JP2005183020A - 燃料電池の生成水供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アノード排ガスから気液分離器で分離した生成水を電磁バルブやポンプといった電気機器を使用することなく生成水利用部に供給し、装置の大型化や重量の増加、電力の消費を防止すると共に、気液分離器の構成を簡素化するようにした燃料電池の生成水供給装置を提供する。
【解決手段】気液分離器(64)を、それよりも下方に配置された生成水利用部(カソードガス供給系)に生成水流路(70)を介して接続すると共に、生成水流路(70)に下流側が上方に向けて形成された堰き止め部(70A)を設け、アノード排ガスから分離した生成水(あるいは予め注入した純水)を前記堰き止め部(70A)の上端(70d1)に至るまでの生成水流路(70)に滞留させる一方、滞留量が増加して前記堰き止め部(70A)の上端(70d1)を超えて下流(70e)に流出した生成水を生成水利用部に供給する。
【選択図】図2

Description

この発明は、燃料電池の生成水供給装置に関し、より詳しくは、気液分離器で燃料電池のアノード排ガスから生成水を分離し、加湿器などの生成水利用部に供給する燃料電池の生成水供給装置に関する。
燃料電池から排出されるアノード排ガスには、発電に伴って生成された生成水が含有される。かかる生成水は、気液分離器などによってガス成分と分離された後、カソードガスの加湿器やアノードガスの改質器などに供給され、広く再利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−195209号公報
気体と液体を分離する気液分離器としては、例えば特許文献2に記載される技術を挙げることができる。特許文献2に記載される気液分離器は、アノード排ガスを燃焼させて得た燃焼ガスから水分を分離するものである。かかる気液分離器は、容器内に燃焼ガスを導入し、そこで凝縮して分離した水分を前記容器の下部空間に滞留させると共に、滞留した水分を容器底面に設けられた開口部から外部に排出することで、構成を簡素化している。
特開平6−5301号公報
ところで、気液分離器で分離した生成水を加湿器などの生成水利用部に供給するには、例えば特許文献1に記載されるように、ポンプや電磁バルブを使用することが考えられる。しかしながら、ポンプや電磁バルブといった電気機器を使用すると、構成が複雑となって装置の大型化や重量の増加を招くと共に、それらを駆動するための電力が必要になるという不具合があった。
一方、ポンプや電磁バルブを使用せずに生成水を生成水利用部に供給する構成として、生成水利用部を気液分離器よりも下方に配置し、生成水の水頭圧を利用することが考えられるが、その場合、気液分離器を特許文献2に記載されるような簡素な構成とすることができなかった。特許文献2に記載されるような気液分離器を用いた場合、生成水の滞留量が零になると、容器内に導入されたアノード排ガスが、生成水が通過すべき流路を通って生成水利用部へと排出されてしまうからである。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、アノード排ガスから気液分離器で分離した生成水を電磁バルブやポンプといった電気機器を使用することなく生成水利用部に供給し、装置の大型化や重量の増加、電力の消費を防止すると共に、気液分離器の構成を簡素化するようにした燃料電池の生成水供給装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1にあっては、燃料電池のアノード排ガスを導入してガス成分と生成水に分離する気液分離器と、前記気液分離器をそれよりも下方に配置された生成水利用部に接続する生成水流路とを備え、前記生成水を前記生成水流路を介して前記生成水利用部に供給する燃料電池の生成水供給装置であって、前記生成水流路は、その下流側が重力方向において上方に向けて形成された堰き止め部を備えるように構成した。
また、請求項2にあっては、前記生成水流路に、その内圧を調整する内圧調整口を設けるように構成した。
また、請求項3にあっては、前記気液分離器が、第1の部材と、前記第1の部材に組み付けられる第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材に挟持されるシール部材と、前記シール部材と共に前記第1の部材と前記第2の部材に挟持される気液分離膜とからなるように構成した。
また、請求項4にあっては、前記生成水流路が、逆U字管であるように構成した。
