JP2005181990A - 薄膜構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フォトリソグラフィー等を用いずに成膜技術のみにより、基体表面に配向した板状体が形成された薄膜構造体を形成し、これにより低コストで耐熱性に優れ、液晶プロジェクタ等に用いるのに十分な特性を備えた偏光子を提供する。
【解決手段】 本発明の薄膜構造体は、表面に直線状凹凸構造を有する透明基体32上に形成された板状金属42と板状誘電体52が接した板状構造体50である。その板状構造体における板状金属42の平均間隔(d)、膜厚(H)、平均幅(W)、および基体に対する傾斜角を可視光波長領域において十分な偏光性能が得られるように設定する。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の薄膜構造体は、表面に直線状凹凸構造を有する透明基体32上に形成された板状金属42と板状誘電体52が接した板状構造体50である。その板状構造体における板状金属42の平均間隔(d)、膜厚(H)、平均幅(W)、および基体に対する傾斜角を可視光波長領域において十分な偏光性能が得られるように設定する。
【選択図】 図2
Description
本発明は液晶表示装置、光記録機器、光センサ等に使用される偏光子に関し、とりわけ偏光子として必要な偏光特性を有する薄膜構造体とその製造方法に関する。
偏光子とは複数の偏光を含む光から特定方向の偏光を取り出す光学素子であるが、各種提案がされ、実用に供されている。例えば、アスペクト比の高い柱状銀粒子がガラス中に分散した偏光ガラス、島状金属層と誘電体層を交互に積層した後に延伸させた偏光子、高分子材料を延伸し配向させた偏光フィルム、誘電体膜と金属膜を交互に積層し、膜の断面方向から光を入射する積層型偏光子などが知られている。
一方、液晶表示技術の分野では、光学系に関する小型化、軽量化、高輝度化などの技術革新が進み、ビジネス用データ表示、ホームシアター用動画表示などの各種用途に液晶表示装置が急速に普及している。特に、ランプの高輝度化、偏光変換素子による光利用効率の向上などにより高輝度化は大きく進展している。
しかし、このような輝度向上対策、小型化対策などによって光学システム内の温度上昇が問題になってきている。そのため、光学部品の耐熱性に対する要求が高まっており、特に高温下での耐久性が必要とされる。
液晶表示装置で使用される偏光板は、特許文献1に示されているような染料を用いた有機フィルムが一般的に用いられている。しかし、これら有機フィルム付き偏光板の耐熱性は、有機材料が用いられていることから本質的に低い。また、耐熱性の高い偏光フィルムとして染料系の偏光フィルムが利用されているが、この種の偏光フィルムは使用波長帯域が狭いため、利用において制約が発生する課題がある。
これらの問題を解決する目的で、ワイヤグリッド型の偏光子の適用が提案されている。ワイヤグリッド型偏光子では、ワイヤが金属、基板がガラスであり、構成材料がすべて無機材料であるので、染料系の偏光子などのような有機材料とは異なり、耐熱性が優れるという特徴を有する。特許文献2および3などに開示されている構造のワイヤグリッド型偏光子は特にこの目的に適している。
しかし、ワイヤグリッド型偏光子の作製には、ワイヤ太さ、ワイヤ間隔などを高精度で制御する必要がある。とくに、可視光対応型のワイヤグリッド型偏光子を作成する場合は、ワイヤと空隙を加えた幅を160nm以下の極微細構造にする必要があることが知られている。そのため、製造技術としてはドライエッチング、フォトリソグラフィなどの技術を用いる必要がある。これらの技術は、必要な設備が高価であり、かつ工程数が多いため、製造コストが高くなる問題点がある。
以上の偏光子の製造はいずれも複雑な工程を必要とするのに対し、成膜工程だけで基体上に偏光分離特性を有する膜を形成することも試みられている。特許文献4には、金属(Al)と透明誘電体(SiO2)を同時に平板状の基板上に相対する斜め方向から蒸着することにより、板状のAlとSiO2が貼り合わされた形で基板上に立った構造体が形成されることが述べられている。貼り合わされた板状体の平均的厚さは5nm程度、幅は30nm程度、高さは1500nm程度である。この板状体は蒸着粒子が飛来する方向に対してほぼ直角方向に配向して形成されるため、可視光に対して優れた偏光特性を示したとされている。
特開2002−296417号公報
米国特許第6108131号明細書
米国特許第6122103号明細書
特開平4−218662号公報
しかしながら、発明者らが追試を行った結果によれば、板状体の構造は基板表面付近と上端付近でまったく異なっていた。基板付近では金属が微粒子化しており、基板近傍には板状構造が形成されない。さらに、基板表面から約50nm離れた付近からは板状構造が形成されるが、板状金属の断面形状は基板から遠ざかるにつれて変化し、厚さ方向に広がる傾向が見られた。すなわち、開示されているような膜構造を得ることはできなかった。また、この方法で作製できる偏光膜の消光比は約5dBであり、偏光子としての性能は不十分であり、光通信用、液晶プロジェクタ用などには適用できないレベルである。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、成膜技術のみにより、基体表面に配向した板状体が形成された構造体を提供し、これにより低コストで特性の優れた偏光子を提供することを目的とする。
本発明は、つぎのような構造を有する薄膜構造体を対象としている。すなわち、平行な複数の直線状凹凸構造を設けた基体に、基体表面と一定の角度をもち互いに平行な複数の板状金属が形成され、この板状金属の端部が前記直線状凹凸構造の方向に沿って基体に接している薄膜構造体である。
このような薄膜構造体において、板状金属の平均間隔(d)、膜厚(H)、平均幅(W)、基体に対する傾斜角(θ)を、使用波長がλのとき、それぞれ以下の範囲とする。ここで、傾斜角θは上で定義した基体表面の法線に対する角度であり、θはこの基体表面に対する法線からの傾斜角と定義する。
0.07λ<d<0.20λ
0.15λ<H<0.90λ
0.05λ<W<0.18λ
0°≦θ≦25°
なお、膜厚(H)は、
0.15λ<H<0.50λ
の範囲であることがより好ましい。
0.07λ<d<0.20λ
0.15λ<H<0.90λ
0.05λ<W<0.18λ
0°≦θ≦25°
なお、膜厚(H)は、
0.15λ<H<0.50λ
の範囲であることがより好ましい。
このように基体上に平行な複数の金属板を配することにより、偏光特性を生じさせることができる。具体的には、基体表面に平行な複数の直線状凹凸構造を設け、この凹凸構造を利用して基体上に互いに平行な複数の板状金属を配列するように形成する。このような板状金属は成膜技術のみによって形成できるのが特徴である。さらに上記の各関係を満たすことにより、可視光領域においてとくに偏光効果が発揮される。したがってこのような構造体は薄膜偏光子に応用するのにとくに適している。
