JP2005186354A - 光輝性加飾シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 高輝度図柄層の発色が良好で、高輝度図柄層の層内剥離が生じず、高輝度図柄層の基体シートに対する密着性にも優れ、射出成形同時加飾において成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化しにくい光輝性加飾シートを提供する。
【解決手段】 アクリル系樹脂からなる基体シート2上に、光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層3、接着層5が少なくとも順次積層され、高輝度図柄層3を構成するインキのバインダーがアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする混合物からなり、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であり、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高輝度図柄層の発色が良好で、高輝度図柄層の層内剥離が生じず、高輝度図柄層の基体シートに対する密着性にも優れ、射出成形同時加飾において成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化しにくい光輝性加飾シートに関する。
従来、プラスチック成形品などに対して金属光沢を有する装飾を行う方法として、基体シート上に光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層などを形成した光輝性加飾シートを射出成形用金型内に供給し、立体形状の成形品を成形するのと同時に光輝性加飾シートを成形品に一体的に接着して装飾を行う方法がある。このような構成の光輝性加飾シートは高輝度図柄層を有するため、金属光沢を利用した光輝性の高い図柄を表現することができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−310414公報
光輝性加飾シートの基体シートとしては、立体加工性が求められるため、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、非結晶性または低結晶性ポリプロピレン系樹脂などからなるフィルムが用いられる。また、光輝性顔料としてアルミニウムからなる微粉末などが用いられる。
ここで、発色性に優れた高輝度顔料層のバインダーとしては、2液セルロース系樹脂≧2液ウレタン系樹脂≧アクリル系樹脂≫ビニル系樹脂の順に良好な結果を発揮するものであった。
また、高輝度図柄層自体の層内剥離が生じにくいバインダーとしては、ビニル系樹脂≫2液ウレタン系樹脂≧2液セルロース系樹脂≧アクリル系樹脂の順に良好な結果を発揮するものであった。
また、アクリル系樹脂からなる基体シートとの密着性に優れた高輝度図柄層のバインダーとしては、アクリル系樹脂≧ビニル系樹脂の順に良好な結果を発揮するものであった。なお、ウレタン系樹脂およびセルロース系樹脂を用いた場合は、加工時の延伸部分で層間剥離が生じるものであった。
また、射出成形加工時にゲート付近の高輝度図柄層が流動化しにくい高輝度図柄層のバインダーとしては、セルロース系樹脂≧ウレタン系樹脂>アクリル系樹脂>ビニル系樹脂の順に良好な結果を発揮するものである。
このように、光輝性加飾シートの基体シートとして透明性と立体加工性に優れたアクリル系樹脂を用いた場合、高輝度図柄層を構成するバインダーとして、発色性、層内非剥離性、密着性、非流動性という各特性をすべて備えるものがないという問題点があった。
したがって、本発明は、上記のような問題点を解消し、高輝度図柄層の発色が良好で、高輝度図柄層の層内剥離が生じず、高輝度図柄層の基体シートに対する密着性にも優れ、射出成形同時加飾において成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化しにくい光輝性加飾シートを提供することを目的とする。
本発明の光輝性加飾シートと液晶表示装置の製造方法は、以上の目的を達成するために、以下のように構成している。
本発明の第1態様によれば、アクリル系樹脂からなる基体シート上に、光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層が少なくとも積層され、高輝度図柄層を構成するインキのバインダーがアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする混合物からなり、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であり、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものであるように構成した光輝性加飾シートを提供する。
本発明の第2態様によれば、高輝度図柄層のバインダーに用いるアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物のガラス転移温度(Tg)が50℃以上である第1の態様に記載の光輝性加飾シートを提供する。
本発明の第3態様によれば、高輝度図柄層のバインダー中に脱塩酸遅延剤が混入されたものである第1〜2の態様に記載の光輝性加飾シートを提供する。
