JP2005186857A - 車両用断熱マット材 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用断熱マット材として施工時に裁断および屈曲が可能であり、厳しい英国規格に適合させて海外に敷設する高速鉄道の車両に適用できるものを提供する。
【解決手段】断熱マット材は、厚さが10〜100mmであり、ガラス繊維および炭素繊維に少量の低融点有機繊維を均一に混綿し、嵩高い綿状素材に対して熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化し、英国規格に従った燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が4.2未満およびA(オフ)が6.3未満、発生ガスの毒性試験のR値が1.6未満である。
【選択図】図1

Description

本発明は、施工時に裁断および屈曲が可能な車両用断熱マット材に関し、厳しい英国規格に適合することによって海外に敷設する高速鉄道の車両に適用できる断熱マット材に関する。
日本では、特公昭63−19622号公報で例示するように、ガラスウールやロックウールに少量の有機性樹脂を含浸し、板状に成形した断熱材を鉄道車両用として使用していた。この断熱材は、含浸させる樹脂が可燃性であると燃焼時に有毒ガスを発生するため、ガラスウールの積層体を炭素繊維のフェルトシートで包み込んだり、短繊維のセラミック繊維ウールの積層体をガラスクロスで包み込んで適当にキルティング縫製した断熱材も提案されている。しかし、これらの断熱材は、自由裁断ができないので鉄道車両内部での施工が容易でなく、且つ軽量でないので車両重量が増加しやすい。しかも、前者の断熱材は施工作業時に粉塵が発生して作業環境が悪化しやすく、後者の断熱材は反発弾性が低いために貼着壁面が不均一になりやすい。
実公平6−47715号公報で開示した車両用断熱材は、前記の欠点を改善するためにアクリル焼成耐炎繊維のラップを適当に積層してからニードルパンチングし、さらにアクリル焼成耐炎繊維のニードルフェルトまたは織布からなる表面シートを貼り合わせている。この断熱材は、裁断および屈曲ができて鉄道車両内部での施工が容易であり、比較的軽量であるので車両の重量増加が少なく、施工作業時に粉塵が発生することもない。このような利点を有することにより、この断熱材は、現在、新幹線車両を含む日本の鉄道車両に数多く採用されている。
特公昭63−19622号公報 実公平6−47715号公報
アクリル焼成耐炎繊維からなる前記の車両用断熱材は、日本の鉄道車両用材料燃焼規格に適合しても、該繊維中に有機成分が多少残存しているために、より厳しい英国規格(BS)で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験をクリアすることができない。英国規格に適合できなければ、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用にこの断熱材を使用することができず、輸出車両用として納品することは実質的に不可能になってしまう。
英国規格に適合させるには、車両用断熱材を炭素繊維またはガラス繊維だけで構成すれば可能であるけれども、炭素繊維やガラス繊維のラップは単独ではニードルパンチによるフェルト化が困難である。マット状にするために、有機樹脂を炭素繊維やガラス繊維のラップに必要量含浸すれば、前述したように発煙性や有毒ガスの発生の点で不合格になってしまう。また、不燃性の酸化ケイ素樹脂を繊維ラップに必要量含浸すると、施工が容易で柔軟なマット材を得ることが困難である。
本発明は、従来の車両用断熱材に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、施工時に裁断および屈曲が可能であり、英国規格で規定する厳しい燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験に適合できる車両用断熱マット材を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、厳しい英国規格に適合していても比較的柔軟で施工容易且つ安価な車両用断熱マット材を提供することである。