請求項1にあっては、燃料電池のアノード排ガスを導入してガス成分と生成水に分離する気液分離器と、前記気液分離器とそれよりも下方に配置された生成水利用部を接続する生成水流路とを備え、前記生成水を前記生成水流路を介して前記生成水利用部に供給する燃料電池の生成水供給装置であって、前記生成水流路は、その下流側が重力方向において上方に向けて形成された堰き止め部を備えるように構成した、より詳しくは、アノード排ガスから気液分離器で分離した生成水を、前記堰き止め部の上端に至るまでの生成水流路に滞留させておく一方、滞留量が増加して前記堰き止め部の上端を超えて下流に流出した生成水を前記生成水利用部(例えば、カソードガスの加湿器やアノードガスの改質器など)に供給するように構成したので、気液分離器で分離した生成水を電磁バルブやポンプといった電気機器を使用することなく生成水利用部に供給することができ、よって装置の大型化や重量の増加、電力の消費を防止することができる。
また、生成水を、堰き止め部までの生成水流路に滞留させておくことで、気液分離器に導入されたアノード排ガスが生成水流路を通って生成水利用部へと排出されるのを防止でき、よって気液分離器の構成を簡素化することができる。
また、請求項2にあっては、前記生成水流路に、その内圧を調整する内圧調整口を設けるように構成したので、生成水流路の内圧が負圧となって滞留した生成水が一度に流出してしまうことがない。即ち、生成水の滞留量が零になるのをより確実に防止することができ、よって気液分離器に導入されたアノード排ガスが生成水流路を通って生成水利用部へと排出されるのをより確実に防止することができる。
また、請求項3にあっては、前記気液分離器が、第1の部材と、前記第1の部材に組み付けられる第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材に挟持されるシール部材と、前記シール部材と共に前記第1の部材と前記第2の部材に挟持される気液分離膜とからなるように構成した、即ち、前記第1の部材と前記第2の部材を組み付けるとき、前記第1の部材と前記第2の部材で前記シール部材と前記気液分離膜を挟持し、よって前記シール部材と前記気液分離膜を前記気液分離器に取り付けるように構成したので、上記した効果に加え、気液分離器の構成をより簡素化することができると共に、分解、組み立て作業を容易に行うことができる。
また、請求項4にあっては、前記生成水流路が、逆U字管であるように構成したので、上記した効果に加え、装置の構成をより簡素化することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る燃料電池の生成水供給装置の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る燃料電池の生成水供給装置を、発電ユニットの一部として示す概略図である。
図1において、符合10は、この実施例に係る燃料電池の生成水供給装置を備えた発電ユニットを示す。発電ユニット10は、燃料電池12や配管類など、発電に必要な要素が携帯自在な大きさにパッケージ化されてなる。
燃料電池12(具体的には積層体(セルスタック))は、単電池14(セル)を複数個、具体的には70個積層して形成され、定格出力1.05kwを発生する。尚、単電池14は、電解質膜(固体高分子膜)と、それを挟持するカソード電極(空気極)とアノード電極(燃料極)と、各電極の外側に配置されたセパレータとからなる公知の固体高分子型燃料電池であり、詳しい説明は省略する。
燃料電池12には、カソードガス供給系20が接続される。カソードガス供給系20は、空気を吸引するエアブロワ22と、エアブロワ22を燃料電池12のカソード電極の入口側に接続するカソードガス流路24aとを備える。また、カソードガス流路24aの途中には、符号24bで示す分岐路が設けられ、かかる分岐路は、冷却ガス流路として燃料電池12に接続される。即ち、エアブロワ22で吸引された空気は、酸素を含むカソードガスとして、カソードガス流路24aを介して燃料電池12のカソード電極に供給されると共に、燃料電池12を冷却する冷却ガスとして、冷却ガス流路24bを介して燃料電池12に供給される。
また、燃料電池12には、アノード電極にアノードガス(水素ガス)を供給するアノードガス供給系30が接続される。アノードガス供給系30は、水素ガスを高圧で封入したアノードガスボンベ32と、アノードガスボンベ32を燃料電池12に接続するアノードガス流路34a〜34dと、それらの途中に配置された後述する各要素とからなる。