なお、本発明の基体表面には凹凸構造が形成されているため、微視的にみると基体表面に対する角度は定まらない。しかしこの凹凸構造は微細であるため、基体は巨視的にみれば平板であり、この平板の表面に対する角度は定義できる。そこで、このような巨視的な基体の表面を基体表面と呼び、凹凸構造を考慮した微視的表面を凹凸構造表面と呼んで区別することとする。
上記の基体は平行な複数の直線状凹凸構造を設けた基板と、基板表面に少なくとも1層形成された透明誘電体膜とからなり、基板に設けられた直線状凹凸構造の表面形状と、透明誘電体膜の表面形状とは異なるようにするのが望ましい。
上記のような板状金属を基板上に成長させるためには、基板表面の直線状凹凸構造は、ある程度以上の深さと均一性を必要とする。しかし凹凸構造の製法によっては容易に必要な深さを得られない場合や凹凸構造が不均一になってしまう場合もある。このような場合に、作製した凹凸構造上に透明誘電体膜を成膜することによって、凹凸の深さを助長し、また凹凸の不均一性を均一することができる。
とくに透明誘電体膜の基板凸部の最頂部での膜厚が基板凹部の最底部での膜厚に比して厚いことが望ましい。このような誘電体膜を成膜することにより、もっとも効率的に基板の凹凸の深さを助長することができる。
直線状凹凸構造は、その直線方向に垂直な断面が複数の略合同な台形をその下底を基体表面に平行な一直線上に一致させて周期的に配列した形状であり、板状金属の端部が上記台形の斜辺に対応する凹凸構造表面に接するようにすることが好ましい。
そしてさらに板状金属の端部がこの台形の頂点を挟む2辺に対応する2つの凹凸構造表面に接していることが望ましい。あるいはこの台形の配列周期の2倍の周期で板状金属が配列されていることが好ましい。
そしてさらに板状金属の端部がこの台形の頂点を挟む2辺に対応する2つの凹凸構造表面に接していることが望ましい。あるいはこの台形の配列周期の2倍の周期で板状金属が配列されていることが好ましい。
上記の直線状凹凸構造は、基板上に展開したゾル状あるいはゲル状の透明材料を複数の平行な直線状凹凸形状が刻まれている成形型で加圧成形し、焼成することにより形成できる。
微細な凹凸構造であっても、成形型の精密加工さえ行えば、繰り返し多数の基体を容易に生産することができる。
微細な凹凸構造であっても、成形型の精密加工さえ行えば、繰り返し多数の基体を容易に生産することができる。
また、上記の直線状凹凸構造は、砥粒などの粒状体を用いて基板表面を摩擦することにより、直線状凹凸形状を形成することができる。この方法によれば、さらに低コストで凹凸構造の形成が可能である。
上記の板状金属は、その一方の側面に板状誘電体が接した構造であってもよい。誘電体としては二酸化珪素を主成分とする材料であることが好ましい。このように板状誘電体と板状金属が隣接する構造の場合には、金属が誘電体で保持されておりその微粒子化を抑制することができる。
さらに板状金属間の空隙部、あるいは板状金属と板状誘電体の間の空隙部が、1.6以下の屈折率を有する透明誘電体で充填被覆されていることが望ましく、その透明誘電体としては、二酸化珪素を主成分とする材料であることが好ましい。また薄膜構造体表面を覆う透明誘電体膜を形成することが好ましい。
このように透明誘電体による充填、被覆を実施することにより、上記薄膜構造体の機械的強度が改善され、偏光子を製造する工程での取り扱いが容易になる。また、耐候性を改善することができ、加熱による酸化、微粒子化を抑制することができる。これにより信頼性の高い偏光子を提供できる。また、これら板状体の表面側を無機材料膜で被覆した場合には金属材料の酸化を抑制する機能が付与でき、さらに耐熱性が向上するので好ましい。
なお、板状金属は銀、アルミニウム、銅、白金、またはこれらの各金属を主成分とする合金であるのが好ましい。
上記薄膜構造体を製造する方法としては、表面に平行な複数の直線状凹凸構造を設けた基体に対して、その直線に対して一定の角度を有し、かつ基体の巨視的表面の法線に対して斜めの方向から金属イオン、あるいは金属原子、あるいは金属クラスタを入射成膜する。さらに上記の手順と同時に、あるいは続いて基体の直線状凹凸構造に関して上記の一定の角度を有する方向と相対する方向から、かつ基板の巨視的表面の法線に対して斜めの方向から金属イオン、あるいは金属原子、あるいは金属クラスタを入射成膜してもよい。なお、ここで基板はガラス板などの平板状部材であり、その表面の凹凸構造体を形成したもの全体を基体と呼んでいる。
板状誘電体を有する構造体を製造する場合には、上記板状金属の成膜と同時に、あるいは続いて基体の直線状凹凸構造に関して上記の一定の角度を有する方向と相対する方向から、かつ基板の巨視的表面の法線に対して斜めの方向から誘電体を構成する元素のイオン、あるいは原子、あるいはクラスタを入射成膜する。
これらの製造方法は、真空成膜法を基礎にしているため、製造工程は単純であり、また大面積に成膜できるので単位面積当たりの製造コストを抑制できる。
上記のように砥粒などの粒状体を用いて基板表面を摩擦する方法で凹凸を形成する場合には、非常に低コストで凹凸形成が可能であるが、上記のような成膜法によって板状金属を形成するのに十分な深さを有する凹凸形状が得ることができない問題がある。
上記のように砥粒などの粒状体を用いて基板表面を摩擦する方法で凹凸を形成する場合には、非常に低コストで凹凸形成が可能であるが、上記のような成膜法によって板状金属を形成するのに十分な深さを有する凹凸形状が得ることができない問題がある。
このような場合、直線状凹凸構造の凹凸直線方向に対して一定の角度を有し、かつ基体表面の法線に対して斜めの方向から誘電体を構成する元素のイオン、あるいは原子、あるいはクラスタを入射成膜し、同時に凹凸直線を含む法面を挟んだ反対側からも同時に誘電体を構成する元素のイオン、あるいは原子、あるいはクラスタを入射成膜する。
この方法によって凹凸深さを大きくすることができ、形状の整った板状金属が形成しやすくなる。また、上記誘電体膜の厚みを調整することにより、凹凸形状の不均一性を均一化することが可能となる。
本発明によれば、成膜工程により基体上に優れた偏光分離特性を有し、かつ優れた熱的耐久性を有する膜を形成できる。また、フォトリソグラフィー工程を含まないので安価に、大面積の偏光子を作製することができる。また、光学部品上に偏光子を直接形成できる。
本発明の薄膜偏光子は、表面に微細凹凸構造を有する基体に斜入射成膜することにより、蒸発粒子の入射方向から見たときに影になる部分には成膜されないことを利用して製造される。本発明者らは、誘電体材料と金属材料とでお互いに固溶しない材料の組み合わせを選択し、これら2つの材料を同時に凹凸構造と一定角度を有する方向で、かつ基体の巨視的表面の法線に対して斜め方向から入射して成膜すると2種材料が分相し、それぞれの材料の板状構造膜が互いに接することを見出した。