本発明の光輝性加飾シートは、アクリル系樹脂からなる基体シート上に、光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層が少なくとも積層され、高輝度図柄層を構成するインキのバインダーがアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする混合物からなり、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であり、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものであるように構成したので、高輝度図柄層の発色が良好で、高輝度図柄層の層内剥離が生じず、高輝度図柄層の基体シートに対する密着性にも優れ、射出成形同時加飾において成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化しにくいものである。
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1〜2は、本発明の光輝性加飾シートの一実施例を示す断面図である。図中、1は光輝性加飾シート、2は基体シート、3は高輝度図柄層、4は図柄層、5は接着層、6はハードコート層である。
本発明の光輝性加飾シート1は、アクリル系樹脂からなる基体シート2上に、光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層3、接着層5が少なくとも順次積層され、高輝度図柄層3を構成するインキのバインダーがアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする混合物からなり、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であり、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものである(図1参照)。
基体シート2としては、アクリル系樹脂からなるフィルムを用いる。具体的には、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸アルキルブチル等、メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル−スチレン共重合体などからなるフィルムを用いるとよい。
高輝度図柄層3は、光輝性顔料を含有するインキからなる。光輝性顔料は、アルミニウムフレーク顔料やパール顔料などの輝度の高いものであり、たとえば顔料が1〜20μmである麟片状であってインキ膜内で一様に分散配列するものをいう。
高輝度図柄層3を構成するインキのバインダーは、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とし、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であるようにする。バインダーとして、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物を用いることにより、高輝度図柄層3の発色が良好で、高輝度図柄層3の密着も強固なものとすることができる。すなわち、アクリル系樹脂の作用により高輝度図柄層3の発色を確保し、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の作用により密着力を確保する。ここで、アクリル系樹脂の比率が3に満たないと、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂が多く入っているため密着力は増加するが、高輝度図柄層3の発色が劣り輝度が下がりすぎてしまう。逆に、アクリル系樹脂の比率が6を越えると、高輝度図柄層3の発色が優れて輝度は上がるが、密着力が低下し、高輝度図柄層3の層内で剥離が生じたり、他の層との密着不良を起こしてしまう。
また、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものとなるようにする。たとえば、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物中に、イソシアネート基を少なくとも1つ有する化合物を混入して攪拌し、必要に応じて加熱を行ってイソシアネート基を架橋をさせることができる。混入するイソシアネート基の量は、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂における残存OH基の量を勘案して決定するとよい。残存OH基とイソシアネート基が架橋することにより、高輝度図柄層3内における固着を強固にし、層内剥離を防ぐことができる。また、架橋により分子量を大きくすることができ、成形時の熱圧でインキの流動化が起こりにくくなる。
柔らかいゴム状を呈する高分子を冷却し、ある温度に達すると分子のミクロブラウン運動が凍結されてガラス状態に移行する。この現象が起きる温度をガラス転移点(Tg)という。したがって、Tgが高いとインキ自体が動きにくく成形時の熱圧でインキの流動が起こりにくくなる。特に、高輝度図柄層3のバインダーに用いるアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物のガラス転移温度Tgが50℃以上であるのが好ましい。Tgが50℃に満たないと、残存OH基とイソシアネート基で架橋し分子量を増加させても成形時の熱圧により流動化が生じるおそれがあるからである。
また、バインダー中には、添加剤などが含有されていてもよい。添加剤としては、たとえば、脱塩酸遅延剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、フェノール系酸化防止剤などを用いることができる。特に、脱塩酸遅延剤は黄変などの変色を防止するために有用である。脱塩酸遅延剤としては、たとえば、エポキシ系樹脂からなるものを用いることができる。