アノードガスボンベ32は、手動のボンベバルブ36を介してレギュレータ38に接続され、レギュレータ38は、第1のアノードガス流路34aを介してエジェクタ40に接続される。第1のアノードガス流路34aの途中には、メインバルブ42(手動弁)が配置される。また、第1のアノードガス流路34aには、メインバルブ42をバイパスする第2のアノードガス流路34bが接続され、第2のアノードガス流路34bの途中には、第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46が配置される。
エジェクタ40は、第3のアノードガス流路34cを介してアノード電極の入口側に接続されると共に、第4のアノードガス流路34dを介してアノード電極の出口側に接続される。
燃料電池12には、さらに、カソード排ガス(使用後のカソードガス)を排出するためのカソードガス排出系50が接続される。カソードガス排出系50は、カソード電極の出口側に接続されたカソード排ガス流路52aを備えると共に、カソード排ガス流路50aの途中には、符号52bで示す分岐路が設けられ、かかる分岐路は、冷却排ガス(使用後の冷却ガス)の流路として燃料電池12に接続される。
また、燃料電池12は、発電によって生成された生成水をアノード電極からパージするパージ系60を備える。パージ系60は、一端がエジェクタ40に接続されたアノード排ガス流路62と、アノード排ガス流路62の他端に接続された気液分離器64と、アノード排ガス流路62の途中に配置された第3の電磁バルブ66とを備える。
気液分離器64は、生成水流路70を介して前記したカソードガス供給系20(具体的には、そのうちのカソードガス流路24a)に接続されると共に、ガス成分還流路72を介して前記したアノードガス供給系30(具体的には、そのうちの第3のアノードガス流路34c)に接続される。
燃料電池12の出力端子12tには、出力回路100が接続される。出力回路100は、第1のDC−DCコンバータ102およびリレー104を介して図示しない外部機器に接続されると共に、第2のDC−DCコンバータ106を介してECU110(電子制御ユニット)に接続される。ECU110には、外部からオン・オフ自在な運転スイッチ112が接続されると共に、前記したリレー104や図示しない電圧センサなどが接続される。
次いで、上記した構成を前提に燃料電池12の発電動作について説明する。
アノードガスボンベ32に封入された高圧の水素は、ボンベバルブ36が手動で開弁されることによってレギュレータ38に供給される。レギュレータ38で減圧、調圧されたアノードガスは、メインバルブ42が手動で操作(開弁)されることによって第1のアノードガス流路34aを介してエジェクタ40に供給され、さらに第3のアノードガス流路34cを介して燃料電池12のアノード電極に供給される。尚、図1に示す第1から第3の電磁バルブ44,46,66は、いずれもノーマル・クローズ型の電磁バルブ(非通電時に閉弁し、通電時に開弁する電磁バルブ)であり、燃料電池12の非運転時は全て閉弁されているものとする。
燃料電池12の各単電池14では、アノード電極に供給されたアノードガスがカソード電極に存在するカソードガスと電気化学反応を生じることにより、発電が開始される。尚、アノード電極から排出されたアノード排ガスは、第4のアノードガス流路34dを介してエジェクタ40に還流され、第3のアノードガス流路34cを介して再度アノード電極に供給されて再利用される。
燃料電池12の発電が開始されると、その電力は出力回路100に設けられた第2のDC−DCコンバータ106で適宜な大きさの直流電圧に変換された後、ECU110に動作電源として供給される。
電力の供給を受けて起動させられたECU110は、第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46を開弁し、第2のアノードガス流路34bを介してアノードガスを燃料電池12に供給すると共に、エアブロワ22を動作させる。
エアブロワ22で吸引された空気は、カソードガスあるいは冷却ガスとして燃料電池12に供給される。燃料電池12に供給されたカソードガスは、電気化学反応に供された後、カソード排ガス流路52aを介して燃料電池12の外部へと排出される。また、燃料電池12においてその冷却に供された冷却ガスは、冷却排ガス流路52bを介して燃料電池12の外部へと排出される。
