JP2005183754A - 圧力開放弁 - Google Patents

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Junichi Nakayama
純一 中山
Isamu Taguma
勇 田熊
Hitoshi Okabe
均 岡部
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Abstract

【課題】圧力開放弁の取付けによる圧力容器の密封をエージング後に行なうことができ、気液分離膜としてシリコンゴム膜を利用することができ、しかも気液分離膜と封口板との界面から漏れが発生することがない圧力開放弁を提供する。
【解決手段】圧力容器の内部と弁取付空間12とを連通する連通孔14を遮るように配置される気液分離膜16と、気液分離膜16の外側に配置されて弁座をなす軸部17と、弁取付空間12に圧入されるとともに軸部17の外周に配置されて弁体をなす弁本体18と、封口板4に固定されて弁本体18を抜け止めする皿バネ等の抜け止め手段19とを有している。軸部17には弁本体18の内側に配置される平面状の押圧部20が一体成形され、この押圧部20は、弁本体18の圧入時に弁本体18の底面部に押圧されて弁取付空間12の内面との間に気液分離膜16を挟み込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンデンサまたはキャパシタ等の圧力容器の封口板に設けられ、圧力容器内の封止圧力が所定の開弁圧を上回ったときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁に関するものである。
本願出願人が先に提案した図4のオイルシールタイプの圧力開放弁51は、弁取付空間53を設けた封口板52にリップシール54を一つ組み付けるだけの構成であることから、製造・組立が容易で、かつ作動に関する信頼性が高い弁装置である(特許文献1参照)。
コンデンサやキャパシタは、その組立工程において、電解液注入後にエージングを施すが、エージング時の内圧上昇による特性劣化を抑制するため、弁取付空間への圧力開放弁の組み付け(圧力開放部の密封)をエージング後に行ないたいというニーズがある。また一方で、圧力開放弁からの電解液の噴出を防止するため、圧力開放弁の下部に気液分離膜を取り付けたいというニーズもある。
しかしながら、圧力開放弁の下部に気液分離膜を設置し、かつ気液分離膜と封口板との界面漏れをゼロにするためには、気液分離膜は封口板の下面側から取り付けるしかなく、よって電解液のエージング後の圧力開放弁の組み付け(密封)ができなくなってしまうという欠点がある。
また、気液分離膜に高分子膜(ゴム膜)を用いる場合には、内部発生ガスの透過を確保するために、ゴム材質でもガス透過性に優れるシリコンゴム膜を用いることがあるが、シリコンゴムは耐水性に劣るという性質がある。また、水分透過性もあることから、プロピレンカーボネートを電解液として用いたキャパシタ等は、水分透過による電解液の劣化のため、大気に表面が曝された状態では気液分離膜にシリコンゴム膜を用いることができない。
国際公開第WO03/044397A1号パンフレット
本発明は以上の点に鑑みて、圧力開放弁の取付けによる圧力容器の密封をエージング後に行なうことができ、気液分離膜としてシリコンゴム膜を利用することができ、しかも気液分離膜と封口板との界面から漏れが発生することがない圧力開放弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による圧力開放弁は、圧力容器の封口板に設けた弁取付空間内に設置されるとともに前記圧力容器内の圧力が所定の開弁圧を上回ったときに開弁して前記圧力を開放する圧力開放弁において、前記圧力容器の内部と前記弁取付空間とを連通する連通孔を遮るように配置される気液分離膜と、前記気液分離膜の外側に配置されて前記圧力開放弁の弁座をなす軸部と、前記弁取付空間に圧入されるとともに前記軸部の外周に配置されて前記圧力開放弁の弁体をなす弁本体と、前記封口板に固定されて前記弁本体を抜け止めする皿バネ等の抜け止め手段と、を有し、前記軸部には前記弁本体の内側に配置される平面状の押圧部が一体成形され、前記平面状の押圧部は、前記弁本体の圧入時に前記弁本体に押圧されて前記弁取付空間の内面との間に前記気液分離膜を挟み込むものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による圧力開放弁は、