JP2005186589A - インクカートリッジ保持装置、インクジェット記録装置、およびインクカートリッジの使用方法 - Google Patents

インクカートリッジ保持装置、インクジェット記録装置、およびインクカートリッジの使用方法 Download PDF

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Wataru Takahashi
Masashi Ogawa
将史 小川
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Abstract

【課題】 部品の共通化のためあるいはインク補充等のため、適切な開口面積より総開口面積が大きく形成された大気連通口を有するインクカートリッジを用いる場合であっても、貯留されたインクの品質を長期にわたって保持する
【解決手段】 インクカートリッジ20は、フタ部材11とケース5を1つのインク室6が形成されている。フタ部材11は、複数種のインクカートリッジに対して共通部品として使用されるものであり、3つの大気連通口4aを備えている。3つの大気連通口4aの総開口面積は、インクカートリッジ20に対して最適な大きさより大きく設けられている。キャリッジ30は、下フレーム31と上フレーム32を有しており、下フレーム31にインクカートリッジ20を搭載して上フレーム32でインクカートリッジ20をロックすると、3つの大気連通口4aのうちの2つが栓部材37によって閉塞され、結果的に1つの大気連通口4aのみが開放される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクカートリッジを着脱自在に保持するインクカートリッジ保持装置、そのインクカートリッジ保持装置を備えたインクジェット記録装置、およびインクカートリッジの使用方法に関する。
従来、インクジェット記録装置に用いられるインクカートリッジ(インクタンク)は一般に記録装置に対して着脱自在に設けられており、インクがなくなったら新しいインクカートリッジに交換できるようになっている。インクカートリッジは、記録装置のランニングコストを低減するために、その製造コストを抑えることが望まれている。
図6は、従来の一般的なインクカートリッジの例を示す分解斜視図であり、図6(a)は1つのインク室を備えたインクカートリッジを示しており、図6(b)は3つのインク室を備えたインクカートリッジを示している。
図6(a)のインクカートリッジ120は、上面が開口された箱形状のケース105Aと、ケース105Aの下面に配置され吐出口(不図示)からインクを吐出する機能を備えたインクジェット記録ヘッド107と、ケース105Aの上面を塞ぐフタ部材110と、例えばスポンジからなるインク吸収体102Aとを有している。
インク室106Aは、ケース105Aの周壁の上端にフタ部材110が接合されることによって形成され、フタ部材110が接合された状態で略密閉された空間となっている。インク吸収体102Aは、インク室106A内に圧縮して収納され、インクを吸収することによって貯留する。インク吸収体102Aには、例えばブラックのインクが貯留される。
インクジェット記録ヘッド107は、吐出口(不図示)と、発熱体等からなるエネルギー発生手段(不図示)とを備えており、エネルギー発生手段を駆動することによってインクを吐出口から吐出する。インク室106Aの底面には、図示しないが、インク室106A内とインクジェット記録ヘッド107とを連通するインク流路が形成されており、これにより、インク室106A内のインクがインクジェット記録ヘッド107に供給される構成となっている。
図6(b)のインクカートリッジ121は、上述したケース105Aおよびフタ部材110とそれぞれ同形状の外形に形成されたケース105Bおよびフタ部材111を有し、ケース105Bは3つの空間を形成するように仕切られている。したがって、ケース105Bとフタ部材111とを接合することによって3つのインク室106Bが形成される。
3つのインク室106Bは、互いに独立した略密閉空間に形成され、いずれも同容積に形成されている。各インク室106Bの容積は上述したインク室106Aの容積のほぼ1/3となっている。各インク室106Bには、それぞれ、インク室106Bに対応する大きさに形成されたインク吸収体102Bが収納され、それぞれのインク吸収体102Bによって例えばシアン、マゼンタ、イエローのインクが貯留される。各インク室106Bの底面には、図示しないが、それぞれのインク室106Bに貯留されたインクをインクジェット記録ヘッド107に供給するためのインク流路(不図示)が形成されている。
