JP2005180604A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Atsushi Ozawa
篤史 小澤
Hidenao Takahashi
秀尚 高橋
Yoshihiro Ochiai
芳宏 落合
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Abstract

【課題】緩衝ゴムによる緩衝効果を低下させることがなく、各回転体間の動力の伝達を常に良好に行うことができる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】緩衝ゴム12に設けた凹部12cにより、プーリ10の溝部10bと緩衝ゴム12との間に空間部Aを形成し、緩衝ゴム12が各突出部10c,11aによってプーリ10の周方向に圧縮されると、他の方向への緩衝ゴム12の膨張を空間部Aによって許容するようにしたので、各突出部10c,11aの圧縮力に対して緩衝ゴム12を十分に収縮させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば車両用空気調和装置の圧縮機に用いられる動力伝達装置に関するものである。
一般に、車両用空気調和装置に用いられる圧縮機としては、中空状に形成された圧縮機本体と、圧縮機本体内に吸入された流体を圧縮する圧縮部と、圧縮部に連結された駆動シャフトとを備え、駆動シャフトをエンジンの動力によって回転させることにより、圧縮部を駆動して冷媒を吸入及び吐出するようにしたものが知られている。
また、前記圧縮機に備わる動力伝達装置としては、エンジンからの動力によって回転するプーリと、プーリによって回転する伝動部材と、伝動部材にトルクリミッタを介して連結されたハブとを備え、プーリ及び伝動部材のそれぞれに周方向に間隔をおいて軸方向に突出するように設けた複数の突出部を互いに周方向に対向させるとともに、プーリの各突出部と伝動部材の各突出部との間にそれぞれブロック状の緩衝ゴムを介在させ、各緩衝ゴムを介してプーリの回転力を伝動部材に伝達するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−269489号公報
ところで、前記動力伝達装置では、プーリに回転力が加わると、各突出部間の緩衝ゴムが圧縮方向に弾性変形して衝撃を吸収し、伝動部材に回転力が伝達されるようになっているが、各緩衝ゴムはプーリ、伝動部材及び各突出部によって囲まれた空間内に隙間なく収容されるように形成されているため、各突出部間での圧縮により各回転体の周方向に収縮しようとする緩衝ゴムの他の方向への膨張を許容することができない。このため、各突出部の圧縮力に対して緩衝ゴムが十分に収縮できず、このような圧縮力を繰り返し受けることにより緩衝ゴムが硬化し、緩衝効果の低下を来すという問題点があった。
また、前述のような緩衝効果の低下を防止するために、緩衝ゴムに硬度の低いゴム材料を用いた場合は、緩衝ゴムが永久歪みを生じ易く、結果的に緩衝効果の低下を招来するのみならず、永久歪みを生じた分だけ緩衝ゴムと各突出部との間に隙間が生じ、プーリと伝動部材との間で有害な振動を発生させる原因となる。
更に、緩衝ゴムの膨張によりプーリと伝動部材が互いに軸方向に位置ずれを生じ、ベアリングやトルクリミッタ等の他の機構に悪影響を与えるという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、緩衝ゴムによる緩衝効果を低下させることがなく、各回転体間の動力の伝達を常に良好に行うことができる動力伝達装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、外部からの動力によって回転する駆動側回転体と、駆動側回転体によって回転する従動側回転体とを備え、駆動側回転体及び従動側回転体のそれぞれに周方向に間隔をおいて軸方向に突出するように設けた複数の突出部を互いに周方向に対向させるとともに、駆動側回転体の各突出部と従動側回転体の各突出部との間にそれぞれブロック状の緩衝ゴムを介在させ、各緩衝ゴムを介して駆動側回転体の回転力を従動側回転体に伝達するようにした動力伝達装置において、前記回転体と緩衝ゴムとの間に、各突出部によって回転体の周方向に圧縮される緩衝ゴムの他の方向への膨張を許容する空間部を設けている。