本発明に係る車両用断熱マット材は、厚さ10〜100mmであり、ガラス繊維および炭素繊維に少量の低融点有機繊維を均一に混綿し、嵩高い綿状素材に対して熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化する。好ましくは5〜15重量%である低融点有機繊維を溶融する温度の熱風は、綿状素材に対して垂直方向に貫通することを要し、該綿状素材を貫通しないと素材全体が不均一に融着することにより、断熱マット材が部分分解しやすく、該マット材からの繊維の脱離も多くなる。
本発明の車両用断熱マット材に関して、ガラス繊維は炭素繊維よりも無機質でより安価であるため、全量の40重量%以上使用すると、より厳しい英国規格に適合させるために好適であって経済的にも有利であるが、70重量%を超えると断熱マット材の裁断と屈曲性を欠くことになる。用いるガラス繊維の繊維構造は、例えば、クリンプ状のガラス繊維(商品名:ミラフレックス、オーエスコーニング製)のように多数のクリンプを有するコイル状であると好ましい。ガラス繊維がクリンプ状であると、ガラス繊維を多量に添加しても綿状素材を形成させやすく、断熱マット材からの繊維の突き出しも減少するので、断熱マット材としての使い勝手が優れている。
この車両用断熱マット材に関して、炭素繊維は全量の20〜50重量%であると好ましい。炭素繊維は、精製した石油ピッチを紡糸したピッチ系またはたレーヨンやポリアクリロニトリルなどの有機繊維系のいずれでもよく、黒鉛繊維でもよいが、より好適であるのはカール状の炭素繊維である。炭素繊維が全量の20重量%未満であると、断熱マット材が裁断および屈曲可能性を欠くことが多く、一方、50重量%を超えると断熱マット材が高価になってしまう。
また、所望に応じて、例えば、商品名:パイロメックス(東邦テナックス製)および商品名:ラストン(旭化成製)のような耐炎化繊維を全量の15重量%未満添加することが可能である。耐炎化繊維は、有機質前駆体を300〜500℃程度で焼成炭素化した繊維であり、多分に有機物的な無定形物質である。耐炎化繊維を添加すると、断熱マット材に裁断および屈曲性を付与することが容易になるが、15重量%を超えると厳しい英国規格に適合させるのが困難になる。
この車両用断熱マット材には、全体のシート化のために低融点有機繊維を5〜15重量%を均一に混綿することが望ましい。低融点有機繊維が5重量%未満であると、綿状素材のシート化つまりマット材を得ることが困難になり、一方、15重量%を超えると、厳しい英国規格における発煙試験および発生ガスの毒性試験に不合格になってしまう。この低融点有機繊維は、融点が150℃前後であるポリエステル、ポリプロピレン、アクリルのような熱可塑性繊維またはこれらの複合繊維などのいずれでもよい。
本発明の車両用断熱マット材は、無機繊維の織布またはフェルトからなる表面シートを厚さ10〜100mmのマット本体に不燃性樹脂で貼り合わせてもよい。この表面シートは、ガラス繊維、炭素繊維またはセラミック繊維などからなり、このマット本体は、前記と同様に、ガラス繊維および炭素繊維に5〜15重量%の低融点有機繊維を均一に混綿して熱風で全体をシート化している。表面シートを貼り合わせると、鉄道車両への施工時に裁断したり折り曲げても、マット本体からガラス繊維および炭素繊維の繊維粉末の落下が少なくなるので作業が容易になる。
本発明の車両用断熱マット材について、英国規格による燃焼試験は、BS476−7(製品の炎の表面拡がりの分類を定める試験方法、1997年)に規定している。試験に用いる装置19は、その垂直断面を図4で部分的に示し、試験板20は885×270mmであり、その背面に断熱ボード22を当接して矩形フレーム23に入れて両者を垂直に保持し、該フレームは旋回可能である。また、850×850mmの放熱パネル24を垂直に設置し、該放熱パネルが所定の放射照度になるように調整する。試験板20を含むフレーム23は、図4で実線で示す試験位置Aから90度以上旋回したスタンバイ位置B(図4の二点鎖線を中心とする一点鎖線の位置)に配置する。パイロットバーナ26は、内径3mm、外径6.4mmの都市ガス用鋼管であり、試験板20の表面28に対して30度傾ける。パイロットバーナ26の先端は、試験板20の表面28から28±2mm離れた位置に定め、試験板の露出下端30から6±2mm離し、放熱パネル24に最も近い隅部でフレーム23の内側垂直端から15±5mmの位置である。