ここで基体の巨視的表面とは、つぎの意味をもつ。基体表面は凹凸構造を有するので、厳密には種々の方向をもった面からなっている。しかし巨視的にみて基体が平板状であれば、その巨視的な表面の方向は決定でき、ここではそのような平面を基体表面と呼び、微視的な凹凸構造の表面は凹凸構造表面と呼んで区別する。
さらに、本発明者らは、金属材料を同時に凹凸構造と一定角度を有する方向で、基体表面の法線に対して斜め方向から入射して成膜すると、板状構造金属膜が凹凸構造の頂点を中心にして垂直に立つことを見出した。
基板の凹凸構造を作成する方法としては、成形法が簡便で好ましい。金属アルコキシドなどのゾル状あるいはゲル状の透明材料を基板上に塗布し、複数の平行な直線状凹凸形状が刻まれている成形型で加圧成形し、焼成することにより、二酸化珪素を主成分とする耐候性に優れた凹凸構造を得ることができる。このほか、樹脂材料にも成形法が適用できることは周知の通りである。
しかしこの方法に特に限定されるものではない。他の手段の一つとして、フォトリソグラフィーの手法を用いることができる。その際に、パターンを形成する手法として電子線描画、干渉露光などの手法を用いることができる。これらの手法でフォトレジストなどを露光し、現像してパターン形成したフォトレジスト等をマスクとして基板材料をエッチングすることにより、所望の微細凹凸構造を得ることができる。
また、砥粒などを用いて基板表面を研磨することにより、形成できる表面凹凸も利用することができる。ただし一般に、このような方法で凹凸基板を作成すると、深い凹凸形状を得ることは困難である。特に、砥粒などを用いて凹凸を作成する場合には浅い凹凸しか形成できない。
このような場合には、透明誘電体材料を凹凸構造と一定角度を有する方向で、基体表面の法線に対して斜め方向から入射して成膜すると、板状構造透明誘電体膜が凹凸構造を助長することができることを見出した。さらに、基板法面を挟んで相対する2方向から同時であり、一定角度を有する方向で誘電体材料を入射することで凹凸構造を助長できることを見出した。
この方法を用いることによって、深さの浅い凹凸構造を透明誘電体膜によって深さの深い凹凸構造に改良することが可能であり、このような膜付き基板上に金属を斜め方向から成膜することにより、偏光機能を有する薄膜構造体を作成することが容易になる。
空隙部が存在するワイヤグリッド型の偏光子では、偏光特性を発現している板状金属が酸化また微粒子化されるという耐久性上の問題点がある。本発明の薄膜構造体においても、板状金属の間には空隙が存在するので、同様に問題が生じる。この問題を解決する手段として、本発明では薄膜偏光子を作製後にSiO2、Al2O3、SiOxNy、Si3N4などの各種材料で薄膜偏光子の空隙部を充填する方法を用いることができる。特に、上記の透明無機材料であるSiO2を空隙部に注入すれば、耐久性を著しく向上させることが可能であり好ましい。ただし、被覆方法は限定されるものではなく、液体塗布法、化学的気相成長、物理的成膜手法など様々な方法が適用可能であり、方法は限定されない。
なお、液晶表示装置で使用される偏光膜に求められる特性は、偏光度、および直線偏光に対する最大透過率である。偏光度は次の式で算出される物性値である。
偏光度(%)=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)×100%
ここで、Imaxは直線偏光に対する最大透過率、Iminは直線偏光に対する最小透過率である。また、これら透過率、偏光度の光学特性の波長依存性が小さく、入射角度依存性が小さい方が実用的には使いやすくて好ましい。
偏光度(%)=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)×100%
ここで、Imaxは直線偏光に対する最大透過率、Iminは直線偏光に対する最小透過率である。また、これら透過率、偏光度の光学特性の波長依存性が小さく、入射角度依存性が小さい方が実用的には使いやすくて好ましい。
以下に具体的な実施例について図を用いて説明する。図中、同一部材は同一符合で示し、説明を省略する場合がある。
[実施例1]
本実施例では直線状凹凸構造を成形法によって作製する。図1はこの場合に使用する成形型と作製された直線状凹凸構造の直線方向に対して垂直な断面形状を種々の場合について示している。スピンコータを用いて石英ガラス板上にテトラエトキシシラン(TEOS)系ゾル膜を塗布し、本実施例では、図1(a)に示す断面形状の成形型22を押し当てる。この状態で加熱・乾燥を行い、その後に成形型を離型する。このような作業の後に、600℃に加熱することにより、SiO2を主成分とする凹凸構造膜32をガラス基板70上に形成した。
[実施例1]
本実施例では直線状凹凸構造を成形法によって作製する。図1はこの場合に使用する成形型と作製された直線状凹凸構造の直線方向に対して垂直な断面形状を種々の場合について示している。スピンコータを用いて石英ガラス板上にテトラエトキシシラン(TEOS)系ゾル膜を塗布し、本実施例では、図1(a)に示す断面形状の成形型22を押し当てる。この状態で加熱・乾燥を行い、その後に成形型を離型する。このような作業の後に、600℃に加熱することにより、SiO2を主成分とする凹凸構造膜32をガラス基板70上に形成した。
つぎに、図10に示す遠距離スパッタリング装置のマグネトロンカソード1にAgPd合金ターゲット(Pd:2wt%添加)を取り付け、マグネトロンカソード2に二酸化珪素(SiO2)ターゲットを取り付けた。図10に示す基体10の位置に上記の凹凸構造付石英ガラス基板を取り付けた。マグネトロンカソード1は基体10の法線方向に対して80°傾斜させ、マグネトロンカソード2は80°傾斜させた位置にそれぞれ配置した。
その後、ロータリーポンプおよびクライオポンプを用いて、スパッタ室20内部の圧力を約1×10-4Paまで排気した。ターゲット室11にアルゴンガスを導入し、ターゲット室12に2%酸素混合のアルゴンガスを導入した。その時にスパッタ室内部の圧力は、3×10-2Paであった。その後、マグネトロンカソード1に直流電源により負電圧を印加し、グロー放電を起こさせた。さらに、マグネトロンカソード2には高周波(周波数、13.56MHz)を印加し、グロー放電を発生させた。
つぎに、基体10の表面上で、AgPdの堆積速度(板状金属の成長速度)が10nm/minになるようにマグネトロンカソード1に供給する電力を調整した。また、マグネトロンカソード2に供給する高周波電力を調整し、基体10の表面上でのSiO2膜の堆積速度が10nm/minになるようにした。
続いて、マグネトロンカソード1、およびマグネトロンカソード2の前面に取り付けられているシャッタ6、7を同時に開放して成膜を開始し、約20分間放置した。20分後に前記2個のシャッタ6、7を同時に閉じ、成膜を終了した。
このようにして、得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、図2の斜視図に示すような構造であった。凹凸構造膜32(石英ガラス基板は図示を省略している)上に、SiO2を主成分とする板状誘電体52と、AgPd合金(Pd:2wt%添加)を主成分とする板状金属42とが互いに接した状態で、凹凸構造膜32の凸部に整列して並んでいる。