また、高輝度図柄層3は、2層以上の複数の層から形成されるように構成してもよい。高輝度図柄層3を複数の層で形成することにより、高輝度図柄層3をより深みのある優れた発色をするものとなる。また、高輝度図柄層3の密着性もより強固なものとなる。また、射出成形同時加飾における成形時の熱圧でより流動化しにくいものとなる。
接着層5は、成形樹脂の表面に高輝度図柄層3などを接着するものである。接着層5としては、成形樹脂の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、成形樹脂がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、成形樹脂がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。また、成形樹脂がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層5の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
また、必要に応じて、種々の図柄を表現するために図柄層4を形成してもよい(図2参照)。図柄層4は、高輝度図柄層3による金属光沢の表現に加えて、さらに装飾を表現する層であり、具体的には、文字・記号などの図柄、べた柄、木目柄、石目柄、カーボンクロス柄などの模様が挙げられる。図柄層4は部分的に設けてもよい。図柄層4の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。図柄層4は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、またはスクリーン印刷法などの通常の印刷法や、ロールコート法、またはスプレーコート法などのコート法などにより形成するとよい。図柄層4の厚さとしては、0.1〜20μmが好ましい。通常の印刷法によれば、この範囲となる。
また、必要に応じて、基体シート2の高輝度図柄層3が積層される面とは反対の面にハードコート層6を形成してもよい(図2参照)。ハードコート層6を形成することによって、光輝性加飾シート1の表面硬度を鉛筆硬度4H程度まで高めることができる。ハードコート層6は、ウレタンアクリル系樹脂などの変性アクリル樹脂を、マイクログラビア印刷法、ダイレクトグラビア印刷法、リップコート法などによって塗布して形成することができる。
また、必要に応じて、これらの層の相互の密着性を向上させるために、アンカー層を設けてもよい。アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。アンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
このような構成の光輝性加飾シート1を用いて光輝性加飾成形品を得るには、キャビティを有する金型内に光輝性加飾シート1を設置し、金型内に溶融樹脂を射出し、加飾シートと溶融樹脂とが一体化した成形品を得るようにする。具体的には、次のようにして行うとよい。
まず、金型内に、光輝性加飾シート1を設置する。このとき、光輝性加飾シート1の図柄と金型形状とが位置合わせされるように光電管センサーなどを用いて光輝性加飾シート1の固定位置を位置合わせしてもよい。
次いで、適宜加熱・吸引を行うことにより光輝性加飾シート1は金型内に固定される。また、光輝性加飾シート1を加熱してキャビティ面に沿いやすくするために、赤外線ヒーターなどからなる加熱手段によって光輝性加飾シート1を加熱してもよい。また、キャビティ面に沿うように光輝性加飾シート1を真空成形または圧空成形してもよい。
次いで、金型を閉じ、金型内へ成形樹脂を射出し、光輝性加飾シート1と成形樹脂とを一体化させる。
成形樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリルスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、ガラス繊維を含有するPCとABSのアロイ樹脂などを用いるとよい。
成形樹脂が固化した後、型開きして光輝性加飾シート1が一体化して接着された樹脂成形品を取り出して、光輝性加飾成形品を得ることができる。
上記した方法は、成形手段の一例であって、これに限定されるものではない。たとえば、成形用金型内に光輝性加飾シート1を送り込む際、長尺の光輝性加飾シート1を用いてもよく、また、枚葉の光輝性加飾シート1を1枚づつ送り込んでもよい。また、光輝性加飾シート1は、あらかじめ金型のキャビティ形状に沿うように、真空成形法などで立体形状に加工して予備成形したものであってもよい。また、光輝性加飾シート1は、あらかじめ成形品の形状に応じて周囲を切断したものであってもよい。また、成形加飾加工後に、光輝性加飾成形品の周囲の余分の光輝性加飾シート1を切断して除去してもよい。
(実施例1)以下のようにして光輝性加飾シートを用いた自動車内装用スイッチベースを作製した。
厚さ125μmのアクリル系樹脂フィルム(三菱レイヨン株式会社製HBD021E)を基体シートとし、その上に輝度の高いアルミニウムペーストを光輝性顔料として含有し、バインダーとしてアクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が5:5となるようにし、バインダー中にイソシアネート化合物の含有量がアクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物との重量比で1.5:10となるように含有させてイソシアネート基を架橋させたインキからなる層と、隠蔽力のあるアルミニウムペーストを光輝性顔料として含有し、バインダーとしてアクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が5:5となるようにし、バインダー中にイソシアネート化合物の含有量がバインダーとの重量比で1.5:10であるインキからなるように含有させてイソシアネート基を架橋させた層の2層からなる高輝度図柄層と、アクリル系樹脂からなる接着層とをそれぞれグラビア印刷法により順次形成し、光輝性加飾シートを得た。