試験を行う際にバーナ26に点火し、該バーナの炎を試験板28の接触高さの75〜100mmに定める。5分以内にスタンバイ位置Bでフレーム23に試験板20および断熱ボード22を取り付ける。次に5秒以内にフレーム23を試験位置Aに垂直旋回し、試験位置Aでは試験板20を含むフレーム23を放熱パネル24に対して直角に当接させる。試験開始後1分でバーナ26を消す。試験板20について、水平基準線の位置で火炎の広がりが各垂直参照線を越える時刻を記録し、且つ水平基準線の位置で火炎の広がり範囲を1.5分後および10分後に記録する。10分を経過すれば試験を終了し、フレーム23をスタンバイ位置に戻してから試験板20を取り除く。燃焼屑などを除去してから次の試験板について試験を繰り返す。試験結果は、火炎の広がりについて表1のように分類する。
Figure 2005186857
英国規格による発煙試験は、BS6853(旅客列車の設計および構造に関する火災予防措置コード、1999年)附属書Dに規定している。試験に用いる装置32は、厚さ2mmの鋼板を鋼枠に固定し、図5に示すように、内部の1辺の長さが3000±30mmの立方体34を構成し、ドア35および窓を1個以上設ける。ジョイントは全て気密シールとし、立方体の側面床面近くに大気圧と通じる穴を開ける。穴の面積は合計5000mに定める。立方体34の上部には、ガス抽出システムとつなぐポートを設け、試験中はこのポート密封する。立方体34の対向側面に100×100mmの密封ガラス窓を2個配置し、光源36から受光器38へ光を透過させる。室内の煙を分布させるために、床上にファン40を置き、該ファンの軸は水平とし、その流量は0.12〜0.25m/sとする。試験中はファン40で水平方向に空気を流し、発火源42はドラフトスクリーン44で保護する。ドラフトスクリーン44は、全体が湾曲した1500×1000mmの鋼板であり、図5のように後面から75mmの位置に置く。
パネルの試験では、立方体34内の温度20℃を達成してから、1000×500mmで使用厚さのテストピースを、縁幅最大25mmで、水平方向から60度傾いた角材枠で4辺を連続的に支持し、短辺を水平方向に向けて置く。発火源42は、アルコール1000±5cmであり、漏れないように断面長方形の角錐台形トレイに入れる。この発火源42は、アルコール表面が垂直方向にテストピース表面から175±5mmの位置において、トレイ長辺をテストピース短辺に平行にして置く。発火源42に点火し、立方体34内の光学密度と燃焼深さを経過時間について記録する。
光学密度の測定値(A)は次式で計算する。
=log10(I0/It
式中、I0:当初の光度
t:透過光の光度
2相試験すなわち燻り相が発生した場合には、Aの値を初相(オン)および次相(オフ)について計算する。Aの値は、指定された条件でテストピースが1単位燃焼した時に、立方体の対向側面間の光学密度を言い、次式で3桁まで計算する。
=A×V/(k×L)
式中、A:立方体内で測定した光学密度
V:立方体の体積(m3)
L:窓と窓の間の光学長さ(m)
k:テストピースを構成する材料の単位数
英国規格による有毒ガス発生量の測定方法は、BS6853附属書Bに規定している。パネルの場合には、面積ベース法(prEN2824,2825,2826)を適用し、次の修正を行う。試験火災モデルは、テストピースを水平方向に置いた円錐形加熱要素と置き換え、限定単一煙排出試験を行い、最大煙発生量の85%に到達する時間を決定し、有毒ガスの収集/測定は最大煙発生量の85%到達時に開始する。有毒ガス排出量は、テストピースの面積を0.0058mと仮定し、材料1m当たりのグラム単位で表す。有毒ガス排出試験は3回実施し、その測定値の平均値を用いてR値(重み付け有毒ガス量)を計算する。分析対象ガス8種について、その一般的限界値(IDLH値)および基準値を表2に示す。
Figure 2005186857
R値(重み付け有毒ガス量)は、下記のように、各ガスの値をその基準値で割って個々のガスの指数rを得、さらに各ガスの指数rを加算して計算する。
=c/f
R=Σr
式中、c:該当する単位で表した第x番目のガスの排出量
:表2に示した第x番目のガスの基準値
:第x番目のガスの指数
BS6853では、火災に対する反応の管理において、所定の車両範囲について火災に対する反応の性能特性を有する材料以外のものを使用してはならないと規定する。特に、列車の内部垂直方向表面、内部水平方向下向き表面、座席外板に関して、車両カテゴリIbについて燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が4.2未満およびA(オフ)が6.3未満、発生ガスの毒性試験のR値が1.6未満であることを要求している。車両カテゴリIbとは、カテゴリIが地下環境であり、さらにカテゴリIbが複線以上のトンネルないし歩道および避難立て坑へ通じる側面出口を有するトンネルを長時間走行する車両に関し、または長時間地下を走行することがない寝台車に関する。