再び図6(a)を参照して、インクカートリッジ120のフタ部材110には、インク室106Aの内部と大気とを連通させる1つの大気連通口104aが形成されている。これにより、インク室106A内の空気は外部へ放出可能となっており、例えば気温や気圧の変化によりインク室106A内の空気が膨張した場合であっても、膨張した空気は大気連通口104aから外部へ放出される。したがって、膨張した空気がインク室106A内のインクに正圧を発生させることがないため、インクジェット記録ヘッド107の吐出口(不図示)等からインクが漏れることが防止される。大気連通口104aは外気の導入口としても機能し、インクジェット記録ヘッド107でインクが消費されると、その消費量に相当する空気が大気連通口104aからインク室内106Aに導入される。図6(b)のインクカートリッジでは、各インク室106Bに対応するように3つの大気連通口4bが形成されている。
大気連通口104a、104bの開口面積は、インクジェット記録ヘッド107の性能や各インク室106A、106Bの容積等に応じて最適な大きさに設定されている。例えば、印字速度の速いインクジェット記録ヘッドでは、単位時間当たりに消費されるインクの量(インクの消費速度)がより多いため、印字速度の遅いインクジェット記録ヘッドと比べて大気連通口104a、104bの開口面積はより大きく形成されている。仮に大気連通口104a、104bの開口面積が小さすぎると、インクの吐出動作が不安定になる可能性がある。
一方、開口面積が大きくなると、インク中の揮発成分がより蒸発しやすくなるという問題がある。このように揮発成分が蒸発することはインクの組成が変化してインクが劣化することを意味し、結果的に、印字品質の低下やインクジェット記録ヘッドの吐出動作の不安定化といった問題の原因となる。
インクカートリッジには大気連通口の他にも、インクを注入するためのインク注入口が形成される場合もある。図7に示すインクカートリッジ122のフタ部材112には、大気連通口104cの他にインク注入口114が形成されている。
インク注入口114は、インクカートリッジ122の製造工程においてインク室106A内にインク吸収体102Aを収納してフタ部材112をケース105Aに接合した後で、インク室106A内にインクを注入するための注入口であり、通常、大気連通口104cの開口面積より大きく形成されることが多い。またこの場合、インク注入口114は、インク漏れやインクの蒸発を防止することを目的としてインクが注入された後の工程で塞がれる。
このように、インク注入口114からインクを注入するインクカートリッジ122ではインク注入後にインク注入口114を塞ぐ工程が必要であり、工程が煩雑であるため、大気連通口104cとインク注入口とを共用することが行われる。すなわち、大気連通口を比較的大きく形成し、その大気連通口からインクの注入を行うというものである。
なお、図6に示したような、インク室と、そのインク室内を大気と連通させる1つの大気連通口を備えたインクカートリッジは例えば特許文献1、2にも提案されている。
特開昭63−087242号公報 特開平2−235646号公報
ところで、インクカートリッジにおいては、前述したようにランニングコストをより抑えるためにインクカートリッジ自体の製造コストを抑えることが望まれており、それを実現する1つの案として部品を共通化することが考えられる。例えば、図6(a)、(b)に示したインクカートリッジ120、121において、インクカートリッジ121の、3つの大気連通口104bが形成されたフタ部材111をインクカートリッジ120のフタ部材として使用することによって、フタ部材110を使用する必要がなくなり部品の共通化を図ることができる。
しかしながら、大気連通口の開口面積はインクジェット記録ヘッド107の性能やインク室106A、106Bの容積等を考慮して最適な大きさに設定されるものであるため、3つの大気連通口104bが形成された蓋部材111をインクカートリッジ120に適用した場合、3つの大気連通口104bの総開口面積が、最適な開口面積よりも大きくなることがある。
また、インク注入口の機能を共有した大気連通口の場合でも、その開口面積が最適な大きさよりも大きく形成されることが多い。
