジエン系ゴムにハロゲンガスを吸気させ、付
加反応によりハロゲン(臭素、塩素など)を導入したゴ
ムに、更にそのハロゲン部分の5%以上、好ましくは1
0%以上、更に好ましくは30〜50%に、(i)末端
にカルボキシル基もしくはアミノ基を有する重量平均分
子量1000以上、好ましくは5000〜10000の
鎖状高分子(具体的には、酸無水物を付加させ開環後カ
ルボキシル化することで得られるカルボキシル化ポリオ
レフィン、カルボキシル化ジエン系ゴム、またはポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン、ポリ
ウレア等)又は(ii)カルボキシル基もしくはアミノ基
を有しかつ分子間相互作用(例えば水素結合、イオン間
相互作用又はイオン結合)を有する非高分子化合物を置
換することで得られる。
【0011】水素結合性を持たせるために、複素環状化
合物をハロゲン部位に反応させる。一般的にすべての複
素環状化合物が有効である。複素環として5員環、6員
環が好ましい。さらにピリジン、トリアゾールが好まし
い。具体的には2(or4)−アミノピリジン、3−ア
ミノ−1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−
1,2,4−トリアゾール、2−ヒドロキシピリミジ
ン、2−アミノピリミジン、2−ヒドロキシトリアジ
ン、2−アミノトリアジン、2−アミノピラジン、2−
ヒドロキシピラジン、6−アミノプリン、6−ヒドロキ
シプリン等が例示される。
【0012】イオン間相互作用を高めるために長鎖アル
キルアミンをハロゲン部位に反応させる。具体的には、
メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチル
アミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルア
ミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、
ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミ
ン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチル
アミン、ステアリルアミン等が例示される。
【0013】イオン結合性を高めるために、金属カルボ
ン酸塩をハロゲン部位に導入する。ハロゲン部位をカル
ボン酸に変性後、金属塩化することで得られる。具体的
には、カルボン酸ナトリウム塩、カルボン酸カリウム
塩、等が例示される。
【0014】前記ハロゲン化ゴムとしては、例えばイソ
ブチレン−イソプレン共重合体ゴムのハロゲン化物、イ
ソモノオレフィンとp−アルキルスチレンの共重合体ゴ
ム(特にイソブチレン−p−メチルスチレンの共重合体
ゴム)のハロゲン化物、オレフィン系ゴムのハロゲン化
物、ジエン系ゴムのハロゲン化物などをあげることがで
きる。本発明に従って、このハロゲン化ゴムのハロゲン
部分の5%以上を前記鎖状高分子(A)又は前記非高分
子化合物(B)で置換することにより、ハロゲン化ゴム
の粘度が上昇し、低温時における擬似架橋構造により、
高弾性、高破断物性、高圧縮特性を示す。
【0015】本発明においては、前記変性ハロゲン化ゴ
ム(A)は熱可塑性エラストマー組成物の分散相(ドメ
イン)として熱可塑性樹脂(B)の連続相(マトリック
ス)中に微分散(平均分散粒子径0.1〜5μm)させ
る。分散相をなすゴム成分中には、架橋剤又は加硫剤
(硫黄、過酸化物、塩基性金属酸化物、ジアミン化合
物、フェノール樹脂等)、加硫補助剤、亜鉛華、更には
分散性や耐熱性などの改善その他のために一般的に配合
される軟化剤、老化防止剤、加工助剤などの配合剤を必
要に応じ適宜配合することができる。
【0016】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用
いられる熱可塑性樹脂組成物(B)としては、例えばポ
リアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン
66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン1
1(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン61
0(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロ
ン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66
/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンM
XD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T
共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66
/PPS共重合体)、ポリエステル系樹脂(例えばポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート
(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート
(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液
晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポ
リブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリ
エステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロ
ニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリ
ロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニ
トリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチ
レン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹
脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ
メタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸
ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、
ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポ
リ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PV
C)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
リデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系
樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、
フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオ
ロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エ
チレン共重合体(ETFE))、イミド系樹脂(例えば
芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができ
る。
【0017】本発明の熱可塑性エラストマー組成物の好
ましい熱可塑性樹脂(B)としては、融点170〜23
0℃のナイロン樹脂、例えば、ナイロン6(N6)、ナ
イロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイ
ロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン610
(N610)およびナイロン612(N612)等が挙
げられる。
【0018】本発明に従って、熱可塑性樹脂成分(B)
の連続相中に分散相として分散させる変性ハロゲン化ゴ
ム(A)の量には特に限定はないが、低温時の耐久性向
上のため多い方が好ましく、具体的には(A)及び
(B)の合計量に対し(A)が50重量%以上、好まし
くは55重量%以上、更に好ましくは60〜65重量%
である。本発明によれば、エラストマー組成物は、置換
前のハロゲン化ゴムに比べ高温における高溶融粘度を示
し、かつ低温において擬似架橋構造を示し高破断物性を
示す。このように、高温時における粘度が高いため、熱
可塑性樹脂とのブレンドにおけるゴム配合量の増加が可
能となり、ゴム配合量の増加により得られた熱可塑性エ
ラストマー組成物は低温特性に優れ、またブレンドする
熱可塑性樹脂と相溶性の高い鎖状分子鎖を側鎖に選択す
ることで、界面張力を低下させ分散相サイズを低下させ
る効果もある。
【0019】前記熱可塑性エラストマー組成物のマトリ
ックスを構成する熱可塑性樹脂中には、加工性、分散性
又は耐熱・酸化防止性などの改善その他のために一般的
に配合される可塑剤、軟化剤、充填剤、補強剤、加工助
剤、安定剤、酸化防止剤等を必要に応じ適宜配合しても
よい。
【0020】本発明において、マトリックス樹脂(B)
中にエラストマー(A)が微細に分散している熱可塑性
エラストマー組成物の製造方法には特に限定はないが、
例えば以下の通りにして製造することができる。即ち、
先ず、エラストマー成分と配合剤成分を予め一般のニー
ダー、バンバリーミキサー等を用いて均一混合状態が得
られるまで混練してエラストマー組成物(A)を作製す
る。この際エラストマー組成物には、カーボンブラッ
ク、オイル、その他炭酸カルシウム等の充填剤を適当量
添加することも可能である。また、必要な場合には、エ
ラストマーの加硫剤または架橋剤、加硫助剤、加硫促進
剤等を加えてもよい。このようにして作製したエラスト
マー組成物とマトリックス樹脂組成物(B)を二軸混練
押出機等に投入し、溶融混練を行う。エラストマー組成
物(A)に架橋剤を除いたエラストマー組成物を用いた
場合には、混練が十分になされた段階で加硫系配合剤を
添加して更に混練し、エラストマー組成物を動的架橋さ
せ、目的の熱可塑性エラストマー組成物を得る。
【0021】また、熱可塑性樹脂成分またはエラストマ
ー成分への各種配合剤は、上記2軸混練前に予め混合し
てもよいが、上記2軸混練中に添加してもよい。これら
