JP2005180665A - 多段変速遊星歯車列 - Google Patents

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    • F16H37/042Combinations of toothed gearings only change gear transmissions in group arrangement

Abstract

【課題】前進6段乃至8段の多段変速遊星歯車列において、変速機部分の軸方向長さを短くレイアウト可能にする。
【解決手段】入力軸10と平行に設けた第1出力軸12および第2出力軸14と、第1出力軸12と同軸に配置した第1遊星歯車組22と、第2出力軸14と同軸上に配置した第2遊星歯車組24とを有し、入力軸10と、第1入力メンバー32とは第1入力歯車対10a、26を介して、第2入力メンバー48とは第2入力歯車対10a、28を介して連結可能であり、第1出力軸12は第1出力メンバー38と、第2出力軸14は第2出力メンバー42と、連結され、第1反力メンバー30と第2反力メンバー40とはチェーン52を介して連結され、第1反力メンバー30は固定可能であり、第1反力メンバー30は第1入力歯車対10a、26を介して入力軸10と連結可能であり、第2入力メンバーを固定可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用自動変速機に用いる多段変速が可能な遊星歯車列に関するものである。
車両用自動変速機に用いる遊星歯車列は、車両の燃費や排気特性および加速性能を向上することを主眼に、前進6段の多段変速が可能なものが実用に供されている。
実用に供されている従来の前進6段の多段変速遊星歯車列は、2列または3列の遊星歯車と5個の摩擦要素により前進6段の変速比を得ている。(特許文献1を参照)
しかし、上記従来の遊星歯車列は、前進6段の変速比を得るために2列または3列の遊星歯車組と同じ軸上に5個の摩擦要素を設ける必要があって、これらを配置すると軸方向の所要スペースが大きくなってしまうため、エンジンを横向きに配置した、いわゆるエンジン横置き式前輪駆動車等に搭載する変速機へ適用する場合に、車両への搭載ができなくなることがあるという問題があった。
特開平4−219553号公報
解決しようとする問題点は、変速機の軸方向長さが長いために、エンジン横置き式車両への適用に際して所要スペースの面で制約がある点である。
本発明の目的は、前進6段以上の変速比を得て燃費を向上させながら、歯車列の軸方向長さを短縮可能にして、エンジン横置き式車両の変速機への適用性を向上することが可能な多段変速遊星歯車列を提供することにある。
本発明は、入力軸と平行に設けた2本の第1、第2出力軸と同軸に、第1、第2遊星歯車組をそれぞれ配置して、入力軸と各遊星歯車組の入力メンバーとを歯車で連結可能にし、各遊星歯車組の反力メンバー同士をチェーンで連結するとともにケースに固定可能にして、多段の変速比を得ながら、2本の第1、第2出力軸が出力歯車を駆動する構成にしたことを最も主要な特徴とする。
すなわち、本発明の多段遊星歯車列は、入力軸と平行に設けられた第1出力軸および第2出力軸と、第1出力軸と一体の第1駆動歯車と、第2出力軸と一体の第2駆動歯車と、これら第1駆動歯車および第2駆動歯車と噛み合う出力歯車と、入力軸と出力歯車との間に設けられ、入力軸の回転数を出力歯車の回転数へ変換する、第1出力軸と同軸に配置した第1遊星歯車組と、第2出力軸と同軸上に配置した第2遊星歯車組とを有し、入力軸と、第1遊星歯車組の第1入力メンバーとは第1入力歯車対を介して、第2遊星歯車組の第2入力メンバーとは第2入力歯車対を介して、選択的に連結可能であり、第1出力軸は第1遊星歯車組の第1出力メンバーと、第2出力軸は第2遊星歯車組の第2出力メンバーと、それぞれ連結されるか、または連結可能であり、第1遊星歯車組の第1反力メンバーと第2遊星歯車組の第2反力メンバーとは、互いに歯車またはチェーンを介して連結されるか、または連結可能であるとともに、第2反力メンバーはケースに固定可能であり、かつ第1反力メンバーは第1入力歯車対を介して入力軸と連結可能であり、第2入力メンバーをケースに固定可能に構成した。
本発明の多段変速遊星歯車列は、第1遊星歯車組および第2遊星歯車組と各締結要素を、第1出力軸および第2出力軸に振り分けて配置するとともに、入力軸と第1および第2遊星歯車組とを第1、第2入力歯車対で連結し、第1および第2遊星歯車組の反力メンバー同士をチェーンで連結することで、多段の変速比を得るとともに、第1および第2出力軸と一体の第1および第2駆動歯車が出力歯車を駆動する構成にしたため、遊星歯車列の軸方向長さを短くすることができるので、その分、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
このため、従来例に比べて車両全体を小型軽量にすることができるので、燃費の向上をはかることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る多段変速遊星歯車列を、各実施例に基づき図とともに説明する。
図1は、本発明装置の1実施例のスケルトン図である。
また、図2は、図1の左側から見た場合の、以下に説明する各軸の配置を表す。
図1に示した本発明の多段変速遊星歯車列では、エンジン1からトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸10が、エンジン1およびトルクコンバータ2と同じ軸上にあり、またこれらと平行に第1出力軸12および第2出力軸14が配置されている。