以上のようにして得た光輝性加飾シートを供給装置により射出成形金型内に供給し、加熱・真空吸引を行い樹脂温度245℃で耐熱アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂を射出し一体化させた。
このようにして得た光輝性成形品は、高輝度図柄層の発色が良好で、高輝度図柄層の層内剥離が生じず、高輝度図柄層の基体シートに対する密着性にも優れ、射出成形同時加飾において成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化していないものであった。
(実施例2〜4)以下のようにして、高輝度図柄層を構成するインキバインダーのアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の残存OH基に、イソシアネート基を架橋させた場合の効果を確認した。
アクリル系樹脂からなる基体シート上に、バインダーとしてアクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が5:5となるようにし、光輝性顔料として平均粒径13μmのアルミニウムペーストをバインダーとの重量比が2:10になるように含有させた層と、バインダーとしてアクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が5:5となるようにし、光輝性顔料として平均粒径16μmのアルミニウムペーストをバインダーとの重量比が3:10になるように含有させた層を、それぞれグラビア印刷法で乾燥膜厚2〜3μmになるように印刷して2層からなる高輝度図柄層を形成した。
なお、イソシアネート基を含有させて架橋させるため、高輝度図柄層のバインダー中にイソシアネート化合物をバインダーとの重量比0.5:10になるよう添加した(実施例2)。また、重量比1:10になるように添加した(実施例3)。また、重量比1.5:10になるように添加した(実施例4)。また、比較例としてイソシアネート化合物を添加しないものを用意した。
次いで、アクリル系樹脂からなる接着層をグラビア印刷法で乾燥膜厚2〜3μmになるように印刷して接着層を形成し、光輝性加飾シートを得た。
このようにして得た各光輝性加飾シートを、60℃で24時間加熱し、イソシアネート基の架橋を行った。
次いで、ピンゲートを有する金型を用いて竪型射出成形機で成形し、成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化した部分の直径を測定した。なお、成形樹脂として準耐熱アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂を用い、245℃で射出成形を行った。
成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化した部分の直径は、実施例2において約3〜3.5mm、実施例3において約2.5〜3mm、実施例4において約2〜2.5mm、比較例において約4.5mmとなった。したがって、高輝度図柄層のバインダーにイソシアネート基を加えるほど、成形時の熱圧で高輝度図柄層が流動化しにくくなることが確認できた。なお、高輝度図柄層の発色性、層内非剥離性、密着性については、実施例2〜4および比較例のいずれもが良好な結果を示すものであった。
本発明は、コンソールパネル、センタークラスター、スイッチベースなどの自動車内装部品やサイドマットガード、バンパーなどの自動車外装部品など、各種成形品において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明の光輝性加飾シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の光輝性加飾シートの一実施例を示す断面図である。
符号の説明
1 光輝性加飾シート
2 基体シート
3 高輝度図柄層
4 図柄層
5 接着層
6 ハードコート層

Claims (3)

  1. アクリル系樹脂からなる基体シート上に、光輝性顔料を含有するインキからなる高輝度図柄層が少なくとも積層され、高輝度図柄層を構成するインキのバインダーがアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする混合物からなり、アクリル系樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂との重量比が3:7〜6:4の範囲内であり、アクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の個々の生成過程における残存OH基にイソシアネート基が架橋反応したものであることを特徴とする光輝性加飾シート。
  2. 高輝度図柄層のバインダーに用いるアクリル系樹脂および塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂の混合物のガラス転移温度(Tg)が50℃以上である請求項1記載の光輝性加飾シート。
  3. 高輝度図柄層のバインダー中に脱塩酸遅延剤が混入されている請求項1〜2のいずれかに記載の光輝性加飾シート。
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