圧力容器の封口板に設けた弁取付空間内に設置されるとともに前記圧力容器内の圧力が所定の開弁圧を上回ったときに開弁して前記圧力を開放する圧力開放弁において、前記圧力容器の内部と前記弁取付空間とを連通する連通孔を遮るように配置される気液分離膜と、前記気液分離膜の外側に配置されて前記圧力開放弁の弁体をなす弁本体と、前記弁本体の内周に配置されて前記圧力開放弁の弁座をなす軸部と、前記封口板に固定されて前記軸部を抜け止めする皿バネ等の抜け止め手段と、を有し、前記軸部には前記弁本体の外周側に配置される筒状の押圧部が一体成形され、前記筒状の押圧部は、前記抜け止め手段の装着時に前記抜け止め手段に押圧されて前記弁取付空間の内面との間に前記弁本体の基部および前記気液分離膜を挟み込むものであることを特徴とする。
上記構成を備えた本発明の請求項1による圧力開放弁においては、圧力容器の封口板に設けた弁取付空間にその外側すなわち封口板の上面側から、気液分離膜、軸部、弁本体および皿バネ等の抜け止め手段をこの順序で順次組み付ける構成であるために、封口板の下面側から取り付ける部材が何も存在しないことになる。また、軸部に設けた平面状の押圧部が、弁本体の圧入時に弁本体に押圧されて弁取付空間の内面との間に気液分離膜を挟み込む構成であることから、気液分離膜と封口板との界面を十分にシールすることが可能となる。
また、上記構成を備えた本発明の請求項2による圧力開放弁においては、圧力容器の封口板に設けた弁取付空間にその外側すなわち封口板の上面側から、気液分離膜、弁本体、軸部および皿バネ等の抜け止め手段をこの順序で順次組み付ける構成であるために、封口板の下面側から取り付ける部材が何も存在しないことになる。また、軸部に設けた筒状の押圧部が、抜け止め手段の装着時に抜け止め手段に押圧されて弁取付空間の内面との間に弁本体の基部および気液分離膜を挟み込む構成であることから、気液分離膜と封口板との界面を十分にシールすることが可能となる。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の請求項1による圧力開放弁においては、上記したように圧力容器の封口板に設けた弁取付空間にその外側すなわち封口板の上面側から、気液分離膜、軸部、弁本体および皿バネ等の抜け止め手段をこの順序で順次組み付ける構成とされているために、封口板の下面側から取り付ける部材が何も存在しない。したがって、これらの部品群よりなる圧力開放弁の組み付けをエージング後に行なうことができ、また、気液分離膜として耐水性の劣るシリコンゴム膜を使用したとしても、外気水分の影響を受けることなく特性劣化を防止することができる。また、軸部に設けた平面状の押圧部が、弁本体の圧入時に弁本体に押圧されて弁取付空間の内面との間に気液分離膜を挟み込む構成とされているために、気液分離膜と封口板との界面を十分にシールすることが可能となり、よって該界面から電解液等の内部収容物が漏れるのを防止することができる。
また、本発明の請求項2による圧力開放弁においては、上記したように圧力容器の封口板に設けた弁取付空間にその外側すなわち封口板の上面側から、気液分離膜、弁本体、軸部および皿バネ等の抜け止め手段をこの順序で順次組み付ける構成とされているために、封口板の下面側から取り付ける部材が何も存在しない。したがって、これらの部品群よりなる圧力開放弁の組み付けをエージング後に行なうことができ、また、気液分離膜として耐水性の劣るシリコンゴム膜を使用したとしても、外気水分の影響を受けることなく特性劣化を防止することができる。また、軸部に設けた筒状の押圧部が、抜け止め手段の装着時に抜け止め手段に押圧されて弁取付空間の内面との間に弁本体の基部および気液分離膜を挟み込む構成とされているために、気液分離膜と封口板との界面を十分にシールすることが可能となり、よって該界面から電解液等の内部収容物が漏れるのを防止することができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る圧力開放弁(一方向弁とも称する)を有する圧力容器である密閉型電池またはコンデンサ(以下、単にコンデンサと称する)1を示しており、同図(A)はその縦断面図、同図(B)はその上から見た平面図をそれぞれ示している。また、図2は図1(B)におけるA−A線拡大断面図であって圧力開放弁11の断面図を示している。