尚、ECU110が起動して第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46が開弁されると、メインバルブ42を手動で操作する必要がなくなる。このため、ECU110は、燃料電池12の発電が開始されてECU110が起動したこと、換言すれば、外部機器への電力供給の準備が整ったことを、音声や表示などの適宜な報知手段(図示せず)を介して操作者に報知する。
そして、外部機器への電力供給の準備が整ったことを知った操作者によって運転スイッチ112が手動で操作(オン)されると、ECU110は、出力回路100に設けられたリレー104を動作させて第1のDC−DCコンバータ102と外部機器を導通させる。これにより、燃料電池12で発電された電力は、第1のDC−DCコンバータ102で適宜な大きさの直流電圧に変換された後、リレー104を介して外部機器へと供給される。
また、ECU110は、電圧センサの出力などに基づいて第3の電磁バルブ66を動作させ、発電によって生成された生成水のパージを実行する。具体的には、電圧センサの検出値が所定値以下に低下したとき、アノード排ガス流路62に配置された第3の電磁バルブ66を開弁する。
これにより、生成水を含有するアノード排ガスは、第4のアノード流路34d、エジェクタ40、アノード排ガス流路62を通過して気液分離器64に導入され、そこで生成水とガス成分(未反応の水素ガスなど)とに分離される。アノード排ガスから分離された生成水は、生成水流路70を介してカソードガス供給系20のカソードガス流路24aに供給され、カソードガスを加湿する。即ち、カソードガス供給系20が、生成水利用部となる。また、アノード排ガスから生成水が分離された後の残余のガス成分は、ガス成分還流路72を介してアノードガス供給系30の第3のアノードガス流路34cに供給され、アノードガスとして再利用される。
図2は、気液分離器64と生成水流路70などを示す拡大断面図である。尚、この明細書において、上方、下方、あるいは上端や下端などの上下関係を示す記載は、全て重力方向における上下関係を表すものとする。
図2に示すように、気液分離器64は、底面(下面)が開口された上部部材64a(第1の部材)と、上面が開口された下部部材64b(第2の部材)とに分割された2分割構造とされ、外観視において略円柱状を呈する。また、気液分離器64は、オーリング(シール部材)64cと、気液分離膜64dを備える。尚、気液分離膜64dは、気体は通過させ、液体は通過させない公知の多孔質膜からなる。
下部部材64bの上端(開口端)付近には、下部部材64bの内周方向に突出する台座部64b1が全周にわたって形成される。台座部64b1の上面には、下部部材64bの内面に沿うように凹部64b2が全周にわたって形成される。また、下部部材64bの外面には、バックル64b3が複数個設けられる。
一方、上部部材64aの下端(開口端)付近には、前記凹部64b2に対峙する凸部64a1が全周にわたって形成される。また、上部部材64aの外面には、前記したバックル64b3が係止されるべきフック64a2が複数個設けられる。
気液分離膜64dは、下部部材64bの上端の内径と同径あるいは略同径の円形に形成され、その縁部64d1は前記凹部64b2の直上に配置される。また、オーリング64cは、気液分離膜の縁部64d1の直上に配置される。
上部部材64aと下部部材64bは、上部部材64aに設けられたフック64a2に、下部部材64bに設けられたバックル64b3を係止させることにより、互いに隙間なく組み付けられる。
このとき、気液分離膜の縁部64d1は、その直上に配置されたオーリング64cと共に、上部部材に形成された凸部64a1と下部部材に形成された凹部64b2によって挟持される。これにより、気液分離器64にオーリング64cと気液分離膜64dが取り付けられ、気液分離器64の内部空間が、それぞれ気密に保たれた上部空間64Aと下部空間64Bとに分割される。
このように、この実施例に係る気液分離器64にあっては、上部空間64Aを形成する上部部材64aと、上部部材64aに組み付けられて下部空間64Bを形成する下部部材64bと、前記上部部材64aと下部部材64bに挟持されるオーリング64cと、オーリング64cと共に上部部材64aと下部部材64bに挟持される気液分離膜64dからなるようにしたので、気液分離器64の構成が簡素であり、その分解、組み立て作業を容易に行うことができる。
