JP2005123423A - 圧力開放弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力開放弁を小径化することができ、もって限られたスペースに設置可能な信頼性の高い開閉動作を行うことができる圧力開放弁を提供する。
【解決手段】圧力容器の封口板2に設けられ、圧力が所定値を超えたときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁1において、封口板2に設けた圧力開放口3の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体7と、弁本体7の内周側に配置され、弁座として機能する弁軸14とを有しており、弁本体7が圧力開放口3の内面に一体成形されている。この構成によると補強環やゴム状弾性体製の外周シール部等を省略することができることから、弁全体の径寸法d1を小径化することができる。
【選択図】図1
【解決手段】圧力容器の封口板2に設けられ、圧力が所定値を超えたときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁1において、封口板2に設けた圧力開放口3の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体7と、弁本体7の内周側に配置され、弁座として機能する弁軸14とを有しており、弁本体7が圧力開放口3の内面に一体成形されている。この構成によると補強環やゴム状弾性体製の外周シール部等を省略することができることから、弁全体の径寸法d1を小径化することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、弁装置の一種である圧力開放弁に係り、更に詳しくは、圧力容器の封口板に設けられ、圧力容器内の圧力が所定値を超えて上昇したときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁に関するものである。本発明の圧力開放弁は、自動車関連分野または家電関連分野等において、例えば、電池(一次電池および二次電池を含む)、燃料電池、コンデンサ(電解コンデンサおよび電気二重層コンデンサを含む)、キャパシタ等の電気または電子部品における圧力容器、あるいは一般機器の圧力容器の封口板に設けられる圧力開放弁に関するものである。
例えば、従来の密閉型のアルミ電解コンデンサあるいは電気二重層型コンデンサ等は、その素子本体を収容した圧力容器の開口部が、ガスケットを介して封着された封口板によって閉塞されている。そして、このように完全な密閉構造にすると、急激な負荷が加わった場合に、ジュール発熱によって容器の内部圧力が上昇し、作動効率の低下や製品寿命の低下を来すおそれがある。また、このため、従来から、圧力容器の底部に切り込みを入れて破裂板としたり、また、蓋にゴム製のキャップを取り付けて安全弁とすること等により圧力容器の破裂防止を図ったり、あるいは、封口板の圧力開放口に、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表される多孔質膜に撥水処理を施すことによって、気体は透過するが液体は不透過として容器の内圧を外部に開放する役割をもつブリーザを取り付けて、容器内部に発生するガスの圧力を開放できるようにしたもの等が開発されている。
しかしながら、この技術によれば、封口板に破裂板や安全弁を用いた場合には、容器が一度破裂してしまうと、それ以後は使用できず、よって繰り返しての使用ができない。
また、封口板に設けられたブリーザは、圧力容器の内圧を一定に保ち、電解液等の内封液の漏洩を防止するといった機能を有するが、通常の使用状態で発生する熱および内圧でも、容器内のガスがブリーザから僅かに放出されるため、電解液が蒸発によって減少しやすく、外部からの水蒸気の侵入も起こりやすい。また、劣悪な環境下においては、ブリーザの多孔質膜が目詰まりを起こすこともあり、安定した性能を期待することが困難であった(例えば特許文献1参照)。また、ブリーザは急激な内圧上昇には対応できないため、ブリーザとは別に、内圧が所定値以上となった時にこの内圧を瞬時に開放して容器の爆発を防止するための防爆弁を設ける必要があった。
そこで、本願発明者らは先に、図7に示す圧力開放弁51を開発しており、この圧力開放弁51は以下のように構成されている。
