JP2010010488A - 配線基板の製造方法及び配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】穴あけや切断によって異物が発生しやすい配線基板、特にガラスクロスの入った配線基板において、配線基板からの異物の発生を抑制する。
【解決手段】高分子樹脂を含む電気的絶縁性材料から構成出された基材の表裏両面に電気的導電性を有する金属配線層をフォトリソグラフィによって形成する配線基板の製造方法であって、前記フォトリソグラフィの露光工程よりも前の工程で、前記基材の切断面を樹脂でカバーする工程と、少なくとも表裏の金属配線層を電気的に導通させるためのビア穴加工を含む穴加工を非切削加工により形成する工程と、を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は配線基板の製造方法及び配線基板に関するものである。
現在、配線基板の代表的なものとしては、ポリイミドを基材としたフレキシブル配線基板やTABテープがあり、さらにはエポキシ樹脂やBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂などをガラスクロスに含浸させたものを基材としたプリント配線基板が存在する。
これらの配線基板はモバイル機器に象徴されるように小型化の要求が強いことと、それら配線基板に実装するICチップの微細化、高密度化が進んでいることを主要因として、配線のピッチが40〜80μm以下というような微細化が要求されている。
このような微細化が進んでくると従来ではあまり問題にならなかった5〜20μmの大きさの異物も配線基板の良品率に大きく影響するようになってきている。
例えば、TABテープには、テープの位置決め用穴、搬送用穴として慣習になっているスプロケット穴や製品固有の打ち抜き穴があり、多くはプレス打ち抜き加工によって配線パターンを形成する前の工程であけられるため、プレス打ち抜きによる基材のバリや粉塵が異物となって、品質上、問題となることがある。
また、プリント配線基板においては、配線基材の樹脂が脆かったり、ガラスクロスが入っているため、位置決め穴の側面やプリント配線基板の基材を切り出した切断面に樹脂の破片や粉末が付着したり、折れたガラスクロスの破片が付着したりする現象が発生することがある。
これらの破片や粉末は、基板の切断面の複雑な凹凸部分に存在するため洗浄が難しく、洗浄後も基板の切断面に触れたり、基板に振動を与えたりすることによって、それらの破片や粉末が脱落して異物となってしまい、プリント配線基板の良品率を低下させてしまう原因となる。
また、プリント配線基板においては、両面の銅箔をエッチング等で除去してしまった基材の端面が特にチッピングしやすくなっているのでハンドリングに十分な注意が必要になるが、最近では基材の厚さが60μm以下を指向するようになってきており、チッピングを防ぐのはさらに困難になってきている。
最近では、微細な配線パターンの要求されるBGA(Ball Grid Array)パッケージ向けの配線基板として使用されているプリント配線基板が特別にモジュール基板と呼ばれて増加しており、その配線ピッチも80μmピッチ以下に微細化してきた。
このような状況にあっては、配線の間隙は通常40μm以下であるから、異物の管理規準をその1/3で規定すれば約13μmレベルの異物を管理することが要求される。
また、配線基板の表裏の金属配線を電気的に導通させるためのビア穴加工も配線ピッチの微細化の影響を受け、穴径がφ100μm以下になってきている。
このような微細なビア穴の穴あけをドリルやプレスなどの機械加工で行うと、刃物の折損、刃物の剛性不足による穴形状や寸法のばらつき、そして穴の内面が切断面や破断面であるために異物の発生源になるという問題がある。
また、BGAパッケージの実装工程では、製造コストと製造効率の観点から100個以上のBGAパッケージを1枚のシート状の配線基板に直交配列にレイアウトし、樹脂モールド後、ダイシングによって1個のBGAパッケージを製造するプロセスが一般的になってきた。このような1シートあたり100個以上を単位とした樹脂モールドにおいては、
配線基板の1シートにおける不良の数が樹脂モールドの品質に影響を与えるために1シートの中の不良数が0個になることが強く望まれている。
このような要求に従うと、100個をレイアウトしたシート状の配線基板に1個でも不良があると残りの良品99個を含めて1枚のシートを単位として不良としなければならない事態も想定され、もはや究極の良品率を目指した配線基板の製造方法が待ち望まれている。