図1に示すコンデンサ1は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、アルミニウム等の金属材料よりなる圧力容器としての有底円筒状のケース2が設けられており、このケース2の内部に本体素子3が収容されており、ケース2の上端開口部が、電気絶縁性を備えたフェノール樹脂等の高分子材料よりなる円板状の封口板4によって閉塞されている。本体素子3には、ケース2の内部に封入された電解液が含浸されている。また、ケース2の外周は外缶5によって覆われている。
上記封口板4は、その外周部が、ケース2の上端部を内側へ折り返すように形成されたカシメ部2aと、その下側に位置してケース2に円周方向に連続して形成された絞り部2bとの間に、ゴム状弾性材料よりなる環状のガスケット6を介して気密的に固定されている。また、この封口板4には、本体素子3にそれぞれリード線7を介して接続された一対の電極端子8が厚さ方向に貫通して設けられるとともに、圧力開放弁11が設けられている。電極端子8はそれぞれその一部がインサート成形によって封口板4に埋設された状態で一体化されており、またその外周面に形成された環状の鍔部8aによって封口板4に対して抜け止めされている。
(1)封口板
上記封口板4は、高分子材料によってプレート状に成形された、例えば円板状、楕円状、あるいは、略方形に成形されており、この封口板4に、アルミニウム等よりなる電極端子8が厚さ方向に貫通するように埋設されており、この電極端子8の外側端面に、SPCC、ニッケル、ステンレス等の金属板よりなる外部端子(図示せず)が取り付けられる。
高分子材料からなる封口板4の成形材質としては、樹脂材料、エラストマ(ゴム、熱可塑性エラストマ、樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等の弾性体)、樹脂材料とエラストマの積層板材料等が用いられる。
樹脂材料としては、ポリオレフィン系樹脂、メタロセン触媒にて重合したポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶性樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、ガラス繊維、炭素繊維またはウィスカー等の繊維状充填剤、炭素粒子、マイカ、ガラスビーズ等の粒子状充填剤等の充填剤・補強材、金属酸化物または加工助剤等が適宜配合される。
エラストマとしては、ゴム材料では、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル変性ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素系ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムが挙げられ、架橋剤、充填剤、可塑剤または老化防止剤等を適宜配合する。また熱可塑性エラストマでは、オレフィン系熱可塑性エラストマ、エステル系熱可塑性エラストマ、アミド系熱可塑性エラストマ、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等が挙げられ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤または充填剤を適宜配合する。樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等のエラストマでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、フェノール系樹脂とアクリルゴム、ブチルゴムまたはフッ素ゴム等との混合物等が挙げられる。
上記高分子材料は、要求される耐熱性に応じて適宜選択される。当該実施例では、耐熱性およびコストの面で熱硬化性樹脂の一つであるフェノール樹脂を用いている。
尚、本実施例では、封口板4と電極端子8はインサート成形により一体化されているが、これに限らず、封口板4と電極端子8とが別体で構成され、封口板4の成形後に電極端子8を一体化するタイプの封口板であっても良い。
(2)圧力開放弁
上記圧力開放弁11は、通常の使用状態では内圧が設定された開弁圧以下となっているので閉弁状態にあり、コンデンサ1内の圧力が所定値を上回ったときに開弁してこの圧力を開放するものであって、以下のように構成されている。
実施例1・・・