この板状構造体50は基体表面(凹凸構造膜32を巨視的に見た場合の表面)に対してほぼ垂直に立った状態となり、各板状構造体の間には空隙部分62が存在する。TEMで観察した断面構造から、該板状金属の平均間隔(d)、膜厚すなわち高さ(H)、幅(W)、傾斜角(θ)を求めたところ、
d=75nm(λ=550nmの場合、0.14λに相当)
W=50nm(λ=550nmの場合、0.09λに相当)
H=200nm(λ=550nmの場合、0.36λに相当)
θ=0°
の形状であった。傾斜角θは上記同様に基板の巨視的表面の法線に対する角度で定義する。
d=75nm(λ=550nmの場合、0.14λに相当)
W=50nm(λ=550nmの場合、0.09λに相当)
H=200nm(λ=550nmの場合、0.36λに相当)
θ=0°
の形状であった。傾斜角θは上記同様に基板の巨視的表面の法線に対する角度で定義する。
入射光波長632.8nmでの偏光度を測定したところ、99.9%以上であり、TM偏光に対する透過率は88.2%と十分に高かった。また、400nm、550nm、700nmでの各波長での測定結果を表1に示す、いずれの波長でも高い偏光度、高い透過率を有していることが分かる。
[実施例2]
本実施例では、実施例1で作製した板状構造体の表面を覆うようにさらに膜厚約100nmのSiO2膜をスパッタリング法により形成した。このような状態で入射光波長632.8nmでの偏光度を測定したところ、99.9%以上であり、TM偏光に対する透過率は89.7%と十分に高かった。表1に示すように、他の波長においても同様な特性であった。
本実施例では、実施例1で作製した板状構造体の表面を覆うようにさらに膜厚約100nmのSiO2膜をスパッタリング法により形成した。このような状態で入射光波長632.8nmでの偏光度を測定したところ、99.9%以上であり、TM偏光に対する透過率は89.7%と十分に高かった。表1に示すように、他の波長においても同様な特性であった。
前述の試料を大気中で500℃、1時間焼成を行った。その後に光学測定を行った結果も表1に示す。加熱前とほぼ同じ光学特性が維持されており、板状構造体を誘電体膜で覆うことにより、非常に高い耐熱性を付与できることが分かった。
〔実施例3〕
本実施例では、アルミノケイ酸塩ガラス基板の表面を砥粒(粒径;100nm)を用いて研磨する方法により、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この基板の表面凹凸の概略構造は、実施例1の場合と同様の形状であったが、凹凸の深さが非常に浅く、平均的な深さが約15nmであった。なお、平均的な凹凸周期は130nmであった。
本実施例では、アルミノケイ酸塩ガラス基板の表面を砥粒(粒径;100nm)を用いて研磨する方法により、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この基板の表面凹凸の概略構造は、実施例1の場合と同様の形状であったが、凹凸の深さが非常に浅く、平均的な深さが約15nmであった。なお、平均的な凹凸周期は130nmであった。
この凹凸深さを表面に被膜を設けて強調するため、次のような工程を加えた。図8に示す遠距離スパッタリング装置のマグネトロンカソード1、カソード2の両方に硼素(B)ドープ珪素(Si)ターゲットを取り付けた。図8に示す基体10の位置に上記の凹凸構造を有するガラス基板を取り付けた。マグネトロンカソード1は取り付けた基板の法線方向に対して80°傾斜させ、マグネトロンカソード2は80°傾斜させた位置にそれぞれ配置した。
その後、ロータリーポンプおよびクライオポンプを用いて、スパッタ室20内部の圧力を約1×10-4Paまで排気した。ターゲット室11およびターゲット室12に20%アルゴン混合の酸素ガスを導入した。その時にスパッタ室内部の圧力は、3×10-2Paであった。その後、マグネトロンカソード1およびにマグネトロンカソード2に直流パルス電源により負電圧を印加し、グロー放電を起こさせた。
つぎに、ガラス基板の表面上で、SiO2の堆積速度が10nm/minになるようにマグネトロンカソード1およびマグネトロンカソード2に供給する電力を調整した。
続いて、マグネトロンカソード1、およびマグネトロンカソード2の前面に取り付けられているシャッタ6、7を同時に開放して成膜を開始し、約5分間放置した。5分後に前記2個のシャッタ6、7を同時に閉じ、成膜を終了した。
続いて、マグネトロンカソード1、およびマグネトロンカソード2の前面に取り付けられているシャッタ6、7を同時に開放して成膜を開始し、約5分間放置した。5分後に前記2個のシャッタ6、7を同時に閉じ、成膜を終了した。
このようにして得られた基体の断面構造を、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、図3に示すような断面構造であった。凹凸構造付きガラス基板72の凸部に形成されたSiO2からなる透明誘電体膜74の膜厚は凹部に形成された膜の厚さに比べて厚くなっている。凹凸の平均的な深さは約50nmとなり、凹凸構造付きガラス基板72自体の凹凸の深さ15nmに比して深く、凹凸形状が周期を保って深さが助長される結果が得られた。
つぎに、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を同時成膜した。得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、図4の斜視図に示すような構造であった。なお、基板72の凹凸構造を助長するために形成した透明誘電体膜74の断面形状は特徴を明確にするため、凹凸を誇張して示している。SiO2を主成分とする板状誘電体52と、AgPd合金を主成分とする板状金属42とが互いに接した状態で、基体の凸部に整列して並んでいる。
この板状構造体は基体を巨視的に見た表面に垂直に立った状態となり、各板状構造体の間には空隙部分が存在する。TEMで観察した断面構造から、該板状金属の平均間隔(d)、膜厚(H)、幅(W)、傾斜角(θ)を求めたところ、
d=75nm(λ=550nmの場合、0.14λに相当)
W=50nm(λ=550nmの場合、0.09λに相当)
H=200nm(λ=550nmの場合、0.36λに相当)
θ=0°
の形状であった。
d=75nm(λ=550nmの場合、0.14λに相当)
W=50nm(λ=550nmの場合、0.09λに相当)
H=200nm(λ=550nmの場合、0.36λに相当)
θ=0°
の形状であった。
入射光波長632.8nmでの偏光度を測定したところ、99.9%以上であり、TM偏光に対する透過率は89.1%と十分に高かった。また、400nm、550nm、700nmでの各波長での測定結果を表1に示す、いずれの波長でも高い偏光度、高い透過率を有していることが分かる。
[実施例4]