なお、プリント配線基板の製造方法に関する技術として、プリント基板の多層化の際にマークを認識して基準穴をあける方法(特許文献1)や、マークを画像処理することにより認識精度を高める方法が知られている(特許文献2)。
特開昭60−167704号公報 特開平5−253803号公報
このように、従来の配線基板の製造方法では、異物の発生によって、金属配線の微細化、高密度化の際にフォトリソグラフィのプロセスで良品率が低下する虞がある。
本発明は、切断面の異物発生を最小限にし、異物の発生の極めて少ない加工工程により配線基板を形成する配線基板の製造方法及び配線基板を提供することを目的とする。
本発明の第1の配線基板の製造方法は、高分子樹脂を含む電気的絶縁性材料から構成された基材の表裏両面に電気的導電性を有する金属配線をフォトリソグラフィによって形成する配線基板の製造方法であって、前記フォトリソグラフィの露光工程よりも前の工程で、前記基材の切断面を樹脂によりカバーする工程と、少なくとも表裏の金属配線を電気的に導通させるためのビア穴加工を含む穴加工を非切削加工により形成する工程と、を行うものである。
この製造方法によれば、切断面の異物がカバーにより封じこめられた状態で、ビア穴を含めた穴が非接触加工により形成される。これにより、配線基板の金属配線層上を清浄に維持することができる。
本発明の第2の配線基板の製造方法では、第1の配線基板の製造方法において、前記基材の切断面をカバーする樹脂は、液状の樹脂、フィルム状に形成された樹脂、又は、それら樹脂を含む複合体である。
本発明の第3の配線基板の製造方法では、第1又は第2の配線基板の製造方法において、前記基材には、前記ビア穴を含め、前記表裏の金属配線を電気的に導通させる以外の穴が存在しない状態で、前記金属配線をフォトリソグラフィによって形成する。
金属配線上に異物がほとんど存在しない清浄な状態でフォトリソグラフィにより金属配線が形成されるので配線基板の良品率が向上する。
本発明の第4の配線基板の製造方法では、第1〜第3のいずれかの配線基板の製造方法において、前記ビア穴をめっきによって前記基材の表裏の金属配線層に電気的に導通した後に表裏の金属配線に配線パターンを形成する。
本発明の第5の配線基板の製造方法では、第1〜第4のいずれかの配線基板の製造方法において、前記金属配線層の金属面、基材の切断面をカバーする樹脂、又はその複合体に位置決め穴や認識穴の代わりに、マークを設ける。
マークは、印刷やレーザ加工(非切削加工)によって設けるのが望ましいが、金属配線層のエッチングにより形成してもよい。
本発明の第6の製造方法では、第1〜第4のいずれかの配線基板の製造方法において、前記基材にガラスクロスが含まれる。
ガラスクロスにより基材の弾性が増加する。
本発明の第7の配線基板の製造方法では、第1〜第5のいずれかの配線基板の製造方法において、前記基材を構成する高分予樹脂の150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(lHzで測定)以上である。
このようにすると基材の剛性が高くなり基材がたわみ難くなる。このため、樹脂のカバーを接着材によって貼り付ける場合に、基材に対する接着剤の膨張収縮の影響が小さくなり、基材のたわみが小さくなる。
本発明の第8の配線基板の製造方法では、第1〜第6のいずれかの配線基板の製造方法において、前記基材の切断面をカバーする樹脂の150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(lHzで測定)以下である。
基材の切断面をカバーする樹脂を低弾性にすることによって、基材の切断面をカバーしている樹脂や複合体の膨張収縮が配線基板の反りなどに影響するのを軽減する。
本発明の第9の配線基板は、第1〜第8のいずれかの配線基板の製造方法で製造された配線基板である。
本発明によれば、フォトリソグラフィの露光工程よりも前の工程で、基材の切断面を樹脂によりカバーし、少なくとも表裏の金属配線を電気的に導通させるためのビア穴加工を含む穴加工を行う。非切削加工は異物が発生することがない加工法なので、異物に起因した配線基板の良品率を大幅に向上させることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図8は、フォトリソグラフィを用いる配線基板の製造プロセス(製造方法)に配線基板の切断面をカバーするプロセスを加えた配線基板の製造方法を示すフローチャートである。図8に示すように、本実施の形態に係る配線基板の製造方法では、両面配線基板用積層板(CCL:Copper Clad Lamination)準備工程、基端端面カバー工程、ビア穴あけ工程、フォトレジスト層形成工程、フォトレジスト層露光工程、フォトレジスト層現像工程、配線パターン形成工程、フォトレジスト層剥離工程、めっき、絶縁レジスト加工工程、トリミング、スリット加工工程をこの順に実施することにより両面配線基板を製造する。
