JP2005183484A - カバーフィルムの加工方法及びプリント配線基板 - Google Patents

カバーフィルムの加工方法及びプリント配線基板

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JP2005183484A JP2003418499A JP2003418499A JP2005183484A JP 2005183484 A JP2005183484 A JP 2005183484A JP 2003418499 A JP2003418499 A JP 2003418499A JP 2003418499 A JP2003418499 A JP 2003418499A JP 2005183484 A JP2005183484 A JP 2005183484A
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賢 今西
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Abstract

【課題】 本発明は、カバーフィルムの開口部内に接着層からの接着剤の流入を防ぐようにしたカバーフィルムの加工方法を提供する。
【解決手段】 かゝる本発明は、ベースフィルム11の片面側に接着層12を有してプリント配線基板20上に被覆されるカバーフィルム10の加工方法であって、接着層12の接着剤を熱硬化型接着剤とし、プリント配線基板20側に開口する開口部10aを形成する際、ベースフィルム11及び接着層12をレーザー光線rにより一括除去すると共に、開口部10a周辺の熱硬化型接着剤を半硬化させるカバーフィルムの加工方法にあり、これにより、開口部10a内への接着剤の流入を抑える一方、開口部10a周辺の接着性能も維持することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カバーフィルムの開口部内に接着層からの接着剤の流入を防ぐようにしたカバーフィルムの加工方法、及びこのカバーフィルムを用いたプリント配線基板に関するものである。
プリント配線基板、特にフレキシブルプリント配線基板(FPC)においては、通常カバーフィルム(一般にカバーレイと呼ばれるフィルム)により、プリント配線基板上を被覆することが多い。このカバーフィルムは、一般にベースとなるベースフィルムの片面側に接着フィルムを貼り合わせたり、接着の塗布などにより接着層を設け、この接着層によりプリント配線基板上に接着させている。
このカバーフィルムにあっては、プリント配線基板側に設置される電子機器や部品などに対応して、これらの機器や部品の取り付け用の穴として、所定の部分に開口部を設ける必要がある。
従来、この開口部を形成にあたっては、接着層を形成した後のカバーフィルムに対して、金型を用いて所定の開口部を設け、その後プリント配線基板側に被覆させていた。
ところが、カバーフィルムの被覆時には、通常200〜250℃程度で加熱・加圧するため、接着層側の接着剤が開口部内に軟化して流れ出るという問題があった。
これと同種の問題に対処するため、本出願人は、ベースフィルム、接着層、金属箔(銅箔)などが積層された基板において、接着層の接着剤を加熱により硬化するタイプの熱硬化型接着剤とし、電子機器、部品などの取り付け用の穴である開口部を形成する際、レーザー光線によりベースフィルム、接着層、金属箔などを一括除去して、開口部周辺の熱硬化型接着剤を硬化させる加工方法を提案している(特許文献1)。これにより、開口部内には、接着剤の流入を防ぐダム構造が形成されて、その後の電子機器、部品などの取り付け時(加熱時)、接着剤の流入が効果的に防止されることになる。
特開2003−209336
本発明は、上記したように、同様の問題がカバーフィルム側にもあることに着目し、同様の技術をカバーフィルム側に応用する一方、カバーフィルムにあっては、本来の目的である、接着性能を最小限確保すべく、レーザー光線により開口部周辺の熱硬化型接着剤を半硬化の状態に止めることとした。つまり、この半硬化によっても、その被覆時の加熱・加圧において、開口部内への接着剤の流入が防げると同時に、開口部周辺の接着性能が最小限確保されるため、本来のカバー機能も得られるようにしたものである。
カバーフィルムの場合、プリント配線基板の最外層に位置し、例えばFPCの場合、頻繁に屈曲されることから、カバーフィルムの開口部周辺にあっても、最小限接着されていることが望ましい。このため、レーザー光線により接着性能が失われない範囲で、半硬化させて、接着剤の流入を抑える一方、開口部周辺の接着性能を確保することは、極めて重要なことである。
好都合なことに、カバーフィルムの構成は、プリント配線基板側に比較して、ベースフィルムと接着層のみの簡単な構成であるため、比較的小さなレーザー光線の照射量や照射時間であっても、開口部の形成が容易に行えるため、開口部周辺の熱硬化型接着剤を半硬化させたままとすることができるのである。本発明は、まさにこのカバーフィルムの特性に着目したのである。これに対して、プリント配線基板の場合には、ベースフィルム、接着層、金属箔などが幾層かに積層されているため、これにレーザー光線により開口部を形成する場合、ある程度の大きさの照射量や照射時間が必要とされる。この結果として、開口部周辺の熱硬化型接着剤は硬化されることとなる。