エラストマー組成物(A)、マトリックス樹脂組成物
(B)との混練およびエラストマー組成物の動的加硫の
溶融混練条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温
度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は500
〜7500sec -1であるのが好ましく、混練時間は、3
0秒から10分程度が好ましい。
【0022】得られた熱可塑性エラストマー組成物を引
き続き単軸押出機の先端のT型シーティングダイス、ス
トレートまたはクロスヘッド構造のチュービングダイ
ス、インフレート成形用の円筒ダイス等を使用し、シー
ト、フィルムまたはチューブ状に成形させれば、これを
空気入りタイヤの空気透過防止層、ホース等のゴム/樹
脂積層体に供することができる。なお、得られた熱可塑
性エラストマー組成物は、一度ストランド状に引き取り
ペレット化した後、前記単軸押出機によって成形するよ
うにしてもよい。
【0023】このようにして得られるシート状又はチュ
ーブ状の成形体は、本発明のゴムエラストマー/マトリ
ックス樹脂ブレンドのモルフォロジーを制御した熱可塑
性エラストマー組成物で、マトリックス樹脂中に加硫ゴ
ムが微細に分散した状態の相構造を有する組成物から成
っているため、この薄膜は、その特性として、低温での
高い耐久性能を有する。マトリックス樹脂に微分散させ
る樹脂を耐気体透過性に優れるものとすることで、低温
での耐久性を有し、かつ優れた耐気体透過性を有するよ
うにできるので、これを空気入りタイヤの空気透過防止
層または低ガス透過性ホースのホースチューブやホース
カバーに有効に使用することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に詳細に説明するが、本発明を以下の実施例に限定す
るものでないことは言うまでもない。
【0025】実施例1〜3及び比較例1 以下の表Iに示す各例のハロゲン化ゴム及び変性ハロゲ
ン化ゴムを使用して熱可塑性エラストマー組成物を製造
した。 ハロゲン化ゴム(Br−IPMS):エクソン化学製E
xxpro89−4(臭素化ポリイソブテン−p−メチ
ルスチレンランダム共重合体、溶融粘度(230℃、1
200/sec )=2500poise ) ポリアミド樹脂:東レ製アミランCM6001(ナイロ
ン6,66共重合樹脂、溶融粘度(230℃、1200
/sec =2000poise )
【0026】ハロゲン化ゴムの変性は次のようにして行
なった。なお、置換率は表Iに示した通りである。 末端カルボキシ化ポリイソブテン置換:ポリイソブテン
の末端を酸無水物で変性後、メタノールにより開環しカ
ルボキシ化ポリイソブテンを得た。得られた末端カルボ
キシ化ポリイソブテンとBr−IPMSをニーダー中
(100℃、50rpm )で1時間混合し、ハロゲン部位
をカルボキシ化ポリイソブテンで置換した変性ゴムを得
た。 アミノトリアゾール置換:3−アミノ−1,2,4−ト
リアゾールとBr−IPMSをニーダー中(100℃、
50rpm )で1時間混合し、ハロゲン部位をアミノトリ
アゾールで置換した変性ゴムを得た。 ステアリルアミン置換:ステアリルアミンとBr−IP
MSをニーダー中(100℃、50rpm )で1時間混合
し、ハロゲン部位をステアリルアミンで置換した変性ゴ
ムを得た。
【0027】ハロゲン化ゴム組成物の配合 成 分 重量部 変性又は未変性Br−IPMS 100 酸化亜鉛(亜鉛華3号 正同化学工業製) 0.5 ステアリン酸 1 ステアリン酸亜鉛 2
【0028】ポリアミドの配合 ポリアミド単品で使用
【0029】試験サンプルの作製 先ず、表Iのゴム成分を密閉式混合機を用いて混練を行
った後、ストランド状に押出し、ペレット化した。次
に、マトリックス樹脂成分とゴム成分をドライブレンド
した上、JSW製TEX44 二軸混練押出機の第一投
入口より投入し、230℃で約10分間、溶融混練し
た。得られた混練物は、二軸混練押出機の先端よりスト
ランド状に押出し、水冷した後にペレタイザーでペレッ
ト化した。ペレット化した混練物は、T型ダイスを有す
る40mm口径の樹脂用単軸押出機で40rpm の回転速
度、230℃で溶融させ、幅350mm、厚さ100μm
のフィルムを作成した。
【0030】実施例および比較例における評価に用いた
各試験法は、以下のとおりである。
【0031】キャピラリー粘度 こゝで、キャピラリー粘度とは、混練加工時の任意の温
度、成分の溶融粘度をいい、各ゴム、ポリマー材料の溶
融粘度は、温度、剪断速度(sec -1)および剪断応力の
依存性があるため、一般に細管中を流れる溶融状態にあ
る任意の温度、特に混練時の温度領域でのゴム、ポリマ
ー材料の応力と剪断速度を測定し、下記式(1)より測
定する。なお、キャピラリー粘度の測定には、東洋精機
社製キャピラリーレオメーターキャピログラフ1Cを使
用した。
【0032】
【数1】
【0033】低温定歪み試験 熱可塑性エラストマー組成物フィルムに以下の配合から
なるゴム系セメントをハケ塗りし、乾燥後、以下のゴム
配合になるタイヤカーカス用ゴムを積層させて、180
℃で10分間加硫し、2mm厚のフィルム/ゴム積層体を
作製した。これをJIS2号ダンベルにて打ち抜き、−
20℃で30.6%の歪をかけながら5Hzの周期で耐久
試験に供した。