気液分離器64の説明を続けると、下部部材64bの側面には、第1の開口部64b4が穿設される。第1の開口部64b4には、前記したアノード排ガス流路62が接続される。即ち、気液分離器の下部空間64Bには、アノード排ガスの導入口が設けられる。また、下部部材64bの底面(下面)には、第2の開口部64b5が穿設され、第2の開口部64b5には、前記した生成水流路70が接続される。即ち、気液分離器の下部空間64Bにおいて前記第1の開口部64b4よりも下方には、生成水の排出口が設けられる。
生成水流路70は、図示の如く、逆U字管からなる。生成水流路70の構造について具体的に説明すると、生成水流路70は、第2の開口部64b5に連続し、下流側が下方に向けて形成された第1の部位70aと、第1の部位70aに屈曲して連続し、下流側が水平方向に向けて形成された第2の部位70bと、第2の部位70bに屈曲して連続し、下流側が上方に向けて形成された第3の部位70cと、第3の部位70cに屈曲して連続し、上流側から下流側にかけて上方に突出する円弧状に形成された第4の部位70dと、第4の部位に屈曲して連続し、下流側が下方に向けて形成された第5の部位70eとからなる。尚、第5の部位70eの下流には、気液分離器64よりも下方に配置された生成水利用部(カソードガス供給系20)が接続される。
ここで、第4の部位70dについて詳説すると、第4の部位70dは、図示の如く、気液分離器64の第2の開口部64b5よりも上方に形成される。より具体的には、第4の部位70dは、その底面の頂部70d1が第2の開口部64d5よりも上方で、かつ、前記した第1の開口部64b4よりも下方に位置するように形成される。また、第4の部位70dの内径は、第1から第4の部位70a,70b,70c,70eの内径よりも大きく形成される。
さらに、第4の部位70dの上面の頂部70d2(管路の上面で最も上方に位置する部位)には、生成水流路70の内圧を調整するための内圧調整口70d3が穿設され、内圧調整口70d3には、封止膜70d4が取り付けられる。封止膜70d4は、気液分離膜64と同様に、気体は通過させるが液体は通過させない公知の多孔質膜からなる。即ち、第4の部位70dの内部空間は、封止膜70d4を介して大気開放される。
一方、上部部材64aの上面には、第3の開口部64a3が穿設される。第3の開口部64a3には、前記したガス成分還流路72が接続される。即ち、気液分離器の上部空間64Aには、ガス成分の排出口が設けられる。
次いで、上記した構成を前提に、生成水利用部に生成水が供給されるまでの行程について説明する。
先ず、発電ユニット10の運転を開始する前に、気液分離器64のバックル64b3とフック64a2の係止を解除して下部部材64bと上部部材64aを分割し、さらにオーリング64cと気液分離膜64dを取り外す。
そして、気液分離器の下部空間64Bに純水を所定量注入する。下部空間64Bに純水を注入すると、純水は、生成水流路70の第1の部位70aから第2の部位70bへと流入した後、下流側が上方に向けて形成された第3の部位70cから第4の部位の底面の頂部70d1までの管路に堰き止められ、その流出が阻止される。以下、下流側が上方(より詳しくは、水平方向より上方)に向けて形成された第3の部位70cから第4の部位の底面の頂部70d1までの管路を「堰き止め部70A」という。上記した所定量は、この堰き止め部70Aの上端(即ち、第4の部位の底面の頂部70d1)まで純水で満たされる量に設定される。尚、所定量の純水を目視で容易に注入できるように、気液分離器の下部部材64bの内面において、堰き止め部70Aの上端と同じ高さの部位に印を付しておくと良い。
次いで、発電ユニット10の運転を開始した後、所定のタイミングで前記した第3の電磁バルブ66を開弁することにより、アノード排ガス流路62と第1の開口部64b4を介してアノード排ガスを気液分離器の下部空間64Bに導入する。下部空間64Bに導入されたアノード排ガスは、堰き止め部70Aの上端に至るまでの生成水流路70に純水が満たされていることから、気液分離膜64dへと流れる。
このとき、アノード排ガスに含有された生成水は、気液分離膜64dを通過することなく下部空間64Bに滞留させられる。生成水の滞留量が増加すると、生成水(発電ユニット10の運転開始初期にあっては予め注入しておいた純水)が堰き止め部70Aの上端を超えて第5の部位70eへと流出し、生成水利用部に供給される。
尚、気液分離膜64dを通過したガス成分は、上部空間64A、第3の開口部64a3およびガス成分還流路72を介して気液分離器64の外部、即ち、前記した第3のアノードガス流路34cへと流入させられる。