請求項1記載の本発明は、ベースフィルムの片面側に接着層を有してプリント配線基板上に被覆されるカバーフィルムの加工方法であって、前記接着層の接着剤を熱硬化型接着剤とし、前記プリント配線基板側に開口する開口部を形成する際、前記ベースフィルム及び接着層をレーザー光線により一括除去すると共に、前記開口部周辺の熱硬化型接着剤を半硬化させることを特徴とするカバーフィルムの加工方法にある。
請求項2記載の本発明は、前記請求項1により得られたカバーフィルムを、プリント配線基板上に加熱・加圧により被覆させたことを特徴とするプリント配線基板にある。
本発明のカバーフィルムの加工方法によると、開口部周辺の熱硬化型接着剤が、レーザー光線の照射により半硬化の状態となったカバーフィルムが簡単に得られる。レーザー光線では、カバーフィルムのベースフィルムと接着層とが一括して除去されるため、バリ(切断残片)などの発生もなく、高精度でかつ綺麗に穴開けすることができる。勿論、従来のように金型を用いことは不要となるため、この面からのコストダウンも可能となる。さらに、レーザー光線の走査制御はコンピュータ制御で行うことができるため、穴開けパターンの変更などにも迅速に対応することが可能で、この点からのコストダウンも期待できる。
本発明のプリント配線基板によると、カバーフィルムは従来と同様加熱・加圧で被覆することができ、また、開口部内への接着剤の流入が抑えられ、さらに、開口部周辺にあっても最小限の接着性能が得られる。
図1(A)〜(C)は、本発明に係るカバーフィルムの加工方法の一つの実施の形態を示したものである。先ず、図1(A)に示すように、ベースフィルム11と接着層12とからなるカバーフィルム10を製造する。ベースフィルム11としては、特に限定されないが、FPCの場合には、厚さ10〜15μm程度のポリイミドフィルムの使用が望ましい。接着層12の接着剤としては、レーザー光線の照射により硬化するタイプのもの、即ち、熱硬化型接着剤を使用する必要がある。この接着層12の形成にあたっては、接着フィルムを貼り合わせたり、接着剤を塗布したりすればよい。その厚さも、特に限定されないが、FPCの場合、10〜40μm程度とすればよい。
次に、図1(B)に示すように、カバーフィルム10の所定の部分にレーザー光線rを照射して、電子機器や部品の取り付け用の穴である、開口部10aを形成する。このレーザー光線照射時、ベースフィルム11と接着層12とが一括して切断除去される一方、開口部10a周辺は、局部的な加熱により、その切断端面から縁部に掛けての接着層12側の熱硬化型接着剤が半硬化領域12aとなる。これにより、本発明の目的とするカバーフィルム10が得られる。
このとき、レーザー光線rとしては、例えば炭酸ガスレーザを使用し、その照射量や照射時間を、小さめに設定することで、上記半硬化領域12aを形成することができる。
このようにして得られたカバーフィルム10を、図1(C)に示すように、プリント配線基板20側に被覆させる。このとき、カバーフィルム10の開口部10aは、例えば金属箔(銅箔)のランド部21などに開口させる。通常、この被覆時には、プリント配線基板20上にカバーフィルム10を重ね合わせ、200〜250℃程度に加熱・加圧するわけであるが、開口部10a周辺の接着層12にあっては、接着剤が半硬化の状態となっているため、開口部10a内への接着剤の流入が抑えられる一方、半硬化によって、接着性能が失われない状態であるため、開口部10a周辺にあっても、最小限の接着性能が得られる。これによって、本発明の目的とするプリント配線基板20が得られる。
なお、上記実施の形態では、主としてカバーフィルム10がFPCのカバーレイの場合について説明してきたが、本発明はカバーレイに限定されず、その他のプリント配線基板用のカバーフィルムの場合についても、或いはプリント配線基板についても勿論適用することができる。
本発明に係るカバーフィルムの加工方法の一つの実施の形態になる加工工程を示した概略説明図である。
符号の説明
10・・・カバーフィルム、 10a・・・開口部、11・・・ベースフィルム、12・・・接着層、12a・・・半硬化領域、20・・・プリント配線基板、 r・・・レーザー光線、

Claims (2)

  1. ベースフィルムの片面側に接着層を有してプリント配線基板上に被覆されるカバーフィルムの加工方法であって、前記接着層の接着剤を熱硬化型接着剤とし、前記プリント配線基板側に開口する開口部を形成する際、前記ベースフィルム及び接着層をレーザー光線により一括除去すると共に、前記開口部周辺の熱硬化型接着剤を半硬化させることを特徴とするカバーフィルムの加工方法。
  2. 前記請求項1により得られたカバーフィルムを、プリント配線基板上に加熱・加圧により被覆させたことを特徴とするプリント配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016208092A1 (ja) * 2015-06-24 2016-12-29 株式会社メイコー 立体成型部品の製造方法及び立体成型部品
JP7541246B2 (ja) 2021-07-16 2024-08-28 日亜化学工業株式会社 基板の製造方法

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