【0034】 (ゴム系セメントの配合) 成 分 重量部 天然ゴム(RSS#3) 80 SBR(ニッポール1502、日本ゼオン) 20 FEFカーボンブラック(HTC#100、中部カーボン) 50 ステアリン酸(ビーズステアリン酸NY、日本油脂) 2 ZnO(3号亜鉛華) 3 硫黄(粉末硫黄、軽井沢精錬所) 3 加硫促進剤(BBS、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル スルフェンアミド) 1 アロマオイル(デソレックス3号、昭和シェル石油) 2 ヘキサメトキシメチル化メラミン(CYREZ−964RPC、 三井サイテック) 5 レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(ペナコライトレジン B−18−S、イントスペックケミカル) 10 フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(ヒタノール1502Z、 日立化成工業) 1 トルエン 1000
【0035】 (タイヤ用カーカスゴム配合) 重量部 天然ゴム(RSS#3) 80 SBR(ニッポール1502、日本ゼオン) 20 FEFカーボンブラック(HTC#100、中部カーボン) 50 ステアリン酸(ビーズステアリン酸NY、日本油脂) 2 ZnO(3号亜鉛華) 3 硫黄(粉末硫黄、軽井沢精錬所) 3 加硫促進剤(BBS、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル スルフェンアミド) 1 アロマオイル(デソレックス3号、昭和シェル石油) 2
【0036】空気透過量(空気透過係数)測定法 JIS K 7126「プラスチックフィルム及びシー
トの気体透過度試験方法(A法)」に準じた(単位:cm
3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg)。 試験片:各例で作成したフィルムサンプルを用いた。 試験気体:空気(N2 :O2 =8:2) 試験温度:30℃分散相サイズの測定法 前記フィルムをミクロトームを使用して超薄切片を作製
した後、RuO4 等で染色し、透過電子顕微鏡(日立H
−800型)を用いて直接観察を行なった。結果は表I
に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】表Iの結果に示したように、本発明に従
えば、変性ハロゲン化ゴムは、非置換のゴムに比べ高温
における粘度が増加する。その結果、熱可塑性樹脂との
ブレンドにおけるゴム配合量の増加が可能となり、低温
耐久性を大幅に改善し、かつ、耐気体透過性を維持した
熱可塑性エラストマーが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 15/02 C08L 101:00 101:00) (72)発明者 知野 圭介 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4J002 AB012 AC111 AC121 BB201 BB211 BB241 BC062 BC111 BD032 BD102 BD122 BE022 BE032 BF012 BG062 BG102 CF001 CF002 CF082 CF162 CK011 CK021 CL001 CL002 CM042 GN01 4J031 AA12 AA14 AA29 AA49 AA55 AA56 AB02 AB06 AC03 AC09 AD01 AF10 AF20 4J100 AA06P AS03Q AU39P BA03H BA17H BA27H BA29H BB00P BB03P BC69H BC73H BC75H CA01 CA04 CA31 HA21 HA25 HA61 JA29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化ゴムのハロゲン部分の少なく
    とも5%が、(i)末端にカルボキシル基もしくはアミ
    ノ基を有する重量平均分子量が1000以上の鎖状高分
    子又は(ii)カルボキシル基もしくはアミノ基を有しか
    つ分子間相互作用を有する非高分子化合物、で置換され
    た変性ハロゲン化ゴム。
  2. 【請求項2】 前記分子間相互作用が水素結合、イオン
    間相互作用又はイオン結合である請求項1に記載の変性
    ハロゲン化ゴム。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化ゴムが臭素化ポリイソブ
    テン・パラメチルスチレンランダム共重合体である請求
    項1又は2に記載の変性ハロゲン化ゴム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の変性ハロゲン化ゴム
    (A)を分散相とし、熱可塑性樹脂(B)を連続相とし
    てなり、かつ変性ハロゲン化ゴム(A)の量が(A)及
    び(B)の合計量の50重量%以上である熱可塑性エラ
    ストマー組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の熱可塑性エラストマー
    組成物を空気透過防止層に用いた空気入りタイヤ。
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