これにより、緩衝ゴムが各突出部によって回転体の周方向に圧縮されると、他の方向への緩衝ゴムの膨張が空間部によって許容されることから、各突出部の圧縮力に対して緩衝ゴムを十分に収縮させることが可能となる。
本発明の動力伝達装置によれば、各突出部の圧縮力に対して緩衝ゴムを十分に収縮させることができるので、緩衝ゴムの硬化や永久歪みを少なくすることができ、緩衝効果を長期的に維持することができる。また、緩衝ゴムの膨張により各回転体が互いに軸方向に位置ずれを生ずることがないので、ベアリングやトルクリミッタ等の他の機構の機能に悪影響を与えることがなく、各回転体間の動力の伝達を常に良好に行うことができる。
図1乃至図7は本発明の一実施形態を示すもので、図1は動力伝達装置の側面断面図、図2は図1のA−A断面図、図3は動力遮断時の動作を示す側面断面図、図4は緩衝ゴムの第1の実施形態を示す斜視図、図5はその正面図、図6はその底面図、図7はその動作を示す底面断面図である。
この動力伝達装置は車両用空気調和装置の圧縮機に用いられ、圧縮機本体1の一端から突出する駆動シャフト2に動力を伝達するものである。
本実施形態の動力伝達装置は、外部からの動力によって回転する駆動側回転体としてのプーリ10と、プーリ10によって回転する従動側回転体としての伝動リング11と、プーリ10の回転力を伝動リング11に伝達する複数の緩衝ゴム12と、駆動シャフト2に連結されたハブ13と、伝動リング11の回転力をハブ13に伝達する複数のボール14と、各ボール14を軸方向に押圧する押圧リング15とを備えている。
プーリ10は外周面に図示しないVベルトが巻き掛けられるようになっており、その内周面と圧縮機本体1との間に配置したベアリング10aを介して圧縮機本体1に回動自在に支持されている。プーリ10の一端面には周方向に延びる環状の溝部10bが設けられ、溝部10b内には周方向に間隔をおいて軸方向に突出する複数の突出部10cが設けられている。
伝動リング11は一端面をプーリ10の一端面に対向するように配置され、プーリ10との対向面には周方向に間隔をおいて軸方向に突出する複数の突出部11aが設けられている。各突出部11aはプーリ10の凹部10b内に挿入されるとともに、プーリ10の各突出部10cと周方向に一つずつ交互に配置され、それぞれプーリ10の突出部10cと周方向に間隔をおいて対向している。伝動リング11の内周面には各ボール14に径方向外側から係止する係止リング11bが取付けられている。係止リング11bの内周面には互いに所定角度をなす複数のテーパ面11cが形成され、各ボール14は互いに隣り合うテーパ面11cに当接することにより、径方向外側に位置するようになっている。
各緩衝ゴム12はブロック状に形成され、それぞれプーリ10の突出部10cと伝動リング11の突出部11aとの間に配置されている。各緩衝ゴム12は、プーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部12aからなり、各緩衝部12aの間には突出部10cを受容する切り欠き部12bが設けられている。各緩衝部12aはプーリ10の溝部10bとほぼ同等の幅に形成され、溝部10bに沿って湾曲するように形成されている。また、各緩衝部12aの幅方向両側面にはそれぞれ曲線状の凹部12cが形成され、各凹部12cと溝部10bの内周面との間には空間部Aが形成されるようになっている。
ハブ13は円板状に形成され、伝動リング11の内周面側に配置されている。ハブ13の一端面側には駆動シャフト2を連結する連結部13aが設けられ、駆動シャフト2はハブ13の他端面側から螺合するナット13bによってハブ13に固定されている。ハブ13の他端面には各ボール14をそれぞれ径方向に移動自在に係合する複数のボール溝13cが互いに周方向に間隔をおいて設けられ、各ボール14はボール溝13cの内側面に周方向に係止している。この場合、各ボール溝13cの径方向外側には軸方向に突出する凸部13dが設けられ、凸部13dはボール溝13cの径方向外側に位置するボール14に軸方向に当接するようになっている。また、ハブ13の他端面の径方向中央部には、ナット13bを覆うように軸方向に筒状に延びる延出部13eが設けられている。