実施例1と同様の方法で、基体表面に凹凸構造膜、成膜の際の金属粒子の入射角度、誘電体を構成する粒子の入射角度を変更することにより各種薄膜構造体を作製した。
実施例4では、図1(b)に示す成形型24を用いて凹凸構造膜34を基板上に形成した。この基体を用いて両斜め方向からAgPd粒子を入射させたところ、図5に示すような形状の板状金属44が、基体表面凸部の斜面の両側に接して形成された。
実施例1と同様の方法で、基体表面に凹凸構造膜、成膜の際の金属粒子の入射角度、誘電体を構成する粒子の入射角度を変更することにより各種薄膜構造体を作製した。
実施例4では、図1(b)に示す成形型24を用いて凹凸構造膜34を基板上に形成した。この基体を用いて両斜め方向からAgPd粒子を入射させたところ、図5に示すような形状の板状金属44が、基体表面凸部の斜面の両側に接して形成された。
[実施例5]
実施例5では、図1(c)に示す成形型26を用いて凹凸構造膜36上に形成した。この基体を用いて斜め1方向からAgPd粒子を入射させたところ、図6に示すような形状の板状金属46が、基体表面の片側の斜面に接し、かつ基体の巨視的表面の法線方向に対して傾斜して形成された。
実施例5では、図1(c)に示す成形型26を用いて凹凸構造膜36上に形成した。この基体を用いて斜め1方向からAgPd粒子を入射させたところ、図6に示すような形状の板状金属46が、基体表面の片側の斜面に接し、かつ基体の巨視的表面の法線方向に対して傾斜して形成された。
[実施例6]
実施例6では、実施例4同様の成形型24を用いて凹凸構造膜34を形成した。つぎに、AgPdとSiO2のターゲットを基体10の法線方向に対してそれぞれ45°と80°傾斜させた位置にそれぞれ配置した。その他は実施例1と同様の条件で成膜を行ったところ、図7に示すようなSiO2を主成分とする板状誘電体58と、AgPdを主成分とする板状金属48とが互いに接した状態で、凹凸構造膜34の凸部斜面の両側にそれぞれ接し、互いに貼り合わされた状態で形成されている。この板状構造体は基体表面(凹凸構造膜34を巨視的に見た場合の表面)の法線に対して傾斜した状態となった。
実施例6では、実施例4同様の成形型24を用いて凹凸構造膜34を形成した。つぎに、AgPdとSiO2のターゲットを基体10の法線方向に対してそれぞれ45°と80°傾斜させた位置にそれぞれ配置した。その他は実施例1と同様の条件で成膜を行ったところ、図7に示すようなSiO2を主成分とする板状誘電体58と、AgPdを主成分とする板状金属48とが互いに接した状態で、凹凸構造膜34の凸部斜面の両側にそれぞれ接し、互いに貼り合わされた状態で形成されている。この板状構造体は基体表面(凹凸構造膜34を巨視的に見た場合の表面)の法線に対して傾斜した状態となった。
実施例4〜6の板状構造体の形状および寸法を求め、さらに、波長が400nm、550nm、700nmの各光に対する偏光度およびTM偏光に対する透過率を測定した。結果を表1にまとめて示す。各構造体とも90%以上の偏光度、50%以上のTM偏光に対する透過率を有し、いずれも高い偏光分離性能および高い透過率を有している。
[実施例7]
本実施例では、図1(d)に示す台形型断面形状の成形型28を用いて凹凸構造膜38を形成した。つぎに、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を同時成膜した。ただしAgPd合金はPdを10wt%添加したものを使用した。得られた試料の断面構造をTEM観察したところ、図8の斜視図に示すような構造であった。SiO2を主成分とする板状誘電体58と、AgPd合金を主成分とする板状金属48とが互いに接した状態で、基体の凸部に整列して並んでいる。ただし、実施例1の場合等と大きく異なる点は基体の凹凸周期の2倍の繰り返し周期で板状構造体が形成されている点である。基体の台形部分の斜面と上底部分の平面上とに板状誘電体と板状金属が交互に形成されるためである。基体の加工周期より微細な構造を形成することができるのが特徴である。
本実施例では、図1(d)に示す台形型断面形状の成形型28を用いて凹凸構造膜38を形成した。つぎに、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を同時成膜した。ただしAgPd合金はPdを10wt%添加したものを使用した。得られた試料の断面構造をTEM観察したところ、図8の斜視図に示すような構造であった。SiO2を主成分とする板状誘電体58と、AgPd合金を主成分とする板状金属48とが互いに接した状態で、基体の凸部に整列して並んでいる。ただし、実施例1の場合等と大きく異なる点は基体の凹凸周期の2倍の繰り返し周期で板状構造体が形成されている点である。基体の台形部分の斜面と上底部分の平面上とに板状誘電体と板状金属が交互に形成されるためである。基体の加工周期より微細な構造を形成することができるのが特徴である。
[実施例8]
本実施例では、実施例3同様に、アルミノケイ酸塩ガラス基板の表面を砥粒を用いて研磨する方法により、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この凹凸構造基板73の表面凹凸の概略構造は、図9に示すように基板表面の平坦部を残した台形状とした。この場合も凹部の深さが非常に浅く、平均的な深さが約15nmであった。なお、平均的な凹凸周期は130nmであった。
本実施例では、実施例3同様に、アルミノケイ酸塩ガラス基板の表面を砥粒を用いて研磨する方法により、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この凹凸構造基板73の表面凹凸の概略構造は、図9に示すように基板表面の平坦部を残した台形状とした。この場合も凹部の深さが非常に浅く、平均的な深さが約15nmであった。なお、平均的な凹凸周期は130nmであった。
この凹凸深さを表面に被膜を設けて強調するため、実施例3同様に透明誘電体膜(SiO2膜)75を形成した。表面凹凸は実施例3の場合同様に、深さが約50nmと大きくなった。ただし、実施例3とは異なって台形の斜辺と上底が交わる部分で誘電体膜75の膜厚が厚くなっている。このため、誘電体膜75は凹凸深さを助長するだけでなく、凹凸構造の周期も基板の凹凸周期の2倍に増加させる役割を果たしている。
つぎに、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を同時成膜した。得られた試料の断面構造をTEM観察したところ、図9に示すような構造であった。SiO2を主成分とする板状誘電体59と、AgPd合金を主成分とする板状金属49とが互いに接した状態で、基体の凸部に整列して並んでいる。板状構造体の周期は基体表面、すなわち誘電体膜75の凹凸周期と一致している。
[比較例1]
石英ガラス基板上にエポキシ系の紫外線硬化樹脂を滴下し、図1(a)にしめす形状の凹凸構造が形成されている成形型22で押圧する。この状態で紫外線を約2分間照射し、その後、離型した。このような作業により、ガラス基板70上にエポキシ樹脂からなる凹凸構造膜32を形成した。