このように、大気連通口の開口面積が最適な大きさよりも大きく形成されている場合、インクの揮発成分がより蒸発しやすく、インクの劣化に伴う印字品質の低下が比較的短期間で生じることとなる。
そこで本発明は、部品の共通化のためあるいはインク補充等のため、適切な開口面積より総開口面積が大きく形成された大気連通口を有するインクカートリッジを用いる場合であっても、貯留されたインクの品質を長期にわたって保持することができるインクカートリッジ保持装置、インクジェット記録装置、およびインクカートリッジの使用方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のインクカートリッジ保持装置は、インクを貯留するインク室の内部と大気とを連通する少なくとも1つの大気連通口が形成されたインクカートリッジを着脱自在に保持するインクカートリッジ保持装置において、前記大気連通口の少なくとも一部を塞ぐことによって前記大気連通口の総開口面積を可変とする閉塞手段を備えたことを特徴とする。
インクカートリッジに形成される大気連通口の数は限定されるものではなく、1つでも複数でもよいが、その総開口面積(大気連通口が1つの場合はその1つの連通口の開口面積)が、インクカートリッジのインク室に対応して予め設定された第1の開口面積より大きくなるように形成され、閉塞手段で塞いだ際に、総開口面積がその第1の開口面積と略等しくなることが好ましい。なお、ここで「少なくとも一部を塞ぐ」とは、例えば、単一の大気連通口の一部を覆うことにより開口面積を小さくすること、および、複数の大気連通口のうちの幾つかを完全に閉塞することにより総開口面積を小さくすることを含む。また、開口部として形成された大気連通口の内側に、例えば先端先細りの閉塞部材を挿入させることによって開口面積を小さくすることを含む。
本発明によれば、閉塞手段を用い、インクカートリッジに形成された大気連通口を塞ぐことにより、大気連通口の総開口面積を小さくすることが可能である。したがって、例えば複数個の大気連通口が形成されたフタ部材を複数種のインクカートリッジに対し共通部品として使用するため、大気連通口の総開口面積がインクカートリッジ(インク室)に対して大きすぎる場合であっても、大気連通口の総開口面積を小さくして、インクの蒸発を抑えることができる。
また、前記インクカートリッジを保持した状態での、前記閉塞手段と前記大気連通口との間の距離が調整自在に設けられている、本発明による上記インクカートリッジ保持装置によれば、大気連通口の総開口面積の大きさをより細かく調整可能となる。また、上記閉塞手段が弾性部材からなるものであれば、大気連通口の閉塞がより安定すると共に、インクカートリッジがより安定に保持される。また、本発明のインクカートリッジ保持装置は、インクカートリッジにインクジェット記録ヘッドが取り付けられた構造体(インクヘッドカートリッジ)を着脱自在に搭載するキャリッジであってもよいし、インクカートリッジ単体を着脱自在に搭載するヘッドホルダであってもよい。
本発明のインクカートリッジの使用方法は、インクを貯留するインク室の内部と大気とを連通する少なくとも1つの大気連通口を、その総開口面積が前記インク室に対応して予め設定された第1の開口面積より大きくなるように形成したインクカートリッジを用意し、閉塞手段により前記大気連通口の少なくとも一部を塞ぐことによって前記大気連通口の総開口面積を変化させて前記インクカートリッジを用いるものである。
本発明のインクカートリッジ保持装置、インクジェット記録装置、およびインクカートリッジの使用方法によれば、上述したように、インクカートリッジに形成された大気連通口の総開口面積を小さくすることにより、大気連通口からのインクの蒸発量が抑えられるため、長期にわたってインクの劣化が防止される。また、インクカートリッジの部品(フタ部材)を共通化することが可能となるため、インクカートリッジの製造コストを低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態のインクカートリッジ保持装置がキャリッジとして搭載されたインクジェット記録装置を模式的に示す斜視図である。
図1のインクジェット記録装置50には、互いに平行な棒状のガイド軸51およびリードスクリュー52が設けられており、ガイド軸51およびリードスクリュー52にはキャリッジ30(インクカートリッジ保持装置)が支持されて取り付けられている。キャリッジ30は、不図示のキャリッジモーターによってリードスクリュー52を回転させることにより、ガイド軸51およびリードスクリュー52と平行な方向に移動自在に構成されている。図1の構成では、キャリッジ30は1つのインクカートリッジ20を保持しており、インクを吐出するインクジェット記録ヘッド(不図示)がキャリッジ30の下面側に位置している。