第1出力軸12および第2出力軸14には、第1駆動歯車12aおよび第2駆動歯車14aがそれぞれ一体になっており、第1駆動歯車12aおよび第2駆動歯車14aはともに出力歯車16と噛み合っている。
図1は、図2におけるA−Aを平面に展開した状態で描いてあるので、第1駆動歯車12aと出力歯車16とが離れているが、実際は図2のように第1駆動歯車12aと出力歯車16とは噛み合っている。
なお、図2では、それぞれの円は各歯車等の外径を表し、軸心は黒い点で表して矢印で示した。
したがって、第1出力軸12と第2出力軸14とは、第1駆動歯車12a、出力歯車16、第2駆動歯車14aを介して連結していることになる。
出力歯車16は差動装置18を介して車軸20a、20bを駆動し、車軸20a、20bは図示しない左右の車輪と連結されている。
第1出力軸12上に第1遊星歯車組22が、第2出力軸14上に第2遊星歯車組24が、それぞれ配置されている。
入力軸10と一体の入力駆動歯車10aは、第1出力軸12と同軸の第1入力歯車26と噛み合っているとともに、第2出力軸14と同軸の第2入力歯車28とも噛み合っている。
第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24は、いずれも一般的にシングルピニヨン型と呼ばれるものであり、それぞれが同じ構成になっている。
すなわち、第1遊星歯車組22は、第1サンギヤ30と、第1リングギヤ32と、第1リングギヤ32および第1サンギヤ30に噛み合った第1ピニヨン34と、第1ピニヨン34を回転自在に軸支する第1キャリヤ38とで構成されている。
同様に、第2遊星歯車組24は、第2サンギヤ40、第2リングギヤ42、第2ピニヨン44、第2キャリヤ48とで構成されている。
第1入力歯車26、第2入力歯車28、第1出力軸12および第2出力軸14と、第1遊星歯車組22および第2遊星歯車組24の各回転メンバーは以下のように連結されているか、または連結可能である。
第1サンギヤ30と一体に連結された第1スプロケット50は、チェーン52を介して、第2サンギヤ40と一体の第2スプロケット54と連結している。
第1入力歯車26は、第1クラッチ56の締結により第1リングギヤ32と連結可能であり、第2クラッチ58の締結により第1中間メンバー60および第1ワンウエイクラッチ62を介して第1サンギヤ30とも連結可能である。
第1中間メンバー60は第2ワンウエイクラッチ64および第2中間メンバー66を介して第1ブレーキ68によりケース70に固定可能である。
第2中間メンバー66と第1サンギヤ30とはロックアップクラッチ72により連結可能である。
すなわち、第1サンギヤ30は、チェーン52を介して第2サンギヤ40と連結されるとともに、第1ブレーキ68を締結した場合には第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64を介して一方の回転方向においてケース70に固定可され、第2クラッチ58を締結した場合には第1ワンウエイクラッチ62を介して一方の回転方向において第1入力歯車26と連結される。
また、ロックアップクラッチ72を締結した状態において第1サンギヤ30は、第1ブレーキ68の締結により回転方向を問わずにケース70に固定可され、第2クラッチ58の締結により回転方向を問わずに第1入力歯車26と連結される。
つまり、ロックアップクラッチ72には、第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64における、一方の回転方向のみメンバー同士を連結するという機能を殺して、回転方向を問わずに連結させる作用を行う。
第1キャリヤ38は第1出力軸12と連結している。
第2入力歯車28は、第3クラッチ74を介して第2キャリヤ48と、第4クラッチ76を介して第2サンギヤ40と、それぞれ選択的に連結可能である。
第2キャリヤ48は第2ブレーキ78によりケース70に固定可能であるとともに、第3ワンウエイクラッチ80により一方の回転方向において常にケース70に固定されている。
第2リングギヤ42は第2出力軸14と連結している。
ここで、第1遊星歯車組22にあって、第1入力歯車26を介して入力軸10と連結可能な第1リングギヤ32は、本発明の第1入力メンバーを構成し、入力駆動歯車10aと第1入力歯車26とは本発明の第1入力歯車対を構成する。
また、第1遊星歯車組22にあって、ケース70に固定可能な第1サンギヤ30は本発明の第1反力メンバーを構成し、第1出力軸12と連結した第1キャリヤ38は本発明の第1出力メンバーを構成する。
さらに、第2遊星歯車組24にあって、第2入力歯車28を介して入力軸10と連結可能であるとともにケース70に固定可能な第2キャリヤ48は本発明の第2入力メンバーを構成し、チェーン52を介して第1反力メンバーの第1サンギヤ30と連結した第2サンギヤ40は本発明の第2反力メンバーを構成し、第2出力軸14と連結した第2リングギヤ42は本発明の第2出力メンバーを構成する。
そして、入力駆動歯車10aと第2入力歯車28とは本発明の第2入力歯車対を構成する。
次に、図1に示した実施例1の作動を、図2に示した作動表と図3に示した共通速度線図を参考にしながら説明する。
以下の説明では、クラッチやブレーキを摩擦要素と呼び、ワンウエイクラッチを含めて軸や静止部および回転メンバー間の連結機能を有するものを総称して締結要素と呼ぶ。
なお、図2の作動表において、横方向の欄にはクラッチやブレーキおよびワンウエイクラッチといった締結要素が割り当ててあり、C−1は第1クラッチ56を、B−1は第1ブレーキ68を、OC1は第1ワンウエイクラッチ62をといった具合に、それぞれ表す。
なお、これらの記号と各締結要素の符号との関係は、図1に記してある。