石英ガラス基板上にエポキシ系の紫外線硬化樹脂を滴下し、図1(a)にしめす形状の凹凸構造が形成されている成形型22で押圧する。この状態で紫外線を約2分間照射し、その後、離型した。このような作業により、ガラス基板70上にエポキシ樹脂からなる凹凸構造膜32を形成した。
図14に示すマグネトロンスパッタリング装置のマグネトロンカソード101に金(Au)ターゲットを取り付け、マグネトロンカソード102にSiO2ターゲットを取り付けた。図14に示す基体110の位置に凹凸構造が形成された石英ガラス基板を取り付けた。
その後、ロータリーポンプおよびクライオポンプを用いて、スパッタ室120内部の圧力を約1×10-4Paまで排気した。マグネトロンカソード101にアルゴンガスをガス導入管103より供給し、マグネトロンカソード102に5%酸素混合のアルゴンガスをガス導入管104より供給した。その時にスパッタ室120内部の圧力は、5×10-1Paであった。この圧力下での平均自由行程は約30mmである。この程度の平均自由行程では、スパッタ粒子が基板に到達前にガス分子により散乱され、粒子が飛行する際の方向性は失われる。
次いでマグネトロンカソード101に直流電源により負電圧を印加し、グロー放電を起こさせた。さらに、マグネトロンカソード102には高周波(周波数、13.56MHz)を印加し、グロー放電を発生させた。
つぎに、基体110の表面上で、金の堆積速度が7nm/minになるようにマグネトロンカソード101に供給する電力を調整した。また、マグネトロンカソード102に供給する高周波電力を調整し、基体110の表面上でのSiO2膜の堆積速度が7nm/minになるようにした。
つぎに、基体110の表面上で、金の堆積速度が7nm/minになるようにマグネトロンカソード101に供給する電力を調整した。また、マグネトロンカソード102に供給する高周波電力を調整し、基体110の表面上でのSiO2膜の堆積速度が7nm/minになるようにした。
続いて、マグネトロンカソード101、およびマグネトロンカソード102の前面に取り付けられているシャッタ(図示しない)を同時に開放して成膜を開始し、約25分間放置した。90分後に前記2個のシャッタを同時に閉じ、成膜を終了した。
このようにして得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡で観察したところ、SiO2膜中に粒状のAu微粒子が分散している構造であった。入射光波長550nmでの偏光度を測定したところ34.0%であり、TM偏光の透過率は24.5%であった。
基板に凹凸構造が形成されていても、平均自由行程が短い条件での成膜で、粒子が飛行する際の方向性は失われている場合には、得られる偏光特性は小さく、偏光子としては使用できない。
このようにして得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡で観察したところ、SiO2膜中に粒状のAu微粒子が分散している構造であった。入射光波長550nmでの偏光度を測定したところ34.0%であり、TM偏光の透過率は24.5%であった。
基板に凹凸構造が形成されていても、平均自由行程が短い条件での成膜で、粒子が飛行する際の方向性は失われている場合には、得られる偏光特性は小さく、偏光子としては使用できない。
[比較例2]
図12に示すような円錐構造の凹凸を有する透明基板上に、実施例1と同様の方法で成膜を実施した。このようにして得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡で観察したところ、円錐の頂点にSiO2とAgPdからなる柱状構造が存在し、その他の部分では、明瞭な構造は観察されなかった。入射光波長550nmでの偏光度を測定したところ5%であり、TM偏光の透過率は8.7%であった。
基板に凹凸構造が形成されていてもそれに方向性がない場合には、平均自由工程が十分長い条件で成膜を行っても、得られる偏光特性は小さく、可視光用の偏光子としては使用できない。
図12に示すような円錐構造の凹凸を有する透明基板上に、実施例1と同様の方法で成膜を実施した。このようにして得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡で観察したところ、円錐の頂点にSiO2とAgPdからなる柱状構造が存在し、その他の部分では、明瞭な構造は観察されなかった。入射光波長550nmでの偏光度を測定したところ5%であり、TM偏光の透過率は8.7%であった。
基板に凹凸構造が形成されていてもそれに方向性がない場合には、平均自由工程が十分長い条件で成膜を行っても、得られる偏光特性は小さく、可視光用の偏光子としては使用できない。
[比較例3]
石英ガラス基板上にエポキシ系の紫外線硬化樹脂を滴下し、図1(a)にしめす形状の凹凸構造が形成されている成形型22で押圧する。この状態で紫外線を約2分間照射し、その後、離型した。このような作業により、ガラス基板70上に凹凸を形状を有するエポキシ樹脂からなる凹凸構造膜32を形成した。
石英ガラス基板上にエポキシ系の紫外線硬化樹脂を滴下し、図1(a)にしめす形状の凹凸構造が形成されている成形型22で押圧する。この状態で紫外線を約2分間照射し、その後、離型した。このような作業により、ガラス基板70上に凹凸を形状を有するエポキシ樹脂からなる凹凸構造膜32を形成した。
つぎに、図10に示す遠距離スパッタリング装置のマグネトロンカソード1に銅(Cu)ターゲットを取り付け、マグネトロンカソード2にSiO2ターゲットを取り付けた。マグネトロンカソード1は基体10の法線方向に対して80°傾斜させ、マグネトロンカソード2は80°傾斜させた位置にそれぞれ配置した。
排気後、ターゲット室11にアルゴンガスを導入し、ターゲット室12に5%酸素混合のアルゴンガスを導入した。その時にスパッタ室内部の圧力は、3×10-2Paであった。
排気後、ターゲット室11にアルゴンガスを導入し、ターゲット室12に5%酸素混合のアルゴンガスを導入した。その時にスパッタ室内部の圧力は、3×10-2Paであった。
つぎに、基体10の表面上で、銅の堆積速度(板状金属の長さの成長速度)が5.5nm/minになるようにマグネトロンカソード1に供給する電力を調整した。また、マグネトロンカソード2に供給する高周波電力を調整し、基体10の表面上でのSiO2膜の堆積速度が5.5nm/minになるようにした。
続いて、マグネトロンカソード1、およびマグネトロンカソード2の前面に取り付けられているシャッタ6、7を同時に開放して成膜を開始し、約40分間放置した。40分後に前記2個のシャッタ6、7を同時に閉じ、成膜を終了した。
このようにして、得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡で観察したところ、図2の断面模式図に示すような構造であった。樹脂製凹凸構造膜32付き石英ガラス基板上にSiO2を主成分とする板状誘電体52と、Cuを主成分とする板状の金属42とが互いに接した状態で、基体の凹凸構造の凸部に整列して並んでいる。