各ボール14は互いにハブ13の周方向に間隔をおいて設けられ、それぞれハブ13の各ボール溝13c内に配置されている。
押圧リング15はハブ13の延出部13eに軸方向に移動自在に係合しており、その一端面は各ボール14に当接している。押圧リング15の一端面には径方向外側から内側に向かって徐々に軸方向に突出する傾斜面15aが設けられ、傾斜面15aの径方向外側には各ボール溝13cの径方向外側に位置するボール14がそれぞれ当接している。押圧リング15の他端面側にはハブ13の延出部13eに係合する皿バネ15bが設けられ、皿バネ15bによって押圧リング15がボール14側に付勢されている。皿バネ15bは延出部13eに螺合する環状のナット15cと押圧リング15との間に圧縮状態で配置され、ナット15cの締め付け力を調整することにより、皿バネ15bによる押圧リング15の押圧力を任意に設定可能になっている。
以上の構成においては、エンジンの動力がプーリ10に入力されると、プーリ10と一体に伝動リング11が回転する。その際、プーリ10の回転力は各緩衝ゴム12を介して伝動リング11に伝達され、各緩衝ゴム12がプーリ10の突出部10cと伝動リング11の突出部11aとの間で弾性変形することにより、急激な回転変動等による衝撃が吸収される。また、伝動リング11の回転力は係止リング11b及び各ボール14を介してハブ13に伝達され、ハブ13と共に駆動シャフト2が回転する。その際、各ボール14は押圧リング15の傾斜面15aによって各ボール溝13cの径方向外側に押圧されており、各ボール14が係止リング11bのテーパ面11cに周方向に係止することにより、伝動リング11の回転力がハブ13に伝達される。
ここで、例えば圧縮機の焼付きなどにより、プーリ10側に過大な回転負荷が加わると、係止リング11bのテーパ面11cの押圧により、図3に示すように各ボール14が押圧リング15の押圧力に抗してボール溝13cの径方向内側に移動する。これにより、各ボール14がボール溝13cの凸部13dと押圧リング15によりボール溝13cの径方向内側に保持され、各ボール14が係止リング11bと係止不能な位置に拘束されることから、伝動リング11がハブ13に対して空転し、プーリ10側から駆動シャフト2への動力の伝達が遮断される。
また、正常な回転動作において、プーリ10の回転力が伝動リング11に伝達されると、図7に示すように各緩衝ゴム12の一方の緩衝部12aが各突出部10c,11aの間で圧縮される。その際、図7(a) に示すように回転力が加わっていない状態では、緩衝ゴム12の凹部12cにより、緩衝部12aとプーリ10の溝部10bの内周面との間に空間部Aが形成されることから、緩衝部12aがプーリ10の周方向の圧縮によりプーリ10の径方向に膨張しても、図7(b) に示すように緩衝部12aの膨張は空間部Aによって許容される。
このように、本実施形態によれば、プーリ10の溝部10bと緩衝ゴム12との間に緩衝ゴム12の非圧縮状態で形成される空間部Aを設け、緩衝ゴム12が各突出部10c,11aによってプーリ10の周方向に圧縮されると、他の方向への緩衝ゴム12の膨張を空間部Aによって許容するようにしたので、各突出部10c,11aの圧縮力に対して緩衝ゴム12を十分に収縮させることができる。これにより、緩衝ゴム12の硬化や永久歪みを少なくすることができ、緩衝効果を長期的に維持することができる。また、緩衝ゴム12の膨張を空間部Aによって吸収することができるので、緩衝ゴム12の膨張によりプーリ10と伝動リング11が互いに軸方向に位置ずれを生ずることがなく、ベアリング10aの回転支持機能や各ボール14のトルクリミッタ機能に悪影響を及ぼすことがないという利点もある。
この場合、緩衝ゴム12に設けた凹部12cによって前記空間部Aを生じさせるようにしたので、緩衝ゴム12の形状によって空間部Aを容易に形成することができる。
また、緩衝ゴム12をプーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部12aによって形成したので、組立時に各緩衝部12aを突出部10cの両側に同時に装填することができ、組立時の作業性を向上させることができる。