縦方向の欄には、図示しない操作レバーの「Dレンジ」「Rレンジ」および「Lレンジ」に分け、Dレンジは前進第1速(1st)乃至第8速(8th)の、Rレンジは後進(R−1、R−2)の各変速段を割り当ててある。
なお、Lレンジでは、後述するエンジンブレーキのように出力歯車16側から入力軸10を駆動することが可能である。
図2の作動表中、○印は各締結要素の締結を、空欄は各締結要素の解放を表す。
また、(○)印は締結しているものの動力伝達に関与しないことを表す。
図3に示す共通速度線図は、縦方向に入力軸10の回転数(回転速度)を1とした場合の各回転メンバーの回転数を表し、横方向に第1遊星歯車組22および第2遊星歯車組24の各歯数比に応じた間隔に各回転メンバーを割り振って回転メンバーごとに縦線で速度軸を描いてある。
なお、共通速度線図は、第1駆動歯車12aおよび第2駆動歯車14aの歯数を両者とも同じとし、第1スプロケット50と第2スプロケット54の歯数比を1とした場合について描いてある。
共通速度線図の各速度軸上方の枠内に書いた記号は、サンギヤがS、リングギヤがR、キャリヤがCで、またその後の数字1、2がそれぞれの属する第1遊星歯車組22および第2遊星歯車組24を表し、例えばS1、R1、C1は、それぞれ第1遊星歯車組22の第1サンギヤ30、第1リングギヤ32、第1キャリヤ38を表すようになっている。
共通速度線図は、各回転メンバーの縦線(速度軸)と太線との交点が、それぞれの回転メンバーの回転数を表している。
分かりやすくするため、第1出力軸12および第2出力軸14と連結された第1キャリヤ38(C1)および第2リングギヤ42(R1)の縦線における交点を小さい○印で表示した。
さらに、交点を●で表した部分は各締結要素を示している。
ここで、各歯数比は、遊星歯車組にあっては、リングギヤの歯数(Zr)に対するサンギヤの歯数(Zs)の比(Zs/Zr)であり、第1遊星歯車組22をα1、第2遊星歯車組24をα2とし、歯車対にあっては、第1歯車対の入力駆動歯車10aと第1入力歯車26における変速比をi1、第2歯車対の入力駆動歯車10aと第2入力歯車28における変速比をi2とする。
なお、共通速度線図を含めて変速比の計算には、α1を0.47、α2を0.44、i1を1.73、i2を0.87とした場合について説明する。
つまり、第1入力歯車26は入力軸10から減速駆動され、第2入力歯車28は同じく増速駆動される。
なお、表示および計算式を簡略化するため、α1(1+α2)をAとする。
上記した歯数比においてAは0.6768である。
はじめに、前進第1速(1st)の変速比は、第1クラッチ56(C−1)を締結することによって得られる。
このとき、第2キャリヤ48は第3ワンウエイクラッチ(OC3)80によりケース70に固定される。
すなわち、第3ワンウエイクラッチ80は車両を前進駆動する回転方向において締結するようになっている。したがって、Dレンジにおける第1速は、いわゆるエンジンブレーキのように出力歯車16側から入力軸10を駆動することはできない。
これを共通速度線図で説明すると、第1リングギヤ(R1)32が1/i1の回転数であり、これと第2キャリヤ(C2)48の回転数を0とした、1stで示した斜線になる。
第1速の変速比(入力軸10の回転数/第1出力軸12および第2出力軸14の回転数)は、i1(1+α1)+i1・α1/α2になり、上記の値に設定した歯数比においては4.391になる。
つぎに、第2速(2nd)への変速は、第1速における第1クラッチ56の締結を維持したまま、第1ブレーキ(B−1)68の締結により第1サンギヤ30をケース70に固定することで行う。
このとき、第2キャリヤ48のケース70への固定は、第3ワンウエイクラッチ80の作用で自動的に解除される。
このため、第1速から第2速への変速において、いわゆる変速ショックは、第1ブレーキ68の締結を追加するだけで済むので、この締結を徐々に行うようにするだけでスムーズな変速制御を行うことが容易にできる。
また、第1サンギヤ30は第1ワンウエイクラッチ(OC1)62および第2ワンウエイクラッチ(OC2)64を介して固定されるが、第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64ともに、車両を前進駆動する回転方向において締結するようになっている。
したがって、第2速においても出力歯車16側から入力軸10を駆動することはできない。
これにより、共通速度線図において、第1サンギヤ30の回転数が0の2ndで示した斜線になって、変速比はi1(1+α1)になる。
上記した歯数比においては2.543である。
つぎに、第3速(3rd)への変速は、第2速における第1クラッチ56および第1ブレーキ68の締結を維持したまま、第2クラッチ(C−2)58の締結により第1サンギヤ30を第1入力歯車26と連結することで行う。
なお、以後、第1ブレーキ68の締結は第6速まで動力伝達に関与しない。
このとき、第1サンギヤ30のケース70への固定は、第2ワンウエイクラッチ64の作用で自動的に解除される。
したがって、第2速から第3速の変速においても、変速ショックを抑える制御が容易にできることは言うまでもない。
また、第1サンギヤ30と第1入力歯車26とは第1ワンウエイクラッチ62を介して連結され、第1ワンウエイクラッチ62が車両を前進駆動する回転方向において締結するようになっているので、第3速においても出力歯車16側から入力軸10を駆動することはできない。
これにより第1遊星歯車組22は一体になり、共通速度線図において3rdで示した水平線になって、変速比はi1になる。
上記した歯数比においては1.730である。
つぎに、第4速(4th)への変速は、第3速における第1クラッチ56、第1ブレーキ68および第2クラッチ58の締結を維持したまま、第4クラッチ(C−4)76の締結により第2サンギヤ40を第2入力歯車28と連結することで行う。