この板状構造体は基板32表面の法線に対して平行に立った状態となり、各板状構造体の間には空隙部分が存在する。透過電子顕微鏡で観察した断面構造から、該凹凸の周期間隔(d)、膜厚(H)、金属幅(W)、金属膜の傾斜角(θ)を求めたところ、
d=63nm(λ=550nmの場合、0.11λ)
W=35nm(λ=550nmの場合、0.06λ)
H=396nm(λ=550nmの場合、0.72λ)
θ=0°
の形状であった。
d=63nm(λ=550nmの場合、0.11λ)
W=35nm(λ=550nmの場合、0.06λ)
H=396nm(λ=550nmの場合、0.72λ)
θ=0°
の形状であった。
入射光波長が400nm、550nm、700nmの各3波長で偏光度を測定したところ、いずれの波長でも99.9%であった。しかしTM偏光の透過率は、28.2%、50.8%、89.9%であり、とくに波長400nmの透過率は、30%以下で低い値であった。
[比較例4]
実施例3同様にアルミノケイ酸塩ガラス板の表面上を砥粒(粒径;100nm)を用いて研磨し、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この基体72上に直接、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を成膜した。
実施例3同様にアルミノケイ酸塩ガラス板の表面上を砥粒(粒径;100nm)を用いて研磨し、ガラス表面上に直線状の凹凸を形成した。この基体72上に直接、実施例1と同様の条件でAgPdとSiO2を成膜した。
このようにして、得られた試料の断面構造を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、おおよそ図13の斜視図に示すような構造であった。SiO2を主成分とする板状誘電体59と、AgPd合金(Pd:2wt%添加)を主成分とする板状金属49とが互いに接した状態で、凹凸構造基板72の凸部に整列して並んでいる。この板状構造体は基板を巨視的に見た表面の法線に対して平行に立った状態となり、各板状構造体の間には空隙部分が存在する。しかし、基板の凹部に相当する部分では、AgPdとSiO2膜が混合しており、SiO2膜中にAgPd微粒子が形成された層68が形成されている。
入射光波長632.8nmでの偏光度を測定したところ、90.2%以上であったが、TM偏光に対する透過率は32%と低かった。また、400nm、550nm、700nmでの各波長での測定結果を表1に示す、いずれの波長でも高い偏光度を示すが、透過率は低いことが分かる。
[比較例5〜7]
実施例1と同様の方法で薄膜構造体を作製した。ただし、その際に成形型の形状を変更することにより基体表面の凹凸形状を変更し、さらに成膜の際の金属粒子の入射角度、誘電体を構成する粒子の入射角度をそれぞれ変更することにより各種の薄膜構造体を作製した。これらの断面形状を断面TEMの手法で観察し、凹凸構造の形状および寸法を求めた。
実施例1と同様の方法で薄膜構造体を作製した。ただし、その際に成形型の形状を変更することにより基体表面の凹凸形状を変更し、さらに成膜の際の金属粒子の入射角度、誘電体を構成する粒子の入射角度をそれぞれ変更することにより各種の薄膜構造体を作製した。これらの断面形状を断面TEMの手法で観察し、凹凸構造の形状および寸法を求めた。
さらに、波長が400nm,550nm、700nmの光に対する偏光度およびTM偏光の透過率を測定した。結果は表1に示すように、いずれも90%以下の偏光度、もしくはTM偏光の透過率が50%以下であり、いずれも偏光子として使用するためには不十分な性能であることが分かる。すなわち、図2あるいは図4〜9に示すような構造体が形成できても、その寸法形状が適切でないと、所定の波長における偏光分離特性は発揮されない。
上記の実施例、比較例を勘案すると、薄膜構造体を薄膜偏光子に適用する場合、板状金属の平均間隔(d)、膜厚(H)、平均幅(W)、基体に対する傾斜角(θ)には、好ましい値の範囲が存在することがわかる。好ましい範囲は使用波長(λ)に関係している。使用する光の波長によって、薄膜構造体の形状、寸法をそれぞれ下記の範囲内とすることにより、使用波長における偏光特性を向上させることができる。
0.07λ<d<0.20λ
0.15λ<H<0.90λ
0.05λ<W<0.18λ
0°≦θ≦25°
0.07λ<d<0.20λ
0.15λ<H<0.90λ
0.05λ<W<0.18λ
0°≦θ≦25°
上記形状の薄膜構造体を得るため、基体に平行に設ける直線状凹凸構造は、その直線に垂直な断面で見た場合に頂点を有する形状であれば特に限定されるものではないが、断面が三角形の1頂点と2辺からなる凸部を有することが好ましい。このとき、凸部の頂点と凸部の頂点の間隔が、上記dと同等な範囲となるように製作することが望ましい。
また、断面が台形の上底と2斜辺からなる凸部であってもよい。この場合は、凸部の周期は上記dの2倍になるように形成すればよく、基板上の凹凸構造の加工は容易である。しかし、すべての凸部の間隔に一定周期がある必要はない。むしろ、全ての凸部頂点と凸部頂点の間隔がばらついている方が、挿入損失を低減できるため好ましい。
基体表面にこのような凹凸構造を設ける手段としては、上記の方法の他、電子線描画装置を用いたフォトリソ加工などの手法を用いることができる。
本発明における誘電体層として上記実施例ではSiO2を例示したが、使用波長領域で透明な材料で、かつ屈折率が低ければ特に問題はない。したがって、SiO2、SiOxNy、Al2O3、MgF2、MgOなどは上記の遠距離スパッタリングで成膜ができ、適用可能である。ただし、挿入損失を小さくするためには、屈折率が低い方が好ましく、MgF2,SiO2、SiOxNyなどがとくに好ましい。
本発明における金属としては、銀、白金、銅、アルミニウムなどの単体金属の他、銀−パラジウム合金、金−銅合金、銀−亜鉛合金、銀−アルミニウム合金、アルミニウム-ネオジウム合金などを利用できる。
また、誘電体材料と金属材料の選定で、お互いに固溶する組み合わせの選定は好ましくない。この場合には、金属と誘電体が混合するために所望の板状構造膜が得られなくなる。
また、誘電体材料と金属材料の選定で、お互いに固溶する組み合わせの選定は好ましくない。この場合には、金属と誘電体が混合するために所望の板状構造膜が得られなくなる。
本発明の板状構造体の形成には高温プロセスを必要としない。このため基体の材料はとくに限定されることはなく、石英ガラス、シリコン、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスなどの他、樹脂材料を用いることができる。