以下、図8のフローチャートに沿って本発明に係る配線基板の製造方法及び配線基板について説明する。
(両面配線基板用積層板準備工程)
この工程では、配線材料としての両面配線基板用積層板を準備する。両面配線基板用積層板は、高分子樹脂を含む電気的絶縁性材料から構成されたシート状又はロール状の配線用基板から切り出され、その切断面には、樹脂の粉末や切粉が付着していることがある。図1及び図2はこのような両面配線基板用積層板の断面図である。図1、図2に示すように、両面配線基板用積層板1aは、基材2と、配線層3,3とで構成されており、基材2の表裏表面に覆うように配線層3,3が設けられている。基材2の高分子樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂などの単体、これらの複合体も又はシリコーン、ウレタン、アクリル
などの樹脂によって構成されている。配線層3,3は、導電性めっきがしやすい金属、例えば、銅箔膜又は銅合金の薄膜から構成されており、貼り付け、蒸着、スパッタリングによって基材2に被着されている。図2は高分子樹脂とガラスクロスから構成された両面配線基板用積層板1aの構造を示す。この両面配線基板用積層板1bは高分子樹脂中にガラスクロス4を含浸させたプリプレグを用いて形成されているが、プリプレグは多層であってもよい。
(基板端面カバー工程)
図3は両面配線基板用積層板の一例である両面配線基板用積層板の1bの切断面にカバーを取り付けた状態を示す断面図である。この場合、基材2の切断面6には、スリッタやプレス(いずれも図示せず)によって両面配線基板用積層板1bの側面だけでなく、両面配線基板用積層板1bの側部に設けられたスプロケット穴(図示せず)も含まれるものとする。
両面配線基板用積層板1bの切断面6には切り出しやスプロケット穴の加工の際にバリや粉塵(ガラス繊維を含む)が付着しており、異物となってその後の工程で、ビア穴のめっきや配線層パターンのめっき2に混入することがある。
そこで、この工程では、樹脂のシート、フィルム、金属箔、樹脂、これを組み合わせて複合化した複合体、又は、液状の樹脂を塗布することにより両面配線基板用積層板1bの切断面6を含めて切断面6を包みこみ、カバー5と切断面6との間に異物を封止する。ここで、両面配線基板用積層板1bがシート材の場合は、シート材の4辺の切断面6に、樹脂のシート又はフィルム(以下、フィルムという)、金属箔、樹脂、これを組み合わせて複合化した複合体が互いに重なるように且つ切断面が露出しないように貼りつける。また、両面配線基板用積層板1bがロール材の場合は、ロール材の両端面にあたる切断面も同様にカバーする。ロール材の巻き始めと終わりの両端面は、シート材と同様に、樹脂のシート、フィルム、金属箔、樹脂、これを組み合わせて複合化した複合体を重なるように貼り付けてもよいし、他のロール材やリードテープを重ねるか、突き合わせる、例えば、カプトン粘着テープを巻き付けて両端面が露出しないようにするとよい。これによって、両面配線基板用積層板1b,1b同士のジョイント、カバー5同士のジョイントという機能も満足する。
図4(a)〜(e)は、接着剤を用いたカバーを貼り付け手順の一例を示す断面図である。なお、図4では、簡略化のため片側にカバーを取り付ける例を示しているが残りの片側には同様にカバーが取り付けられるものとする。
<カバーを樹脂フィルムで構成する場合>
高分子フィルム8を、接着材を介して貼り付けることによりカバー5とする場合、まず、図4(a)に示されるように、高分子フィルム8の上部貼り付け部を、両面配線基板用積層板1bの上面外周縁部に沿わせて接着剤により固定し、この後、図4(b)に示されるように、高分子フィルム8を両面配線基板用積層板1bの切断面6に沿わせて折り曲げながら接着する。
続いて図4(d)に示すように、両面配線基板用積層板1bの反対側において、高分子フィルム8の片側部を両面配線基板用積層板1bに接着剤7を介して貼りつけ、このローラガイドやガイド板(いずれも図示せず)によって折り曲げることにより、切断面6を包み込む。
次に、高分子フィルム8を、両面配線基板用積層板1bの切断面である側面と両面配線基板用積層板1bの下面とに接する二辺に沿わせて折り曲げながら接着する。この結果、図4(e)に示すように、両面配線基板用積層板1bの切断面6がカバー5により覆われるので、切断面6に付着している粉塵、切粉等がカバー5と切断面6との間に封止される。