なお、以後、第2クラッチ58の締結は第6速まで動力伝達に関与しない。
したがって、チェーン52を介して第2サンギヤ40と連結された第1サンギヤ30も第2入力歯車28と連結されることになる。
このとき、第1サンギヤ30の第1入力歯車26との連結は、第1ワンウエイクラッチ62の作用で自動的に解除される。
したがって、第3速から第4速の変速においても、変速ショックを抑える制御を容易に行うことができる。
これにより、共通速度線図において第1サンギヤ30の回転数が1/i2になり、3rdで示した斜線になって、変速比はi1・i2(1+α2+A)/{i2(1+α2)+i1・A}になる。
上記した歯数比においては1.315である。
つぎに、第5速(5th)への変速は、第4速における第1クラッチ56、第1ブレーキ68および第2クラッチ58の締結を維持したまま、第4クラッチ76の締結を解除し、第3クラッチ(C−3)74の締結により第2キャリヤ48と第2入力歯車28とを連結することで行う。
これにより、共通速度線図において第2キャリヤ48の回転数が1/i2になり、4thで示した斜線になって、変速比はi1・i2(α2+A)/(i2・α2+i1・A)になる。
上記した歯数比においては1.082である。
つぎに、第6速(6th)への変速は、第5速における第1ブレーキ68、第2クラッチ58および第3クラッチ74の締結を維持したまま、第1クラッチ56の締結を解除して、再び第4クラッチ76を締結することで行う。
これにより第2遊星歯車組24は一体になり、共通速度線図において6thの水平線が示すように変速比はi2になる。
したがって、上記歯数比においては0.870の増速である。
つぎに、第7速(7th)への変速は、第6速における第2クラッチ58および第3クラッチ74の締結を維持したまま、第1ブレーキ68、第4クラッチ76の締結を解除して、ロックアップクラッチ(C−L)72の締結により第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64の機能を殺して、再び第1サンギヤ30を第1入力歯車26と連結することで行う。
第1ブレーキ68は第3速乃至第6速において動力伝達に関与していないので、これの締結を解除するタイミングは第7速への変速と同時である必要はなく、第7速への変速以前に解除すればよい。
これにより、共通速度線図において第1サンギヤ30とともに第2サンギヤ40の回転数が1/i1になって、7thで示した斜線になり、変速比はi1・i2/{i1+α2(i1−i2)}になる。
上記歯数比においては0.714である。
つぎに、第8速(8th)への変速は、第7速における第3クラッチ74およびロックアップクラッチ72の締結を維持したまま、第2クラッチ58の締結を解除して、再び第1ブレーキ68の締結により第1サンギヤ30をケース70に固定することで行う。
これにより、共通速度線図において第1サンギヤ30および第2サンギヤ40の回転数を0とした8thの斜線になり、変速比はi2/(1+α2)になる。
上記歯数比においては0.604である。
つぎに、Rレンジにおける後進第1速(R−1)の変速比は、第2クラッチ58、ロックアップクラッチ72および第2ブレーキ78の締結により、第2サンギヤ40を第1入力歯車26と連結し、第2キャリヤ48をケース70に固定することで行われる。
この際、第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64は、ロックアップクラッチ72の作用により常にどちらかが動力伝達に関与して、第1入力歯車26からの駆動力を第2クラッチ58からチェーン52を経由して第2サンギヤ40に伝える。
したがって、第2サンギヤ40は1/i1の回転数で駆動されることになり、共通速度線図において第2キャリヤ48の回転数を0としたR−1の斜線になって、変速比は−i1/α2になる。
上記歯数比においては−3.932である。
つぎに、Rレンジにおける後進第2速(R−2)への変速は、後進第1速における第2ブレーキ78の締結を維持したまま、第2クラッチ58およびロックアップクラッチ72の締結を解除して、第4クラッチ76を締結することで行う。
これにより、第2サンギヤ40は第2入力歯車28と連結されて1/i2の回転数で駆動される。
共通速度線図において第2キャリヤ48の回転数を0としたR−2の斜線になって、変速比は−i2/α2になる。
上記歯数比においては−1.977である。
前述のように、Dレンジの第1速乃至第3速においては、第1乃至第3ワンウエイクラッチ62、64、80が、それぞれ車両を加速する方向にのみ自動的に締結されるので、エンジンブレーキのように出力歯車16側から駆動する場合には、図2の作動表に示すように、Dレンジにおける締結に加えて、第2ブレーキ78およびロックアップクラッチ72を各変速段において締結することで、第1乃至第3ワンウエイクラッチ62、64、80の機能を殺して、出力歯車16側から駆動する場合において動力伝達することができる。
以上の変速比をまとめると以下になる。なお、隣り合った変速比同士の比が段間比であり( )内に示す。すなわち、第1速に示した値は第2速の変速比との比である。
第1速 4.391 (1.727)
第2速 2.543 (1.470)
第3速 1.730 (1.316)
第4速 1.315 (1.215)
第5速 1.082 (1.244)
第6速 0.870 (1.218)
第7速 0.714 (1.182)
第8速 0.604
これに見るように、変速比の幅(4.391/0.604)が7.27と広く、変速段数が多いこととあいまって、全般に高速段側へ行くにしたがって段間比が小さくなっており、内燃機関で駆動する車両用変速機の変速比として好ましい傾向になっている。