尚、前記各実施形態では、緩衝ゴム12に設けた凹部12cによって空間部Aを生じさせるようにしたものを示したが、プーリ10の溝部10bの内周面に凹部を設けて緩衝ゴム12の膨張を許容するようにしてもよい。
図8乃至図10は緩衝ゴムの第2の実施形態を示すもので、図8は緩衝ゴムの正面図、図9はその底面図、図10はその動作を示す正面断面図である。
同図に示す緩衝ゴム16は、前記実施形態と同様、プーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部16aからなり、各緩衝部16aの間には突出部10cを受容する切り欠き部16bが設けられている。各緩衝部16aの幅方向両側面にはそれぞれ曲線状の第1の凹部16cが形成され、前記実施形態と同様、各凹部16cと溝部10bの内周面との間に前記空間部Aが形成されるようになっている。本実施形態の緩衝ゴム16は、各緩衝部16aの一端面(プーリ10側の面)にそれぞれ段差状の第2の凹部16dを有し、各第2の凹部16dは緩衝ゴム16の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。また、各緩衝部16aの他端面(伝動リング11側の面)には、それぞれ段差状の第3の凹部16eを有し、各第3の凹部16eは緩衝ゴム16の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。更に、各緩衝部16aの他端側には、緩衝部16aの周面を切り欠くように第4の凹部16fが設けられ、第4の凹部16fは、第3の凹部16eと同等の断面を有する平坦部16f−1と、平坦部16f−1から緩衝部16aの周面に向かって傾斜をなす傾斜部16f−2とからなる。
本実施形態においては、プーリ10の回転力が伝動リング11に伝達されると、図10に示すように各緩衝ゴム16の一方の緩衝部16aが各突出部10c,11aの間で圧縮される。その際、回転力が加わっていない状態では、緩衝ゴム16の第1の凹部16cにより、緩衝部16aとプーリ10の溝部10bの内周面との間に空間部A(図7(a) 参照)が形成されることから、緩衝部16aがプーリ10の周方向の圧縮によりプーリ10の径方向に膨張しても、緩衝部16aの膨張は各空間部Aによって許容される(図7(b) 参照)。また、図10(a) に示すように緩衝ゴム16の第2の凹部16dにより、緩衝部16aとプーリ10の溝部10bの底面との間に空間部Bが形成されるとともに、緩衝ゴム16の第3及び第4の凹部16e,16fにより、緩衝部16aとプーリ10の溝部10bの底面との間に空間部Cが形成されることから、緩衝部16aがプーリ10の周方向の圧縮によりプーリ10の軸方向に膨張しても、図10(b) に示すように緩衝部16aの膨張は各空間部B,Cによって許容される。
このように、本実施形態によれば、緩衝ゴム16の第1の凹部16cによって形成される空間部Aにより、プーリ10の径方向の膨張を許容するとともに、緩衝ゴム16の第2、第3及び第4の凹部16d,16e,16fによって形成される空間部B,Cにより、プーリ10の軸方向の膨張を許容するようにしたので、各突出部10c,11aの圧縮力に対する緩衝ゴム16の収縮性をより一層向上させることができる。
図11乃至図13は緩衝ゴムの第3の実施形態を示すもので、図11は緩衝ゴムの正面図、図12はその底面図、図13はその動作を示す正面断面図である。
同図に示す緩衝ゴム17は、前記実施形態と同様、プーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部17aからなり、各緩衝部17aの間には突出部10cを受容する切り欠き部17bが設けられている。各緩衝部17aの幅方向両側面にはそれぞれ曲線状の第1の凹部17cが形成され、前記実施形態と同様、各凹部17cと溝部10bの内周面との間に空間部Aが形成されるようになっている。また、緩衝ゴム17は、各緩衝部17aの一端面(プーリ10側の面)にそれぞれ段差状の第2の凹部17dを有し、各第2の凹部17dは緩衝ゴム17の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。また、各緩衝部17aの他端面(伝動リング11側の面)には、それぞれ段差状の第3の凹部17eを有し、各第3の凹部17eは緩衝ゴム17の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。更に、各緩衝部17aの他端側には、緩衝部17aの周面を切り欠くように第4の凹部17fが設けられ、第4の凹部17fは、第3の凹部17eと同等の断面を有する平坦部17f−1と、平坦部17f−1から緩衝部17aの周面に向かって傾斜をなす傾斜部17f−2とからなる。また、緩衝ゴム17の長手方向両端にはそれぞれ平面部17gが設けられ、各平面部17gは伝動リング11の突出部11aに非圧縮状態で面接触するようになっている。