インクジェット記録装置50は、また、記録紙(不図示)を上記インクジェット記録ヘッド(不図示)に対向する領域に給紙するための給紙ローラ55と、インクジェット記録ヘッド(不図示)により記録が行われた記録紙(不図示)を排出するための排紙ローラ56とを備えている。給紙ローラ55および排紙ローラ56は、インクジェット記録ヘッド(不図示)による記録と連動して回転駆動され、これにより記録紙(不図示)は記録位置に給紙され、記録された後、排紙される。
キャリッジ30とそれに装着されるインクカートリッジ20について、図2を参照して以下、より詳細に説明する。図2(a)は本発明の一実施形態によるインクカートリッジ保持装置がインクカートリッジを保持した状態を模式的に示す断面図であり、図2(b)は図2(a)のインクカートリッジ保持装置に保持されたインクカートリッジを上面側から見た上面図である。なお、図2(a)の断面図は、図2(b)のA−A線で切断した断面図である。
インクカートリッジ20は、図6(a)のインクカートリッジ120と同様、1つのインク室6を構成するケース5およびフタ部材11と、ケース5の下面に配置されたインクジェット記録ヘッド7とを有しており、インク室6には例えばスポンジからなるインク吸収体2が圧縮して収納されている。
フタ部材11は、3つのインク室を有するインクカートリッジ(例えば、図6(b)のインクカートリッジ121を参照)のフタ部材と共通部材として用いられるものであり、図2(b)に示すように同形状の3つの大気連通口4aが形成されている。本実施形態では、1つの大気連通口4aの開口面積がインクカートリッジ20に対して最適な大きさとなるように設定されている。したがって、3つの大気連通口4aの総開口面積はインクカートリッジ20に対する開口面積の最適な大きさより大きくなっている。
キャリッジ30は、図2(a)に示すように、インクカートリッジ20を保持可能な下フレーム31と、インクカートリッジ20をその上面側から押さえてロックするための上フレーム32とを有している。
下フレーム31の1つの側壁(図面左側)には、ガイド孔31bが形成されており、このガイド孔31bにガイド軸51が摺動自在に挿通されることにより、キャリッジ30がガイド軸51によって支持されている。ガイド孔31bが形成された側壁は、その上端が、搭載されたインクカートリッジ20の上面より高い位置となるように形成されており、その上端には連結部35が設けられている。下フレーム31の下面には、インクジェット記録ヘッド7を下面側に露呈させるための開口部31aが形成されている。
上フレーム32は略板状の部材からなり、その一端が上記連結部35を介して下フレーム31に取り付けられている。これにより、上フレーム32は、連結部35を回動中心として下フレーム31に対して回動自在に構成されている。
上フレーム32の、フタ部材11に対向する面には、上フレーム32の部材と一体に形成された栓支持部32aが形成されており、栓支持部32の先端には例えばゴム部材からなる栓部材37が取り付けられている。栓部材37は、大気連通口4aを覆って塞ぐことができる大きさに形成されている。また、栓支持部32aは、図2(b)に示す3つの大気連通口4aのうち両端の2つの大気連通口4aに対応する位置に形成されている。
このように構成されたキャリッジ30では、上フレーム32を図面上方に回動させた状態でインクカートリッジ20を下フレーム31に搭載し、次いで上フレーム32をインクカートリッジ20側に向かって回動させると、栓部材37がフタ部材11の上面に当接して上記両端の2つの大気連通口4aが閉塞される。その結果、3つの大気連通口4aのうち中央の大気連通口4aのみが開放された状態となる。ここで、栓部材37がゴム部材等の弾性部材により構成されているため、大気連通口4aの閉塞が良好に行われている。なお、大気連通口4aの閉塞およびインクカートリッジ20全の保持をより安定なものとするため、キャリッジ30は、栓部材37がフタ部材11の上面に当接した状態で上フレーム32の回動をロックするロック機構(不図示)を備えていることが好ましい。