すなわち、図2に示すように、上記封口板(ハウジング)4にその上面側すなわち容器外部A側に開口する平面円形の凹部が設けられてこの凹部が弁取付空間12とされており、この弁取付空間12に対してその上方(外側)すなわち容器外部A側から、容器内部Bと弁取付空間12とを連通する連通孔14を遮るように配置される気液分離膜16と、この気液分離膜16の外側に配置されて当該圧力開放弁11の弁座をなす軸部17と、弁取付空間12に圧入されるとともに軸部17の外周に配置されて当該圧力開放弁11の弁体をなす弁本体18と、封口板4に固定されて弁本体18を抜け止めする抜け止め手段としての皿バネ19とがこの順序で順次組み付けられている。弁取付空間12の底面部には、径方向内向きのフランジ部13が設けられており、このフランジ部13の内周空間が、容器内部Bと弁取付空間12とを連通する上記連通孔14とされている。フランジ部13の上面には、環状を呈するビード状のシール突起15が設けられている。
気液分離膜16は、気体は透過するが液体は透過しない気液分離性を備えたシリコンゴムによって円板状に成形されており、比較的薄肉の膜部16aの外周縁部に環状を呈する比較的厚肉の取付部16bが形成されて、この取付部16bがフランジ部13の上方に配置されている。
軸部17は、その中心軸線を上下方向に向けて配置されており、その外周面17aが上記弁座として機能する。また、この軸部17の下端部には円板状を呈する平面状の押圧部20が同芯的に一体成形されており、その外径寸法は、シール突起15の外径寸法よりも大きく、かつ弁取付空間12の内径寸法よりも小さく設定されている。また、この押圧部20には、上記気液分離膜16の膜部16aの上方に位置して、連通孔21が所要数等配状に設けられている(例えば3等配)。この平面状の押圧部20は、弁本体18の圧入時に弁本体18の底面部により押圧され、フランジ部13の内面との間で気液分離膜16の取付部16bを挟み込む。
弁本体18は、補強環23にゴム状弾性材製の弾性体24を加硫接着したリップシール部材22によって構成されている。補強環23は、弁取付空間12の内周面12aに圧入・嵌合された筒状部23aの一端に径方向内方へ向けて端壁部23bを一体成形したものである。弾性体24は、補強環23の筒状部23aの外周面に被着されて弁取付空間12の内周面12aをシールする外周シール部24aと、この外周シール部24aに一体成形された径方向内向きのリップ24bとを一体に有しており、この径方向内向きのリップ24bが当該圧力開放弁11における弁体として作用する。すなわち、このリップ24bはガータスプリング(スプリング)25を嵌着される等して軸部17に対して所定の大きさの締めしろをもって接触(着座)しており、容器内部Bの圧力が所定値以下にあるときには閉弁しており、容器内部Bの圧力が所定値を上回ると、リップ24bが軸部17から離れて開弁する。したがって、所定値を上回った分の圧力を容器外部Bへ放出することが可能とされている。そして、内圧が開放されると、リップ24b自体の弾性とガータスプリング25の緊迫力による復元力によって直ちに閉弁する。
上記弾性体24の材質としては、ゴム材料ではブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル基含有ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム(EPDM)、フッ素ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムから選択することができ、架橋剤、充填剤、可塑剤又は老化防止剤等を適宜配合する。また、熱可塑性エラストマでは、オレフィン系熱可塑性エラストマ、エステル系熱可塑性エラストマ、アミド系熱可塑性エラストマ、スチレン系熱可塑性エラストマとして水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体あるいは水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等から選択することができ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤又は充填剤等を適宜配合する。樹脂材料とゴムの混合物又はブロック共重合体又はグラフト共重合体等のエラストマでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、ブチルゴム又はフッ素ゴムとの混合物から選択することができる。
補強環23の材質としては、鉄、銅、チタン、ニッケル等の金属材料が用いられるが、好ましくは耐腐食性に優れたステンレス鋼か、合成樹脂、セラミックなどを用いるのが良い。耐腐食性のある材料を用いた場合は、この補強環23を電解液側に露出してもしなくても良いが、耐腐食性のない材料を用いた場合は、電解液側に露出しないように完全に埋設状態とする必要がある。