高分子フィルムの貼り付けによりカバー5を形成する場合は、樹脂、好ましくは基材2の高分子樹脂と同じ高分子樹脂、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレン、アラミド、ポリフェニレンサレファイド、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子フィルムを用いるとよい。
また、カバーレイ用の材料として市販されているエポキシ系の熱硬化接着剤付のポリイミドの樹脂フィルムを用いてカバー5を形成してもよく、高分子フィルム8にエポキシ系の熱硬化接着剤を貼り合せて製作したフィルムを用いてカバー5としてもよい。
接着材は、配線基板製造のプロセスに使う酸性やアルカリ性の薬品に溶出せず、剥がれたりしないように、例えば、熱硬化型のエポキシ系の接着剤を用いるとよい。また、接着剤単体で高分子フィルム8を両面配線基板用積層板1bに貼り付ける場合は、熱硬化型接着剤が半硬化状態のシート状にしたものを使用してもよい。
これらの接着剤の選定条件としては、製造プロセスで使用される酸性やアルカリ性の薬剤に接着剤が溶出することがないように、例えば、熱硬化性の樹脂の中から選定するのが望ましい。ただし、市販のエポキシ系接着剤の中には熱硬化時の収縮が強く両面配線基板用積層板1bに反りを生じさせるものもあるので、市販のエポキシ系接着材の場合は、硬化時の収縮が少なく、硬化後においても両面配線基板用積層板1bの基材2よりも低弾性なものを選択するのが望ましい。また、熱硬化度を通常よりも低くすることでより低弾性化とした熱硬化性の接着剤を用いることでもよい。
基材2にカバー5を貼り付けると、切断面6の異物がカバー5により封止できるが、基材2の弾性とカバー5の弾性との相違や接着材の膨張収縮によって基材2にたわみが発生することがあり、たわみが大きい状態でビア穴を形成したり、配線パターンを露光すると、ビア穴や配線パターンの形状が変形したり、ビア穴や配線パターンの形成位置がずれることがある。
そこで、本実施の形態では、基材2の高分子樹脂の150℃での動的粘弾性E’を0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上として基材2の剛性を上げることによって基材2に対する熱硬化性接着剤の膨張収縮の影響を小さくするか、又はカバー5を構成している高分子フィルム8の高分子樹脂の150℃における動的粘弾性E’を0.1(Gpa)(lHzで測定)以下としてカバー5を低弾性とすることよって、カバー5を構成している高分子樹脂の弾性や接着材の膨張収縮力の影響を小さくし、これにより、基材2のたわみに起因したビア穴や配線パターンの変形及び位置ずれを防止する。この場合、基材2の高分子樹脂の150℃での動的粘弾性E’を0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上及びカバー5を構成している高分子フィルム8の高分子樹脂の150℃における動的粘弾性E’を0.1(Gpa)(lHzで測定)以下として基材2のたわみに起因したビア穴や配線パターンの変形及び位置ずれを防止するようにしてもよいし、両面配線基板用積層板1bに対して余計な応力をかけないという観点では、カバー5の厚みを25μm以下、接着剤も40μm以下としてそれぞれ低弾性としてもよい。また、たわみを小さくするだけでなく、脆さも改善する場合は、図2に示すように基材2の高分子樹脂中にガラスクロス4を配置するとよい。
この場合、基材2がガラスクロス4とカバー5とによって補強されるので、ハンドリング時のチッピングも少なくすることができる。
なお、高分子フィルム8を、接着剤7を介して両面配線基板用積層板1bに貼り付ける場合、大気圧で使用する貼り付け機やラミネーターを用いるが、気泡の混入を嫌う場合には、減圧が可能なラミネーターを単独又は組み合わせて用いることが望ましい。
<カバーを金属箔で構成する場合>
この場合は、金属箔を両面配線基板用積層板1bに貼り付けることでカバー5とする。この場合に、金属箔を配線層3の金属と同じ金属とすると、後工程において薬品に対するトラブルが減少する点、めっきが良好になる点で好ましいこれに限定されるものではない。
また、基材2を構成している高分子樹脂の150℃での動的粘弾性E’は0.1(Gp
a)(1Hzで測定)以上とし、接着材は、基材2を構成している樹脂よりも低弾性な熱硬化性接着剤を用いるとよい。
<カバーを金属箔と樹脂フィルムとの複合体で構成する場合>