本実施形態においては、プーリ10の回転力が伝動リング11に伝達されると、図13に示すように各緩衝ゴム17の一方の緩衝部17aが各突出部10c,11aの間で圧縮される。その際、回転力が加わっていない状態では、緩衝ゴム17の第1の凹部17cにより、図13(a) に示すように緩衝部17aとプーリ10の溝部10bの内周面との間に空間部Aが形成されることから、図13(b) に示すように緩衝部17aがプーリ10の周方向の圧縮によりプーリ10の径方向に膨張しても、緩衝部17aの膨張は各空間部Aによって許容される。また、緩衝ゴム17の第2の凹部17dにより、緩衝部16aとプーリ10の溝部10bの底面との間に空間部Bが形成されるとともに(図10(a) 参照)、緩衝ゴム16の第3及び第4の凹部17e,17fにより、緩衝部17aとプーリ10の溝部10bの底面との間に空間部Cが形成されることから(図10(b) 参照)、緩衝部17aがプーリ10の周方向の圧縮によりプーリ10の軸方向に膨張しても、緩衝部17aの膨張は各空間部B,Cによって許容される。更に、緩衝ゴム17の各平面部17gが伝動リング11の突出部11aに非圧縮状態で面接触する。
このように、本実施形態によれば、各凹部17c,17d,17e,17fによって緩衝ゴム18の膨張を許容することができるとともに、緩衝ゴム17の長手方向両端に設けた平面部17gを伝動リング11の突出部11aに非圧縮状態で面接触させるようにしたので、緩衝ゴム17の長手方向両端が突出部11aとの圧接により局部的に変形することがなく、圧縮永久歪量の低減を図ることができる。
図14乃至図16は緩衝ゴムの第4の実施形態を示すもので、図14は緩衝ゴムの平面図、図15はその正面図、図16はその底面図である。
同図に示す緩衝ゴム18は、前記実施形態と同様、プーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部18aからなり、各緩衝部18aの間には突出部10cを受容する切り欠き部18bが設けられている。各緩衝部18aの幅方向両側面にはそれぞれ曲線状の第1の凹部18cが形成され、前記実施形態と同様、各凹部18cと溝部10bの内周面との間に空間部Aが形成されるようになっている。また、緩衝ゴム18は、各緩衝部18aの一端面(プーリ10側の面)にそれぞれ段差状の第2の凹部18dを有し、各第2の凹部18dは緩衝ゴム18の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。また、各緩衝部18aの他端面(伝動リング11側の面)には、それぞれ段差状の第3の凹部18eが設けられ、各第3の凹部18eは緩衝ゴム18の長手方向中央部を除いてその両側にそれぞれ設けられている。更に、緩衝ゴム18の長手方向両端にはそれぞれ平面部18fが設けられ、各平面部18fは伝動リング11の突出部11aに非圧縮状態で面接触するようになっている。また、第2及び第3の凹部18d,18eにはそれぞれプーリ10及び伝動リング11の軸方向に突出する凸部18gが設けられ、各凸部18gは緩衝ゴム18の長手方向中央部と同等の軸方向位置まで延びている。
本実施形態によれば、各凹部18c,18d,18eによって緩衝ゴム18の膨張を許容することができるとともに、第2及び第3の凹部18d,18eにそれぞれ設けた凸部18fを溝部10bの内周面に当接させることができるので、各緩衝部18aを溝部10bの内周面間に確実に保持することができる。
図17乃至図19は緩衝ゴムの第5の実施形態を示すもので、図17は緩衝ゴムの平面図、図18はその正面図、図19はその底面図である。