すなわち先ず、圧力容器の開口部に取り付けられる封口板52にその内外を連通する圧力開放口53が設けられており、この圧力開放口53の内部に弁軸54が設けられている。この弁軸54は円周上複数の梁部55を介して封口板52に対して一体成形されるとともに梁部55から図上上向きに設けられており、よってこの弁軸54の外周側であって梁部55の上方に弁体収容空間56が設けられている。この弁体収容空間56の内部であって圧力開放口53の内面にはゴム状弾性体製のリップ状弁体57が気密的に嵌着されており、そのリップ先端部57aが弁座として機能する弁軸54の外周面54aに密接している。リップ先端部57aは定常時には弁軸54の外周面54aに密接して閉弁しているが、圧力容器内の圧力が所定値を超えて上昇するとその圧力により弾性変形して弁軸54の外周面54aから離れ、開弁して内部の気体を外部へ開放する。
したがって、上記構成の圧力開放弁51によれば、定常時はリップ先端部57aが弁軸54の外周面54aに密接して閉弁しているために、外部のダストや水分等の異物が圧力開放口53を介して圧力容器内に浸入するのを防止することができ、また、上記したように圧力容器内の封止圧力が定常値を上回るとリップ先端部57aが弾性変形して弁軸54の外周面54aから離れ、開弁するために、圧力容器内の高圧を外部へ開放することができる。
このように上記圧力開放弁51は、圧力開放弁として十分な機能を有しているが、なお以下の点で改良の余地がある。
すなわち、上記圧力開放弁51は、図示したようにゴム状弾性体製のリップ状弁体57に、その剛性を確保しかつガス透過面積を低減するために、補強環58を内包している。したがって上記圧力開放弁51では、補強環58の厚さ分のスペースが必要とされ、また補強環58および封口板52間のシール性を確保すべく補強環58の外周側にもゴム状弾性体製の外周シール部59を設けなければならないために、補強環58を内包した圧力開放弁51はその径寸法d0がどうしても大きくなってしまう。
その一方で、キャパシタやコンデンサ等の圧力容器には近年、その占有スペースを縮小するよう小型化の要求があり、この要求にしたがって圧力容器を小径化または扁平化すると、封口板52も小径または扁平となって、圧力開放弁装着スペースが小さくなり、よって上記したような補強環58を内包した圧力開放弁51を装着することができなくなる。図8はその一例として、平面形状が扁平化された圧力容器60を示しており、このように圧力容器60が扁平化されて平面長円形とされると、これに伴って封口板52も平面長円形とされる。封口板52には一対の電極61,61が取り付けられていて、その分の平面スペースが必要とされるので、圧力開放弁装着スペースSとしては一対の電極61,61間の極く限られたスペースしか残されておらず、このように狭いスペースに補強環58を内包した圧力開放弁51を設置することはできない。
また、狭いスペースに用いられるシールリップを有する圧力開放弁としては、図9に示すように、電池ケースに用いられ、内圧が上昇した場合に、リップ67が開弁動作し、内圧を大気開放する排気弁64がある(特許文献2)。この排気弁64は、樹脂等の弾性材が用いられ、また、本体ハウジング65と排気弁64とは別体で構成されていることから、排気弁64は排気口62内にその段部68に止め具66を用いて圧入されている。
しかしながら、このような排気弁64の装着方法では、排気弁64は圧入力により、排気弁64の変形や装着ズレなどが生じるために、本体ハウジング65と排気弁64との密封性が安定しない。さらに、リップ67の内周側への接触状態がばらつくため、軸部63に対するリップ67の押し付け力も不安定になる。したがって、液漏れや開弁圧のばらつき等が生じてしまうので、開閉動作が安定せず、信頼性の高い開閉動作を行うことができない。
また、特に樹脂弾性材よりも軟らかいゴムのような弾性材からなる圧力開放弁の場合や、圧力開放弁自体が小さくなればなるほど、圧力開放弁のハウジングへの装着時における上記不具合の影響は顕著に現れる。
本発明は以上の点に鑑みて、圧力開放弁を小径化することができ、もって限られたスペースに設置可能な信頼性の高い開閉動作を行うことができる圧力開放弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の圧力開放弁は、圧力容器の封口板に設けられ、圧力容器内の圧力が所定値を超えて上昇したときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁において、前記封口板に設けた圧力開放口の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体と、前記弁本体の内周側に配置され、弁座として機能する弁軸とを有し、前記弁本体は、前記圧力開放口の内面に一体成形されていることを特徴とするものである。