高分子のシート又はフィルムに金属箔を貼り付けた複合体により配線層3,3が銅又は銅合金で形成した場合は、金属箔も銅又は銅合金で形成すると好ましい。また、基材を構成している高分子樹脂の150℃での動的粘弾性E’は0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上とし、カバー5を構成している複合体の高分子樹脂の150℃における動的粘弾性E’は、複合体全体として0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上とするとよい。また、接着材は、カバー5を構成している高分子自体が熱硬化性接着剤であってもよいし、新たに接着剤を用いてもよい。
<カバーを樹脂のみで構成する場合>
図5は、カバーの他の取り付け方法、すなわち、切断面6に対して液状の樹脂、好ましくは、液状の高分子樹脂を塗布し、樹脂を凝固させることによりカバー5とする例を示している。
液状の樹脂の塗布方法としては、ディスペンサ、刷毛、樹脂溜りに両面配線基板用積層板1bを通過させるなどの方法がある。
樹脂単体で両面配線基板用積層板1bの切断面6を覆う場合は、機械的耐久性が金属や金属と樹脂との複合体を貼り付けた場合と比べて劣るので以降の工程でのハンドリングには注意が必要となる。
(マーキング工程)
フォトリソグラフィ工程では露光のアライメントとして穴やマークを形成する。この場合に、基材2を貫通する穴をあけてしまうとその穴から異物が発生することが懸念される。
そこで、本実施の形態では、図6に示されるように、両面配線基板用積層板1bの基板端面のカバー5(高分子樹脂のカバー5、金属層(金属箔)のみカバー5又はこれらを複合化した複合体から構成されたカバー5)のみに、例えば、レーザ(非切削加工)によって止まり穴9aを形成し、この穴9aをアライメントマークとする。この時、止まり穴9aをレーザで彫る深さは、異物が発生しない深さであればよく、多少であれば、基材2に到達する深さとしてもよい。
両面配線基板用積層板1bの両面にアライメントマークが必要な場合は、カバー5の両面に同時に加工するか、カバー5に設けた片面のマークを認識してから反対面のマークを設けるようにしてもよい。
また、カバー5の両面に露光のアライメントマークを設けると、工程が複雑になるので、図7に示すように、異物の出にくい補助部材、たとえばポリイミド、ポリアミドイミド系のフィルム単体あるいはそれらとの金属を組み合わせた複合体10を両面配線基板用積層板1bの切断面6に沿わせてその上にカバー5を取り付け、カバー5と複合体10とに、貫通孔11を設けてアライメントマークとするとよい。なお、穴あけにはレーザを用い、穴あけと同時に異物を消失させるとよい。
(ビア穴あけ工程)
この工程は、表裏の配線層3,3同士を、電気的に導通させるためのビア穴を形成する工程である。ビア穴としては、貫通穴と一方が塞がったブラインドビア穴があるが、この実施例では、両面の配線層3を導通するため貫通孔を形成し、これをビア穴としている。この場合は、前記したアライメントマークの位置からビア穴を形成する座標を割りだし、UVやCOなど1種類以上のレーザを用いて両面配線基板用積層板1bの配線層3と基材2とにビア穴(図示せず)を形成する(非切削加工)。また、レーザとエッチングを用いて配線層3にビア穴径を形成してもよい。この場合は、ビア穴と同径の穴をエッチングによりカバー5に設けた後に、レーザで基材2の穴あけをしてビア穴を形成する。
また、基材2がポリイミドの場合は、薬品でのエッチングによりビア穴を開けてもよい。
このようにしていずれかの非切削加工によってビア穴を形成した後は、この工程を終了する。
(ビア穴導通めっき工程)
この工程では、ビア穴の内面にめっきを施して表裏の配線層3,3同士をめっきを介して導通する。
配線層3の銅の場合には、デスミア処理、導電化処理、無電界銅めっき、電解銅めっき工程を順次行い、ビア穴のめっきにより表裏の配線層3の電気的に導通する。
この場合、後の金属配線の形成を容易にするには、ビア穴に対して充填めっきを行うことが好ましい。充填めっきが困難な場合は、導電性樹脂を充填する。デスミア処理は、ビア穴の内壁面やその周縁部に付着している付着物を非切削加工であるレーザにより焼き、焦げカス(スミア)を除去する処理であり、導電性処理は、導電性皮膜形成液および導電性めっき液により導通化処理層を前記ビア穴内面に被着させて両面の配線層3,3を電気的に導通する処理である。
(フォトリソグラフィ工程)
この工程では、周知のサブトラクト法やセミアディティブ法により、両側の配線層3,3に対してフォトレジスト層(図示せず)を形成し(フォトレジスト工程)、次に、フォトレジスト層に露光を施して配線パターン(図示せず)を焼き付ける(配線パターン焼付け工程)。この後は、配線パターンの現像を行う(配線パターン現像工程)。
(配線パターン形成工程)
この工程では、金属配線に不要な部分をエッチングにより除去し、配線パターン(図示せず)を形成する。