このように、この実施例にあっては、気液分離器64を、それよりも下方に配置された生成水利用部(カソードガス供給系20)に生成水流路70を介して接続すると共に、生成水流路70に下流側が上方に向けて形成された堰き止め部70Aを設け、アノード排ガスから分離した生成水(あるいは予め注入した純水)を前記堰き止め部70Aの上端に至るまでの生成水流路70に滞留させる一方、滞留量が増加して前記堰き止め部70Aの上端を超えて下流に流出した生成水を生成水利用部に供給するようにしたので、電磁バルブやポンプといった電気機器を使用することなく生成水利用部に生成水を供給することができる。
また、堰き止め部70Aの上端に至るまでの生成水流路70に生成水を滞留させておくことにより、気液分離器64に導入されたアノード排ガスが生成水流路70を通って生成水利用部へと排出されるのを防止することができる。
ところで、堰き止め部70Aの下流が負圧になると、滞留した生成水が一度に生成水利用部に流出しまい、生成水の滞留量が零(あるいは生成水流路70のいかなる部位も満たすことのできない僅かな水量)になるおそれがある。生成水の滞留量が零(あるいは上記した僅かな水量)になると、気液分離器の下部空間64Bに導入されたアノード排ガスが生成水流路70を通って生成水利用部に排出されるという不具合が生じる。
しかしながら、この実施例にあっては、生成水流路の第4の部位70d(即ち、堰き止め部70Aの下流)に生成水流路70の内圧を調整する(具体的には、大気開放させて生成水流路70の内圧を大気圧に保つ)内圧調整口70d3を形成するようにしたので、生成水流路70の内圧が負圧となって滞留した生成水が一度に流出してしまうのを防止できる。即ち、生成水の滞留量が零(あるいは上記した僅かな水量)になるのを防止できることから、気液分離器64に導入されたアノード排ガスが生成水流路70を通って生成水利用部へと排出されるのを防止することができる。また、内圧調整口70d3が形成される第4の部位70dの内径を他の部位の内径よりも大きくしたことから、流出した生成水によって内圧調整口70d3が覆われてその機能が低下するのを防止できるため、生成水が一度に流出してしまうのをより一層効果的に防止することができる。
尚、図2では、気液分離器64の下部空間64bに滞留した生成水の水面と、堰き止め部70Aに堰き止められた生成水の水面を同じ高さで示しているが、気液分離器64の内圧と堰き止め部70Aの下流の圧力関係によっては水面の高さが一致しない場合も考えられる。また、気液分離器64に導入されたアノード排ガスによって下部空間64bの内圧が大きく上昇した場合には、滞留した生成水が押し出しされて生成水利用部へ流出する可能性がある。従って、堰き止め部70Aの高さや気液分離器64の大きさ(生成水の滞留量)は、気液分離器64や生成水流路70の接続先の構成、ならびに燃料電池12の大きさ(具体的には、発電量に応じた各気体や生成水の流量)などに応じて適宜設定すべきである。
このように、この発明の第1実施例にあっては、気液分離器64を、それよりも下方に配置された生成水利用部に生成水流路70を介して接続すると共に、生成水利用部70に下流側が上方に向けて形成された堰き止め部70Aを設け、気液分離器64で分離した生成水を、前記堰き止め部70Aの上端に至るまでの生成水流路70に滞留させておく一方、滞留量が増加して前記堰き止め部70Aの上端を超えて下流(第5の部位70e)に流出した生成水を生成水利用部に供給するようにしたので、気液分離器64で分離した生成水を電磁バルブやポンプといった電気機器を使用することなく生成水利用部に供給することができ、よって装置の大型化や重量の増加、電力の消費を防止することができる。
また、生成水を、前記堰き止め部70Aの上端に至るまでの生成水流路70に滞留させておくことで、気液分離器64に導入されたアノード排ガスが生成水流路70を通って生成水利用部へと排出されるのを防止でき、よって気液分離器64の構成を簡素化することができる。さらに、生成水流路70の内圧を調整する内圧調整口70d3を設けるようにしたので、生成水流路70の内圧が負圧となって滞留した生成水が一度に流出してしまうことがない。即ち、生成水の滞留量が零になるのをより確実に防止することができ、よって気液分離器64に導入されたアノード排ガスが生成水流路70を通って生成水利用部へと排出されるのをより確実に防止することができる。