上記構成を備えた本発明の圧力開放弁においては、封口板の圧力開放口の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体が圧力開放口の内面に一体成形されているために、その構成から補強環を省略することができ、またゴム状弾性体製の外周シール部を省略することができる。したがってこの分、弁全体の径寸法を小径化することが可能となる。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明の圧力開放弁によれば、封口板の圧力開放口の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体が圧力開放口の内面に対して一体成形されているために、その構成から補強環およびゴム状弾性体製の外周シール部を省略することができ、この分、弁全体の径寸法を小径化することができるので、圧力容器の小型化が可能になる。したがって、封口板が小型化されても、この小型の封口板の限られたスペース内に設置可能な信頼性の高い開閉動作を行うことができる圧力開放弁を提供することができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る圧力開放弁1の断面を示している。当該実施例に係る圧力開放弁1は、キャパシタまたはコンデンサ等の圧力容器の封口板2に設けられ、定常時は閉弁しており、容器の内圧が所定値を超えて上昇した場合に開弁して圧力を開放し、内圧が開放されると直ちに閉弁するものであって、以下のように構成されている。
当該実施例に係る圧力開放弁1は、封口板2、弁本体(単にシールリップとも称する)7、弁軸14およびバネ(エキステンションスプリングとも称する)12の四部品によって構成されている。
(1)封口板
封口板2は、圧力容器の開口部を閉塞すべく所定の材質によってプレート状に形成されており、その外周部(図示せず)が、ケースの上端部を内側へ折り返すように形成されたカシメ部と、その下側に位置して、ケースに内周方向に連続して形成された絞り部との間に、ゴム状弾性材料からなる環状ガスケットを介して密封的に固定されている。
封口板2は、圧力容器の開口部を閉塞すべく所定の材質によってプレート状に形成されており、その外周部(図示せず)が、ケースの上端部を内側へ折り返すように形成されたカシメ部と、その下側に位置して、ケースに内周方向に連続して形成された絞り部との間に、ゴム状弾性材料からなる環状ガスケットを介して密封的に固定されている。
また、その平面上の所定位置に当該封口板2の内外を連通する圧力開放口3が設けられている。圧力開放口3の内面には、その下部(圧力容器の内部側)に位置して、弁本体7を取り付けるための内向きの突起部(凸部とも称する)4が設けられており、またその上部(圧力容器の外部側)には、弁軸14を取り付けるための段差部5が設けられている。また、図示はしないが封口板2には所定数の電極が厚さ方向に貫通するように取り付けられている。
封口板2の材質は、樹脂材料、エラストマー(ゴム、熱可塑性エラストマー、樹脂材料とゴムの混合物、ブロック共重合体またはグラフト共重合体等の弾性体)または樹脂材料とエラストマーの積層板材料から選ばれる。
樹脂材料としては、ポリオレフィン系樹脂、メタロセン触媒にて重合したポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶性樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、ガラス繊維、炭素繊維またはウィスカー等の繊維状充填剤、炭素粒子、マイカ、ガラスビーズ等の粒子状充填剤等の充填剤・補強材、金属酸化物または加工助剤等が適宜配合される。
エラストマーとしては、ゴム材料では、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル変性ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムが挙げられ、架橋剤、充填剤、可塑剤または老化防止剤等を適宜配合する。また、熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系熱可塑系エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等が挙げられ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤または充填剤を適宜配合する。また、樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等のエラストマーでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、フェノール系樹脂とアクリルゴム、ブチルゴムまたはフッ素ゴムとの混合物が挙げられる。