(フォトレジスト膜剥離工程)
この工程では、電子部品を実装するため配線パターン上のフォトレジスト膜を剥離する。
(めっき、絶縁レジスト加工工程)
この工程ではビア穴にめっきを充填する充填めっきし、絶縁レジスト加工を行う。
(トリミング、スリット工程)
この工程では、1枚の両面配線基板用積層板1bのシート材ごとにトリミングしたり、両面配線基板用積層板1bのシートごとに必要な配線穴をあけたり、スリットによりロール材の形態で出荷できるように裁断する。このとき、両面配線基板用積層板1bの側部の不要部分ごとカバー5を除去して配線基板の製造を終了する。
この工程において、トリミング、穴あけ、スリットの際に発生する異物については、配線基板の表面に付着しているだけであり、例えば高圧水洗浄によって比較的容易に洗浄が可能である。したがって、この工程以降の工程においても配線基板の良品率が一定水準以上のレベルで維持される。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、次のような作用、効果が得られる。
(1)両面配線基板用積層板1a,1bの切断面6をカバー5により覆うと、切断面6に付着している異物が移動することも、また、粉塵として舞い上がることもない。これにより異物の少ない状態でフォトリソグラフィを用いた金属配線の形成が可能となるので、パターニングの良品率が大幅に向上し、配線ピッチが80μm以下の要求に対応でき、1
シートの当たりの不良のパッケージ数を減らすことができる。
(2)150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上の高分子樹脂で基材2を構成し、両面配線基板用積層板1a,1bの剛性を接着剤7の収縮力よりも大きくすると、接着剤の収縮の影響が小さくなり、両面配線基板用基材のたわみ量も小さくなる。このため、ビア穴や配線パターンを正確な位置に変形なく形成することができる。
(3)また、150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(1Hzで測定)以下の高分子樹脂でカバー5を構成すると、接着材の収縮力に対してカバーの剛性(弾性)が小さくなり、相対的に、両面配線基板用積層板の剛性が増すので、(2)と同様と同様の作用・効果を得ることができる。
(4)また、150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(1Hzで測定)以上の高分子樹脂で基材2を構成し、150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(1Hzで測定)以下の接着材でカバーを接着すると、(2),(3)と同様の作用・効果が得られる。
(5)基材を高分子樹脂のほかにガラスクロスで構成すると、基材の脆さを改善できる。これにより、ハンドリング際のチッピングを防止することができる。
(6)また、カバーを切断するまでは、両面配線基板用積層板の両側部がカバーによって被覆されており、カバーによって強化されているので、ハンドリングによりチッピングが発生することを防止することかできる。
なお、本実施の形態では、両面配線基板用積層板1bを用いてカバー5の取り付けや加工工程について説明したが、両面配線基板用積層板1aについても同様にしてカバー5が取り付けられるものとする。これにより、両面配線基板用積層板1aを用いた場合でも配線基板の良品率が向上する。
以下、本発明の変形例について説明する。
図9は、基材2の切断面をカバーする方法として、上下に樹脂と高分子樹脂のフィルム又はシートの複合体からなカバー5を貼り、切断面の近傍で2枚の複合体をさらに貼り合わせた形態を示す。このようにすると、両面配線基板用積層板1bの側部を覆うカバー5の強度が増加するので、ハンドリングが容易になる。また、両面配線基板用積層板1bの切断面6側でのチッピングを防止することができる。
図10は、図9の形態において、カバー5に設けられたアライメント部12にアライメント穴として貫通穴9をあけて、貫通穴9が表裏共通となるようにしたものである。
図11は、基材2とほぼ同じ厚さの補助部材13を切断面6に沿わせた形態を示す。補助部材13は、異物の発生しにくい高分子樹脂で構成されてもよいし、銅などの金属と高分子樹脂が組み合わせたもので構成してもよい。
補助部材13を設けるとカバー5を単純化でき、また、ハンドリング時は、カバー5を介して補助部材13を挟持することになるので、ハンドリングが容易になると共に、ハンドリングの際のチッピングの防止に貢献することができる。