また、第1入力歯車対と第2入力歯車対の歯数比i1とi2は容易に変更することができるので、変速比の設定自由度が高いと言える。
さらに、図2の作動表における第4速を削除して前進7段として作用させることができる。その場合には、例えば各歯数比を、α1を0.44、α2を0.56、i1を1.71、i2を0.95、と設定すると、以下のような変速比が得られる。
《前進》
第1速 3.806 (1.546)
第2速 2.462 (1.440)
第3速 1.710 (1.441)
第4速 1.187 (1.250)
第5速 0.950 (1.248)
第6速 0.761 (1.250)
第7速 0.609
《後進》
第1速 −3.054
第2速 −1.696
この場合も、変速比の幅(3.806/0.609)が6.25であり、全般に高速段側へ行くにしたがって段間比が小さくなっており、内燃機関で駆動する車両用変速機の変速比として好ましい傾向になっている。
特に第1速から第2速の段間比が1.546と小さいので、変速をスムーズに行うことが容易になるという特徴を有する。
実施例1においては、第1サンギヤ30と第2サンギヤ40との連結を、チェーン52を用いた例で示したが、歯車を用いて連結することも可能である。その場合、図示は省略するが、3個の歯車を経由する構成にすれば図1に示した実施例と同じ回転方向にすることができる。
また、出力歯車16に対する、第1、第2駆動歯車12a、14aの歯数比を互いに異なる値にすることもできる。
実施例1に示した本発明の多段変速遊星歯車列は、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進8段または7段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
図5は、本発明の多段変速遊星歯車列における第2の実施例のスケルトンである。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例2における実施例1との違いは、第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64とロックアップクラッチ72の連結関係が異なる。
すなわち、ロックアップクラッチ72は、第1中間メンバー60および第2中間メンバー66と第1スプロケット50とを連結するようになっている。
ロックアップクラッチ72は図5のように第1スプロケット50の両側に配置されているが、両者は一緒に締結されるようになっているので1個のクラッチとして扱うことができる。
これにより、第1サンギヤ30は第1ワンウエイクラッチ62および第1中間メンバー60を介して第2クラッチ58の締結で第1入力歯車26と一方の回転方向において連結可能であるとともに、ロックアップクラッチ72を締結したうえで第2クラッチ58を締結すると回転方向を問わずに第1入力歯車26と連結される。
また、第1サンギヤ30は第2ワンウエイクラッチ64および第2中間メンバー66を介して第1ブレーキ68の締結でケース70に一方の回転方向において固定可能であるとともに、ロックアップクラッチ72を締結したうえで第1ブレーキ68を締結すると回転方向を問わずにケース70に固定される。
つぎに、実施例2の作動を説明する。
実施例2の作動については図6の作動表によるが、第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64およびロックアップクラッチ72の作動が実施例1と異なるだけであるので、詳細の説明は省略する。
なお、後進の第1速(R−1)において、ロックアップクラッチ(C−L)72と第1ワンウエイクラッチ(OC1)62の部分が破線の○印になっているが、これは両者でトルクを分担して伝達することを意味する。
すなわち、後進の第1速において、第2クラッチ58を締結すると、第1入力歯車26から第2クラッチ58を経たトルクは一部が第1ワンウエイクラッチ62を介して、残りの一部がロックアップクラッチ72を介して第1スプロケット50に伝わり、チェーン52を介して第2サンギヤ40を駆動することになる。
これにより、特に後進の発進においてトルクコンバータ2で増大された駆動トルクを、全て第1ワンウエイクラッチ62またはロックアップクラッチ72の一方を介して伝える場合に比べて、両者の容量を小さくすることができる。
実施例2においても実施例1と同様に、前進8段、後進2段の変速比を得ることができるとともに、前進第1速から第4速までの変速において第1乃至第3ワンウエイクラッチ62、64、80の作用により変速ショックの発生を抑制する制御を容易に行うことができる。
また、変速比も実施例1と同様であり、前進7段にすることもできる。
さらに、ロックアップクラッチ72は構造上2個のクラッチであるが、前述のように両者は一緒に締結されるようになっているので、ロックアップクラッチ72を締結する図示しないアクチュエータは1個で済むので、実質的に1個のクラッチと言える構成になる。
実施例2に示した本発明の多段変速遊星歯車列においても、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進8段または7段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車へ搭載する際に、車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
図7は、本発明の多段変速遊星歯車列における第3の実施例のスケルトンである。