(2)弁本体
弁本体7は、内向きの環状リップ状に形成されており、封口板2に対して一体成形、すなわちその成形と同時に封口板2と一体化されている。そして、この弁本体7は、リップ部9が封口板の中心方向に向くように、圧力開放口3と弁軸14との間に配置されている。この弁本体7には、封口板2の突起部4に対して一体成形された取付部8と、この取付部8から上方へ向けて一体成形されたリップ部9とが一体に設けられており、リップ部9の内周端部9aが弁軸14の軸部15の外周面15aに密接することにより閉弁し、軸部15の外周面15aから離れることにより開弁する。リップ部9の外周面には、弁軸14に対するリップ部9の緊締力を増大させるバネ12を取り付けるための溝部10が設けられている。
弁本体7は、内向きの環状リップ状に形成されており、封口板2に対して一体成形、すなわちその成形と同時に封口板2と一体化されている。そして、この弁本体7は、リップ部9が封口板の中心方向に向くように、圧力開放口3と弁軸14との間に配置されている。この弁本体7には、封口板2の突起部4に対して一体成形された取付部8と、この取付部8から上方へ向けて一体成形されたリップ部9とが一体に設けられており、リップ部9の内周端部9aが弁軸14の軸部15の外周面15aに密接することにより閉弁し、軸部15の外周面15aから離れることにより開弁する。リップ部9の外周面には、弁軸14に対するリップ部9の緊締力を増大させるバネ12を取り付けるための溝部10が設けられている。
図2にリップ部9を拡大して示すように、リップ部9の内周端部9aの先端形状は弁軸14に対する接触幅を確保するために、半径0.2mm以上の断面円弧形に形成されている。
また、リップ部9の斜面部9b,9cの傾斜角度α,βはそれぞれ5〜90°に設定されているが、内側斜面部9bの傾斜角度αおよび外側斜面部9cの傾斜角度βは何れが大きくても良い。
弁本体7の材質は、ゴム材料では、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル変性ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムが挙げられ、架橋剤、充填剤、可塑剤または老化防止剤等を適宜配合する。また、熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系熱可塑系エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等が挙げられ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤または充填剤を適宜配合する。また、樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等のエラストマーでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、フェノール系樹脂とアクリルゴム、ブチルゴムまたはフッ素ゴムとの混合物が挙げられる。
(3)弁軸
弁軸14は、弁本体7の内周側に配置される軸部15と、その上端に一体成形され、封口板2の段差部5に嵌合される鍔部16とを一体に有しており、弁座としての機能を有する。封口板2に対する鍔部16の固定方法は嵌合のほか、接着等の方法を用いても良い。鍔部16には当該鍔部16の内外を連通する穴状の連通口17が少なくとも一箇所設けられており、開弁時にこの連通口17を通して内封ガス(圧力)を開放する。
弁軸14は、弁本体7の内周側に配置される軸部15と、その上端に一体成形され、封口板2の段差部5に嵌合される鍔部16とを一体に有しており、弁座としての機能を有する。封口板2に対する鍔部16の固定方法は嵌合のほか、接着等の方法を用いても良い。鍔部16には当該鍔部16の内外を連通する穴状の連通口17が少なくとも一箇所設けられており、開弁時にこの連通口17を通して内封ガス(圧力)を開放する。
弁軸14の材質は、樹脂材料、エラストマー(ゴム、熱可塑性エラストマー、樹脂材料とゴムの混合物、ブロック共重合体またはグラフト共重合体等の弾性体)または樹脂材料とエラストマーの積層板材料から選ばれる。
樹脂材料としては、ポリオレフィン系樹脂、メタロセン触媒にて重合したポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶性樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、ガラス繊維、炭素繊維またはウィスカー等の繊維状充填剤、炭素粒子、マイカ、ガラスビーズ等の粒子状充填剤等の充填剤・補強材、金属酸化物または加工助剤等が適宜配合される。