皿バネは19、環状を呈して弁取付空間12の内周面12aに圧入・固定されており、弁本体18を押さえてこの弁本体18が上方すなわち容器外部A側へ抜け出るのを防止している。
上記構成の圧力開放弁11においては、内圧は、容器内部Bから連通孔14,21を経由し、その途中で気液分離膜16を透過し、容器外部Aへ放出される。
上記構成の圧力開放弁11によれば、以下の作用効果を奏することが可能である。
すなわち、上記構成の圧力開放弁11においては、上記したように封口板4に設けた弁取付空間12にその外側すなわち容器外部Aから、気液分離膜16、軸部17、弁本体18および皿バネ19がこの順序で順次組み付けられる構成とされているために、封口板4の下面側から取り付ける部材が何も存在しない。したがって、これらの部品群よりなる圧力開放弁11の組み付けをエージング後に行なうことができ、また、気液分離膜16として耐水性の劣るシリコンゴム膜を使用しても、外気水分の影響を受けることなく、よってその特性劣化を防止することができる。
また、軸部17に設けた平面状の押圧部20が、弁本体18の圧入時に弁本体18の底面部に押圧されてフランジ部13との間に気液分離膜16の取付部16bを挟み込む構成とされているために、気液分離膜16と封口板4との界面を十分にシールすることができる。したがって、この両者4,16の界面から内部収容物である電解液が漏れるのを防止することができる。当該実施例では、フランジ部13の上面にシール突起15が設けられているために、シール性の一層の向上が図られている。
また、上記構成の圧力開放弁11では、封口板4に対して別体とされた軸部17が弁本体18の圧入時にこの弁本体18によって自動調芯される構成とされている。したがって、軸部17と弁本体18との接触面圧を全周に亙って均一に保つことができ、よって安定した開弁特性を得ることができる。
尚、上記実施例では、弁取付空間12に弁本体18を圧入する際の荷重の大きさや圧入量(圧入距離)によって気液分離膜16のつぶし量を管理する構成とされているが、この構造によると、弁本体18に弾性体24のスプリングバック等が生じることから、管理が難しい一面がある。これを防止するには、以下の構成が良い。
第二実施例・・・
すなわち、第一実施例において、軸部17と弁本体18の外周シール部24aとを一体化した構成とした。更に詳しくは、図3に示すように、封口板4にその上面側すなわち容器外部A側に開口する平面円形の凹部が設けられてこの凹部が弁取付空間12とされており、この弁取付空間12に対してその上方(外側)すなわち容器外部A側から、容器内部Bと弁取付空間12とを連通する連通孔14を遮るように配置される気液分離膜16と、この気液分離膜16の上方にされて当該圧力開放弁11の弁体をなす弁本体18と、この弁本体18の内周側に配置されて当該圧力開放弁11の弁座をなす軸部17と、封口板4に固定されて軸部17を抜け止めする抜け止め手段としての皿バネ19とがこの順序で順次組み付けられている。弁取付空間12の底面部には、径方向内向きのフランジ部13が設けられており、このフランジ部13の内周空間が、容器内部Bと弁取付空間12とを連通する上記連通孔14とされている。フランジ部13の上面には、環状を呈するビード状のシール突起15が設けられている。また、補強環23の下面にも同様にビード状のシール突起27を設けても良い。
軸部17は、その中心軸線を上下方向に向けて配置されており、その外周面17aが上記弁座として機能する。また、この軸部17の上端部には円板状を呈する平面状の天板部26が同芯的に一体成形されており、更にこの天板部26の外周縁部にその下方へ向けて筒状を呈する押圧部20が同芯的に一体成形されている。この筒状の押圧部20の外径寸法は、シール突起15の外径寸法よりも大きく、かつ弁取付空間12の内径寸法よりも小さく設定されている。この筒状の押圧部20は、皿バネ19の圧入時に皿バネ19により押圧され、フランジ部13内面との間で気液分離膜16の取付部16bを弁本体18の基部(補強環23)とともに挟み込む。天板部26には連通孔21が所要数等配状に設けられている(例えば3等配)。