ここでは、実施例2と異なる部分を中心に説明し、実施例2と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例3における実施例2との違いは、第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64およびロックアップクラッチ72等の配置が異なるだけである。
すなわち、第2ワンウエイクラッチ64と第1ブレーキを、第1スプロケット50と第1遊星歯車組22の間に配置したことで、第1中間メンバー60と第2中間メンバー66とを第1サンギヤ30と一体化するロックアップクラッチ72が、一塊りになっている。
詳細の説明は省略するが、作動については作動表を含めて実施例2で説明したのと同じであり、前進7段または8段の変速比を得ることができる。
実施例3に示した本発明の多段変速遊星歯車列においても、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進8段または7段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
図8は、本発明の多段変速遊星歯車列における第4の実施例のスケルトンである。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例4における実施例1との違いは、第1に、第1遊星歯車組22の構成が異なることである。
すなわち、第1遊星歯車組22はいわゆるダブルピニヨン型と称されるものであり、第1サンギヤ30と、第1リングギヤ32と、第1リングギヤ32に噛み合った第1アウタピニヨン34と、これら第1アウタピニヨン34および第1サンギヤ30に噛み合った第1インナピニヨン36と、第1インナピニヨン36および第1アウタピニヨン34を回転自在に軸支する第1キャリヤ38とで構成されている。
そして、第1キャリヤ48が第1クラッチ56を介して第1入力歯車26と連結可能であり、第1キャリヤ48が本発明の第1入力メンバーを構成する。
また、第1リングギヤ32が第1出力軸14と連結しており、第1リングギヤ32が本発明の第1出力メンバーを構成する。
なお、第1サンギヤ30が本発明の第1反力メンバーを構成するのは実施例1と同じである。
第2の違いは、実施例1における第1ワンウエイクラッチ62および第2ワンウエイクラッチ64がなく、関連してロックアップクラッチ72がないことである。
したがって、第1サンギヤ30は、第2クラッチ58により第1入力歯車26と連結可能であるとともに、第1ブレーキ68によりケース70に固定することができる。
つぎに、実施例4の作動を説明する。
実施例4の作動については図9の作動表によるが、第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64およびロックアップクラッチ72がないので、エンジンブレーキのように出力歯車16側から入力軸10を駆動できないのは前進の第1速のみであり、LレンジにおいてDレンジと作動が異なるのも第1速だけである。
共通速度線図の図示は省略するが、実施例1における各メンバーを表す縦線の名称が入れ替わるだけで図4と同じにすることができる。
すなわち、図4の第1リングギヤ32(R1)と第1キャリヤ38(C1)の名称を入れ替えることで同じになる。
したがって、第1遊星歯車組22の歯数比を適切に設定して、各縦線間の間隔が図4と同じになるようにすると変速比も同じになる。
変速比の計算は以下のようになる。
《前進》
第1速:i1/(1−α1)+i1・i2/{α2(1−α1)}
第2速:i1/(1−α1)
第4速:i1・i2/{i2+α1(i1−i2)}
第5速:i1・i2(α1+α2)/{i2(α1+α2)+α1(i1−i2)(1+α2)}
第3速、第6速、第7速、第8速および後進の変速比は実施例1と同じ計算になるので、省略する。
実施例4の構造面の特徴として、第1出力軸12と第2出力軸14とを共用にすることが可能である点があげられる。すなわち、両者ともにリングギヤと一体的に連結されているので、第1リングギヤ32と第2リングギヤ42の歯車部分の諸元を共通にできれば、第1出力軸12と第2出力軸14とを共用にした設計にすることができる。
実施例4においても実施例1と同様に、前進8段、後進2段の変速比を得ることができる。また、前進7段にすることもできるし、実施例1と同様に第1、第2ワンウエイクラッチを追加して、変速制御を容易にすることも可能である。
実施例4に示した本発明の多段変速遊星歯車列においても、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進8段または7段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
図10は、本発明の多段変速遊星歯車列における第5の実施例のスケルトンである。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例5における実施例1との違いは、実施例1乃至4における第4クラッチ76がないことと、実施例4と同様に第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64およびロックアップクラッチ72がないことである。
さらに、締結要素の配置が一部異なっており、第1入力歯車26および第2入力歯車28と第1スプロケット50および第2スプロケット54との間の軸方向スペースの中に、全ての締結要素が納められていることが異なる。
このため、図11の作動表に示すように、図2における第4速(4th)と第6速(6th)および後進の第2速(R−2)を抜いた前進6段後進1段の変速比を有することになる。