本実施形態のインクジェット記録装置50は、上述のようにしてキャリッジ30によって保持されたインクカートリッジ20をガイド軸51と平行な方向に走査させながら、インクジェット記録ヘッド7の吐出口(不図示)からインクを吐出することにより記録を行うものである。
以上説明した本実施形態のキャリッジ30(インクカートリッジ保持部材)およびインクジェット記録装置50によれば、3つの大気連通口4aが形成されたフタ部材11を共通部材として使用したインクカートリッジ20を搭載する場合であっても、3つのうちの2つの大気連通口4aが栓部材37によって閉塞され、1つの大気連通口4aのみが開放される。ここで、1つの大気連通口4aの開口面積の大きさは、インクカートリッジ20に対して最適な大きさに調整されているため、結果的に、大気連通口4aの総開口面積はインクカートリッジ20に対して最適な大きさとなる。
こうして大気連通口4aの開口面積が最適な大きさとなるため、インクの蒸発が最小限に抑えられ、インクの品質が長期にわたって保たれる。また、フタ部材11を複数種のインクカートリッジに対して共通化することが可能となるため、インクカートリッジ自体の製造コストが抑えることが可能となる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置50は上記キャリッジ30を搭載したものであるため、インクの品質が長期にわたって保たれ、劣化したインクによってインクジェット記録ヘッドの吐出動作が不安定化することが防止される。
なお、本実施形態では3つ形成した大気連通口4aのうちの2つを塞ぎ、1つの大気連通口4aのみを開放させるものであったが、フタ部材11に形成する大気連通口4aの数などは特に限定されるものではない。例えば、本実施形態の大気連通口4aの約1/2の開口面積に形成した大気連通口を複数個設け、最終的に2つの大気連通口を開放して1つの大気連通口4aとほぼ同じ開口面積としてもよい。
複数の大気連通口4aの大きさはそれぞれ同一である必要はなく、例えば図7のインクカートリッジ122のように、インク注入口として比較的大きい開口面積の貫通孔を形成してもよい。このように、インク注入口と大気連通口とが形成されたインクカートリッジであっても、栓部材37を用いることによりインク注入口を閉塞することができるため、インクカートリッジに対する大気連通口の開口面積が最適な大きさとなる。
また、本実施形態では1つのインク室6を備えたインクカートリッジ20を搭載するものであったが、インクカートリッジ20が備えるインク室の数は限定されるものではなく、例えば図6(b)のインクカートリッジ121のように3つのインク室を備えたインクカートリッジを搭載するものであってもよい。この場合、例えば、各インク室ごとに複数の大気連通口を設けそのうちの一部を栓部材で塞ぐようにすればよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、インクジェット記録ヘッド7(図2参照)が取り付けられたインクカートリッジ20がキャリッジ30に対して搭載可能に構成され、キャリッジ30が本発明のインクカートリッジ保持手段として機能するものであったが、インクカートリッジ保持手段はインクカートリッジを保持するものであればキャリッジ30に限定されるものではない。
図3は、本発明の第2の実施形態であるインクカートリッジ保持装置がヘッドホルダ40として構成され、ヘッドホルダ40にインクカートリッジ21が搭載されている状態を示す断面図である。図3の構成では、ヘッドホルダ40をインクジェット記録装置のキャリッジ(不図示)に搭載して記録を行う。なお、説明を簡単にするため、図2の各構造部と同一機能の構造部には同一の符号を付し、その説明は省略する。
インクカートリッジ21は、インクジェット記録ヘッド7を備えてない点を除いては、図2のインクカートリッジ20とほぼ同様に構成されており、ケース15にフタ部材11が接合されることによって1つのインク室6が形成され、インク室内6にインク吸収体2が圧縮して収納されている。フタ部材11は、図2のインクカートリッジ20で用いたものと同一であり3つの大気連通口4aが形成されている。ケース15は、図2に示したケース5とほぼ同形状に形成され、その下面には、インクを外部に供給するためのインク供給口25が形成されている。
ヘッドホルダ40は、図2のキャリッジ30と同様、インクカートリッジ21を保持可能な下フレーム41と上フレーム42とを有している。