エラストマーとしては、ゴム材料では、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル変性ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムが挙げられ、架橋剤、充填剤、可塑剤または老化防止剤等を適宜配合する。また、熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系熱可塑系エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等が挙げられ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤または充填剤を適宜配合する。また、樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等のエラストマーでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、フェノール系樹脂とアクリルゴム、ブチルゴムまたはフッ素ゴムとの混合物が挙げられる。
また、上記材質の他、ステンレスのような耐腐食性のある材質であっても良い。
(4)バネ
バネ12は、コイルスプリングの両端を結合して環状にしたものであって、リップ部9の外周面に形成した円周溝部10に、適当に広げた状態で嵌着され、高温時のリップ9の軟化や、経時的な弁本体7の材質劣化(老化)による緊迫力の低下を補償するものである。図示したバネ12は環状のピッチ巻きコイルスプリングであって所謂ガータースプリングであるが、図3に示すような中実線をコイル巻きしたものや、図4に示すような板バネ等であっても良い。
バネ12は、コイルスプリングの両端を結合して環状にしたものであって、リップ部9の外周面に形成した円周溝部10に、適当に広げた状態で嵌着され、高温時のリップ9の軟化や、経時的な弁本体7の材質劣化(老化)による緊迫力の低下を補償するものである。図示したバネ12は環状のピッチ巻きコイルスプリングであって所謂ガータースプリングであるが、図3に示すような中実線をコイル巻きしたものや、図4に示すような板バネ等であっても良い。
バネ12の材質は、鉄、銅、チタン、ニッケル等の金属材料が選択されるが、好ましくは耐腐食性に優れたステンレス鋼が良い。
尚、温度や老化によるリップ部9の緊迫力低下を補償する手段としては、締め付け効果のある弾性体であればよく、上述したようにガータースプリング以外のバネを用いることもできる。また、開弁圧の設定値や温度条件によっては、このようなバネは、必ずしも設ける必要はない。
キャパシタまたはコンデンサ等においては、その長寿命化を図るべく電解液を多量に封入すると、圧力容器内の圧力の上昇に伴って圧力開放弁が開弁したときに、開放ガスが圧力容器内部の電解液とともに外に噴き出ることが想定される。このような場合には、図6に示すように弁軸14の連通口17にガス透過膜18を設置するのが好適である。
ガス透過膜18は、発生ガスは透過するが電解液は透過しないという選択性を有する膜であり、耐薬品性に優れかつ撥水性のある素材から作製された不織布であっても良い。ガス透過膜18の素材は、電解液との反応を小さくするため、塩素イオン・ハロゲン化物含有率が500ppm以下であり、重金属の含有率も100μg/cm2以下のものが良い。撥水性は後処理で持たせても良い。また、このガス透過膜18は、PTFE製の連続気孔の多孔質体の膜であってこれに撥水処理を施したものであっても良く、この場合の素材としては、PTFEの他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアミドイミド等が適用可能である。
上記構成の圧力開放弁1を製造するに際しては先ず、封口板2の圧力開放口3の内面であって突起部4の回りにゴム状弾性体製の弁本体7を一体成形する。
次いで図5に示すように、弁本体7の溝部10にバネ12を嵌着し、その後に同図に示すように、弁軸14を封口板2の外側(図上上方)から圧力開放口3に差し込み、鍔部16を段差部5に嵌合することによって弁軸14を封口板2に取り付ける。この状態で、弁軸14の軸部15は弁本体7の内周側に圧入され、その外周面15aに弁本体7のリップ部9の内周端部9aが密接するために、当該圧力開放弁1の閉弁状態が実現されることになる。
尚、封口板2に対する弁軸14の取付けは、封口板2を圧力容器の開口部に取り付ける以前に行っても良いが、封口板2を圧力容器の開口部に取り付けてから行うことも可能である。