共通速度線図および変速比の計算についての説明は省略するが、作動表と同様に実施例1の説明から第4速(4th)と第6速(6th)および後進の第2速(R−2)を削除したのと同じである。
変速比については、例えば各歯数比を、α1を0.50、α2を0.46、i1を1.46、i2を0.9、と設定すると、以下のような変速比が得られる。
なお、( )内は段間比である。
《前進》
第1速 3.777 (1.725)
第2速 2.190 (1.500)
第3速 1.460 (1.382)
第4速 1.057 (1.381)
第5速 0.765 (1.241)
第6速 0.616
《後進》 −3.174
このように、前進6段ではあるが、変速比の幅(3.777/0.616)が6.127であり、全般に高速段側へ行くにしたがって段間比が小さくなっており、内燃機関で駆動する車両用変速機の変速比として好ましい傾向になっている。
前述のように、図10に示した実施例5は、実施例1における第1ワンウエイクラッチ62、第2ワンウエイクラッチ64およびロックアップクラッチ72がない構成であるが、実施例1または実施例2または実施例3で、それぞれ説明したのと同じようにこれらを追加して、前進第1速乃至第4速の変速における変速ショックを抑制する制御を容易にすることができることは言うまでもない。
また、第1ブレーキ68は第1サンギヤ30を固定するようになっているが、これを第2出力軸14側へ移動して、第2サンギヤ40を固定するようにしても機能は変わらない。
実施例5に示した本発明の多段変速遊星歯車列においても、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進6段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
図12は、本発明の多段変速遊星歯車列における第6の実施例のスケルトンである。
ここでは、実施例5と異なる部分を中心に説明し、実施例5と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例6における実施例5との違いは、第2出力軸14と第2サンギヤ40とを連結可能な第5クラッチ82を設けたことである。
この第5クラッチ82を締結することで第2遊星歯車組24を一体にすることができるので、第3クラッチ74と併せて締結することによりi2と同一の変速比を得ることができる。
この場合、実施例1で説明した前進7段と同様に、これを第5速として前進7段の変速比が得られることになる。
作動についての詳細な説明は省略するが、作動表を図13に示す。
変速比の値についても実施例1で例示した前進7段にした場合と同様であるが、後進の第2速はない。
なお、第2遊星歯車組24を一体にする第5クラッチ82は、図示した例以外に、例えば第2キャリヤ48と第2サンギヤ40とを連結する構成であっても同様の作用を行うことができる。
実施例6に示した本発明の多段変速遊星歯車列においても、第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に3個ずつ振り分けて配置することができるため、その分、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進7段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
以上、第1乃至第6の実施例について説明したが、これらに共通することは、入力軸10と平行に第1出力軸12と第2出力軸14とを設けて、第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24を始め、各締結要素をこの2軸に振り分けて配置することができるため、軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
このため、前進6段乃至8段の変速比を得るとともに、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、より車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
このため、従来例に比べて車両全体を小型軽量にすることができるので、燃費の向上に貢献することができる。
上記した実施例は、第1および第2遊星歯車組の構成および連結関係を代表的な例で示したが、上記以外の構成であっても第1、第2入力メンバー、第1、第2反力メンバー、第1、第2出力メンバーを有する構成であれば同様に多段の変速比を得ることができるとともに、軸方向長さを短くレイアウトすることができるので、当業者の一般的な知識に基づいて、最適な歯車列を選択し、レイアウトなどの変更や改良を加えた態様で実施することができる。
前進6段乃至8段の変速比を得るとともに、変速機部分の軸方向長さを短くレイアウトできるので、特にエンジン横置き式車両に搭載する変速機へ適用する場合に、より車幅が小さい車両に適用可能になるとともに、より軸方向長さの大きなエンジンと組み合わせて適用することもできるので、小型乗用車などに幅広く適用することができる。
多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例1) 実施例1の軸の配置を示す図である。 実施例1の作動表を示す図である。 実施例1の共通速度線図を示す図である。 多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例2) 実施例2の作動表を示す図である。 多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例3) 多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例4) 実施例4の作動表を示す図である。 多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例5) 実施例5の作動表を示す図である。 多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例6) 実施例6の作動表を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