また、気液分離器64が、上部部材64aと、前記上部部材64aに組み付けられる下部部材64bと、それらに挟持されるオーリング64cと気液分離膜64dとからなるように構成した、即ち、上部部材64aと下部部材64bを組み付けるとき、それらでオーリング64cと気液分離膜64dを挟持し、よってオーリング64cと気液分離膜64dを気液分離器64に取り付けるようにしたので、気液分離器の構成をより簡素化することができると共に、分解、組み立て作業を容易に行うことができる。
また、生成水流路70を逆U字管としたので、装置の構成をより簡素化することができる。
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、燃料電池(12)のアノード排ガスを導入してガス成分と生成水に分離する気液分離器(64)と、前記気液分離器(64)とそれよりも下方に配置された生成水利用部(カソードガス供給系20)を接続する生成水流路(70)とを備え、前記生成水を前記生成水流路(70)を介して前記生成水利用部(20)に供給する燃料電池の生成水供給装置であって、前記生成水流路(70)は、その下流側が重力方向において上方に向けて形成された堰き止め部(70A)を備えるように構成した。
また、前記生成水流路(70)に、その内圧を調整する内圧調整口(70d3)を設けるように構成した。
また、前記気液分離器(64)が、第1の部材(上部部材64a)と、前記第1の部材(64a)に組み付けられる第2の部材(下部部材64b)と、前記第1の部材(64a)と前記第2の部材(64b)に挟持されるシール部材(オーリング64c)と、前記シール部材(64c)と共に前記第1の部材(64a)と前記第2の部材(64b)に挟持される気液分離膜(64d)とからなるように構成した。
また、前記生成水流路(70)が、逆U字管であるように構成した。
尚、上記において、生成水利用部をカソードガス供給系20とし、生成水をカソードガス流路24aに直接供給するようにしたが、加湿器を設け、そこに供給するようにしても良い。また、アノードガスを改質して得る場合には、生成水を改質器に供給しても良いし、水分を利用する他の機器に供給するようにしても良い。
また、アノード排ガスから分離したガス成分を再度燃料電池12に供給し、アノードガスとして再利用するようにしたが、燃焼器に供給して燃焼させるなどしても良い。
また、生成水流路70を逆U字状としたが、生成水を滞留させる堰き止め部が形成されれば良く、例えば、逆V字状やコの字を左廻りに90度回転させた形状など、他の形状であっても良い。
また、気液分離器64を構成する上部部材64aと下部部材64bの間にオーリング64cを介挿するようにしたが、他のシール部材を用いても良い。
この発明の第1実施例に係る燃料電池の生成水供給装置を発電ユニットの一部として示す概略図である。 図1に示す気液分離器と生成水流路などの拡大断面図である。
符号の説明
12 燃料電池
20 カソードガス供給系(生成水利用部)
64 気液分離器
64a 上部部材(第1の部材)
64b 下部部材(第2の部材)
64c オーリング(シール部材)
64d 気液分離膜
70 生成水流路
70A 堰き止め部
70d3 内圧調整口

Claims (4)

  1. 燃料電池のアノード排ガスを導入してガス成分と生成水に分離する気液分離器と、前記気液分離器をそれよりも下方に配置された生成水利用部に接続する生成水流路とを備え、前記生成水を前記生成水流路を介して前記生成水利用部に供給する燃料電池の生成水供給装置であって、前記生成水流路は、その下流側が重力方向において上方に向けて形成された堰き止め部を備えることを特徴とする燃料電池の生成水供給装置。
  2. 前記生成水流路に、その内圧を調整する内圧調整口を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池の生成水供給装置。
  3. 前記気液分離器が、第1の部材と、前記第1の部材に組み付けられる第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材に挟持されるシール部材と、前記シール部材と共に前記第1の部材と前記第2の部材に挟持される気液分離膜とからなることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池の生成水供給装置。
  4. 前記生成水流路が、逆U字管であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池の生成水供給装置。
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