上フレーム42は、図2の上フレーム32と同形状であり、栓支持部42aの先端に例えばゴム部材からなる栓部材37が取り付けられている。また、上フレーム42は、連結部45を介して下フレーム41に取り付けられることによって、連結部45を中心として回動自在に構成されている。
下フレーム41の下面にはインクを吐出するインクジェット記録ヘッド7が取り付けられている。また、インクカートリッジ21が搭載された状態でインク供給口25に対向する下フレーム41の一部には、インクジェット記録ヘッド7に連通する不図示のインク流路が形成されている。これにより、下フレーム41(ヘッドホルダ40)にインクカートリッジ21と搭載すると、インクカートリッジ21のインク供給口25と上記インク流路(不図示)が連通し、インクカートリッジ21内のインクはインク流路(不図示)を経由してインクジェット記録ヘッド7へ供給されるように構成されている。
このように構成されたヘッドホルダ40では、インクカートリッジ21を下フレーム41に搭載し、次いで上フレーム42をインクカートリッジ側に向かって回動させると、栓部材37が3つの大気連通口4aのうちの2つを閉塞する。その結果、第1の実施形態同様、大気連通口4aの総開口面積はインクカートリッジ21に対して最適な大きさとなる。
上述した第1、第2の実施形態では、栓部材37がフタ部材11の上面に当接して大気連通口4aを閉塞するものであったが、栓部材は、大気連通口を閉塞するものであれば特に限定されるものではなく種々変更可能である。以下、栓部材の変形例およびその周辺の構造について図面を参照して説明する。
(第3の実施形態)
栓部材は例えば図4、図5に示すようなものであってもよい。
図4の栓部材38は、円柱状のゴム部材からなり、その先端(下端)はフタ部材13に向かって先細りとなる円錐形状となっている。栓部材38は、フタ部材13に対して垂直方向(図面矢印方向)に進退移動自在に構成されている。
フタ部材13には、すり鉢状に形成された大気連通口4cが形成されている。栓部材38の先端の円錐形状部の斜面と大気連通口4cの内壁とは、その傾斜がほぼ一致するように構成されている。栓部材38を大気連通4c内に進入させると、栓部材38の先端の斜面と大気連通口4cの内壁とが当接して大気連通口4cが閉塞され、栓部材38を退避させると大気連通口4cが開放される。なお、大気連通口4cは、すり鉢状に限らず断面積が一定の円形貫通孔として形成されたものであってもよい。
このような構成では、例えば図4(b)に示す状態のように、栓部材38を大気連通口4cに対して所定量だけ挿入すると、大気連通口4cの実質的な開口部は栓部材38の先端の斜面と大気連通口4cの内壁との間に形成されるため、その開口面積の大きさ(大気連通口4cの開度)は、栓部材38を図面矢印方向に変位させることによって変化する。すなわち、本実施形態では、大気連通口4cの開度が調整自在に構成されている。
なお、栓部材38のフタ部材13(大気連通口4c)に対する移動は、インクジェット記録装置内に駆動部を設けて実施されるものであってもよい。その駆動部は、例えば、電気モーター等の駆動源と制御部を備え、所定の制御信号に応じて栓部材38を変位させ、大気連通口4cの開度を調整するものであってもよい。このような構成とすることで、例えば、記録時以外は大気連通口4cを閉塞してインクの蒸発量を最小限とすることが可能となる。
図5の栓部材39は、円形の貫通孔である大気連通口4aを覆って閉塞可能な大きさに形成されており、栓支持部33によって支持されている。この構成では、栓部材39を、フタ部材10に対して平行な方向(具体的には図面矢印方向)に変位させることによって大気連通口4aの開口面積の大きさが調整される。栓部材39のフタ部材10に対する変位は、上述したように、インクジェット記録装置内に駆動部を設けて実施してもよいし、インクカートリッジ保持装置(キャリッジ、ヘッドホルダ等)の一部として栓部材39を設け、インクカートリッジを保持した状態で予め設定された開口面積となるように構成されたものであってもよい。
図4、5に示したいずれの構成であっても、栓部材38、39と大気連通口4c、4aとの相対位置を調整することによって、大気連通口4a、4cの開口度が自在に調整されるため、大気連通口4a、4cの開口面積をインクカートリッジに対して最適な大きさとすることが容易である。このように開口面積を細かく調整可能であるため、複数種のインクカートリッジに対して1つのフタ部材を共通部品とした場合であっても、それぞれのインクカートリッジに対して最適な開口面積とすることができる。