10 入力軸
12 第1出力軸
14 第2出力軸
16 出力歯車
18 差動装置
20 車軸
22 第1遊星歯車組
24 第2遊星歯車組
26 第1入力歯車
28 第2入力歯車
30 第1サンギヤ
32 第1リングギヤ
34 第1ピニヨン、第1アウタピニヨン
36 第1インナピニヨン
38 第1キャリヤ
40 第2サンギヤ
42 第2リングギヤ
44 第2ピニヨン
48 第2キャリヤ
50 第1スプロケット
52 チェーン
54 第2スプロケット
56 第1クラッチ
58 第2クラッチ
60 第1中間メンバー
62 第1ワンウエイクラッチ
64 第2ワンウエイクラッチ
66 第2中間メンバー
68 第1ブレーキ
70 ケース
72 ロックアップクラッチ
74 第3クラッチ
76 第4クラッチ
78 第2ブレーキ
80 第3ワンウエイクラッチ、ワンウエイクラッチ
82 第5クラッチ

Claims (7)

  1. 入力軸と、
    該入力軸と平行に設けられた第1出力軸と、
    前記入力軸および前記第1軸に平行に設けられた第2出力軸と、
    前記第1出力軸と一体の第1駆動歯車と、
    前記第2出力軸と一体の第2駆動歯車と、
    第1駆動歯車および第2駆動歯車に噛み合う出力歯車と、
    前記入力軸と前記出力歯車との間に設けられ、前記入力軸の回転数を前記出力歯車への入力回転数に変換するように前記第1出力軸と同軸に配置した第1遊星歯車組と、
    前記入力軸と前記出力歯車との間に設けられ、前記入力軸の回転数を前記出力歯車への入力回転数に変換するように前記第2出力軸と同軸に配置した第2遊星歯車組とを有し、
    前記入力軸が、前記第1遊星歯車組の第1入力メンバーと第1入力歯車対を介して、また前記第2遊星歯車組の第2入力メンバーと第2入力歯車対を介して、選択的に連結可能であり、
    前記第1出力軸は前記第1遊星歯車組の第1出力メンバーに、また前記第2出力軸は前記第2遊星歯車組の第2出力メンバーに、それぞれ連結されるか、または連結可能であり、
    前記第1遊星歯車組の第1反力メンバーと前記第2遊星歯車組の第2反力メンバーとは、互いに歯車またはチェーンを介して連結されるか、または連結可能であり、
    前記第2反力メンバーはケース側に固定可能であり、
    前記第1反力メンバーは前記第1入力歯車対を介して前記入力軸と連結可能であり、
    前記第2入力メンバーは前記ケース側に固定可能であることを特徴とする多段変速遊星歯車列。
  2. 前記第1入力歯車対および前記第2入力歯車対における前記入力軸側の歯車が共通の歯車であることを特徴とする請求項1に記載の多段変速遊星歯車列。
  3. 前記第2反力メンバーは前記第2入力歯車対を介して前記入力軸と連結可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多段変速遊星歯車列。
  4. 前記第2遊星歯車組を一体にする摩擦要素を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多段変速遊星歯車列。
  5. 前記第1反力メンバーと前記ケース側との間に、第1ワンウエイクラッチ、第1中間メンバー、第2ワンウエイクラッチ、第2中間メンバー、第1ブレーキの順に、これらを直列に連結して介在させ、前記第1中間メンバーは前記第1入力歯車対を介して前記入力軸と連結可能であり、前記第1反力メンバーと前記第2中間メンバーとはロックアップクラッチにより連結可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速遊星歯車列。
  6. 前記第1反力メンバーは、第1ワンウエイクラッチおよび第1中間メンバーを介して前記第1入力歯車対と連結可能であるとともに、第2ワンウエイクラッチおよび第2中間メンバーを介して前記ケース側に固定可能であり、前記第1反力メンバーおよび前記第1中間メンバー間の連結と前記第1反力メンバーおよび前記第2中間メンバー間の連結とを共に行うロックアップクラッチを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速遊星歯車列。
  7. 前記第1遊星歯車組は、第1サンギヤと、第1リングギヤと、前記第1サンギヤおよび前記第1リングギヤと噛み合った第1ピニヨンと、該第1ピニヨンを回転自在に支持する第1キャリヤとからなり、
    前記第2遊星歯車組は、第2サンギヤと、第2リングギヤと、前記第2サンギヤおよび前記第2リングギヤと噛み合った第2ピニヨンと、該第2ピニヨンを回転自在に軸支する第2キャリヤとからなり、
    前記第1リングギヤが前記第1入力メンバーであり、前記第2キャリヤが前記第2入力メンバーであり、前記第1キャリヤが前記第1出力メンバーであり、前記第2リングギヤが前記第2出力メンバーであり、前記第1サンギヤが前記第1反力メンバーであり、前記第2サンギヤが前記第2反力メンバーであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多段変速遊星歯車列。
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