尚、本実施の形態では、弁本体7は封口板2の圧力開放口3の内面に設けられた突起部4を圧力容器の内部側取付部8’と圧力容器の外部側取付部8の両面と接合しているが、一体成形手段としては、弁本体7と封口板2とが接合していれば良く、突起部4の圧力容器の内部側のみと接合するものであっても良い。
また、弁本体7の材質が外部側取付部8側に回りやすくするために、突起部4に貫通孔等の連結路を設けてもよい。
さらに、封口板2の圧力開放口3の内面に設けられた突起部4に接着剤を塗布したり、弁本体7の材質として突起部4に対して接着性のある材質を用いることにより、更に封口板2と弁本体7とを強固に接合できる。
上記構成の圧力開放弁1によれば、以下の作用効果が発揮される。
(1)上記圧力開放弁1の作動状態において、定常圧力容器内の圧力が所定値以下の時は、弁軸14の軸部15の外周面15aに弁本体7のリップ部9の内周端部9aが密接して閉弁しているために、外部のダストや水分等の異物が圧力開放口3を介して圧力容器内に浸入するのを防止することができる。また、圧力容器内の圧力が所定値を超えて上昇すると、その圧力によりリップ部9が弾性変形して軸部15の外周面15aから離れ、開弁するために、圧力容器内の圧力を外部へ開放することができる。したがって、圧力開放弁としての基本性能を十分に発揮することができる。
(2)封口板2の圧力開放口3の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体7が圧力開放口3の内面に一体成形されているために、その構成から補強環およびゴム状弾性体製の外周シール部を省略することができ、よってこの分、弁全体の径寸法d1を小径化することができる。したがって圧力容器が小型化され、これに伴って封口板2が小型化されても、この封口板2に当該圧力開放弁1を設置することができる。
(3)封口板2の圧力開放口3の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体7が圧力開放口3の内面に一体成形されているために、実用新案文献1に記載の圧力開放弁(排気弁64に相当)のように、これを圧力開放口(排気口62に相当)に装着する際には圧力開放弁の変形や装着ズレなどは生じない。したがって、本実施の形態の圧力開放弁1は、封口板2との密着性の安定し、しかも、装着性もよい。また、特に樹脂弾性材よりも軟らかいゴムのような弾性材からなる圧力開放弁の場合や、圧力開放弁自体が小さい場合であっても、圧力開放弁1の封口板2への装着が容易になる。
(4)封口板2の圧力開放口3の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体7が圧力開放口3の内面に一体成形されているために、実用新案文献1に記載の圧力開放弁(排気弁64に相当)のように、リップ部(リップ67に相当)の内周側への接触状態がばらつくことはなく、弁軸(軸部63に相当)に対するリップ部の押し付け力は不安定になることはない。したがって、液漏れや開弁圧のばらつき等が生じることはなく、開閉動作が安定し、信頼性の高い開閉動作を行うことができる。
(5)封口板2の圧力開放口3の内面に突起部4が設けられ、この突起部4に対して弁本体7が一体成形されているために、この突起部4により弁本体7と封口板と2とを強固に接合でき、弁本体7を有効に抜け止めすることができる。また、突起部4は弁本体7に埋設されるので、この突起部4には弁本体7におけるガス透過面積を低減させる効果もある。
1 圧力開放弁
2 封口板
3 圧力開放口
4 突起部
5 段差部
7 弁本体
8 取付部(外部側取付部)
8’ 内部側取付部
9 リップ部
9a 内周端部
9b,9c 斜面部
10 溝部
12 バネ
14 弁軸
15 軸部
15a 外周面
16 鍔部
17 連通口
18 ガス透過膜
2 封口板
3 圧力開放口
4 突起部
5 段差部
7 弁本体
8 取付部(外部側取付部)
8’ 内部側取付部
9 リップ部
9a 内周端部
9b,9c 斜面部
10 溝部
12 バネ
14 弁軸
15 軸部
15a 外周面
16 鍔部
17 連通口
18 ガス透過膜
Claims (1)
- 圧力容器の封口板(2)に設けられ、圧力容器内の圧力が所定値を超えて上昇したときに開弁して圧力を開放する圧力開放弁(1)において、
前記封口板(2)に設けた圧力開放口(3)の内面に設けられたゴム状弾性体製の弁本体(7)と、前記弁本体(7)の内周側に配置され、弁座として機能する弁軸(14)とを有し、
前記弁本体(7)は、前記圧力開放口(3)の内面に一体成形されていることを特徴とする圧力開放弁。
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