本発明に係る車両用断熱マット材は、該マット材中の繊維に有機成分が殆ど残存しないことにより、ほぼ完全に不燃性であって熱伝導性が低いので高い防火性を有し、日本の鉄道車両用材料燃焼規格の適合はもとより、より厳しい英国規格で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験もクリアできる。本発明の車両用断熱マット材は、英国規格に適合することにより、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用に使用することができ、輸出車両用として多量に納品することが期待できる。
本発明の車両用断熱マット材は、比較的剛直なガラス繊維および炭素繊維に対して低融点有機繊維を少量均一に混綿することにより、貫通加熱だけで全体が均一なマット状に加工でき、加工時に構成繊維が折損することが少ない。本発明の車両用断熱マット材は、柔軟で扱いやすい分厚いマット状であり、施工時に裁断したり屈曲させてもマット材の繊維脱落が少なく、作業環境を悪化させることがない。また、本発明の車両用断熱マット材は、比較的安価なガラス繊維を炭素繊維よりも多量に加えているので製造コストが低く、所定の耐久性の点でも十分な性能を有する。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例1において、図1に示す断熱マット材1を製造する。
直径13μmである炭素繊維(商品名:ドナカーボ、ドナック製)40重量%と、直径6μmであるクリンプ状のガラス繊維(商品名:ミラフレックス)50重量%と、繊度2.2デシテックスである低融点ポリエステル繊維(商品名:サフメット、東レ製)10重量%とを公知のカーディング機に投入し、該カーディング機によって十分に混綿・積層する。この結果、図1に示す綿状素材2を得る。
この綿状素材2を加熱炉3に送り込み、150℃で60秒間加熱する。加熱炉3内では、上下のネットコンベア4,5で綿状素材2の厚さを規制しながら、該綿状素材に対して熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化する。この加熱によって綿状素材中の低融点ポリエステル繊維を溶融し、他の繊維を融着することで全体がマット状になる。得た断熱マット材1は、厚さ30mm、重さ240g/mである。
車両用断熱マット材1について、英国規格による燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が0.19およびA(オフ)が0.24、発生ガスの毒性試験のR値が0.98であった。この結果、断熱マット材1は、英国規格で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験を全てクリアして英国規格に適合することにより、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用に使用できる。
断熱マット材1は、分厚い割りには密度が比較的小さく軟質で変形しやすく、図2に示すように、鉄道車両7などにおける凹部8や突出個所に自由に屈曲させて施工できる。断熱マット材1は、鉄道車両7の内部において、所望に応じて施工時に自由に裁断することができ、例えば桟10を除いて天井12の内部に充填することも可能である。
実施例と同様の繊維類を使用して得た綿状素材を実施例1と同様に処理することにより、厚さ50mm、重さ400g/mの断熱マット材を製造する。
この断熱マット材について、英国規格による燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が0.21およびA(オフ)が0.25、発生ガスの毒性試験のR値が0.99であった。この結果、この断熱マット材は、英国規格で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験を全てクリアして英国規格に適合することにより、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用に使用できる。
直径14.5μmである炭素繊維(商品名:トレカ、東レ製)30重量%と、直径6μmであるクリンプ状のガラス繊維(商品名:ミラフレックス)50重量%と、繊度3.3デシテックスである耐炎化繊維(商品名:パイロメックス、東邦テナックス製)10重量%、繊度2.2デシテックスである低融点ポリエステル繊維(商品名:サフメット)10重量%とを公知のカーディング機に投入し、該カーディング機によって十分に混綿・積層する。得た綿状素材を実施例1と同様に処理することにより、厚さ50mm、重さ450g/mの断熱マット材を製造する。