弁本体18は、その基部としての補強環23にゴム状弾性材製の弾性体24を加硫接着したリップシール部材22によって構成されている。補強環23は平板状に成形され、その外径寸法は、シール突起15の外径寸法よりも大きく、かつ弁取付空間12の内径寸法よりも小さく設定されている。弾性体24は、補強環23の内周縁部に加硫接着された径方向内向きのリップ24bを有しており、この径方向内向きのリップ24bが当該圧力開放弁11における弁体として作用する。すなわち、このリップ24bはガータスプリング25を嵌着される等して軸部17に対して所定の大きさの締めしろをもって接触しており、容器内部Bの圧力が所定値以下にあるときには閉弁しており、容器内部Bの圧力が所定値を上回ると、リップ24bが軸部17から離れて開弁する。したがって、所定値を上回った分の圧力を容器外部Bへ放出することが可能とされている。そして、内圧が開放されると、リップ24b自体の弾性とガータスプリング25の緊迫力による復元力によって直ちに閉弁する。
尚、当該第二実施例のその他の構成は、上記第一実施例と同じであるので、その説明を省略する。
上記構成の圧力開放弁11においても、内圧は、容器内部Bから連通孔14,21を経由し、その途中で気液分離膜16を透過し、容器外部Aへ放出される。
上記構成の圧力開放弁11によれば、上記第一実施例における作用効果のほかに、以下の作用効果を奏することが可能である。
すなわち、上記構成の圧力開放弁11では、気液分離膜16のつぶし量が皿バネ19のストローク量または圧入荷重で容易に管理されるために、より製品特性(気液分離膜16と封口板4とのシール性)を安定化させることができる。
(A)は本発明の実施例に係る圧力開放弁を有するコンデンサの縦断面図、(B)は同コンデンサの平面図 本発明の第一実施例に係る圧力開放弁の断面図 本発明の第二実施例に係る圧力開放弁の断面図 従来技術に係る圧力開放弁の断面図
符号の説明
1 コンデンサ(圧力容器)
2 ケース
3 本体素子
4 封口板
5 外缶
6 ガスケット
7 リード線
8 電極端子
11 圧力開放弁
12 弁取付空間
12a 内周面
13 フランジ部
14,21 連通孔
15,27 シール突起
16 気液分離膜
16a 膜部
16b 取付部
17 軸部
17a 外周面
18 弁本体
19 皿バネ(抜け止め手段)
20 押圧部
22 リップシール部材
23 補強環
23a 筒状部
23b 端壁部
24 弾性体
24a 外周シール部
24b リップ
25 ガータスプリング
26 天板部
A 容器外部
B 容器内部

Claims (2)

  1. 圧力容器の封口板(4)に設けた弁取付空間(12)内に設置されるとともに前記圧力容器内の圧力が所定の開弁圧を上回ったときに開弁して前記圧力を開放する圧力開放弁(11)において、
    前記圧力容器の内部と前記弁取付空間(12)とを連通する連通孔(14)を遮るように配置される気液分離膜(16)と、前記気液分離膜(16)の外側に配置されて前記圧力開放弁(11)の弁座をなす軸部(17)と、前記弁取付空間(12)に圧入されるとともに前記軸部(17)の外周に配置されて前記圧力開放弁(11)の弁体をなす弁本体(18)と、前記封口板(4)に固定されて前記弁本体(18)を抜け止めする皿バネ等の抜け止め手段(19)と、を有し、
    前記軸部(17)には前記弁本体(18)の内側に配置される平面状の押圧部(20)が一体成形され、前記平面状の押圧部(20)は、前記弁本体(18)の圧入時に前記弁本体(18)に押圧されて前記弁取付空間(12)の内面との間に前記気液分離膜(16)を挟み込むものであることを特徴とする圧力開放弁。
  2. 圧力容器の封口板(4)に設けた弁取付空間(12)内に設置されるとともに前記圧力容器(12)内の圧力が所定の開弁圧を上回ったときに開弁して前記圧力を開放する圧力開放弁(11)において、
    前記圧力容器の内部と前記弁取付空間(12)とを連通する連通孔(14)を遮るように配置される気液分離膜(16)と、前記気液分離膜(16)の外側に配置されて前記圧力開放弁(11)の弁体をなす弁本体(18)と、前記弁本体(18)の内周に配置されて前記圧力開放弁(11)の弁座をなす軸部(17)と、前記封口板(4)に固定されて前記軸部(17)を抜け止めする皿バネ等の抜け止め手段(19)と、を有し、
    前記軸部(17)には前記弁本体(18)の外周側に配置される筒状の押圧部(20)が一体成形され、前記筒状の押圧部(20)は、前記抜け止め手段(19)の装着時に前記抜け止め手段(19)に押圧されて前記弁取付空間(12)の内面との間に前記弁本体(18)の基部および前記気液分離膜(16)を挟み込むものであることを特徴とする圧力開放弁。
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