本発明の第1の実施形態のインクカートリッジ保持装置がキャリッジとして搭載されたインクジェット記録装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態のインクカートリッジ保持装置を説明するための図であり、図2(a)はインクカートリッジ保持装置がインクカートリッジを保持した状態を模式的に示す断面図であり、図2(b)は保持されたインクカートリッジを上面側から見た上面図である。 本発明の第2の実施形態のインクカートリッジ保持装置を説明するための図である。 栓部材の変形例を示す図である。 栓部材の他の変形例を示す図である。 従来のインクカートリッジの例を示す斜視図である。 インク注入口が形成された従来のインクカートリッジの例を示す斜視図である。
符号の説明
2 インク吸収体
4a、4c 大気連通口
5、15 ケース
6 インク室
7 インクジェット記録ヘッド
10、11、13 フタ部材
20、21 インクカートリッジ
25 インク供給口
30 キャリッジ
31、41 下フレーム
31a 開口部
31b ガイド孔
32、42 上フレーム
32a、33、42a 栓支持部
35、45 連結部
37、38、39 栓部材
40 ヘッドホルダ
50 インクジェット記録装置
51 ガイド軸
52 リードスクリュー
55 給紙ローラ
56 排紙ローラ

Claims (10)

  1. インクを貯留するインク室の内部と大気とを連通する少なくとも1つの大気連通口が形成されたインクカートリッジを着脱自在に保持するインクカートリッジ保持装置において、
    前記大気連通口の少なくとも一部を塞ぐことによって前記大気連通口の総開口面積を可変とする閉塞手段を備えたことを特徴とするインクカートリッジ保持装置。
  2. 前記少なくとも1つの大気連通口は、その総開口面積が、前記インク室に対応して予め設定された第1の開口面積より大きくなるように形成されており、
    前記閉塞手段は、前記大気連通口の少なくとも一部を塞ぎ、前記大気連通口の総開口面積を前記第1の開口面積と略等しくする、請求項1に記載のインクカートリッジ保持装置。
  3. 複数の大気連通口を備え、前記複数の大気連通口のうちの少なくとも1つが前記閉塞手段によって閉塞される、請求項2に記載のインク保持装置。
  4. 前記インクカートリッジを保持した状態での、前記閉塞手段と前記大気連通口との間の距離が調整自在に設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクカートリッジ保持手段。
  5. 前記閉塞手段は弾性部材からなる、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクカートリッジ保持装置。
  6. インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドが取り付けられた前記インクカートリッジを、前記インクジェット記録ヘッドが露呈されるように保持する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクカートリッジ保持装置。
  7. 前記インク室内から供給されたインクを吐出するインクジェット記録ヘッドをさらに有する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクカートリッジ保持装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクカートリッジ保持装置を備えたインクジェット記録装置。
  9. インクを貯留するインク室の内部と大気とを連通する少なくとも1つの大気連通口を、その総開口面積が前記インク室に対応して予め設定された第1の開口面積より大きくなるように形成したインクカートリッジを用意し、
    閉塞手段により前記大気連通口の少なくとも一部を塞ぐことによって前記大気連通口の総開口面積を変化させて前記インクカートリッジを用いる、インクカートリッジの保持方法。
  10. 前記閉塞手段が前記大気連通口の少なくとも一部を塞いだ状態での、前記大気連通口の総開口面積が前記第1の開口面積と略等しい、請求項9に記載のインクカートリッジの保持方法。

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