さらに、基体の断面形状もとくに限定されることはなく、上記実施例に示した図1(a)〜(d)に示す形状に限られない。波形など曲線状凹凸構造であってもよい。曲面を有するレンズ表面や、プリズムなどの光学部品上にも、それらに熱的損傷を与えることなく直接形成することが可能である。
成膜方法としては、上述のように堆積させる材料の粒子を方向性をもって供給できる方法であればよい。上述の方法の他、イオンビームスパッタリングやコリメータ付きのマグネトロンスパッタリングなどの各種物理成膜方法はこの条件に適合する。
図11に示すようなイオンビームスパッタ法は、成膜中のターゲットと基板の間のガス圧力が低く(約1×10-2Pa)、平均自由工程が長いので好ましい。このイオンビームスパッタ装置80は装置内を一排気系で比較的低圧に排気する。複数のイオンガン81、82、83からイオンビームをターゲット91、92、93にそれぞれ照射し、基体90上に薄膜を形成する。成膜はシャッタ86によって制御する。しかしこのイオンビームスパッタリングは、イオンガンとターゲットの両方が必要であり装置が複雑である。適切なイオンビーム入射角度を設定するためには、装置の設計、製作が煩雑になるという難点がある。
図14に示すような通常のマグネトロンスパッタリングのプロセス圧力は0.1Pa以上である。したがって比較例1に示したように板状構造の膜は得られにくい。このような通常のマグネトロンスパッタリング装置を使用する場合には、図15に示すようにスパッタターゲットと基板の間に蒸発粒子の向きを揃えるためのコリメータ108を挿入するなどの工夫が必要となる。
1,2,101,102 マグネトロンカソード
6,7,86 シャッタ
10,90,110 基体
11,12 ターゲット室
14,15,16,103,104 ガス導入管
20,120 スパッタ室
32,34,36,38 凹凸構造膜
42,43,44,45,46,47,48、49 板状金属
50 板状構造体
52,53,56,57,58,59 板状誘電体
62 空隙
68 微粒子が形成された層
70 ガラス基板
72,73 凹凸構造ガラス基板
74,75 透明誘電体膜
6,7,86 シャッタ
10,90,110 基体
11,12 ターゲット室
14,15,16,103,104 ガス導入管
20,120 スパッタ室
32,34,36,38 凹凸構造膜
42,43,44,45,46,47,48、49 板状金属
50 板状構造体
52,53,56,57,58,59 板状誘電体
62 空隙
68 微粒子が形成された層
70 ガラス基板
72,73 凹凸構造ガラス基板
74,75 透明誘電体膜
Claims (15)
- 平行な複数の直線状凹凸構造を設けた基体に、基体表面と一定の角度をもち互いに平行な複数の板状金属が形成され、該板状金属の端部が前記直線状凹凸構造の方向に沿って基体に接している薄膜構造体において、前記板状金属の平均間隔(d)、膜厚(H)、平均幅(W)、基体に対する傾斜角(θ)が、使用波長がλのとき、それぞれ以下の範囲にあることを特徴とする薄膜構造体。
0.07λ<d<0.20λ
0.15λ<H<0.90λ
0.05λ<W<0.18λ
0°≦θ≦25° - 前記膜厚(H)が、使用波長がλのとき、
0.15λ<H<0.50λ
の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の薄膜構造体。 - 前記基体は平行な複数の直線状凹凸構造を設けた基板と、該基板表面に少なくとも1層形成された透明誘電体膜とからなり、前記基板に設けられた直線状凹凸構造の表面形状と、前記透明誘電体膜の表面形状とは異なることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜構造体。
- 前記透明誘電体膜の基板凸部の最頂部での膜厚が基板凹部の最底部での膜厚に比して厚いことを特徴とする請求項3に記載の薄膜構造体。
- 前記直線状凹凸構造は、その直線方向に垂直な断面が複数の略合同な台形をその下底を基体表面に平行な一直線上に一致させて周期的に配列した形状であり、前記板状金属の端部が前記台形の斜辺に対応する凹凸構造表面に接していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記板状金属の端部が前記台形の頂点を挟む2辺に対応する凹凸構造表面の2平面に接していることを特徴とする請求項5に記載の薄膜構造体。
- 前記台形の配列周期の2倍の周期で前記板状金属が配列されていることを特徴とする請求項6に記載の薄膜構造体。
- 前記直線状凹凸構造は、平板状基板表面に展開したゾル状あるいはゲル状の透明材料を複数の平行な直線状凹凸形状が刻まれている成形型で加圧成形し、焼成することにより形成された構造であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記直線状凹凸構造は、粒状体を用いて基板表面を摩擦することにより形成された構造であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記板状金属の表面の一方の側に板状誘電体が接していることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記板状誘電体が、二酸化珪素を主成分とする材料であることを特徴とする請求項10に記載の薄膜構造体。
- 前記板状金属間の空隙部、あるいは板状金属と板状誘電体の間の空隙部が、1.6以下の屈折率を有する透明誘電体で充填被覆されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記薄膜構造体上部表面を覆う透明誘電体膜が形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 前記板状金属が銀、アルミニウム、銅、白金、またはこれらの各金属を主成分とする合金からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の薄膜構造体。
- 基板上に形成した直線状凹凸構造の直線方向に対して一定の角度を有し、かつ前記基板の法線に対して斜めの方向から誘電体を構成する元素のイオン、あるいは原子、あるいはクラスタを入射成膜し、同時に前記基板の前記直線を含む法面を挟んで反対側からも同時に誘電体を構成する元素のイオン、あるいは原子、あるいはクラスタを入射成膜して透明誘電体膜を前記基板表面に形成し、続いて前記直線状凹凸構造の直線方向に対して一定の角度を有し、かつ基体表面の法線に対して斜めの方向から金属イオン、あるいは金属原子、あるいは金属クラスタを入射成膜することを特徴とする請求項3に記載の薄膜構造体の製造方法。
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JP2004332696A JP2005181990A (ja) | 2003-11-28 | 2004-11-17 | 薄膜構造体およびその製造方法 |
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