この断熱マット材について、英国規格による燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が1.35およびA(オフ)が1.51、発生ガスの毒性試験のR値が1.20であった。この結果、この断熱マット材は、英国規格で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験を全てクリアして英国規格に適合することにより、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用に使用できる。
図3に示すように、実施例1で製造したマット材1に加えて、表面シート14としてガラスクロス(商品名:H100F−120、ユニチカグラスファイバー製)および接着剤15としてシリカ系樹脂(商品名:JL1582、イーテック製)を用いる。マット材1であるマット本体16の片面にシリカ系樹脂15をスプレー塗布し、この塗布量は完了で15g/mである。シリカ系樹脂の塗布後に表面シート14を貼り合わせ、150℃で2分間乾燥する。得た断熱マット材18は、厚さ30mm、重さ350g/mである。
断熱マット材18について、英国規格による燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が0.85およびA(オフ)が0.92、発生ガスの毒性試験のR値が1.10であった。この結果、断熱マット材18は、英国規格で規定する燃焼試験、発煙試験、発生ガスの毒性試験を全てクリアして英国規格に適合することにより、英国規格に準拠する中国などの東南アジアやヨーロッパ諸国における高速鉄道の車両用に使用できる。
断熱マット材18は、軟質で変形しやすいマット本体16の上を、表面シート14で保護しており、図2に示すように鉄道車両7の内部において、施工時に自由に裁断することができる。表面シート14を貼り合わせた断熱マット材18は、鉄道車両7への施工時に裁断・折り曲げても、マット本体16からの繊維粉末の落下が少なく、施工作業が容易になるうえに作業環境の悪化も防止できる。
本発明に係る断熱マット材の製造工程を概略的に示す説明図である。 本発明の断熱マット材の使用個所を例示する列車の概略断面図である。 本発明の変形例を示す概略断面図である。 英国規格による燃焼試験の実施に用いる装置を部分的に示す概略断面図である。 英国規格による発煙試験の実施に用いる装置を部分的に示す概略説明図である。
符号の説明
1 断熱マット材
2 綿状素材
3 加熱炉
7 鉄道車両
12 天井

Claims (4)

  1. ガラス繊維および炭素繊維に少量の低融点有機繊維を均一に混綿し、嵩高い綿状素材に対して熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化した厚さ10〜100mmの断熱マット材であって、英国規格に従った燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が4.2未満およびA(オフ)が6.3未満、発生ガスの毒性試験のR値が1.6未満である車両用断熱マット材。
  2. ガラス繊維および炭素繊維に5〜15重量%の低融点有機繊維を均一に混綿し、嵩高い綿状素材に熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化した厚さ10〜100mmのマット本体と、無機繊維の織布またはフェルトからなる表面シートとを不燃性樹脂で貼り合わせている車両用断熱マット材。
  3. ガラス繊維40〜70重量%、炭素繊維20〜50重量%、耐炎化繊維0〜15重量%、低融点有機繊維5〜15重量%を均一に混綿し、嵩高い綿状素材に対して熱風を垂直方向に貫通させることによって全体をシート化した厚さ10〜100mmの断熱マット材であって、英国規格に従った燃焼試験がクラス1、発煙試験のA(オン)が4.2未満およびA(オフ)が6.3未満、発生ガスの毒性試験のR値が1.6未満である車両用断熱マット材。
  4. ガラス繊維の繊維構造は、クリンプを有するコイル状である請求項1、2または3記載の断熱マット材。
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