同図に示す緩衝ゴム19は、前記実施形態と同様、プーリ10の突出部10cの周方向両側にそれぞれ配置される一対の緩衝部19aからなり、各緩衝部19aの間には突出部10cを受容する切り欠き部19bが設けられている。各緩衝部19aの幅方向両側面にはそれぞれ曲線状の第1の凹部19cが形成され、前記実施形態と同様、各凹部19cと溝部10bの内周面との間に空間部Aが形成されるようになっている。また、緩衝ゴム19は、各緩衝部19aの一端面(プーリ10側の面)及び他端面(伝動リング11側の面)にそれぞれ段差状の第2の凹部19dを有し、各第2の凹部19dは緩衝ゴム19の長手方向中央部及び両端部を除いてその間に設けられている。更に、緩衝ゴム19の長手方向両端にはそれぞれ平面部19eが設けられ、各平面部19eは伝動リング11の突出部11aに非圧縮状態で面接触するようになっている。
本実施形態によれば、各凹部19c,19dによって緩衝ゴム19の膨張を許容することができるとともに、緩衝ゴム19の長手方向両端部を溝部10bの内周面に当接させることができるので、各緩衝部19aを溝部10bの内周面間に確実に保持することができる。
尚、前記各実施形態では、圧縮機に動力を伝達するものを示したが、本発明は他の回転装置に用いられる動力伝達装置にも適用することができる。
本発明の一実施形態を示す動力伝達装置の側面断面図 図1のA−A断面図 動力遮断時の動作を示す側面断面図 緩衝ゴムの第1の実施形態を示す斜視図 緩衝ゴムの正面図 緩衝ゴムの底面図 緩衝ゴムの動作を示す底面断面図 緩衝ゴムの第2の実施形態を示す正面図 緩衝ゴムの底面図 緩衝ゴムの動作を示す正面断面図 緩衝ゴムの第3の実施形態を示す緩衝ゴムの正面図 緩衝ゴムの底面図 緩衝ゴムの動作を示す正面断面図 緩衝ゴムの第4の実施形態を示す平面図 緩衝ゴムの正面図 緩衝ゴムの底面図 緩衝ゴムの第5の実施形態を示す平面図 緩衝ゴムの正面図 緩衝ゴムの底面図
符号の説明
10…プーリ、10c…突出部、11…伝動リング、11a…突出部、12…緩衝ゴム、12a…緩衝部、12c…凹部、16…緩衝ゴム、16a…緩衝部、16c…第1の凹部、16d…第2の凹部、16e…第3の凹部、16f…第4の凹部、17…緩衝ゴム、17a…緩衝部、17c…第1の凹部、17d…第2の凹部、17e…第3の凹部、17f…第4の凹部、17g…平面部、18…緩衝ゴム、18a…緩衝部、18c…第1の凹部、18d…第2の凹部、18e…第3の凹部、18f…平面部、19…緩衝ゴム、19a…緩衝部、19c…第1の凹部、19d…第2の凹部、19e…平面部、A,B,C…空間部。

Claims (4)

  1. 外部からの動力によって回転する駆動側回転体と、駆動側回転体によって回転する従動側回転体とを備え、駆動側回転体及び従動側回転体のそれぞれに周方向に間隔をおいて軸方向に突出するように設けた複数の突出部を互いに周方向に対向させるとともに、駆動側回転体の各突出部と従動側回転体の各突出部との間にそれぞれブロック状の緩衝ゴムを介在させ、各緩衝ゴムを介して駆動側回転体の回転力を従動側回転体に伝達するようにした動力伝達装置において、
    前記回転体と緩衝ゴムとの間に、各突出部によって回転体の周方向に圧縮される緩衝ゴムの他の方向への膨張を許容する空間部を設けた
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記緩衝ゴムの所定の面に非圧縮状態で前記空間部を生じさせる少なくとも一つの凹部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  3. 前記緩衝ゴムの所定の面に各突出部に回転体の周方向に非圧縮状態で面接触する平面部を設けた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の動力伝達装置。
  4. 前記緩衝ゴムを一方の回転体の一つの突出部と他方の回転体の二つの突出部との間にそれぞれ配置される一対の緩衝部によって形成した
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の動力伝達装置。
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