図12は、図11の補助部材を樹脂と高分子フィルムの複合体からなるカバー5で包み込むように沿わせた形態を示す。これにより、図11で説明したカバー5、アライメント部12よりもハンドリングがしやすくなる。
図13は、図11のカバー5と補助部材とにアライメント穴として貫通穴9を設けた例を示す。
なお、図5における樹脂単体で切断面をカバーする場合において、その樹脂をUV硬化型の樹脂としてもよい。このようにすると、UV光を照射するだけで、熱を加えることなく樹脂を硬化させることができる。
また、金属箔を、切断面6に予め貼り付けておいて、これに液状の樹脂を塗布して複合化した複合体とすることにより、樹脂単体からなるカバー5を補強してもよい。なお、金属箔は、網目状として複合化を容易にしてもよい。
このように、本発明は種々の改変が可能であり、本発明がこの改変された発明に及ぶことは当然である。
本発明の実施の形態に係る両面配線基板用積層板を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係り、ガラスクロスにより強化された両面配線基板用積層板の断面図である。 本発明の実施の形態に係り、両面配線基板用積層板の切断面にカバーを取りつけた状態を示す断面図である。 本発明に係るカバーの取り付け手順を示す工程図(フローチャート)である。 本発明の実施の形態に係り、両面配線基板用積層板の切断面に塗布によりカバーを設けた状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係り、両面配線基板用積層板のカバーにアライメントマークを設けた様子を示す断面図である。 図7のアライメントマークにおける断面図である。 本発明の実施の形態に係る配線基板の製造方法を示すプロセスフローチャートである。 本発明に係る変形例を示す断面図である。 本発明に係る変形例を示す断面図である。 本発明に係る変形例を示す断面図である。 本発明に係る変形例を示す断面図である。 本発明に係る変形例を示す断面図である。
符号の説明
1a 両面配線基板用積層板
1b 両面配線基板用積層板
2 基材
3 配線層
4 ガラスクロス
5 カバー
6 切断面
7 接着剤
8 高分子フィルム
9 貫通穴
9a 穴
10 複合体
11 貫通孔
12 アライメント部
13 補助部材

Claims (9)

  1. 高分子樹脂を含む電気的絶縁性材料から構成された基材の表裏両面に電気的導電性を有する金属配線をフォトリソグラフィによって形成する配線基板の製造方法であって、
    前記フォトリソグラフィの露光工程よりも前の工程で、
    前記基材の切断面を樹脂によりカバーする工程と、
    少なくとも表裏の金属配線を電気的に導通させるためのビア穴加工を含む穴加工を非切削加工により形成する工程と、
    を行う
    配線基板の製造方法。
  2. 前記基材の切断面をカバーする樹脂は、液状の樹脂、フィルム状に形成された樹脂、又は、それら樹脂を含む複合体である請求項1記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記基材には、前記ビア穴を含め、前記表裏の金属配線を電気的に導通させる以外の穴が存在しない状態で、前記金属配線をフォトリソグラフィによって形成する請求項1又は2記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記ビア穴をめっきによって前記基材の表裏の金属配線に電気的に導通した後に表裏の金属配線に配線パターンを形成する請求項1〜3いずれかに記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記金属配線の金属面、基材の切断面をカバーする樹脂、又はその複合体に位置決め穴や認識穴の代わりに、マークを設ける請求項1〜4いずれかに記載の配線基板の製造方法。
  6. 前記基材にガラスクロスが含まれる請求項1〜5いずれかに記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記高分予樹脂の150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(lHzで測定)以上である請求項1〜6いずれかに記載の配線基板の製造方法。
  8. 前記基材の切断面をカバーする樹脂の150℃における動的粘弾性E’が0.1(Gpa)(lHzで測定)以下である請求項1〜7いずれかに記載の配線基板の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかの製造方法によって製造された配線基板。
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